JPH1018981A - オイルフリースクリュ圧縮機の防錆方法及び防錆装置 - Google Patents

オイルフリースクリュ圧縮機の防錆方法及び防錆装置

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JPH1018981A
JPH1018981A JP17012096A JP17012096A JPH1018981A JP H1018981 A JPH1018981 A JP H1018981A JP 17012096 A JP17012096 A JP 17012096A JP 17012096 A JP17012096 A JP 17012096A JP H1018981 A JPH1018981 A JP H1018981A
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JP
Japan
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compressor
pipe
dry air
cooling water
valve
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JP17012096A
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English (en)
Inventor
Toru Kanbayashi
徹 神林
Tatsuo Harayama
達夫 原山
Masanori Tanaka
政則 田中
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Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機内での錆の発生を防止し、コンプレッ
サの再始動を円滑に行うことができるオイルフリースク
リュ圧縮機の防錆方法及び防錆装置を提供する。 【解決手段】 常時冷却水の循環されるオイルフリース
クリュ圧縮機10の圧縮機本体20の吸気口22と圧縮
機10のパッケージ10内に外気を吸入する吸入フィル
タ74を連通する吸入通路82に吸入絞り弁72を設
け、この吸入絞り弁72の下流において前記吸入通路8
2に乾燥空気導入管86の一端を連通する。前記乾燥空
気導入管86の他端を圧縮機10のパッケージ11外に
配置された、継続的に乾燥空気を吐出する乾燥空気供給
源50に連通する。そして、前記乾燥空気導入管86に
コンプレッサ10の停止時において開放する電磁弁から
成る開閉弁56を設け圧縮機の停止中継続的に乾燥空気
の供給と冷却水の循環を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルフリースク
リュ圧縮機の防錆方法及び防錆装置に関し、より詳細に
は、圧縮機本体内のスクリュロータや該スクリュロータ
を収容するシリンダ壁、及び前記シリンダを囲繞して形
成された冷却水の流路、この冷却水の流路に冷却水を給
排水する給水管、排水管、この給・排水管を開閉する
弁、圧縮機本体との熱交換により加熱された冷却水を冷
却する冷却塔等の冷却水供給源の発錆を防止し得る方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】オイルフリースクリュ圧縮機はパッケージ
内に配置した圧縮機本体をモータ等の駆動源により駆動
して吐出された圧縮空気には油等の有害な不純物が全く
含まれていない為、食品や医療品の製造、その他種々の
分野で広く利用されている。
【0003】また、一般に高温・高回転で運転された圧
縮機を停止したときには、時間の経過と共に圧縮機本体
及び内部の空気が冷えて圧縮機本体内に滞留した空気中
の水分が結露する場合がある。この結露した水分は、長
期の間に圧縮機本体のスクリュロータ及びシリンダ内面
の腐食を促進する原因となることから、この結露を何ら
かの方法で防止することが要請される。
【0004】その為従来のオイルフリースクリュ圧縮機
においては、長期にわたる停止の場合、圧縮機本体のシ
リンダ内に乾燥空気や防錆ガスを封入すると共に、圧縮
機本体のケーシングに設けられた冷却水の流路や、圧縮
機本体より吐出された圧縮空気を冷却する水冷クーラ内
