JPH10190122A - 波長可変半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

波長可変半導体レーザ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10190122A
JPH10190122A JP34158596A JP34158596A JPH10190122A JP H10190122 A JPH10190122 A JP H10190122A JP 34158596 A JP34158596 A JP 34158596A JP 34158596 A JP34158596 A JP 34158596A JP H10190122 A JPH10190122 A JP H10190122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction grating
active layer
layer
wavelength
passive waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34158596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2917950B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Yamazaki
裕幸 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP8341585A priority Critical patent/JP2917950B2/ja
Publication of JPH10190122A publication Critical patent/JPH10190122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2917950B2 publication Critical patent/JP2917950B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲にわたる準連続波長可変動作を実現す
る半導体レーザを提供する。 【解決手段】 活性層と受動導波路層が同一基板上に形
成され、受動導波路層の一部に回折格子が形成され、こ
の回析格子の周期が活性層に近い側で短く、また活性層
から離れるに従って長くなることを特徴とする波長可変
半導体レーザ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光情報処
理、光計測等に用いられる波長可変半導体レーザ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネットやマルチメディア
サービスの普及によるディジタル情報の増加により、伝
送システムに要求される容量は増加の一途を辿ってい
る。このような高速の信号では、通常の交換機で処理を
行うにも電気回路の限界に近づきつつあり、光の状態で
交換を行う方式について精力的に検討が行われている。
【0003】光の状態で交換を行う方式は大きく別けて
2つある。一つは光スイッチを用いる方式であり、もう
一つは波長フィルタを用いて光の波長を変えることで出
力ポートを変える方式である。後者は、電気的な処理を
一切用いないので、高速に処理することが期待できる。
このような波長交換には、高速で波長スイッチが可能
で、且つ広範囲にわたる波長可変動作が可能な波長可変
光源が求められている。波長可変半導体レーザは、小さ
な制御電流で発振波長を制御できることから、このよう
な波長交換システムでのキーデバイスとして期待され、
3電極構造DBR−LD(Distributed Bragg Reflecto
r-Laser Diode)やSSG−DBR−LD(Super Struc
ture Grating-Distributed Bragg Reflector-Laser Dio
de)等、これまで多くの構造が提案されてきた。
【0004】3電極構造DBR−LDは、共振器方向に
分割された活性領域、位相制御領域およびDBR領域を
有し、回折格子はDBR領域のみに形成されている(S.
Murata et al.,Electronics letters,23,403(1987))。
DBR領域に電流を注入することで、プラズマ効果によ
りここでの屈折率を変化させ発振波長の粗調を行う。ま
た、発振波長の微調は、回折格子が形成されていない位
相制御領域に電流を注入して行う。同構造では、DBR
領域、位相制御領域への電流の注入をそれぞれ独立に制
御することで、モード跳びの無い波長可変動作が可能と
なり、720GHz(5.8nm)の準連続波長可変動
作の報告もなされている。
