JPH10188333A - 原盤露光装置 - Google Patents

原盤露光装置

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JPH10188333A
JPH10188333A JP9323745A JP32374597A JPH10188333A JP H10188333 A JPH10188333 A JP H10188333A JP 9323745 A JP9323745 A JP 9323745A JP 32374597 A JP32374597 A JP 32374597A JP H10188333 A JPH10188333 A JP H10188333A
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JP
Japan
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master
immersion lens
solid immersion
exposure apparatus
slider
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Withdrawn
Application number
JP9323745A
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English (en)
Inventor
Toshinori Sugiyama
寿紀 杉山
Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
Susumu Imai
奨 今井
Osamu Ishizaki
修 石崎
Katsusuke Shimazaki
勝輔 島崎
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報ピットの微小化および狭トラックピッチ
化に対応した狭溝化を実現することができる原盤露光装
置を提供する。 【解決手段】 原盤露光装置はフォトレジスト20を塗
布した原盤19にレーザ光4集光する光学素子としてN
A>1を満たす固体イマージョンレンズ17を用いる。
固体イマージョンレンズ17とフォトレジスト20との
間隔をエバネッセント光の減衰距離内に維持するために
静圧エアスライダ16aを用いる。制御された流量のエ
アは管30を通じて静圧エアスライダ16aのエア吹出
口30から吹き出される。エアスライダ16aはホルダ
32によりベース28のシリンダ部28a内にエアベア
リング機構を介して支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の記
録媒体用基板の原盤を製造するための原盤露光装置に関
し、より詳細には原盤上に照射されるレーザ光のスポッ
ト径の回折限界を小さくすることができる光学素子を用
いた原盤露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスクや光磁気ディスクの
基板は、プリフォーマット信号がグルーブやプリエンボ
スピットとして形成された原盤を複製してスタンパを作
製し、スタンパを装着した射出成型器でプラスチック材
料等を射出成型することによって製造される。原盤にグ
ルーブやプリエンボスピットを形成するために原盤露光
装置が用いられている。原盤露光装置は、通常、フォト
レジストが塗布されたガラス原盤を回転しながら、原盤
面に照射するレーザ光をプリフォーマット信号に応じて
オンオフすることによって所定のパターンでフォトレジ
ストを感光する。かかる原盤露光装置として、例えば、
テレビジョン学会誌 Vol 37, No.6, 475-490頁(1983
年)には、レーザ光波長λ=457.98nm、レンズ
開口数NA=0.93の光ヘッドを用いて、原盤上にス
ポットサイズ約0.5μmにレーザ光を絞り込むことが
できるVHD/AHD方式ビデオディスクのレーザカッ
ティングマシンが開示されている。このカッティングマ
シンを用いると最小0.25μmのエンボスピットを形
成することができることが報告されている。また、この
カッティングマシンはレーザスポットを原盤に追従させ
るためにHe−Neレーザを補助ビームとしたフォーカ
シングサーボ系を用いている。
【0003】特開平6−187668号公報は、狭トラ
ックピッチ化、高密度記録しても隣接トラックからのク
ロストークを軽減することができる光ディスク原盤の製
造方法を開示しており、原盤露光において上記文献とほ
ぼ同様の構成のレーザカッティングマシンを使用してい
る。
【0004】ところで、従来よりさらに高密度記録を可
能にするために、固体イマージョンレンズを用いた近接
場の光記録が注目されている。固体イマージョンレンズ
は屈折率が真空よりも大なる材料、例えば、屈折率の高
いガラス等で構成される球の一部を切断し、切断面と記
録媒体の記録面が平行となるように配置したレンズであ
り、光学系のNAを大きくすることで回折限界を小さく
することを可能にする。これは、固体イマージョンレン
ズの内部において、光を集光することによって空気中に
おける最小のスポット径よりも小さなスポット径を得る
ことができるためである。
【0005】B.D.Terris等は、固体イマージョンレンズ
を用いることによって光学系のNAを1よりも大きく
し、真空中の最小スポット径より小さなスポット径を得
たことを報告している(“Near-field optical data st
