JPH10192643A - 脱臭フィルターおよびその製造方法 - Google Patents

脱臭フィルターおよびその製造方法

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JPH10192643A
JPH10192643A JP8358718A JP35871896A JPH10192643A JP H10192643 A JPH10192643 A JP H10192643A JP 8358718 A JP8358718 A JP 8358718A JP 35871896 A JP35871896 A JP 35871896A JP H10192643 A JPH10192643 A JP H10192643A
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務 高阪
Shigetoshi Oiwa
重年 大岩
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Nihon Ceramics Co Ltd
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NIMURA KAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歪み等の不良が少なくしかも脱臭性に優れる
脱臭フィルターおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 吸着剤とバインダーとを含む混合物を一
方の型に充填し、前記一方の型と他方の型とで前記混合
物を圧縮して賦形した後、乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は脱臭フィルターお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、悪臭物質等を除去するための空気
清浄化装置や浄水器等が広く用いられるようになった。
前記清浄化装置等には、活性炭等の吸着剤を、多数の貫
通孔が形成されたハニカム形状(格子形状を含む)等に
成形してなる脱臭フィルターが装着されることが多い。
【0003】従来、前記ハニカム形状等からなる脱臭フ
ィルターの製造方法として、粉末または粒状の吸着剤を
バインダーと混合し、その混合物を押出成形装置を用い
てハニカム形状等からなる連続体に押出成形し、その後
所定寸法に切断して板状等にする方法がある。
【0004】しかし、前記押出成形により得られた脱臭
フィルターは、歪みが多く、また正常に押出成形された
場合でも、その後の乾燥によって歪みを生じ不良になり
易い問題がある。さらに、本発明者は前記脱臭フィルタ
ーの清浄化作用を高めるため、有害物質や悪臭物質を分
解して無害化および無臭化する触媒を、前記吸着剤およ
びバインダーとともに混合し、その混合物を押出成形す
ることにより所定形状の脱臭フィルターを得ようと試み
た。しかし、ダイスから押し出されるものは賦形されて
いない粘性の低いものであって、一定形状の脱臭フィル
ターが得られなかった。これは、前記吸着剤およびバイ
ンダーと混合される触媒が、活性の点等から超微粒子の
状態で用いられ、その超微粒子が液状に近い性質を帯び
て混合物の粘性を極めて低くし、押出成形には適さない
混合物にするためと推測される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の点に
鑑みなされたもので、歪み等の不良が少なくしかも脱臭
性に優れる脱臭フィルターおよびその製造方法を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、吸着
剤と有害物質等の分解用触媒とバインダーとを含む混合
物が所定形状に圧縮成形されてなる脱臭フィルターに係
る。
【0007】一方、請求項2の発明は、吸着剤とバイン
ダーとを含む混合物を一方の型に充填し、前記一方の型
と他方の型とで前記混合物を圧縮して賦形した後、乾燥
させることを特徴とする脱臭フィルターの製造方法に係
る。
【0008】また、請求項3の発明は、請求項2におい
て、混合物非充填側の他方の型の内面に凹凸を設け、前
記他方の型と混合物充填側の一方の型とで混合物を圧縮
して、凹凸形状に賦形することを特徴とする脱臭フィル
ターの製造方法に係る。
【0009】請求項4の発明は、吸着剤とバインダーと
を含む混合物を、底面に複数の孔が形成された一方の型
内に充填し、内面に前記孔と対応する複数の突起が形成
された他方の型と前記一方の型とによって混合物を圧縮
し、その際前記突起を型内の混合物に刺し通して混合物
の賦形を行ない、その後乾燥させることを特徴とする脱