【0005】波長可変幅の拡大には、ピッチが周期的に
変化している超周期構造回折格子を導入したSSG−D
BR−LDが有望である(Y.Tohmori et al.,IEEE Phot
onics Technology Letters,5(2),126(1993))。これは
活性層領域の両脇の受動導波路部分に超周期構造回折格
子が形成されており、この受動導波路部分に流す電流を
変化させることで波長可変動作を実現するものである。
これまで、単体の波長可変半導体レーザとしては最大の
100nmを超える波長可変動作を実現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3電極
構造DBR−LDでは、位相制御領域、ブラッグ領域に
流す電流を巧みに制御することにより準連続の波長可変
動作を実現できるが、その波長可変幅は高々10nm程
度に留まる。このような波長可変幅では使用できる波長
のチャンネル数が少なく、多くのチャンネルを必要とす
る大規模な波長交換システムや波長クロスコネクトシス
テム等では、複数の光源を用意する必要が生じる。
【0007】また、SSG−DBR−LDでは、広範囲
な波長可変動作が可能なものの、不連続な波長可変動作
となってしまう。このため、使用できるチャンネルが限
定されるばかりか、不連続な波長可変動作のために希望
の発振波長に合わせるには複雑な制御が必要となる。
【0008】そこで本発明の目的は、これら従来技術の
欠点を克服し、広範囲にわたる準連続波長可変動作を実
現する半導体レーザ、及びその製造方法を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を完
成した。
【0010】第1の発明は、活性層と受動導波路層が同
一基板上に形成され、受動導波路層の一部に回折格子が
形成され、この回析格子の周期が活性層に近い側で短
く、また活性層から離れるに従って長くなることを特徴
とする波長可変半導体レーザに関する。
【0011】第2の発明は、第1の発明の波長可変半導
体レーザの製造方法であって、回析格子を電子ビーム露
光とエッチングにより形成することを特徴とする波長可
変半導体レーザの製造方法に関する。
【0012】第3の発明は、活性層と受動導波路層が同
一基板上に形成され、受動導波路層の一部に回折格子が
形成され、この回析格子が形成された受動導波路層の膜
厚が活性層に近い側で薄く、また活性層から離れるに従
って厚くなることを特徴とする波長可変半導体レーザに
関する。
【0013】第4の発明は、第3の発明の波長可変半導
体レーザの製造方法であって、均一周期の回析格子を形
成し、活性層と受動導波路層を、基板上の酸化膜が対向
する間隙部分に選択MOVPE成長を行うことで一括形
成し、さらに、回折格子が形成された受動導波路では、
活性層に近い部分で前記対向する酸化膜の幅を狭くし、
受動導波路の全層厚を薄くして、また活性層から離れる
に従って前記対向する酸化膜の幅を広くし、受動導波路
の全層厚を厚くすることで、実効的に周期を変化させる
ことを特徴とする波長可変半導体レーザの製造方法に関
する。
【0014】
【発明の実施の形態】3電極構造DBR−LDでは、受
動導波路領域に形成された回折格子によって、特定の波
長のみ反射率を高めることにより、単一軸モード発振を
実現し、さらにこの領域に電流注入を行うことにより、
屈折率を変化させることで波長可変動作を行う。本発明
では、3電極構造DBR−LDに導入される回折格子の
周期を光の進行方向で変化させることで、波長可変範囲
の拡大を実現するものである。具体的には、DBR領域
の端面に近い側で回折格子の周期が長く、また遠い側で
周期が短くなるように回折格子を形成する。
【0015】図8は、本発明で用いられる回折格子を有
する導波路の反射特性を示すものである。この特殊な回
折格子を有する導波路では、電流注入を行わない場合、
活性層から出た光は導波路の奥のDBR領域端面付近ま
で伝播し、DBR領域端面付近の主として長い周期で決
まる長波長域で最大の反射率が得られる。一方、図9に
示すように、導波路に電流注入を行った場合では、吸収
損失の増加により光はDBR領域端面付近まで伝播でき
ず、位相制御領域に近い部分の主として短い周期により
決定される短波長域で最大の反射率が得られる。
【0016】新たに提案する回折格子を従来の3電極D
BR−LDに導入すれば、電流注入による屈折率変化で
得られる波長変化と、上述の等価的な回折格子周期の変
化による波長変化とが同じ方向なので、双方の効果の相
乗効果により、波長可変範囲の大幅な拡大が実現でき
る。
【0017】光の進行方向に周期が変化した回折格子の
形成は、電子ビーム(EB)露光機などを用いる高度な
微細加工技術を用いることにより行うことができる。
【0018】このような高度な微細加工技術を用いる必
要のない他の実施の形態として、光の進行方向で導波路
