JPH10186157A - プラスチック光ファイバとその製造方法 - Google Patents

プラスチック光ファイバとその製造方法

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JPH10186157A
JPH10186157A JP8342279A JP34227996A JPH10186157A JP H10186157 A JPH10186157 A JP H10186157A JP 8342279 A JP8342279 A JP 8342279A JP 34227996 A JP34227996 A JP 34227996A JP H10186157 A JPH10186157 A JP H10186157A
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JP
Japan
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core
refractive index
optical fiber
plastic optical
ratio
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Application number
JP8342279A
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English (en)
Inventor
Takashi Fujii
隆志 藤井
Hiroo Matsuda
裕男 松田
Toshifumi Hosoya
俊史 細谷
Maki Ikechi
麻紀 池知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造容易で、かつ広帯域のグレーデッド・イ
ンデックス(GI)型のプラスチック光ファイバを提供
する。 【解決手段】 クラッド(4)と3層からなるコア
(1、2、3)を有するプラスチック光ファイバにおい
て、その直径が第1コア(1)について0.56≦第1
コア径比≦0.64、第2コア(2)について0.80
≦第2コア径比≦0.95であり、その屈折率分布が
0.09≦第1コア屈折率比≦0.12、0.30≦第
2コア屈折率比≦0.90であり、かつ0.015≦全
コア屈折率比≦0.035であることを特徴とするプラ
スチック光ファイバ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチモ−ドプラ
スチックファイバ型のプラスチック光ファイバの構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック光ファイバは、ガラ
ス製の光ファイバと比較して伝送損失が大きいので、O
A機器などの比較的短距離の通信に用いられる。また、
プラスチック光ファイバのコア径は、ガラス製光ファイ
バのそれと比較してかなり太くなり、帯域幅が狭くなる
という問題があるので、これを改良する目的で図1に例
示するように、屈折率が中心軸から離れるほど低くなっ
ているグレーデッド・インデックス(GI)型のプラス
チック光ファイバが用いられる。
【0003】具体的には、プラスチック光ファイバのよ
うに光ファイバのコア径が太くなると、コアの中心付近
を伝播する光パルスと中心から離れた周辺を伝播する光
パルスでは伝送時間の差が大きくなりそれだけパルスの
波形のくずれも大きく、従って帯域幅が狭くなる。ここ
で、帯域幅とは、1本の光ファイバにより、一定の減衰
率に達する距離まで伝送可能な単位長さ当たりの光パル
スの数をいう。
【0004】これを改良するために、光ファイバの中心
から離れるほどコアの屈折率が低くなるようにして、コ
アの中心よりも周辺を伝播する光パルスの伝播速度を高
めて、コアの中心付近を伝播する光パルスと周辺を伝播
する光パルスの伝送時間の差を小さくし波形の崩れを抑
制することにより帯域幅を広くしたGI型のプラスチッ
ク光ファイバが用いられる。
【0005】しかし、従来プラスチック光ファイバのう
ちでも製造が容易なステップインデックス型のプラスチ
ック光ファイバは、帯域幅としては200MHz・10
0m程度のものまでが知られているのみで、製造が容易
でないGI型のプラスチック光ファイバ(以下、単にプ
ラスチック光ファイバという。)に比較して極めて低い
段階にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、図1に示
すように、構造が比較的簡単で生産性にすぐれた、中心
からコア1、2、3の3層からなるコアと最外層を形成
するクラッド4からなる光ファイバを対象に、プラスチ
ック光ファイバの屈折率プロファイルについて広範な検
討をおこない、極めて大きな帯域幅を与えるプラスチッ
ク光ファイバの構造を見出した。
【0007】即ち、従来シングルモ−ドやコア数の少な
いプラスチック光ファイバの帯域幅としては、200M
Hz・100m程度が限度と考えられていたが、本発明
はこれよりも顕著に広い帯域幅を有するプラスチック光
ファイバを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、1層のクラ
ッドと3層のコアからなるプラスチック光ファイバにお
いて、その直径が第1コアについて0.56≦第1コア
径比X1≦0.64、第2コアについて0.8≦第2コ
ア径比X2≦0.95であり、その屈折率分布が0.0
9≦第1屈折率比Y1≦0.12、0.30≦第2コア
屈折率比Y2≦0.90でかつ0.015≦全コア屈折
率比Δn≦0.035の範囲であることを特徴とするプ
ラスチック光ファイバである。本願発明のプラスチック
光ファイバは、帯域幅が350〜1600MHz・10
0mと、従来知られている帯域幅の値200MHz・1
00mに比較して極めて大きな特性を有する。
【0009】尚、本願発明のプラスチック光ファイバに
ついては、屈折率に関しては以下に定義する第1屈折率
比YI、第2屈折率比Y2、全コア屈折率比Δnにより
プラスチック光ファイバの構造を特定する。光ファイバ
の帯域幅は、クラッドとコアの各層の屈折率及び直径の
各比率により決まるからである。
【0010】
【数1】
【0011】コア径に関しては、以下に定義する第1コ
ア径比X1、第2コア径比X2を用いるて、プラスチッ
ク光ファイバの構造を特定する。 第1コア径/第3コア径=第1コア径比(X1) 第2コア径/第3コア径=第2コア径比(X2)
【0012】これらを変数としてプラスチック光ファイ
バの帯域幅が極力大きくなる範囲を検討した。
【0013】ただし、実際にプラスチック光ファイバの
屈折率分布の形状は、図1に示すような完全な階段状で
はなく、各層の材料が入り交じり多少まるみを帯びとも
のとなる。本願の屈折率の値はこの平坦部分のものであ
る。各コア及びクラッドの径は勾配が最も高い位置のも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
願発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する以下、実施の形態1ではプラスチック光フ
ァイバの製造の詳細を、実施の形態2以降では具体的な
光学材料について検討した結果を開示する。。
【0015】(実施の形態1)まず、図7に示すプラス
チック光ファイバ用プリフォーム製造装置を用いて、各
種の屈折率プロファイルを有するプリフォームを製造す
る。
【0016】図7において、11は重合性材料供給口、
12は重合性材料供給管コック、12aは窒素ガス供給
管コック、12bは減圧用排気管コック、13は遠心成
形用円筒、14は遠心成形用円筒端密閉蓋、15は遠心
成形用円筒端開口蓋、16は回転駆動力伝達チャック、
17は遠心成形用円筒支持軸受、18は遠心成形用円筒
支持軸受固定台、19は減圧時開口蓋密閉用ゴム弾性リ
ング、10は遠心成形用円筒加熱源を示す。
【0017】まず、遠心成形用円筒13にクラッド4を
形成すべき重合性材料を所定量注入後、水平に維持した
状態で、加熱下で円筒13の中心軸を回転軸として回転
させることにより遠心力を与えて、円筒の内壁に重合性
材料を加圧した状態で、長さ方向に均一な屈折率分布を
有する、クラッド層4に対応する重合層4aよりなる積
層円筒を形成する(図2)。
【0018】次に、クラッド4よりも屈折率の高い第3
コア3を形成すべき有機光学材料を選び、同様な工程に
より、前記積層円筒の内側に、第3コア3対応する重合
層3aを付加した積層円筒を形成する(図3)。なお、
具体的な有機光学材料名については、後述の実施の形態
において開示する。次に、第3コア3よりも屈折率の高
い第2コア2を形成すべき有機光学材料を選び、同様な
工程により、前記積層円筒の内側に第2コア2対応する
重合層2aを付加した積層円筒を形成する(図4)。次
に、第2コア2よりも更に屈折率の高い第1コア1を形
成すべき有機光学材料を選び、同様な工程により、前記
積層円筒の内側に、第1コア1に対応する重合層1aを
