JPH10196898A - シリンダキャビネット - Google Patents

シリンダキャビネット

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JPH10196898A
JPH10196898A JP12697A JP12697A JPH10196898A JP H10196898 A JPH10196898 A JP H10196898A JP 12697 A JP12697 A JP 12697A JP 12697 A JP12697 A JP 12697A JP H10196898 A JPH10196898 A JP H10196898A
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JP
Japan
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cylinder cabinet
intake hole
cylinder
shutter
opening
Prior art date
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Pending
Application number
JP12697A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Ogasawara
伸好 小笠原
Tadashi Kimura
忠 木村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部へのガス漏出を改善することのできるシ
リンダキャビネットを提供する。 【解決手段】 その内部空間に収納するガスシリンダを
出し入れする扉と、その内部空間と外部とを連通する排
気孔と、その内部空間と外部とを連通する吸気孔8とを
有する筐体からなるシリンダキャビネットにおいて、シ
リンダキャビネット(4)内面の吸気孔8の開口を覆う
吸気孔シャッタ11を、復帰力が作用する状態で該開口
に接触/離脱が可能なように保持する吸気孔閉鎖手段1
0,11を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダキャビネ
ットに関し、特に、外部へのガス漏出を改善することの
できるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来のシリンダキャビネット
の構成を示す斜視図であって、図11(a)は扉を閉じた
状態を示す図、図11(b)は扉を開けた状態を示す図で
あり、図において、1は直方体形状の筐体であるシリン
ダキャビネットであり、該シリンダキャビネット1の前
面には左右一対の扉2a,2bが設けられている。左右
の扉2a,2bは、その上部にガラス窓3a,3bをそ
れぞれ有し、その下部に矩形の吸気孔設置孔25a,2
5bをそれぞれ有しており、該吸気孔設置孔25a、2
5bを塞ぐように、扉2a,2bの内側から吸気孔配設
板4a,4bがそれぞれ取り付けられている。また、シ
リンダキャビネット1の上面には排気孔5が設けられて
おり、6は排気孔5に接続された排気ダクト、7は排気
ダクト6の内部に設置された排気量を調節するためのダ
ンパである。
【0003】また、図12は吸気孔配設板の構成を示す
正面図及び断面図であり、図において、吸気孔配設板4
は、矩形であって、縦長のスリット形状の吸気孔8を多
数有しており、吸気孔配設板4の裏側には、スライド板
9が、該スライド板9で吸気孔8を開閉して吸気量を調
節できるよう、吸気孔配設板4に沿って左右方向に慴動
自在に配設されている。
【0004】次に、このように構成された従来のシリン
ダキャビネットの動作を説明する。
【0005】図11において、まず、シリンダキャビネ
ット1の扉2a,2bを開けて、ガスシリンダ(図示せ
ず)を内部に収納し、その後、扉2a,2bを閉める。
【0006】次いで、排気ダクト6を始動すると、排気
孔5から排気が行われて、シリンダキャビネット1の内
部が負圧になり、吸気孔8から外気が内部に吸入され
る。これにより、シリンダキャビネット1内に吸気孔8
から排気孔5に向かう気流が形成されるため、ガスシリ
ンダからガスが漏洩しても、漏洩したガスは排気孔5か
ら排気ダクト6に排出され、シリンダキャビネット1の
外部には漏洩したガスが漏出しないようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシリンダキャビネット1では、排気ダクト6が停止
している時にガスシリンダからガスが漏洩すると、漏洩
したガスは吸気孔8から外部に漏れ出す危険性がある。
【0008】また、排気ダクト6が正常に作動している
場合でも、シリンダキャビネット1内でのガスの漏洩量
が排気ダクト6の排気量を上回れば、排気ダクト6が停
止しているのと同様の状態になり、漏洩したガスは吸気
孔8から外部に漏れ出す危険性がある。
【0009】また、通常の施設では同一の排気ダクト6
の系統に複数のシリンダキャビネットが接続されている
ため、排気ダクト6が停止している時に他のシリンダキ
ャビネットでガスが漏洩すると、排気ダクト6を通じて
当該シリンダキャビネット1内に漏洩したガスが拡散し
てくる危険性がある。
【0010】さらに、通常、シリンダキャビネット1の
形状はガスシリンダ交換作業の利便性、及び設置スペー
スの効率を考え、直方体形状の筐体としたものが多用さ
れている。しかし、直方体形状のシリンダキャビネット
の場合、内部の圧力が急激に上昇した場合、相対的に強
度の弱いところ、特に扉部分が、ロックが外れて開放状
態となり破損しやすいという問題があった。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、排気が正常に行われていない場合でも
外部へのガスの漏出を防止することのできるシリンダキ
ャビネットを提供することを目的としている。
【0012】また、本発明は、排気ダクトを通じて拡散
してくる他のシリンダキャビネットからの漏洩ガスの侵
入を防止することのできるシリンダキャビネットを提供
することを目的としている。
【0013】また、本発明は、内部の圧力が急激に上昇
した場合に、扉部分の破損を防止することのできるシリ
ンダキャビネットを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシリンダキ
ャビネットは、その内部空間に収納するガスシリンダを
