JPH10197882A - 液晶素子の製造方法 - Google Patents

液晶素子の製造方法

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JPH10197882A
JPH10197882A JP35656796A JP35656796A JPH10197882A JP H10197882 A JPH10197882 A JP H10197882A JP 35656796 A JP35656796 A JP 35656796A JP 35656796 A JP35656796 A JP 35656796A JP H10197882 A JPH10197882 A JP H10197882A
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liquid crystal
cell
opening
phase
pressure
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JP35656796A
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Yasuhito Kodera
泰人 小寺
Katsutoshi Nakamura
勝利 中村
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注入過程における液晶材料の変質を防止し得
る液晶素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 一対の基板11a,11bを対向配置し
てなるセル1内に液晶19を充填する際に、液晶19
を、スメクチックA相となる温度、若しくはスメクチッ
クA相と等方相の混在した状態となる温度に加熱するこ
とを特徴とする。 【効果】 注入過程における液晶の蒸発が抑えられ、液
晶の組成物比の変化が起り難くなり、パネル面内での表
示ムラ等の発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの端
末ディスプレイ、各種フラットパネルディスプレイ等に
用いられる液晶素子の製造方法に関し、特に液晶素子の
製造における液晶注入技術に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶素子の製造においては、一般に、2
枚のガラス基板などの基板の表面にITO(Indiu
m Tin Oxide)などの透明電極を形成し、少
なくとも一方の透明電極の表面に配向膜を形成する。次
に、配向膜の表面を布等でラビング処理し、配向処理を
施す。次に、一方の基板にスペーサビーズを散布し、他
方の基板に所定のシール材パターン形成し、これらの基
板を対向して注入口を有するセル(空セル)を形成す
る。次に、このセルに液晶を注入した後、注入口を封口
して、液晶素子を作製する。
【0003】液晶材料をセル内(一般的には一対の基板
を所定のシール材パターンを介して対向して形成された
セルにおける該シール材に囲まれた領域)へ充填する方
法として、真空注入法と呼ばれる方法が多く用いられて
いる。この真空注入法は、空セル内を真空にした後、セ
ルの注入口を液晶材料に含浸させ、その後液晶の温度を
上昇させ、液晶全体を等方相状態にした後、真空を破り
液晶材料に大気圧を加えることによってセル内へ液晶を
注入する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記真
空注入法では、液晶材料が最も蒸発しやすい液体相まで
加熱されて真空に曝されるため蒸発しやすく、その変質
が問題となることがある。特に、蒸気圧が高い特性をも
つ液晶材料、例えばフッ素を含有する材料を成分とする
液晶を注入する場合は、液晶の組成が変化しやすく、表
示品位が劣化するといった大きな問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、液晶注入時
の液晶材料の蒸発による変質を防止し、液晶素子の表示
品位を向上し得る製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく成