臭フィルターの製造方法に係る。
【0010】また、請求項5の発明は、請求項2ないし
4のいずれかにおいて、混合物に有害物質等の分解用触
媒を含むことを特徴とする脱臭フィルターの製造方法に
係る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1は請求項1の発明の一実施例に
係る脱臭フィルターの部分斜視図、図2は他の例の脱臭
フィルターの部分斜視図である。また、図3は請求項
2,3および5の発明の実施例における混合物充填時を
示す断面図、図4は同実施例における混合物充填後を示
す断面図、図5は同実施例における圧縮時を示す断面
図、図6は請求項4および5の発明の実施例における製
造時を示す断面図、図7はその他の例における製造時を
示す断面図、図8はアンモニア吸着速度の測定結果であ
る。
【0012】図1に請求項1の発明の一実施例に係る脱
臭フィルター10を示す。この脱臭フィルター10は、
吸着剤と触媒とバインダーとを含む混合物を後記のよう
にプレス型を用いて圧縮し、所定形状に賦形した後乾燥
して得られたもので、片面に一定間隔で凹部13を形成
した凹凸形状の板状体からなる。この凹凸形状によっ
て、脱臭フィルター10における空気等との接触面積が
増大し、より良好な清浄化作用が得られる。
【0013】なお、前記凹凸は、この例のように平面形
状が四角形のものに限られず、円形や、あるいは断面が
波形状のもの、または凹凸に代えて図2に示す他の例の
脱臭フィルター10Aのように多数の貫通孔14からな
るもの(ハニカム状のもの)、さらには凹凸と貫通孔の
両方からなるものとしてもよい。また、貫通孔は、図2
のような断面円形のものに限られず、四角形等とした
り、格子状としたものでもよい。さらに用途によって
は、脱臭フィルターの両面は、凹凸のない平坦面とされ
ることもある。
【0014】吸着剤は、種々のものが用いられるが、表
面積が大きく、かつ吸着性の良好なものが好ましい。一
般的には、活性炭、ゼオライト、アルミナ、シリカゲル
の粉末状あるいは粒状のものが、単独でまたは複数で用
いられる。なお、前記吸着剤は適宜薬品処理されたもの
でもよい。
【0015】触媒は、有害物質または悪臭物質等の分解
用触媒が用いられる。例えば、光触媒の酸化チタンや、
鉄、銅、マンガン等の酸化触媒が、単独であるいは複数
組み合わせて用いられる。特に光触媒の酸化チタンにつ
いては、光の存在下における優れた脱臭作用や有害物質
の分解作用や、大気汚染物質の分解除去作用等が知られ
ている。そして、吸着剤と触媒とを共存させることによ
り、一旦吸着剤表面に吸着した物質は、表面拡散により
触媒へ移動し、効率よく分解等が進むのみならず、吸着
剤の寿命も長くなる。しかも酸化チタンは化学的に安定
していて、毒性がなく極めて安全である。なお、この触
媒は、超微粉末として混合物に添加されて、混合物の粘
性を低下させる作用があるため、従来の押出成形によっ
て脱臭フィルターを製造する場合には好ましくないが、
圧縮成形によるこの発明においては使用可能となる。ま
た触媒の量は、用いる触媒によって異なるが、一般的に
吸着剤+触媒の100重量部中、30〜60重量部程度
にされる。
【0016】バインダーは、前記混合物を形状固定する
ためのもので、無機質系のものあるいは有機質系のもの
が単独で、あるいは複数用いられるが、有機質系のもの
は吸着剤に吸収されたり、吸着剤の表面を覆って吸着能
力を低下させるおそれがあるため、無機質系のものの
み、あるいは無機質系のものの割合を大にして使用する
のが好ましい。すなわち、各構成剤の重量配合比率とし
ては、吸着剤+触媒:無機質系バインダー:有機質系バ
インダーが、100:5〜95:0.1〜10重量部、
望ましくは100:30〜60:0〜1.5重量部とさ
れる。
【0017】無機質系のバインダーとしては、珪酸ソー
ダ、アルキルシリケート、粘土質(蛙目粘土、ボールク
レイ、ベントナイト、タルク)等があり、一方、有機質
系のバインダーとしては、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セ
ルロースのアミン誘導体、および熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂等が挙げられる。なお、熱可塑性樹脂としては、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、AB
S、ナイロン、エチレンアクリル樹脂等があり、また熱
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
がある。
【0018】また、前記混合物には適宜繊維補強材が含
まれる。例えば、炭素繊維、アルミナ繊維、ポリエステ