出し入れする扉と、その内部空間と外部とを連通する排
気孔と、その内部空間と外部とを連通する吸気孔とを有
する筐体からなるシリンダキャビネットにおいて、上記
シリンダキャビネット内面の上記吸気孔の開口を覆う吸
気孔シャッタを、復帰力が作用する状態で該開口に接触
/離脱が可能なように保持する吸気孔閉鎖手段を設けた
ものである。
【0015】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記吸気孔が、上記シリンダキャビネットの側部に
設けられており、上記吸気孔閉鎖手段が、上記シリンダ
キャビネット側部の内面の上記吸気孔の開口の上方位置
に支持部材を配設し、該支持部材で該開口を覆う板状の
吸気孔シャッタの上端を回動自在に支持するようにした
ものであるようにしたものである。
【0016】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記吸気孔閉鎖手段が、ある大きさの磁力で上記吸
気孔シャッタを上記シリンダキャビネットの内面に吸着
する吸着手段を有するものであるようにしたものであ
る。
【0017】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記吸気孔閉鎖手段が、上記吸気孔シャッタを、上
記開口位置においてもその付勢力が作用するよう該開口
側に付勢する付勢手段を有するものであるようにしたも
のである。
【0018】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記吸気孔閉鎖手段が、上記シリンダキャビネット
内面の上記吸気孔の開口を覆う板状の吸気孔シャッタ
と、上記シリンダキャビネット内面に取り付けられ、上
記吸気孔シャッタを上記開口から離脱する方向に慴動自
在に保持する枠体と、上記吸気孔シャッタを、上記開口
位置においてもその付勢力が作用するよう該開口側に付
勢する付勢手段とを有するものであるようにしたもので
ある。
【0019】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、その内部空間に収納するガスシリンダを出し入れす
る扉と、その内部空間と外部とを連通する排気孔と、そ
の内部空間と外部とを連通する吸気孔とを有する筐体か
らなるシリンダキャビネットにおいて、上記シリンダキ
ャビネット外面の上記排気孔の開口を覆う排気孔シャッ
タを、復帰力が作用する状態で該開口に接触/離脱が可
能なように保持する排気孔閉鎖手段を設けたものであ
る。
【0020】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記排気孔が、上記シリンダキャビネット天井部に
設けられており、上記排気孔閉鎖手段が、上記シリンダ
キャビネット上面の上記排気孔の開口の側方位置に支持
部材を配設し、該支持部材で該開口を覆う板状の排気孔
シャッタの一端を回動自在に支持するようにしたもので
あるようにしたものである。
【0021】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、上記排気孔閉鎖手段が、上記排気孔シャッタが、そ
の全てにより該開口を覆うようそれぞれ作成され、かつ
それぞれの一端を回動自在に支持された複数の単位排気
孔シャッタで構成されているものであるようにしたもの
である。
【0022】また、本発明に係るシリンダキャビネット
は、その内部空間に収納するガスシリンダを出し入れす
る出し入れ口と、上記出し入れ口を開閉するための扉
と、その内部空間と外部とを連通する排気孔と、その内
部空間と外部とを連通する吸気孔とを有する筐体からな
るシリンダキャビネットにおいて、上記シリンダキャビ
ネットが、円筒形状であり、上記扉が、上記出し入れ口
を、該扉の外面の周辺部が上記シリンダキャビネット内
面の該出し入れ口の周辺部と係合することにより閉じる
ように構成されたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1によるシ
リンダキャビネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す図で
あって、図1(a) は正常時の状態を示す正面図及び断面
図、図1(b) は異常時の状態を示す正面図及び断面図で
ある。本実施の形態1によるシリンダキャビネットは、
吸気孔閉鎖手段を設けた点を除き、図11の従来例と同
じである。
【0024】図において、11は、吸気孔配設板4の吸
気孔8が設けられた領域を覆うに十分な面積を有する矩
形の板状の吸気孔シャッタであり、吸気孔シャッタ11
は、該吸気孔シャッタ11が垂直方向に垂れ下がった状
態のとき、吸気孔配設板4の吸気孔8が設けられた領域
を覆うようにして、その上端を、吸気孔配設板4の背面
の上部に配設された蝶番10で回動自在に支持されてい
る。また、吸気孔シャッタ11の吸気孔8側の面には、
両側端部及び下端部に渡って当接部11aが突設されて
いる。この当接部11aは、吸気孔シャッタ11が垂直
方向に垂れ下がった状態で、スライド板9の可動範囲を
囲み、かつ吸気孔シャッタ11がスライド板9に接触し
ないで吸気孔配設板4の背面に当接するように配設され
る。吸気孔シャッタ11は、ステンレス、鋼等の金属材
料で構成される。
【0025】次に、このように構成されたシリンダキャ
ビネットの動作を図1,図11を用いて説明する。ま
ず、排気ダクト6が正常に作動している場合には、シリ
ンダキャビネット1内が負圧になり、吸気孔8から外気
が流入して、吸気孔シャッタ11は、図1(a) に示すよ
うに、蝶番10を支点に上方に押し上げられる。これに
より、正常な運転が行われる。
【0026】次に、排気ダクト6が停止した場合には、
シリンダキャビネット1内の圧力が上昇し、外部との差
圧が減少する。これにより、吸気孔8からの外気の流入
が減少し、吸気孔シャッタ11を押し上げる力が弱ま
る。その結果、吸気孔シャッタ11は自重で吸気孔8側
に復帰して行き、シリンダキャビネット1内の圧力と外
部の圧力とが等しくなった時点で、図1(b) に示すよう
に、吸気孔8を閉じる。これにより、シリンダキャビネ
ット1内は外部と遮断される。
【0027】また、排気ダクト6が正常に作動している
場合でも、シリンダキャビネット1内におけるガスシリ
ンダからのガスの漏洩量が排気孔5からの排気量を上回
る場合には、シリンダキャビネット1内の圧力が上昇す
る。その結果、吸気孔シャッタ11は自重で閉じ、シリ
