JPH10196443A - 内燃機関の気筒判定制御装置 - Google Patents

内燃機関の気筒判定制御装置

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JPH10196443A
JPH10196443A JP112897A JP112897A JPH10196443A JP H10196443 A JPH10196443 A JP H10196443A JP 112897 A JP112897 A JP 112897A JP 112897 A JP112897 A JP 112897A JP H10196443 A JPH10196443 A JP H10196443A
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cylinder
signal
determination
input
low
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JP112897A
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Rokuro Miyazaki
緑郎 宮崎
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射制御および点火制御を継続することの
可能な気筒判定装置を提供する。 【解決手段】内燃機関の回転に伴いローとハイの波形信
号を出力する回転角センサ,信号波形の入力毎にローと
ハイの波形信号の各入力時間を演算する手段,直前と最
新のハイの波形信号入力時間を加算する手段,直前と最
新のローの波形信号入力時間を加算する手段,加算した
ハイとローの波形信号の入力時間を比較する手段,ハイ
の波形信号の直前と最新との入力時間を比較する手段,
ローの波形信号の直前と最新の入力時間を比較する手
段、ならびに連続するローとハイの波形時間の入力時間
を比較する手段、及び気筒判別手段とを備え、気筒判別
手段は、四つの比較手段から各出力される入力時間比値
に基づき気筒判定をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の気筒判定
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両、特に自動車用内燃機関にお
いては、排気ガスの規制強化に対応すると共に、一方で
高出力化を図るために、電子制御装置が採用され、燃料
噴射量,燃料噴射タイミング、及び点火時期等を精密に
制御して、排気ガスの規制強化と高出力化に対応してい
る。
【0003】燃料噴射タイミングや点火時期の制御を行
う際には、通常クランク角と気筒を判定することが必要
であることから、クランク軸の回転角度を知るための回
転角度センサが設けられている。
【0004】一般に、回転角度センサは、クランク軸回
転に対して1/2で同期回転するカム軸等に、クランク
角センサと気筒判別センサとを設けた構成になってい
る。
【0005】このように、クランク角と気筒とを別々の
センサを用いて判定する方法は、センサの個数が増加し
てコストアップを招くと共に、その複数のセンサの検出
に基づいて作動するための制御系も複雑になってしまう
等の問題もある。
【0006】問題を解決するための手段として、1個の
回転角センサを用い、回転角センサの信号に基づき、ク
ランク角の検出と気筒の判定をする方法が提案されてい
る。一つの回転センサの信号でクランク角の検出と気筒
の判定をする方法が開示されているものとしては、特開
平1−219341 号公報,特開平5−86953号公報、及び、特
公告平7−88811号公報等がある。
【0007】開示の技術は、クランク角センサの気筒の
数個の基準パルス信号の内の一つの基準パルス信号の終
了直後に、気筒判定用パルス信号の出力手段を設けたも
の、もしくは、特定の気筒の基準パルス信号の長さを他
の気筒の基準パルス信号の長さと異なる長さとしたもの
である。そして、センサ信号の入力毎に周期時間を計測
し、前回と今回のパルス間隔(周期時間)の比率を求め
て所定値と比較し、基準パルス信号か、又は気筒判定用
パルス信号かを判定するものである。
【0008】ところで、開示された先行技術にあって
は、いずれも特定の気筒、例えば第1気筒を判別可能と
するが、残る他の気筒については、第1気筒が判定され
た結果として判定されるものであるために、第1気筒が
判定されるまで、即ち、第1気筒の判定ができなかった
場合には、クランク軸が更に回転して、次の第1気筒の
基準パルスが来るまでの2回転の間は、気筒判定が行わ
れず、このため燃料噴射制御,点火制御を開始すること
ができなかった。
【0009】このような点の対策として、一つの回転セ
ンサの信号でクランク角の検出と全気筒の判定を行う方
法が開示されているものとしては、特願平8−196493 号
公報がある。
【0010】センサ信号の入力毎に周期時間を計測し、
前回のロー信号間隔(周期時間)とハイ信号間隔(周期
時間)と今回のロー信号間隔(周期時間)とハイ信号間
隔(周期時間)との比率を求めて所定値と比較し、全気
筒の各々について気筒を判定するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、開示された
先行技術にあっては、気筒の判定のためにセンサ信号入
力毎に、毎回全気筒数に対応する判定演算を行い、特定
の判定条件に合致した気筒信号を選択し、気筒判定する
ものであるため、内燃機関の気筒数が多くなり、かつ高
速回転化されるほど演算素子であるCPUの負荷が大と
なってくる。
【0012】さらに、排気ガスの規制強化と高出力化に
対応するため、内燃機関の運転状態を正しく把握するた
め各種センサ数がますます増加し、かつ入力データ演算
と出力制御の高速化が要求されるようになってきてお
り、この点からもCPUの負荷が増大している。
【0013】このため、高速演算するために耐ノイズ性