の厚さを変化させることにより、等価的に回折格子の周
期が変化し、通常の干渉露光法で作られる均一周期の回
折格子を用いても前記の光源と同等の特性を有する波長
可変光源を作製することができる。
【0019】光の進行方向に向かって導波路の膜厚を変
化させるには、T.Sasaki他が、ジャーナル・オ
ブ・クリスタルグロース、第132巻、第435−44
3頁(1993)にて報告した、ストライプ状絶縁膜の
間隙部分に選択的に導波路を結晶成長する有機金属気相
成長(MOVPE)が有効である。この選択成長技術の
最大の特徴は、間隙部両脇の絶縁膜の幅によって導波路
の厚さを変化できることにある。さらに、導波路に多重
量子井戸構造(MQW)を導入すれば、絶縁膜の幅の変
更のみで、導波路のバンドギャップ波長を変化させるこ
とができ、活性層と受動導波路層の一括形成も可能とな
る。このように、選択MOVPE成長技術を巧みに用い
れば、従来の干渉露光法にて作製する均一周期の回折格
子を採用した場合においても前記光源と同等の波長可変
動作を実現することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する
が、本発明はこれらに限定するものではない。
【0021】実施例1 図1は、本発明の第1の実施例である波長可変半導体レ
ーザの断面構造図を示す。本構造では、活性層1と受動
導波路層2を同一基板上に有する。活性層1と受動導波
路層2は独立に電流注入できるように電極分割する。さ
らに受動導波路層2は、回折格子7が形成されたDBR
領域と、回折格子が形成されていない位相制御領域上の
電極を分割する。
【0022】DBR領域に形成された回折格子7は、図
2に示すように、位相制御領域に近い部分では周期が2
40nmと短く、またDBR領域の端面付近では243
nmと長くなっている。
【0023】次に、素子の製造工程について説明する。
工程図を図6及び図7に示す。まず、図6(a)に示す
ように、n−InP基板3上に部分的に回折格子7を形
成した。回折格子は図2に示す周期の変化を有する。こ
の回折格子7の形成では、最初にn−InP基板にEB
用レジストを塗布し、プリベークの後、EB露光による
直接描画、現像、ウェットエッチングにより行った。
【0024】続いて、熱CVD法により前面に酸化膜を
100nm堆積させ、図3に示すフォトマスクを用いて
フォトリソグラフィ工程により、図6(b)に示す酸化
膜8のパターンを形成した。
【0025】図7(a)は、図6(b)に示した酸化膜
8のパターンを用いて選択MOVPE成長により、活性
層1、受動導波路層2及びクラッド層4を成長した結果
を示している。活性層1は、幅50μmの酸化膜が対向
している幅1.5μmの間隙部分に、また位相制御領域
とDBR領域からなる受動導波路層2は、幅4μmの酸
化膜が対向している幅1.5μmの間隙部分に、両層を
一括形成した。
【0026】活性層1及び受動導波路層2の層構造は、
波長組成1.2μmのn−InGaAsP層(n=5×
1017cm-3)を0.1μm、InP層を50nm、波
長組成1.2μmのInGaAsPを100nm、波長
組成1.6μmで+1.0%圧縮歪のInGaAsPウ
エル層と波長組成1.2μmのInGaAsPバリア層
からなる量子井戸を5周期、波長組成1.2μmのIn
GaAsPを100nmの厚さに形成した。p−InP
クラッド層4(p=5×1017cm-3)の厚みは0.3
μmである。
【0027】再び、フォトリソグラフィ工程とフッ酸に
よるエッチングにより、活性層と受動導波路層が形成さ
れた導波路両脇の酸化膜をそれぞれ2μm除去した。こ
のウエハを用いて再び選択MOVPE成長を行いp−I
nPクラッド層4(p=1×1018cm-3)、InGa
Asコンタクト層(p=1×1019cm-3)を順次成長
させた。結晶成長後、再び酸化膜をウエハ前面に堆積さ
せ、続いて活性層、受動導波路層が形成されている上部
のみに電流が流れるようにフォトリソグラフィ工程とフ
ッ酸によるエッチングにより酸化膜にコンタクト窓を開
けた。その後、全面にTiを50nm、Auを400n
m蒸着した。活性領域、位相制御領域、DBR領域に独
立して電流が流せるように電極を図7(b)に示すよう
にフォトリソグラフィ工程とウェットエッチングにより
各領域に分離し、電極5を形成した。その後、基板の厚
さが150μm程度になるまで研磨し、さらに裏面に、
Tiを50nm、Auを400nm形成してなる裏面n
電極6を設け、400℃の電極アニールを経て素子を完
成した。
【0028】この素子を、活性領域500μm、位相制
御領域300μm、DBR領域500μmの合計130
0μmに切り出し、DBR領域側端面には高反射コーテ
ィングを施して特性の評価を行った。
【0029】作製した波長可変光源は、活性領域のみに
電流を流した場合に、しきい値電流10mAで波長1.
