JPH1019819A - 耐銀マイグレーション性評価用試験片及び試験方法 - Google Patents

耐銀マイグレーション性評価用試験片及び試験方法

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JPH1019819A
JPH1019819A JP17357196A JP17357196A JPH1019819A JP H1019819 A JPH1019819 A JP H1019819A JP 17357196 A JP17357196 A JP 17357196A JP 17357196 A JP17357196 A JP 17357196A JP H1019819 A JPH1019819 A JP H1019819A
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JP
Japan
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test piece
laminated plate
resistant
lands
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JP17357196A
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English (en)
Inventor
Masabumi Yano
正文 矢野
Noboru Akinaka
昇 秋中
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層板の耐銀マイグレーション性が、簡易
に、短期間で評価可能な簡素化された試験片と、この試
験片を用いた試験方法を提供する。 【解決手段】 積層板2の上面3に設けられ電気的に互
いに絶縁された2つのランド5,5、積層板2の側縁か
ら伸長する狭幅突出片4の両側面に相対峙して形成され
前記ランド5と電気的に接続された銀電極6からなる耐
銀マイグレーション性評価用試験片1を用いて、所定の
温湿度の雰囲気下で直流電圧を前記銀電極6間に印加
し、前記銀電極6間の抵抗値変化を測定することにより
積層板2の耐銀マイグレーション性を調べる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層板の耐銀マイ
グレーション性評価用試験片及び試験方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】紙フェノール銅張積層板を使用した安価
な両面プリント配線板の両面回路間の接続方法として、
銀スルーホール接続が広く用いられている。銀スルーホ
ール接続は、ドリル加工または打抜加工で形成されたス
ルーホールに銀ペーストを埋め込み、乾燥させて形成さ
れる。ところが、銀はイオン化し電位差がある回路導体
間を移動して絶縁低下を生じやすい。この銀イオンの移
動を銀マイグレーションと称している。
【0003】銀マイグレーションは、これに用いられる
積層板の材質によるところが大きく、このために積層板
の耐銀マイグレーション性の評価が重要である。従来
は、スルーホール間にピッチ等を定めたテストパターン
を作製し、スルーホールに埋め込んだ銀に直流電源を接
続し、一定の温湿度、印加電圧のもとで絶縁抵抗値の低
下の度合いを評価する耐銀マイグレーション評価方法が
一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】銀マイグレーションに
よる絶縁抵抗値は、スルーホール間の距離が小さい程早
く低下するが、小径、狭ピッチになるほど穴あけ及びの
銀の埋め込みに高度な技術を要し、テストパターンの作
製が困難である。このため、耐銀マイグレーション評価
方法は、一般的に評価の判断を、1000あるいは20
00時間といった長時間かけて行っており、評価に膨大
な期間を要する問題点がある。本発明は、積層板の耐銀
マイグレーション性が、簡易に、短期間で評価可能な簡
素化された試験片と、この試験片を用いた試験方法を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層板2の上
面3に設けられ電気的に互いに絶縁された2つのランド
5,5、積層板2の側縁から伸長する狭幅突出片4の両
側面に相対峙して形成され前記ランド5と電気的に接続
された銀電極6からなる耐銀マイグレーション性評価用
試験片である。
【0006】また本発明は、前記試験片1を用いて、所
定の温湿度の雰囲気下で直流電圧を前記銀電極6間に印
加し、前記銀電極6間の抵抗値変化を測定する積層板の
耐銀マイグレーション性試験方法である。
【0007】狭幅突出片4は、積層板2から切り出して
形成できる。したがって、その厚さaを小さくできるの
で、銀マイグレーションによる絶縁電極間の抵抗値も短
時間で変化し、試験時間を短縮できる。
【0008】すなわち、スルーホールによる試験(従来
方法)では、スルーホールを設け、かつその周囲にラン
ドを設ける必要から、スルーホールのピッチに制限があ
り、2.0mm、1.5mm又は1.25mmとされ、
これに対応して穴壁間距離も、約1.2mm、0.9m
m又は0.85mmとなっている。これに対して、本発