の強化、使用素子およびCPU構成部品の価格上昇の問
題とセンサシステムの簡略化による価格低下とのバラン
スを考慮する必要が生じている。
【0014】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的はCPUの負荷軽減を可能と
する内燃機関の気筒判定制御装置を提供することであ
る。
【0015】このため、内燃機関に付設した一つの回転
角センサの信号に基づき内燃機関の気筒を判定するもの
において、初回の気筒判定が行われ燃料噴射制御と点火
制御が開始された後は、各気筒の判定方式を変更する。
即ち内燃機関の全気筒数のうち、ある気筒のみを基準と
して、この基準気筒に対しては入力信号による気筒判定
を行い、残る他の気筒に対しては信号の入力状態が正常
状態にあるかどうかをチェックする演算方式に切換える
ことによりCPUの負荷軽減を図るものとする。
【0016】
【課題を解決するための手段】目的を達成すべく、本発
明に係る内燃機関の気筒判定制御装置は、内燃機関の回
転に伴いローとハイの波形信号を出力する回転角セン
サ,概信号波形の入力毎にローとハイの波形信号の各入
力時間を演算する手段,直前と最新のハイの波形信号入
力時間を加算する手段,直前と最新のローの波形入力時
間を加算する手段,加算したローとハイとの波形信号の
入力時間を比較する手段,ハイの波形信号の直前と最新
との入力時間を比較する手段,ローの波形信号の直前と
最新との入力時間を比較する手段,連続するローとハイ
との波形信号の入力時間を比較する手段、及び、気筒判
別手段とを備え、気筒判別手段が四つの比較手段から各
出力される入力時間比値に基づき気筒判定及び入力信号
のチェックを行う。
【0017】即ち、気筒判別手段は、四つの比較手段の
うち三つの比較手段から各出力される入力時間比の値と
比較することで信号パターン値を判定し、信号パターン
値により気筒判定する。信号パターン値は、加算したロ
ーとハイの波形信号の入力時間比値と設定定数との比較
と、最新のハイ信号時間と直前のハイ信号時間との大小
比較値と、最新のロー信号時間と直前のロー信号時間と
の大小比較値とにより判定,設定される。
【0018】そして、初回の気筒判定が終了すれば燃料
噴射制御と点火制御を行う。初回の気筒判定が終了した
後は、四つの比較手段のうち残る一つの比較手段を併用
してセンサ信号入力毎に、直前のハイ信号時間と最新の
ロー信号時間との大小比較値及び最新のロー信号時間と
最新のハイ信号時間との大小比較値とにより、センサ信
号が正しく入力しているかをチェックする。
【0019】チェックした結果、センサ信号が正しく入
力していなければ、気筒再判定を行う。このように構成
された本発明に係る内燃機関の気筒判定制御装置は、1
個の回転角センサにより複数気筒の内燃機関の全気筒を
二組のハイ,ロー波形の入力信号を用いて得られる信号
パターン判定値に基づき気筒の判定と、センサ信号の正
常な入力チェックを容易に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の内燃機
関の気筒判定制御装置の一実施例について詳細に説明す
る。
【0021】図1は、本実施例の内燃機関の気筒判定制
御装置を含むエンジンシステムの全体構成を示したもの
で、図1において、内燃機関1の各気筒には、ピストン
1aとシリンダ1b、及びピストン1aとシリンダ1b
とで形成される燃焼室1cがあり、燃焼室1cの上部に
は吸気管16と排気管17とが接続されている。
【0022】エアクリーナ2から入った空気は、吸気ダ
クト16aを経てスロットル弁4aを有するスロットル
ボディ4を通り、吸気管16で分配され、内燃機関1の
気筒(シリンダ1b)内に吸入される。
【0023】一方、燃料タンク(図示省略)からの燃料
は、燃料ポンプ(図示省略)で吸引され、かつ加圧され
てインジェクタ5から吸気管16の内に噴射され、空気
とともに内燃機関1の気筒1b内に吸入される。
【0024】また、スロットルボディ4には、吸気管圧
力を検出する圧力センサ3が取付けられていると共に、
吸気管16には、吸気温センサ7が取付けられ、吸入空
気の温度を検出している。
【0025】内燃機関1の本体のシリンダ1bには、冷
却水温を検出する水温センサ9が取付けられると共に、
排気管17には、酸素センサ10が取付けられている。
【0026】本実施例のエンジンシステムには、制御ユ
ニット11が配備されており、各センサの出力は、制御
ユニット11に入力されるように配設されている。
【0027】また、内燃機関1の本体上部には、点火プ
ラグ6が配備され、点火プラグ6は制御ユニット11か
らの出力信号に基づき点火コイル8で発生した高電圧が
供給されるようになっている。
【0028】内燃機関1の回転角を検出する回転角セン
サ12は、光電素子13とディスク14とを内蔵してお
り、ディスク14は、内燃機関1のクランク軸(図示省
略)の回転速度の1/2で回転するようにされており、
一般的には吸排気バルブ開閉用カム軸に直結される。
【0029】また、ディスク14本体は、一対の光電素
子13の発光素子部と受光素子部との中間部を遮え切る
ように配置され、かつ、ディスク14本体には、気筒信
号用の切欠15が複数個設けられている。
【0030】ディスク14の回転により、気筒信号用切
欠15の開口部が光電素子13の位置と一致すると発光
素子からの光が、受光素子に到達するので信号が生じ、
この信号が制御ユニット11に伝えられる。従って、デ
ィスク14の回転により内燃機関のクランク軸の回転角
度に相当する信号、即ち、各気筒の特定クランク角度位
置を示す信号が出力され、噴射時期,点火時期の基準信
号を検出する基準信号となる。そして、これらの信号は
制御ユニット11に入力される。
【0031】制御ユニット11は、図2に示すようにC
PU,ROM,A/D変換器や入力回路を含む演算装置
で構成され、各センサ3,7,10及び11からの入力
信号や回転角センサ12からの入力信号により所定の演
