JPH10192828A - 含水有機物の乾燥方法 - Google Patents

含水有機物の乾燥方法

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JPH10192828A
JPH10192828A JP9011862A JP1186297A JPH10192828A JP H10192828 A JPH10192828 A JP H10192828A JP 9011862 A JP9011862 A JP 9011862A JP 1186297 A JP1186297 A JP 1186297A JP H10192828 A JPH10192828 A JP H10192828A
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JP
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water
heat
organic matter
drying
fermentation
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JP9011862A
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Yoshimi Shinohara
好美 篠原
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Shinohara Seiki KK
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分を含有した有機物を、自身の発酵熱及び
酸化熱を利用して乾燥する乾燥方法を得る。 【解決手段】 余剰汚泥,畜糞,鶏糞,パルプ及びその
残渣,食品残渣等の水分を含有した含水有機物の発酵熱
及び酸化熱を利用した乾燥方法であって、攪拌回動可能
な缶体の内部に前記含水有機物を気密保持し、前記缶体
内部を吸引して減圧状態にし、外気を前記含水有機物に
供給して前記缶体内部の減圧状態を平衡状態に維持する
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば余剰汚泥,畜
糞,鶏糞,パルプ及びその残渣,食品残渣等の水分を含
有した有機物を、自身の発酵熱及び酸化熱を利用して乾
燥する乾燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、汚泥、家畜糞尿等の比較的高
含水率の原料を発酵、乾燥させて堆肥(コンポスト)化
する装置に関しては、出願人は実開昭58−42140
号、特開昭58−204893号、実公平2−3041
9号等の多くの提案をなしてきた。これらの提案に係る
技術は、各々見張るべき効果を上げている。
【0003】ところで、先の提案は、汚泥、家畜糞尿等
の比較的高含水率の原料を発酵、乾燥させて堆肥化する
ことを目的としている。この堆肥化に要する時間は、最
も条件のよい時には、10時間以内という驚異的な短時
間で可能となっているが、原料の含水率の不均一による
処理時間の変動、これに伴う堆肥の処理ロット毎の不均
一性が一部に問題となっている。
【0004】また、汚泥、家畜糞尿等の原料の排出量の
急激な増加には、この短時間での堆肥化も追い付かない
場合もあった。この場合には、堆肥化装置の増設又は大
型化するしか解決の方法がないのが現状である。一方、
高含水率の原料の完全な堆肥化を行わずとも、高含水率
の原料の乾燥を行うことで、汚泥、家畜糞尿等の原料の
排出量の急激な増加に対応する要望もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水分を含有
した有機物を、自身の発酵熱及び酸化熱を利用して乾燥
する乾燥方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本請求項1に記載された
発明に係る含水有機物の乾燥方法では、余剰汚泥,畜
糞,鶏糞,パルプ及びその残渣,食品残渣等の水分を含
有した含水有機物の発酵熱及び酸化熱を利用した乾燥方
法であって、攪拌回動可能な缶体の内部に前記含水有機
物を気密保持し、前記缶体内部を吸引して減圧状態に
し、外気を前記含水有機物に供給して前記缶体内部の減
圧状態を平衡状態に維持するものである。
【0007】本請求項2に記載された発明に係る含水有
機物の乾燥方法では、請求項1に記載の含水有機物の乾
燥方法において、乾燥処理初期に前記缶体内部を発酵に
関与する微生物が生存可能な温度に低温加熱するもので
ある。
【0008】本請求項3に記載された発明に係る含水有
