JPH10194913A - 皮膚外用剤用基剤及び皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤用基剤及び皮膚外用剤

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JPH10194913A
JPH10194913A JP1198997A JP1198997A JPH10194913A JP H10194913 A JPH10194913 A JP H10194913A JP 1198997 A JP1198997 A JP 1198997A JP 1198997 A JP1198997 A JP 1198997A JP H10194913 A JPH10194913 A JP H10194913A
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昇 小糸
Toshiharu Kuroda
利春 黒田
Tsugio Okita
次夫 沖田
Masafumi Moriya
雅文 守屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルミトレイン酸を脂肪酸成分として含有す
るマカダミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油や、これらの
油脂から製造したパルミトレイン酸を含む脂肪酸エステ
ルは、皮膚に対する浸透性、延展性に優れるため、化粧
料等の外用剤に広く利用されているが、パルミトレイン
酸を含む油脂は供給量が限られているために、これらの
油脂を原料とする外用剤は、安定した供給が困難である
という問題があった。またパルミトレイン酸を脂肪酸成
分として含む油脂を原料として用いた場合、外用剤の皮
膚に対する浸透性や延展性を更に向上するには限界があ
った。 【解決手段】 本発明の皮膚外用剤用基剤は、全構成脂
肪酸中の15重量%以上がミリストレイン酸である脂肪
酸エステルよりなり、本発明の皮膚外用剤は、上記基材
を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚外用剤用基剤及び皮
膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】炭素数
16の直鎖モノ不飽和脂肪酸であるパルミトレイン酸
は、皮膚に対する浸透性、延展性に優れ、パルミトレイ
ン酸を脂肪酸成分として含有するマカダミアナッツ油や
ヘーゼルナッツ油等の油脂は、化粧料等の皮膚外用剤に
利用されている。またマカダミアナッツ油やヘーゼルナ
ッツ油等の如く構成脂肪酸にパルミトレイン酸を含む植
物性油脂を、炭素数1〜18の1価又は2価アルコール
でエステル交換した植物油脂脂肪酸エステルを皮膚外用
剤に配合することも知られている(特開平6−3456
17号)。
【0003】皮膚に対する浸透性や延展性に優れた油脂
としては、上記マカダミアナッツ油やヘーゼルナッツ油
の他に、ミンク油、タートル油等が知られている。しか
しながら、構成脂肪酸にパルミトレイン酸を含む上記油
脂は供給量がそれほど多くないために、これらの油脂を
原料として用いる外用剤は、安定した供給が困難である
という問題があった。またパルミトレイン酸を脂肪酸成
分として含む油脂を原料とする場合、外用剤の皮膚に対
する浸透性や延展性を更に向上するには限界があった。
【0004】本発明者等は、上記パルミトレイン酸を含
む油脂に比べて安定に供給される牛脂、馬油、羊脂、乳
脂等の脂肪酸成分として含有されてはいるが、これまで
殆ど利用されていなかった、炭素数14の直鎖モノ不飽
和脂肪酸であるミリストレイン酸に着目して鋭意研究し
た結果、脂肪酸成分中にミリストレイン酸を特定量含有
する脂肪酸エステルを用いることにより、上記従来の問
題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の皮膚外用
剤用基剤は、全構成脂肪酸中の15重量%以上がミリス
トレイン酸である脂肪酸エステルよりなることを特徴と
する。また本発明の皮膚外用剤は全構成脂肪酸中の15
重量%以上がミリストレイン酸である脂肪酸エステルを
含有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の皮膚外用剤用基剤は、脂
肪酸とアルコールとのエステルであり、その構成脂肪酸
として含有されるミリストレイン酸(cis-9-テトラデセ
ン酸)は、炭素数14の直鎖モノ不飽和脂肪酸であり、
牛脂、馬油、羊脂、乳脂等や、鯨油、ミンク油、魚油等
にも含有されている。また牛脂中のミリストレイン酸
は、牛肉脂のみならず、牛革脂、牛脚脂、牛骨脂等にも
含有されている。
【0007】本発明の基剤を構成する上記ミリストレイ
ン酸以外の脂肪酸としては、炭素数2〜24の飽和又は
不飽和脂肪酸や炭素数3〜22のオキシ酸が好ましく、
例えばカプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ア
ラキン酸、ベヘン酸等の直鎖飽和脂肪酸、パルミトレイ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、エルカ酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサ
エン酸等の直鎖不飽和脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、
イソステアリン酸、2,2−ジメチルブタン酸、2−エ
チル−2−メチルブタン酸、2,2−ジメチルペンタン
酸等の分岐脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リ
シノール酸、乳酸、リンゴ酸等のオキシ酸等が挙げられ
る。ミリストレイン酸以外の脂肪酸として、上記脂肪酸
は1種でも2種以上が混合していても良い。
【0008】脂肪酸エステルの一方の構成成分であるア
ルコールとしては、1価アルコールや2価、3価アルコ
ール等の如き多価アルコール等から用途に応じて選択す
ることができる。1価アルコールとしては例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール、ラウリルア
ルコール、テトラデシルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の直
鎖アルコールや、イソプロピルアルコール、エチルヘキ
シルアルコール、イソノニルアルコール、イソデシルア
ルコール、イソトリデシルアルコール、イソセチルアル
コール、イソステアリルアルコール等のアルキル基に側
鎖を持つ分岐アルコールが挙げられる。また多価アルコ
ールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テ
トラグリセリン、ポリグリセリン、ネオペンチルグリコ
ール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシエチレングリセリンエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ソルビット、ソルビ
トール等や、コレステロール、シトステロール等のステ
ロール類等が挙げられる。
【0009】本発明の皮膚外用剤用基剤は、多価アルコ
ールとのエステルの場合、部分エステルでも完全エステ
ルでも良い。また異なる種類のエステルの混合物であっ
ても良い。本発明の基剤は、全構成脂肪酸中に上記ミリ
ストレイン酸を15重量%以上含有するものであること
が必要であるが、好ましくは25重量%以上含有するも
のである。全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含有量が
15重量%未満の場合には、皮膚に対する浸透性、延展
性において充分な効果が得られない。
【0010】次に、ミリストレイン酸を得る具体的方法
として、牛脂中のミリストレイン酸を精製する方法につ
いて説明する。
【0011】まず牛脂を脂肪酸とグリセリンとに加水分
解する。加水分解にはリパーゼ等の酵素を使用すること
が好ましいが、一般的な高圧分解や鹸化分解によっても
良い。牛脂の加水分解によって得られた脂肪酸を高融点
分と低融点分とに分別する。分別法としてはメチルアル
コール等を用いた溶剤分別法や、活性剤分別法、ウィン
ターリングによる方法等が挙げられる。次に分別した低
融点分を減圧下に分留し、炭素数14の脂肪酸留分を取
り出す。この留分中にはミリストレイン酸の他に飽和脂
肪酸であるミリスチン酸が混じっているので、再び溶剤
分別等を行って飽和脂肪酸を除去する。更に尿素分別や
クロマト精製等を行って、僅かに残留している飽和脂肪
酸や着色成分、臭気成分等を除去することにより、高純
度のミリストレイン酸を得ることができる。
【0012】前記したように牛脂、馬油、羊脂、鯨油等
は脂肪酸組成としてミリストレイン酸を含有している
が、これらの油脂の全構成脂肪酸中におけるミリストレ
イン酸の含有量は、せいぜい2.0重量%程度である。
従って本発明の外用剤用基剤のように、全構成脂肪酸中
のミリストレイン酸含有量が15重量%以上の脂肪酸エ
ステルは合成によって得る必要がある。本発明の基剤
は、例えばミリストレイン酸又はミリストレイン酸を1
5重量%以上含有するミリストレン酸混合物と、上記ア
ルコールとを反応させる方法によって得ることができ
る。またミリストレイン酸又はミリストレイン酸のエス
テルを、リパーゼ或いはアルカリ等の存在下に他の脂肪
酸エステルとエステル交換させる方法によっても得るこ
とができる。
【0013】本発明の皮膚外用剤は、上記本発明の基剤
を含有するものであり、例えばエリモントクリーム、乳
液、化粧水、口紅、サンタンローション、サンタンオイ
ル、ヘアークリーム、ヘアーオイル、育毛剤等が挙げら
れる。本発明の外用剤は、本発明の基剤を0.01〜9
9.9重量%含有することが好ましく、本発明基剤の含
有量は用途に応じて選択される。本発明の外用剤中に
は、必要に応じて各種薬効成分、顔料、安定剤、香料等
を配合することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0015】実施例1〜6、比較例1〜2 まず、以下のようにして、各脂肪酸エステルを製造し
た。 脂肪酸エステルAの製造(実施例1の脂肪酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)67.9gにグリセリ
ン9.2gを加え、これに水1.0g、リパーゼ67.
5mgを加え、窒素雰囲気下で30〜35℃に保持して
100時間反応した。反応生成物をガスクロマトグラフ
によって分析した結果、反応生成物中にはトリグリセラ
イドが55重量%含有されていた。この反応生成物を溶
剤分別及びカラムクロマトグラフィーにより精製してト
リグリセライドを得た。このトリグリセライド(脂肪酸
エステルA)の全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含有
量は95重量%であった。
【0016】脂肪酸エステルBの製造(実施例2の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)45.3gとオレイン
酸(純度99%)28.3gの混合物に、グリセリン
9.2gを加え、これに水1.0g、リパーゼ73.6
mgを加え、上記脂肪酸エステルAの製造法と同様にし
て反応した後、精製してトリグリセライドを得た。得ら
れたトリグリセライド(脂肪酸エステルB)を同様にし
て分析した結果、全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含
有量は58重量%であった。
【0017】脂肪酸エステルCの製造(実施例3の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)22.6gとオレイン
酸(純度99%)56.5gの混合物に、グリセリン
9.2gを加え、これに水1.0g、リパーゼ79.1
mgを加え、上記脂肪酸エステルAの製造法と同様にし
て反応した後、精製してトリグリセライドを得た。得ら
れたトリグリセライド(脂肪酸エステルC)を同様にし
て分析した結果、全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含
有量は27重量%であった。
【0018】脂肪酸エステルDの製造(実施例4の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)13.6gとオレイン
酸(純度99%)67.8gの混合物に、グリセリン
9.2gを加え、これに水1.0g、リパーゼ81.4
mgを加え、上記脂肪酸エステルAの製造法と同様にし
て反応した後、精製してトリグリセライドを得た。得ら
れたトリグリセライド(脂肪酸エステルD)を同様にし
て分析した結果、全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含
有量は16重量%であった。
【0019】脂肪酸エステルEの製造(実施例5の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)22.6gにイソステ
アリン酸57.0gおよびグリセリン9.2gを加え、
これに水1.0g、リパーゼ79.6mgを加え、脂肪
酸エステルAの製造法と同様にして反応した後、精製し
てトリグリセライドを得た。得られたトリグリセライド
(脂肪酸エステルE)を分析した結果、全構成脂肪酸中
にミリストレイン酸が27重量%含有されていた。
【0020】脂肪酸エステルFの製造(実施例6の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)22.6gにオリーブ
油88.0gを加え、これに水1.0g及びリパーゼ1
10.6mgを添加して、窒素雰囲気下で30〜35℃
に保持して48時間反応を行った。この反応生成物を溶
剤分別及びカラムクロマトグラフィーにより精製してト
リグリセライド(脂肪酸エステルF)を得た。このトリ
グリセライドの全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含有
量は18重量%含有されていた。
【0021】脂肪酸エステルGの製造(比較例1の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)6.79gとオレイン
酸(純度99%)76.3gの混合物にグリセリン9.
2gを加え、これに水1.0g、リパーゼ83.1mg
を加えて上記脂肪酸エステルAの製造方法と同様にして
反応した後、精製してトリグリセライド(脂肪酸エステ
ルG)を得た。得られたトリグリセライドを同様にして
分析した結果、全構成脂肪酸中のミリストレイン酸含有
量は8重量%であった。
【0022】脂肪酸エステルHの製造(比較例2の脂肪
酸エステル) オレイン酸(純度99%)84.9gにグリセリン9.