明の試験片についてはこのような制限がなく、強度が許
すかぎり薄くできる。したがって、早い時期に抵抗値が
低下し、試験期間の短縮が可能となる。銀マイグレーシ
ョンの発生メカニズムや温湿度等の環境条件は、通常の
耐銀マイグレーションテストパターンと同じなので、他
の簡便法、代替法(プレッシャークッカー処理後の絶縁
抵抗測定や、色素を用いた染色法)と異なり、直接的に
積層板の耐銀マイグレーション性の評価ができる。試験
片の作製もスルーホール法より簡単であり、技術の未熟
さに起因する不正確さを容易に回避できる。銀電極6を
狭幅突出片4の両側面に帯状に形成できるので、その範
囲内では、どこからでも銀マイグレーションが発生し得
ることになり、その塗布長を大にするだけで、スルーホ
ールの数を増やすのと同様の効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】試験片1は、銅張積層板から削り
だしによって作製される。試験片1は、比較的面積の大
きい上面3と、この上面3の側縁から伸長する狭幅突出
片4とを備え、上面3には、所定の間隔を隔てて2つの
ランド5,5が銅はくのエッチングにより形成される。
また、狭幅突出片4の両側面には、銀ペーストを塗布乾
燥した銀電極6が形成されている。狭幅突出片4の両側
面の銀電極6とランド5は、銀電極6と同様にして側縁
面に銀ペーストを塗布乾燥した接続回路7により電気的
に接続される。上面3は、試験時に、電源とランド5,
5とを接続するリード線をはんだ付けすることが可能な
面積のランド5,5が形成できる面積があればよい。狭
幅突出片4の幅aは、0.3〜0.5mmとするのが好
ましい。0.3mm未満では、加工が困難となり、ばら
つきが大きくなる傾向がある。また、0.5mmを超え
ると評価時間が長くなる傾向があるためである。狭幅突
出片4の長さdは、従来の耐銀マイグレーション性の評
価でスルーホールの数を増やすことに相当し、15mm
未満ではスルーホールの数を増やすと同様の効果が薄
れ、25mmを超えると狭幅突出片4が折れやすくなっ
たり、場所をとる等作業性が悪くなる傾向がある。狭幅
突出片4の最先端部分8に銀ペーストを塗布しない長さ
(d−e)を設けるのは、先端まで塗布すると、先端断
面に沿って銀マイグレーションが発生するおそれがあ
り、銀マイグレーションの発生モードが変化することに
よる適正な評価ができなくなるためである。この銀ペー
ストを塗布しない長さ(d−e)は、1〜5mmが好ま
しい。1mm未満では、銀ペーストの塗布が困難であ
り、5mmを超えると塗布しない部分の長さが大きくな
り、無駄となるためである。
【0010】試験片1の作製は、以下の方法による。 銅張積層板にランド5,5を形成させるようにエッ
チングする。 銅張積層板を精密カッター等で図1の形状に切断加
工し、幅aが好ましくは0.3〜0.5mmとなるよう
に、狭幅突出片4を切り出す。 狭幅突出片4の両側面、および両側面がそれぞれ別
々のランド5に電気的に接続するように銀ペーストを塗
布し、所定の温度、時間で乾燥させる。乾燥条件は、通
常の銀スルーホール形成の際に行われているような条件
でよい。このとき、狭幅突出片4の最先端部分8には銀
ペーストを塗布せずに残すのが好ましい。 2つのランド5,5にリード線(図示せず)をはん
だ付けする。
【0011】次に試験方法を説明する。試験片1のラン
ド5,5にはんだ付けされたリード線を、それぞれ直流
電源の+極、−極に接続し、所定の温度、湿度に設定し
た恒温恒湿槽中で通電し、絶縁抵抗値を測定する。この
条件は、銀スルーホールテストパターンで通常行われて
いるような条件でよく、例えば、40°C、90%R
H、DC50V印加、60°C、90%RH、DC50
V印加、60°C、90%RH、DC30V、85°
C、85%RH、DC50V等の条件でよい。
【0012】
【実施例】
実施例1 クラフト紙に水溶性フェノール樹脂ワニスを付着樹脂分
が20重量%となるように含浸乾燥した後、桐油変性率
40重量%のフェノール樹脂ワニスを付着樹脂分が50
重量%となるように含浸乾燥してプリプレグを得た。こ
のプリプレグ8枚を重ね、接着剤付き銅はく2枚をその
両面に重ね合わせて、温度160℃、圧力10MPaで
60分間加熱加圧して厚さ1.6mmの紙基材フェノー
ル樹脂両面銅張積層板Aを得た。得られた紙基材フェノ
ール樹脂両面銅張積層板Aをエッチングし、精密カッタ
ーにより図1の形状に加工した。各部分のサイズは、a
=0.5mm、b=30mm、c=10mm、d=22
mm、e=20mm、f=3mmとした。試験片の2つ
のランド部分にそれぞれリード線をはんだ付けし、2本
のリード線を抵抗計に接続して測定電圧20Vで絶縁抵
抗値を測定し、これを初期値とした。そして、2本のリ
ード線をそれぞれ直流電源の+、−極に接続した。試験
片を温度60°C、湿度90%RHに設定された恒温恒
湿槽に入れ、直流電圧30Vを印加し、絶縁抵抗値の経
時変化を測定した。
【0013】実施例2 クラフト紙に水溶性フェノール樹脂ワニスを付着樹脂分
が15重量%となるように含浸乾燥したほかは実施例1
の紙基材フェノール樹脂両面銅張積層板Aと同様にして
厚さ1.6mmの紙基材フェノール樹脂両面銅張積層板
Bを得た。得られた紙基材フェノール樹脂両面銅張積層
板Bを実施例1と同様に加工して試験片を作製し、同様