への冷却水の循環を止めてスクリュロータやシリンダ内
壁の発錆を抑止している。
【0005】一方、スクリュロータの表面やシリンダ内
面に防錆コーティングを施すことも実施されているが、
長期使用の間にこのコーティングが劣化する等、有効な
対策がとられていないのが実情である。
【0006】このような理由により、例えば、前述のよ
うに、停止した圧縮機本体のシリンダ内に滞留する水分
を含有する空気を乾燥空気と交換し、この乾燥空気を圧
縮機本体内に封入し(特開平5−141350及び特開
平4−54297号)、又は不活性ガス等の防錆ガス
を、停止した圧縮機本体内に封入するなど(特開平4−
128595号)、圧縮機本体の内部環境を錆の発生し
難い雰囲気にしてその防錆を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】オイルフリースクリュ
圧縮機にあっては、圧縮機本体の停止と共に圧縮機本体
を冷却する冷却水の循環を停止する構成となっている
が、圧縮機の停止が例えば1週間以上の長期に及ぶ場合
には、圧縮機本体のケーシングに設けられた冷却水の流
路内が、その内部に滞留した冷却水によって腐食して錆
が発生し、その後始動したときに前記流路内での冷却水
の循環が悪くなって圧縮機本体の冷却効率が低下する。
そのため、圧縮機本体から吐出された圧縮空気の温度が
過度に上昇したり、スクリュロータ相互間及びスクリュ
ロータの歯先とケーシング内面間の接触による焼き付き
が生ずる等、圧縮機本体の故障の原因になっている。ま
た、前記冷却水の循環停止は、前記圧縮機本体のケーシ
ングに設けられた冷却水の流路内に冷却水を給排水する
給・排水管に設けられた開閉弁を発錆させて固着してし
まい、さらに、ケーシングの流路内で発生した錆は、冷
却水の循環を再開した際に流されて冷却水の冷却を行う
冷却塔等の内部で詰まってしまうこと等により、圧縮機
を再始動させた際に圧縮機本体の十分な冷却が行えなく
なってしまう。
【0008】また、圧縮機本体のシリンダ内に乾燥空気
や、防錆ガスを封入する方法の場合は、一時的に停止中
の圧縮機本体内から腐食の原因となる水分を含んだ空気
が排出されており、圧縮機本体内での発錆をある程度防
止することができる。
【0009】しかし、圧縮機本体内に一旦封入された乾
燥空気や防錆ガスは、時間の経過とともに圧縮機本体の
ベントホールや吸入口から徐々に大気に漏洩し、圧縮機
本体のシリンダ内が発錆し易い雰囲気となり、大気の湿
度が上昇するとシリンダ内が結露して発錆する。このこ
とからシリンダ内に乾燥空気や不活性ガス等の防錆ガス
を供給し、これらガスを充填したボンベやタンクをコン
プレッサのパッケージ内に配設し、人手により、又は圧
縮機本体内の圧力低下を検知する手段を備えた特殊な装
置を設けてボンベやタンクから定期的に乾燥空気や防錆
ガスを圧縮機本体内に補充することが行われている。
【0010】そのため、前述の従来のオイルフリースク
リュ圧縮機にあっては、停止中の維持管理が極めて煩雑
であり、また、維持管理を自動で行う装置を設けた場合
には装置全体が大型化すると共に高価なものとなる。
【0011】さらに、防錆ガスを圧縮機内に封入して発
錆を防止する従来のコンプレッサにあっては、防錆ガス
は乾燥空気に比較して高価であることから、停止中のコ
ンプレッサの維持管理のコストが更に嵩むという問題点
を有するものである。
【0012】加えて、圧縮機を長期にわたって停止する
場合、定期的に乾燥空気、防錆ガスの封入されたボンベ
やタンクを交換し、又はボンベやタンク内に消費された
乾燥空気、防錆ガスを充填する必要があるが、この際、
コンプレッサのパッケージ内に前記ボンベやタンクが収
納されていれば、その交換や乾燥空気、防錆ガスの充填
が煩雑となる。
【0013】そこで本発明は、比較的簡単な方法により
圧縮機本体のシリンダ内壁及び圧縮機本体のケーシング
に設けられた冷却水の流路、該流路内に冷却水を給排水
する給排水管、開閉弁、冷却塔等の錆の発生を防止する
ことができ、したがって、錆の発生による圧縮機の作動
不良を防止して、長期間の運転停止後であっても圧縮機
の再始動を円滑に行うことができるオイルフリースクリ
ュ圧縮機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のオイルフリースクリュ圧縮機の防錆方法