2gを加え、これに水0.3g及びリパーゼ84.9m
gを添加し、上記脂肪酸エステルAの製造方法と同様に
して反応した後、精製してトリグリセライド(脂肪酸エ
ステルH)を得た。得られたトリグリセライドは全構成
脂肪酸中にミリストレイン酸を含有していなかった。
【0023】次いで、上記各脂肪酸エステルの化粧用油
としての性能を調べるため、パネラー10名による官能
試験を行った。官能試験は、肌への伸びの良さ、ベタツ
キ感の無さ、塗布後のしっとり感について、以下の基準
で判定した。
【0024】官能試験判定基準 脂肪酸エステルHを標準とし、パネラーが標準品と同等
と評価した場合には0点、標準品よりも著しく優れてい
ると評価した場合には2点、僅かに優れていると評価し
た場合には1点とし、また標準品よりも著しく劣ると評
価した場合には−2点、僅かに劣ると評価した場合には
−1点とし、10名のパネラーの評価した点数の合計に
より、以下の基準で判定した。結果を表1に示す。 ◎:極めて良好(10点以上) ○:良好(4点以上、10点未満) △:普通(−4点以上、4点未満) ×:やや劣る(−10点以上、−4点未満) ××:劣る(−10点未満)
【0025】
【表1】
【0026】実施例7〜8、比較例3〜4 まず、以下のようにして、各脂肪酸エステルを製造し
た。
【0027】脂肪酸エステルIの製造(実施例7の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)とエタノールとをパラ
トルエンスルホン酸を触媒として反応させた後、蒸留及
びカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、ミリス
トレイン酸エチルエステル(脂肪酸エステルI)を得た
(純度95%)。
【0028】脂肪酸エステルJの製造(比較例3の脂肪
酸エステル) オレイン酸(純度99%)とエタノールとをパラトルエ
ンスルホン酸を触媒として反応させた後、蒸留及びカラ
ムクロマトグラフィーによる精製を行い、オレイン酸エ
チルエステル(脂肪酸エステルJ)を得た(純度99
%)。
【0029】脂肪酸エステルKの製造(実施例8の脂肪
酸エステル) ミリストレイン酸(純度95%)とデシルアルコールと
をキシレン中でパラトルエンスルホン酸を触媒として反
応させた後、蒸留及びカラムクロマトグラフィーによる
精製を行い、ミリストレイン酸デシルエステル(脂肪酸
エステルK)を得た(純度95%)。
【0030】脂肪酸エステルLの製造(比較例4の脂肪
酸エステル) オレイン酸(純度99%)とデシルアルコールとをキシ
レン中でパラトルエンスルホン酸を触媒として反応させ
た後、蒸留及びカラムクロマトグラフィーによる精製を
行い、オレイン酸デシルエステル(脂肪酸エステルL)
を得た(純度99%)。
【0031】次いで、上記各脂肪酸エステルの化粧用油
としての性能を、前記実施例1〜6と同様の官能試験に
より判定した。尚、官能試験は、実施例7の脂肪酸エス
テル(脂肪酸エステルI)については比較例3の脂肪酸
エステル(脂肪酸エステルJ)を標準とし、実施例8の
脂肪酸エステル(脂肪酸エステルK)については比較例
4の脂肪酸エステル(脂肪酸エステルL)を標準とし
た。官能試験の結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】実施例9上記脂肪酸エステルAを用い、下
記組成のクリームを調製した。 ・クリーム配合 ステアリン酸 5.0重量% セチルアルコール 3.0 〃 脂肪酸エステルA 15.0 〃 ラノリン 3.0 〃 スクワラン 10.0 〃 モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 4.0 〃 モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40モル) 2.0 〃 水酸化カリウム 0.05〃 プロピレングリコール 5.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量 精製水(合計で100重量%となるように添加)
【0034】得られたクリームは伸びが良く、ベタツキ
感のない良好なものであった。
【0035】実施例10 上記脂肪酸エステルBを用い、下記組成の乳液を調製し
た。 ・乳液配合 セチルアルコール 1.0重量% ラノリン 1.0 〃 脂肪酸エステルB 8.0 〃 スクワラン 10.0 〃 モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 0.7 〃 ポリオキシエチレン(20モル) モノステアリン酸グリセリン 1.5 〃 プロピレングリコール 5.0 〃 キサンタンガム(2%溶液) 8.0 〃 エタノール 3.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量 精製水(合計で100重量%となるように添加)
【0036】得られた乳液は、ベタツキ感のない良好な
ものであった。
【0037】実施例11 上記脂肪酸エステルKを用い、以下の組成の口紅を調製
した。 ・口紅配合 ミツロウ 5.0重量% キャンデリラロウ 6.0 〃 カルナウバロウ 2.0 〃 固形パラフィン 8.0 〃 ラノリン 8.0 〃 ヒマシ油 32.0 〃 脂肪酸エステルK 27.0 〃 二酸化チタン 4.5 〃 赤色201号 5.0 〃 赤色202号 0.5 〃 赤色223号 2.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量
【0038】得られた口紅は、伸びの良い、感触の良好