機物の乾燥方法では、請求項1に記載の含水有機物の乾
燥方法において、前記缶体内部の減圧状態を平衡状態に
維持しつつ、前記缶体内部で発生した余剰熱を取出して
発酵に関与する微生物が生存可能な温度にするものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、余剰汚泥,畜
糞,鶏糞,パルプ及びその残渣,食品残渣等の水分を含
有した含水有機物の発酵熱及び酸化熱を利用した乾燥方
法であって、攪拌回動可能な缶体の内部に前記含水有機
物を気密保持し、前記缶体内部を吸引して減圧状態に
し、外気を前記含水有機物に供給して前記缶体内部の減
圧状態を平衡状態に維持するものであるため、水分を含
有した有機物を、自身の発酵熱及び酸化熱を利用して乾
燥することができる。
【0010】即ち、含水有機物を気密保持した缶体内部
を吸引して減圧状態としつつ、この含水有機物に外気を
供給して、缶体内部の減圧状態を平衡状態に維持するこ
とにより、例えば80℃に水の沸点を下げて、含水有機
物中の水分を水蒸気にして容易に乾燥させることができ
る。
【0011】また、乾燥処理初期に前記缶体内部を発酵
に関与する微生物が生存可能な温度に低温加熱するもの
では、缶体内部を発酵に関与する微生物が生存可能な温
度(60℃程度)に低温加熱することによって、自身の
発酵熱が含有された水分の蒸発のための熱となり、含水
有機物を良好に乾燥させることができるだけでなく、乾
燥中にも発酵して、有機物の堆肥化を行う。更に、乾燥
の終了した有機物は、缶体外に排出された場合、速やか
に発酵して有機物の堆肥化を行う。
【0012】更に、減圧状態を平衡状態に維持するよう
に供給される外気は、微生物の発酵を促すだけでなく、
含水有機物の有機物を酸化させ、酸化熱を発生させる。
この酸化熱も含有された水分の蒸発のための熱となり、
含水有機物を良好に乾燥させることができる。
【0013】尚、発生した発酵熱及び酸化熱は、含水有
機物の乾燥に伴い蓄積され、缶体内部の温度は乾燥初期
から徐々に上昇する。缶体内部の温度の上昇に伴い水分
の蒸発は増加し、急速な有機物の乾燥が達成される。し
かしながら、缶体内温度が100℃を越えると、発酵に
関与する微生物も死滅するため、含水有機物の堆肥化が
完了する前に乾燥を終えてしまうことになる。
【0014】従って、含水有機物の乾燥と同時に堆肥化
を達成するのであれば、缶体内部の減圧状態を平衡状態
に維持しつつ、前記缶体内部で発生した余剰熱を取出し
て発酵に関与する微生物が生存可能な温度にすることが
肝要である。
【0015】本装置で用いる水分を含有した有機物と
は、具体的には、余剰汚泥,畜糞,鶏糞,パルプ及びそ
の残渣,食品残渣等の比較的高い水分を含有した有機物
であるが、特に高温加熱を行うならば、表面をプラスチ
ックコートした紙類も乾燥処理可能である。
【0016】即ち、好ましいことに、表面をプラスチッ
クコートした紙類は、攪拌されながら乾燥されるため、
プラスチックコートが紙と分離し、しかも、プラスチッ
クの粒状となって乾燥されるため、乾燥後のプラスチッ
クと紙との分離が容易に行われることとなる。
【0017】また、缶体を加熱する加熱手段としては、
温熱ボイラー(60〜90℃),蒸気ボイラー(100
〜160℃),熱媒ボイラー(0〜130℃,0〜30
0℃)等が使用できる。
【0018】
【実施例】
実施例1.乾燥装置 図1は本発明の含水有機物用乾燥装置の一実施例の構成
を示す説明図である。図2は図1の缶体の正面の断面構
成を示す説明図である。図3は図2の側面の断面構成を
示す説明図であり、a図は側面断面図であり、b図は要
部の構成を示す説明図である。図4は図2の要部の構成
を示す説明図である。
【0019】図1に示す通り、本発明の含水有機物用乾
燥装置は、内部に有機物を気密保持し、水平にした中心
軸を中心に回動する円筒状の缶体(1) を中心に構成され
ている。缶体(1) は円筒面を構成する円筒壁(11)と、こ
の母線に交わって互いに平行な2つの円板状の側壁(12
a) (12b) とから構成されている。円筒壁(11)に有機物
を投入する投入口(13)を備えた缶体(1) は、電動機(14)
とギア(15)とを介して缶体(1) 円筒壁(11)の下部に設け
られた2つの案内ロール(16)上を回動可能に設けられて
いる。尚、缶体(1) 内の有機物の排出は投入口(13)を下
方にして、缶体(1) 下方の受け口(29)から排出する。
【0020】この缶体(1) の円筒壁(11)は、図2に示す
通り、二重構造になっており、二重構造の内部には、乾
燥処理初期に缶体(1) を加熱する熱媒ボイラー(加熱手
段)(3) から缶体(1) の円板状の側壁(12a) に連結され