算処理を行い、この演算結果が出力され、インジェクタ
5を作動させ、必要な量の燃料を各吸気管16に噴射さ
せるとともに、クランク軸回転角に応じて適切な点火時
期に点火プラグ6に点火火花を発生させる。
【0032】本実施例では、4サイクル4気筒の内燃機
関を対象としており、このため図2では、インジェクタ
5a,5b,5c及び5dは、第1気筒から第4気筒ま
での各気筒毎に装着される4個のインジェクタを示して
いる。また点火コイルについても、とくに構造図を示し
ていないがディストリビュ−タがなく、制御ユニットか
ら直接内燃機関の各気筒に電子配電を行い、点火火花を
発生させるシステムとして各気筒用の点火コイル8a,
8b,8c及び8dについても同様に4個を装着する状
態を示している。次に、本実施例による内燃機関の気筒
判定方法について説明する。
【0033】図3は、回転角センサ12からの出力信号
に基づいて内燃機関の気筒判定と判定後の内燃機関を制
御する制御ユニット11の構成で、気筒判定に係わる機
能部分の制御ブロック図を示したものである。
【0034】回転角センサ12は、内燃機関1の回転に
基づき波形信号を出力、即ち、ハイ信号とロー信号とか
ら成る波形信号を出力する。ロー,ハイ信号入力時間演
算手段51は、回転センサ12から出力されるロー,ハ
イ信号の各波形の入力時間を、信号が入力される毎に演
算して算出する手段である。このロー,ハイ信号入力時
間演算手段51は、外部ノイズが入ってきた時に、通常
の信号入力とは異なるものとして除外する機能を有する
ことが望ましい。
【0035】ハイ信号時間の加算手段52は、演算手段
51で算出した直前と最新のハイ信号の入力時間を加算
する手段であって、加算終了毎に順次旧加算値を更新す
るものである。ロー信号時間の加算手段53は、演算手
段51で算出した直前と最新のロー信号の入力時間を加
算する手段であって、加算終了毎に順次旧加算値を更新
するものである。
【0036】ハイ信号時間の比較手段54は、演算手段
51で算出した直前と最新のハイ信号の入力時間を比較
して、その結果を出力するものであってロー信号時間の
比較手段55は、演算手段51で算出した直前と最新の
ロー信号の入力時間を比較して、その結果を出力するも
のであって、比較終了毎に順次旧比較値を更新するもの
である。
【0037】一組のロー,ハイ信号波形検出手段56
は、ハイ信号の立下がり毎に、ロー,ハイ一組の信号が
入力したことを検出するものであり、その入力検出ごと
に、検出数記憶手段59に出力する。
【0038】直前と最新のロー/ハイ信号時間の比較手
段57は、ハイ信号の立下がり毎に、直前のハイ信号時
間と最新のロー信号時間との比較、及び最新のロー信号
時間と最新のハイ信号時間との比較をして、それぞれの
結果を出力するものであって、比較終了毎に順次旧比較
値を更新する。
【0039】加算ハイ,ロー信号時間比較手段58は、
ハイ,ローの信号時間加算手段52,53で算出した加
算ハイ,ロー信号時間を比較演算を行い、その比較値を
基準位置判定手段60に出力するものであり、演算はハ
イ信号の立下がりもしくはロー信号の立上がり毎に実行
される。
【0040】基準位置判定手段60は、加算ハイ,ロー
信号時間比較手段58からの比較値と、ハイ信号の比較
手段54からの直前と最新のハイ信号の入力時間の比較
値、及びロー信号の比較手段55からの直前と最新のロ
ー信号の入力時間の比較値を基に、予め設定された判定
定数設定値とを比較し、各気筒に対応する信号パターン
に対し、二組のロー,ハイ信号波形がどのパターンに属
するかを認識でき、認識により気筒の判定を行う。
【0041】検出数記憶手段59は、気筒判定手段60
から特定のパターン信号、即ち基準位置信号入力が判定
されたことを記憶し、ハイ,ロー信号波形検出手段56
から一組のロー,ハイ信号の入力検出結果を受け、ハイ
信号の立下がり毎に、この立下がり信号入力が、基準位
置信号判定入力時期から合計何回入力したかを記憶す
る。
【0042】そして入力回数をもとに、判定された最新
の基準位置信号を基準として、入力信号が何番目の気筒
に相当するかを算出する。
【0043】再判定起動出手段61は、検出数記憶手段
59からの算出された相当番号の気筒情報と、直前と最
新のロー/ハイ信号時間の比較手段57からの入力とを
受け、両者の結果を突き合わせることにより、入力信号
誤りがないかをチェックし、もし誤りがあれば気筒再判
定制御を起動する。
【0044】判定気筒決定手段62は、基準位置判定手
段60から出力された最新の基準位置信号と、再判定起
動手段61により異常なしと判定された相当番号の気筒
とにより制御対象となる気筒番号を決定する。
【0045】このようにして、内燃機関1の回転時、回
転角センサ12からのロー,ハイ信号の出力に基づき、
各種の手段51〜61を稼働させ、更に気筒判定手段6
2によって制御対象の気筒を判定し、判定結果の信号を
噴射制御手段63に出力する。噴射制御手段63によっ
て、燃料噴射に最適な気筒に対して、個別にインジェク
タ5a,5b,5c或いは5dから燃料噴射される。
【0046】また、判定結果の信号を点火制御手段64
に出力し、点火制御手段64によって点火に最適な気筒
に対して、個別に点火プラグ6から点火が行われる。
【0047】図4は、回転角センサ12の出力信号を示
している。
【0048】内燃機関1の気筒1bの個数分に対応した
個数の信号と、各気筒に対応する信号以外に付加された
信号(図4の例では付加信号1及び付加信号2の合計2
個)が発生されるようになっている。
【0049】即ち、図1で説明した回転角センサ12に
内蔵されるディスク14には、気筒の数分に対応した個
数の気筒信号用切欠15と、2個の付加信号用切欠15
aが設けられている。
【0050】従って、光電素子14の発光素子部と受光
素子部との中間を、これらの信号用切欠15,15aが
通過するとき、回転角センサ12から信号が発生され
る。
【0051】信号用切欠15,15aの開口部によっ