は、圧縮機10の吸入フィルタ74と、圧縮機本体20
の吸気口22との間を連通する吸入通路82を開閉する
吸入絞り弁72を備えると共に、圧縮機本体30の吐出
口と圧縮機10の消費側配管75との間を連通する配管
88に逆止弁59を設けたオイルフリースクリュ圧縮機
において、前記圧縮機本体20,30の停止時、前記吸
入絞り弁72を閉塞して吸気を停止すると共に、前記吸
入絞り弁72の下流から前記逆止弁までの気体の流路、
たとえば、吸入通路82、配管78,88に継続的に乾
燥空気を導入すると共に、この乾燥空気を圧縮機本体2
0,30内を通過させた後、前記吐出配管88の前記逆
止弁59の上流から前記乾燥空気を大気へ開放すること
を特徴とする。
【0015】前記圧縮機本体20,30の運転時及び停
止時のいずれにおいても圧縮機本体のケーシングに形成
した冷却水流路へ冷却水を常時、供給することとすれば
好適である。
【0016】また、本発明のオイルフリースクリュ圧縮
機の防錆装置においては、圧縮機10の吸入フィルタ7
4と、圧縮機本体20の吸気口22との間の吸入通路8
2に吸入空気量を制御する吸入絞り弁72を設け、圧縮
機本体30の吐出口と圧縮機10の消費側配管75との
間の配管88に逆止弁59を設けたオイルフリースクリ
ュ圧縮機において、圧縮機本体20,30の停止時開放
し運転時閉塞される開閉弁56を備え、且つ、継続的に
乾燥空気を供給可能な乾燥空気供給源50に一端を連通
した乾燥空気導入管86を前記吸入絞り弁72の下流に
おいて前記吸入通路82に連通し、圧縮機本体20,3
0の停止時開放し、運転時閉塞される放気弁92を備
え、且つ、一端を大気に開放する放気管93の他端を前
記配管88に設けられた逆止弁59の上流の前記配管8
8に連通したことを特徴とする。
【0017】なお、前記乾燥空気導入管86に設けられ
た開閉弁56は、圧縮機本体20,30の停止時に開放
し、運転時において閉塞するよう構成した電磁弁とすれ
ば好適である。
【0018】さらに、前記圧縮機本体20,30のケー
シングに形成した冷却水の流路に冷却水の給水管96及
び排水管98を連通し、この冷却水の給水管96に常時
冷却水を給水する冷却水の供給源を連通して、圧縮機本
体20,30の冷却水の流路内にも常時冷却水を供給す
ることとすれば好適である。
【0019】さらに、前記圧縮機本体20,30より吐
出した圧縮空気を冷却する水冷のインタクーラおよびア
フタクーラ76,80を設けた場合には、これらのクー
ラ76,80に対しても常時冷却水が供給されるよう
に、クーラ76,80に前記冷却水の給水管96及び排
水管98に連通する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1中、10は本発明のオイルフ
リースクリュ圧縮機である。本実施例では、この圧縮機
10は、低圧段圧縮機20、高圧段圧縮機30という2
機の圧縮機本体を備え、該2機の圧縮機本体20,30
により2段圧縮式の圧縮機を構成している。
【0021】前記2機の圧縮機本体20,30の駆動軸
は、図示せざるモータ等の駆動源の出力軸とギヤ、ベル
ト等の動力伝達手段を介して連結されており、モータ等
の駆動源により前記2機の圧縮機本体20,30が同時
に駆動される。
【0022】また、前記圧縮機本体20,30のケーシ
ングには、スクリュロータを収容するシリンダを囲繞し
て冷却水を循環する流路が形成されており、冷却水の流
路内に冷却水を供給・排出するための冷却水の給水管9
6及び排水管98が連通されている。そして、この冷却
水の給水管96及び排水管98の他端には、圧縮機本体
20,30の圧縮熱と熱交換した冷却水を冷却するため
の図示せざる冷却塔に連通している。
【0023】前記低圧段圧縮機20の吸気口22は、吸
入絞り弁72を備えた吸入通路82により圧縮機10内
に外気を吸入し空気中の粉塵等を除去する吸入フィルタ
74に連通している。低圧段圧縮機20の吐出口24
は、配管78及び圧縮空気の冷却装置であるインタクー
ラ76を介して高圧段圧縮機30の吸気口32に連通さ
れており、低圧段圧縮機20から吐出された圧縮空気は
インタクーラ76で冷却された後、高圧段圧縮機30内
に導入される。
【0024】前記インタクーラ76内で圧縮空気が冷却
されて結露した圧縮空気中の水分は、インタクーラ76
下方底部に連通したドレンパイプ77を介して圧縮機の