た一方の中心軸上にあるロータリージョイント(17)を介
して熱媒が循環する循環経路(31)を構成し、熱媒は循環
経路(31)中に配置した循環ポンプ(32)によって循環され
る。尚、(33)は熱媒ボイラー(3) の燃料タンクであり、
(34)は熱媒ボイラー(3) のシスターンタンクである。
【0021】また、図2に詳しく示す通り、円板状の側
壁(12b) を貫通して缶体(1) 内部に達して不回動(固
定)の他方の中心軸(18)には、缶体(1) 内部の上方位置
に固定された吸引口(41)に連通した吸引ポンプ(吸引手
段)(4) と、缶体(1) 内部の減圧状態を維持しつつ吸気
配管(52)から外気を缶体(1) 内部の斜め下方位置に固定
された給気ノズル(給気手段)(5) とが備わっている。
尚、吸気配管(52)には、電磁弁の切換えによって、外気
とコンプレッサー(53)との切換えを行うことができる。
【0022】給気ノズル(5) は缶体(1) の中心軸(18)に
沿って7枚の立設された補強板(19)に各々配設され、缶
体の円筒壁(11)の下部に留まっている有機物に外気を給
気する。尚、有機物は缶体(1) の回動によって若干回動
進行方向にずれて留まる。従って、給気ノズル(5) は回
動進行方向に斜めに傾斜させた下方位置に固定される。
【0023】また、吸引ポンプ(4) に連通する吸引配管
(42)は、途中の熱交換機(6) によって排気中の熱交換が
行われ、缶体(1) 内部の熱を有効に利用することができ
る。得られた熱は、吸気配管(52)内の外気の温度を上げ
ても良く、温湯として他の施設に熱を利用しても良い。
【0024】吸引配管(42)には、更に、吸引ポンプ(4)
に至る手前に、セパレータ(43)を設けられている。これ
は、熱を奪われた排気中の水を取り除き、更に、排気と
共に吸引された細かな有機物を除去を目的とするもので
ある。セパレータ(43)を通過した排気は吸引ポンプ(4)
を経て、脱臭塔(44)で更に脱臭される。
【0025】即ち、吸引ポンプ(4) で排出される排気
は、臭気を帯びている場合が多いので、脱臭塔(44)によ
って脱臭して放出されることが好ましい。脱臭塔(44)と
しては、溶岩石脱臭を用いている。溶岩石脱臭とは、脱
臭塔に溶岩石を充填し、塔下部から排気と曝気とを通
し、塔上部で放出している。
【0026】内部に充填された溶岩石には、多数の気孔
が形成されており、この溶岩石の気孔が臭気を封じ込め
る。また、溶岩石は永久的に使用が可能である。尚、脱
臭塔(44)内から発生した液体は、セパレータ(43)の処理
液と共に薬注ポンプ(46)と曝気ポンプ(47)とを備えた水
処理タンク(45)で処理されて放流される。尚、(49)はセ
パレータ(43)の処理液を水処理タンク(45)に送るポンプ
である。
【0027】以上のように、この乾燥装置は、密閉でき
る構造の缶体の内部に、含水有機物を投入し、この含水
有機物を缶体の回動で攪拌しながら乾燥処理初期では加
熱し、更に水分の発散を容易にするために吸引ポンプに
より内部の空気及び蒸気を吸引除去して内部の空気圧を
減少させ、且つ排出空気と熱交換して暖められた空気
を、缶体内部を一定の負圧に保ったまま原料に吹き付け
るように吸入する。
【0028】即ち、この乾燥装置では、吸引ポンプ(4)
で缶体(1) 内部の圧力を減圧状態にし、給気ノズル(5)
によって、この減圧状態を維持しながら、含水有機物を
乾燥させるものであるため、含水有機物中の水分の沸点
は、例えば−400mmHgであれば、80℃程度に下
がる。
【0029】このため、含有された水分が良好に蒸発す
る。しかも有機物には空気が送り込まれるため、加熱手
段によって初発から発酵に関与する微生物の有機物の分
解(即ち、発酵)による発酵熱や、有機物の酸素との化
学的な結合(即ち、酸化)による酸化熱を発生させるこ
とによって、これが含有された水分の蒸発のための熱と
なり、含水有機物を良好に乾燥することができる。
【0030】例えば、乾燥処理初期に60℃程度に加熱
すると、発酵に関与する微生物が含水有機物を分解し
て、乾燥処理後半で最適な条件では90℃前後の発酵熱
及び酸化熱を出し、乾燥・堆肥化を行うことができる。
そのため、本実施例の乾燥装置では、乾燥処理後半の含
水有機物の発熱によって発生した余剰熱は、缶体の円筒
壁(11)に連通された熱媒ボイラー(3) から取出して、他
の施設に熱媒体として送り出すこともできる。また、吸
引ポンプに連通された熱交換機で行ってもよい。このた
め、使用燃料の量と水分蒸散の熱効率は極めて高い。
【0031】ところで、このような乾燥装置では、缶体
(1) の円筒壁(11)に有機物が付着し、これが長期に渡っ
て使用すると、乾燥処理初期の熱媒ボイラーからの加熱