なものであった。
【0039】実施例12 上記脂肪酸エステルKを用い、以下の組成のヘアークリ
ームを調製した。 ・ヘアークリーム配合 ステアリン酸 4.0重量% セチルアルコール 3.0 〃 流動パラフィン 23.0 〃 脂肪酸エステルK 20.0 〃 モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 1.5 〃 ポリオキシエチレン(20モル)硬化ヒマシ油 5.0 〃 キサンタンガム(2%溶液) 5.0 〃 グリセリン 5.0 〃 水酸化ナトリウム 0.05〃 防腐剤、酸化防止剤 適量 精製水(合計で100重量%となるように添加)
【0040】得られたヘアークリームは、ベタツキ感の
少ない良好なものであった。
【0041】実施例13 上記脂肪酸エステルKを用い、以下の組成のサンタンオ
イルを調製した。 ・サンタンオイル配合 パラメトキシケイ皮酸イソプロピル 2.0重量% 流動パラフィン 68.0 〃 脂肪酸エステルK 20.0 〃 ミリスチン酸イソプロピル 10.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量
【0042】得られたサンタンオイルは、ベタツキ感の
少ない良好なものであった。
【0043】比較例5 上記脂肪酸エステルHを用い、以下の組成のクリームを
調製した。 ・クリーム配合 ステアリン酸 5.0重量% セチルアルコール 3.0 〃 脂肪酸エステルH 15.0 〃 ラノリン 3.0 〃 スクワラン 10.0 〃 モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 4.0 〃 モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40モル) 2.0 〃 水酸化カリウム 0.05〃 プロピレングリコール 5.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量 精製水(合計で100重量%となるように添加)
【0044】得られたクリームは使用後にベタツキ感が
残った。
【0045】比較例6 上記脂肪酸エステルLを用い、以下の組成の口紅を調製
した。 ・口紅配合 ミツロウ 5.0重量% キャンデリラロウ 6.0 〃 カルナウバロウ 2.0 〃 固形パラフィン 8.0 〃 ラノリン 8.0 〃 ヒマシ油 32.0 〃 脂肪酸エステルL 27.0 〃 二酸化チタン 4.5 〃 赤色201号 5.0 〃 赤色202号 0.5 〃 赤色223号 2.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量
【0046】得られた口紅は使用後にベタツキ感が残っ
た。
【0047】比較例7 脂肪酸エステルLを用い、以下の組成のヘアークリーム
を調整した。 ・ヘアークリーム配合 ステアリン酸 4.0重量% セチルアルコール 3.0 〃 流動パラフィン 23.0 〃 脂肪酸エステルL 20.0 〃 モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 1.5 〃 ポリオキシエチレン(20モル)硬化ヒマシ油 5.0 〃 キサンタンガム(2%溶液) 5.0 〃 グリセリン 5.0 〃 水酸化ナトリウム 0.05〃 防腐剤、酸化防止剤 適量 精製水(合計で100重量%となるように添加)
【0048】得られたヘアークリームは使用後にベタツ
キ感が残った。
【0049】比較例8 脂肪酸エステルLを用い、以下の組成のサンタンオイル
を調製した。 ・サンタンオイル配合 パラメトキシケイ皮酸イソプロピル 2.0重量% 流動パラフィン 68.0 〃 脂肪酸エステルL 20.0 〃 ミリスチン酸イソプロピル 10.0 〃 防腐剤、酸化防止剤 適量
【0050】得られたサンタンオイルは使用後にベタツ
キ感が残った。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の皮膚外用剤
用基剤は、全構成脂肪酸中の15重量%以上がミリスト
レイン酸である脂肪酸エステルよりなることにより、皮
膚への浸透性、延展性に優れるとともに、構成脂肪酸に
ミリストレイン酸を含有することにより低刺激性で安全
性にも優れ、本発明の基剤を含有する皮膚外用剤は優れ
た性状を有する。またミリストレイン酸は牛脂や馬油等
の如く入手が容易な油脂中に含まれているため、安定し
て供給が可能である。また従来殆ど利用されていなかっ
た、牛脂や馬油中のミリストレイン酸を利用することが
できるため、資源の更なる有効利用を図ることができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 守屋 雅文 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全構成脂肪酸中の15重量%以上がミリ
    ストレイン酸である脂肪酸エステルよりなることを特徴
    とする皮膚外用剤用基剤。
  2. 【請求項2】 全構成脂肪酸中の15重量%以上がミリ
    ストレイン酸である脂肪酸エステルを含有することを特
    徴とする皮膚外用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009235065A (ja) * 2008-03-03 2009-10-15 Nipro Patch Co Ltd 経皮吸収促進剤、並びにこれを含有する皮膚処理用製剤及び経皮吸収型製剤

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