55μmにおいてレーザ発振した。最高出力は50mW
と良好な値を得た。DBR領域に電流を流して波長可変
動作を行ったところ、30nmの波長可変範囲が得られ
た。
【0030】波長の微調整は位相制御領域に電流注入を
することで行い、DBR領域に流す電流を逐次調整する
ことによって、得られる波長可変範囲全体にわたって準
連続波長可変動作を実現した。
【0031】実施例2 本実施例では、実施例1とは異なり、均一周期の回折格
子を用いても先に述べた選択MOVPE成長技術を巧み
に使うことで、広範囲にわたる波長可変動作を実現する
波長可変光源について説明する。
【0032】図4に本実施例の断面構造図を示す。酸化
膜で挟まれた1.5μm幅の間隙部分に選択的にMOV
PE成長行うことで、光の進行方向で導波路の膜厚を変
化させることが本実施例の特徴である。図4に示すよう
に、本実施例はDBR領域の位相制御領域に近い部分で
受動導波路層2の膜厚が薄く、またDBR領域端面付近
では受動導波路層2が厚くなる構造を有している。この
ような導波路構造では、DBR領域の位相制御領域に近
い部分では実効的な回折格子周期が短くなり、一方DB
R領域端面付近では導波路層が厚いために等価屈折率が
大きく、実効的回折格子周期が長くなり、実施例1の場
合と同じ効果が期待できる。すなわち、電流注入を行わ
ない場合は、活性層から発する光はDBR領域の奥まで
伝播し、実効的周期の長い回折格子により決まる長波の
波長でレーザ発振する。一方、電流注入を行った場合で
は、導波路での吸収が大きいためにDBR領域の奥まで
光は伝播できず、位相制御領域周辺の短い実効周期の回
折格子により決まる短波の波長でレーザ発振する。
【0033】以下に本実施例における素子の作製方法に
ついて述べる。最初に、n−InP基板3上に干渉露光
法を用いて回折格子7を形成した。この回折格子7はD
BR領域の500μmにわたって形成し、活性領域と位
相制御領域の800μmには形成せず、このパターンは
2インチウエハ前面に形成した。
【0034】次に、回折格子7を形成したn−InP基
板3に、酸化膜を熱CVD法により基板全面に堆積させ
た。これを、図5に示すフォトマスクを用いてフォトリ
ソグラフィ工程とフッ酸のエッチングにより処理し、選
択MOVPE成長用の酸化膜パターンを形成した。
【0035】続いて、活性層1と受動導波路層2を、酸
化膜8が対向する幅1.5μmの間隙部分に形成し、活
性層1は酸化膜の幅が50μmの部分に、また受動導波
路層2は酸化膜の幅が4〜30μmの部分に、両層を一
括形成する。
【0036】活性層1及び受動導波路層2の層構造は、
波長組成1.2μmのInGaAsP層(n=5×10
17cm-3)を0.1μm、InP層を50nm、波長組
成1.2μmのInGaAsPを100nm、波長組成
1.6μmで+1.0%圧縮歪のInGaAsPウエル
層と波長組成1.2μmのInGaAsPバリア層から
なる量子井戸を5周期、波長組成1.2μmのInGa
AsPを100nmの厚さに形成した。p−InPクラ
ッド層4(p=5×1017cm-3)は0.3μmの厚さ
に形成した。
【0037】再び、フォトリソグラフィ工程とフッ酸に
よるエッチングにより、活性層と受動導波路層が形成さ
れた導波路両脇の酸化膜をそれぞれ2μm除去した。こ
のウエハを用いて再び選択MOVPE成長を行いp−I
nPクラッド層4(p=1×1018cm-3)を厚さ2μ
m、InGaAsコンタクト層(p=1×1019
-3)を0.3μmそれぞれ選択MOVPE成長した。
【0038】その後の製造工程に関しては実施例1と同
様であり、結晶成長後、再び酸化膜をウエハ全面に堆積
させ、続いで活性層、受動導波路層が形成されている上
部のみに電流が流れるようにフォトリソグラフィ工程と
フッ酸によるエッチングにより酸化膜にコンタクト窓を
開けた。その後、全面にTiを50nm、Auを400
nmの厚さに蒸着した。活性領域、位相制御領域、DB
R領域に独立して電流を流すため、図7(b)に示すよ
うにフォトリソグラフィ工程とウエットエッチングによ
り各領域を分離し、P電極5を形成した。その後、基板
厚さが150μm程度になるまで研磨し、さらに裏面
に、Tiを50nm、Auを400nm形成してなる裏
面n電極6を設け、400℃の電極アニールを経て素子
を完成した。
【0039】この素子を、活性領域500μm、位相制
御領域300μm、DBR領域500μmの合計130
0μmに切り出し、DBR領域側端面には高反射コーテ
ィングを施して特性の評価を行った。
【0040】本実施例において作製した波長可変光源
は、活性領域のみに電流を流した場合に、しきい値電流
10mAで波長1.55μmにてレーザ発振した。最高
出力は50mWと良好な値を得た。DBR領域に電流を
流して波長可変動作を行ったところ、30nmの波長可
変範囲が得られ、実施例1で示した構造のものと比べて
遜色無い特性が得られた。
【0041】波長の微調整は位相制御領域に電流注入を
することで行い、DBR領域に流す電流を逐次調整する
ことによって、得られる波長可変範囲全体にわたって準
連続波長可変動作を実現した。
【0042】以上、本発明の実施例では、InP基板上