や、乾燥処理後半の発酵熱及び酸化熱の余剰熱の熱媒ボ
イラーからの回収の効率が劣化する。従って、缶体(1)
内壁に有機物が付着しないようにしなければならない。
このため、図2,3に示す通り、缶体の円筒壁(11)に当
接して側壁に付着した有機物を掻き取る掻取手段(2) が
備えられている。
【0032】この掻取手段(2) は、図4に詳しく示す通
り、缶体(1) の円筒壁(11)に当接するドクタブレード(2
1)がドクタホルダ(22)に保持されている。このドクタホ
ルダ(22)は中心軸から斜め上方に伸ばされたドクタ支持
部(23)で軸支されている。ドクタブレード(21)の刃先は
ドクタ支持部(23)を支点にして角度が変えられ、ドクタ
ホルダ(22)にはドクタ支持部(23)を挟んでほぼ対向する
位置に2本の加圧調整スプリング(押圧手段)(24)が設
けられ、ドクタブレード(21)の刃先を缶体の円筒壁(11)
に押圧している。
【0033】これによって、ドクタブレード(21)は常に
缶体(1) の円筒壁(11)に当接され、回動する缶体の円筒
壁(11)の付着した有機物を掻き取るため、長期に渡って
付着した有機物が余剰熱の伝導を阻害することなく、長
期の使用に際しても熱伝導効率が劣化することがない。
また、ブレード(21)の調節も容易である。
【0034】また、缶体(1) の円筒壁(11)には、1/4
周の間隔で列状に窪み状のポケット(25)が配置されてい
る。このポケット(25)は、図3のb図に示す通り、ほぼ
正方形の平面を有し、一つの対角線が回動方向に沿った
方向に配されており、ポケット(25)内に入り込んだ有機
物が上方に運ばれた際に落下し易いように、ポケット(2
5)の4つの内側壁は若干傾斜して構成されている。
【0035】通常は、缶体(1) の円筒壁(11)の下部に留
まっている有機物の一部がポケット(25)内に入り込み、
缶体の回動に伴いポケット内に入り込んだ有機物が上方
に運ばれ、自重によってこれが上方から缶体の円筒壁(1
1)の下部に落下する。落下した有機物は、落下時の衝撃
により他の有機物と良好に混ざり合う。この際に、缶体
内の空気が良好に供給され、有機物の発酵及び/又は酸
化を促す。
【0036】更に、缶体(1) の円筒壁(11)には、周方向
に隣接するポケット(25)の間に1/4周の間隔で、缶体
の回動方向に沿って配置された切刃(26)が垂設されてい
る。缶体(1) 内の円筒壁(11)の下部に留まっている有機
物を切刃(26)で切断しながら、有機物を混合させること
ができる。従って、長繊維を多量に含む有機物であって
も、良好な発酵及び/又は酸化を促すことができる。
【0037】尚、切刃(26)によってドクタブレード(21)
の掻き取りを阻害しないように、ドクタブレード(21)に
は切刃(26)が通過する間隙(27)が設けられる。従って、
この間隙(27)を通過する際に、切刃(26)に付着した有機
物のそぎ取りも行うことができ、長期の使用によって
も、切刃(26)の効力が損なわれることがない。
【0038】尚、本実施例の含水有機物用乾燥装置で
は、密閉できる構造の缶体の内部に、含水有機物を投入
し、吸引ポンプにより内部の空気及び蒸気を吸引除去し
て内部の空気圧を減少させ、且つ排出空気と熱交換して
暖められた空気を、缶体内部を一定の負圧に保ったまま
原料に吹き付けるように吸入し、有機物の発酵熱及び酸
化熱によって、乾燥を行うものである。
【0039】実施例2.低温乾燥処理 図1〜4に示した乾燥装置では、乾燥処理初期に60℃
程度の低温加熱すると、発酵に関与する微生物が含水有
機物を分解して、乾燥処理後半では約90℃前後の発酵
熱を出し、乾燥・堆肥化を行う。そのため、乾燥処理後
半の含水有機物の発熱によって発生した余剰熱は、缶体
(1) の側壁に連通された熱媒ボイラー(3) から取出し
て、他の施設に熱媒体として送り出す。このため、使用
燃料の量と水分蒸散の熱効率は極めて高い。
【0040】熱効率は、通常直接熱風で45〜75%,
エロフィンヒータ加熱で30〜55%の熱効率で乾燥さ
れるが、本乾燥装置の熱効率は豚糞140%,鶏糞15
0%,牛糞130%,ミカンの皮150%,コーヒー粕
160%,製紙汚泥160%,余剰汚泥120%,平均
としては144%という驚異的な熱効率を有する。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、余剰汚泥,
畜糞,鶏糞,パルプ及びその残渣,食品残渣等の水分を
含有した含水有機物の発酵熱及び酸化熱を利用した乾燥
方法であって、攪拌回動可能な缶体の内部に前記含水有
機物を気密保持し、前記缶体内部を吸引して減圧状態に
し、外気を前記含水有機物に供給して前記缶体内部の減
