JPH1019482A - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器

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JPH1019482A
JPH1019482A JP8168790A JP16879096A JPH1019482A JP H1019482 A JPH1019482 A JP H1019482A JP 8168790 A JP8168790 A JP 8168790A JP 16879096 A JP16879096 A JP 16879096A JP H1019482 A JPH1019482 A JP H1019482A
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JP
Japan
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temperature fluid
heat exchanger
plate
fluids
heat
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JP8168790A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Kanouchi
良和 叶内
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】流体の外部配管との接続ノズルを全て固定フレ
ームに配置すると共に、伝熱プレートを隔てた3流体の
流れる方向を互いに逆として分解点検作業が容易で熱交
換効率の高い複数パスのプレート式熱交換器を提供す
る。 【解決手段】請求項1記載の発明に係るプレート式熱交
換器20は、多数枚の伝熱プレート22を積重ねると共に複
数パスを形成して伝熱プレート22を隔てた3流体ついて
同時熱交換を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数枚の伝熱プレ
ートを積重ねると共に、この伝熱プレートを隔てた流体
における熱交換を行うプレート式熱交換器に係り、特に
複数の流体に対して同時熱交換を行う複数パスのプレー
ト式熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】プレート式熱交換器1については、図6
の分解斜視図に示すように、多数枚の伝熱プレート2を
積重ねると共に、その両側から固定フレーム3と遊動フ
レーム4及び支柱5との間で、ガイドバー6とキャリン
グバー7を設けて、締め付けボルト8とナット9により
一体に締付けて構成している。また各伝熱プレート2
は、その外周近傍に隣接した伝熱プレート2と互いにシ
ールするガスケット10と、上下の連通孔11に連通路を形
成する環状のリングガスケット12が装着されている。
【0003】図7の分解斜視図に示すように、プレート
式熱交換器1における流体相互間の熱交換については、
白矢印で示す低温流体13は固定フレーム3の下部に設け
られた低温流体入口ノズル14より流入する。低温流体13
は内部で、1枚おきに伝熱プレート2の間を上昇して、
斜線矢印で示す高温流体15と熱交換を行った後に、固定
フレーム3の上部に設けられた低温流体出口ノズル16よ
り外部に流出する。
【0004】一方の高温流体15は、前記低温流体13とは
逆方向で、固定フレーム3の上部に設けた高温流体入口
ノズル17より流入し、伝熱プレート2間を下降して低温
流体13と熱交換を行った後に、固定フレーム3の下部に
設けられた高温流体出口ノズル18より外部に流出する。
上記のように高温流体15と低温流体13は、多数枚の伝熱
プレート2の両面を互いに逆方向に流れることにより、
伝熱プレート2を介して熱交換が行われる。
【0005】このように低温流体13と高温流体15が単数
パス数(一度だけ流体が伝熱プレート2間を通る)で熱
交換を行うものが、プレート式熱交換器1の一般的な構
造であるが、1つの低温流体13と2つの高温流体15との
熱交換を行う場合には、2基のプレート式熱交換器1が
必要となる。しかしながら、プレート式熱交換器1を複
数基設置することは、設置場所の確保等から不経済とな
り、これを1基で行うには、プレート式熱交換器1を複
数パス(1パス/2パス)構造としなければならないこ
とになる。