orage using a solid immersion lnes”, Applied Phys
ics Letters, vol.65 pp.388-390 (1994) )。この報告
によると、固体イマージョンレンズを用いるとレンズの
屈折率nに対して、NAをnまで大きくすることが可能
であり、入射光のNAと比較してn2 倍まで大きくで
き、結果としてスポット径を1/n2 まで小さくするこ
とが可能となる。青色レ−ザを用いれば、125nmの
スポット径が実現される可能性が生じ、この場合の記録
密度は約40ギガビット平方インチにもなり得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年のマルチメディア
化による情報量の増大に伴い、光ディスク等の情報記録
媒体の高密度化、大容量化が要望されている。この要望
に応えるために、原盤露光装置においても光ディスク等
に記録するエンボスピットやグルーブのパターンを微小
化して露光する必要がある。
【0007】本発明の目的は、情報ピットの微小化及び
狭トラックピッチ化に対応した狭溝化を実現することが
できる原盤露光装置を提供することにある。また、本発
明の目的は原盤露光装置に固体イマージョンレンズを用
いた場合に、原盤と固体イマージョンレンズを所定の間
隔で維持しエバネッセント波での原盤露光を確実に行う
ことができる機構を備えた原盤露光装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、フォトレジストを塗布した記録媒体製造用原盤に
レーザ光を集光して照射することによりフォトレジスト
を所望のパターンに感光する原盤露光装置において、上
記レーザ光を集光するための光学素子としてNA>1を
満たす固体イマージョンレンズを用い、上記固体イマー
ジョンレンズと上記フォトレジストを塗布した原盤の距
離を一定に保つ手段を備えることを特徴とする原盤露光
装置が提供される。
【0009】本発明の原盤露光装置は、レーザ光をフォ
トレジストを塗布した原盤上に集光するための光学素子
としてNA>1の固体イマージョンレンズを用いる。図
10に、光学素子18として固体イマージョンレンズを
用いて原盤19に照射されるレーザ光のスポット径をよ
り小さなスポット径にする原理を説明する。一般に、光
学素子を通じて集光される光のスポット径Sは下記式
(1)により表される。
【0010】
【数1】 S=λ/(2NA)=λ/(2n・sinθmax ) ・・・(1) 式中、λは光学素子に入射するレーザ光の波長、NAは
光学素子の開口数、nは光学素子の屈折率、θmax は入
射光束の最も外側の光線と光軸とのなす角(入射角)を
示す。レーザ光の波長λを一定とした場合、スポット径
Sを小さくするには上式(1)からNAを大きくすれば
よいことがわかる。NAはNA=n・sinθmax で定
義されるので、NAを増大するには屈折率nと入射角θ
max を大きくすればよい。屈折率の大きな材料として
は、C、SiC、Si34 、ZrO2 、Ta2 5
ZnS、TiO2 、または高屈折率ガラス等が知られて
おり、これらの材料から光学素子を構成することができ
る。光学素子に高い屈折率の材料を用いると光学素子の
内部に入射した光の波長が短くなる。また、図10に示
したように、入射光を光学素子(固体イマージョンレン
ズ)17の表面で屈折させ且つ光学素子17の底面(射
出面)17aに集光させると、光学素子17内では底面
17aへの入射角θmax 、すなわち、光学素子17の底
面17aに配置した物体(ここでは原盤19)への入射
角θmax を光学素子18の球面への入射角より大きくす
ることができる。
【0011】光学素子17は半径rの球の一部を切断し
て形成された半球型レンズ(固体イマージョンレンズ)
である。光学素子17の切断面、すなわち、光学素子1
7の出射面17aは入射光の光軸に対して垂直に切断さ
れる。光学素子17の切断位置は球の中心からr/nの
距離である。図10に示したように、入射光の延長線
(図中、破線)が光学素子17の中心から距離nrだけ
下方にある位置で交わるように入射光を光学素子17に
入射させると、入射光は光学素子17の底面17aに集
光することになる。ここで、原盤19を光学素子17の
底面17aからエバネッセント光の減衰距離102内の
位置に配置すると、光学素子17はエバネッセント場
(空気のギャップ)を介して原盤19上に光の微小スポ
ットを形成する。光学素子17は、前述したように光学
素子17内での入射光の波長λの短波長化及び入射角θ
max の増加によってn2 倍までNAを増加させることが
できる。換言すれば、理論的にはレーザ光のスポット径
が1/n2 まで小さくできる。それゆえ、光学素子とし
て固体イマージョンレンズを用いれば、原盤19上に形
成されるスポットを空気中で得られる最小スポットより
も小さくできる。例えば、本発明の原盤露光装置では、
ピット幅が0.2μm以下のピットパターンを露光する
ことが可能である。
【0012】本発明では、固体イマージョンレンズを原
盤露光装置の集光手段として用いているので、固体イマ
ージョンレンズの出射面は原盤の表面と平行でなければ
ならない。このために、本発明の原盤露光装置では固体
イマージョンレンズが光ヘッドに少なくとも2本以上の
梁により支持されていることが好ましい。
【0013】さらに、上述のように固体イマージョンレ
ンズと原盤との距離はエバネッセント光の減衰距離内に