外部に排出される。このドレンパイプには開閉弁79が
設けられ、適宜間隔で開閉するようになっている。した
がって、高圧段圧縮機30内に導入される圧縮空気は冷
却されてある程度水分の除去されたものとなる。
【0025】さらに、高圧段圧縮機30の吐出口34か
ら吐出された圧縮空気は、逆止弁59、アフタクーラ8
0を介して消費側配管75より排出される。すなわち、
高圧段圧縮機30より吐出された圧縮空気は前記アフタ
クーラ80で冷却され、また、冷却の際に結露した圧縮
空気中の水分がドレンパイプ81を介して外部に排出さ
れて、冷却して水分の除去された乾燥状態の圧縮空気が
図示せざる空気作業機等に供給される。なお、ドレンパ
イプ81には開閉弁83が設けられ、適宜間隔で開閉す
るようになっている。
【0026】なお、本実施例において、前記インタクー
ラ76及びアフタクーラ80は前記冷却水の給水管96
及び排水管98と連通されて図示せざる冷却塔等の冷却
水の供給源から常時供給される冷却水により圧縮機本体
20,30より吐出された圧縮空気を冷却している。
【0027】前記吸入フィルタ74と低圧段圧縮機20
の吸気口22を連通する吸入通路82には、前記吸入絞
り弁72の下流において乾燥空気導入管86が接続さ
れ、該乾燥空気導入管86の一端は圧縮機10のパッケ
ージ11外に配置された乾燥空気供給源50に連通して
いる。
【0028】この乾燥空気供給源50は、乾燥空気を封
入したボンベやタンクを使用することもできるが、既知
の除湿装置を備える湿度の極めて少ない乾燥圧縮空気供
給源等を用いれば好適である。
【0029】前記乾燥空気供給源50と、低圧段圧縮機
20の吸気口22を連通する乾燥空気導入管86は、乾
燥空気供給源50を上流として低圧段圧縮機20の吸気
口22に向かって、弁52、ストレーナ54、開閉弁5
6、逆止弁58を備え、このうち開閉弁56は、例えば
圧縮機10のメインスイッチのOFF、又はモータ40
の停止と連動して開放する電磁弁等で構成するなど、圧
縮機本体20,30の停止時において前記乾燥空気供給
源50と低圧段圧縮機20の吸気口22とを連通し得る
ように構成する。
【0030】また、高圧段圧縮機30の吐出口34と連
通する配管88は、前記アフタクーラ80の上流に設け
られた逆止弁59の上流において分岐され、この分岐さ
れた放気管93は、放気弁92の開放により圧縮空気を
大気に放出し得るように構成されている。
【0031】なお、図1中、94はオイルクーラであ
り、冷却水の給排水管96,98に連通され圧縮機本体
20,30内の軸受等の潤滑油を冷却する以上のように
構成された本発明のオイルフリースクリュ圧縮機10
は、その通常運転に際しては、低圧段圧縮機20の吸気
口22と乾燥空気供給源50を連通する乾燥空気導入管
86に設けられた開閉弁56が閉塞しており、一方、吸
入フィルタ74と低圧段圧縮機20の吸気口22間に設
けられた吸入絞り弁72が適宜開放され圧縮機本体のシ
リンダ内へ大気を吸入している。さらに、高圧段圧縮機
30の吐出口34側に設けられた放気弁92が閉塞され
て、高圧段圧縮機30の吐出口34を、アフタクーラ8
0を介して消費側配管75に連通し、該消費側配管に設
けられる開閉弁が開かれ、空気作業機等に圧縮空気が供
給される。
【0032】なお、前記乾燥空気導入管86に設けられ
た弁52は、常時開放されており、乾燥空気供給源50
との切り離し、コンプレッサ停止時における任意の乾燥
空気の供給停止等の場合に適宜閉塞し得るようにされて
いる。
【0033】圧縮機本体20,30を駆動するモータを
始動させると、モータの始動により圧縮機本体20,3
0内のスクリュロータが回転し、吸入絞り弁72が吸入
通路を開いて低圧段圧縮機20の吸気口22からシリン
ダ内に大気の吸入が開始される。この時、乾燥空気供給
源50と低圧段圧縮機20の吸気口22を連通する乾燥
空気導入管86は、前述の通り電磁弁等から成る開閉弁
56により閉塞されており、従って低圧段圧縮機20内
には吸入フィルタ74から大気のみが吸入されている。
【0034】低圧段圧縮機20内に導入された空気は、
低圧段圧縮機20のシリンダ内でスクリュロータの回転
により圧縮された後、吐出口24を介して配管78へ圧
縮空気を吐出し、インタクーラ76により冷却水と熱交
換して冷却された後、高圧段圧縮機の吸気口32より高