【0006】図8の縦断面模式図は、従来技術における
複数パスの設計例で、1つの低温流体13と2つの高温流
体15a,15bの熱交換を行う(1パス/2パス)プレー
ト式熱交換器19の構造を示す。ここでは、実線矢印で示
す第1の高温流体15aは固定フレーム3aの上部に設け
られた第1の高温流体入口ノズル17aより流入し、伝熱
プレート2の間を下降して低温流体13と熱交換を行った
後に、固定フレーム3aの下部に設けた第1の高温流体
出口ノズル18aより外部に流出する。
【0007】また、点線矢印で示す第2の高温流体15b
は、遊動フレーム4aの下部に設けられた第2の高温流
体入口ノズル17bより流入し、伝熱プレート2の間を上
昇して低温流体13と熱交換を行った後に、遊動フレーム
4aの上部に設けた第2の高温流体出口ノズル18bより
外部に流出する。なお、白矢印で示す低温流体13は、固
定フレーム3aの下部に設けられた低温流体入口ノズル
14より流入して、先ず伝熱プレート2の間を上昇し、第
1の高温流体15aと熱交換する。
【0008】次に、伝熱プレート2の間を下降して、第
2の高温流体15bと熱交換する。その後は、遊動フレー
ム4aの下部に設けた低温流体出口ノズル16より外部に
流出する。
【0009】従って、第1の高温流体入口ノズル17a及
び第2の高温流体出口ノズル18aは固定フレーム3a側
に設置される。また、第2の高温流体入口ノズル17b及
び第2の高温流体出口ノズル18bは遊動フレーム4a側
に設置される。さらに、低温流体入口ノズル14は固定フ
レーム3a側で、低温流体出口ノズル16は遊動フレーム
4a側にそれぞれ設置されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】1基のプレート式熱交
換器19で、複数パス構造を採用しようとした場合には、
以下に示す課題が考えられる。通常、プレート式熱交換
器19の保守点検に際して行う分解作業は、上記図6に示
すように、締め付けボルト8及びナット9を外し、遊動
フレーム4をキャリングバー7に沿って支柱5側へ移動
させてから、伝熱プレート2を1枚ずつキャリングバー
7より取り外す。
【0011】これは、上記図6の単数パスのプレート式
熱交換器1の場合は、固定フレーム3に図示しない外部
配管との全接続ノズルである低温流体入口ノズル14と低
温流体出口ノズル16、及び高温流体入口ノズル17と高温
流体入口ノズル18が配置されている。このことから、遊
動フレーム4の移動に際して、特に外部配管と接続ノズ
ルとの切離し等はないことから分解作業が容易に可能で
あり、プレート式熱交換器1の特長とされていた。
【0012】しかしながら、上記図8に示すような複数
パス構造を採用しようとした場合では、外部配管との接
続ノズルとして固定フレーム3aには、第1の高温流体
入口ノズル17aと第1の高温流体出口ノズル18a、及び
低温流体入口ノズル14が配置されている。また、遊動フ
レーム4a側にも、第2の高温流体入口ノズル17bと第
2の高温流体出口ノズル18b、及び低温流体出口ノズル
16が配置されている。
【0013】従って、プレート式熱交換器19の分解点検
に先立ち、遊動フレーム4aを移動するために、遊動フ
レーム4aから前記第2の高温流体入口ノズル17bと第
2の高温流体出口ノズル18b及び低温流体出口ノズル16
と、外部配管とを切り離す作業を行う必要があった。な
お、分解点検後の復旧作業に際しても、遊動フレーム4
aの組立て後に前記3つのノズルと外部配管との接続作
業を行う必要があり、プレート式熱交換器における分解
点検の容易さである特長が損なわれることになる。
【0014】さらに、伝熱プレート2を介して熱交換を
行う際に、相互の流体の流れる方向が同一の場合には、
互いに対向する場合に比べて熱交換効率が低下する支障
があり、プレート式熱交換器19では、上記図8に示すよ
うに第1の高温流体15aの一部において概当する。
【0015】本発明の目的とするところは、流体の外部
配管との接続ノズルを全て固定フレームに配置すると共
に、伝熱プレートを隔てた3流体の流れる方向を互いに
逆として分解点検作業が容易で熱交換効率の高い複数パ
スのプレート式熱交換器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係るプレート式熱交換器は、多数
枚の伝熱プレートを積重ねると共に伝熱プレートを隔て
