JPH10186906A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH10186906A
JPH10186906A JP10033017A JP3301798A JPH10186906A JP H10186906 A JPH10186906 A JP H10186906A JP 10033017 A JP10033017 A JP 10033017A JP 3301798 A JP3301798 A JP 3301798A JP H10186906 A JPH10186906 A JP H10186906A
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JP
Japan
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image
bias
belt
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Pending
Application number
JP10033017A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Kasahara
伸夫 笠原
Yasunori Kawaishi
康則 河石
Tatsuo Hirono
龍夫 広野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Color Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、転写効率を改善できる画像形
成装置を得ることにある。 【構成】本発明は、転写ベルト上に一旦トナ−像を転写
したうえで、再度、この転写像を転写紙上に転写する場
合に用いられる転写手段をバイアス制御可能な転写ロ−
ルを用いて電場の形成を安定的に形成すると共に、ロ−
ルの周面への転写紙の密着性を改善して転写効率を改善
することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置に関し、
さらに詳しくは、転写媒体および転写紙へのトナ−像転
写構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機やプリンタ等の画像形成
装置にあっては、原稿像に応じた静電潜像を感光体に形
成し、この静電潜像を現像することで可視処理を行い、
この可視像を紙等の記録媒体に静電転写して複写物を得
るようになっている。
【0003】ところで、上述した画像形成プロセスにお
ける転写紙への可視像転写を実行するのに代えて、感光
体に近接する転写ベルト等の転写媒体を設け、選択され
る画像形成モ−ドに応じて転写媒体に可視像を一旦転写
する画像形成プロセスがある。
【0004】上述した画像形成プロセスは、感光体上の
可視像をそのまま直接転写紙等の記録媒体上に静電転写
する片側表面複写の場合とは異なる片側裏面複写あるい
は両面複写の場合に実行されるものである。
【0005】記録媒体の片側裏面への複写の場合でいう
と、感光体上の可視像である1次トナ−像に相当する可
視像を中間転写手段を用いて一旦、2次トナ−像として
転写媒体に転写し、然る後、この2次トナ−像を転写媒
体上に向け給送されてくる記録媒体の裏面に転写するよ
うになっており、また、両面複写の場合には、1回目に
形成された感光体上の1次トナ−像を中間転写体として
設けてある転写媒体に転写して2次トナ−像とし、一
方、転写を終えた感光体上には2回目の画像形成を行
い、給送されてくる記録媒体に対して、転写媒体からは
2次トナ−像が、そして感光体からは2回目の画像がそ
れぞれ同時に転写されることで記録媒体の反転給送を必
要としないようになっている(例えば、特開昭63−35882
号公報)。
【0006】図17には、上述した画像形成装置の構成
が示してあり、静電潜像形成のために用いられる周知の
構成およびトナ−像形成のための構造によって得られる
トナ−像を表面に担持した感光体Aの転写位置には、感
光体Aと対向して転写位置を通過する中間転写体たる転
写ベルトBが位置しており、この転写ベルトBをはさん
で感光体Aと対向する位置には感光体A上のトナ−像を
転写ベルトBに対して静電的に転写する1次トナ−像転
写装置Cが設けてある。
【0007】1次トナ−像転写装置Cは、図示しない周
知構造のレジストロ−ラによって給紙タイミングを設定
されて転写位置に向け搬送されてくる転写紙の片面に直
接転写する場合および転写紙の両面に画像転写を行なう
場合に転写ベルトB上へ画像の転写を行なう場合に作用
するものである。
【0008】転写ベルトBにおける転写紙搬送面の上部
には、上述した1次トナ−像転写装置とは別に今一つの
2次トナ−像転写装置Dが配置してある。
【0009】1次トナ−像転写装置Cは、感光体A上の
トナ−像と逆極性の帯電特性とされ、そして、2次トナ
−像転写装置Dは転写ベルトB上に担持されたトナ−像
と逆極性の帯電特性を設定されている。
【0010】従って、転写紙の片面にトナ−像を直接転
写する場合および転写紙の両面にトナ−像を転写する場
合の転写ベルトへのトナ−像の転写を行なう場合、感光
体A上のトナ−像が1次トナ−像転写装置Cの作用によ
り転写紙の片面に直接あるいは転写ベルト上に直接転写
される。
【0011】感光体A上に再度トナ−像が形成される
と、転写紙の両面にトナ−像を転写する場合、転写ベル
ト上のトナ−像は1次トナ−像転写装置の作用により転
写紙の一面に、また感光体A上のトナ−像も1次トナ−
像転写装置の作用によって転写紙の他面にそれぞれ転写
され、さらに、転写紙の他面に転写されたトナ−像は2
次トナ−像転写装置の作用によって、転写紙の他面に押
し付けられた状態とされる。
【0012】このようなプロセスを実行することによ
り、転写紙を反転させることなく転写紙両面へのトナ−
像の転写が行なわれる。
【0013】なお、上述した画像形成プロセスにおい
て、転写される画像は1色のトナ−を用いるものに限ら
ず、異なる色のトナ−を用いることも可能であり、これ
により、多色あるいはフルカラ−の画像を得ることもで
きる。従って、このようなトナ−の組合せと記録媒体へ
の転写プロセスの組合せとにより、次に記録モ−ドが適
宜選択できる。
【0014】単色または色重ね片側表面記録モ−ド 単色または色重ね片側裏面記録モ−ド 単色または色重ね両面記録モ−ド 記録モ−ドとは複写モ−ドとして称されることもあるも
のであり、色重ねとは、このばあい、マルチカラ−ある
いはフルカラ−を意味している。
【0015】ところで、上述したような記録モ−ドを実
行するために用いられる転写手段にあっては、コロナ転
写、ベルト転写に加えてロ−ラ転写がある。
【0016】ロ−ラ転写は、導電性のゴムロ−ラで構成
されたバイアスロ−ラを用いて、また、上述したバイア
スロ−ラの表面に誘電体膜を形成した誘電体ロ−ラを用
いてこれらロ−ラを記録媒体の裏面に押し当てることで
電場を形成する方法であり、コロナ転写等の場合に比
べ、空隙での放電量が少ないことが原因して電界効果の
低下を抑えられることで転写効率が良いものとされてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た画像形成装置においては、各記録モ−ドを行う場合に
中間転写手段や2次トナ−像転写手段に対し、効果的な
転写を行う目的で電圧印加状態を選択することが必要で
あり、また、2次トナ−像転写手段に関しては、特に、
再度の転写になることから、転写効率の向上や転写時に
おける異常画像の発生防止等、転写品質の向上が望まれ
れているものの、これらの要求を満足する具体的な技術
および手段は知られていないのが現状である。
【0018】また、図17に示した画像形成装置におい
て、転写部では、トナ−像の転写を転写ベルトBをはさ
んで感光体Aと1次トナ−像転写装置Cとが対向する位
置で行なっていることから、転写に必要なバイアス電位
の印加時間が少なく、転写効率が悪くなる虞れがあり、
仮にこのような不具合を解消しようとすると、バイアス
電位の設定を高くすることが必要となり、電気回路への
悪影響の原因となる電気的なノイズや電波障害の発生、
さらには人体への安全面に対して新たな問題が起きる。
【0019】転写後において転写紙は、感光体Aから剥
離されて定着装置に搬送されるが、上述したように転写
特性あるいは転写特性の余裕度が狭いと、剥離の際に放
電を生じてトナ−像が脱落したり、あるいは画像のにじ
みやずれを生じた異常画像が得られてしまうこともあ
る。
【0020】転写ベルト上を搬送される転写紙は、感光
体と転写ベルトとの間に生じるニップ圧のみに依存して
搬送が行なわれるために、転写位置を通過した転写紙の
先端が転写ベルトから遊離したりしてその先端での挙動
が不安定になりやすく、定着装置への導入が安定して行
なえなくなる虞れもある。
【0021】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
画像形成装置における問題、特に、転写行程における信
頼性を高めることのできる画像形成装置を得ることにあ
る。
【0022】また、本発明の目的は、転写効率を上げる
と共に、異常画像の発生を防ぐことができ、さらには、
定着装置に向けた転写紙の搬送を安定して行える画像形
成装置を得ることにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、正像または鏡像として書き込み対象に像
を書き込み得る光書込手段と、上記光書き込み対象たる
回転自在の感光体と、上記光書込手段により上記感光体
上に書き込まれた潜像を1次トナー像として可視化する
現像手段と、上記感光体に対向配置され、これら対向間
に転写紙を通紙自在に配置された中間転写体としてのベ
ルトと、上記1次トナー像を上記転写紙へ転写し、ある
いは上記1次トナー像を上記ベルトへ2次トナー像とし
て転写するための中間転写手段と、上記2次トナー像を
上記転写紙へ転写するための2次トナー像転写手段を有
し、上記転写紙の片面あるいは両面への画像を形成する
画像形成装置であって、上記2次トナー像転写手段とし
てバイアスロールを用い、このバイアスロールを、ベル
トの上面側、かつ、上記感光体との直接対向部よりも、
ベルト移動方向下流側に配置したことを特徴としてい
る。
【0024】本発明は、ベルトを間にしてバイアスロー
ルの対向位置にて該ベルトの裏面に接触させて複数の対
向電極を設け、かつ、これらバイアスロールおよび対向
電極への印加電圧を記録モードに応じて切換えるバイア
ス印加手段を付帯させたことを特徴としている。
【0025】本発明は、ベルトの上面側であって、中間
転写手段よりも上記ベルト移動方向の下流位置にて上記
ベルトに対して接離自在にバイアスロールを設けたこと
を特徴としている。
【0026】本発明は、ベルトを支持するローラの中、
上記ベルトから転写紙を分離する機能を担っている通紙
方向下流側の支持ローラに対向させてバイアスロールを
設けると共に該支持ローラにはバイアス印加手段を付帯
させてバイアスロールの対向電極を兼用させたことを特
徴としている。
【0027】本発明は、正像または鏡像として書き込み
対象に像を書き込む光書き込み手段と、上記書き込み対
象である回転自在の感光体と、上記光書き込み手段によ
り上記感光体上に書き込まれた静電潜像を1次トナ−像
として可視化する現像手段と、上記感光体に対向して配
置され、この対向位置に記録媒体たる転写紙を通紙可能
に設定されている中間転写体としてのベルトと、上記1
次トナ−像を上記ベルトあるいは上記転写紙に2次トナ
−像として転写するための1次トナ−像転写手段と、上
記2次トナ−像を上記転写紙に転写するための2次トナ
−像転写手段とを備えている画像形成装置において、上
記2次トナ−像転写手段としてバイアスロ−ルを有する
転写構造を用い、このバイアスロ−ルを上記1次トナ−
像転写手段をはさんで上記転写紙の移動方向前方側およ
び後方側に位置させたことを特徴としている。
【0028】本発明は、ベルトを間にして後方側のバイ
アスロ−ルの対向位置で上記ベルトの裏面の接触させて
少なくとも1つの対向電極を設け、かつ、後方側のバイ
アスロ−ルおよび対向電極への印加電圧を記録モ−ドに
応じて切り換えるバイアス印加手段を付設してあること
を特徴としている。
【0029】本発明は、後方側のバイアスロ−ルはベル
トに対して接離自在に設けてあることを特徴としてい
る。
【0030】本発明は、後方側に対し、前方側のバイア
スロ−ルが後方側のバイアスロ−ルに同期して接離自在
に構成されていることを特徴としている。
【0031】本発明は、ベルトを支持するロ−ラのう
ち、ベルトから転写紙を分離する機能を担っている通紙
方向下流側の支持ロ−ラに対向させてバイアスロ−ルを
設けるとともに、該支持ロ−ラには、バイアス印加手段
を付設してバイアスロ−ルの対向電極を兼用させたこと
を特徴としている。
【0032】
【作用】本発明によれば、中間転写手段としてコロナ転
写チャ−ジャを用いるので、感光体への転写圧が小さく
でき、これにより、現像剤キャリアや紙粉などの異物が
転写部へ混入しても感光体の損傷はなく、高耐久性、信
頼性の確保が得られると共に高画質の維持ができる。
【0033】本発明によれば、感光体からのトナ−像を
直接転写され、また、転写紙の通紙部を成す中間転写体
における感光体からのトナ−像の転写位置をはさんで、
転写紙の搬送方向前方側および後方側に転写用のバイア
スロ−ルを配置したので、転写紙へのバイアス設定部を
感光体からの転写位置以外に増設して、転写バイアスの
設定範囲を長くできる。従って、転写バイアスの印加時
間を長くすることで静電誘導作用を充分発揮させること
により安定した転写条件の設定が行え、これにより転写
紙への転写効率を向上させることができ、さらには、静
電誘導効果を助長させることでトナ−の脱落やにじみお
よびずれ等の異常画像の発生を抑えることができる。
【0034】
【実施例】以下、図1乃至図16において、本発明実施
例による画像形成装置の詳細を説明する。
【0035】図1において、カラー複写機は大別して、
原稿読取手段と、光書込手段と、画像形成手段と定着手
段と、給紙手段と、転写紙搬送手段に分けられる。
【0036】原稿読取手段は、原稿Gを載置するための
コンタクトガラス1、これらを覆う圧板2、原稿Gを照
明するための照明ランプ3、照明ランプ3と一体的に走
査方向Aへ移動する第1ミラー群M1、この第1ミラー
M1と連動して走査方向Aに移動するミラー群M2、縮
小レンズ4、カラーCCDイメージセンサー5および図
示を省略されたスキャナーコントローラ等で構成されて
いる。
【0037】かかる構成により、原稿Gの走査が行なわ
れると、原稿画像情報はカラーCCDイメージセンサー5
によりブルー、グリーン、レッド、およびブラックの原
稿像に対応した電気信号に変換されて記憶手段に記憶さ
れる。
【0038】この電気信号はさらに図示省略の画像処理
部にて加工され光書込手段へ送られる。
【0039】光書込手段は、半導体レーザーと、上記電
気信号を半導体レーザーの駆動電流に乗せる手段と、半
導体レーザーからのビームを偏向走査する回転ミラー6
と、fθレンズを含む結像光学系7と、このビームを書
込対象たるドラム状の感光体8へ導くためのミラーM3
等よりなる。
【0040】この光書込手段は、画像情報をデジタル信
号化して記憶しているので、書込順序を変える等して感
光体8上に正像として書き出すこともできるし、鏡像と
して書き出すこともできる。
【0041】画像形成手段は、矢印方向に回転される像
担持体としての感光体8と、この感光体8上に前記光書
込手段により書き込まれた潜像を1次トナー像として可
視化する現像手段9と、この感光体8に対向配置され、
その対向間に転写紙を通紙自在に設けられた中間転写体
としてのベルト10と、感光体8に対向する位置であって
ベルト10の裏側に向けて不動配置された中間転写手段と
してのチャージャ11と、該ベルトの上面側であって感光
体との直接対向部、つまりチャージャ11配設部よりもベ
ルト移動方向下流側に配置されたバイアスロール12と、
このバイアスロール12よりもベルトの移動方向下流に設
けられたベルトクリーニング手段13と、このベルトクリ
ーニング手段13よりも下流にてベルトに対向して設けら
れた両面コピー用極性反転手段としてのチャージャ14、
その他の付帯手段からなる。
【0042】その他の付帯手段とは、感光体8周りにつ
いて言えば、同感光体の回転方向順に、クリーナー15、
除電ランプ16、メインチャージャ17等である。
【0043】ベルト10の材料としては、誘電体シート
(例えば、ポリエステルフィルム、4フッ化ビニリデン
等)や中抵抗ベルト(表面抵抗108〜1013Ωcmの特性
を持つゴムベルト、カーボン入りポリカーボシート等)
が用いられる。
【0044】ここで現像手段9についてさらに説明す
る。現像手段9は回転円筒9-1内に4つに仕切られた
領域に各々収められた4つの現像器からなる。
【0045】これら4つの各現像器はイエロートナー現
像用の現像器9-1Y、マゼンタトナー現像用の現像器9-1
M、シアントナー現像用の現像器9-1Cおよびブラックト
ナー現像用の現像器9-1Bであり、これら各色のトナーが
収容されている。
【0046】これら各現像器の中、可視化されるべき色
の潜像の到来に合わせてその色のトナーを収容した現像
器が感光体8に対峙するまで回転円筒 9-1が回動され、
対峙した位置にて止まり、現像が行なわれることにな
る。
【0047】ベルトクリーニング手段13は一端支点Jを
中心に回動自在であり、ベルトに対するクリーニングの
要・不要に応じてベルトに対して接離される。
【0048】定着手段は符号18で示される。これは、ベ
ルト10の下流に配置されていて、ベルトから送り出され
た転写紙上の未定着トナー像を加熱定着する機能を有し
ている。
【0049】給紙手段は転写紙Sを積層状に保持する給
紙部19、分離給送ローラ20、レジストローラ23等からな
る。
【0050】転写搬送手段は、定着手段18からスタック
部24に紙を導く経路25に沿って設けられたローラおよび
ガイドと、定着手段18を経てレジストローラ23へリサイ
クルさせる経路26に沿って設けられたローラおよびガイ
ドと、これらの経路を選択するための切換爪等よりな
る。
【0051】転写紙Sの搬送態様としては、2つのモー
ドが用意されている。1つは給紙部19から感光体8を経
て定着手段18に至り、経路25をたどるワンパスモードで
あり、他は定着手段18までは上記ワンパスモードと共通
で、それ以後は経路26をたどってレジストローラ23に至
り、さらに、感光体8、定着手段18、経路25をたどって
スタック部24に至るリサイクルモードである。これらの
モードの選択は任意に可能である。
【0052】バイアスロール12は誘電性ゴムローラ等よ
りなり、バイアス印加手段により印加電圧が切り換えら
れるようになっている。このバイアスロール12の周面に
はクリーナ12-1のブレード12-2が接している。
【0053】バイアスロール12はベルト10に対して矢印
H方向に移動して接離自在とされている。
【0054】バイアスロール12の中心軸部はクリーナ12
-1の中心軸とアームで連結されており、このアームを揺
動させることにより、上記接離の動作が行なわれる。そ
の駆動源としては、ばねとソレノイドとの組合せ等が用
いられる。
【0055】図1において、中間転写手段としてコロナ
転写手段たるチャージャ11、2次トナー像転写手段とし
てバイアスロール12を使用したものが代表として図示さ
れているが、これらの転写手段は種々に変形して用いら
れる。
【0056】例1:2次トナー像転写手段としてバイア
スロールと単数の対向電極ローラを使用した例(図1乃
至図3参照) 図1乃至図3に示すように、中間転写手段として、コロ
ナチャージャ11が、感光体8に対向してベルト10の裏側
に設けられている。
【0057】バイアスロール12は、ベルト10を支持する
ローラの中、該ベルトから転写紙を分離する機能を担っ
ている通紙方向下流側の支持ローラ28の直前近傍にてベ
ルト10に対し接離自在に設けられている。このバイアス
ロール12にはバイアス印加手段30-1が付帯されている。
【0058】このバイアス印加手段12は正の可変電源と
接続された端子30-1A、接地端子30-1Bおよびこれらの端
子の何れかと切換接続されるスイッチを有しており、こ
のスイッチは記録モードに応じて切り換えられるように
なっている。
【0059】バイアスロール12との対向位置にはベルト
10の裏側に接するようにして単一の対向電極ローラ29が
回転自在に設けられている。
【0060】裏面記録モードの場合は、図2に示すよう
に感光体8上の単色による負帯電の1次トナー像がチャ
ージャ11のコロナ転写作用でベルト10上に2次トナー像
として転写される。
【0061】次いで、転写紙Sがこの2次トナー像上に
送りこまれる。そして、転写紙Sと2次トナー像とはバ
イアスロール12部に至る。バイアスロール12は予め端子
30-1Aに切り換えられており、かつ、ベルト10側に押圧
状態になっている。
【0062】転写紙Sがバイアスロール12と対向電極ロ
ーラ29間を通過する間に、2次トナー像の転写が行なわ
れる。図2は単色トナー像の転写例を示すが、2次トナ
ー像が多色トナー像による色重ね像の場合も同様であ
る。
【0063】本例においては、中間転写手段としてコロ
ナ転写によるチャージャ11を用いているので感光体8へ
の転写圧は小さい。従って、現像剤キャリアや紙粉など
の異物が転写部へ混入しても感光体の損傷は無く、高耐
久性、信頼性の確保が図れると共に高画質の維持という
利益がもたらされる。
【0064】2次トナー像転写手段としてバイアスロー
ルを用いているので、高効率運転が得られる。特にカラ
ー画像形成のように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの各トナーによる多層像の転写に対し非常に効率
的である。ボイド放電低減、転写圧、電界の有効活用等
が図られるためである。
【0065】対向電極ローラ29は転写領域に印加される
電界強度を効率的に得るのに寄与している。
【0066】本例ではバイアスロール12への印加電圧を
正極性としたが、これは2次トナー像の極性が負だから
であり、一般には2次トナー像の極性に対応してこれと
逆極性のもとして設定するものとする。
【0067】以上により本例では、コロナ転写とバイア
スロール転写の利点を最大限享受できることとなる。
【0068】表面記録モードの場合は図3に示すよう
に、感光体8上の負帯電の1次トナー像がチャージャ11
のコロナ転写作用でベルト10上の転写紙S上に転写され
る。この場合はバイアスロール12は機能させる必要が無
く、また、画像を乱すことのないよう図3に示すよう
に、バイアス印加手段30-1を端子30-1Bへ切換えると共
に、ベルト上の転写紙と非接触となる位置まで退避させ
ておく。
【0069】例2:バイアスロールの対向電極を複数の
ローラとした例(図1、図3乃至図6参照) 本例が前記例1と顕著に異なるのは、単数だった対向電
極ローラ29を複数の対向電極に置き換えた点である。
【0070】例2-1:複数の対向電極ローラを接地し
た例(図4参照) 図4に示すように、バイアスロール12の直下から外れた
対向領域において、ベルト10の裏面に接触させて2つの
対向電極ローラ29-2R,29-2Lを設けている。これらのロ
ーラは共に接地されている。図4は単色トナー像の裏面
転写を示すが、多色色重ねの場合も同様である。
【0071】本例では2つの対向電極ローラで支持され
た中間部をバイアスロールで押圧する形になるので、ベ
ルトおよび転写紙がバイアスロールの周面に沿って撓
み、転写領域が面接触となって広がるため、転写効率が
一層高くなり、かつ、均一な転写が可能となり、高画質
化が図れる。そして、接触面が広がるため、バイアスロ
ール12および対向電極ローラ29-2R,29-2Lについて、剛
体に近い金属ロールの使用も可能となる。
【0072】従って、通電性ゴムの使用を必要としなく
なるので、これらロール類の機械的精度および耐久性等
の向上が図れる。
【0073】バイアス印加手段30-1は記録モードに応
じ、前記例1に準じて切り換えられる。
【0074】さらに転写領域が高圧力を必要としないの
で、線接触で均一な転写を行なうために必要とされる中
間転写ベルト、バイアスロール、対向電極等の圧延等に
よるストレスが軽減され、高耐久性が図れる。また、こ
れに関連してベルトが高圧接触されることが無いので、
蛇行等のベルト寄りの発生が少なくなり、画像の位置合
わせが良くなり、色ずれ等の異常を防止できる他、ベル
ト駆動の簡易化を図ることができる。
【0075】例2-2:複数の対向電極ローラをバイアス
印加手段と接続した例(図5、図6参照) 本例では対向電極ローラ29-2R,29-2Lについてもバイア
ス印加手段29-2を設けた点が例2-1と異なる。
【0076】バイアス印加手段29-2は、負の可変電源と
接続された端子29-2A、接地端子29-2Bおよびこれらの端
子の何れかと切換接続されるスイッチを有しており、こ
のスイッチは記録モードに応じて切り換えられるように
なっている。
【0077】裏面記録の場合は図5の如く予め端子30-1
Aに切り換えてバイアスロール12に正のバイアス電圧を
印加し、かつ端子29ー2Aに切り換えて対向電極ローラ29
-2R,29-2Lに負のバイアス電圧を印加しておく。一方、
正極性のバイアスが印加されたチャージャ11によりベル
ト10上に負の2次トナー像を得、次いで、この2次トナ
ー像をバイアスロールおよび対向電極ローラで転写紙裏
面に転写する。
【0078】表面記録の場合は図6に示すように、チャ
ージャ11のバイアス電源を正極性に切り換えることによ
り感光体8上の負の1次トナー像をベルト10上の転写紙
S上に転写する。
【0079】その際、前記例1に準じ、転写像を乱さな
いためバイアスロール12をベルト10から離間させると共
に、バイアスロール12、対向電極ローラ29-2R,29-2L共
に接地状態とする。
【0080】このように本例では対向電極ローラ29-2R,
29-2Lからもバイアス電圧を印加するので、更なる転写
効率の向上が図られる。
【0081】バイアス印加手段は電源が可変電圧電源で
あるので、印加するバイアス量を異なるものにでき、こ
れにより転写時の接触および剥離時の異常放電を防止す
ることができ、均一な転写が可能となる。
【0082】バイアスロール、対向電極へのバイアス量
も、フルカラーコピー、2色コピー、単色コピー時で、
トナーの付着量、多層トナー、単層トナーにより転写条
件が異なるため、その量を変えることで最適化を図るこ
とができる。
【0083】これらの利点に加えて、転写時に転写紙は
ベルト10とバイアスロール12により保持された状態で転
写されるので、転写工程中に転写紙に何等かの外力が加
わっても該転写紙はベルトからずれることがなく、転写
時の転写ずれ、転写ぼけ、転写抜け等の異常転写が防止
でき、均一な転写が可能となる。
【0084】同様の理由により転写が腰の弱い紙、薄
紙、さらに波打ちした転写紙等でもジャム発生すること
無く確実に搬送でき、次行程である定着行程への搬送が
確実に行なわれる。
【0085】フルカラーコピー時、マルチカラーコピー
時は、トナー像が多層でかつ付着量も多くなるが、その
ような転写に際しても効率良く転写が確保される。
【0086】例3: 例2において、中間転写手段を複
数のバイアスロールとした例(図4、図7参照) 図7に示すように、中間転写手段が感光体8に対向して
設けた2つのバイアスローラ110R,110Lに置き換えら
れており、さらにバイアス印加手段110-1が付加され
る。
【0087】裏面転写の場合は、前記例2-1(図4参
照)に準じて行なわれる。
【0088】表面転写の場合は、図7に示すように正極
性のバイアス電圧を印加されたバイアスローラ110R,11
0Lにより感光体8から転写紙S上に負帯電の1次トナ
−像が転写される。この場合、バイアスロール12はベル
トから退避し、かつバイアス印加手段30-1は接地され
る。
【0089】例4:バイアスロールの対向電極をベルト
の支持ローラで兼用させた例(図8、図9参照) ベルト10を支持する支持ローラの中、このベルトから転
写紙を分離する機能を担っている通紙方向下流側の支持
ローラ28の近傍上流に対向電極ローラ280を設け、これ
ら支持ローラ28および対向電極ローラ280の各々にバイ
アス印加手段28-1、280-1を付帯させている。
【0090】これら支持ローラ28および対向電極ローラ
280は共にバイアスローラ12の対向電極としての機能を
担うものである。バイアスローラはこれらローラの中間
位置にてベルト10に接離自在に設けられている。
【0091】中間転写手段については例3(図7参照)
に準じ、バイアスローラ110R,110Lおよびバイアス印
加手段110-1を有している。
【0092】図8の場合、裏面転写に際しては、バイア
スロール12をベルト10に接する状態にしてバイアス電圧
を正極性とし、支持ローラ28および対向電極ローラ280
については何れも負極性の電圧印加に切り換え、負極性
の2次トナー像を転写紙Sへ転写する。表面転写の場合
は、以下に述べる図9の例に準ずる。
【0093】図9の場合、表面転写に際しては例3(図
7参照)に準ずる。また、裏面転写に際しては、上記図
8の例に準ずる。なお、バイアス印加手段28-1、280-1
はコピーする転写紙の紙種により適宜極性および電圧値
を制御する。
【0094】支持ローラ28は外径25〜10mmを用い、曲率
分離方式による紙分離の安定化を図っている。
【0095】本例によれば、特に裏面転写に際しバイア
スロール12により転写紙の搬送を確実に行なうことがで
き、ペーパージャムの発生を防止できる。
【0096】転写紙上の未定着トナー像の損傷防止が図
れる等、異常転写の防止を図ることができる。これは、
転写紙がベルトから分離される位置である支持ローラ28
の近傍位置にて転写紙へのトナー像の転写と紙分離が行
なわれることから、転写時の異常放電(剥離放電)の発生
が少ないことによる。因みに転写紙とベルトとをトナー
像の転写後も長時間、密着状態に保持した後に分離する
と転写紙、トナー、ベルト上の電荷が気中放電するた
め、転写効率が下がると共に転写むら、にじみ等が生じ
てしまう。
【0097】支持ローラ28、対向電極ローラ280にはバ
イアス印加手段が付帯されていること、バイアスローラ
12と対向電極ローラによる転写ニップの確保により、転
写効率の向上が図れる。
【0098】これらは、フルカラー、マルチカラーコピ
ー時のように高付着量、多層トナー像の転写紙に際し、
効果的である。
【0099】表面転写の場合についても上記と同様に、
転写紙がベルトと分離する際にバイアス状態が制御され
るので、分離時の異常放電が防止でき、画像を傷めな
い。
【0100】図10乃至図16において、本発明の別実
施例による画像形成装置の詳細を説明する。
【0101】本実施例の特徴は、中間転写体である転写
ベルトにおける転写紙の通紙面上流側および下流側にバ
イアスロ−ルを配置したことにある。
【0102】図10は本発明の別実施例による画像形成
装置の全体構成を説明するための配置図であって、本実
施例による画像形成装置100は、内部に図示矢印方向に
回転可能な感光体102を備えている。
【0103】感光体102の周囲には、回転方向に沿っ
て、画像形成プロセスを実行するための帯電装置103、
光書き込み装置104、現像装置105、中間転写体106およ
びクリ−ニング装置107が配置してある。
【0104】光書き込み装置104は、前述した実施例と
同様に、レ−ザ−光を用いた走査により感光体102上に
静電潜像を形成する構造が用いられており、具体的に
は、原稿の読み取り部104Aと書き込み部104Bとで構成さ
れている。
【0105】原稿読み取り部104Aは、原稿載置台104A1
上の原稿を露光するために矢印方向に往復動可能な光源
104A2と反射鏡104A3および結像レンズ104A4と、これら
光学部材により導かれた露光光の結像位置に配置された
カラ−CCDイメ−ジセンサ104A5とで構成され、原稿
からの反射光をカラ−CCDイメ−ジセンサ104A5によ
り色分解した上でデジタル信号に変換されて図示しない
記憶部に入力し、後述する書き込み部4Bのレ−ザ−光源
の出力制御を行なうようになっている。
【0106】書き込み部104Bは、図示しない半導体レ−
ザで構成された光源からのレ−ザ−光を偏向する回転多
面鏡104Bおよび周知構造からなるfθレンズや反射鏡を
含む結像光学部材が配置されており、光源から出射され
たレ−ザ−光を感光体102の軸線方向に走査して原稿像
の書き込みを行なうようになっている。この書き込み部
104Bにおいては、画像情報をデジタル信号に変換してあ
るので、書き込み順序を変えることで感光体102に対
し、正像に相当する静電潜像の形成あるいは鏡像に相当
する静電潜像の形成を任意に選択して行なうことができ
る。
【0107】感光体102上に形成された静電潜像を可視
像化する現像装置105は、前記実施例と同様に、カラ−
複写に対応する構造とされており、回転可能なホルダ−
105Aの内部には、三原色(レッド、グリ−ン、ブル−)
に対する補色の関係にあるシアン、マゼンタ、イエロ−
の各着色現像剤および階調性を得るためと単色複写の際
に用いられるブラック現像剤を収容している磁気ブラシ
現像ユニット105B、105C、105M、105Yが装備されてい
る。この現像装置105は、複写型式に応じて各磁気ブラ
シ現像ユニットを選択して感光体2に対してユニット内
の現像スリ−ブを対向させるようになっている。
【0108】中間転写体106は、表面抵抗を、例えば、1
0~8〜10~11Ωcmに設定された中抵抗樹脂ベルトや中抵抗
ゴムにより構成されて感光体102に近接するベルトであ
り、図11に示すように、転写紙Sの通紙方向、換言す
れば搬送方向(図示矢印方向)に沿って配置されている一
対のロ−ラ106A、106Bに掛け回されている。
【0109】この中間転写体106は、一対のロ−ラ106
A、106Bのうち、例えば、図11に示すように、感光体1
02と対向するベルト面が弛み側に設定できる位置のロ−
ラ、本実施例の場合は転写紙の搬送方向において前方側
に位置するロ−ラ106Aが駆動モ−タ106Cに連結された駆
動側とされており、感光体102との対向位置で感光体102
と同じ方向に移動するようにしてある。
【0110】クリ−ニング装置107は、前記実施例と同
様に、ブレ−ドを備えた構造のものであり、このブレ−
ドにより感光体102上に残存する現像剤を掻き取るよう
になっており、現像剤を除去された感光体102は、クリ
−ニング装置107を通過した後に除電ランプ108により残
留電荷を除去されて次の帯電装置103に対向するように
なっている。
【0111】中間転写体106をはさんで感光体102と対向
する位置には、図12に示すように極性切換可能なバイ
アス回路109Aを備えていて、感光体102上のトナ−像(以
下、これを1次トナ−像という)を転写紙S若しくは中
間転写体106に転写する1次トナ−像転写装置109が設け
てある。さらに、ロ−ラ106Bの近傍には、テンションロ
−ラ106C(図10参照)が配置してあり、このテンション
ロ−ラ106Cと中間転写体106をはさんで対向する位置に
は、感光体102に対して設けてあるものと同様な構造か
らなるブレ−ドを備えたクリ−ニング装置110(図10参
照)が設けてある。このクリ−ニング装置110は、図示し
ない構造によりブレ−ドが中間転写体106に対して接離
可能とされており、中間転写体106に後述する2次トナ
−像が担持されているときには、中間転写体106からブ
レ−ドを離間させるようにしてある。
【0112】図11において、中間転写体106における
駆動側ロ−ラ106Aの対向位置には、中間転写体106をは
さんでバイアスロ−ル111が配置してある。
【0113】バイアスロ−ル111は、図13に示すよう
に、極性切換可能なバイアス回路112を接続されてお
り、中間転写体106上に載置される転写紙Sに対して接
離可能に設けられており、中間転写体106に転写されて
いるトナ−像(以下、これを2次トナ−像という)を転写
紙Sの片面に転写する場合に転写紙Sと接触できるよう
にされている。
【0114】中間転写体106をはさんで駆動側ロ−ラ106
Aと対向する位置には、図12示のように、帯電装置113
が配置してあり、この帯電装置113は、中間転写体106上
に担持された2次トナ−像の極性変換のための帯電を行
なうようになっている。
【0115】バイアスロ−ル111の周面にはバイアスロ
−ル用クリ−ナ114の内部に装備してあるブレ−ドが当
接しており、周面に付着したトナ−を除去されるように
なっている。
【0116】中間転写体106により形成される転写紙S
の搬送面における感光体102をはさんでバイアスロ−ル1
11と反対側の位置、換言すれば、転写紙Sの搬送方向に
おける後方側には、図12示のように、中間転写体106
上に載置された転写紙Sに体して接離可能な転写分離用
バイアスロ−ル115が配置してある。
【0117】転写分離用バイアスロ−ル115は、中間転
写体106が掛け回されているロ−ラのうちの搬送面の移
動方向後方側に位置するロ−ラ106Bと対向する位置に設
けてあり、極性切換可能なバイアス回路116を接続され
ている。そして、この転写分離用バイアスロ−ル115
は、転写紙Sとの接離時期を搬送面の移動方向前方に位
置するバイアスロ−ル111と同様とされており、具体的
には、中間転写体106から転写紙Sに対して2次トナ−
像を転写する際に転写紙Sと接触するようになってい
る。転写分離用バイアスロ−ル115には、バイアスロ−
ル111と同様な構造のバイアスロ−ル用クリ−ナ114が付
設してある。
【0118】転写分離用バイアスロ−ル115に対して中
間転写体106をはさんで対向するロ−ラ106Bは、極性切
換可能な転写分離補助用バイアス回路106Eに接続されて
おり、中間転写体106上の2次トナ−像の挙動を設定す
るためにバイアス電位の極性を切り換えられるようにな
っている。
【0119】転写分離補助用バイアス回路106Eは、中間
転写体106上に感光体102からの1次トナ−像を転写する
場合および後で詳しく延べるが、両面複写の際に中間転
写体106上に担持されている2次トナ−像を転写紙Sの
片面に転写する場合は感光体102上の1次トナ−像と逆
極性に、また、この逆極性に相当する2次トナ−像と同
極性に帯電特性が設定され、転写紙Sの片面のみに中間
転写体106上の2次トナ−像を転写する場合には、接地
状態の帯電特性を設定され、さらには、中間転写体106
上にトナ−像を吸着して中間転写体106上の残留トナ−
を除去する場合には、中間転写体106上に担持されてい
る2次トナ−像と逆極性の帯電特性を設定される。この
帯電特性はバイアスロ−ル111における極性切換可能な
バイアス回路112についても同様とされている。
【0120】図10において、中間転写体106をはさん
で転写紙Sの搬送方向下流側には給紙機構117が、搬送
方向上流側には定着装置118および排紙機構119がそれぞ
れ位置している。
【0121】給紙機構117は、複数の大きさの転写紙S
をそれぞれ格納している給紙カセット117A、117Bと手差
し給紙トレ−117Cを備え、これら各部から繰り出された
転写紙Sは、搬送路の末端部に位置するレジストロ−ラ
117Dによって感光体102上の画像位置に対する給紙タイ
ミングを設定されて感光体102に向け搬送される。
【0122】定着装置118を通過した転写紙Sの排紙機
構119は、本実施例の場合、排紙トレ−119A、ソ−タ(図
示されず)、あるいはリサイクル路119B等に向け排紙方
向を選択できる構造とされており、各排紙方向を設定す
る排紙路の分岐位置には排紙方向を設定するための切換
爪119Cが位置している。
【0123】本実施例は以上のような構造であるから、
以下に示す複写モ−ドを実行される。
【0124】なお、図12乃至図16に示す複写モ−ド
は、例えば、単一の色現像剤によるトナ−像の転写を前
提としていることを前置きしておく。
【0125】図13には、感光体102から直接転写紙S
に画像転写を行なう場合のプロセスが示してあり、この
場合には、1次トナ−像転写装置109は感光体102上に担
持されているトナ−像の極性と逆極性の帯電特性を設定
され、バイアスロ−ル111および帯電装置113ならびに転
写分離用バイアスロ−ル115はそれぞれ機能しない状態
に設定される。バイアスロ−ル111は、中間転写体に当
接した態位を設定されて中間転写体106と協動して転写
紙Sの挟持搬送を可能にしている。
【0126】従って、書き込み部4Bを介して感光体102
上に形成された静電潜像を現像装置105内の所望の色の
現像剤によって可視像とされたトナ−像が感光体102の
移動に伴い中間転写体106 と対向すると、このトナ−像
の移動に同期させて給紙機構から搬送された転写紙Sに
は、1次トナ−像転写装置109の作用により感光体102上
のトナ−像を静電転写される。
【0127】このモ−ドは通常の単一複写モ−ドに相当
しており、一般的なこの種装置と構造上の変更を要しな
いものである。
【0128】図14は中間転写体106に感光体102からの
トナ−像を転写する場合のプロセスを示しており、感光
体102上へ形成されるトナ−像(以下、これを1次トナ−
像という)を中間転写体106に転写して2次トナ−像を得
る場合には、1次トナ−像転写装置109は、図12に示
した場合と同様に感光体上の1次トナ−像の極性と逆極
性の帯電特性を設定され、そして、バイアスロ−ル111
および帯電装置113ならびに転写分離用バイアスロ−ル1
15は機能しない状態に設定される。また、給紙機構117
は転写紙Sの繰り出しを行なわない状態とされている。
【0129】従って、感光体102上に担持された2次ト
ナ−像は1次トナ−像転写装置109の作用により、中間
転写体106上に静電転写される。
【0130】図15は図14に示した中間転写体106上
の2次トナ−像を転写紙Sに転写する場合のプロセスが
示してあり、この場合には、1次トナ−像転写装置109
および帯電装置113が機能しない状態に、そして、バイ
アスロ−ル111および転写分離用バイアスロ−ル115は中
間転写体上の2次トナ−像の極性と逆極性の帯電特性を
設定されている。
【0131】中間転写体106上の2次トナ−像は、給紙
機構117のレジストロ−ラ117Dによって給紙タイミング
を設定された転写紙Sが搬送されてくると、バイアスロ
−ル111による作用によって2次トナ−像が転写紙S上
に静電転写され、転写分離用バイアスロ−ル115による
作用によってもバイアスロ−ル111により転写された転
写紙S上のトナ−像を転写紙Sに対して押しつけた状態
を維持される。
【0132】図16は転写紙Sの両面にトナ−像を転写
する場合のプロセスを示しており、1次トナ−像転写装
置109に代えて中間転写体106をはさんで感光体102に対
向する位置に一対の対向電極ロ−ラ120がバイアス回路1
20Aを介して当接させてあり、対向電極ロ−ラ120と駆動
側ロ−ラ106Aとの間には、ロ−ラで構成されて接地され
た2次トナ−像転写用対向電極121が当接している。
【0133】このような構成の変更を行なわれた両面複
写プロセスにおいては、1次トナ−像を中間転写体6に
転写して中間転写体6上に2次トナ−像を坦持させ、再
度、感光体102上に1次トナ−像を形成した後に、給紙
機構117からの転写紙Sの繰り出しを行なって、転写紙
Sの両面に対し、中間転写体106側からと感光体102側か
らそれぞれ1次、2次トナ−像を同時に転写するように
なっている。
【0134】このプロセスによれば、転写紙Sの両面に
対して同時にトナ−像の転写を行なうようになっている
ので、転写紙の反転給送を行なう必要がなくなるという
利点がある。
【0135】このプロセスを実行するにあたり、感光体
102に対して1回目に形成されたトナ−像を中間転写体1
06に転写する場合、図14に示した場合と同様な作用が
得られるように、対向電極ロ−ラ120は感光体102上の1
次トナ−像の極性と逆極性の帯電特性を設定され、バイ
アスロ−ル111および帯電装置113並びに転写分離用バイ
アスロ−ル115そしてロ−ラ106Bに接続してある転写分
離用バイアス回路は機能しない状態に設定されている。
【0136】従って、感光体上の1次トナ−像は対向電
極ロ−ラ120の作用によって中間転写体106上に静電的に
転写されて2次トナ−像とされる。なお、この対向電極
ロ−ル120は、図12示のように、従前の実施例と同様
な1次トナ−像転写装置109をそのまま用いてもよいも
のである。
【0137】再度、感光体102上に1次トナ−像が形成
された後においては、バイアスロ−ル111および転写分
離用バイアスロ−ル115(図12参照)が中間転写体106に
近接して転写紙Sと接触可能な状態とされ、かつ、中間
転写体106上に担持された2次トナ−像の極性と逆極性
に帯電特性を設定され、帯電装置113は1回目に感光体1
02から転写された2次トナ−像の極性と逆極性の帯電特
性を設定されるとともに、転写分離用バイアス回路106E
(図12参照)の帯電特性が、2次トナ−像と同極性にさ
れる。
【0138】従って、感光体102から中間転写体106上に
転写された2次トナ−像は、帯電装置113により図示の
ように、負極性から正極に極性変換された状態でバイア
スロ−ル111に向け移動する。転写紙Sが給紙タイミン
グを設定された搬送されてくると、バイアスロ−ル111
の作用により中間転写体106上の2次トナ−像は転写紙
S上に静電的に転写され、感光体2上の1次トナ−像は
帯電装置113の作用により転写紙Sに静電的に転写さ
れ、ここに転写紙Sの両面にトナ−像の同時転写が行な
われたことになる。転写紙S上への転写が行われた1
次、2次トナ−像は転写分離用バイアスロ−ル115およ
びロ−ラ6B側の転写分離用バイアス回路106Eの作用によ
って転写紙S上に押しつけられた状態を維持されて、定
着装置118に向け移送される。
【0139】上述した各プロセスについての基本的な考
えは、本発明者の発明に係る特願平1−130466号の明細
書に記載されている。
【0140】
【発明の効果】以上、本発明によれば、次のような効果
を期待できることにより、転写の信頼性を高めることが
できる。
【0141】中間転写手段としてコロナ転写チャ−ジャ
を用いるので、感光体への転写圧が小さくでき、現像剤
キャリアや紙粉などの異物が転写部へ混入しても感光体
の損傷はなく、高耐久性、信頼性の確保が得られると共
に高画質の維持ができる。2次トナ−像転写手段として
バイアスロ−ルを用いているので、高効率運転が得ら
れ、特に、カラ−画像形成のように、イエロ−、マゼン
タ、シアン、ブラックの各トナ−による多層像の転写に
対し、ボイド放電低減、転写圧、電界の有効活用が得ら
れることで非常に有効である。
【0142】2つの対向電極ロ−ラで支持された中間部
をバイアスロ−ルで押圧しているので、ベルトおよび転
写紙がバイアスロ−ルの周面に沿って撓むことができ、
転写領域を拡げることがか能になることで、転写効率が
一層高くなり、高画質化に影響する均一転写を得ること
ができる。
【0143】バイアスロ−ル及び対向電極へのバイアス
量もフルカラ−、モノマルチあるいは単色等の複写形式
に応じた転写条件に対応して設定することができるの
で、最適なものとすることができる。しかも、転写時に
はベルトとバイアスロ−ルとにより転写時が保持された
状態を得られることで、何等かの外力が加わった場合に
おいてもベルトからの脱落を防ぐことができ、転写時の
画像位置がずれたり、画像の転写が行えなかったりする
などの異常画像の形成を未然に防止することができる。
【0144】弾性力の小さい、所謂、腰の弱い紙や薄い
かミサ等には波打ちを小持している紙を転写媒体として
用いた場合ジャムの発生をなくして確実に搬送すること
ができ、次の行程である定着行程への搬送が確実に行え
る。
【0145】転写紙等の転写媒体がベルトから分離され
る位置の近傍で転写と分離が連続して行うようにしてあ
るので、転写時での異常放電の発生が少なくなり、未定
着トナ−像の損傷による異常画像の発生が防止される。
【0146】転写後に長時間経過してから分離すると、
密着状態に保持したベルト、転写紙およびトナ−の三者
間での電荷が気中放電してしまい、転写効率が低下し、
結果として、転写異常が発生するが、本発明によれば、
このような事故を未然に防ぐことが可能になる。
【0147】一方、本発明によれば、上述した効果に加
え、次の効果も期待できる。
【0148】感光体からのトナ−像を直接転写され、ま
た、転写紙の通紙部を成す中間転写体における感光体か
らのトナ−像の転写位置をはさんで、転写紙の搬送方向
前方側および後方側に転写用のバイアスロ−ルを配置し
たので、転写紙へのバイアス設定部を感光体からの転写
位置以外に増設して、転写バイアスの設定範囲を長くで
きる。従って、転写バイアスの印加時間を長くすること
で静電誘導作用を充分発揮させることにより安定した転
写条件の設定が行え、これにより転写紙への転写効率を
向上させることができ、さらには、静電誘導効果を助長
させることでトナ−の脱落やにじみおよびずれ等の異常
画像の発生を抑えることができる。
【0149】感光体からの転写位置後方に転写紙に当接
するバイアスロ−ルを設けたので、転写後の転写紙の先
端が遊離するようなことを抑えられる。従って、定着装
置への安定した導入が行えることになる。
【0150】更なる転写効率の向上、維持が図れ安定し
た転写が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による画像形成装置の全体構成を
示す配置図である。
【図2】図1に示した画像形成装置における転写手段の
構造を示す模型図である。
【図3】図2に示した転写手段の作用を説明するための
模型図である。
【図4】図1に示した画像形成装置における転写手段の
別の構成を示す模型図である。
【図5】図4に示した転写手段の作用を説明するための
模型図である。
【図6】図1に示した画像形成装置における転写手段の
他の構成を示す模型図である。
【図7】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに別の構成を示す模型図である。
【図8】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに別の構成を示す模型図である。
【図9】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに異なる構成を示す模型図である。
【図10】本発明の別実施例による画像形成装置の全体
構成を示す配置図である。
【図11】図10に示した画像形成装置に用いられる転
写手段の構成を示す斜視図である。
【図12】図10に示した転写手段の作用を説明するた
めの模型図である。
【図13】図11に示した転写手段の他の構成を示す模
型図である。
【図14】図14に示した転写手段の作用を説明するた
めの図12相当の模型図である。
【図15】図11に示した転写手段の別の構成を示し図
12相当の模型図である。
【図16】図11に示した転写手段のさらに他の構成を
示す図11相当の模型図である。
【図17】従来の転写手段の構成を示す模型図である。
【符号の説明】
9、102 感光体 10 ベルト 12 バイアスロ−ル 28 支持ロ−ル 28−1 バイアス印加手段 29−2 バイアス印加手段 30−1 バイアス印加手段 280−1 バイアス印加手段 100 画像形成装置 104 光書き込み装置 9、105 現像装置 106 中間転写体 109 1次トナ−像転写装置 111 2次トナ−像転写手段たるバイアスロ−ル 115 転写分離用バイアスロ−ル
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 画像形成装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置に関し、
さらに詳しくは、転写媒体および転写紙へのトナ−像転
写構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機やプリンタ等の画像形成
装置にあっては、原稿像に応じた静電潜像を感光体に形
成し、この静電潜像を現像することで可視処理を行い、
この可視像を紙等の記録媒体に静電転写して複写物を得
るようになっている。ところで、上述した画像形成プロ
セスにおける転写紙への可視像転写を実行するのに代え
て、感光体に近接する転写ベルト等の転写媒体を設け、
選択される画像形成モ−ドに応じて転写媒体に可視像を
一旦転写する画像形成プロセスがある。
【0003】上述した画像形成プロセスは、感光体上の
可視像をそのまま直接転写紙等の記録媒体上に静電転写
する片側表面複写の場合とは異なる片側裏面複写あるい
は両面複写の場合に実行されるものである。記録媒体の
片側裏面への複写の場合でいうと、感光体上の可視像で
ある1次トナ−像に相当する可視像を中間転写手段を用
いて一旦、2次トナ−像として転写媒体に転写し、然る
後、この2次トナ−像を転写媒体上に向け給送されてく
る記録媒体の裏面に転写するようになっており、また、
両面複写の場合には、1回目に形成された感光体上の1
次トナ−像を中間転写体として設けてある転写媒体に転
写して2次トナ−像とし、一方、転写を終えた感光体上
には2回目の画像形成を行い、給送されてくる記録媒体
に対して、転写媒体からは2次トナ−像が、そして感光
体からは2回目の画像がそれぞれ同時に転写されること
で記録媒体の反転給送を必要としないようになっている
(例えば、特開昭63−35882号公報)。
【0004】図17には、上述した画像形成装置の構成
が示してあり、静電潜像形成のために用いられる周知の
構成およびトナ−像形成のための構造によって得られる
トナ−像を表面に担持した感光体Aの転写位置には、感
光体Aと対向して転写位置を通過する中間転写体たる転
写ベルトBが位置しており、この転写ベルトBをはさん
で感光体Aと対向する位置には感光体A上のトナ−像を
転写ベルトBに対して静電的に転写する1次トナ−像転
写装置Cが設けてある。
【0005】1次トナ−像転写装置Cは、図示しない周
知構造のレジストロ−ラによって給紙タイミングを設定
されて転写位置に向け搬送されてくる転写紙の片面に直
接転写する場合および転写紙の両面に画像転写を行なう
場合に転写ベルトB上へ画像の転写を行なう場合に作用
するものである。転写ベルトBにおける転写紙搬送面の
上部には、上述した1次トナ−像転写装置とは別に今一
つの2次トナ−像転写装置Dが配置してある。1次トナ
−像転写装置Cは、感光体A上のトナ−像と逆極性の帯
電特性とされ、そして、2次トナ−像転写装置Dは転写
ベルトB上に担持されたトナ−像と逆極性の帯電特性を
設定されている。
【0006】従って、転写紙の片面にトナ−像を直接転
写する場合および転写紙の両面にトナ−像を転写する場
合の転写ベルトへのトナ−像の転写を行なう場合、感光
体A上のトナ−像が1次トナ−像転写装置Cの作用によ
り転写紙の片面に直接あるいは転写ベルト上に直接転写
される。感光体A上に再度トナ−像が形成されると、転
写紙の両面にトナ−像を転写する場合、転写ベルト上の
トナ−像は1次トナ−像転写装置の作用により転写紙の
一面に、また感光体A上のトナ−像も1次トナ−像転写
装置の作用によって転写紙の他面にそれぞれ転写され、
さらに、転写紙の他面に転写されたトナ−像は2次トナ
−像転写装置の作用によって、転写紙の他面に押し付け
られた状態とされる。このようなプロセスを実行するこ
とにより、転写紙を反転させることなく転写紙両面への
トナ−像の転写が行なわれる。
【0007】なお、上述した画像形成プロセスにおい
て、転写される画像は1色のトナ−を用いるものに限ら
ず、異なる色のトナ−を用いることも可能であり、これ
により、多色あるいはフルカラ−の画像を得ることもで
きる。従って、このようなトナ−の組合せと記録媒体へ
の転写プロセスの組合せとにより、次に記録モ−ドが適
宜選択できる。 単色または色重ね片側表面記録モ−ド 単色または色重ね片側裏面記録モ−ド 単色または色重ね両面記録モ−ド 記録モ−ドとは複写モ−ドとして称されることもあるも
のであり、色重ねとは、このばあい、マルチカラ−ある
いはフルカラ−を意味している。
【0008】ところで、上述したような記録モ−ドを実
行するために用いられる転写手段にあっては、コロナ転
写、ベルト転写に加えてロ−ラ転写がある。ロ−ラ転写
は、導電性のゴムロ−ラで構成されたバイアスロ−ラを
用いて、また、上述したバイアスロ−ラの表面に誘電体
膜を形成した誘電体ロ−ラを用いてこれらロ−ラを記録
媒体の裏面に押し当てることで電場を形成する方法であ
り、コロナ転写等の場合に比べ、空隙での放電量が少な
いことが原因して電界効果の低下を抑えられることで転
写効率が良いものとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た画像形成装置においては、各記録モ−ドを行う場合に
中間転写手段や2次トナ−像転写手段に対し、効果的な
転写を行う目的で電圧印加状態を選択することが必要で
あり、また、2次トナ−像転写手段に関しては、特に、
再度の転写になることから、転写効率の向上や転写時に
おける異常画像の発生防止等、転写品質の向上が望まれ
れているものの、これらの要求を満足する具体的な技術
および手段は知られていないのが現状である。
【0010】また、図17に示した画像形成装置におい
て、転写部では、トナ−像の転写を転写ベルトBをはさ
んで感光体Aと1次トナ−像転写装置Cとが対向する位
置で行なっていることから、転写に必要なバイアス電位
の印加時間が少なく、転写効率が悪くなる虞れがあり、
仮にこのような不具合を解消しようとすると、バイアス
電位の設定を高くすることが必要となり、電気回路への
悪影響の原因となる電気的なノイズや電波障害の発生、
さらには人体への安全面に対して新たな問題が起きる。
【0011】転写後において転写紙は、感光体Aから剥
離されて定着装置に搬送されるが、上述したように転写
特性あるいは転写特性の余裕度が狭いと、剥離の際に放
電を生じてトナ−像が脱落したり、あるいは画像のにじ
みやずれを生じた異常画像が得られてしまうこともあ
る。転写ベルト上を搬送される転写紙は、感光体と転写
ベルトとの間に生じるニップ圧のみに依存して搬送が行
なわれるために、転写位置を通過した転写紙の先端が転
写ベルトから遊離したりしてその先端での挙動が不安定
になりやすく、定着装置への導入が安定して行なえなく
なる虞れもある。
【0012】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
画像形成装置における問題、特に、転写行程における信
頼性を高めることのできる画像形成装置を得ることにあ
る。また、本発明の目的は、転写効率を上げると共に、
異常画像の発生を防ぐことができ、さらには、定着装置
に向けた転写紙の搬送を安定して行える画像形成装置を
得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、像担持体から中間転写体へトナー像を転
写し、上記中間転写体から転写材へトナー像を転写する
画像形成装置において、上記像担持体から上記中間転写
体へトナー像を転写するために上記中間転写体へバイア
スを印加する第1バイアス印加手段と、この第1バイア
ス印加手段の上記中間転写体移動方向下流側に配置され
上記像担持体から上記中間転写体へトナー像を転写する
ために上記中間転写体へバイアスを印加する第2バイア
ス印加手段とを有することを特徴としている。
【0014】本発明は、請求項1記載の画像形成装置に
おいて、上記第1バイアス印加手段と上記第2バイアス
印加手段とに接続された電源を備え、この電源は出力が
可変であることを特徴としている。
【0015】
【作用】本発明によれば、バイアス印加手段を用いるの
で、感光体への転写圧が小さくでき、これにより、現像
剤キャリアや紙粉などの異物が転写部へ混入しても感光
体の損傷はなく、高耐久性、信頼性の確保が得られると
共に高画質の維持ができる。
【0016】本発明によれば、感光体からのトナ−像を
直接転写され、また、転写紙の通紙部を成す中間転写体
における感光体からのトナ−像の転写位置をはさんで、
転写紙の搬送方向前方側および後方側に転写用のバイア
スロ−ルを配置したので、転写紙へのバイアス設定部を
感光体からの転写位置以外に増設して、転写バイアスの
設定範囲を長くできる。従って、転写バイアスの印加時
間を長くすることで静電誘導作用を充分発揮させること
により安定した転写条件の設定が行え、これにより転写
紙への転写効率を向上させることができ、さらには、静
電誘導効果を助長させることでトナ−の脱落やにじみお
よびずれ等の異常画像の発生を抑えることができる。
【0017】
【実施例】以下、図1乃至図16において、本発明実施
例による画像形成装置の詳細を説明する。図1におい
て、カラー複写機は大別して、原稿読取手段と、光書込
手段と、画像形成手段と定着手段と、給紙手段と、転写
紙搬送手段に分けられる。原稿読取手段は、原稿Gを載
置するためのコンタクトガラス1、これらを覆う圧板
2、原稿Gを照明するための照明ランプ3、照明ランプ
3と一体的に走査方向Aへ移動する第1ミラー群M1、
この第1ミラーM1と連動して走査方向Aに移動するミ
ラー群M2、縮小レンズ4、カラーCCDイメージセン
サー5および図示を省略されたスキャナーコントローラ
等で構成されている。かかる構成により、原稿Gの走査
が行なわれると、原稿画像情報はカラーCCDイメージセ
ンサー5によりブルー、グリーン、レッド、およびブラ
ックの原稿像に対応した電気信号に変換されて記憶手段
に記憶される。この電気信号はさらに図示省略の画像処
理部にて加工され光書込手段へ送られる。
【0018】光書込手段は、半導体レーザーと、上記電
気信号を半導体レーザーの駆動電流に乗せる手段と、半
導体レーザーからのビームを偏向走査する回転ミラー6
と、fθレンズを含む結像光学系7と、このビームを書
込対象たるドラム状の感光体8へ導くためのミラーM3
等よりなる。この光書込手段は、画像情報をデジタル信
号化して記憶しているので、書込順序を変える等して感
光体8上に正像として書き出すこともできるし、鏡像と
して書き出すこともできる。
【0019】画像形成手段は、矢印方向に回転される像
担持体としての感光体8と、この感光体8上に前記光書
込手段により書き込まれた潜像を1次トナー像として可
視化する現像手段9と、この感光体8に対向配置され、
その対向間に転写紙を通紙自在に設けられた中間転写体
としてのベルト10と、感光体8に対向する位置であって
ベルト10の裏側に向けて不動配置された中間転写手段と
してのチャージャ11と、該ベルトの上面側であって感光
体との直接対向部、つまりチャージャ11配設部よりもベ
ルト移動方向下流側に配置されたバイアスロール12と、
このバイアスロール12よりもベルトの移動方向下流に設
けられたベルトクリーニング手段13と、このベルトクリ
ーニング手段13よりも下流にてベルトに対向して設けら
れた両面コピー用極性反転手段としてのチャージャ14、
その他の付帯手段からなる。
【0020】その他の付帯手段とは、感光体8周りにつ
いて言えば、同感光体の回転方向順に、クリーナー15、
除電ランプ16、メインチャージャ17等である。ベルト10
の材料としては、誘電体シート(例えば、ポリエステル
フィルム、4フッ化ビニリデン等)や中抵抗ベルト(表
面抵抗108〜1013Ωcmの特性を持つゴムベルト、カー
ボン入りポリカーボシート等)が用いられる。
【0021】ここで現像手段9についてさらに説明す
る。現像手段9は回転円筒9-1内に4つに仕切られた
領域に各々収められた4つの現像器からなる。これら4
つの各現像器はイエロートナー現像用の現像器9-1Y、マ
ゼンタトナー現像用の現像器9-1M、シアントナー現像用
の現像器9-1Cおよびブラックトナー現像用の現像器9-1B
であり、これら各色のトナーが収容されている。これら
各現像器の中、可視化されるべき色の潜像の到来に合わ
せてその色のトナーを収容した現像器が感光体8に対峙
するまで回転円筒 9-1が回動され、対峙した位置にて止
まり、現像が行なわれることになる。
【0022】ベルトクリーニング手段13は一端支点Jを
中心に回動自在であり、ベルトに対するクリーニングの
要・不要に応じてベルトに対して接離される。定着手段
は符号18で示される。これは、ベルト10の下流に配置さ
れていて、ベルトから送り出された転写紙上の未定着ト
ナー像を加熱定着する機能を有している。給紙手段は転
写紙Sを積層状に保持する給紙部19、分離給送ローラ2
0、レジストローラ23等からなる。転写搬送手段は、定
着手段18からスタック部24に紙を導く経路25に沿って設
けられたローラおよびガイドと、定着手段18を経てレジ
ストローラ23へリサイクルさせる経路26に沿って設けら
れたローラおよびガイドと、これらの経路を選択するた
めの切換爪等よりなる。
【0023】転写紙Sの搬送態様としては、2つのモー
ドが用意されている。1つは給紙部19から感光体8を経
て定着手段18に至り、経路25をたどるワンパスモードで
あり、他は定着手段18までは上記ワンパスモードと共通
で、それ以後は経路26をたどってレジストローラ23に至
り、さらに、感光体8、定着手段18、経路25をたどって
スタック部24に至るリサイクルモードである。これらの
モードの選択は任意に可能である。バイアスロール12は
誘電性ゴムローラ等よりなり、バイアス印加手段により
印加電圧が切り換えられるようになっている。このバイ
アスロール12の周面にはクリーナ12-1のブレード12-2が
接している。
【0024】バイアスロール12はベルト10に対して矢印
H方向に移動して接離自在とされている。バイアスロー
ル12の中心軸部はクリーナ12-1の中心軸とアームで連結
されており、このアームを揺動させることにより、上記
接離の動作が行なわれる。その駆動源としては、ばねと
ソレノイドとの組合せ等が用いられる。図1において、
中間転写手段としてコロナ転写手段たるチャージャ11、
2次トナー像転写手段としてバイアスロール12を使用し
たものが代表として図示されているが、これらの転写手
段は種々に変形して用いられる。
【0025】例1:2次トナー像転写手段としてバイア
スロールと単数の対向電極ローラを使用した例(図1乃
至図3参照) 図1乃至図3に示すように、中間転写手段として、コロ
ナチャージャ11が、感光体8に対向してベルト10の裏側
に設けられている。バイアスロール12は、ベルト10を支
持するローラの中、該ベルトから転写紙を分離する機能
を担っている通紙方向下流側の支持ローラ28の直前近傍
にてベルト10に対し接離自在に設けられている。このバ
イアスロール12にはバイアス印加手段30-1が付帯されて
いる。
【0026】このバイアス印加手段12は正の可変電源と
接続された端子30-1A、接地端子30-1Bおよびこれらの端
子の何れかと切換接続されるスイッチを有しており、こ
のスイッチは記録モードに応じて切り換えられるように
なっている。バイアスロール12との対向位置にはベルト
10の裏側に接するようにして単一の対向電極ローラ29が
回転自在に設けられている。
【0027】裏面記録モードの場合は、図2に示すよう
に感光体8上の単色による負帯電の1次トナー像がチャ
ージャ11のコロナ転写作用でベルト10上に2次トナー像
として転写される。次いで、転写紙Sがこの2次トナー
像上に送りこまれる。そして、転写紙Sと2次トナー像
とはバイアスロール12部に至る。バイアスロール12は予
め端子30-1Aに切り換えられており、かつ、ベルト10側
に押圧状態になっている。転写紙Sがバイアスロール12
と対向電極ローラ29間を通過する間に、2次トナー像の
転写が行なわれる。図2は単色トナー像の転写例を示す
が、2次トナー像が多色トナー像による色重ね像の場合
も同様である。
【0028】本例においては、中間転写手段としてコロ
ナ転写によるチャージャ11を用いているので感光体8へ
の転写圧は小さい。従って、現像剤キャリアや紙粉など
の異物が転写部へ混入しても感光体の損傷は無く、高耐
久性、信頼性の確保が図れると共に高画質の維持という
利益がもたらされる。2次トナー像転写手段としてバイ
アスロールを用いているので、高効率運転が得られる。
特にカラー画像形成のように、イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの各トナーによる多層像の転写に対し非
常に効率的である。ボイド放電低減、転写圧、電界の有
効活用等が図られるためである。
【0029】対向電極ローラ29は転写領域に印加される
電界強度を効率的に得るのに寄与している。本例ではバ
イアスロール12への印加電圧を正極性としたが、これは
2次トナー像の極性が負だからであり、一般には2次ト
ナー像の極性に対応してこれと逆極性のもとして設定す
るものとする。以上により本例では、コロナ転写とバイ
アスロール転写の利点を最大限享受できることとなる。
【0030】表面記録モードの場合は図3に示すよう
に、感光体8上の負帯電の1次トナー像がチャージャ11
のコロナ転写作用でベルト10上の転写紙S上に転写され
る。この場合はバイアスロール12は機能させる必要が無
く、また、画像を乱すことのないよう図3に示すよう
に、バイアス印加手段30-1を端子30-1Bへ切換えると共
に、ベルト上の転写紙と非接触となる位置まで退避させ
ておく。
【0031】例2:バイアスロールの対向電極を複数の
ローラとした例(図1、図3乃至図6参照) 本例が前記例1と顕著に異なるのは、単数だった対向電
極ローラ29を複数の対向電極に置き換えた点である。 例2-1:複数の対向電極ローラを接地した例(図4参
照) 図4に示すように、バイアスロール12の直下から外れた
対向領域において、ベルト10の裏面に接触させて2つの
対向電極ローラ29-2R,29-2Lを設けている。これらのロ
ーラは共に接地されている。図4は単色トナー像の裏面
転写を示すが、多色色重ねの場合も同様である。
【0032】本例では2つの対向電極ローラで支持され
た中間部をバイアスロールで押圧する形になるので、ベ
ルトおよび転写紙がバイアスロールの周面に沿って撓
み、転写領域が面接触となって広がるため、転写効率が
一層高くなり、かつ、均一な転写が可能となり、高画質
化が図れる。そして、接触面が広がるため、バイアスロ
ール12および対向電極ローラ29-2R,29-2Lについて、剛
体に近い金属ロールの使用も可能となる。従って、通電
性ゴムの使用を必要としなくなるので、これらロール類
の機械的精度および耐久性等の向上が図れる。
【0033】バイアス印加手段30-1は記録モードに応
じ、前記例1に準じて切り換えられる。さらに転写領域
が高圧力を必要としないので、線接触で均一な転写を行
なうために必要とされる中間転写ベルト、バイアスロー
ル、対向電極等の圧延等によるストレスが軽減され、高
耐久性が図れる。また、これに関連してベルトが高圧接
触されることが無いので、蛇行等のベルト寄りの発生が
少なくなり、画像の位置合わせが良くなり、色ずれ等の
異常を防止できる他、ベルト駆動の簡易化を図ることが
できる。
【0034】例2-2:複数の対向電極ローラをバイアス
印加手段と接続した例(図5、図6参照) 本例では対向電極ローラ29-2R,29-2Lについてもバイア
ス印加手段29-2を設けた点が例2-1と異なる。バイア
ス印加手段29-2は、負の可変電源と接続された端子29-2
A、接地端子29-2Bおよびこれらの端子の何れかと切換接
続されるスイッチを有しており、このスイッチは記録モ
ードに応じて切り換えられるようになっている。裏面記
録の場合は図5の如く予め端子30-1Aに切り換えてバイ
アスロール12に正のバイアス電圧を印加し、かつ端子29
ー2Aに切り換えて対向電極ローラ29-2R,29-2Lに負のバ
イアス電圧を印加しておく。一方、正極性のバイアスが
印加されたチャージャ11によりベルト10上に負の2次ト
ナー像を得、次いで、この2次トナー像をバイアスロー
ルおよび対向電極ローラで転写紙裏面に転写する。
【0035】表面記録の場合は図6に示すように、チャ
ージャ11のバイアス電源を正極性に切り換えることによ
り感光体8上の負の1次トナー像をベルト10上の転写紙
S上に転写する。その際、前記例1に準じ、転写像を乱
さないためバイアスロール12をベルト10から離間させる
と共に、バイアスロール12、対向電極ローラ29-2R,29-2
L共に接地状態とする。このように本例では対向電極ロ
ーラ29-2R,29-2Lからもバイアス電圧を印加するので、
更なる転写効率の向上が図られる。
【0036】バイアス印加手段は電源が可変電圧電源で
あるので、印加するバイアス量を異なるものにでき、こ
れにより転写時の接触および剥離時の異常放電を防止す
ることができ、均一な転写が可能となる。バイアスロー
ル、対向電極へのバイアス量も、フルカラーコピー、2
色コピー、単色コピー時で、トナーの付着量、多層トナ
ー、単層トナーにより転写条件が異なるため、その量を
変えることで最適化を図ることができる。
【0037】これらの利点に加えて、転写時に転写紙は
ベルト10とバイアスロール12により保持された状態で転
写されるので、転写工程中に転写紙に何等かの外力が加
わっても該転写紙はベルトからずれることがなく、転写
時の転写ずれ、転写ぼけ、転写抜け等の異常転写が防止
でき、均一な転写が可能となる。同様の理由により転写
が腰の弱い紙、薄紙、さらに波打ちした転写紙等でもジ
ャム発生すること無く確実に搬送でき、次行程である定
着行程への搬送が確実に行なわれる。フルカラーコピー
時、マルチカラーコピー時は、トナー像が多層でかつ付
着量も多くなるが、そのような転写に際しても効率良く
転写が確保される。
【0038】例3: 例2において、中間転写手段を複
数のバイアスロールとした例(図4、図7参照) 図7に示すように、中間転写手段が感光体8に対向して
設けた2つのバイアスローラ110R,110Lに置き換えら
れており、さらにバイアス印加手段110-1が付加され
る。裏面転写の場合は、前記例2-1(図4参照)に準
じて行なわれる。表面転写の場合は、図7に示すように
正極性のバイアス電圧を印加されたバイアスローラ110
R,110Lにより感光体8から転写紙S上に負帯電の1次
トナ−像が転写される。この場合、バイアスロール12は
ベルトから退避し、かつバイアス印加手段30-1は接地さ
れる。
【0039】例4:バイアスロールの対向電極をベルト
の支持ローラで兼用させた例(図8、図9参照) ベルト10を支持する支持ローラの中、このベルトから転
写紙を分離する機能を担っている通紙方向下流側の支持
ローラ28の近傍上流に対向電極ローラ280を設け、これ
ら支持ローラ28および対向電極ローラ280の各々にバイ
アス印加手段28-1、280-1を付帯させている。これら支
持ローラ28および対向電極ローラ280は共にバイアスロ
ーラ12の対向電極としての機能を担うものである。バイ
アスローラはこれらローラの中間位置にてベルト10に接
離自在に設けられている。
【0040】中間転写手段については例3(図7参照)
に準じ、バイアスローラ110R,110Lおよびバイアス印
加手段110-1を有している。図8の場合、裏面転写に際
しては、バイアスロール12をベルト10に接する状態にし
てバイアス電圧を正極性とし、支持ローラ28および対向
電極ローラ280については何れも負極性の電圧印加に切
り換え、負極性の2次トナー像を転写紙Sへ転写する。
表面転写の場合は、以下に述べる図9の例に準ずる。図
9の場合、表面転写に際しては例3(図7参照)に準ず
る。また、裏面転写に際しては、上記図8の例に準ず
る。なお、バイアス印加手段28-1、280-1はコピーする
転写紙の紙種により適宜極性および電圧値を制御する。
【0041】支持ローラ28は外径25〜10mmを用い、曲率
分離方式による紙分離の安定化を図っている。本例によ
れば、特に裏面転写に際しバイアスロール12により転写
紙の搬送を確実に行なうことができ、ペーパージャムの
発生を防止できる。転写紙上の未定着トナー像の損傷防
止が図れる等、異常転写の防止を図ることができる。こ
れは、転写紙がベルトから分離される位置である支持ロ
ーラ28の近傍位置にて転写紙へのトナー像の転写と紙分
離が行なわれることから、転写時の異常放電(剥離放電)
の発生が少ないことによる。因みに転写紙とベルトとを
トナー像の転写後も長時間、密着状態に保持した後に分
離すると転写紙、トナー、ベルト上の電荷が気中放電す
るため、転写効率が下がると共に転写むら、にじみ等が
生じてしまう。
【0042】支持ローラ28、対向電極ローラ280にはバ
イアス印加手段が付帯されていること、バイアスローラ
12と対向電極ローラによる転写ニップの確保により、転
写効率の向上が図れる。これらは、フルカラー、マルチ
カラーコピー時のように高付着量、多層トナー像の転写
紙に際し、効果的である。表面転写の場合についても上
記と同様に、転写紙がベルトと分離する際にバイアス状
態が制御されるので、分離時の異常放電が防止でき、画
像を傷めない。
【0043】図10乃至図16において、本発明の別実
施例による画像形成装置の詳細を説明する。本実施例の
特徴は、中間転写体である転写ベルトにおける転写紙の
通紙面上流側および下流側にバイアスロ−ルを配置した
ことにある。図10は本発明の別実施例による画像形成
装置の全体構成を説明するための配置図であって、本実
施例による画像形成装置100は、内部に図示矢印方向に
回転可能な感光体102を備えている。感光体102の周囲に
は、回転方向に沿って、画像形成プロセスを実行するた
めの帯電装置103、光書き込み装置104、現像装置105、
中間転写体106およびクリ−ニング装置107が配置してあ
る。
【0044】光書き込み装置104は、前述した実施例と
同様に、レ−ザ−光を用いた走査により感光体102上に
静電潜像を形成する構造が用いられており、具体的に
は、原稿の読み取り部104Aと書き込み部104Bとで構成さ
れている。原稿読み取り部104Aは、原稿載置台104A1上
の原稿を露光するために矢印方向に往復動可能な光源10
4A2と反射鏡104A3および結像レンズ104A4と、これら光
学部材により導かれた露光光の結像位置に配置されたカ
ラ−CCDイメ−ジセンサ104A5とで構成され、原稿か
らの反射光をカラ−CCDイメ−ジセンサ104A5により
色分解した上でデジタル信号に変換されて図示しない記
憶部に入力し、後述する書き込み部4Bのレ−ザ−光源の
出力制御を行なうようになっている。
【0045】書き込み部104Bは、図示しない半導体レ−
ザで構成された光源からのレ−ザ−光を偏向する回転多
面鏡104Bおよび周知構造からなるfθレンズや反射鏡を
含む結像光学部材が配置されており、光源から出射され
たレ−ザ−光を感光体102の軸線方向に走査して原稿像
の書き込みを行なうようになっている。この書き込み部
104Bにおいては、画像情報をデジタル信号に変換してあ
るので、書き込み順序を変えることで感光体102に対
し、正像に相当する静電潜像の形成あるいは鏡像に相当
する静電潜像の形成を任意に選択して行なうことができ
る。
【0046】感光体102上に形成された静電潜像を可視
像化する現像装置105は、前記実施例と同様に、カラ−
複写に対応する構造とされており、回転可能なホルダ−
105Aの内部には、三原色(レッド、グリ−ン、ブル−)
に対する補色の関係にあるシアン、マゼンタ、イエロ−
の各着色現像剤および階調性を得るためと単色複写の際
に用いられるブラック現像剤を収容している磁気ブラシ
現像ユニット105B、105C、105M、105Yが装備されてい
る。この現像装置105は、複写型式に応じて各磁気ブラ
シ現像ユニットを選択して感光体2に対してユニット内
の現像スリ−ブを対向させるようになっている。
【0047】中間転写体106は、表面抵抗を、例えば、1
0~8〜10~11Ωcmに設定された中抵抗樹脂ベルトや中抵抗
ゴムにより構成されて感光体102に近接するベルトであ
り、図11に示すように、転写紙Sの通紙方向、換言す
れば搬送方向(図示矢印方向)に沿って配置されている一
対のロ−ラ106A、106Bに掛け回されている。この中間転
写体106は、一対のロ−ラ106A、106Bのうち、例えば、
図11に示すように、感光体102と対向するベルト面が
弛み側に設定できる位置のロ−ラ、本実施例の場合は転
写紙の搬送方向において前方側に位置するロ−ラ106Aが
駆動モ−タ106Cに連結された駆動側とされており、感光
体102との対向位置で感光体102と同じ方向に移動するよ
うにしてある。
【0048】クリ−ニング装置107は、前記実施例と同
様に、ブレ−ドを備えた構造のものであり、このブレ−
ドにより感光体102上に残存する現像剤を掻き取るよう
になっており、現像剤を除去された感光体102は、クリ
−ニング装置107を通過した後に除電ランプ108により残
留電荷を除去されて次の帯電装置103に対向するように
なっている。
【0049】中間転写体106をはさんで感光体102と対向
する位置には、図12に示すように極性切換可能なバイ
アス回路109Aを備えていて、感光体102上のトナ−像(以
下、これを1次トナ−像という)を転写紙S若しくは中
間転写体106に転写する1次トナ−像転写装置109が設け
てある。さらに、ロ−ラ106Bの近傍には、テンションロ
−ラ106C(図10参照)が配置してあり、このテンション
ロ−ラ106Cと中間転写体106をはさんで対向する位置に
は、感光体102に対して設けてあるものと同様な構造か
らなるブレ−ドを備えたクリ−ニング装置110(図10参
照)が設けてある。このクリ−ニング装置110は、図示し
ない構造によりブレ−ドが中間転写体106に対して接離
可能とされており、中間転写体106に後述する2次トナ
−像が担持されているときには、中間転写体106からブ
レ−ドを離間させるようにしてある。
【0050】図11において、中間転写体106における
駆動側ロ−ラ106Aの対向位置には、中間転写体106をは
さんでバイアスロ−ル111が配置してある。バイアスロ
−ル111は、図13に示すように、極性切換可能なバイ
アス回路112を接続されており、中間転写体106上に載置
される転写紙Sに対して接離可能に設けられており、中
間転写体106に転写されているトナ−像(以下、これを2
次トナ−像という)を転写紙Sの片面に転写する場合に
転写紙Sと接触できるようにされている。
【0051】中間転写体106をはさんで駆動側ロ−ラ106
Aと対向する位置には、図12示のように、帯電装置113
が配置してあり、この帯電装置113は、中間転写体106上
に担持された2次トナ−像の極性変換のための帯電を行
なうようになっている。バイアスロ−ル111の周面には
バイアスロ−ル用クリ−ナ114の内部に装備してあるブ
レ−ドが当接しており、周面に付着したトナ−を除去さ
れるようになっている。
【0052】中間転写体106により形成される転写紙S
の搬送面における感光体102をはさんでバイアスロ−ル1
11と反対側の位置、換言すれば、転写紙Sの搬送方向に
おける後方側には、図12示のように、中間転写体106
上に載置された転写紙Sに体して接離可能な転写分離用
バイアスロ−ル115が配置してある。転写分離用バイア
スロ−ル115は、中間転写体106が掛け回されているロ−
ラのうちの搬送面の移動方向後方側に位置するロ−ラ10
6Bと対向する位置に設けてあり、極性切換可能なバイア
ス回路116を接続されている。そして、この転写分離用
バイアスロ−ル115は、転写紙Sとの接離時期を搬送面
の移動方向前方に位置するバイアスロ−ル111と同様と
されており、具体的には、中間転写体106から転写紙S
に対して2次トナ−像を転写する際に転写紙Sと接触す
るようになっている。転写分離用バイアスロ−ル115に
は、バイアスロ−ル111と同様な構造のバイアスロ−ル
用クリ−ナ114が付設してある。
【0053】転写分離用バイアスロ−ル115に対して中
間転写体106をはさんで対向するロ−ラ106Bは、極性切
換可能な転写分離補助用バイアス回路106Eに接続されて
おり、中間転写体106上の2次トナ−像の挙動を設定す
るためにバイアス電位の極性を切り換えられるようにな
っている。転写分離補助用バイアス回路106Eは、中間転
写体106上に感光体102からの1次トナ−像を転写する場
合および後で詳しく延べるが、両面複写の際に中間転写
体106上に担持されている2次トナ−像を転写紙Sの片
面に転写する場合は感光体102上の1次トナ−像と逆極
性に、また、この逆極性に相当する2次トナ−像と同極
性に帯電特性が設定され、転写紙Sの片面のみに中間転
写体106上の2次トナ−像を転写する場合には、接地状
態の帯電特性を設定され、さらには、中間転写体106上
にトナ−像を吸着して中間転写体106上の残留トナ−を
除去する場合には、中間転写体106上に担持されている
2次トナ−像と逆極性の帯電特性を設定される。この帯
電特性はバイアスロ−ル111における極性切換可能なバ
イアス回路112についても同様とされている。
【0054】図10において、中間転写体106をはさん
で転写紙Sの搬送方向下流側には給紙機構117が、搬送
方向上流側には定着装置118および排紙機構119がそれぞ
れ位置している。給紙機構117は、複数の大きさの転写
紙Sをそれぞれ格納している給紙カセット117A、117Bと
手差し給紙トレ−117Cを備え、これら各部から繰り出さ
れた転写紙Sは、搬送路の末端部に位置するレジストロ
−ラ117Dによって感光体102上の画像位置に対する給紙
タイミングを設定されて感光体102に向け搬送される。
定着装置118を通過した転写紙Sの排紙機構119は、本実
施例の場合、排紙トレ−119A、ソ−タ(図示されず)、あ
るいはリサイクル路119B等に向け排紙方向を選択できる
構造とされており、各排紙方向を設定する排紙路の分岐
位置には排紙方向を設定するための切換爪119Cが位置し
ている。
【0055】本実施例は以上のような構造であるから、
以下に示す複写モ−ドを実行される。なお、図12乃至
図16に示す複写モ−ドは、例えば、単一の色現像剤に
よるトナ−像の転写を前提としていることを前置きして
おく。図13には、感光体102から直接転写紙Sに画像
転写を行なう場合のプロセスが示してあり、この場合に
は、1次トナ−像転写装置109は感光体102上に担持され
ているトナ−像の極性と逆極性の帯電特性を設定され、
バイアスロ−ル111および帯電装置113ならびに転写分離
用バイアスロ−ル115はそれぞれ機能しない状態に設定
される。バイアスロ−ル111は、中間転写体に当接した
態位を設定されて中間転写体106と協動して転写紙Sの
挟持搬送を可能にしている。従って、書き込み部4Bを介
して感光体102 上に形成された静電潜像を現像装置105
内の所望の色の現像剤によって可視像とされたトナ−像
が感光体102の移動に伴い中間転写体106 と対向する
と、このトナ−像の移動に同期させて給紙機構から搬送
された転写紙Sには、1次トナ−像転写装置109の作用
により感光体102上のトナ−像を静電転写される。この