圧状態を平衡状態に維持するものであるため、水分を含
有した有機物を、自身の発酵熱及び酸化熱を利用して乾
燥することができる。
【0042】即ち、含水有機物を気密保持した缶体内部
を吸引して減圧状態としつつ、この含水有機物に外気を
供給して、缶体内部の減圧状態を平衡状態に維持するこ
とにより、例えば80℃に水の沸点を下げて、含水有機
物中の水分を水蒸気にして容易に乾燥させることができ
る。
【0043】また、乾燥処理初期に前記缶体内部を発酵
に関与する微生物が生存可能な温度に低温加熱するもの
では、缶体内部を発酵に関与する微生物が生存可能な温
度(60℃程度)に低温加熱することによって、自身の
発酵熱が含有された水分の蒸発のための熱となり、含水
有機物を良好に乾燥させることができるだけでなく、乾
燥中にも発酵して、有機物の堆肥化を行う。更に、乾燥
の終了した有機物は、缶体外に排出された場合、速やか
に発酵して有機物の堆肥化を行う。
【0044】更に、缶体内部の減圧状態を平衡状態に維
持しつつ、前記缶体内部で発生した余剰熱を取出して発
酵に関与する微生物が生存可能な温度にすることによ
り、含水有機物の乾燥と同時に堆肥化を達成することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の含水有機物用乾燥装置の一実施例の構
成を示す説明図である。
【図2】図1の缶体の正面の断面構成を示す説明図であ
る。
【図3】図2の側面の断面構成を示す説明図であり、a
図は側面断面図であり、b図は要部の構成を示す説明図
である。
【図4】図2の要部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
(1) …缶体、 (11)…円筒壁、 (12a) (12b) …側壁、 (13)…投入口、 (14)…電動機、 (15)…ギア、 (16)…案内ロール、 (17)…ロータリージョイント、 (18)…中心軸、 (19)…補強板 (2) …掻取手段、 (21)…ドクタブレード、 (22)…ドクタホルダ、 (23)…ドクタ支持部、 (24)…加圧調整スプリング(押圧手段)、 (25)…ポケット、 (26)…切刃、 (27)…間隙、 (29)…受け口、 (3) …熱媒ボイラー、 (31)…循環経路、 (32)…循環ポンプ、 (33)…燃料タンク、 (34)…シスターンタンク、 (4) …吸引ポンプ(吸引手段)、 (41)…吸引口、 (42)…吸引配管、 (43)…セパレータ、 (44)…脱臭塔、 (45)…水処理タンク、 (46)…薬注ポンプ、 (47)…曝気ポンプ、 (5) …給気ノズル(給気手段)、 (52)…吸気配管、 (53)…コンプレッサー、 (6) …熱交換機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 余剰汚泥,畜糞,鶏糞,パルプ及びその
    残渣,食品残渣等の水分を含有した含水有機物の発酵熱
    及び酸化熱を利用した乾燥方法であって、 攪拌回動可能な缶体の内部に前記含水有機物を気密保持
    し、 前記缶体内部を吸引して減圧状態にし、 外気を前記含水有機物に供給して前記缶体内部の減圧状
    態を平衡状態に維持することを特徴とする含水有機物の
    乾燥方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の含水有機物の乾燥方法
    において、 乾燥処理初期に前記缶体内部を発酵に関与する微生物が
    生存可能な温度に低温加熱することを特徴とする含水有
    機物の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の含水有機物の乾燥方法
    において、 前記缶体内部の減圧状態を平衡状態に維持しつつ、前記
    缶体内部で発生した余剰熱を取出して発酵に関与する微
    生物が生存可能な温度にすることを特徴とする含水有機
    物の乾燥方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104607440A (zh) * 2014-12-30 2015-05-13 北京高能时代环境技术股份有限公司 一种基于生物干化的生活垃圾处理方法

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CN104607440A (zh) * 2014-12-30 2015-05-13 北京高能时代环境技术股份有限公司 一种基于生物干化的生活垃圾处理方法

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