た流体の熱交換を行うプレート式熱交換器において、前
記伝熱プレートにより複数パスを形成して3流体につい
て同時熱交換を行うことを特徴とする。互いに性状の異
なる3流体を同時熱交換することができることから、熱
交換効率が向上すると共に、熱交換器と設置場所及び配
管類が削減できる。
【0017】請求項2記載の発明に係るプレート式熱交
換器は、3流体同時熱交換のプレート式熱交換器におい
て、3流体の流路を互いに対向流に形成したことを特徴
とする。伝熱プレートを隔てた3流体の流路を互いに対
向流としたことにより、相互の流体で高熱交換効率が確
保できる。
【0018】請求項3記載の発明に係るプレート式熱交
換器は、3流体同時熱交換のプレート式熱交換器におい
て、外部配管との接続ノズルを全て一方のフレームに配
置したことを特徴とする。外部配管との接続ノズルを全
て一方のフレームに配置したことにより、分解点検に際
して作業が一方のフレーム側のみで済むことから作業効
率が向上する。
【0019】請求項4記載の発明に係るプレート式熱交
換器は、3流体同時熱交換のプレート式熱交換器におい
て、外部配管との全接続ノズルを配置したフレームを固
定側としたことを特徴とする。固定フレームに外部配管
との接続ノズルが全て配置されているので、伝熱プレー
トの分解点検作業に際して、外部配管と接続ノズルの着
脱が不要なことから、作業効率が向上する。
【0020】請求項5記載の発明に係るプレート式熱交
換器は、3流体同時熱交換のプレート式熱交換器におい
て、閉ループを形成する冷却設備の冷却水を2プラント
同時に供給することを特徴とする。互いに性状の異なる
3流体を同時に熱交換することで、1基のプレート式熱
交換器により、1つの低温流体により2つのプラントの
冷却設備における冷却水を容易に冷却することができ
る。
【0021】請求項6記載の発明に係るプレート式熱交
換器は、3流体同時熱交換のプレート式熱交換器におい
て、閉ループを形成する温水設備の温水を異なる2流体
により熱交換することを特徴とする。互いに性状の異な
る3流体を同時に熱交換することで、1基のプレート式
熱交換器により、1つの温水設備における温水を2つの
異なる熱源の2流体から熱交換により加熱することがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1乃至請求項4に係
り、図1の分解斜視図に示すようにプレート式熱交換器
20は、固定フレーム21と遊動フレーム4の間に、多数枚
の伝熱プレート22を積重ねて複数パスを形成すると共
に、支柱5との間でガイドバー6とキャリングバー7を
設けて、締め付けボルト8とナット9により一体に締付
けて構成している(請求項1)。
【0023】前記固定フレーム21については、上部左側
に第1の高温流体入口ノズル17aを設け、同じく固定フ
レーム21の上部右側に第2の高温流体入口ノズル17bを
配置している。
【0024】また、上部中央に低温流体出口ノズル16を
設けると共に、下部左側に第1の高温流体出口ノズル18
aを、さらに下部右側に、第2の高温流体出口ノズル18
bを配置し、下部中央には低温流体入口ノズル14を設け
る(請求項4)。これにより、外部配管との全ての接続
ノズルを一方のフレームである固定フレーム21に配置さ
れる(請求項3)。
【0025】さらに、単体の伝熱プレート22は、図2の
正面図(a)に示すように、上部には3ヶ所の連通孔11
a,11c,11eを、また、下部に3ヶ所の連通孔11b,
11d,11fがあけてある。この伝熱プレート22は、流す
流体とその方向により外周近傍へのガスケット10の形状
と、連通孔11へのリングガスケット12の装着位置を選択
する。
【0026】図2(b)に示す伝熱プレート22aは、第
1の高温流体15aを下向きに流すもので、上部左側の連
通孔11aを第1の高温流体流入用の孔25aとし、下部左
側の連通孔11bを第1の高温流体流出用の孔26aとして
いる。また、ガスケット10aは、前記連通孔11c〜11f
を除き、伝熱プレート22aの周辺近傍と前記孔25a,26
aを囲む形状で装着し、さらに、前記連通孔11c〜11f
には、環状のリングガスケット12を装着して、それぞれ
の連通路を形成して構成する。
【0027】また、図2(c)の伝熱プレート22bは、
低温流体13を上向きに流すもので、上部中央の連通孔11
cを低温流体戻り用の孔24とし、下部中央の連通孔11d
を低温流体流入用の孔23としている。また、ガスケット