ル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチ
レン繊維等が適宜のサイズで所定量用いられる。その一
般的なサイズは、径が数μm〜80μm程度、長さが
0.1mm〜数十mm程度である。
【0019】前記脱臭フィルター10,10Aは、活性
炭等からなる吸着剤の他に有害物質等の分解触媒が含ま
れているため、活性炭等による吸着作用の他に触媒によ
る有害物質あるいは悪臭物質等の分解作用が相乗的に作
用して、優れた清浄化作用を発揮する。なお、前記触媒
として光触媒を含む場合には、この脱臭フィルターは光
が当たるようにして使用される。
【0020】次に請求項2、請求項3および請求項5の
発明に係る脱臭フィルターの製造方法の例について、図
3ないし図5を用いて説明する。この製造方法は、前記
触媒を含む脱臭フィルターに対してより効果的である
が、触媒を含まない脱臭フィルターに対しても、歪みな
く良好に製造できる利点がある。
【0021】この例の製造方法においては、図3および
図4に示すような、下型21と上型26とよりなるプレ
ス型を用いる。このプレス型は、図示しないプレス装置
により開閉可能とされ、型内のものを圧縮できるように
なっている。
【0022】下型21には、内側に混合物充填凹部22
が形成されている。この混合物充填凹部22は、成形す
る脱臭フィルター10に応じた凹形状からなり、図3に
示すように脱臭フィルター10の原料となる混合物11
が所要量充填される。
【0023】前記下型21に充填される混合物11は、
請求項1の発明の例で説明したものからなり、さらに水
等によって粘性が調製されたものが用いられる。なお、
前記触媒は、請求項5のように混合物に含ませてもよい
が、脱臭フィルターの用途によっては含ませないことも
ある。なお、前記吸着剤やバインダー等の混合は、公知
の混合手段、例えばミキサーやニーダー等によって混合
される。
【0024】前記混合物11を下型21に充填した後、
図4および図5に示すように、下型21を向く内面27
に凹凸28の形成された上型26と前記下型21とによ
って、下型21内の混合物11を圧縮成形する。前記上
型26の凹凸28は、図1に示した脱臭フィルター10
の表面の凹凸形状と対応するものである。
【0025】前記圧縮によって、下型21内の混合物1
1は下型21の内面形状に賦形されるとともに、上型2
6の凹凸28によって凹凸形状の上面が形成される。そ
の際、混合物11が下型21内に密に詰まり、充填不足
による欠けた部分を生じることがなく、良好な外形に賦
形される。また、前記触媒の添加によって混合物の粘性
が低い場合でも、混合物を型内で圧縮成形するため、そ
の際に混合物が流れて賦形できないことがなく、確実に
賦形することができる。
【0026】その後、上型26と下型21間を開けて成
形品を取り出し、乾燥機で乾燥させれば、図1で示した
形状からなって歪み等のない、良好な品質の脱臭フィル
ター10が得られる。なお、乾燥時の温度および時間等
の条件は適宜設定される。
【0027】次に、請求項4および請求項5の発明の実
施例について説明する。この例の製造方法は、図2に示
したような貫通孔14を複数有する脱臭フィルター10
Aを製造するのに好適なものである。
【0028】この脱臭フィルター10Aの製造方法は、
図6に示すような下型31と上型36とよりなるプレス
型、および前記のようにして調製した混合物11Aを用
いて行う。下型31には、脱臭フィルター10Aの形状
に応じた凹形状の混合物充填凹部32が形成され、さら
にこの混合物充填凹部32の底面33には多数の孔34
が内外面を貫通して形成されている。一方、上型36に
は、下型31を向く内面37に、前記下型の孔34に対
応する位置に針状の突起38が形成され、後記する圧縮
時に前記突起38の先端39側が下型31の孔34に挿
入されるようになっている。前記突起38と孔34は、
前記脱臭フィルター10Aに設ける貫通孔14の大き
さ、数および位置等に応じて形成される。
【0029】そして、前記下型31の混合物充填凹部3
2に混合物11Aを充填し、前記上型36とによって混
合物11Aを圧縮し、型形状に賦形する。その際、上型
36の突起38は混合物11Aを刺し通して突起先端3
9側が下型31の孔34に挿入される。それによって、
型内で賦形された混合物11Aには、前記突起38によ
る貫通孔14が多数形成される。しかも、前記突起38
進入部分の混合物11A、すなわち貫通孔14部分の混
合物11Aは、突起38の先端39によって下型31の
孔34内へ押し出されるため、混合物充填凹部32内へ
残って混合物の賦形を妨げるおそれがなく、良好な成形
品が得られる。また、混合物が触媒の添加等によって、
従来の押出成形では賦形できないような粘性の低い場合