された本発明は、一対の基板を対向配置してなるセル内
に液晶を充填してなる液晶素子の製造方法において、該
セル内に液晶を充填する際に、該液晶を、スメクチック
A相となる温度、若しくはスメクチックA相と等方相の
混在した状態となる温度、に加熱することを特徴とする
液晶素子の製造方法にある。
【0007】本発明によれば、液晶を、スメクチックA
相となる温度、若しくはスメクチックA相と等方相の混
在した状態となる温度で注入するため、液晶全体が等方
相となる温度で注入する時に比べ液晶の蒸発が抑えら
れ、注入過程における液晶の組成物比の変化が起り難く
くなり、パネル面内での表示ムラ等の発生を防止でき
る。
【0008】本発明の製造方法は、空セル内への液晶の
注入に前述したような真空注入法を採用する場合に限ら
ず、差圧(加圧)注入法を採用する場合にも適用し得る
ものである。ここで差圧注入法とは、第一の開口部と第
二の開口部を有する空セルに、該第一の開口部及び第二
の開口部の間に設けた圧力差を利用して、例えば第一の
開口部から該セル内に液晶を注入し、且つセル内を通過
してきた液晶を第二の開口部から排出させながら液晶の
充填を行う方法である。
【0009】本発明の製造方法を真空注入法に適用した
場合には、当該液晶材料は減圧状態に曝されるものの、
液晶材料全体が最も蒸発しやすい等方相まで加熱されな
いため、液晶材料の蒸発は改善され、これによる液晶材
料の変質も防止される。
【0010】また、本発明の製造方法を差圧注入法に適
用した場合には、液晶材料は減圧状態に曝されず、且つ
液晶材料全体が最も蒸発しやすい等方相まで加熱されな
いため、蒸気圧の高い液晶材料、特にフッ素含有率が高
い液晶材料であっても蒸発は改善され、これによる液晶
材料の変質も防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
製造方法の態様について、上記差圧注入法を採用する場
合を例に詳細に説明する。尚、セルの第一の開口部を注
入口、第二の開口部を流出口として説明するが、これは
便宜上であってこれに限定されるものではない。
【0012】まず、例えば図1(A)及び図1(B)
(図1(A)のa−a’線に沿った断面図)に示すよう
な構造の液晶セル1(空セル)を形成する。具体的に
は、一対の基板11a及び11bを所定形状のシール材
パターン10を介して対向し接着せしめセル1(空セ
ル)を形成する。かかるセル1において、シール材パタ
ーン10により、液晶の充填工程で液晶の注入口となる
第一の開口部12、及び液晶の充填工程で液晶の流出口
となる第二の開口部13を設定する。尚、一対の基板1
1a,11b及びシール材パターン10に囲まれたセル
内の周縁部を除く領域16が、最終的に得られる液晶素
子における液晶による光学変調を行う有効光学変調領
域、特に素子が表示素子に適用される場合では表示領域
に相当する。基板11a及び11bの夫々には、液晶に
対して電界を付与する為の電極14a及び14b、更に
必要に応じてセル内に充填される液晶の配向状態を制御
する膜(配向制御層)15a及び15bが設けられる。
【0013】続いて、例えば図2に示すような系にて、
上記セル1に液晶を注入する。まず第一の開口部12部
分と有効光学変調領域16を加圧槽17内に封入し、少
なくとも第二の開口部13部分は加圧槽外に設置する。
この状態で第一の開口部12を予めスメクチックA相と
なる温度、若しくはスメクチックA相と等方相の混在し
た状態となる温度に加熱された液晶19で満たされてい
る液晶皿18に含浸し、加圧槽17内を加圧する。これ
により、液晶19は注入口となる第一の開口部12にか
かる圧力P1 (加圧槽17内の圧力)と流出口となる第
二の開口部13にかかる圧力P2 をP1 >P2 の関係と
し、その圧力差に応じてセル1内に注入される(図2は
セルに液晶19が半分ほど注入されている状態であ
る。)。そして、液晶19でセル1内が満たされた後も
加圧しP1 及びP2 の圧力差を保ち続けることによっ
て、過剰な液晶19は流出口(第二の開口部)13から
排出することができる。この操作を所定時間継続してセ
ル内に液晶を充填した後、セルに対する上記の各圧力を
大気圧に戻し、冷却し、第一の開口部及び第二の開口部
の近傍に付着した液晶を、例えば、布により乾拭きする