付加した積層円筒を形成する(図5)。
【0019】次に、前記遠心成形用円筒13から成形さ
れた積層円筒を取り外したのち、減圧下で加熱して第1
コアの中心にある円柱状の空隙を消滅させる(図6)。
【0020】これにより最外層のクラッド層4及びその
内側の3層のコア3、2、1から成る積層円筒であっ
て、中心軸に向かい径方向に屈折率が階段状に高くな
り、かつ同心円方向に均一な屈折率分布を有する、所期
の屈折率プロファイルのプリフォームを形成することが
できる。
【0021】前記プリフォームは、垂直状態に維持して
下部の末端部を加熱、延伸して紡糸し図1に示すような
プラスチック光ファイバを製造する。
【0022】(実施の形態2)図7に示すプリフォーム
製造装置を使用し、水平に維持した長さ60cm、内径
28mmの円筒管13内に、メチルメタクリレートを入
れ、連鎖移動剤としてn−ブチルメルカプタンを0.1
5重量%及び重合開始剤としてベンジルパ−オキサイド
(BPO)を0.5重量%加えたのち、開口部を遠心成
形用円筒端密閉蓋14によりシールし、1300rpm
で回転させながら、70℃で20時間大気圧下で熱重合
させた。これにより、外径28mm、内径22.0mm
のポリメチルメタクリレートからなるクラッド層4に対
応する積層円筒4aをえた(図2)。
【0023】その後、メチルメタクリレートと低分子有
機物質ジフェニルスルフィドについて重量比で24:5
の混合溶液を用意し、同様な操作により、外径28m
m、内径17.6mmの円筒状のクラッド層4及び第3
コア3にそれぞれ対応する重合体層4a、3aより成る
積層円筒をえた(図3)。
【0024】その後、メチルメタクリレートと低分子有
機物質ジフェニルスルフィドについて重量比で7:2の
混合溶液を用意し、同様な操作により、外径28mm、
内径14.0mmの円筒状のクラッド層4、第3コア
3、第2コア2にそれぞれ対応する重合体層4a、3
a、2aより成る積層円筒をえた(図4)。
【0025】更に、メチルメタクリレートと低分子有機
物質ジフェニルスルフィドについて重量比で3:1の混
合溶液を用意し、同様な条件で操作することにより、外
径28mm、内径4.0mmの円筒状のクラッド層4、
第3コア3、第2コア2、第1コア1にそれぞれ対応す
る重合体層4a、3a、2a、1aより成る積層円筒を
得た(図5)。
【0026】更に、前記円筒管13の片側を封止し管内
を減圧して気圧660mmHgに保ちながら140℃で
加熱し2mm/minで長さ方向に移動させ、円筒状の
空隙を消滅させることによりプラスチック光ファイバ用
プリフォーム5(図6)とした。
【0027】このプリフォーム5を250℃の円筒状加
熱器内で間接加熱しながら、熱延伸して外径0.75m
m(クラッドの厚さ0.25mm、屈折率1.492、
第3コア径0.50mm)、全コア屈折率比Δn=2.
36%、第1コア径比X1=0.64、第2コア径比X
2=0.80、第1屈折率比Y1=0.09、第2コア
屈折率比Y2=0.30のプラスチック光ファイバ(図
1参照)を得た。
【0028】なお、本実施の形態で製作したプラスチッ
ク光ファイバについては、各コア間に各層の材料が若干
混合した傾向がみられたが、それでも屈折率の平坦な部
分の面積の比率は90%以上であった。以下に述べる実
施例についてもほぼ同様の傾向がみられた。
【0029】この、プラスチック光ファイバの帯域幅
を、−3dBまで減衰する距離まで伝送可能な100m
当たりの光パルス数として、650nmLDとサンプリ
ングオシロスコープを用いてパルス法で測定(開口数N
A=0.4)したところ、1.2GHz・100mであ
り、伝送損失を白色光源とスペクトルアナライザで、波
長650nmにおける値を測定したところ150dB/
kmであった。これは従来知られているプラスチック光
ファイバの帯域幅200MHz・100m、伝送損失2
00dB/kmと比較して極めて高い伝送特性を有する
ものである。
【0030】更に、この周辺の範囲についても、第1コ
ア径比X1=0.64、第1屈折率比Y1=0.09を
固定し、第2コア径比X2が0.8、0.95、第2コ
ア屈折率比Y2が0.30、0.90の範囲で同様な検
討と測定を行なった。なお、測定対象とする光ファイバ
の製造は前記と同様な手順によりおこなったっが、屈折
率すなわち第2屈折率比(Y2)については光学材料の
配合比を調整することで所定の値とし、第2コア径比X
2については円筒管13への注入量を調整することで所
定の値とした。以上の結果を表2にまとめて示す。
【0031】表2に示すように、本実施例で選択した範
囲では、従来のプラスチック光ファイバの帯域幅200
MHz・100mと比較して、350MHz・100m
〜1200MHz・100mと極めて高い伝送特性が得
られることがわかった。
【0032】さらに、同様にして、第1コア径比(X
1)を0.64から0.56に減少した場合を表1に、
全コア屈折率比(Δn)を2.36%から3.50%に
増加した場合を表4に、第1屈折率比(Y1)を0.0
9から0.12へ増加した場合を表5に示す。この範囲
においても、帯域幅は300MHz・100m〜900
MHz・100mと従来のプラスチック光ファイバの帯
域幅と比較して、極めて高い伝送特性が得られることが
わかった。
【0033】さらに、同様にして、第1コア径比(X
1)を0.64から0.56に減少した場合を表1に、
第1屈折率比(Y1)を0.09から0.12へ増加し
た場合を表4に示す。この範囲においても、帯域幅は3
00MHz・100m〜900MHz・100mと従来
のプラスチック光ファイバの帯域幅と比較して、極めて
高い伝送特性が得られることがわかった。
【0034】本実施例では、同ーの光学材料であるポリ
メチルメタクリレートに屈折率を調整するための低分子
有機物質としてジフェニルスルフィドを用いたが、これ
に限定されるものではなく、その他にフタル酸ベンジル
−n−ブチル、安息香酸ベンジルなどをも用いることが
できる。
【0035】(実施の形態3)実施形態3(表5参照)
は、前記実施形態(表1、2、3、4参照)と比較し
て、全コア屈折率比Δnを1.500%と小さくした範
囲について検討したケースである。光学材料としては
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートとメチ
ルメタクリレートを用い、実施形態2と同様な手順によ
り、この配合比を調整することで屈折率すなわち第1屈
折率比(Y1)、第2屈折率比(Y2)、全コア屈折率
比(Δn)を所定の値とし、円筒管13への注入量を調
整することで各コアの厚さ、則ち第1コア径比X1、第
2コア径比X2を所定の値とした。
【0036】具体的には、まず、図7に示すプリフォー
ム製造装置を使用し、水平に維持した長さ60cm、内
径35mmのガラス円筒管13内に、2,2,2−トリ
フルオロエチルメタクリレートを入れ、連鎖移動剤とし
てn−ブチルメルカプタンを0.15重量%及び重合開
始剤としてベンジルパーオキサイド(BPO)を0.5
重量%加えたのち、開口部を遠心成形用円筒端密閉蓋1
4によりシールし、1300rpmで回転させながら、
70℃で20時間大気圧下で熱重合させた。これによ
り、外径35mm、内径28.0mmの2,2,2−ト
リフルオロエチルメタクリレートからなるクラッド層4
に対応する積層円筒をえた(図2)。
【0037】その後、2,2,2−トリフルオロエチル
メタクリレートとメチルメタクリレートについて体積比
で4:1の混合溶液を用意し、同様な操作により、外径
35mm、内径22.6mmのクラッド層4と第3コア
3に対応する重合層4a、3aからなる積層円筒4aを
えた(図3)。
【0038】その後、2,2,2−トリフルオロエチル
メタクリレートとメチルメタクリレートについて体積比
で57:5の混合溶液を用意し、同様な操作により、外
径35mm、内径18.4mmのクラッド層4、第3コ
ア3及び第2コア2にそれぞれ対応する重合層4a、3
a、2aからなる積層円筒をえた(図4)。
【0039】更に、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレートとメチルメタクリレートについて体積比で
5:2の混合溶液を用意し、同様な操作により、外径3
5mm、内径4.0mm、全屈折率差0.021のクラ
ッド層4、第3コア3、第2コア2及び第1コア1にそ
れぞれ対応する重合層4a、3a、2a、1aからなる
積層円筒を得た(図5)。
【0040】更に、この円筒管13の片側を封止し管内
を減圧して気圧660mmHgに保ちながら140℃で
加熱し5mm/minで長さ方向に移動させ、円筒状の
空隙を消滅させ、プラスチック光ファイバ用プリフォー
ム5(図6)とした。
【0041】このプリフォーム5を250℃の円筒状加
熱器内で間接加熱しながら、熱延伸してクラッド4の直
径0.75mm(クラッドの厚さ0.25mm、屈折率
1.418、第3コア径0.50mm)、全コア屈折率
比Δn=1.500%、第1コア径比X1=0.64、
第2コア径比X2=0.80、第1屈折率比Y1=0.
09、第2コア屈折率比Y2=0.30のプラスチック
光ファイバ(図1参照)を得た。
【0042】この、プラスチック光ファイバの伝送損失
を実施形態2と同様にして測定したところ、帯域幅は
1.6GHz・100mと、従来知られているプラスチ
ック光ファイバの帯域幅200MHz・100mと比較
して極めて高い伝送特性を有することがわかった。ただ
し、伝送損失については波長650nmで250dB/
kmと、従来のプラスチック光ファイバの伝送損失は2
00dB/kmとあまり変わらない値が得られた。
【0043】更にこの周辺の範囲についても、第1コア
径比X1=0.64、第1屈折率比Y1=0.09を固
定し、第2コア径比X2が0.8、0.95、第2コア
屈折率比Y2が0.30、0.90の範囲で同様な実験
を行なった。本実施形態3で得られた結果を表5にまと
めて示す。
【0044】表6より、この範囲においても、帯域幅は
500MHz・100m〜1600MHz・100mと
従来のプラスチック光ファイバの帯域幅と比較して、極
めて高い伝送特性が得られることがわかった。
【0045】なお、本実施形態3では2種のモノマーで
ある2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートと
メチルメタクリレートの共重合体を用いたが、これに限
定されるものでなく、2種以上のモノマーの共重合体、
例えば、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロイソ
プロピルメタクリレートとメチルメタクリレートなども
用いることができる。
【0046】(実施の形態4)本実施形態4(表6、表
7参照)は、実施形態2(表1、2、3、4参照)と比
較して、第1コア径比X1を0.09と著しく小さくし
た場合について、検討した結果である。
【0047】プリフォーム5の製造とプラスチック光フ
ァイバの紡糸は、実施形態2と同じメチルメタクリレー
トとジフェニルスルフィドを用いて、同様な操作により
行なった。ただし、上記光学材料の配合比を調整するこ
とで屈折率すなわち第1屈折率比(Y1)、第2屈折率
比(Y2)、全コア屈折率比(Δn)を所定の値とし、
円筒管13への、配合光学材料の注入量を調整すること
で各コアの厚さ、則ち第1コア径比X1、第2コア径比
X2を所定の値とした。
【0048】第1コア径比X1=0.09、第1屈折率
比Y1=0.04、全コア屈折率比Δn=2.36を固
定し、第2コア径比X2が0.25、0.8、0.9
5、第2コア屈折率比Y2が0.10、0.30、0.
90の範囲で同様な実験を行ない、表6のような結果を
得た。
【0049】X2が0.8、Y2が0.30のときのみ
300MHz・100mと比較的すぐれた結果が得られ
たが、他のケースは従来のプラスチック光ファイバとあ
まり変わらない結果が得られたにすぎなかった。
【0050】次に、第1屈折率比(Y1)を0.04か
ら0.09へ増加した場合を、表7に示す。この場合
も、X2が0.8、Y2が0.30のときのみ350M
Hz・100mと比較的すぐれた結果が得られたが、他
のケースは従来のプラスチック光ファイバとあまり変わ
らない結果が得られたにすぎなかった。
【0051】(実施の形態5)実施形態4(表8参照)
は、実施形態2(表1、2、3、4参照)と比較して、
第1コア径比X1を0.90と極めて大きくした場合に
ついて、実験した結果である。
【0052】プリフォーム5の製造とプラスチック光フ
ァイバの紡糸は、実施形態2と同じメチルメタクリレー
トとジフェニルスルフィドを用いて、同様な操作により
行なった。ただし、上記光学材料の配合比を調整するこ
とで屈折率すなわち第1屈折率比(Y1)を所定の値と
し、円筒管13への、配合光学材料の注入量を調整する
ことで各コアの厚さ、則ち第1コア径比X1を所定の値
とした。
【0053】第1コア径比X1が0.90、第1屈折率
比Y1が0.50、第2コア径比X2が0.95、第2
コア屈折率比Y2が0.90の範囲で同様な実験を行な
い、表8のような結果を得た。帯域幅が150MHz・
100mと従来のプラスチック光ファイバとあまり変わ
らない結果が得られた。
【0054】
【発明の効果】帯域幅がきわめて広いプラスチック光フ
ァイバをうることができる。即ち、1層のクラッドと3
層のコアからなるプラスチック光ファイバにおいて、そ
の直径が第1コアについて0.56≦第1コア径比X1
≦0.64、第2コアについて0.8≦第2コア径比X
2≦0.95であり、その屈折率分布が0.09≦第1
屈折率比Y1≦0.12、0.30≦第2コア屈折率比
Y2≦0.90でかつ0.015≦全コア屈折率比Δn
≦0.035の範囲について、帯域幅が350〜160
0MHz・100mと、従来知られている帯域幅の値2
00MHz・100mに比較して極めて大きな値の優れ
た帯域特性を有するプラスチック光ファイバが得られ
た。
【0055】なお、本願発明の対象とするプラスチック
光ファイバは、コアが3段で製造容易で母材の大型化と
これに伴う低コスト化も可能である。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の対象とするプラスチック光ファイバ
の縦断面図を示す。
【図2】クラッド層に対応する積層円筒を示す。
【図3】クラッド層と第3コアに対応する積層円筒を示
す。
【図4】クラッド層、第3コア、第2コアに対応する積
層円筒を示す。
【図5】クラッド層、第3コア、第2コア、第1コアに
対応する積層円筒を示す。
【図6】図5に示す積層円筒を熱延伸してプリフォーム
を形成した状態を示す。
【図7】実施例で用いたプラスチック光ファイバ用プリ
フォーム製造装置を示す。
【符号の説明】
1:第1コア 1a:第1コアに対応する積層円筒 2:第2コア 2a:第2コアに対応する積層円筒 3:第3コア 3a:第3コアに対応する積層円筒 4:クラッド 4a:クラッドに対応する積層円筒 5:プリフォーム 10:遠心成形用円筒加熱源 11:重合性材料供給口 12:重合性材料供給管コック 12a:素ガス供給管コック13 12b:減圧用排気管コック 13:遠心成形用円筒 14:遠心成形用円筒端密閉蓋 15:遠心成形用円筒端開口蓋 16:回転駆動力伝達チャック 17:遠心成形用円筒支持軸受 18:遠心成形用円筒支持軸受固定台 19:減圧時開口蓋密閉用ゴム弾性リング
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池知 麻紀 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1層のクラッドと3層のコアからなるマ
    ルチモ−ドプラスチックファイバ型のプラスチック光フ
    ァイバにおいて、中心に位置する第1コアについて0.
    56≦第1コア径/第3コア径(X1)≦0.64、前
    記第1コアの外側に位置する第2コアについて0.8≦
    第2コア径/第3コア径(X2)≦0.95であり、屈
    折率分布が0.09≦第1屈折率差/中心コアの相対屈
    折率差(Y1)≦0.12及び0.30≦第2屈折率差
    /中心コアの相対屈折率差(Y2)≦0.90の各範囲
    であることを特徴とするプラスチック光ファイバ
  2. 【請求項2】 中心コアの相対屈折率差/クラッドの屈
    折率(Δn)が0.035以下で0.015以上の範囲
    であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック
    光ファイバ
  3. 【請求項3】 回転する円筒管の内側から、液状の重合
    性プラスチック光学材料を注入し、重合し、円筒状の重
    合体層を形成する操作を繰り返して、プラスチック光フ
    ァイバ母材を形成し、これを加熱延伸することを特徴と
    する請求項1又は2に記載のプラスチック光ファイバの
    製造方法
  4. 【請求項4】 同ーポリマー中の低分子有機物質の濃度
    を変化させることによって屈折率を変えたプラスチック
    光学材料を用いることを特徴とする請求項1乃至3のい
    づれか1項に記載のプラスチック光ファイバの製造方法
  5. 【請求項5】 2種以上のモノマーから共重合された共
    重合体の重合組成を変化させることにより屈折率を変え
    たプラスチック光学材料を用いることを特徴とする1乃
    至3のいづれか1項に記載のプラスチック光ファイバの
    製造方法
JP8342279A 1996-11-26 1996-12-24 プラスチック光ファイバとその製造方法 Pending JPH10186157A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002027367A1 (en) * 2000-09-27 2002-04-04 Sterlite Optical Technologies Ltd. Dispersion optimized fiber with low dispersion and optical loss
JP4612273B2 (ja) * 2000-06-27 2011-01-12 三菱レイヨン株式会社 プラスチック光ファイバ、光ファイバケーブル及び光伝送装置

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