圧段圧縮機30のシリンダ内に吸入されて更に圧縮され
る。高圧段圧縮機30のシリンダ内で圧縮された圧縮空
気は、吐出口34を介して配管88へ吐出され、その後
アフタクーラ80により冷却水と熱交換して冷却された
後、消費側配管75を介して、図示せざる空気作業機等
に供給される。
【0035】つぎに、モータ40を停止した圧縮機本体
20,30の停止状態においては、低圧段圧縮機20の
吸気口22と吸入フィルタ74を連通する吸入通路82
に設けられた吸入絞り弁72は閉塞され、一方、圧縮機
10のパッケージ11外に配置された乾燥空気供給源5
0と低圧段圧縮機20の吸気口22を連通する乾燥空気
導入管86に設けられた電磁弁等の開閉弁56が開放さ
れて乾燥空気供給源50と低圧段圧縮機20の吸気口を
連通する回路が開かれる。
【0036】また、高圧段圧縮機30と圧縮機10の消
費側配管75を連通する配管88より分岐された放気管
93に設けられた放気弁92が開放されて、低圧段圧縮
機20内と高圧段圧縮機30内の圧縮空気を大気に開放
する。
【0037】したがって、乾燥空気供給源50より継続
的に供給された乾燥空気は、乾燥空気供給管86を通過
して、この乾燥空気供給管86に配置された弁52、ス
トレーナ54、開閉弁56、逆止弁58を介して吸入絞
り弁72下流で吸入通路82を通過して吸気口22より
低圧段圧縮機20内に導入される。
【0038】その後、乾燥空気は、低圧段圧縮機20内
を通過してその吐出口24より排出され、配管78、イ
ンタクーラ76を通過して吸気口32より高圧段圧縮機
30内に導される。更に高圧段圧縮機30の吐出口34
を介して配管88に吐出され放気管93、放気弁92を
通過して大気に放出される。
【0039】このように、乾燥空気供給源50より供給
された乾燥空気は、2機の圧縮機本体内20,30を通
過して大気へ放出されることから、前記乾燥空気ない
し、この乾燥空気の圧力により2機の圧縮機本体20,
30内に残留していた水分を含んだ空気は、乾燥空気と
共に外部に放出されて、圧縮機本体20,30内は乾燥
空気により満たされ、時間の経過と共に圧縮機20,3
0の内部に結露は生じない。
【0040】開閉弁56は圧縮機本体20,30が駆動
されるまで開放状態を維持し、また、乾燥空気供給源5
0は継続的に乾燥空気を供給し続けるので、圧縮機2
0,30の停止中、乾燥空気が常に圧縮機20,30内
に供給される。従って圧縮機20,30内の雰囲気が常
に錆の発生し難い乾燥した状態となっている。
【0041】本発明においては、圧縮機の停止中、前述
のように圧縮機本体20,30内に常時乾燥空気が供給
されているので、圧縮機本体20,30の停止中に圧縮
機本体20,30の冷却水流路、インタクーラ76及び
アフタクーラ80に対する冷却水の循環を行うことによ
って冷却水の滞留による発錆の虞がない。そのため、ケ
ーシングの冷却水流路内の腐食、冷却水の給排水管の錆
による目詰まり、給排水管中に配置された開閉弁の錆に
よる作動不良等を防止することができ、例えば1週間以
上の長期にわたって圧縮機10が使用されない場合であ
ってもその再始動を円滑に行うことができる。
【0042】以上の説明においては、2段圧縮式の圧縮
機を以て説明したが、本発明は、2段圧縮型のものに限
定されず、単段圧縮型のものや2段以上の多段圧縮型の
ものに応用することもできる。
【0043】つぎに、本発明防錆手段の使用例につい
て、図2に基づいて説明する。
【0044】図2は、本発明の防錆手段を備える圧縮機
を予備機として使用した例を示したものであり、10d
が本発明の防錆手段を備える圧縮機である。
【0045】予備機として使用される圧縮機10dは、
通常は運転しておらず、他の圧縮機10a〜10cの故
障、修理、点検による運転不能の際に運転されるもので
あり、長期にわたって停止されることになる。そのた
め、常時運転されている圧縮機10a〜10cに比較し
て圧縮機本体内や冷却水の流路、配管等が腐食し易いも
のとなる。
【0046】なお、圧縮機10a〜10cは、乾燥空気
導入管86を有しない点以外は本発明の圧縮機10dと
同様の構成であるが、10a〜10cに示す圧縮機につ
いても、本発明の防錆手段を備える圧縮機を使用するこ
ともできる。
【0047】以上の4機の圧縮機10a〜10dは、並
列に配置され、その消費側配管75a〜75dを配管1