しなければならない。本発明においては、静圧型エアス
ライダを用いることによって固体イマージョンレンズと
原盤との距離をエバネッセント光の減衰距離内の一定の
距離に保つことができる。特に、本発明の原盤露光装置
は、スライダ底面に複数のガス吹出口が形成され且つス
ライダ内部に該ガス吹出口に通じるガス供給路が形成さ
れたエアスライダと、該ガス供給路に調整された流量で
ガスを送り込むガス供給源とを備えることが好ましい。
【0014】また、本発明において、動圧型エアスライ
ダ上に固体イマージョンレンズを設置して線速度一定の
条件で原盤を回転させることにより、エアスライダを原
盤上から浮上させて固体イマージョンレンズと原盤との
距離をエバネッセント光の減衰距離内の一定の距離に保
つこともできる。動圧型エアスライダを用いることによ
り装置構成を簡略化することができる。動圧型エアスラ
イダとして、負圧正圧併用型スライダが好ましい。
【0015】上記固体イマージョンレンズとフォトレジ
ストを塗布した原盤の距離をエバネッセント光の減衰距
離内の一定の距離に保つ手段として、エバネッセント光
を用いた自動焦点機構を用いることができる。かかる自
動焦点機構は、エアスライダと原盤との間隔を調整する
ためのアクチュエータと、固体イマージョンレンズ端面
とフォトレジストの間に異なる間隔が形成されるように
固体イマージョンレンズ端面に段差が形成された固体イ
マージョンレンズと、該段差が形成された固体イマージ
ョンレンズ端面に固体イマージョンレンズの内部側から
光を入射するための手段と、該段差が形成された固体イ
マージョンレンズ端面からの反射光を検出する光検出器
と、該光検出器からの出力に基づいて上記アクチュエー
タを制御するための制御系とから構成することができ
る。自動焦点機構を用いることにより、露光中であって
も固体イマージョンレンズとフォトレジストを塗布した
原盤の距離をモニターしながらエバネッセント光の減衰
距離内の距離に調整することができる。
【0016】エアスライダを用いた本発明の原盤露光装
置は光ヘッドを備え、該光ヘッドが、上記エアスライダ
から光ヘッド基部に向かって延在するホルダ部材のよう
な部材と、該部材を固体イマージョンレンズの光軸方向
に移動可能にするとともに該光軸に直交する面内での移
動を拘束するように支持する支持機構とを備えることが
できる。原盤露光中に、固体イマージョンレンズを用い
たエアスライダは原盤上で浮上しているため、エアスラ
イダは固体イマージョンレンズの光軸と直交する方向、
すなわち、原盤の面内方向において微動するおそれがあ
る。かかるエアスライダの原盤の面内方向での微動は、
露光位置精度を低下させることになる。そこで、本発明
ではエアスライダから延在する部材と、該部材の原盤面
内方向での移動を防止するような該部材の支持機構を設
けることにより、かかるエアスライダの原盤の面内方向
の微動を防止している。
【0017】上記支持機構は、光ヘッド内に形成され且
つ上記部材の少なくとも一部と嵌合可能な受容部、例え
ば、シリンダにすることができる。さらに、上記エアス
ライダから延在する部材と受容部とは固体イマージョン
レンズの光軸方向にエアベアリングにより相対移動可能
にすることができる。エアベアリングは、上記部材及び
その受容部の一方の壁面に気体吹き出し部を形成し、該
気体吹き出し部に気体を供給する気体供給装置を光ヘッ
ドまたは原盤露光装置に設けることによって構成するこ
とができる。なお、本発明の実施例5に示したように、
エアスライダから延在する部材は、後述するリレーレン
ズを保持する円筒状のホルダとし、受容部はホルダの外
径よりわずかに内径が大きいシリンダとし、ホルダ内を
固体イマージョンレンズに入射する光が通過するように
するのが好ましい。
【0018】本発明の原盤露光装置は、固体イマージョ
ンレンズに入射するレーザ光の入射角を調整するための
リレーレンズをさらに備え、該リレーレンズを固体イマ
ージョンレンズに対して移動することによって固体イマ
ージョンレンズの底面に入射光を集光するための手段を
さらに備えることが好ましい。かかる手段を備えること
によって、リレーレンズからの入射光を確実に固体イマ
ージョンレンズの底面に集光させ、固体イマージョンレ
ンズの底面にエバネッセント光減衰距離を隔てて配置し
た原盤を微小スポットで確実に露光することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体イマージョン
レンズを用いた原盤露光装置の実施の形態及び実施例を
図面を参照しながら説明する。
【0020】〔第1実施例〕本発明に従う原盤露光装置
の第1実施例を図1により説明する。図1は、原盤露光
装置100の構成概略を示す。原盤露光装置100は、
主に、露光用のレーザ光を出射するレーザ光源1、原盤
19への照射タイミング及び照射位置をそれぞれ調整す
る音響光学(AO)変調器7及び音響光学(AO)偏向
器9、露光用光ヘッド27、原盤19を回転するターン
テーブル21、照射されたスポットを観測するための撮
像管24及びディスプレイ26並びに光路を調整するた
めのビームスプリッター3、ミラー11、ハーフミラー
13、レンズ6等の種々の光学素子から構成されてい
る。
【0021】レーザ光源1から出射されたレーザ光束2
はビームスプリッタ3により第1の光束4と第2の光束
5に分けられる。第1の光束4は、一対のレンズ6で挟
まれたAO変調器7に入射して、記録すべき信号のタイ
ミングに応じたパルス光に変調される。AO変調器7で