に作製するInGaAsP系の多重量子井戸構造半導体
レーザ素子について述べたが、半導体材料はこれに限ら
ず、InGaAlAs系、AlGaAs系、InGaA
s/AlGaAs系やその他の材料系においても適用で
きる。
【0043】また、ここでは波長1.55μm帯の素子
について述べたが、他の波長帯においても本発明は有効
である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、波長可変範囲が準連続であり、且つ波長可変範
囲の大幅な拡大が可能となる。これによって、波長交換
システムや波長クロスコネクトシステム等において、波
長チャンネル数を大幅に増大でき、チャンネル数の多い
大規模なシステムの構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波長可変半導体レーザの実施例1の断
面構造図である。
【図2】実施例1におけるDBR領域に形成された回折
格子の周期の変化を示す図である。
【図3】実施例1において使用した選択MOVPE成長
マスクパターンの平面図である。
【図4】本発明の波長可変半導体レーザの実施例2の断
面構造図である。
【図5】実施例2において使用した選択MOVPE成長
マスクパターンの平面図である。
【図6】本発明の波長可変半導体レーザの製造の工程図
である。
【図7】本発明の波長可変半導体レーザの製造の工程図
である。
【図8】本発明で用いられる回折光子を有する導波路
の、電流を注入しない状態での反射特性図である。
【図9】本発明で用いられる回折光子を有する導波路
の、電流を注入した状態での反射特性図である。
【符号の説明】
1 活性層 2 受動導波路層 3 n−InP基板 4 p−InPクラッド層 5 p電極 6 n電極 7 回折格子 8 酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層と受動導波路層が同一基板上に形
    成され、受動導波路層の一部に回折格子が形成され、こ
    の回析格子の周期が活性層に近い側で短く、また活性層
    から離れるに従って長くなることを特徴とする波長可変
    半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の波長可変半導体レーザの
    製造方法であって、回析格子を電子ビーム露光とエッチ
    ングにより形成することを特徴とする波長可変半導体レ
    ーザの製造方法。
  3. 【請求項3】 活性層と受動導波路層が同一基板上に形
    成され、受動導波路層の一部に回折格子が形成され、こ
    の回析格子が形成された受動導波路層の膜厚が活性層に
    近い側で薄く、また活性層から離れるに従って厚くなる
    ことを特徴とする波長可変半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の波長可変半導体レーザの
    製造方法であって、均一周期の回析格子を形成し、活性
    層と受動導波路層を、基板上の酸化膜が対向する間隙部
    分に選択MOVPE成長を行うことで一括形成し、さら
    に、回折格子が形成された受動導波路では、活性層に近
    い部分で前記対向する酸化膜の幅を狭くし、受動導波路
    の全層厚を薄くして、また活性層から離れるに従って前
    記対向する酸化膜の幅を広くし、受動導波路の全層厚を
    厚くすることで、実効的に周期を変化させることを特徴
    とする波長可変半導体レーザの製造方法。
JP8341585A 1996-12-20 1996-12-20 波長可変半導体レーザ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2917950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8341585A JP2917950B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 波長可変半導体レーザ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8341585A JP2917950B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 波長可変半導体レーザ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10190122A true JPH10190122A (ja) 1998-07-21
JP2917950B2 JP2917950B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=18347221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8341585A Expired - Fee Related JP2917950B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 波長可変半導体レーザ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2917950B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006019516A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Fujitsu Ltd 波長可変レーザ及びその制御方法