10bは、他の連通孔11a,11b,11e,11fを除き、伝
熱プレート22bの周辺近傍と前記孔23,24を囲む形状で
装着すると共に、前記他の連通孔11a,11b,11e,11
fにはリングガスケット12を装着して、それぞれの連通
路を形成して構成する。
【0028】さらに、図2(d)の伝熱プレート22cに
ついては、上部右側の連通孔11eを第2の高温流体流入
用の孔25bに、下部右側の連通孔11fを第2の高温流体
戻り用の孔26bとして、他の連通孔11a〜11dを除き、
伝熱プレート22cの周辺近傍と前記孔25b,26bを囲む
形状のガスケット10cを装着する。また、前記他の連通
孔11a〜11dにはリングガスケット12を装着して、それ
ぞれの連通路を形成して構成する。
【0029】次に、前記構成による作用について説明す
る。図3の縦断面模式図に示すように、ここでは固定フ
レーム21側から順に、伝熱プレート22a,22b,22c,
22b,22a,22b,22c,22bを積重ねている。これに
より白矢印で示す低温流体13は、固定フレーム21の低温
流体入口ノズル14より流入し、低温流体流入用の孔23を
通過して、第1の高温流体15a及び第2の高温流体15b
の間を上昇し、低温流体戻り用の孔24を通過した後に、
固定フレーム21の低温流体出口ノズル16より外部に流出
する。
【0030】また、実線矢印で示す第1の高温流体15a
は、固定フレーム21の第1の高温流体入口ノズル17aよ
り流入し、第1の高温流体流入用の孔25aを通過して、
低温流体13の間を下降し、第1の高温流体戻り用の孔26
aを通過した後に、固定フレーム21の第1の高温流体出
口ノズル18aより外部に流出する。
【0031】さらに、点線矢印で示す第2の高温流体15
bは、固定フレーム21の高温流体入口ノズル17bより流
入し、第2の高温流体流入用の孔25bを通過して、低温
流体13の間を下降し、第2の高温流体戻り用の孔26bを
通過した後に、固定フレーム21の第2の高温流体出口ノ
ズル18bより外部に流出する。
【0032】これにより、1つの低温流体13と、2つの
高温流体である第1の高温流体15a及び第2の高温流体
15bの、それぞれ性状の異なる3つの流体が、同時に熱
交換することができると共に、熱交換に際して低温流体
13の流れ方向と、他の第1の高温流体15a及び第2の高
温流体15bとは、互いに流れ方向が対向した状態で行わ
れるので、高い熱交換効率が得られる(請求項1,
2)。
【0033】また、3流体の複数パス(2パス/1パ
ス)構造のプレート式熱交換器であっても、外部配管と
の全接続ノズル(低温流体入口ノズル14,低温流体出口
ノズル16,第1の高温流体入口ノズル17a,第2の高温
流体入口ノズル17b,第2の高温流体出口ノズル18a,
第2の高温流体出口ノズル18b)を固定フレーム21側に
配置することができる。
【0034】従って本発明によれば、1つの低温流体13
と2つの高温流体15との熱交換を行う場合に、プレート
式熱交換器20は1基の設置で実施できるので、設置場所
の確保が容易である。また、プレート式熱交換器20の分
解点検時において、遊動フレーム4を移動する際に、予
め図示しない外部配管と各接続ノズルとの切離し作業
や、復旧作業を行う必要がなく、従来の単数パスの場合
と同様なプレート式熱交換器の特長が得られる。
【0035】第2実施の形態は請求項5に係り、図4の
系統構成図に示すように、上記第1実施の形態に示す1
基の複数パスのプレート式熱交換器20で、2プラントの
補機冷却設備を運転するものである。Aプラント27aと
Bプラント27bにおける補機冷却設備は、それぞれのプ
ラント内に存在する冷却を必要とする補機28a,28bへ
冷却水を供給することを目的とした設備である。
【0036】Aプラント27aとBプラント27bの補機冷
却設備は、補機28aと補機冷却水ポンプ29a、及び補機
28bと補機冷却水ポンプ29b、さらに、プレート式熱交
換器20と各機器をつなぐ配管により、Aプラント27aと
Bプラント27bにおいて、それぞれ閉ループを構成して
いる。
【0037】また、前記プレート式熱交換器20において
は、補機冷却設備内の第1の高温流体と第2の高温流体
である冷却水30a,30bを冷却するための低温流体とし
て、海水31を海水ポンプ32にてポンプアップし、配管で
プレート式熱交換器20へ導くループが構成されている。