04において集合させている。圧縮機10a〜10dの
吐出口近傍には、それぞれ開閉弁89a〜89dが設け
られ、これらの各圧縮機10a〜10dの吐出管75a
〜75dが集合された配管104は、除湿装置108、
集合タンク110へ送られ、そこから図示せざる空気作
業機等に圧縮空気が供給される。
【0048】前記配管104に連通し、除湿装置10
8、集合タンク110、図示せざる空気作業機に連通す
る配管112は、集合タンク110の下流において分岐
され、この分岐された配管114が、圧縮機10dの乾
燥空気導入管86として圧縮機10dに連通している。
従って、本実施例では圧縮機10a〜10c、除湿装置
108が圧縮機本体10dに対する乾燥空気供給源50
として用いられる。
【0049】なお、図中116は冷却水の給水管であ
り、圧縮機10a〜10d内を循環して加熱された冷却
水を冷却する冷却塔100とポンプ120を介して連通
され、他端を各圧縮機10a〜10dの冷却水の給水管
96に連通している。また、118は、冷却水の排出管
であり、一端を各圧縮機10a〜10dの排水管98に
連通し、その他端を冷却塔100に連通して圧縮機10
a〜10d内を循環し熱交換されて加熱された冷却水を
冷却塔100に回収するものである。なお、前記冷却水
は、停止中の圧縮機に対しても常時圧縮機のケーシング
内を循環し得るように構成されている。
【0050】以上のように配管接続されて構成された圧
縮機10a〜10cを始動すると、各圧縮機10a〜1
0cより吐出された圧縮空気は配管104によって合流
され、除湿装置108内を通過して除湿された後、集合
タンク110内に充填される。一方、駆動されていない
圧縮機10dの放気弁92が開放しており、乾燥空気導
入管86に設けられた弁52及び開閉弁56は開放状態
となっており、集合タンク110内に充填された乾燥し
た空気が圧縮機10dの圧縮機本体20,30内に供給
されている。従って、圧縮機10dの圧縮機本体内は錆
の生じにくい状態となっている。
【0051】一方、前記停止中の圧縮機10dに対して
も冷却水の循環はなされており、その結果、圧縮機10
dの圧縮機本体20,30のケーシングに設けられた冷
却水の流路内または、給水管96、排水管98、及びこ
れらに設けられた開閉弁等においても滞留がないから、
これら冷却水の流路内にスケールが付着したり、また、
腐食を抑制する。
【0052】なお、前記圧縮機10a〜10dの全部又
は複数段を本発明の防錆手段を備える圧縮機にて構成し
た場合には、集合タンク110の下流にて分岐された配
管114を当該圧縮機10a,b(,c,d)の乾燥空
気導入管86に連通し、圧縮機10a〜10dのうち停
止している当該圧縮機10a,b(,c,d)に対して
乾燥空気の供給を行うように構成することもできる。
【0053】また、他の実施例として、図3に示すよう
に、乾燥空気導入管86を低圧段圧縮機20の吐出口2
4と高圧段圧縮機30の吸気口32を連通する配管78
に連通してもよく、これにより、低圧段圧縮機と高圧段
圧縮機内にまんべんなく乾燥空気が行きわたり圧縮機本
体内は錆びにくい状態となっている。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、圧縮機本体内に継
続的に乾燥空気を供給・通過させる乾燥空気供給管を設
けた比較的簡単な構成により、圧縮機本体内での錆の発
生を防止することができ、しかも、継続的な冷却水の循
環により圧縮機本体、ウオータジャケットを含むケーシ
ング内、及び各冷却水の配管系の腐食の発生を防止する
ことができ、且つ長期間停止していた圧縮機の再始動を
円滑に行うことができた。さらに、寒冷地においては冷
却水流路内の凍結防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防錆手段を備えたオイルフリースク
リュ圧縮機の実施の形態を示す回路図である。
【図2】 本発明の防錆手段を備えたオイルフリースク
リュ圧縮機の使用例を示す概略回路図である。
【図3】 本発明の防錆手段を備えたオイルフリースク
リュ圧縮機の他の実施の形態を示す回路図である。
【符号の説明】