か、或いは必要に応じてアセトンやケトン系(メチルエ
チルケトン等)等の溶剤にて拭き取ることにより除去す
る。続いて、これら開口部を例えばシール材と同様の材
料からなる封口材を用いて封口して液晶素子が得られ
る。
【0014】上述したような差圧注入法を採用した場合
には、液晶充填工程において、第二の開口部から流出さ
せる液晶の量を、少なくともセル容量の5%以上とする
ことが好ましい。より好ましくはセル容量の10%以
上、特に好ましくは15%以上の範囲で設定する。
【0015】また、注入口となる第一の開口部12にか
ける圧力P1 は、大気圧より大きく5.0kgf/cm
2 以下であることが好ましい。P1 が5.0kgf/c
2を超える場合には、液晶中に注入口部分を加圧する
ためのガスが過度に溶け込む可能性があり、後工程(例
えば液晶の再配向処理)で発泡する恐れがあり、またセ
ルの耐久性の点でも問題となる可能性がある。
【0016】また、注入口となる第一の開口部12にか
ける圧力P1 と流出口となる第二の開口部13にかける
圧力P2 との差圧(P1 −P2 )は、0.1〜5.0k
gf/cm2 の範囲であることが好ましく、より好まし
くは0.3〜2.5kgf/cm2 の範囲である。この
差圧(P1 −P2 )が0.1kgf/cm2 未満の場合
には、液晶の充填に長時間を要する。一方、この差圧
(P1 −P2 )が5.0kgf/cm2 を超える場合に
は、セルに歪みが生じ、セルギャップの分布不良が生じ
易くなる。
【0017】本発明の方法においては、セルに液晶を充
填する際に、セルの温度を液晶の温度よりも高く設定す
ることが好ましい。これにより、注入に要する時間を短
縮することができる。
【0018】また、本発明の方法は、液晶として、コレ
ステリック相を持たずスメクチック相(特にカイラルス
メクチック相)を示す液晶を用いる場合において、加熱
による液晶の変質を抑制できる点で好ましい。
【0019】また、本発明の方法は、フッ素含有率が高
い液晶材料等の蒸気圧のより高い液晶材料を用いる場合
に好適である。特に蒸気圧の高い液晶材料として、フル
オロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有し、該
両末端部分が中心核によって結合され、スメクチック中
間相又は潜在的スメクチック中間相を持つフッ素含有液
晶化合物を含有する液晶組成物を用いる場合に最も好適
である。
【0020】尚、ここで潜在的スメクチック中間相を持
つ化合物とは、それ自身でスメクチック中間相を示さな
くとも、スメクチック中間相を持つ化合物又は他の潜在
的スメクチック中間相を持つ化合物との混合物におい
て、適当な条件下でスメクチック中間相を発現する化合
物を言う。
【0021】また、上記フッ素含有化合物における中心
核とは、少なくとも2つの芳香族環、複素芳香族環、脂
肪族環、置換芳香族環、置換複素芳香族環、置換脂肪族
環から選ばれ、これらの環は、互いに−COO−,−C
OS−,−HC=N−,−COSe−から選ばれる官能
基によって結合されていてもよい。これらの環は縮合し
ていても、縮合していなくてもよい。複素芳香環中のヘ
テロ原子はN,O又はSから選ばれる少なくとも1つの
原子を含む。脂肪族環中に隣接していないメチレン基
は、Oによって置換されていてもよい。
【0022】上記フッ素含有液晶化合物の具体例として
は、特開平2−142753、米国特許5,082,5
87号、国際公開WO93/22396、特表平7−5
06368等に記載されている化合物が挙げられる。
【0023】また、上述したような差圧注入法を採用し
た本発明の方法では、セル内への液晶の充填は、図2に
示すような態様の他、図3に示すような態様で行うこと
ができる(同図において図1及び図2と同一の符号は同
等部材を示す)。
【0024】図3に示す態様では、セル(空セル)1に
対して第一の開口部12、セル1の有効光学変調領域に
対応する部分、第二の開口部13を夫々区分された槽2
1、23、22内に配置し、第一の開口部側の圧力P
1 、第二の開口部側の圧力P2、有効光学変調領域にか
かる圧力P3 を分割して制御する。
【0025】上記P1 ,P2 ,P3 の一設定例として、
