JPH10192446A - ソリッドゴルフボール - Google Patents

ソリッドゴルフボール

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JPH10192446A
JPH10192446A JP9001879A JP187997A JPH10192446A JP H10192446 A JPH10192446 A JP H10192446A JP 9001879 A JP9001879 A JP 9001879A JP 187997 A JP187997 A JP 187997A JP H10192446 A JPH10192446 A JP H10192446A
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JP
Japan
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weight
parts
core
golf ball
solid golf
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JP9001879A
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English (en)
Inventor
Satoshi Mano
聡 真野
Toshiaki Tanaka
聡明 田中
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明により、ソリッドゴルフボール、特に
優れた反撥性、耐久性、飛行特性、打撃時のフィーリン
グを有するソリッドゴルフボールを提供する。 【解決手段】 本発明は、コアと該コア上に形成された
カバーから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コア
が、基材ゴム100重量部に対して、メタクリル酸20〜40
重量部、亜鉛華20〜40重量部を配合し、ゴム中で主成分
として塩基性メタクリル酸亜鉛を生成させ、その組成物
に有機過酸化物0.1〜3.0重量部、有機硫黄化合物0.1〜
3.0重量部を反応させたゴム組成物から得られることを
特徴とするソリッドゴルフボールに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はソリッドゴルフボー
ル、特に優れた反撥性、耐久性、飛行特性、打撃時フィ
ーリングを有するソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ソリッドツーピースゴルフボー
ルのコアは、ポリブタジエンゴム、共架橋剤としての不
飽和カルボン酸金属塩、重量調整剤としての酸化亜鉛お
よびジクミルパーオキサイド等の遊離基開始剤から成る
組成物を加熱加圧成形することによって得られる。この
組成物において、不飽和カルボン酸金属塩は遊離基開始
剤によってポリブタジエン主鎖にグラフトされ、共架橋
剤として働く。不飽和カルボン酸金属塩としては、アク
リル酸亜鉛が最も多く用いられている。一方、ワンピー
スゴルフボールでは、一般的に混練時に不飽和カルボン
酸と金属酸化物を混合させ、共架橋剤として不飽和カル
ボン酸の金属塩を生成するダイレクトミキシング方式が
行われている(特公昭60-33137号公報)。
【0003】ソリッドツーピースゴルフボールの耐久性
を向上するためには、コアの硬度を低く、軟らかくする
ことが考えられるが、一般的にボール打撃時のフィーリ
ングは良好であるが、反撥性が低下する。そこで、共架
橋剤としてのアクリル酸亜鉛に有機硫黄化合物を添加す
ることによって、耐久性の向上した、良好な打撃時フィ
ーリングを有するゴルフボールが開発されている(特開
平4-109970号公報)。
【0004】一般的に共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を
用いることが確立されているが、反撥性に優れている
が、高価であり耐久性が若干劣る。一方、混練時にメタ
クリル酸、亜鉛華を混合させて塩基性メタクリル酸亜鉛
としたものは、工程数が少なく安価に製造できる特徴が
あり、耐久性が優れている。しかしながら、反撥性が劣
るという問題点があった。そこで、この反撥性を改善で
きれば有用なゴルフボールコアを提供し得るものと考え
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のソリッドゴルフボールの有する問題点を解決
し、優れた反撥性、耐久性を有するソリッドゴルフボー
ルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意検討を行った結果、基材ゴムに対して、メ
タクリル酸、亜鉛華を配合し、ゴム中で主成分として塩
基性メタクリル酸亜鉛を生成させ、その組成物に有機過
酸化物、有機硫黄化合物を反応させたゴム組成物から得
られるコアにより、アクリル酸の金属塩に近い反撥性が
得られることをを知見し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0007】アクリル酸の使用は、ゴルフボールの反撥
性を向上するが、アクリル酸はダイレクトミキシングを
行うのは危険であり、また、高価である。しかしなが
ら、本発明のゴム組成物は、工程が少なく、安価なメタ
クリル酸を用いることにより、ダイレクトミキシングを
行い、しかも反撥性の良好なゴルフボール用コアを提供
する。
【0008】即ち、本発明は、コアと該コア上に形成さ
れたカバーから成るソリッドゴルフボールにおいて、該
コアが、基材ゴム100重量部に対して、メタクリル酸20
〜40重量部、亜鉛華20〜40重量部を配合し、ゴム中で主
成分として塩基性メタクリル酸亜鉛を生成させ、その組
成物に有機過酸化物0.1〜3.0重量部、有機硫黄化合物0.
1〜3.0重量部を反応させたゴム組成物から得られること
を特徴とするソリッドゴルフボールに関する。更に本発
明をより好適に実施するには、上記有機硫黄化合物が、
ジフェニルジスルフィド、ペンタクロロチオフェノール
であることが望ましく、上記コアが、コアに荷重130kgf
を負荷した時の圧縮変形量が、荷重10kgf負荷時の圧縮
変形量を基準として、2〜4mmであることが望ましい。
【0009】以下、本発明について更に詳述すると、本
発明のソリッドゴルフボールは、コア上にカバー層を形
成する。コアは、上記組成物を配合して、ロール等の好
適な混練機で混練され、これを金型を用いて140〜180
℃、30〜100kgf/cm2で15〜60分、加熱加圧成形すること
により得られる。メタクリル酸、亜鉛華は塩基性メタク
リル酸亜鉛となって共架橋剤として働く。メタクリル酸
亜鉛は遊離開始剤として有機過酸化物、例えばジクミル
パーオキサイドによりポリブタジエン主鎖にグラフトさ
れる。
【0010】本発明に用いられるメタクリル酸は、基材
ゴム100重量部に対して20〜40重量部、好ましくは20〜3
0重量部配合されることが望ましい。20重量部未満では
適切な硬さにするために有機過酸化物量を増加しなけれ
ばならず高反撥が得られないことがあり、40重量部を越
えると硬すぎて打球感が悪くなるときがある。また、本
発明に用いられる亜鉛華は、基材ゴム100重量部に対し
て20〜40重量部、好ましくは25〜35重量部配合されるこ
とが望ましい。20重量部未満では軟らかすぎて高反撥が
得られず、40重量部を越えると適切な硬さにするために
有機過酸化物量を減少しなければならず高反撥が得られ
ないことがある。亜鉛華はメタクリル酸の当量以上で3
倍までが好ましい。
【0011】基材ゴムとしては、従来からソリッドゴル
フボールに用いられている天然ゴムおよび/または合成
ゴムが用いられ、特にシス構造を96%以上有するハイシ
ス-1,4-ポリブタジエンが好ましく、所望により天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、
EPDM等を配合してもよい。
【0012】有機過酸化物の例としては、例えばジクミ
ルパーオキサイドまたはt-ブチルパーオキサイドが挙げ
られ、ジクミルパーオキサイドが好適である。配合量
は、基材ゴム100重量部に対して、有機過酸化物0.1〜3.
0重量部、好ましくは0.1〜1.5重量部である。0.1重量部
未満では軟らかすぎて高反撥が得られず、3.0重量部を
越えると適切な硬さにするためにメタクリル酸、亜鉛華
の量を減少しなければならず高反撥が得られないことが
ある。
【0013】本発明のソリッドゴルフボールのコアに用
いる有機硫黄化合物は、ジスルフィド類、例えばジフェ
ニルジスルフィド、ビス(2,5-ジクロロフェニル)ジスル
フィド、ビス(4-クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4
-メチルフェニル)ジスルフィド、ビス(4-t-ブチルフェ
ニル)ジスルフィド、ビス(ペンタクロロフェニル)ジス
ルフィド、ビス(4-フルオロフェニル)ジスルフィド、ビ
ス(4-ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(ペンタフル
オロフェニル)ジスルフィド;チオフェノール類、例え
ばペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフ
ェノール、4-フルオロチオフェノール、4-ブロモチオフ
ェノール、4-クロロチオフェノール、2,5-ジクロロチオ
フェノール、4-メチルチオフェノール、4-t-ブチルチオ
フェノール、チオフェールが挙げられ、ジフェニルジス
ルフィド、ビス(2,5-ジクロロフェニル)ジスルフィド、
ペンタクロロチオフェノールが好ましい。配合量は基材
ゴム100重量部に対して、0.1〜3.0重量部、好ましくは
1.0〜3.0重量部である。0.1重量部未満では高反撥が得
られず、3.0重量部を越えると硬すぎて打球感が悪くな
るときがある。
【0014】更に本発明のソリッドゴルフボールのコア
には、老化防止剤、その他ソリッドゴルフボールのコア
の製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよい。
【0015】上記のようにして得られたコアは通常、直
径38〜40mmであることが望ましい。また、所望の反撥性
や打球感を得るために、コアに130kgfの荷重を負荷した
時の変形量は、10kgfの荷重負荷時の変形量を基準とし
て、2〜4mmが好ましく、2mmより小さいと硬くなり過
ぎて打球感が悪くなり、4mmより大きいと軟らかくなり
過ぎて高反撥が得られない。
【0016】次いで、上記コアにはカバーを被覆する。
カバーの材料としては、アイオノマー、ポリエステル、
ナイロン等を単独または2種以上混合して使用し得る
が、打球感および反撥性の点から、その曲げ剛性率は2,
000〜5,000kgf/cm2であり、その厚さは1〜3mmである
ことが望ましい。
【0017】また、上記カバー層には、例えば酸化チタ
ン等の着色剤や、その他の添加剤、例えば紫外線吸収
剤、光安定剤並びに蛍光材料または蛍光増白剤等を、ゴ
ルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲
で、含有していてもよい。
【0018】本発明のカバー層は、ゴルフボールのカバ
ーの形成に使用されている一般に公知の方法、例えば射