JP2010251712A (ja) * 2009-03-26 2010-11-04 Sony Corp バイ・セクション型半導体レーザ素子及びその製造方法、並びに、バイ・セクション型半導体レーザ素子の駆動方法
US20160315452A1 (en) * 2013-10-25 2016-10-27 Forelux Inc. Grating based optical transmitter
JP2018190868A (ja) * 2017-05-09 2018-11-29 日本電信電話株式会社 光源装置
WO2021124394A1 (ja) * 2019-12-16 2021-06-24 日本電信電話株式会社 波長可変光源

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006019516A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Fujitsu Ltd 波長可変レーザ及びその制御方法
JP2010251712A (ja) * 2009-03-26 2010-11-04 Sony Corp バイ・セクション型半導体レーザ素子及びその製造方法、並びに、バイ・セクション型半導体レーザ素子の駆動方法
US20160315452A1 (en) * 2013-10-25 2016-10-27 Forelux Inc. Grating based optical transmitter
US10386581B2 (en) * 2013-10-25 2019-08-20 Forelux Inc. Grating based optical transmitter
JP2018190868A (ja) * 2017-05-09 2018-11-29 日本電信電話株式会社 光源装置
WO2021124394A1 (ja) * 2019-12-16 2021-06-24 日本電信電話株式会社 波長可変光源
JPWO2021124394A1 (ja) * 2019-12-16 2021-06-24

Also Published As

Publication number Publication date
JP2917950B2 (ja) 1999-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2982422B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
JP2937751B2 (ja) 光半導体装置の製造方法
JPH0348476A (ja) 半導体光素子
JP2701569B2 (ja) 光半導体素子の製造方法
JPH06260727A (ja) 光半導体素子およびその製造方法
CN113224638A (zh) 一种利用电极来实现取样的sbg半导体激光器装置
JP2917950B2 (ja) 波長可変半導体レーザ及びその製造方法
JPH1197799A (ja) 半導体装置の製造方法
TW406441B (en) Semiconductor laser and method for manufacturing the same
JP2000012963A (ja) 光半導体装置の製造方法
JP3298619B2 (ja) 半導体レーザの製造方法
JPH0555689A (ja) 波長制御機能付分布反射型半導体レーザ
JPH04221872A (ja) 半導体波長可変装置
JPS6373585A (ja) 周波数可変分布ブラツグ反射型半導体レ−ザ
JPH0936496A (ja) 半導体光素子及びその製造方法
JPS6284583A (ja) 分布帰還型半導体レ−ザ
JP3251191B2 (ja) 光通信に用いる半導体光素子
JP2770897B2 (ja) 半導体分布反射器及びそれを用いた半導体レーザ
JP2780687B2 (ja) 半導体光集積素子およびその製造方法
JPH08330665A (ja) 光半導体レーザの製造方法
JPS61220389A (ja) 集積型半導体レ−ザ
JPH01186693A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH1027935A (ja) 半導体発光装置およびその製造方法
JP2004128372A (ja) 分布帰還型半導体レーザ素子
JP2914249B2 (ja) 光半導体素子及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080423

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees