JPH10197951A - プロジェクションテレビ用スクリーン板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 プロジェクションテレビ用のスクリーン板に
おいて、拡散板の外側に保護板を使用する必要性をなく
す。 【解決手段】 プロジェクションテレビ用スクリーン板
３は、フレネルレンズ４と、片側の面のほぼ全体にわた
って４角錐状の突起を多数有する拡散板５とからなり、
フレネルレンズ４のレンズ面と拡散板５の突起を有する
面とが互いに向き合わされて結合された構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 本発明は、プロジェクションテ
レビ用のスクリーン板に関する。

【０００２】

【従来技術】 従来、プロジェクションテレビは図１に
示す構成を有する。すなわち、像投影チューブ１から投
影された映像はミラー２により反射され、スクリーン板
３に結像する。スクリーン板３は、図２(a) に示すよう
に、フレネルレンズ４と拡散板５と保護板６から構成さ
れる。拡散板５は、図２(b) (c) に示すように、両面に
縦方向に延びる山形の突条７が多数並列的に形成された
構成である。保護板６は、透明なプラスチック板により
形成される。拡散板５の山形突条７は、拡散作用の他に
レンズ効果を有し、投影された映像を横方向に拡大する
作用を有する。保護板６は、拡散板５の拡散面を傷やほ
こりに対して保護するためのものであるが、平滑な表面
を有する透明板であるため、周囲の照明機器が写し出さ
れて映像を見辛くする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】 本発明は、プロジェ
クションテレビ用のスクリーン板において、拡散板の外
側に保護板を使用する必要性をなくすことを解決すべき
課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
め、本発明によるプロジェクションテレビ用スクリーン
板は、フレネルレンズと、片側の面のほぼ全体にわたっ
て４角錐状の突起を多数有する拡散板とからなり、フレ
ネルレンズのレンズ面と拡散板の突起を有する面とが互
いに向き合わされて結合された構成とする。本発明のこ
の構成によれば、拡散板の突起を有する面がフレネルレ
ンズに向けて配置されるので、突起面をほこりや傷から
保護することが必要でなくなる。また、拡散板が４角錐
状の突起を有する面とは反対側の面、すなわち表側に出
る面を艶消しのマット面とすることにより、周囲光の反
射で映像が見辛くなるという問題も解消できる。

【０００５】本発明のプロジェクションテレビ用スクリ
ーン板におけるフレネルレンズ及び拡散板は、プラスチ
ック材料の成型により製造することができる。

【０００６】

【実施例】 以下、本発明の一実施例を図について説明
する。図３(a) (b)において、拡散板５の全面に、４角
錐状の突起５ａが縦横に並んで形成される。また、図４
(a) (b) に示すように、４角錐状の突起５ｂは、斜めに
配列することもできる。これら拡散板５は、突起５ａ、
５ｂを有する面とは反対側の面を艶消し面とする。図５
は本発明のスクリーン板の一例を示すもので、拡散板５
は、突起５ａを有する面をフレネルレンズ４のレンズ面
に向けて配置され、該フレネルレンズ４に接合等により
固定される。突起５ｂを有する拡散板５の場合も同様で
ある。矢印は目視の方向を示す。図６は、本発明のスク
リーン板に使用される拡散板５をプラスチック材料の成
型により製造する方法を示すものである。製造に使用さ
れる型は、凹部６ａを有する上型６と、凸部７ａを有す
る下型７とからなる。プラスチック材料注入のためのゲ
ート８は拡散板の成型領域より外側で上型６に形成され
る。上型６の凹部６ａと下型７の凸部７ａは、拡散板の
成型領域より外側に余剰領域９が形成されるように構成
する製造にあたっては、図６(a) に示すように、上型６
と下型７との間に僅かな隙間Ａが形成される状態に型
６、７を保持し、ゲート８から溶融状態のプラスチック
材料を注入する。材料としては、メチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリスチレン等を使用すること
ができる。

【０００７】溶融プラスチック材料が成型用キャビティ
１０に所定量注入されたとき、注入を中止し、下型７を
上方に移動させて図６(b) の状態とする。この操作によ
り、図６(a) にＢで示す距離だけ成型用キャビティ１０
の容積が減少され、キャビティ１０内のプラスチック材
料が圧縮され、成型される。この過程で、成型用キャビ
ティ内の余分のプラスチック材料は、周辺の余剰領域９
に押し出される。この方法により、拡散板の４角錐状突
起５ａ、５ｂと反対側の艶消し面の両方を同時に成型す
ることができる。本発明の拡散板を使用するときは、ス
クリーン板の外側に保護板を設ける必要がなく、構造が
簡単になる。また、拡散板の突起を有する面とは反対側
の面を艶消し面とすることにより、周囲光の反射で映像
が見辛くなる、という問題を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の一般的なプロジェクションテレビの概
略構成を示す断面図である。

【図２】 従来のプロジェクションテレビのスクリーン
板の構成を示すもので、(a) は全体を示す断面図、(b)
はその一部の平面図、(c) はその横断面図である。

【図３】 本発明のスクリーン板に使用される拡散板の
一例を示すもので、(a) は一部の拡大平面図、(b) は斜
視図である。

【図４】 本発明のスクリーン板に使用される拡散板の
他の実施例を示すもので、(a) は一部の拡大平面図、
(b) は斜視図である。

【図５】 本発明のスクリーン板の実施例の断面図であ
る。

【図６】 本発明のスクリーン板に使用される拡散板の
製造工程を示すもので、(a) は第１工程を、(b) は第２
工程をそれぞれ示す。

【符合の説明】

３・・・スクリーン板、４・・・フレネルレンズ、５・
・・拡散板、５ａ、５ｂ・・・４角錐状突起、６・・・
上型、７・・・下型、

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレネルレンズと、片側の面全体にわた
   って４角錐状の突起を多数有する拡散板とからなり、前
   記フレネルレンズのレンズ面と前記拡散板の前記突起を
   有する面とが互いに向き合わされて結合されたことを特
   徴とするプロジェクションテレビ用スクリーン板。
2. 【請求項２】 請求項１に記載したプロジェクションテ
   レビ用スクリーン板であって、前記フレネルレンズ及び
   前記拡散板がプラスチック材料からなることを特徴とす
   るプロジェクションテレビ用スクリーン板。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載したプロジ
   ェクションテレビ用スクリーン板であって、前記拡散板
   の前記突起を有する面とは反対側の面を艶消し面とした
   ことを特徴とするプロジェクションテレビ用スクリーン
   板。