て、回転角センサ12の信号波形が立上がり、ハイ信号
となり、信号用切欠15,15aの通過が終了すると、
回転角センサ12の信号波形が立下がり、ロー信号が得
られる。
【0052】即ち、回転角センサ12の信号波形の長さ
は、ディスク14の信号用切欠15の長さに比例する。
【0053】再び、図4の説明に戻る。第1から第4ま
での各気筒に対応する信号波形用切欠の形状は、すべて
同一とし、しかも信号波形の立下がりは、対応する気筒
の圧縮工程の終端である上死点より一定角度だけ前にな
るよう設定される。
【0054】即ち、図4に示すAG1は、回転角センサ
12のディスク14の信号用切欠15に基づく信号であ
り、一般には、クランク軸回転角で上死点前65deg か
ら75deg 程度の範囲に設定され、同様に、AG2は、
クランク軸回転角で上死点前5deg から15deg の程度
の範囲に設定され、これらはいずれも燃料噴射制御手段
63及び、点火制御手段64の信号として使用される。
【0055】なお、図4で第1気筒から順に第3気筒,
第4気筒及び第2気筒と信号を出力しているが、これは
通常の4気筒の内燃機関1の爆発の順序1−3−4−2
に従って記入したものであるので、適用する内燃機関の
気筒の爆発順序(番号名称)が異なれば、センサ信号波
形の名称もそれに合わせて変更することは、勿論であ
る。
【0056】各気筒の上死点に対応した信号波形の外
に、第1気筒用波形と第3気筒用波形との中間に、付加
信号1が出力されるように回転角センサ12のディスク
14に信号用切欠15aが設けられる。
【0057】さらに、第3気筒用波形と第4気筒用波形
との中間に、付加信号2が出力されるように回転角セン
サ12のディスク14に信号用切欠15aが設けられ
る。
【0058】図5は、内燃機関1のクランク軸の回転に
伴い、入力する信号波形が変化する様子を示したもので
あり、入力信号のハイ部分とロー部分との時間を信号入
力演算時間手段51で演算され、最新の入力信号の一組
の演算値をTHnew及びTLnewとし、直前の一組
の演算値をTHold及びTLoldとする。これらの
演算値は、入力する信号波形の立下がり毎に、順次更新
される。
【0059】このように、気筒判定には二組のロー,ハ
イ入力信号を使用するから、図4における信号は、それ
ぞれ二組の信号波形に注目してみると図6から図11に
示すように6種類の信号パターンが存在することにな
る。
【0060】図6に示すものを信号パターン1と呼び、
以下図の順に図7は信号パターン2、図8は信号パター
ン3、図9は信号パターン4、図10は信号パターン4
と呼び、最後に図11に示すものを信号パターン6と呼
ぶことにして、以下の説明を行う。
【0061】次に、気筒判定方法について図12を使用
して説明する。ハイ部分の演算値THold,THne
wとロー部分の演算値TLold,TLnewを、数1
と数2に基づき信号時間加算手段52,53によって演
算を行う。
【0062】
【数1】 ΣTH=THold+THnew (数1)
【0063】
【数2】 ΣTL=TLold+TLnew (数2) 図6から図11までの図面では、時間軸と角度軸を説明
の便宜のため並記してある。
【0064】ハイ信号時間の比較手段54による直前と
最新とのハイ信号の入力時間の比較と、ロー信号時間の
比較手段55による直前と最新とのロー信号の入力時間
の比較と、加算ロー,ハイ信号時間比較手段58による
加算ロー(=ΣTL),加算ハイ(=ΣTH)信号時間
と、予め設定された判定定数との比較に基づき、基準位
置判定手段60によって基準となる気筒信号及び付加信
号の判定が行われる。即ち、基準位置判定手段60で
は、次の数3から数5までの各判定条件成立により、判
定を行う。
【0065】
【数3】 (ΣTL/ΣTH)≧CHIGH (数3) ここで、CHIGH:定数
【0066】
【数4】 (TLold/TLnew)≧CCL1 (数4) ここで、CCL1:定数
【0067】
【数5】 (TLold/TLnew)≧CCL2 (数5) ここで、CCL2:定数 即ち、数3が成立する時は、図10に示す信号パターン
5の状態であり、判定された気筒は第1気筒のAG2角
度である。
【0068】同様に、数4が成立であり、同時に数5が
不成立の時は、図8に示す信号パターン3の状態であ
り、判定された気筒は第4気筒の角度AG2である。
【0069】また、数5が成立する時は、図11に示す
信号パターン6の状態であり、判定された気筒は、付加
信号1であるとする。
【0070】さらに、上述した気筒及び付加信号以外の
第2気筒,第3気筒及び付加信号2についても、各比較
を行う判定式、即ち(ΣTL/ΣTH)と、(THol
d/THnew)及び(TLold/TLnew)と適
当な判定定数設定によって判定することが可能である
が、これらの判定式については説明を省略する。本発明
では、CPUの負荷軽減と、内燃機関1の運転状態とく
に回転変動が大きい状態でも安定した気筒判定ができる
信号パターンを対象として、図12に示す三つの信号パ
ターン判定のみを対象とする。
【0071】このようにして判定することで、図1に示
すディスク14上の各気筒信号用切欠15及び基準判別
用信号のための切欠15aの長さを適宜の値に設定し、
判定のための定数CHGH,CCL1及びCCL2を設
定することによって、入力信号波形から基準とする気筒
番号及び付加信号をすべて判定することが可能となる。
次に実際の判定定数設定値の例について説明する。
【0072】センサ信号波形の長さは、ディスク14の
信号用切欠15及び15aの長さに比例するから、ハイ
となる信号部分の長さをクランク軸の回転角40deg(以
下40CA・・Crank Angle・・と略称す
る)対応とし、また付加信号1及び付加信号2のハイ部
分を40CA対応とし、この付加信号1と直前の第1気
筒との間のロー信号の部分を35CA対応の値に設定
し、また付加信号2と直後の第4気筒との間のロー信号
の部分を35CA対応の値に設定したとする。
【0073】従って、各気筒間のロー信号の部分は、1
40CA相当、付加信号1と第3気筒信号との間のロー
信号の部分は65CA相当、また付加信号2と第3気筒
信号との間のロー信号の部分は65CA相当となる。
【0074】このような条件で求めた入力波形の時間比
を、TLold/TLnew及びΣTL/ΣTHの二つ
について図14に示す。このような時の気筒判定用設定
値は例えば、下記のように設定される。CHIGH=
2.385,CCL1=1.345,CCL2=2.698 次に、基準気筒(第4気筒)以外の気筒と、付加信号2
の判定について説明する。これらの気筒及び付加信号2
は、基準として判別された第4気筒及び付加信号1の間
に位置している中間気筒である。
【0075】即ち、基準として判定される付加信号1に
続いて中間の順列気筒である第3気筒と付加信号2があ
り、これらに続いて別の基準として判定される第4気筒
に続いて、別の中間の順列気筒である第2気筒と第1気
筒がある。
【0076】このため、いずれかの基準気筒信号が判定
された後は、順列気筒の判定は入力されるハイ信号の立
下がり信号が正しく検出されていることを確認すれば良
く、数1から数5に示すような個別の信号パターン判
定,気筒判定は必ずしも必要としないので、CPUの負
荷を軽減することが可能である。
【0077】これら順列気筒の入力信号のチェック方法
について、図13により説明する。まず、ハイ部分の演
算値THoldとロー部分の演算値TLnewとの比を
数6、ロー部分の演算値TLnewとハイ部分の演算値
THnewとの比を数7に基づき演算を行う(これは図
3に示す比較手段57によって演算される)。
【0078】
【数6】 (THold/TLnew)>KC1 (数6) ここで、KC1:定数
【0079】
【数7】 (TLnew/THnew)>KC2 (数7) ここで、KC2:定数 数6が成立するときは判定結果を「1」とし、不成立の
ときは判定結果を「0」とする。同様に数7が成立すると
きは判定結果を「1」とし、不成立のときは判定結果を
「0」とする。
【0080】判定定数は、信号用切欠15及び15aの
長さに関係するが、前述の値に設定したときは、KC1
=KC2=1.0 とする。このように判定式及び判定定
数を設定すれば、順列となる各気筒及び付加信号2につ
いては図13に示すような判定条件が成立する。
【0081】即ち、各順列気筒と数6及び数7の判定結
果との関係は、入力ハイ信号の立下がり毎に演算した
(THold/TLnew)の判定は「0」、(TLn
ew/THnew)の判定は「1」となる。
【0082】逆に信号の入力誤りのときは、図13に示
す判定条件が不成立となる。
【0083】これらにより、信号が入力する毎に数1か
ら数5で基準気筒信号(第4気筒及び付加信号1)を判
定し、これらの基準気筒信号の間の順列気筒信号(第1
気筒から第3気筒及び付加信号2)の判定は数6と数7
により、「1」及び「0」の判定によるチェックを行う
だけで良く、CPUの演算負荷を軽減することが可能と
なる。
【0084】そして、順列気筒信号が正しく入力されて
いないときは、気筒判定結果をリセットし、燃料噴射制
御と点火制御を中止し、再度基準気筒判定制御を開始す
る。次に、制御のフローを、図15から図21によって
説明する。図15から図16は、制御全体のフローを説
明している。内燃機関1のクランク軸回転が開始される
と、ステップ1001で、ロー,ハイ信号が入力した状
態かどうか判定される。このステップ1001は図3に
示す検出手段51および56に対応する。ロー,ハイ信
号が入力されていると判定されれば、ステップ1002
に進む。
【0085】ステップ1002では、二組のロー,ハイ
信号が入力して気筒判定が終了状態か否かを判定する。
気筒判定結果がOKであれば、ステップ1004に進
む。ステップ1004では、燃料噴射制御と点火制御が
起動される。
【0086】ステップ1002で、気筒判定結果がNO
であれば、ステップ1003に進む。ステップ1003
で、気筒再判定中かどうか判定し、再判定中であればス
テップ1001に戻り、気筒判定がOKとなるまでステ
ップ1001からステップ1002の流れを繰り返す。
【0087】ステップ1003で、判定結果がNO、即
ち再判定中でなく、しかも気筒判定がOKでない状態な
ので、制御状態不良としてステップ1009により気筒
判定制御を中止する。
【0088】ステップ1004により、燃料噴射制御と
点火制御の両制御が開始された後、ステップ1005で
中間気筒での信号入力状況が正常であるかを判定し、中
間気筒判定がYESであれば、ステップ1006に移
る。
【0089】ステップ1006により燃料噴射制御およ
び点火制御を継続する。
【0090】ステップ1005で、中間気筒判定結果が
NOであればステップ1007に進む。ステップ100
7では燃料噴射制御と点火制御が中止され、ステップ10
08に進む。ステップ1008では気筒再判定制御が起動
される。
【0091】次に、図15のステップ1002に示した
気筒判定のためのパターン判定の流れを、図17から図
18によって説明する。
【0092】ステップ2001では、回転角センサ12
からの入力信号の間隔、即ちロー信号入力時間とハイ信
号入力時間とを演算して、ステップ2002に進む。
【0093】このステップ2001は図3に示す演算手
段51に対応している。ステップ2002では、ステッ
プ2001の入力信号検出に対応し、ハイ信号の入力回
数Nを、入力回数1回ごとにNに1を加算する。そして
ステップ2003に進む。ステップ2003では、TL
oldと時間TLnewとの比を、定数CCL2と比較
して大小判定を行う。このステップ2003は図3に示
す演算手段55に対応している。比較結果が定数CCL
2以上であれば、即ちYESであれば、ステップ200
4で、入力された信号は付加信号1と判定する(この状
態は既に説明した図11の信号パターン6と、入力信号
の時間比が比例関係にあり、且つ図12に示す付加信号
1の判定条件及び判定結果の内容と同一であることを示
してている)。そしてステップ2005で判定気筒メモ
リを6と設定する。
【0094】ステップ2003で、判定結果がNOであ
る場合には、ステップ2006で定数CCL1との大小
比較の判定を行う。
【0095】比較判定の結果が定数CCL1以上であれ
ば、即ちYESであれば、ステップ2007で、第4気
筒の角度AG2と判定する(この状態は既に説明した図
8の信号パターン3と、入力信号の時間比が比例関係に
あり、且つ図12に示す第4気筒信号の判定条件及び判
定結果の内容と同一であることを示している)。そして
ステップ2008で判定気筒メモリを3と設定する。
【0096】また、ステップ2006の判定結果がNO
であれば、ステップ2009に進む。ステップ2009
では気筒判定終了かを判定する。このステップ2009
による判定の目的は初回の気筒判定終了前か、或いは気
筒判定終了後の順列気筒判定行程に入っているかをチェ
ックするためである。
【0097】初回の気筒判定終了前であれば、気筒判定
は基準気筒(第4気筒及び付加信号1)に加え第1気筒
も気筒判定の対象として、始動時の気筒判定終了動作を
早くする。一方順列気筒判定行程に入れば、第1気筒に
対する気筒判定演算(数1から数3までの演算)を省略
しCPUの付加を軽減することを目的としている。
【0098】ステップ2009で、気筒判定がNOであ
れば、初回の気筒判定が終了前であるので、ステップ2
010で第1気筒の判定が成立するかをチェックする。
即ち、2個のロー信号時間の合計値であるΣTLと、2
個のハイ信号時間の合計値であるΣTHとの比を、定数
CHIGHと比較して大小比較判定を行い、比較結果
が、合計値の比が定数CHIGHを超えていれば即ちY
ESであれば、ステップ2011で、入力信号は第1気
筒のAG2角度と判定し、続くステップ2012で判定
気筒メモリを5と設定する。そしてステップ2013に
より気筒判定OKのフラグを立てる。
【0099】ステップ2010で、第1気筒判定が成立
しなければ、即ち判定がNOであれば、ステップ201
4で、ハイ信号の入力回数Nが6を超えているかどうか
を判定する。本発明の実施例による説明では、信号パタ
ーンは図6から図11に示すとおり6種類あるが、気筒
判定終了前は図12に示す3通りの判定のうちいずれか
一つの信号パターン判定を得れば良い。いずれか一つの
信号パターン判定は、ハイ信号入力回数が最大3回以内
で判定結果を得ることができる筈であるので、入力回数
が3回を超えてもなお、判定されないのは気筒判定制御
に不良が生じている可能性があるが、判定回数Nを6と
したのは判定に余裕を持たせるためである。
【0100】ステップ2014で、入力回数Nが6回を
超えていなければ、再びステップ2001に戻る。入力
回数Nが6を超えていれば、気筒判定制御系に異常があ
るとしてステップ2015に進み、気筒判定NGのフラ
グを立てる。
【0101】そしてステップ2013及びステップ20
15ともに処理後はステップ2016に進む。ステップ20
16では、ハイ信号入力回数Nをリセットし、0とす
る。
【0102】そしてステップ2017で、気筒判定を継
続するかどうかを判定する。
【0103】気筒判定を継続する場合、即ちステップ2
017で判定がOKのときは再びステップ2001に戻
る。
【0104】次に、図16のステップ1005に示した
中間気筒の判定及びステップ1008に示す気筒再判定制御
の起動の流れを図19から図21によって説明する。
【0105】まず、ステップ3001で、ステップ20
13での気筒判定結果がOKかどうかを判定する。気筒
判定が終了しているとき、即ちステップ3001におけ
る判定結果がYESのときは、ステップ3002で加算
気筒メモリに判定気筒メモリ数をセットする。このステ
ップ3002における制御は、図3に示す検出数記憶手
段59の機能に対応するものである。
【0106】このステップ3002では、前述の図18
に示すステップ2013の気筒判定OKの理由となった
気筒番号(判定気筒番号)を加算気筒メモリにセットす
る。即ち、直前の判定された気筒が第1気筒であれば判
定気筒メモリは5であるから加算気筒メモリに5を、第
4気筒であれば判定気筒メモリは3であるから加算気筒
メモリに3を、付加信号1であれば判定気筒メモリは6
であるから加算気筒メモリに6をセットする。
【0107】ステップ3003で、加算気筒メモリが5
であるかどうかを判定する。判定結果がYESであれ
ば、即ち判定された信号が第1気筒であればステップ3
004に進む。第1気筒が判定された後、1組のロー,
ハイ信号が入力すれば、続いて判定されるのは順列気筒
の付加信号1(=図11による信号パターン6)である。
このため、ステップ3004では、1組のロー,ハイ信
号が入力したかを判定する。信号入力がなければ、入力
されるまで待機している。信号入力があった場合、即ち
ステップ3004の判定結果がYESの場合には、入力
した最新の一組と、直前の一組との合計二組のロー,ハ
イ信号により、付加信号1であるかどうかをステップ3
005により判定する。
【0108】この付加信号1かどうかの判定方法は図1
7におけるステップ2003及びステップ2004と同
一であるので、説明は省略する。
【0109】ステップ3005における判定結果がYE
S、即ち付加信号1が判定された時は、入力信号が正し
く、且つ判定された気筒番号も正しいとして、ステップ
3006に進む。ステップ3006では、加算気筒メモリを
6に設定する。
【0110】ステップ3005における判定結果がNO
であれば、ステップ3005で判定された第1気筒に続
く順列気筒番号である付加信号1が検出,判定されてい
ないことになるので、気筒判定制御が不良であるとして
ステップ3017に進み気筒再判定制御を起動する。
【0111】一方、ステップ3003の判定で、結果が
NOであれば、ステップ3007に進む。ステップ30
07では1組のロー,ハイ信号が入力したかを判定す
る。信号入力がなければ、入力されるまで待機してい
る。信号入力があった場合、ステップ3008に進む。
【0112】ステップ3008の判定結果がYESの場
合、即ち図17に示すステップ2003が成立していれば、
第1気筒が判定されているのでステップ3009で、加
算気筒メモリを6にセットする。ステップ3008で判
定結果がNOであればステップ3010に進む。
【0113】ステップ3010の判定結果がYESの場
合、即ち図17に示すステップ2006が成立していれば、
付加信号1が判定されているのでステップ3011で、
加算気筒メモリを3にセットする。
【0114】ステップ3011で判定結果がNOであれ
ば、ステップ3011に進む。ステップ3011では、
1組のロー,ハイ信号入力ごとに信号TLold,TLne
w ,THold及びTHnewを直前の値から最新の値
にそれぞれ更新する。そしてステップ3012に進む。
【0115】ステップ3012では、(THold/T
Lnew)の値と判定定数KC1との大小比較を行う。
即ち数6の大小比較を行う。
【0116】判定結果がNOであれば、即ち数6の判定
結果が「0」であれば、図13に示す判定成立条件二つ
のうち一つが成立しているので、残る一つの判定成立条
件についてチェックを行う。
【0117】続いて、ステップ3013に進む。ステッ
プ3013では、(TLnew/THnew)の値と判
定定数KC2との大小比較を行う。即ち数7の大小比較
を行う。
【0118】判定結果がYESであれば、即ち数7の判
定結果が「1」であれば、図13に示す判定成立条件二
つのうち、残る一つについても判定成立したので、入力
された信号は正しいとする。
【0119】このようにステップ3007の信号入力毎
に、ステップ3012及びステップ3013の両判定と
も通過すれば、順列気筒である中間気筒の判定が正常に
行われており、図13に示すように、基準となる第4気
筒(信号パターン3)又は付加信号1(信号パターン
6)に続く順列気筒の判定が成立していることになる。
例えば、第4気筒(信号パターン3)が判定され、気筒
判定終了した後の入力信号判定がOKであれば、入力信
号であるハイ信号立下がり2回毎に第2気筒(信号パタ
ーン4)そして第1気筒(信号パターン5)の信号であ
るとすることができる。同様に初回気筒判定されたもの
が付加信号1(信号パターン6)であれば、続く気筒信
号入力は第3気筒(信号パターン1)及び付加信号2
(信号パターン2)であると判定することができる。
【0120】このように、ステップ3013の判定結果
がYESであるときは、ステップ3014に進み、加算
気筒メモリを既に説明したステップ3002でセットし
た数に対して1だけカウントアップする。
【0121】加算気筒メモリ数の設定範囲は1から6ま
でとし、6を超えたら再び1に戻るようにしている。ま
た、この加算気筒メモリ数は信号パターン番号に一対一
で対応させている。
【0122】そしてステップ3015で気筒判定OKの
フラグを立てるとともに、加算気筒メモリ番号に対応す
る信号パターンの気筒を、判定された気筒として燃料噴
射制御及び点火制御を行う。このステップ3015にお
ける制御は、図3に示す判定気筒決定手段62の機能に
対応するものである。
【0123】そしてステップ3016に進み、気筒判定
継続するかを判定し、気筒判定継続する場合は再びステ
ップ3007に戻る。
【0124】ステップ3012の判定でYESであると
き、又はステップ3013の判定結果がNOであるとき
は、図13に示す判定成立条件を満足しないので、いず
れの場合も入力信号が正しい状態ではないので、ステッ
プ3017により気筒再判定制御を起動する。
【0125】このステップ3017における制御は、図
3に示す再判定手段61の機能に対応するものである。
【0126】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することな
く、設計で種々の変更ができるものである。
【0127】例えば、実施例で、図17から図18の制
御の流れで、気筒判定終了前には、入力信号の全信号パ
ターン6種類のうち、3種類をパターン判定を行い、順
列気筒判定の段階では2種類のパターン判定に切り換
え、残る気筒の判定には「0」,「1」判定による入力
信号のチェックを行っているが、これを変更し、気筒判
定終了前の判定パターン数を増減させても良く、また順
列気筒判定の段階における判定パターン数を増減させる
ことも可能であり、このような制御仕様としても、本発
明の目的とする気筒判定制御の効果を何等損なうもので
はない。
【0128】
【発明の効果】本発明の内燃機関の気筒判定制御装置は
一つの回転角センサを使用し、クランク軸の回転に基づ
いて入力される最新の信号波形の立下がり毎に、二組の
ロー信号波形とハイ信号波形との時間を合算した時間比
で得られる信号パターンをもとに、基準の気筒判定用信
号および気筒の判別をするものであり、これにより燃料
噴射制御および点火制御を行うものである。そして、初
回の気筒判定終了後は基準となる気筒には信号パターン
判定を行うとともに、基準以外の気筒、即ち中間の順列
気筒に対しては入力信号の時間比の大小による判定を行
うようにすることで、制御演算を行うCPUの負荷軽減
を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置を備えた内燃機関
の系統図。
【図2】図1の内燃機関の制御装置のコントロールユニ
ットのブロック図。
【図3】図1の内燃機関の制御装置のコントロールユニ
ットのうち、気筒判定に係わる機能の制御のブロック
図。
【図4】図1の内燃機関の制御装置の回転角センサの信
号波形図。
【図5】図1の内燃機関の制御装置の回転角センサの信
号間隔の時間計測を示す説明図。
【図6】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のための
信号パターン説明図(その1)。
【図7】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のための
信号パターン説明図(その2)。
【図8】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のための
信号パターン説明図(その3)。
【図9】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のための
信号パターン説明図(その4)。
【図10】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のため
の信号パターン説明図(その5)。
【図11】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のため
の信号パターン説明図(その6)。
【図12】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のため
の判定条件の説明図(その1)。
【図13】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定のため
の判定条件の説明図(その2)。
【図14】図6から図11に示す各信号パターンにおけ
る、入力信号波形時間の比と気筒判定定数設定値との特
性図。
【図15】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定,燃料
噴射及び点火制御のフローチャート(前段)。
【図16】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定,燃料
噴射及び点火制御のフローチャート(後段)。
【図17】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定方法の
具体的フローチャート(前段)。
【図18】図1の内燃機関の制御装置の気筒判定方法の
具体的フローチャート(後段)。
【図19】図1の内燃機関の制御装置の気筒再判定方法
の具体的フローチャート(前段)。
【図20】図1の内燃機関の制御装置の気筒再判定方法
の具体的フローチャート(中段)。
【図21】図1の内燃機関の制御装置の気筒再判定方法
の具体的フローチャート(後段)。
【符号の説明】
5…インジェクタ、12…回転角センサユニット、51
…信号入力演算手段、52,53…信号時間加算手段、
54,55,57,58…比較手段、56…検出手段、
59…検出数記憶手段、60…基準位置判定手段、61
…再判定起動手段、62…判定気筒決定手段、63…噴
射制御手段、64…点火制御手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転に伴いローとハイの波形信
    号を出力する回転角センサ,前記信号波形の入力毎にロ
    ーとハイの波形信号の各入力時間を演算する手段,直前
    と最新のハイの波形信号入力時間を加算する手段,直前
    と最新のローの波形信号入力時間を加算する手段,前記
    加算したローとハイとの波形信号の入力時間を比較する
    手段,前記ハイの波形信号の直前と最新との入力時間を
    比較する手段,前記ローの波形信号の直前と最新との入
    力時間を比較する手段、及び、前記三つの比較手段から
    各出力される入力時間比値と判定定数とを比較すること
    で判定パターン値を設定し、前記判定パターン値により
    気筒判定をする気筒判別手段を備えた内燃機関の気筒判
    定制御装置において、判定されたパターン値を基準とし
    て記憶し、その後に入力したローとハイの波形信号検出
    ごとに、連続するハイとローの波形信号との入力時間比
    値又は連続するローとハイの波形信号との入力時間比値
    による判定手段を併用し、前記記憶された判定パターン
    値に単数の値を加算することにより、前記記憶された判
    定パターン値を順次更新する順次気筒算出手段を備えた
    ことを特徴とする内燃機関の気筒判定制御装置。
  2. 【請求項2】前記順次気筒算出手段は、複数の気筒を前
    記気筒判別手段によりパターン判定し、パターン判定毎
    に前記判定パターン値を基準として順次更新して記憶
    し、その後に入力したローとハイの波形信号検出ごと
    に、連続するハイとローの波形信号との入力時間比値又
    は連続するローとハイ波形信号との入力時間比値による
    判定手段を併用し、前記記憶された判定パターン値に単
    数の値を加算する手段を備えた請求項1に記載の内燃機
    関の気筒判定制御装置。
  3. 【請求項3】前記順次気筒算出手段は、複数の気筒を前
    記気筒判別手段によりパターン判定し、パターン判定毎
    に前記判定パターン値を基準として順次更新して記憶
    し、その後に入力したローとハイの波形信号検出ごと
    に、直前のハイと最新のローの波形信号との入力時間比
    値及び最新のローとハイの波形信号との入力時間比値に
    よる判定手段を併用し、前記記憶された判定パターン値
    に単数の値を加算する手段を備えた請求項2に記載の内
    燃機関の気筒判定制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102770653A (zh) * 2010-02-26 2012-11-07 日产自动车株式会社 4冲程循环内燃机的气缸判别

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102770653A (zh) * 2010-02-26 2012-11-07 日产自动车株式会社 4冲程循环内燃机的气缸判别

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