変調されたパルス光はミラー8で反射された後、AO偏
向器9に入射して原盤19の所定の半径方向位置を照射
するように偏向される。次いで、偏向された光は、偏光
ミラー10及びミラー11を経て光ヘッド27に入射す
る。光ヘッド27には後述するリレーレンズ15及び固
体イマージョンレンズ17が装着されており、それらの
レンズによりレーザ光は原盤19の表面の所定位置に集
光される。原盤19上には予め入射光に対して感光性の
フォトレジスト20が塗布されている。一方、第2の光
束5はEO変調器12に入射する。AO変調器7の代わ
りにEO変調器12により照射タイミング及び露光量を
変調してもよい。EO変調器12を通過した光はハーフ
ミラー13で反射され、λ/2位相板14を透過した
後、偏光ミラー10、ミラー11を経て光ヘッド27に
到達する。
【0022】光ヘッド27から原盤19上のフォトレジ
スト膜20に照射された光は、液浸レンズと同じ原理に
より空気中の理論的な最小スポット径よりも小さなスポ
ットを形成してフォトレジスト膜20を感光させる。こ
こで、固体イマージョンレンズ18の端面とフォトレジ
スト膜20表面との距離は後述する方法でエバネッセン
ト波が伝搬する距離以内に調整する必要がある。
【0023】原盤19のフォトレジスト膜20の表面か
ら反射された光は、固体イマージョンレンズ18及びリ
レーレンズ15を透過して平行光となり、ミラー11、
偏光ミラー10、ハーフミラー13を経てレンズ22に
より撮像管24上に集光される。撮像管24のディスプ
レイ26に表示されたスポット像26a,26bを観察
することにより、固体イマージョンレンズ18によって
形成されるスポット形状を確認することができる。
【0024】次に、図1に示した原盤露光装置100の
光ヘッド27の構造の詳細を図2及び図3を用いて説明
する。図2及び図3は、それぞれ、固体イマージョンレ
ンズ17を静圧式の浮上型エアスライダ16aに搭載し
た光ヘッド27の斜視図及び断面図を示す。
【0025】図2に示すように光ヘッド27は浮上型エ
アスライダ16aと、光ヘッドベース部28とを備え、
浮上型エアスライダ16aはベース部28の底面に固着
された4本の支持部材29及びそれに接続された弾性部
材18、例えば板バネにより支持されている。この支持
構造により、エアスライダ16aは、原盤平面と平行な
方向(図中X,Y方向)に拘束され、固体イマージョン
レンズの光軸方向(図中Z方向)に可動である。
【0026】図3に示すように、エアスライダ16aは
その上部にピエゾ素子33を介してリレーレンズ15を
支持するホルダ32を備える。エアスライダ16aの中
央に固体イマージョンレンズ17が固定されて配置され
ている。ここで、リレーレンズ15の焦点位置が固体イ
マージョンレンズ17の端面(底面)17aと一致する
ように、ピエゾ素子33により固体イマージョンレンズ
17に対するリレーレンズ15との光軸方向位置が調整
される。
【0027】エアスライダ16aは、原盤19の回転速
度や半径位置に拘らずスライダ16aと原盤に塗布され
たレジスト20表面との距離、いわゆる浮上高さを常に
一定に保つための手段として、スライダ底面に形成され
た複数(4つ)のガス吹き出し口30、ガス吹き出し口
30に連結されたガス供給管31及び空気や窒素等のガ
スを調整された流量でガス供給管31に送り込むガス供
給源(図示しない)を備える(静圧型エアスライダ)。
エアスライダ16aの浮上高さは、エア吹き出し口30
から排出されるガスの流量及びエアスライダ16aを支
持する板バネ18aの弾性定数を調整することによって
制御することができる。なお、エア吹き出し口30は、
レジスト20からあるいは雰囲気中からの塵等の異物が
詰まらないようにその開口部の面積がエア供給路の途中
(絞り部)に比べて大きくなるように形成されている。
【0028】エアスライダ16aの浮上高さは、固体イ
マージョンレンズ17の端面17aに集光された光のエ
バネッセント光の減衰距離内におかれる。この距離はレ
ーザ光源1の波長をλとすると3λ/16以下が望まし
い。この距離が3λ/16より長くなると、エバネッセ
ント光が減衰し、フォトレジストに露光される光量が少
なくなる。また、この距離の変動は露光量の変動になる
ので、距離変動量をλ/16以下にすることが望まし
い。
【0029】〔第2実施例〕
図4に、図1に示した原盤露
光装置100に使用される光ヘッド27の別の具体例を
示す。図4に示した光ヘッドは、リレーレンズ15が光
ヘッドベース部28にボイスコイルアクチュエータ13
0を介して接続されている。ボイスコイルアクチュエー
タ130は、ボビン34a、コイル34b、永久磁石3
5、ヨーク36a,36b、上側バネ材37a、下側バ
ネ材37bから構成されている。ボビン34aはその内
側でリレーレンズ15を支持し且つコイル34bを流れ
る電流の向きに従って上下に駆動される。ボイスコイル
アクチュエータ130はドライバ66からの制御信号を
受けてコイル34bに流す電流を制御してリレーレンズ
15を通過した光を固体イマージョンレンズの端面に集
光させる。
【0030】光ヘッドベース部28には、スライダ部材
16bのベース部28に対する位置変位(光軸方向)を
検出する静電容量センサ60が設けれている。静電容量
センサ60は、支持体62a,62bにそれぞれ支持さ
れた電極61a,61b間の距離を測定する。センサ6
0の出力は変位検出回路64を通じてボイスコイル型ア
クチュエータ130を駆動するドライバ66に送られ
る。またドライバ66には電極61a,61b間の距離
を所定の値、すなわち、リレーレンズ15を通過した光
が固体イマージョンレンズの端面17aに集光するよう
な位置関係(図10参照)における電極61a,61b
間距離に維持するための基準変位設定信号65が送られ
る。ドライバ66は変位検出回路64からの出力と基準
変位設定信号65とを比較して固体イマージョンレンズ
17に対するリレーレンズ15の位置を制御する。こう
して、固体イマージョンレンズ17への入射光の入射角
は、その入射光が固体イマージョンレンズ17に屈折入
射した後、レンズ内で端面17aに収束するように調整
される。
【0031】図4に示した光ヘッドの他の構造は、第1
実施例と同様であるのでその説明を省略する。本実施例
の光ヘッドの構成を採用することにより、第1実施例に
比べてスライダ全体の質量が小さくなり、エアスライダ
部材16bの原盤19の上下動に対する追従性が向上す
るという利点がある。また、センサ60を設けたことに
より原盤露光しながらリレーレンズ15の焦点位置を正
確に制御することができ、それによって固体イマージョ
ンレンズ17からのエバネッセント光による微小ピット
の露光を確実にする。
【0032】〔第3実施例〕図5に、図1に示した原盤
露光装置100に使用される光ヘッド27の第1及び第
2実施例とは異なる例を示す。図5に示した光ヘッド
は、図3に示した第1実施例の光ヘッドと異なり、スラ
イダ16cの底面からのガス吹き出しは行わない。すな
わち、この実施例の光ヘッドは、エアスライダ16cの
浮上動作を原盤19の回転により生じる気流及びエアス
ライダ16cを可動に支持する板バネ18cの弾性定数
によって制御するいわゆる動圧型エアスライダを採用し
ている。
【0033】原盤19の半径位置あるいは回転速度が変
化することによりエアスライダ16cに対するフォトレ
ジスト面20の相対速度が変動したとき、エアスライダ
16cの浮上量は変化する。この動圧型エアスライダ1
6cはかかる浮上量の変化を抑制するため、図6に示し
たような形状の負圧正圧併用型スライダを採用してい
る。図6のスライダ16cの底面図、左側側面図及びA
A線断面図からわかるように、スライダ16cの底面8
1には底面81からわずかに突出し(図6では紙面前方
に突出)且つ図中矢印で示したディスク進行方向に延在
する凸部80が形成されている。凸部80はディスク進
行方向に沿ってその幅(ディスク進行方向と直交する方
向の長さ)が変化するように形成されている。スライダ
16Cに対して原盤(図6に示さない)が回転駆動した
ときに発生する気流は矢印Bに示すように凸部80の間
を通り抜ける。この際、気流は凸部80の幅広(AA線
上)部分80aに挟まれた狭い領域で圧縮された後、幅
狭部分80bに挟まれた幅の広い領域に拡散するために
その圧力が低下する。この低下した圧力(負圧)により
スライダ16Cに原盤ディスクからの吸引力が働き、一
方で、スライダ16Cには原盤の回転による浮力が作用
し、これらの力がバランスすることによりスライダ16
Cは原盤との間で一定の間隔を維持することができる。
負圧正圧併用型スライダの詳細は、例えば、「MR/G
MRヘッド技術」、第112頁(トリケップス出版)に
記載の磁気ディスクへの適用例の欄を参照することがで
きる。
【0034】図5に示した光ヘッドの他の構成は、第1
実施例と同様であるのでその説明は省略する。この実施
例の光ヘッドの構成を採用することにより、エア供給手
段が不要になるため、原盤露光装置の構造を一層簡略化
することができる。
【0035】〔第4実施例〕図7に、図1に示した原盤
露光装置100に使用される光ヘッド27の第1〜第3
実施例とは異なる例を示す。この実施例の光ヘッドでは
エアスライダ16dの浮上量を制御するためにエバネッ
セント光による自動焦点機構を用いている。
【0036】図7に示す様に、エアスライダ16dは、
二組のバネ材18c,18dによりベース部28の支持
部材29と連結されている。この例では、リレーレンズ
15はエアスライダ16d上に設置されたホルダ32に
固定されている。ホルダ32上には、ボイスコイル型ア
クチュエータ140を構成するボビン34eが固着され
ており、アクチュエータ140の他の構成要素であるコ
イル34f、永久磁石35b、ヨーク36c,36dは
ベース部28に装着されている。従って、アクチュエー
タ140が駆動すると、固体イマージョンレンズ17及
びリレーレンズ15が装着されたエアスライダ16dが
ベース部28に対して光軸方向(図面上下方向)に移動
することになる。
【0037】エアスライダ16dの内部には、外部から
固体イマージョンレンズ17に通じる空洞(光路)16
f,16gが光軸を挟んで対称に形成されおり、一方の
光路16fの開口部(光入射口)にはLED光源40が
装着され、他方の光路16gの開口部(光出射口)は、
光検出器41,42がそれぞれ装着されている。固体イ
マージョンレンズ17の端面(底面)はその中央部17
bが周縁部17cから少なくともλ/4(λはレーザビ
ームの波長)突出するように段差が形成されている。従
って、フォトレジスト面20と固体イマージョンレンズ
端面17b間に適正な浮上量(λ/16〜3λ/16
で、例えば、λ/8)が保たれているとき、フォトレジ
スト面20と固体イマージョンレンズの周縁部17c
は、少なくとも3λ/8以上離れていることになる。
【0038】光検出器41,42の出力d1 ,d2 は、
図8に示した信号処理回路に接続されている。信号処理