【0038】上記構成による作用としては、前記プレー
ト式熱交換器20において低温流体である海水31を、海水
ポンプ32にてポンプアップして循環させると共に、Aプ
ラント27aとBプラント27bの補機冷却設備では、それ
ぞれ補機冷却水ポンプ29a,29bを運転する。これによ
り、第1の高温流体である冷却水30aと、第2の高温流
体である冷却水30bは、それぞれ別の閉ループで、補機
28aとプレート式熱交換器20、及び補機28bとプレート
式熱交換器20を循環する。
【0039】この結果、補機冷却設備内の冷却水30a,
30bは、それぞれ別の系統でプレート式熱交換器20にお
いて低温流体である海水31によって冷却されることによ
り、プラント内の2基の補機28a,28を冷却するための
冷却水となる。従って、本第2の実施の形態は、2つの
Aプラント27aとBプラント27bの補機冷却設備に、上
記第1の実施の形態に示した複数パスのプレート式熱交
換器20を採用することにより、次のような効果を得るこ
とができる。
【0040】補機冷却設備に設置する1基のプレート式
熱交換器20をAプラント27aとBプラント27bの2プラ
ントに対して、相互の流体を混合することなく共用する
ことができる。これにより、従来に比べて2プラントで
補機冷却設備のプレート式熱交換器と海水ポンプ32を各
1台削減することができ、さらに、配管物量と共に設置
場所を大幅に削減することができる。
【0041】第3実施の形態は請求項6に係り、図5の
系統構成図に示すように、第1実施の形態に示す複数パ
スのプレート式熱交換器20をプラントの所内温水設備へ
適用したものである。ここで所内温水設備は、プラント
内に設置された例えば暖房用空調機である空調機33へ低
温流体である温水34を供給することを目的とした設備で
ある。
【0042】前記所内温水設備は、空調機33と温水ポン
プ35及びプレート式熱交換器20の低温流体側を閉ループ
としてつなぎ、温水ポンプ35により低温流体である温水
34を循環させる。さらに、前記プレート式熱交換器20に
は、熱源として止め弁36aを介して第1の高温流体であ
り、プラント内で生じて通常はプラント外へ放出される
温排水37の配管を接続する。さらに、止め弁36bを介し
て第2の高温流体としてプラント内で発生される蒸気38
の配管を接続して構成する。
【0043】上記構成による作用として、通常時は止め
弁36bを閉じ、止め弁36aを開いて第1の高温流体であ
る温排水37をプレート式熱交換器20に供給すると共に、
温水ポンプ35を運転して低温流体である温水34を空調機
33へ循環させる。これにより温水34は、プレート式熱交
換器20において温排水37との熱交換によりに加熱され
て、空調機33に暖房用熱源として供給される。
【0044】なお前記温排水37は、プラントの運転状況
により暖房用空調機に対して常に高温で所望の流量の供
給が受けられるとは限らない。従って、この温排水37が
暖房用空調機に対して適切な状態での供給が困難な場合
には、このバックアップとして、第2の高温流体として
の蒸気38を使用する。
【0045】この際には、止め弁36aを閉じ、止め弁36
bを開いて切替えを行うことにより、プレート式熱交換
器20に対して第1の高温流体である温排水37は停止さ
れ、第2の高温流体としての前記蒸気38が供給される。
これにより、前記低温流体である温水34は蒸気38との熱
交換によりに加熱されて、空調機33に供給される。
【0046】従って、本第3の実施の形態によれば、所
内温水設備に設置される熱交換器に、第1の実施の形態
に示した複数パスのプレート式熱交換器20を用いたこと
により、次のような効果を得ることができる。
【0047】従来は所内温水設備として温排水37を熱源
とする熱交換器と、蒸気38を熱源とする熱交換器の2基
が必要とされていたが、1基のプレート式熱交換器20に
より、異なる熱源である2つの流体を混合することなく
容易に切替えて運転することができる。さらに、熱交換
器の1基を削除することができると共に、配管物量と配
置場所を大幅に削減することができる。
【0048】
【発明の効果】以上本発明によれば、伝熱プレートによ
る複数パスを形成して性状の異なる3つの流体の同時熱
交換を可能とすると共に、流体の外部配管との接続ノズ
ルを全て固定フレームに配置して、分解点検作業を容易
とした。また、3流体の流れる方向を互いに対抗させた