図2に示した工程のように、セル1の第二の開口部13
を加圧槽から出し、P1 ≒P3 >P2 ≧大気圧とするこ
とができる。
【0026】更に、液晶の充填工程において、P1 ,P
2 ,P3 を上記条件に設定する際には(特にP1 及びP
3 を上記関係に設定する際には)、P1 <P3 の場合、
セルの有効光学変調領域といった主要な領域の一対の基
板を最も高い圧力で加圧することになり、基板がその間
に配置されるスペーサービーズの大きさに倣おうとし、
結果としてセルの面内でのギャップ(セルにおける一対
の基板間の実効距離であって、基板間の液晶層の厚みに
相当する)の均一化がより好ましく実現される。一方、
1 >P3 の場合では、セル内への液晶注入がより効率
的になされ、セル内に過剰の液晶が充填されることにな
る。この結果、液晶の材料によってはセル内の液晶を室
温程度の使用温度に戻して、液晶が体積収縮した場合で
も、セル容積に比較して液晶の体積が小さくなり空隙等
が生じるといった問題がより好ましく防止される。
【0027】また、上述したような差圧注入法を採用し
た本発明の方法では、図1に示すようなセル(空セル)
の形成において、セルの液晶注入口に対応する第一の開
口部12、流出口に対応する第二の開口部13の形状
を、シール材10のパターンを調整し、例えば図4
(A),(B),(C)のような形状とすることもでき
る。かかる形状は、用いる液晶材料の粘度特性、セルの
サイズ、液晶充填時の圧力条件をはじめ種々の要件を考
慮して適宜設定する。尚、図4(B)に示した例のよう
に、第一の開口部12及び第二の開口部13は夫々複数
の開口領域で構成することもできる。
【0028】一方、真空注入法を採用する場合には、例
えば図5に示すような液晶注入口に対応する開口部1
2’を1つ設けた空セル2を用い、空セル2内を真空に
した後、セルの注入口12’を液晶材料に含浸させ、液
晶をスメクチックA相となる温度、若しくはスメクチッ
クA相と等方相の混在した状態となる温度に加熱した
後、真空を破り液晶材料に大気圧を加えることによって
セル内へ液晶を注入する。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例に沿って更に詳細に説
明する。
【0030】(実施例1)本実施例では、前述した図1
に示す構造のセル1(空セル)を作製し、図2に示す装
置及び方法によって液晶を充填した。
【0031】ガラス基板11aと基板11bの一方の主
面側にITO(インジウム・チン・オキサイド)からな
る透明電極14a,14bを100nmの厚さにスパッ
タ法によって形成し、フォトリソ法によってストライプ
状にパターニングする。
【0032】次に、上記透明電極14aを形成した基板
11a上に下記繰り返し単位を有する構造のポリイミド
膜15aをスピンコート法によって形成する。
【0033】
【化1】
【0034】なお、上記ポリイミド膜15aは、その前
駆体のNMP/nBC=2/1の0.7重量%溶液を2
700rpmでスピンコートし、その後、80℃で5分
間前乾燥を行った後、200℃で1時間加熱焼成処理を
施し形成した。かかるポリイミド膜15aの膜厚は5n
mであった。
【0035】一方、上記透明電極14bを形成した基板
11b上には、ODS−E(チッソ社製/オクタデシル
エトキシシラン)をスピンコートして配向制御層15b
を形成した。スピンコートの条件は、ODS−Eのエタ
ノールの0.5重量%溶液を2000rpmでスピンコ
ートし、その後、80℃で5分間前乾燥を行った後、1
80℃で1時間加熱乾燥処理を施した。
【0036】次に、基板11aのポリイミド膜15aを
ナイロン布で擦り、ポリイミド膜15aに一軸性配向処
理を施した。その後、純水で満たされた槽に基板11a
を入れ、超音波をかけ30分間洗浄し、窒素ブローで水
滴を飛ばした後、60℃のオーブンで30分間乾燥し
た。続いて、基板11aに直径2.6μmのシリカビー
ズ(不図示)をエタノールに分散し、スピンコート散布
した。ビーズ密度は約300個/mm2 とした。
【0037】基板11bには、接着剤粒子(トレパール
/東レ製、粒径5μm)を密度130個/mm2 で分散
させ、さらにディスペンサーによって図1(A)に示す
ようにエポキシ樹脂をゲタ状にシール(シール材10)