ンダキャビネット1は外部と遮断される。
【0028】従って、排気が正常に行われない場合に
は、シリンダキャビネット1は密閉され、シリンダキャ
ビネット1内でガス漏洩が発生しても、漏洩ガスがシリ
ンダキャビネット1外へ漏出することはない。
【0029】以上のように、本実施の形態1において
は、シリンダキャビネット1内面の吸気孔8の開口を覆
う吸気孔シャッタ11を、復帰力が作用する状態で該開
口に接触/離脱が可能なように保持する吸気孔閉鎖手段
10,11を設けたので、排気に異常が生じてシリンダ
キャビネット1内の圧力が上昇すると、吸気孔シャッタ
11が復帰力により閉じるため、排気が正常に行われな
い場合でも、外部へガスが漏出するのを防止することが
できる。
【0030】また、本実施の形態1においては、吸気孔
8をシリンダキャビネット1の側部に設け、吸気孔閉鎖
手段が、シリンダキャビネット1側部の内面の吸気孔8
の開口の上方位置に蝶番10を配設し、蝶番10で該開
口を覆う板状の吸気孔シャッタ11の上端を回動自在に
支持するものであるようにしたので、吸気孔シャッタ1
1の復帰力が自重により得られるため、簡単な構成とす
ることができる。
【0031】実施の形態2.図2は、本実施の形態2に
よるシリンダキャビネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示
す背面斜視図及び断面図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当する部分を示しており、12は吸
気孔シャッタ11の吸気孔8側の面に、外周に沿って連
続するように配設されたシール部材である。ここで、吸
気孔シャッタ11には図1の当接部11aは配設されて
おらず、シール部材12は、吸気孔シャッタ11が吸気
孔配設板4の背面に接触した状態で、スライド板9の可
動範囲を囲むように配置される。シール部材12は、弾
性を有する材料、例えばフッ素ゴム等で構成される。
【0032】このような構成のシリンダキャビネットに
おいは、排気が正常に行われている場合には、吸気孔シ
ャッタ11は吸気孔8から流入する外気により、蝶番1
0を支点に上方に押し上げられる。そして、排気に異常
が生じてシリンダキャビネット内の圧力が上昇すると、
吸気孔シャッタ11は閉じて、シール部材12が吸気孔
配設板4の背面に密着する。ここで、実施の形態1のよ
うに金属同士の接触であると十分な気密性を得ることが
できないが、本実施の形態1ではシール部材12が弾性
を有しているため、気密性を高めることができる。
【0033】なお、上記の説明では、シール部材12を
吸気孔シャッタ11に配設したが、吸気孔配設板4の背
面に配設してもよく、同様の効果が得られる。
【0034】また、シール材部材12を吸気孔シャッタ
11の吸気孔4側の面と吸気孔配設板4の背面との双方
に配置してもよく、同様の効果が得られる。
【0035】実施の形態3.図3は、本実施の形態2に
よるシリンダキャビネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示
す背面斜視図及び断面図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当する部分を示しており、13は吸
気孔シャッタ11の下端に配設された磁石である。ま
た、吸気孔配設板4は磁性の金属材料で構成されてい
る。
【0036】このような構成のシリンダキャビネットに
おいては、排気が正常に行われている場合には、吸気孔
シャッタ11は吸気孔8から流入する外気により、蝶番
10を支点に上方に押し上げられる。そして、排気に異
常が生じてシリンダキャビネット内の圧力が上昇する
と、シリンダキャビネット内と外部との差圧が減少し、
流入する外気による吸気孔シャッタ11への押し上げ力
が弱まる。その結果、吸気孔シャッタ11は自重で吸気
孔8側に復帰して行き、吸気孔シャッタ11の磁石13
が吸気孔配設板4に接近する。
【0037】そして、吸気孔シャッタ11の磁石13と
吸気孔配設板4との間に働く引力が、流入する外気によ
る吸気孔シャッタ11への押し上げ力に打ち勝つと、吸
気孔シャッタ11の磁石13が吸気孔配設板4に吸着
し、吸気孔シャッタ11が閉じる。
【0038】ここで、吸気孔シャッタ11は磁石13に
より吸気孔配設板4に吸着、固定されるので、自重のみ
により閉じた場合より気密性に優れている。
【0039】また、一旦閉じた吸気孔シャッタ11は、
シリンダキャビネット内と外部との差圧が磁石13と吸
気孔配設板4との間に働く引力に打ち勝たないと開かな
い。このため、一旦閉じた吸気孔シャッタ11が再度開
く時には、その時点における差圧による、外部からシリ
ンダキャビネット内への気流が一定以上確保されるの
で、シリンダキャビネット内の漏洩ガスが外部に漏れる
ことはない。
【0040】なお、上記の説明では、磁石13を吸気孔
シャッタ11の下端に配設するようにしているが、吸気
孔シャッタ11の側端部に配設してもよく、同様の効果
が得られる。
【0041】また、上記の説明では、磁石13を吸気孔
シャッタ11に配設するようにしているが、吸気孔配設
板4の背面に配設してもよく、さらに、吸気孔シャッタ
11と吸気孔配設板4の背面の双方に、引力が働くよう
互いに極性の異なる磁石をそれぞれ配設してもよく、同
様の効果が得られる。
【0042】また、実施の形態2と同様に、シール部材
を、吸気孔シャッタ11、吸気孔配設板4、又は吸気孔
シャッタ11及び吸気孔配設板4に配設してもよく、こ
れより、さらに気密性を高めることができる。
【0043】また、上記の説明では、吸気孔シャッタ1
1の一部に磁石13を配設するようにしているが、弾性
を有するテープ状に加工した磁石、あるいは弾性を有す
るシート状に加工した磁石をカットしてテープ状にした
ものを、実施の形態2のシール部材と同様に、吸気孔シ
ャッタ11、吸気孔配設板4、又は吸気孔シャッタ11
及び吸気孔配設板4に配設してもよく、これにより、シ
ール部材を配設する構成による効果、及び磁石を配設す
る構成による効果の双方の効果を兼ね備えることができ
る。
【0044】以上のように、本実施の形態3において
は、吸気孔閉鎖手段10,11が、ある大きさの磁力で
吸気孔シャッタ11をシリンダキャビネットの内面に吸
着する吸着手段13を有するものであるようにしたの
で、吸気孔シャッタ11がシリンダキャビネットの内面
に吸着し固定されるため、気密性を向上させることがで
きる。また、一旦閉じた吸気孔シャッタ11は、シリン
ダキャビネット内の負圧による力が吸着力を上回らない
と開かないので、吸気孔シャッタ11が開くときには一
定以上の負圧による外部からの気流が確保されるため、
排気再開時にガスが外部に漏出するのが防止される。
【0045】実施の形態4.図4は、本実施の形態4に
よるシリンダキャビネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示
す背面斜視図及び断面図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当する部分を示しており、15は、
吸気孔設置板4の背面の4隅に立設されたL字状断面を
有する4本の主枠15aの先端をL字状断面を有する4
本の補強枠15bで接続してなるガイド枠であり、該ガ
イド枠15の中に、吸気孔シャッタ11が、4本の主枠
15aにより慴動自在に保持されている。吸気孔シャッ
タ11の吸気孔配設板4と反対側の面の外周部には、全
周に渡って、磁石14が配設され、ガイド枠15の4本
の補強枠15bの吸気孔シャッタ11に対向する面に
は、全周に渡って、吸気孔シャッタ11の磁石14の極
性と反対の極性を有する反発用磁石16が配設されてい
る。また、磁石14と反発用磁石16との間に働く斥力
は、吸気孔シャッタ11が吸気孔配設板4に接触してい
るときにも十分働くような大きさに選択される。ここ
で、図では、吸気孔シャッタ11の当接部11aを省略
して描いてある。
【0046】このように構成されたシリンダキャビネッ
トにおいては、排気が正常に行われている場合には、吸
気孔シャッタ11は吸気孔8から流入する外気により、
磁石14と反発用磁石16との斥力に抗して、吸気孔8
と反対側に押しやられる。そして、排気に異常が生じて
シリンダキャビネット内の圧力が上昇すると、シリンダ
キャビネット内と外部との差圧が減少し、流入する外気
による吸気孔シャッタ11への押圧力が弱まる。その結
果、吸気孔シャッタ11は、磁石14と反発用磁石16
との斥力により吸気孔8側に復帰して行き、磁石14と
反発用磁石16との斥力が、流入する外気による吸気孔
シャッタ11への押圧力に打ち勝つと、吸気孔シャッタ
11が閉じる。
【0047】以上のように、本実施の形態4において
は、シリンダキャビネット内面の吸気孔8の開口を覆う
吸気孔シャッタ11を、復帰力が作用する状態で該開口
に接触/離脱が可能なように保持する吸気孔閉鎖手段1
1,14〜16を設けたので、排気に異常が生じてシリ
ンダキャビネット内の圧力が上昇すると、吸気孔シャッ
タ11が復帰力により閉じるため、排気が正常に行われ
ない場合でも、外部へガスが漏出するのを防止すること
ができる。
【0048】また、本実施の形態4においては、吸気孔
シャッタ11は、閉じたときに磁石14と反発用磁石1
6との斥力により吸気孔配設板4に押しつけられるの
で、自重のみにより閉じる場合に比べて気密性に優れて
いる。
【0049】また、本実施の形態4においては、吸気孔
閉鎖手段を、シリンダキャビネット内面の吸気孔8の開
口を覆う吸気孔シャッタ11と、シリンダキャビネット
内面に取り付けられ、吸気孔シャッタ11を吸気孔8の
開口から離脱する方向に慴動自在に保持するガイド枠体
15と、吸気孔シャッタ11を吸気孔8の開口位置でも
その付勢力が作用するよう該開口側に付勢する付勢手段
14,16とで構成するようにしたので、吸気孔シャッ
タ11の復帰力に自重を利用してはいないため、吸気孔
8の設置方向に関わらず、吸気孔閉鎖手段を設置するこ
とができる。
【0050】実施の形態5.図5は、本実施の形態5に
よるシリンダキャビネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示
す背面斜視図及び断面図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当する部分を示しており、17は、
その一端を吸気孔シャッタ11の背面の上端部に、その
他端を、吸気孔配設板4の蝶番10の固定位置の上方に
それぞれ固定された円弧状の断面を有する板バネであ
る。板バネ17は、吸気孔シャッタ11が吸気孔配設板
4に接触しているときにも十分な反発力を生じるよう、
そのバネ定数、自由形状、取り付け形状等を選択され
る。
【0051】このように構成されたシリンダキャビネッ
トにおいては、排気が正常に行われている場合には、吸
気孔シャッタ11は、吸気孔8から流入する外気によ
り、板バネ17の反発による吸気孔8側への回動力に抗
して、蝶番10を支点に上方に押し上げられる。そし
て、排気に異常が生じてシリンダキャビネット内の圧力
が上昇すると、シリンダキャビネット内と外部との差圧
が減少し、流入する外気による吸気孔シャッタ11への
押し上げ力が弱まる。その結果、吸気孔シャッタ11
は、板バネ17の反発力により吸気孔8側に復帰して行
き、板バネ17の反発力が、流入する外気による吸気孔
シャッタ11への押し上げ力に打ち勝つと、吸気孔シャ
ッタ11が閉じる。この際、吸気孔シャッタ11は板バ
ネ17の反発力により吸気孔配設板4に押しつけられる
ので、自重のみにより閉じた場合より気密性に優れてい
る。
【0052】なお、上記の説明では、板バネ17を吸気
孔シャッタ11の上部に取り付けるようにしているが、
吸気孔シャッタ11の下部に取り付けてもよく、同様の
効果が得られる。
【0053】また、実施の形態2と同様に、シール部材
を、吸気孔シャッタ11、吸気孔配設板4、又は吸気孔
シャッタ11及び吸気孔配設板4に配設してもよく、こ
れにより、さらに気密性を高めることができる。
【0054】以上のように、本実施の形態5において
は、吸気孔閉鎖手段が、吸気孔シャッタ11を吸気孔8
の開口位置においてもその付勢力が作用するよう該開口
側に付勢する付勢手段17を有するものであるようにし
たので、吸気孔シャッタ11が閉じたとき、該吸気孔シ
ャッタ11が付勢力により吸気孔の開口に押しつけられ
るため、気密性を向上させることができる。
【0055】実施の形態6.図6は、本発明の実施の形
態6によるシリンダキャビネットの排気孔閉鎖手段の構
成を示す図であって、図6(a) は正常時の状態を示す断
面図、図6(b) は異常時の状態を示す断面図である。本
実施の形態6によるシリンダキャビネットは、排気孔閉
鎖手段が設けられた点を除き、図11の従来例と同じで
ある。
【0056】図において、シリンダキャビネット1の天
井部に円形の排気孔5が設けられ、排気孔5に、その内
部にダンパ7が配設された排気ダクト6が接続されてい
る。19は、排気孔5より若干大きな径を有する円形の
板状の排気孔シャッタであり、排気孔シャッタ19は、
その外周の一端を、シリンダキャビネット1の上面の排
気孔5の開口の周辺に配設された蝶番18で回動自在に
支持されている。ここで、排気孔シャッタ19は、該排
気孔シャッタ19が水平状態となったとき、排気孔5を
覆い、かつシリンダキャビネット1の上面に接触するよ
うにして設置される。
【0057】次に、このように構成されたシリンダキャ
ビネット1の動作を説明する。まず、排気ダクト6が正
常に作動している場合には、排気ダクト6内がシリンダ
キャビネット1内に比べて相対的に負圧となり、排気孔
5からシリンダキャビネット1内の空気が排気ダクト6
に流出して、排気孔シャッタ19は、図6(a)に示すよ
うに、蝶番18を支点に上方に押し上げられる。これに
より、正常な運転が行われる。
【0058】次に、排気ダクト6が停止した場合には、
排気ダクト6内の圧力が上昇し、シリンダキャビネット
1内との差圧が減少する。これにより、排気孔5からの
シリンダキャビネット1内の空気の流出が減少し、排気
孔シャッタ19を押し上げる力が弱まる。その結果、排
気孔シャッタ19は自重で排気孔5側に復帰して行き、
排気孔シャッタ19の自重による回動力が、排気孔5か
ら流出する空気による押し上げ力に打ち勝つと、排気孔
シャッタ19は、図6(b) に示すように、排気孔5を閉
じる。これにより、シリンダキャビネット1は排気ダク
ト6と遮断される。
【0059】従って、排気に異常が生じた場合には、シ
リンダキャビネット1は排気ダクト6から遮断され、他
のシリンダキャビネットでガス漏洩が発生し、漏洩ガス
が排気ダクト6を伝わって拡散して来ても、漏洩ガスが
シリンダキャビネット1内に侵入することはない。
【0060】以上のように、本実施の形態6において
は、シリンダキャビネット1外面の排気孔5の開口を覆
う排気孔シャッタ19を、復帰力が作用する状態で該開
口に接触/離脱が可能なように保持する排気孔閉鎖手段
18,19を設けるようにしたので、排気ダクトを作動
させると、排気ダクト6内がシリンダキャビネット1内
より相対的に負圧となって排気孔シャッタ19が開き、
排気孔5から排気が行われて正常運転されるが、排気ダ
クトに異常が生じて排気ダクト6内の圧力が上昇する
と、排気孔シャッタ19が復帰力により閉じるため、他
のシリンダキャビネットからの漏洩ガスが排気ダクト6
内を拡散して来ても、シリンダキャビネット1内にガス
が侵入するのを防止することができる。
【0061】また、本実施の形態6においては、排気孔
5を、シリンダキャビネット1の天井部に設け、排気孔
閉鎖手段が、シリンダキャビネット1の上面の排気孔5
の開口の側方位置に蝶番18を配設し、蝶番18で該開
口を覆う板状の排気孔シャッタ19の一端を回動自在に
支持するようにしたものであるようにしたので、排気孔
シャッタ19の復帰力が自重により得られるため、簡単
な構成とすることができる。
【0062】実施の形態7.図7は、本実施の形態7に
よるシリンダキャビネットの排気孔閉鎖手段の構成を示
す図であって、図7(a) は正常時の状態を示す上面図及
び断面図、図7(b)は異常時の状態を示す上面図及び断
面図である。図において、図6と同一符号は同一又は相
当する部分を示しており、19a〜19dは、排気孔5
の径より若干大きい径を有するほぼ円形(図示例では8
角形)の1枚の板を、その中心に対し点対称に4等分し
てなる形状を有する単位排気孔シャッタである。各単位
排気孔シャッタ19a〜19dは、図7(b) に示すよう
に、丁度、元の8角形の外周に相当する部分の一部を、
シリンダキャビネット1の上面の排気孔5の開口の周辺
部に配設された蝶番18a〜18dにより回動自在にそ
れぞれ支持されている。ここで、各蝶番18a〜18d
は、各単位排気孔シャッタ19a〜19dが水平状態と
なったとき、全ての単位排気孔シャッタ19a〜19d
により元の8角形を形成するような位置、及び方向に配
設される。従って、各単位排気孔シャッタ19a〜19
dは、水平状態ではシリンダキャビネット1の上面の排
気孔5の開口の縁部1aに当接して該縁部1aにより支
持され、全ての単位排気孔シャッタ19a〜19dによ
り、丁度、排気孔5を覆うようになっている。
【0063】このように構成されたシリンダキャビネッ
ト1においては、排気ダクト6が正常に作動している場
合には、排気ダクト6内が負圧になるため、排気孔5か
ら排気ダクト6に空気が流出し、図7(a) に示すよう
に、各単位排気孔シャッタ19a〜19dは、蝶番18
a〜18dを支点に上方にそれぞれ押し上げられる。
【0064】そして、排気ダクト6が停止すると、排気
ダクト6内の圧力が上昇し、シリンダキャビネット1内
との差圧が滅少して、排気孔5からの空気の流出が弱ま
り、各単位排気孔シャッタ19a〜19dを押し上げる
力が弱まる。その結果、各単位排気孔シャッタ19a〜
19dは自重で排気孔5を閉じる。
【0065】ここで、排気孔シャッタを一枚板で構成す
ると、空気抵抗が大きくなって、正常な排気を阻害する
恐れがあるが、排気孔シャッタを複数枚の板に分割構成
することで、個々の面積を小さくし、また重量を軽減
し、空気抵抗を軽滅することができるため、正常状態で
の充分な量の排気を確保することができる。
【0066】以上のように、本実施の形態7において
は、排気孔閉鎖手段を、排気孔シャッタが、その全てに
より排気孔5の開口を覆うようそれぞれ作成され、かつ
それぞれの一端を回動自在に支持された複数の単位排気
孔シャッタ19a〜19dで構成されているものである
ようにしたので、単位排気孔シャッタ19a〜19dの
面積が、1枚のもので構成した場合の排気孔シャッタの
面積に比べて小さくなるため、重量、及び空気抵抗を軽
減することができ、その結果、正常運転時において十分
な量の排気を確保することができる。
【0067】実施の形態8.本発明の実施の形態8は、
ガスシリンダに何らかの事故が発生し、その内容物が一
瞬の間に噴出し、シリンダキャビネット内の圧力が急激
に上昇した場合にも、安全上の歯止めとしてガスシリン
ダの内容物が外部へ漏れ出さないようにすることのでき
るシリンダキャビネットの一例を示したものである。
【0068】図8は、本実施の形態8によるシリンダキ
ャビネットの構成を示す斜視図であり、図において、1
は円筒形状の筐体であるシリンダキャビネットであり、
その壁は、所定の圧力に耐え得る厚みを有している。シ
リンダキャビネット1の前面には、ガスシリンダを出し
入れする矩形の出し入れ口23が設けられており、この
出し入れ口23に嵌合するように扉2が設置されてい
る。扉2は、シリンダキャビネット1の側壁1bと同じ
厚みと曲率を有しており、出し入れ口23に嵌合した状
態では、シリンダキャビネット1の円筒形状の一部をな
すようになっている。扉2には、上部にガラス窓3が、
中程に扉開閉取っ手21が、下部に吸気孔8を有する吸
気孔配設板4がそれぞれ配設されている。また、シリン
ダキャビネット1の天井部には排気孔5が設けられてお
り、6は排気孔5に接続された排気ダクト、7は排気ダ
クト6の内部に設置されたダンパである。
【0069】また、図9は、図8のシリンダキャビネッ
トの扉を閉めた状態を示す断面図、図10は、図8のシ
リンダキャビネットの扉を開けた状態を示す断面図であ
り、これらの図において、シリンダキャビネット側壁1
bの内面の出し入れ口23の開口の周辺部には、全周に
渡って側壁側段部26が形成されており、一方、扉2の
外面の外周部には、全周に渡って、側壁側段部26に嵌
合する形状を有する扉側段部27が形成されており、扉
2を出し入れ口23に嵌入すると、扉側段部27の段面
が、側壁段部26の段面に当接して、扉側段部27が側
壁側段部26で係止されるようになっている。そして、
出し入れ口23は、扉2を、シリンダキャビネット1の
床面に置いた状態で嵌入することができる高さに設けら
れており、扉2は床面上をスライドさせて移動できるよ
うになっている。扉2及びシリンダキャビネット1の側
壁1bには、扉2を出し入れ口23に嵌入した状態でロ
ックするロック装置が設置されており(図示せず)、側
壁段部26及び出し入れ口の内周面にはシール部材12
が配設されている。
【0070】また、出し入れ口23の奥には、側壁1b
から所定の間隔で、半円状のガイドレール20が床面に
突設されている。22はガスシリンダである。
【0071】次に、このように構成されたシリンダキャ
ビネットの使用方法を、ガスシリンダの交換作業を例に
とり、図8〜図10を用いて説明する。まず、シリンダ
キャビネット1の側壁1bと扉2との間のロックを解除
し、扉2を奥に押して扉ガイドレール20の位置まで移
動させる。
【0072】次いで、扉2を扉ガイドレール20に沿っ
てシリンダキャビネット1内の側方に移動させて、出し
入れ口23を開け、ガスシリンダ22を、出し入れ口2
3から出し入れして交換する。
【0073】次いで、扉2を扉ガイドレール20に沿っ
て出し入れ口23の後方位置まで移動させた後、扉2を
扉開閉用取っ手21で手前に引っ張って、出し入れ口2
3に嵌入し、ロックする。
【0074】これにより、扉側段部27が側壁側段部2
6で係止されるとともに、シリンダキャビネット1の側
壁1bと扉2が密着した状態でロックされて、両者が構
造的に強固な一体物となるため、例えキャビネット1内
で急激な圧力上昇が生じたとしても、ガスシリンダ22
の内容物が外部へ漏れ出すことはない。
【0075】以上のように、本実施の形態8において
は、シリンダキャビネット1を円筒形状とし、扉2が、
ガスシリンダの出し入れ口23を、該扉の外面の外周部
27がシリンダキャビネット内面の該出し入れ口23の
周辺部26と係合することにより閉じるように構成され
たものであるようにしたので、シリンダキャビネット1
内の圧力が急上昇した場合、シリンダキャビネット1の
側部が変形しにくく、かつ扉2の外面の周辺部27がシ
リンダキャビネット1の内面の開口の周辺部26と係合
するため、従来例でシリンダキャビネットを直方体形状
とした場合のように、側部が膨らんで扉が開放されるの
を防止することができる。また、シリンダキャビネット
1の圧力が上昇する程、扉2がシリンダキャビネット1
の内面に強く押しつけられるため、密閉性を向上させる
ことができる。
【0076】なお、上記実施の形態1〜5では、吸気孔
シャッタ11の形状を板状としたが、吸気孔シャッタ1
1は、吸気孔8形状を覆うことができる形状であればよ
く、例えば、吸気孔を単独の円形のものとし、吸気孔シ
ャッタの形状を、排気孔の径より大きな径を有する中空
の球形等としてもよい。
【0077】また、上記実施の形態4で、実施の形態2
と同様に、シール部材を、吸気孔シャッタ11、吸気孔
配設板4、又は吸気孔シャッタ11及び吸気孔配設板4
に配設してもよく、これにより、さらに気密性を高める
ことができる。
【0078】また、上記実施の形態6,7では、排気孔
シャッタ19の形状を板状としたが、排気孔シャッタ1
9の形状は、排気孔5を覆うことができる形状であれば
よく、例えば、排気孔5より大きな径を有する中空の球
形等としてもよい。
【0079】また、上記実施の形態6では、排気孔5を
シリンダキャビネット1の天井部に設けるようにしてい
るが、排気孔を側部に設け、その排気孔に実施の形態6
と同様にして、排気孔シャッタを設置してもよい。かか
る場合にも、吸気孔シャッタの復帰力が自重により得ら
れるため、簡単な構成とすることができる。
【0080】また、上記実施の形態6、7で、排気孔シ
ャッタ19の蝶番18に支持される側の端、あるいは蝶
番18に支持される端と反対側の端に、排気孔シャッタ
19を排気孔5側に付勢するバネを取り付けてもよく、
このような構成とすることにより、気密性を高めること
ができる。
【0081】また、上記実施の形態6、7で、フッ素ゴ
ム等の弾性を有する材料からなるシール部材を、排気孔
シャッタ19の排気孔5側の面の外周部に、全周に渡っ
て配設してもよく、これにより、気密性を高めることが
できる。また、シール部材を、シリンダキャビネット1
の上面の排気孔5の開口を囲むように配設してもよく、
また、シール部材を排気孔シャッタ19の排気孔5側の
面とシリンダキャビネット1の上面との双方に配設して
もよく、同様の効果が得られる。
【0082】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シリン
ダキャビネット内面の吸気孔の開口を覆う吸気孔シャッ
タを、復帰力が作用する状態で開口に接触/離脱が可能
なように保持する吸気孔閉鎖手段を設けたので、排気孔
から排気すると、シリンダキャビネット内部が負圧とな
って吸気孔シャッタが開き、吸気孔から外気が吸入され
て正常運転されるが、排気に異常が生じてシリンダキャ
ビネット内部の圧力が上昇すると、吸気孔シャッタが復
帰力により閉じるため、排気が正常に行われない場合で
も、外部へガスが漏出するのを防止することができる。
【0083】また、本発明によれば、吸気孔をシリンダ
キャビネットの側部に設け、吸気孔閉鎖手段が、シリン
ダキャビネット側部の内面の吸気孔の開口の上方位置に
支持部材を配設し、該支持部材で開口を覆う板状の吸気
孔シャッタの上端を回動自在に支持するものであるよう
にしたので、吸気孔シャッタの復帰力が自重により得ら
れるため、簡単な構成とすることができる。
【0084】また、本発明によれば、吸気孔閉鎖手段
が、ある大きさの磁力で吸気孔シャッタをシリンダキャ
ビネットの内面に吸着する吸着手段を有するものである
ようにしたので、吸気孔シャッタがシリンダキャビネッ
トの内面に吸着し固定されるため、気密性を向上させる
ことができる。また、一旦閉じた吸気孔シャッタは、シ
リンダキャビット内部の負圧による力が吸着力を上回ら
ないと開かないので、吸気孔シャッタが開くときには一
定以上の負圧による外部からの気流が確保されるため、
排気再開時にガスが外部に漏出するのが防止される。
【0085】また、本発明によれば、吸気孔閉鎖手段
が、吸気孔シャッタを吸気孔の開口位置においてもその
付勢力が作用するよう該開口側に付勢する付勢手段を有
するものであるようにしたので、吸気孔シャッタが閉じ
たとき、該吸気孔シャッタが付勢力により吸気孔の開口
に押しつけられるため、気密性を向上させることができ
る。
【0086】また、本発明によれば、吸気孔閉鎖手段
が、シリンダキャビネット内面の吸気孔の開口を覆う板
状の吸気孔シャッタと、シリンダキャビネット内面に取
り付けられ、吸気孔シャッタを上記開口から離脱する方
向に慴動自在に保持する枠体と、吸気孔シャッタを吸気
孔の開口位置においてもその付勢力が作用するよう該開
口側に付勢する付勢手段とを有するものであるようにし
たので、吸気孔シャッタの復帰力に自重を利用してはい
ないため、吸気孔の設置方向に関わらず、吸気孔閉鎖手
段を設置することができる。
【0087】また、本発明によれば、シリンダキャビネ
ット外面の排気孔の開口を覆う排気孔シャッタを、復帰
力が作用する状態で該開口に接触/離脱が可能なように
保持する排気孔閉鎖手段を設けるようにしたので、排気
孔に排気ダクトを接続し、該ダクトから排気すると、ダ
クト内がシリンダキャビネット内部より負圧となって排
気孔シャッタが開き、排気孔からダクト内に排気が行わ
れて正常運転されるが、排気ダクトに異常が生じてダク
ト内の圧力が正圧に転じると、排気孔シャッタが復帰力
により閉じるため、他のシリンダキャビネットからの漏
洩ガスがダクト内を拡散して来ても、シリンダキャビネ
ット内部にガスが侵入するのを防止することができる。
【0088】また、本発明によれば、排気孔を、シリン
ダキャビネット天井部に設け、排気孔閉鎖手段が、シリ
ンダキャビネット上面の排気孔の開口の側方位置に支持
部材を配設し、該支持部材で該開口を覆う板状の排気孔
シャッタの一端を回動自在に支持するようにしたもので
あるようにしたので、排気孔シャッタの復帰力が自重に
より得られるため、簡単な構成とすることができる。
【0089】また、本発明によれば、排気孔閉鎖手段
を、排気孔シャッタが、その全てにより該開口を覆うよ
うそれぞれ作成され、かつそれぞれの一端を回動自在に
支持された複数の単位排気孔シャッタで構成されている
ものであるようにしたので、単位排気孔シャッタの面積
が、1枚のもので構成した場合の排気孔シャッタの面積
に比べて小さくなるため、重量、及び空気抵抗を軽減す
ることができ、その結果、正常運転時において十分な量
の排気を確保することができる。
【0090】また、本発明によれば、シリンダキャビネ
ットを円筒形状とし、扉が、ガスシリンダの出し入れ口
を、該扉の外面の外周部がシリンダキャビネット内面の
該出し入れ口の周辺部と係合することにより閉じるよう
に構成されたものであるようにしたので、シリンダキャ
ビネット内の圧力が急上昇した場合、シリンダキャビネ
ットの側面が変形しにくく、かつ扉の外面の周辺部がシ
リンダキャビネットの内面の開口の周辺部と係合するた
め、従来例でシリンダキャビネットを直方体形状とした
場合のように、側部が膨らんで扉が開放されるのを防止
することができる。また、シリンダキャビネットの圧力
が上昇する程、シリンダキャビネットの内面に扉が強く
押しつけられるため、密閉性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるシリンダキャビ
ネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す図であって、正常
時の状態を示す正面図及び断面図(図1(a))、及び異
常時の状態を示す正面図及び断面図(図1(b) )であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態2によるシリンダキャビ
ネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す背面斜視図及び断
面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3によるシリンダキャビ
ネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す背面斜視図及び断
面図である。
【図4】 本発明の実施の形態4によるシリンダキャビ
ネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す背面斜視図及び断
面図である。
【図5】 本発明の実施の形態5によるシリンダキャビ
ネットの吸気孔閉鎖手段の構成を示す背面斜視図及び断
面図である。
【図6】 本発明の実施の形態6によるシリンダキャビ
ネットの排気孔閉鎖手段の構成を示す図であって、正常
時の状態を示す断面図(図6(a) )、及び異常時の状態
を示す断面図(図6(b) )である。
【図7】 本発明の実施の形態7によるシリンダキャビ
ネットの排気孔閉鎖手段の構成を示す図であって、正常
時の状態を示す上面図及び断面図(図7(a))、及び異
常時の状態を示す上面図及び断面図(図7(b) )であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態8によるシリンダキャビ
ネットの構成を示す斜視図である。
【図9】 図8のシリンダキャビネットの扉を閉めた状
態を示す断面図である。
【図10】 図8のシリンダキャビネットの扉を開けた
状態を示す断面図である。
【図11】 従来のシリンダキャビネットの構成を示す
斜視図であって、扉を閉じた状態を示す図(図11
(a))、及び扉を開けた状態を示す図(図11(b))で
ある。
【図12】 従来のシリンダキャビネットの吸気孔配設
板の構成を示す正面図及び断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダキャビネット、1b 側壁、2 扉、3
ガラス窓、4 吸気孔配設板、5 排気孔、6 排気ダ
クト、7 ダンパ、8 吸気孔、9スライド板、10,
18 蝶番、11 吸気孔シャッタ、12 シール部
材、13,14磁石、15 ガイド枠、16 反発用磁
石、17 板バネ、19 排気孔シャッタ、19a〜1
9d 単位排気孔シャッタ、20 扉ガイドレール、2
1 扉開閉用取っ手、22 ガスシリンダ、23 出し
入れ口、25 吸気孔設置穴、26側壁側段部、27
扉側段部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内部空間に収納するガスシリンダを
    出し入れする扉と、その内部空間と外部とを連通する排
    気孔と、その内部空間と外部とを連通する吸気孔とを有
    する筐体からなるシリンダキャビネットにおいて、 上記シリンダキャビネット内面の上記吸気孔の開口を覆
    う吸気孔シャッタを、復帰力が作用する状態で該開口に
    接触/離脱が可能なように保持する吸気孔閉鎖手段を設
    けたことを特徴とするシリンダキャビネット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記吸気孔は、上記シリンダキャビネットの側部に設け
    られており、 上記吸気孔閉鎖手段は、上記シリンダキャビネット側部
    の内面の上記吸気孔の開口の上方位置に支持部材を配設
    し、該支持部材で該開口を覆う板状の吸気孔シャッタの
    上端を回動自在に支持するようにしたものであることを
    特徴とするシリンダキャビネット。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記吸気孔閉鎖手段は、ある大きさの磁力で上記吸気孔
    シャッタを上記シリンダキャビネットの内面に吸着する
    吸着手段を有するものであることを特徴とするシリンダ
    キャビネット。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記吸気孔閉鎖手段は、上記吸気孔シャッタを、上記開
    口位置においてもその付勢力が作用するよう該開口側に
    付勢する付勢手段を有するものであることを特徴とする
    シリンダキャビネット。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記吸気孔閉鎖手段は、上記シリンダキャビネット内面
    の上記吸気孔の開口を覆う板状の吸気孔シャッタと、上
    記シリンダキャビネット内面に取り付けられ、上記吸気
    孔シャッタを上記開口から離脱する方向に慴動自在に保
    持する枠体と、上記吸気孔シャッタを、上記開口位置に
    おいてもその付勢力が作用するよう該開口側に付勢する
    付勢手段とを有するものであることを特徴とするシリン
    ダキャビネット。
  6. 【請求項6】 その内部空間に収納するガスシリンダを
    出し入れする扉と、その内部空間と外部とを連通する排
    気孔と、その内部空間と外部とを連通する吸気孔とを有
    する筐体からなるシリンダキャビネットにおいて、 上記シリンダキャビネット外面の上記排気孔の開口を覆
    う排気孔シャッタを、復帰力が作用する状態で該開口に
    接触/離脱が可能なように保持する排気孔閉鎖手段を設
    けたことを特徴とするシリンダキャビネット。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記排気孔は、上記シリンダキャビネット天井部に設け
    られており、 上記排気孔閉鎖手段は、上記シリンダキャビネット上面
    の上記排気孔の開口の側方位置に支持部材を配設し、該
    支持部材で該開口を覆う板状の排気孔シャッタの一端を
    回動自在に支持するようにしたものであることを特徴と
    するシリンダキャビネット。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のシリンダキャビネット
    において、 上記排気孔閉鎖手段は、上記排気孔シャッタが、その全
    てにより該開口を覆うようそれぞれ作成され、かつそれ
    ぞれの一端を回動自在に支持された複数の単位排気孔シ
    ャッタで構成されているものであることを特徴とするシ
    リンダキャビネット。
  9. 【請求項9】 その内部空間に収納するガスシリンダを
    出し入れする出し入れ口と、上記出し入れ口を開閉する
    ための扉と、その内部空間と外部とを連通する排気孔
    と、その内部空間と外部とを連通する吸気孔とを有する
    筐体からなるシリンダキャビネットにおいて、 上記シリンダキャビネットは、円筒形状であり、 上記扉は、上記出し入れ口を、該扉の外面の周辺部が上
    記シリンダキャビネット内面の該出し入れ口の周辺部と
    係合することにより閉じるように構成されたものである
    ことを特徴とするシリンダキャビネット。
JP12697A 1997-01-06 1997-01-06 シリンダキャビネット Pending JPH10196898A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200015358A (ko) * 2018-08-02 2020-02-12 정희태 이머전시 벤트 커버 어셈블리
KR20200142703A (ko) * 2019-06-13 2020-12-23 (주)에코벤팅 이머전시 벤트 커버 어셈블리

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KR20200015358A (ko) * 2018-08-02 2020-02-12 정희태 이머전시 벤트 커버 어셈블리
KR20200142703A (ko) * 2019-06-13 2020-12-23 (주)에코벤팅 이머전시 벤트 커버 어셈블리

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