回路は、一対のI−V変換器91、アンプ92、差動ア
ンプ93、位相補償回路94から構成されており、位相
補償回路94からの制御信号はボイスコイル型アクチュ
エータ140のドライバ66に入力される。上記信号処
理回路及びアクチュエータ140のドライバ66がボイ
スコイル型アクチュエータの制御系を構成する。
【0039】図7及び図8に示した構成の光ヘッドにお
けるエアスライダ16dの浮上量の制御原理について以
下に説明する。図7において、LED40から出射した
レーザ光は、空洞16fを通って固体イマージョンレン
ズ17の端面の中央部(突出部)17b及び周縁部17
cに到達した後、全反射条件に従って反射される。一方
で、固体イマージョンレンズ17の端面からエバネッセ
ント光が原盤19の方向に漏れ出る。
【0040】ここで、図9は、固体イマージョンレンズ
17の端面と原盤19のフォトレジスト20表面の距離
に対する固体イマージョンレンズの端面からの反射率の
関係を示すグラフである。図9によると、フォトレジス
ト面20と固体イマージョンレンズ端面の間隔がλ/8
である場合には、エバネッセント光により反射率が約3
5%であるのに対して、浮上量が3λ/8を超えると反
射率は90%以上となる。すなわち、固体イマージョン
レンズ端面の中央部17bからの反射率が約35%であ
る場合には、周縁部17cからの反射率は90%であ
り、検出器41及び42において電流信号に変換された
電気信号d1,d2の比率は約35: 90となる。従っ
て、図8に示すような信号処理回路においてアンプ92
のゲインを反射率の比の逆数1/(35/90)=90
/35とすることによりレンズ中央部17bでの浮上高
さがhが丁度λ/8の時に作動アンプ93を経て位相補
償回路から出力された制御信号PはP=0となり、h>
λ/8の時には制御信号P<0となり、h<λ/8の時
に制御信号P>0となる。よって、この制御信号Pの極
性に基づいてドライバ66によりボイスコイル型アクチ
ュエータ140を駆動すればエアスライダ16dの正確
な浮上量に調整することができ、エバネッセント光によ
る微小ピットの露光を確実にすることができる。
【0041】〔第5実施例〕図11に、図1に示した原
盤露光装置100に使用される光ヘッド27の第1〜第
4実施例とは異なる例を示す。この実施例の光ヘッド
は、図3(第1実施例)に示した光ヘッドに、原盤露光
中にエアスライダ16aが原盤面内方向に微動すること
を防止するための機構をさらに備える。
【0042】図11に示した光ヘッドは、リレーレンズ
15を支持し且つ上方に(ベース部28に向かって)延
在する円筒状ホルダ32と、ベース部28の中央側壁が
下方に延在することにより形成されたシリンダ部28a
を有する。シリンダ部28aの内径はホルダ32の外径
よりも僅かに大きくなるように両者が形成されており、
それによりホルダ32がシリンダ部28a内で摺動(移
動)可能となる。シリンダ部28aの壁面にはガス吹き
出し孔28bがシリンダ部28aの内周方向及びシリン
ダ部28aの中心軸方向に均一に形成されており、ガス
吹き出し孔28bはシリンダ部28a内部に形成された
環状のガス流路28cと連絡されている。ガス供給管3
1は途中で分岐して、一方の分岐管31aはスライダ1
6aのガス吹き出し口30に連結し、他方の分岐管31
bは環状のガス流路28cに連結する。
【0043】図11に示した構造の光ヘッドにおいて、
ガス供給管31から空気または窒素等のガスが供給され
ると、分岐管31b及び環状のガス流路28cを通じて
ガス吹き出し孔28bからガスが吹き出される。前述の
ようにガス吹き出し孔28bはシリンダ部28aの内壁
に渡って均一に形成されているため、ガス吹き出し孔2
8bから吹き出したガスはシリンダ部28aの内周とホ
ルダ32の外周の間に均一に充満し、常にホルダ32を
シリンダ部28a内の一定位置(シリンダ部28aの中
心)に位置付けるように付勢する。また、シリンダ部2
8aの内周とホルダ32の外周との間に充満したガス
は、エアベアリングとして機能して、ホルダ32をシリ
ンダ部28a内で光軸方向に移動可能にする。このよう
なホルダ及びシリンダ並びにエアベアリング機構を用い
ることにより、露光中にエアスライダ16aの光軸方向
の微動を許容しつつ、原盤面内方向における位置ずれを
防止することができ、所定の原盤半径方向及びトラック
方向における高精度な原盤露光を実現することができ
る。また、図11に示した光ヘッドにおいても、実施例
1で説明したように、スライダ16aのガス吹き出し孔
30から吹き出したガスは固体イマージョンレンズ17
と原盤19の露光面との間隔をエバネッセント光の減衰
範囲内に維持する。
【0044】図11では、図3の場合と同様に板バネ1
8aを用いてエアスライダ16aをベース部28に対し
て支持したが、前記エアベアリング機構を採用している
ために、板バネ18aを省略することができる。但し、
板バネ18aを省略する場合には、ホルダ32がシリン
ダ部28aから脱落するのを防止する機構を別途設ける
のが望ましい。図11に示した光ヘッドでは、エアベア
リング機構のガス吹き出し孔28bに供給するガスの供
給源を、エアスライダ16aから吹き出すガスの供給源
と共用したが、エアベアリング機構専用のガス供給源を
設けてもよい。また、上記例では、ガス吹き出し孔28
bはシリンダ部28a側に設けたが、ホルダ32の外周
面に設けてもよい。
【0045】上記例では、エアベアリング機構を用いて
エアスライダ16aの原盤面内での移動を拘束したが、