描画した。
【0038】上記基板11a及び基板11bを、互いの
ITOストライプが直交するように張り合せ、注入口と
なる第一の開口部12と流出口となる第二の開口部13
を有するセル(空セル)を構成した。セルサイズは、3
00mm×270mmである。尚、有効光学変調領域
は、シール材より各辺15mmづつ内側に入った領域内
である。
【0039】下記の化合物を、A/B1 /B2 /B3
C=80/3/3/4/5の重量比で混合し液晶組成物
を調製した。該組成物の25℃での自発分極は26nC
/cm2 、チルト角は27°であり、冷却下での等方相
−スメクチックA相転移温度は75℃、スメクチックA
−カイラルスメクチックC相転移温度は45℃、カイラ
ルスメクチックC−結晶相転移温度は0℃であった。
尚、74℃〜75℃の範囲では、スメクチックA相と等
方相が混在している状態である。尚、上記液晶組成物の
チルト角及び自発分極は、以下のようにして測定するこ
とができる。
【0040】[チルト角の測定]±30〜±50V、1
〜100HzのAC(交流)を液晶素子の上下基板間に
電極を介して印加しながら、直交クロスニコル下、その
間に配置された液晶素子を偏光板と平行に回転させると
同時に、フォトマル(浜松フォトニクス(株)製)で光
学応答を検知しながら、第1の消光位(透過率がもっと
も低くなる位置)及び第2の消光位を求める。そしてこ
の時の第1の消光位から第2の消光位までの角度の1/
2をチルト角とする。
【0041】[自発分極の測定方法]自発分極は、K.
ミヤサト他「三角波による強誘電性液晶の自発分極の直
接測定方法」(日本応用物理学会誌22、10号(66
1)1983、”Direct Method wit
h Triangular Waves for Me
asuring Spontaneous Polar
ization inFerroelectric L
iquid Crystal ”,as descri
bed by K.Miyasato et al(J
ap.J.Appl.Phys.22.No.10,L
661(1983)))によって測定した。
【0042】
【化2】
【0043】この液晶組成物を液晶皿に盛り、一度80
℃に加熱し液体相として脱泡処理を行った。この脱泡済
みの液晶にセルの第一の開口部12を含浸し、図2のよ
うに加圧槽17内にセルの第一の開口部12と有効光学
変調領域16全体が封入されるようにセル1をセットし
た。加圧槽17とセル1の第二の開口部13側のパッキ
ングにはシリコンゴムを用いた。
【0044】セル1をセットした加圧槽17を恒温槽
(不図示)内に入れ、液晶皿18中の液晶がスメクチッ
クAとなる70℃に加熱した後、加圧槽17内の圧力を
2kgf/cm2 にした。つまり、第一の開口部(注入
口)側の圧力P1 =有効光学変調領域の圧力P3 =2k
gf/cm2 、第二の開口部(流出口)側の圧力P2
1kgf/cm2 の圧力条件で第一の開口部12からセ
ル1内へ液晶を注入した。注入開始から10時間後に、
加圧槽17内を約2分間かけて徐々に1kgf/cm2
まで戻し、温度を1℃/minの降温速度で室温まで下
げた。
【0045】次に、セルの注入口及び流出口に付着した
液晶を乾拭きした後、2液性の接着剤(ストラクトボン
ド、EW−460NF、三井東圧化学製)を主剤2:硬
化剤0.84の比率で調合し、ディスペンサーで2つの
開口部に塗布し封口した後、種々の評価を行った。
【0046】注入状態を観察したところ、未注入領域は
存在せず注入状態は良好で、有効光学変調領域全体に亘
り均一な配向状態であった。また、セルの透明電極14
a,14bにパルス電圧を印加し、コントラストを観察
したところ、有効光学変調領域内でムラは見られなかっ
た。
【0047】また、液晶が充填されたセルを解体し、セ
ルの注入口側と流出口側の液晶を回収し、それぞれ液体
クロマトグラフィーで液晶組成物中の各化合物の重量比
を調べたところ、どちらも注入前の液晶組成物と比べて
変化はなかった。
【0048】(実施例2)実施例1に準じて図1(B)
に示す断面構造のセル(空セル)を作製した。ただし、
本例ではシール材パターン10の形状を図5のように
し、開口部(12’)を1つとして流出口となる開口部
は設けなかった。