ことにより高熱交換効率が得られて、熱交換器の設置台
数や設置場所及び配管設備を削減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態のプレート式熱交
換器の分解斜視図。
【図2】本発明に係る第1実施の形態の伝熱プレートの
正面図で、(a)は共通単体、(b)は第1の高温流体
用、(c)は低温流体用、(d)は第2の高温流体用を
示す。
【図3】本発明に係る第1実施の形態の流路を示す複数
パスの縦断面模式図。
【図4】本発明に係る第2実施の形態の2プラント同時
冷却設備の系統構成図。
【図5】本発明に係る第3実施の形態の2熱源による温
水設備の系統構成図。
【図6】従来の単数パスのプレート式熱交換器の分解斜
視図。
【図7】従来の単数パスのプレート式熱交換器の要部拡
大分解斜視図。
【図8】従来の複数パスのプレート式熱交換器の流路を
示す縦断面模式図。
【符号の説明】
1,19,20…プレート式熱交換器、2,22,22a〜22c
…伝熱プレート、3,3a,21…固定フレーム、4,4
a…遊動フレーム、5…支柱、6…ガイドバー、7…キ
ャリングバー、8…締め付けボルト、9…ナット、10,
10a〜10c…ガスケット、11,11a〜11f…連通孔、12
…リングガスケット、13…低温流体、14…低温流体入口
ノズル、15…高温流体、15a…第1の高温流体、15b…
第2の高温流体、16…低温流体出口ノズル、17…高温流
体入口ノズル、17a…第1の高温流体入口ノズル、17b
…第2の高温流体入口ノズル、18…高温流体出口ノズ
ル、18a…第1の高温流体出口ノズル、18b…第2の高
温流体出口ノズル、23…低温流体流入用の孔、24…低温
流体戻り用の孔、25a…第1の高温流体流入用の孔、25
b…第2の高温流体流入用の孔、26a…第1の高温流体
戻り用の孔、26b…第2の高温流体戻り用の孔、27a…
Aプラント、27b…Bプラント、28a,28b…補機、29
a,29b…補機冷却水ポンプ、30a,30b…冷却水、31
…海水、32…海水ポンプ、33…空調機、34…温水、35…
温水ポンプ、36a,36b…止め弁、37…温排水、38…蒸
気。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数枚の伝熱プレートを積重ねると共に
    伝熱プレートを隔てた流体の熱交換を行うプレート式熱
    交換器において、前記伝熱プレートにより複数パスを形
    成して3流体について同時熱交換を行うことを特徴とす
    るプレート式熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記3流体同時熱交換のプレート式熱交
    換器において、3流体の流路を互いに対向流に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のプレート式熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記3流体同時熱交換のプレート式熱交
    換器において、外部配管との接続ノズルを全て一方のフ
    レームに配置したことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のプレート式熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記3流体同時熱交換のプレート式熱交
    換器において、外部配管との全接続ノズルを配置したフ
    レームを固定側としたことを特徴とする請求項3記載の
    プレート式熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記3流体同時熱交換のプレート式熱交
    換器において、閉ループを形成する冷却設備の冷却水を
    2プラント同時に供給することを特徴とする請求項1乃
    至請求項4記載のプレート式熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記3流体同時熱交換のプレート式熱交
    換器において、閉ループを形成する温水設備の温水を異
    なる2流体により熱交換することを特徴とする請求項1
    乃至請求項4記載のプレート式熱交換器。
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