エアベアリングの代わりに、磁気ベアリングを採用する
こともできる。すなわち、ホルダ32とシリンダ部28
aとが互いに反発し合うような磁性材料からそれらを構
成することができる。また、エアベアリングの代わり
に、ボールベアリングのような機械式ベアリングを採用
してエアスライダ16aの原盤面内での移動を拘束して
もよい。
【0046】以上、本発明の原盤露光装置を5つの実施
例を用いて具体的に説明してきたが本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば、静圧型エアスライダと動
圧型エアスライダとを組み合わせた構成を採用してもよ
く、また、エバネッセント光による浮上量制御を静圧型
エアスライダに適用してもよい。また、第1実施例で静
圧型エアスライダの具体的構造を示したが、この構造に
限らず、原盤の回転による浮上力を用いずに原盤が静止
しているときでも外部から供給した空気圧によってエア
スライダを原盤から所定の高さに維持することができる
構造であれば任意の構造を採用することができる。ま
た、第5実施例で例示したエアベアリング機構を、本発
明のいずれのタイプのエアスライダにも適用することが
できる。
【0047】本発明の原盤露光装置は、コンパクトディ
スク、CD−ROM、デジタルビデオディスク等の再生
専用の光記録媒体、CD−Rのような追記型記録媒体、
光磁気ディスクのような書換え型光記録媒体のみならず
ハードディスク等に使用されるエンボスピットタイプの
磁気記録媒体を製造するために使用することができる。
【0048】本発明では、原盤露光装置の集光レンズと
して固体イマージョンレンズを用い、固体イマージョン
レンズと原盤との間隔をエアスライダを用いて調整して
いる関係上、光ヘッドの原盤の半径方向に対する位置ず
れを防止する必要がある。本発明では少なくとも2本以
上の梁部材(例えば、図2及び図3の弾性部材18)で
エアスライダを支持することによってかかる方向の光ヘ
ッドの剛性を高めている。この梁部材は固体イマージョ
ンレンズの端面を原盤表面に対して平行に維持するため
にも機能している。また、梁部材に代えてまたは梁部材
とともに実施例5に示したようなエアベアリングを用い
て光ヘッドの原盤面内方向に対する位置ずれを防止する
ことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明の原盤露光装置は集光手段として
固体イマージョンレンズを用いているため、極めて微小
なピット、例えば、0.2μm以下のピットが形成され
る高密度記録媒体用の原盤を製造するのに好適である。
また、本発明で開示した静圧型または動圧型エアスライ
ダを用いることにより固体イマージョンレンズと原盤表
面との間隔を正確に制御することができ、エバネッセン
ト波による微小ピットの露光を実現することができる。
特に、動圧型のエアスライダを用いることによりより光
ヘッド、ひいては原盤露光装置の構成を簡素化すること
ができる。また、エバネッセント波を用いた自動焦点機
構を用いることにより露光中であっても原盤と固体イマ
ージョンレンズとの間隔を精密に制御することが可能と
なる。さらに、エアベアリング機構を用いて露光中のエ
アスライダの原盤面内方向の移動を防止することによ
り、高精度の露光位置制御が可能になる。従って、本発
明の原盤露光装置を用いることにより超高密度記録が可
能な情報記録媒体用基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う原盤露光装置の全体構成を説明す
る概念図である。
【図2】図1に示した本発明に従う原盤露光装置の光ヘ
ッドの第1実施例を示す斜視図である。
【図3】図1に示した本発明に従う原盤露光装置の光ヘ
ッドの第1の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に従う原盤露光装置の光
ヘッドの断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に従う原盤露光装置の光
ヘッドの断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例に従う原盤露光装置の光
ヘッドのエアスライダの構造を説明する図である。
【図7】本発明の第4の実施例に従う原盤露光装置の光
ヘッドの断面図である。
【図8】図7に示した光ヘッドのエアスライダの浮上量
を制御するために使用される信号制御回路のブロック図
である。
【図9】固体イマージョンレンズ端面とフォトレジスト
表面の距離に対する光の反射率の関係を示すグラフであ
る。
【図10】固体イマージョンレンズを用いて原盤表面に
露光用のレーザ光を集光する様子を説明する図である。
【図11】図3に示した光ヘッドに、エアスライダの原
盤面内方向の移動を防止するエアベアリング機構を採用
した実施例を説明する図である。
【符号の説明】
3 ビームスプリッタ 7 AO変調器 9 AO偏向器 16 静圧型エラースライダ 17 固体イマージョンレンズ 18 バネ部材 20 フォトレジスト 27 光ヘッド 28 光ヘッドベース部 28a シリンダ部 28b 気体吹き出し孔 29 支持部材 30 エア吹き出し口 100 原盤露光装置 130,140 ボイスコイル型アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石崎 修 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 島崎 勝輔 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジストを塗布した記録媒体製造