でも、型内に充填して圧縮成形するため、確実に賦形で
き、良好な成形品を得ることができる。
【0030】その後、上型36と下型31間を開けて成
形品を取り出し、所定温度で所定時間乾燥させれば、歪
みのない良好な形状からなる図2のような脱臭フィルタ
ー10Aが得られる。また、得られた脱臭フィルター1
0Aは、多数の貫通孔14によって空気等との接触面積
が大になるため、良好な清浄化作用を発揮する。
【0031】また、図7に示すものは複数の貫通孔に加
えさらに表面に凹凸を有する脱臭フィルターの製造例を
示すものである。その製造方法は、突起48に加えて凹
凸47内面の上型を使用する以外は、図2に示す脱臭フ
ィルター10Aの製造方法と同様であり、すなわち、下
型41と上型46によるプレス成形によって下型41の
孔44に突部48を挿入しながら混合物11Bを圧縮す
ることによって行われる。なお、前記図6および図7の
例では、脱臭フィルターの貫通孔として断面円形の例を
示したが、格子状等、その他のハニカム形状のものでも
よい。
【0032】
【実施例】
・実施例1−請求項1,2,3および5の実施例 吸着剤として粒径20μの粉末状活性炭40重量部と光
触媒の酸化チタン60重量部を水60重量部と共に加え
均一になるようにミキサーで攪拌する。その中に無機物
質のバインダーとして蛙目粘土20重量部、ボールクレ
イ15重量部を加え、さらに有機質のバインダーとして
メチルセルロース1.0重量部と水45重量部を加えて
さらに攪拌し、混練して混合物を調製する。
【0033】前記組成の混合物を、図4に示した下型2
1の混合物充填凹部22に400mml充填し、該下型
21内の混合物11を、図4の上型26により圧力90
kgf /cm2 で2秒間加圧して圧縮し、型形状に賦形
する。次いで、前記賦形された成形品を型から取り出
し、乾燥機によって温度120℃の下で12時間乾燥さ
せ、縦12cm×横10cm×高さ1.3cmからなる
図1に示す脱臭フィルター10を得た。
【0034】得られた脱臭フィルターは、十分な強度が
あり、しかも歪みがなく良好な外観をしていた。また、
その脱臭フィルターの脱臭性能を確認するため、その脱
臭フィルターを粉砕して得た測定材料に対し、JIS
K 1474にしたがって吸着性を測定したところ、ヨ
ウ素吸着性能が850(mg/g)、ベンゼン吸着力が
26(%)であった。それに対し、使用した活性炭自体
の吸着性能は、ヨウ素吸着性能1480(mg/g)、
ベンゼン吸着性能50(%)であり、実施例1の脱臭フ
ィルターが、酸化チタンおよびバインダーの添加により
活性炭の割合が減少していることを考慮しても、吸着性
能の低下が少なく、良好な吸着性を有しているのがわか
る。
【0035】さらに、実施例1の脱臭フィルターにおけ
る光触媒の作用を確認するため、前記実施例1の脱臭フ
ィルターを破砕して得た測定材料の1gを、2.8リッ
トルのガラス容器に入れ、アンモニア含有空気を2.5
l/minで循環させるとともに、外から紫外線ランプ
で照射して所定時間毎にアンモニアの濃度を測定した。
比較のため、活性炭単体についても同様の測定を行っ
た。測定結果は、図8に示すように、実施例のものが活
性炭単体よりもアンモニアの吸着性に優れていた。
【0036】・実施例2−請求項4の実施例 吸着剤として粒径20μの粉末状活性炭100重量部に
水40重量部を加え均一になるようにミキサーで攪拌す
る。その中に無機物質のバインダーとして蛙目粘土20
重量部、ボールクレイ15重量部を加え、さらに有機質
のバインダーとしてメチルセルロース1.0重量部と水
45重量部を加えてさらに攪拌し、混練して混合物を調
製する。
【0037】前記組成の混合物を、図6に示した下型3
1の混合物充填凹部32に100mml充填し、該下型
31内の混合物11を、同図の上型36により圧力80
kgf /cm2 で2秒間加圧して圧縮し、型形状に賦形
する。次いで、前記賦形された成形品を型から取り出
し、乾燥機によって温度120℃の下で12時間乾燥さ
せ、縦6cm×横6cm×高さ1.0cmからなる図2
に示す形状の貫通孔14を多数有する脱臭フィルター1
0Aを得た。
【0038】得られた脱臭フィルターは、十分な強度を
有し、歪みも殆どなく、良好な外観を有していた。ま
た、実施例1と同様にして吸着性能を測定したところ、
ヨウ素吸着性能が1120(mg/g)、ベンゼン吸着
力が36(%)であり、前記した活性炭の吸着性能と比
べ、実施例2のものは、バインダーの添加分を考慮して
も吸着性能の低下が少なく良好な吸着性を発揮するのが
わかる。
【0039】・実施例3−請求項4および5の実施例 実施例1と同様の組成からなって光触媒の酸化チタンを
含む混合物を用い、実施例2と同様にして多数の貫通孔