モ−ドは通常の単一複写モ−ドに相当しており、一般的
なこの種装置と構造上の変更を要しないものである。
【0056】図14は中間転写体106に感光体102からの
トナ−像を転写する場合のプロセスを示しており、感光
体102上へ形成されるトナ−像(以下、これを1次トナ−
像という)を中間転写体106に転写して2次トナ−像を得
る場合には、1次トナ−像転写装置109は、図12に示
した場合と同様に感光体上の1次トナ−像の極性と逆極
性の帯電特性を設定され、そして、バイアスロ−ル111
および帯電装置113ならびに転写分離用バイアスロ−ル1
15は機能しない状態に設定される。また、給紙機構117
は転写紙Sの繰り出しを行なわない状態とされている。
従って、感光体102上に担持された2次トナ−像は1次
トナ−像転写装置109の作用により、中間転写体106上に
静電転写される。
【0057】図15は図14に示した中間転写体106上
の2次トナ−像を転写紙Sに転写する場合のプロセスが
示してあり、この場合には、1次トナ−像転写装置109
および帯電装置113が機能しない状態に、そして、バイ
アスロ−ル111および転写分離用バイアスロ−ル115は中
間転写体上の2次トナ−像の極性と逆極性の帯電特性を
設定されている。中間転写体106上の2次トナ−像は、
給紙機構117のレジストロ−ラ117Dによって給紙タイミ
ングを設定された転写紙Sが搬送されてくると、バイア
スロ−ル111による作用によって2次トナ−像が転写紙
S上に静電転写され、転写分離用バイアスロ−ル115に
よる作用によってもバイアスロ−ル111により転写され
た転写紙S上のトナ−像を転写紙Sに対して押しつけた
状態を維持される。
【0058】図16は転写紙Sの両面にトナ−像を転写
する場合のプロセスを示しており、1次トナ−像転写装
置109に代えて中間転写体106をはさんで感光体102に対
向する位置に一対の対向電極ロ−ラ120がバイアス回路1
20Aを介して当接させてあり、対向電極ロ−ラ120と駆動
側ロ−ラ106Aとの間には、ロ−ラで構成されて接地され
た2次トナ−像転写用対向電極121が当接している。こ
のような構成の変更を行なわれた両面複写プロセスにお
いては、1次トナ−像を中間転写体6に転写して中間転
写体6上に2次トナ−像を坦持させ、再度、感光体102
上に1次トナ−像を形成した後に、給紙機構117からの
転写紙Sの繰り出しを行なって、転写紙Sの両面に対
し、中間転写体106側からと感光体102側からそれぞれ1
次、2次トナ−像を同時に転写するようになっている。
このプロセスによれば、転写紙Sの両面に対して同時に
トナ−像の転写を行なうようになっているので、転写紙
の反転給送を行なう必要がなくなるという利点がある。
【0059】このプロセスを実行するにあたり、感光体
102に対して1回目に形成されたトナ−像を中間転写体1
06に転写する場合、図14に示した場合と同様な作用が
得られるように、対向電極ロ−ラ120は感光体102上の1
次トナ−像の極性と逆極性の帯電特性を設定され、バイ
アスロ−ル111および帯電装置113並びに転写分離用バイ
アスロ−ル115そしてロ−ラ106Bに接続してある転写分
離用バイアス回路は機能しない状態に設定されている。
従って、感光体上の1次トナ−像は対向電極ロ−ラ120
の作用によって中間転写体106上に静電的に転写されて
2次トナ−像とされる。なお、この対向電極ロ−ル120
は、図12示のように、従前の実施例と同様な1次トナ
−像転写装置109をそのまま用いてもよいものである。
【0060】再度、感光体102上に1次トナ−像が形成
された後においては、バイアスロ−ル111および転写分
離用バイアスロ−ル115(図12参照)が中間転写体106に
近接して転写紙Sと接触可能な状態とされ、かつ、中間
転写体106上に担持された2次トナ−像の極性と逆極性
に帯電特性を設定され、帯電装置113は1回目に感光体1
02から転写された2次トナ−像の極性と逆極性の帯電特
性を設定されるとともに、転写分離用バイアス回路106E
(図12参照)の帯電特性が、2次トナ−像と同極性にさ
れる。従って、感光体102から中間転写体106上に転写さ
れた2次トナ−像は、帯電装置113により図示のよう
に、負極性から正極に極性変換された状態でバイアスロ
−ル111に向け移動する。転写紙Sが給紙タイミングを
設定された搬送されてくると、バイアスロ−ル111の作
用により中間転写体106上の2次トナ−像は転写紙S上
に静電的に転写され、感光体2上の1次トナ−像は帯電
装置113の作用により転写紙Sに静電的に転写され、こ
こに転写紙Sの両面にトナ−像の同時転写が行なわれた
ことになる。転写紙S上への転写が行われた1次、2次
トナ−像は転写分離用バイアスロ−ル115およびロ−ラ6
B側の転写分離用バイアス回路106Eの作用によって転写
紙S上に押しつけられた状態を維持されて、定着装置11
8に向け移送される。上述した各プロセスについての基
本的な考えは、本発明者の発明に係る特願平1−130466
号の明細書に記載されている。
【0061】
【発明の効果】以上、本発明によれば、次のような効果
を期待できることにより、転写の信頼性を高めることが
できる。バイアス印加手段を用いるので、感光体への転
写圧が小さくでき、現像剤キャリアや紙粉などの異物が
転写部へ混入しても感光体の損傷はなく、高耐久性、信
頼性の確保が得られると共に高画質の維持ができる。2
次トナ−像転写手段としてバイアスロ−ルを用いている
ので、高効率運転が得られ、特に、カラ−画像形成のよ
うに、イエロ−、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナ
−による多層像の転写に対し、ボイド放電低減、転写
圧、電界の有効活用が得られることで非常に有効であ
る。
【0062】2つの対向電極ロ−ラで支持された中間部
をバイアスロ−ルで押圧しているので、ベルトおよび転
写紙がバイアスロ−ルの周面に沿って撓むことができ、
転写領域を拡げることがか能になることで、転写効率が
一層高くなり、高画質化に影響する均一転写を得ること
ができる。バイアスロ−ル及び対向電極へのバイアス量
もフルカラ−、モノマルチあるいは単色等の複写形式に
応じた転写条件に対応して設定することができるので、
最適なものとすることができる。しかも、転写時にはベ
ルトとバイアスロ−ルとにより転写時が保持された状態
を得られることで、何等かの外力が加わった場合におい
てもベルトからの脱落を防ぐことができ、転写時の画像
位置がずれたり、画像の転写が行えなかったりするなど
の異常画像の形成を未然に防止することができる。
【0063】弾性力の小さい、所謂、腰の弱い紙や薄い
かミサ等には波打ちを小持している紙を転写媒体として
用いた場合ジャムの発生をなくして確実に搬送すること
ができ、次の行程である定着行程への搬送が確実に行え
る。転写紙等の転写媒体がベルトから分離される位置の
近傍で転写と分離が連続して行うようにしてあるので、
転写時での異常放電の発生が少なくなり、未定着トナ−
像の損傷による異常画像の発生が防止される。転写後に
長時間経過してから分離すると、密着状態に保持したベ
ルト、転写紙およびトナ−の三者間での電荷が気中放電
してしまい、転写効率が低下し、結果として、転写異常
が発生するが、本発明によれば、このような事故を未然
に防ぐことが可能になる。
【0064】一方、本発明によれば、上述した効果に加
え、次の効果も期待できる。感光体からのトナ−像を直
接転写され、また、転写紙の通紙部を成す中間転写体に
おける感光体からのトナ−像の転写位置をはさんで、転
写紙の搬送方向前方側および後方側に転写用のバイアス
ロ−ルを配置したので、転写紙へのバイアス設定部を感
光体からの転写位置以外に増設して、転写バイアスの設
定範囲を長くできる。従って、転写バイアスの印加時間
を長くすることで静電誘導作用を充分発揮させることに
より安定した転写条件の設定が行え、これにより転写紙
への転写効率を向上させることができ、さらには、静電
誘導効果を助長させることでトナ−の脱落やにじみおよ
びずれ等の異常画像の発生を抑えることができる。感光
体からの転写位置後方に転写紙に当接するバイアスロ−
ルを設けたので、転写後の転写紙の先端が遊離するよう
なことを抑えられる。従って、定着装置への安定した導
入が行えることになる。更なる転写効率の向上、維持が
図れ安定した転写が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による画像形成装置の全体構成を
示す配置図である。
【図2】図1に示した画像形成装置における転写手段の
構造を示す模型図である。
【図3】図2に示した転写手段の作用を説明するための
模型図である。
【図4】図1に示した画像形成装置における転写手段の
別の構成を示す模型図である。
【図5】図4に示した転写手段の作用を説明するための
模型図である。
【図6】図1に示した画像形成装置における転写手段の
他の構成を示す模型図である。
【図7】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに別の構成を示す模型図である。
【図8】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに別の構成を示す模型図である。
【図9】図1に示した画像形成装置における転写手段の
さらに異なる構成を示す模型図である。
【図10】本発明の別実施例による画像形成装置の全体
構成を示す配置図である。
【図11】図10に示した画像形成装置に用いられる転
写手段の構成を示す斜視図である。
【図12】図10に示した転写手段の作用を説明するた
めの模型図である。
【図13】図11に示した転写手段の他の構成を示す模
型図である。
【図14】図14に示した転写手段の作用を説明するた
めの図12相当の模型図である。
【図15】図11に示した転写手段の別の構成を示し図
12相当の模型図である。
【図16】図11に示した転写手段のさらに他の構成を
示す図11相当の模型図である。
【図17】従来の転写手段の構成を示す模型図である。
【符号の説明】 9、102 感光体 10 ベルト 12 バイアスロ−ル 28 支持ロ−ル 28−1 バイアス印加手段 29−2 バイアス印加手段 30−1 バイアス印加手段 280−1 バイアス印加手段 100 画像形成装置 104 光書き込み装置 9、105 現像装置 106 中間転写体 109 1次トナ−像転写装置 111 2次トナ−像転写手段たるバイアスロ−ル 115 転写分離用バイアスロ−ル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正像または鏡像として書き込み対象に像を
    書き込み得る光書込手段と、上記光書き込み対象たる回
    転自在の感光体と、上記光書込手段により上記感光体上
    に書き込まれた潜像を1次トナー像として可視化する現
    像手段と、上記感光体に対向配置され、これら対向間に
    転写紙を通紙自在に配置された中間転写体としてのベル
    トと、上記1次トナー像を上記転写紙へ転写し、あるい
    は上記1次トナー像を上記ベルトへ2次トナー像として
    転写するための中間転写手段と、上記2次トナー像を上
    記転写紙へ転写するための2次トナー像転写手段を有
    し、上記転写紙の片面あるいは両面への画像を形成する
    画像形成装置であって、 上記2次トナー像転写手段としてバイアスロールを用
    い、このバイアスロールを、ベルトの上面側、かつ、上
    記感光体との直接対向部よりも、ベルト移動方向下流側
    に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、ベルトを間にしてバイ
    アスロールの対向位置にて該ベルトの裏面に接触させて
    複数の対向電極を設け、かつ、これらバイアスロールお
    よび対向電極への印加電圧を記録モードに応じて切換え
    るバイアス印加手段を付帯させたことを特徴とする画像
    形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7391988B2 (en) 2004-10-29 2008-06-24 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and belt device

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