出成形、プレス成形等により形成される。コアにカバー
を被覆する際に通常、ディンプルと呼ばれるくぼみを多
数表面上に形成する。本発明のゴルフボールは美観を高
め、商品価値を上げるために、通常ペイントで被覆さ
れ、市場に投入される。
【0019】本発明では、コアに、基材ゴム100重量部
に対して、メタクリル酸20〜40重量部、亜鉛華20〜40重
量部を配合し、ゴム中で主成分として塩基性メタクリル
酸亜鉛を生成させ、その組成物に有機過酸化物0.1〜3.0
重量部、有機硫黄化合物0.1〜3.0重量部を反応させるこ
とにより、反撥性能、耐久性の優れたゴルフボールを提
供する。
【0020】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0021】コアの作成 表1(実施例)、並びに表2および表3(比較例)に示
したコア配合を混練した後、165℃で20分間加圧成形す
ることにより、直径38.5mmの球状ソリッドコアを作製し
た。
【0022】得られたソリッドコアについて、圧縮変形
量、反撥係数および耐久性を評価し、その結果を表1
(実施例)、並びに表2および表3(比較例)に示し
た。試験方法は後記の通り行った。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】(実施例1〜8および比較例1〜9)表4
に示すカバー配合を上記コア上に射出成形することによ
り、カバー層を形成しソリッドゴルフボールを作製し
た。得られたゴルフボールについて飛距離、打撃時フィ
ーリングについて評価を行い、その結果を表1、表2お
よび表3に示した。試験方法は以下の通り行った。
【0027】
【表4】 (注1)デュポン社製の亜鉛イオン中和エチレン-メタアク
リル酸共重合体系アイオノマー樹脂 (注2)デュポン社製のナトリウムイオン中和エチレン-メ
タアクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂 (注3)デュポン社製のナトリウムイオン中和エチレン-メ
タアクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
【0028】(試験方法) 圧縮変形量 コアに10kgfの荷重負荷時の変形量を基準として、130kg
fの荷重を負荷した時の変形量を測定した。 反撥係数 コアに198.4gの金属円筒物を40m/秒の速度で衝突させた
時のコアの速度から算出した。 耐久性 ゴルフボール打撃試験機(ツルーテンパー社製スイング
ロボット)を用いてゴルフボールコアを45m/秒の速度で
打ち出し、破壊が生じるまでの耐衝撃回数を測定し、比
較例1を100として示した。 飛距離(キャリー) 上記のような配合のコア、カバーを用いて作製したゴル
フボールを、ツルーテンパー社製スイングロボットに
て、ウッド1番クラブを用いてヘッドスピード45m/秒に
て実打した時の飛距離(キャリー)を測定した。 打撃時フィーリング 10人のゴルファーにウッド1番クラブで試打してもら
い、以下の評価基準で評価し、10人中、最も多い評価を
採用した。 評価基準 ○ … 良い △ … 普通 × … 悪い
【0029】以上の結果より、コアにメタクリル酸、亜
鉛華、有機硫黄化合物を配合することにより、アクリル
酸亜鉛を用いたときのボール物性に匹敵する物性を示す
ことがわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明のソリッドゴルフボールは、前述
の配合で成形したコアを用いることによって、反撥性
能、耐久性、飛行性能、打撃時のフィーリングを向上さ
せたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/36 C08K 5/36 C08L 21/00 C08L 21/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアと該コア上に形成されたカバーから
    成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアが、基材ゴ
    ム100重量部に対して、メタクリル酸20〜40重量部、亜
    鉛華20〜40重量部を配合し、ゴム中で主成分として塩基
    性メタクリル酸亜鉛を生成させ、その組成物に有機過酸
    化物0.1〜3.0重量部、有機硫黄化合物0.1〜3.0重量部を
    反応させたゴム組成物から得られることを特徴とするソ
    リッドゴルフボール。
  2. 【請求項2】 該有機硫黄化合物が、ビス(2,5-ジクロ
    ロフェニル)ジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、
    ペンタクロロチオフェノール、またはそれらの混合物で
    ある請求項1記載のソリッドゴルフボール。
  3. 【請求項3】 該コアが、コアに荷重130kgfを負荷した
    時の圧縮変形量が、荷重10kgf負荷時の圧縮変形量を基
    準として、2〜4mmである請求項1記載のソリッドゴル
    フボール。
JP9001879A 1997-01-09 1997-01-09 ソリッドゴルフボール Pending JPH10192446A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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