を有する脱臭フィルターを製造した。得られた脱臭フィ
ルターは、十分な強度があり、歪みも殆どなく外観が良
好であった。また、吸着性能および光触媒の作用も実施
例と同様であった。
【0040】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1の
発明の脱臭フィルターは、活性炭と有害物質等の分解用
触媒とバインダーとを含む混合物が所定形状に圧縮成形
されたものであるため、従来の押出成形品と異なって歪
みが少なく、良好な外観を有するのみならず、活性炭と
触媒との相乗作用によって優れた脱臭および有害物除去
効果が得られる。さらに、悪臭や有害物質の吸着が活性
炭のみならず触媒によっても行われるため、活性炭自体
の寿命が伸びて、脱臭フィルターを長く使用できる効果
もある。
【0041】一方、請求項2ないし5の発明の脱臭フィ
ルターの製造方法によれば、圧縮成形によって脱臭フィ
ルターを製造するため、歪みの少ない脱臭フィルターが
得られる効果がある。
【0042】さらに、請求項3の発明にあっては、混合
物非充填側の型に凹凸を設けたため、混合物を型内に満
遍なく充填でき、充填不良による欠肉部分のない良好な
外観形状を有する脱臭フィルターを得ることができる。
【0043】また、請求項4の発明にあっては、混合物
の圧縮時に、貫通孔形成のために余剰となる量の混合物
が、混合物充填側の型に形成されている孔内に排出され
て型内に残存しないため、混合物の圧縮成形が妨げられ
ず、良好な外観形状を有する脱臭フィルターが得られ
る。
【0044】さらに、請求項5の発明にあっては、混合
物に有害物質等の分解用触媒を含むため、活性炭と触媒
との相乗作用によって優れた脱臭作用および有害物質等
の除去作用を有する脱臭フィルターを得ることができ
る。しかも、触媒の添加によって混合物が押出成形でき
ないほど粘性が低下しても、型を用いる圧縮成形のため
確実に賦形でき、所望形状の脱臭フィルターが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る脱臭フィルターの一実施
例を示す部分斜視図である。
【図2】請求項1の発明に係る脱臭フィルターの他例を
示す部分斜視図である。
【図3】請求項2,3および5の発明の実施例におい
て、混合物の充填時を示す断面図である。
【図4】同実施例において混合物充填後の圧縮直前を示
す断面図である。
【図5】同実施例において圧縮時を示す断面図である。
【図6】請求項4,5の発明の実施例において製造時を
示す断面図である。
【図7】その他の例における製造時を示す断面図であ
る。
【図8】アンモニア吸着速度の測定結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 脱臭フィルター 10A 脱臭フィルター 11 混合物 11A 混合物 14 貫通孔 21 下型 22 混合物充填凹部 26 上型 27 上型内面 28 内面凹凸部 31 下型 32 混合物充填凹部 33 下型底面 34 孔 36 上型 37 上型内面 38 針状突起 39 突起先端

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤と有害物質等の分解用触媒とバイ
    ンダーとを含む混合物が所定形状に圧縮成形されてなる
    脱臭フィルター。
  2. 【請求項2】 吸着剤とバインダーとを含む混合物を一
    方の型に充填し、前記一方の型と他方の型とで前記混合
    物を圧縮して賦形した後、乾燥させることを特徴とする
    脱臭フィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、混合物非充填側の他
    方の型の内面に凹凸を設け、前記他方の型と混合物充填
    側の一方の型とで混合物を圧縮して、凹凸形状に賦形す
    ることを特徴とする脱臭フィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 吸着剤とバインダーとを含む混合物を、
    底面に複数の孔が形成された一方の型内に充填し、内面
    に前記孔と対応する複数の突起が形成された他方の型と
    前記一方の型とによって混合物を圧縮し、その際前記突
    起を型内の混合物に刺し通して混合物の賦形を行ない、
    その後乾燥させることを特徴とする脱臭フィルターの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかにおいて、
    混合物に有害物質等の分解用触媒を含むことを特徴とす
    る脱臭フィルターの製造方法。
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