10 圧縮機(オイルフリースクリュ圧縮機) 10a〜10d 圧縮機 11 パッケージ(圧縮機の) 20 圧縮機本体(低圧段圧縮機) 22 吸気口 24 吐出口 30 圧縮機本体(高圧段圧縮機) 32 吸気口 34 吐出口 50 乾燥空気供給源 52 弁 54 ストレーナ 56 開閉弁 58 逆止弁 59 逆止弁 70 ケース 72 吸入絞り弁 74 吸入フィルタ 75 消費側配管 75a〜75d 吐出管 76 インタクーラ 77 ドレンパイプ 78 配管 79 開閉弁 80 アフタクーラ 81 ドレンパイプ 82 吸入通路 86 乾燥空気導入管 88 配管 89 開閉弁 89a〜89d 開閉弁 92 放気弁 93 放気管 94 オイルクーラ 96 (冷却水の)給水管 98 (冷却水の)排水管 100 冷却塔 104 配管 108 除湿装置 110 集合タンク 112 配管 114 配管 116 給水管 118 排水管 120 ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入通路を開閉する吸入絞り弁を介して
    大気を圧縮機本体の吸気口から吸入し、圧縮して、圧縮
    機本体の吐出口から逆止弁を備える配管を経て、消費側
    配管へ圧縮空気を供給するオイルフリースクリュ圧縮機
    において、 前記圧縮機本体の停止時継続して、前記吸入絞り弁を閉
    塞して吸気を停止し、前記吸入絞り弁の下流に乾燥空気
    を導入すると共に、該乾燥空気を圧縮機本体内を通過さ
    せ、前記逆止弁の上流から圧縮機外へ放出することを特
    徴とするオイルフリースクリュ圧縮機の防錆方法。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機本体の運転時及び停止時のい
    ずれにおいても前記圧縮機本体のケーシングに形成した
    冷却水流路へ冷却水を常時供給することを特徴とする請
    求項1記載のオイルフリースクリュ圧縮機の防錆方法。
  3. 【請求項3】 圧縮機本体の吸気口に連通する吸入通路
    に吸入空気量を制御する吸入絞り弁を設け、圧縮機本体
    の吐出口と圧縮機の消費側配管との間の配管に逆止弁を
    設けたオイルフリースクリュ圧縮機において、 圧縮機本体の停止時開放し運転時閉塞される開閉弁を備
    え、且つ、継続的に乾燥空気を供給可能な乾燥空気供給
    源に一端を連通した乾燥空気導入管を前記吸入絞り弁の
    下流において前記吸入通路に連通し、 圧縮機本体の停止時開放され運転時閉塞される放気弁を
    備え、且つ、一端を大気に開放する放気管を前記消費側
    の配管の他端に設けられた逆止弁の上流に連通したこと
    を特徴とするオイルフリースクリュ圧縮機の防錆装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥空気導入管に設けられた開閉弁
    は、圧縮機本体の停止時において開放し、運転時閉塞す
    る電磁弁である請求項3記載のオイルフリースクリュ圧
    縮機の防錆装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮機本体のケーシングに形成した
    冷却水の流路に、常時冷却水を供給する冷却水供給源
    を、給水管及び排水管を介して連通した請求項3又は4
    記載のオイルフリースクリュ圧縮機の防錆装置。
  6. 【請求項6】 前記圧縮機本体より吐出された圧縮空気
    を冷却する水冷クーラを設け、該クーラを前記冷却水の
    給水管及び排水管に連通したことを特徴とする請求項5
    記載のオイルフリースクリュ圧縮機の防錆装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6754395B1 (en) 1999-03-04 2004-06-22 Kabushiki Kaisha Sega Enterprises Image information encoding method and decoding method
JP2008163926A (ja) * 2007-01-05 2008-07-17 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 無給油式スクリュー圧縮機

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