【0049】このセル2を、図6のように温度・圧力調
整が可能な注入槽31内にセットし、注入槽31内を真
空引きすることによりセル2内部を真空にした。次に、
セル2の開口部12’を、液晶皿18に盛られた脱泡済
みの液晶19(実施例1と同じ液晶組成物)に含浸し、
セル2と液晶19がスメクチックAとなる70℃に加熱
した後、注入槽31内の圧力を高めることにより開口部
12’からセル2内へ液晶を注入した。注入開始から1
0時間後に、注入槽31内の温度を1℃/minの降温
速度で室温まで下げた。
【0050】次に、セルの開口部12’に付着した液晶
を乾拭きした後、2液性の接着剤(ストラクトボンド、
EW−460NF、三井東圧化学製)を主剤2:硬化剤
0.84の比率で調合し、ディスペンサーで開口部1
2’に塗布し封口した後、種々の評価を行った。
【0051】注入状態を観察したところ、未注入領域は
存在せず注入状態は良好で、有効光学変調領域全体に亘
り均一な配向状態であった。また、セルの透明電極14
a,14bにパルス電圧を印加し、コントラストを観察
したところ、有効光学変調領域内でムラは見られなかっ
た。
【0052】また、液晶が充填されたセルを解体し、セ
ルの開口部12’側と開口部12’から遠く離れた反対
側の端部付近の液晶を回収し、それぞれ液体クロマトグ
ラフィーで液晶組成物中の各化合物の重量比を調べたと
ころ、どちらも注入前の液晶組成物と比べて変化はなか
った。
【0053】(実施例3)実施例2と同じ空セル2(図
5参照)を作製し、実施例1及び実施例2と同じ液晶組
成物を真空注入法で注入した。但し、注入時の液晶の温
度を70℃、セルの温度を74℃にして注入を行なっ
た。
【0054】その結果、実施例2に比べ約2/3の時間
で、セル全体に液晶を注入することができた。注入完了
後、実施例1と同様に、配向状態、コントラストを観察
したが、有効光学変調領域内でムラは見られなかった。
また実施例1と同様の方法で液晶組成物中の各化合物の
重量比を調べたが、注入前の液晶組成物と比べて変化が
見られなかった。
【0055】(実施例4)実施例2と同じ空セル2(図
5参照)を作製し、実施例1及び実施例2と同じ液晶組
成物を真空注入法で注入した。但し、注入時の液晶とセ
ルの温度を、該液晶がスメクチックA相と等方相の混在
した状態となる74.5℃にして注入を行なった。
【0056】注入完了後、実施例1と同様に、配向状
態、コントラストを観察したが、有効光学変調領域内で
ムラは見られなかった。また実施例1と同様の方法で液
晶組成物中の各化合物の重量比を調べたが、注入前の液
晶組成物と比べて変化が見られなかった。
【0057】(参考例)実施例2と同じ空セル2(図5
参照)を作製し、実施例1及び実施例2と同じ液晶組成
物を真空注入法で注入した。但し、注入時の液晶とセル
の温度を、該液晶が等方相となる80℃にして注入を行
なった。
【0058】得られた液晶素子のコントラストを観察し
たところ、注入口(開口部12’)から遠ざかる方向に
かけてムラが若干発生しており、注入口側の方が若干コ
ントラストが低くなっていた。
【0059】また、充填された液晶組成物中の各化合物
の重量比を実施例1と同様の方法で調べたところ、注入
口より遠ざかる反対側端部付近の液晶は、注入前の液晶
組成物と比べて変化が見られなかったが、注入口側付近
の液晶は、化合物Aが約40%減少していた。尚、他の
化合物は、あまり変化していなかった。この化合物Aの
減少が注入口側付近のコントラスト低下を引き起こした
と考えられる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。 (1)液晶を、スメクチックA相となる温度、若しくは
スメクチックA相と等方相の混在した状態となる温度で
注入するため、液晶全体が等方相となる温度で注入する
時に比べ液晶の蒸発が抑えることができ、特に、本発明
の製造方法を差圧注入法に適用した場合には、液晶材料
は減圧状態に曝されることが無く、液晶の蒸発はより一
層改善される。これにより、注入過程での液晶の組成物
比の変化が起り難くくなり、液晶材料の変質が防止され
る。 (2)蒸気圧の高い液晶材料、特にフッ素含有率が高い
液晶材料であっても蒸発は改善され、これによる液晶材
料の変質が防止される。 (3)パネル面内での液晶分子の配向状態を均一にで
き、有効光学変調領域内全面でコントラスト等の表示品
位にムラの無い高品質な液晶素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において作製するセル(空セル)の構造
の一例を示す模式図である。
【図2】本発明における液晶充填工程の一例を説明する
ための模式図である。
【図3】本発明における液晶充填工程の他の例を説明す
るための模式図である。
【図4】本発明で空セルに形成する第一及び第二の開口
部のパターンの例を示す図である。
【図5】本発明において作製するセル(空セル)の構造
の他の例を示す模式図である。
【図6】本発明における液晶充填工程の更に他の例を説
明するための模式図である。
【符号の説明】
1,2 セル(空セル) 10 シール材パターン 11a,11b ガラス基板 12 第一の開口部(注入口) 12’ 注入口 13 第二の開口部(流出口) 14a,14b 透明電極 15a,15b 配向制御層 16 有効光学変調領域 17 加圧槽 18 液晶皿 19 液晶 21,22,23 加圧槽 31 注入槽

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板を対向配置してなるセル内に
    液晶を充填してなる液晶素子の製造方法において、該セ
    ル内に液晶を充填する際に、該液晶をスメクチックA相
    となる温度に加熱することを特徴とする液晶素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 一対の基板を対向配置してなるセル内に
    液晶を充填してなる液晶素子の製造方法において、該セ
    ル内に液晶を充填する際に、該液晶をスメクチックA相
    と等方相の混在した状態となる温度に加熱することを特
    徴とする液晶素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記セルに液晶を充填する際に、該セル
    の温度を該液晶の温度よりも高く設定することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の液晶素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記セルは第一の開口部と第二の開口部
    を有するセルであって、該セルにおける第一の開口部及
    び第二の開口部に圧力差を設け、加熱された液晶を第一
    の開口部から、所定の時間、該セル内に注入し且つセル
    内を通過してきた液晶を第二の開口部から排出させなが
    ら液晶の充填を行うことを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の液晶素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記セルに液晶を充填する際に、前記第
    一の開口部の圧力をP1 、前記第二の開口部の圧力P
    2 、前記セルの有効光学変調領域にかかる圧力をP3
    して、これらの関係をP1 >P2 であり、且つ−1kg
    f/cm2 ≦P1 −P3 ≦0.5kgf/cm2 とする
    ことを特徴とする請求項5に記載の液晶素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 液晶として、コレステリック相を持たな
    い液晶を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の液晶素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 液晶としてフルオロカーボン末端部分及
    び炭化水素末端部分を有し、該両末端部分が中心核によ
    って結合され、スメクチック中間相又は潜在的スメクチ
    ック中間相を持つフッ素含有液晶化合物を用いることを
    特徴とす請求項1〜5のいずれかに記載の液晶素子の製
    造方法。
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