    用原盤にレーザ光を集光して照射することによりフォト
    レジストを所望のパターンに感光する原盤露光装置にお
    いて、 上記レーザ光を集光するための光学素子としてNA>1
    を満たす固体イマージョンレンズを用い、 上記固体イマージョンレンズと上記フォトレジストを塗
    布した原盤の距離をエバネッセント光の減衰距離内の一
    定の距離に保つ手段を備えることを特徴とする原盤露光
    装置。
  2. 【請求項2】 上記固体イマージョンレンズとフォトレ
    ジストを塗布した原盤の距離をエバネッセント光の減衰
    距離内の一定の距離に保つ手段として、該固体イマージ
    ョンレンズを支持するエアスライダを用いたことを特徴
    とする請求項1に記載の原盤露光装置。
  3. 【請求項3】 上記エアスライダとして静圧型エアスラ
    イダを用いたことを特徴とする請求項2に記載の原盤露
    光装置。
  4. 【請求項4】 上記固体イマージョンレンズとフォトレ
    ジストを塗布した原盤の距離を一定に保つ手段は、スラ
    イダ底面に複数のガス吹出口が形成され且つスライダ内
    部に該ガス吹出口に通じるガス供給路が形成されたエア
    スライダと、該ガス供給路に調整された流量でガスを送
    り込むガス供給源とを備えることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の原盤露光装置。
  5. 【請求項5】 上記エアスライダとして動圧型エアスラ
    イダを用いたことを特徴とする請求項2に記載の原盤露
    光装置。
  6. 【請求項6】 動圧型エアスライダが負圧正圧併用型ス
    ライダであることを特徴とする請求項5に記載の原盤露
    光装置。
  7. 【請求項7】 上記固体イマージョンレンズとフォトレ
    ジストを塗布した原盤の距離をエバネッセント光の減衰
    距離内の一定の距離に保つ手段として、上記エアスライ
    ダと原盤との間隔を調整するためのアクチュエータと、
    固体イマージョンレンズ端面とフォトレジストの間に異
    なる間隔が形成されるように固体イマージョンレンズ端
    面に段差が形成された固体イマージョンレンズと、該段
    差が形成された固体イマージョンレンズ端面に固体イマ
    ージョンレンズの内部側から光を入射するための手段
    と、該段差が形成された固体イマージョンレンズ端面か
    らの反射光を検出する光検出器と、該光検出器からの出
    力に基づいて上記アクチュエータを制御するための制御
    系とを備えることを特徴とする請求項2に記載の原盤露
    光装置。
  8. 【請求項8】 上記原盤露光装置が光ヘッドを備え、上
    記固体イマージョンレンズが光ヘッドに少なくとも2本
    以上の梁により支持されていることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれか一項に記載の原盤露光装置。
  9. 【請求項9】 ピット幅が0.2μm以下のピットパタ
    ーンを露光することが可能な請求項1〜8のいずれか一
    項記載の原盤露光装置。
  10. 【請求項10】 上記原盤露光装置が光ヘッドを備え、
    該光ヘッドが、上記エアスライダから光ヘッドの基部に
    向かって延在する部材と、該部材を固体イマージョンレ
    ンズの光軸方向に移動可能にするとともに該光軸に直交
    する面内での移動を拘束するように支持する支持機構と
    を備えることを特徴とする請求項2〜9のいずれか一項
    に記載の原盤露光装置。
  11. 【請求項11】 上記支持機構が、光ヘッド基部内に形
    成され且つ上記部材の少なくとも一部と嵌合可能な受容
    部であることを特徴とする請求項10に記載の原盤露光
    装置。
  12. 【請求項12】 上記部材及び受容部の一方に気体吹き
    出し部が形成されており、上記光ヘッドがさらに該気体
    吹き出し部に気体を供給する気体供給装置を備えること
    を特徴とする請求項11に記載の原盤露光装置。
  13. 【請求項13】 エアベアリングにより上記部材と受容
    部とは固体イマージョンレンズの光軸方向に相対移動可
    能であることを特徴とする請求項11または12に記載
    の原盤露光装置。
  14. 【請求項14】 上記固体イマージョンレンズに入射す
    るレーザ光の入射角を調整するためのリレーレンズをさ
    らに備え、該リレーレンズを固体イマージョンレンズに
    対して移動することによって固体イマージョンレンズの
    底面に入射光を集光するための手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の原
    盤露光装置。
  15. 【請求項15】 上記固体イマージョンレンズと上記フ
    ォトレジストを塗布した原盤の距離を、レーザ光の波長
    λに対して3λ/16以下に保つことを特徴とする請求
    項1〜14のいずれか一項に記載の原盤露光装置。
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