にして絶縁抵抗値の初期値を測定したのち、実施例1と
同じ設定の恒温恒湿槽に入れ、直流電圧30Vを印加
し、絶縁抵抗値の経時変化を測定した。
【0014】実施例3 クラフト紙に水溶性フェノール樹脂ワニスを付着樹脂分
が5重量%となるように含浸乾燥したほかは実施例1の
紙基材フェノール樹脂両面銅張積層板Aと同様にして厚
さ1.6mmの紙基材フェノール樹脂両面銅張積層板C
を得た。得られた紙基材フェノール樹脂両面銅張積層板
Cを実施例1と同様に加工して試験片を作製し、同様に
して絶縁抵抗値の初期値を測定したのち、実施例1と同
じ設定の恒温恒湿槽に入れ、直流電圧30Vを印加し、
絶縁抵抗値の経時変化を測定した。
【0015】比較例1 実施例1で用いたものと同じ紙基材フェノール樹脂両面
銅張積層板Aに、ドリルでスルーホールを設け、銀ペー
ストを埋め込み乾燥し、レジスト塗布、エッチングして
テスト用回路パターンを形成した。銀スルーホールは、
穴間ピッチ1.5mm、穴径0.6mm、穴壁間隔0.
9mm、穴数は+極、−極それぞれ100個とし、ラン
ド径を1.2mmとした。この試験片について、実施例
1と同様にして絶縁抵抗値の初期値を測定したのち、実
施例1と同じ設定の恒温恒湿槽に入れ、直流電圧30V
を印加し、絶縁抵抗値の経時変化を測定した。
【0016】比較例2 実施例2で用いたものと同じ紙基材フェノール樹脂両面
銅張積層板Bを用いて、以下比較例1と同様にして、絶
縁抵抗値の初期値及び絶縁抵抗値の経時変化を測定し
た。
【0017】比較例3 実施例3で用いたものと同じ紙基材フェノール樹脂両面
銅張積層板Cを用いて、以下比較例1と同様にして、絶
縁抵抗値の初期値及び絶縁抵抗値の経時変化を測定し
た。
【0018】以上の実施例1〜3及び比較例1〜3につ
いて、絶縁抵抗値の初期値及び絶縁抵抗値が1×108
Ωより小さくなるまでに要した時間(T)を表1に示
す。
【0019】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 実施例2 実施例3 ──────────────────────────────────── 初期値(Ω) 2.0×1012 1.8×1012 1.5×1012 T(時間) 150 50 24 ──────────────────────────────────── 比較例1 比較例2 比較例3 ──────────────────────────────────── 初期値(Ω) 2.2×1012 2.0×1012 1.6×1012 T(時間) 2500 1500 500 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0020】表1から、スルーホールに銀ペーストを埋
め込む従来の耐銀マイグレーション性試験では500〜
2500時間を要するが、本発明によれば、24〜15
0時間と短時間で測定ができ、従来の測定方法と同じ傾
向で絶縁抵抗が低下していることが分かり、積層板の材
質による耐銀マイグレーション性を簡便に早く評価する
ことができることが分かる。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明によると、
銅張積層板を切削加工して上面3から伸長する狭幅突出
片を所望の狭小幅に形成でき、この狭幅突出片の両側面
に、より狭小な間隔で銀ペーストを形成できるので、試
験片の作製が容易であり、また測定時間も短くてすむと
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層板の耐銀マイグレーション性
評価用試験片の斜視図である。
【符号の説明】
1 試験片 2 積層板 3 上面 4 狭幅突出片 5 ランド 6 銀電極 7 接続回路 8 狭幅突出片の最先端部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層板の上面に設けられ電気的に互いに
    絶縁された2つのランド、積層板の側縁から伸長する狭
    幅突出片の両側面に相対峙して形成され前記ランドと電
    気的に接続された銀電極からなる耐銀マイグレーション
    性評価用試験片。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の耐銀マイグレーション性
    評価用試験片を用い、所定の温湿度の雰囲気下で直流電
    圧を前記銀電極間に印加し、前記銀電極間の抵抗値変化
    を測定することを特徴とする積層板の耐銀マイグレーシ
    ョン性試験方法。
JP17357196A 1996-07-03 1996-07-03 耐銀マイグレーション性評価用試験片及び試験方法 Pending JPH1019819A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011163925A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Fujitsu Telecom Networks Ltd 監視装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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