JPH10186156A - 階段型分散シフト光ファイバ - Google Patents

階段型分散シフト光ファイバ

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JPH10186156A
JPH10186156A JP8357131A JP35713196A JPH10186156A JP H10186156 A JPH10186156 A JP H10186156A JP 8357131 A JP8357131 A JP 8357131A JP 35713196 A JP35713196 A JP 35713196A JP H10186156 A JPH10186156 A JP H10186156A
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JP
Japan
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refractive index
optical fiber
center core
core
side core
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JP8357131A
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English (en)
Inventor
Yoichi Akasaka
洋一 赤坂
Kazunori Mukasa
和則 武笠
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失の階段型分散シフト光ファイバを提供
する。 【解決手段】 センタコア2の外側に該センタコア2よ
りも屈折率の低いサイドコア3を同心状に形成し、さら
にサイドコア3の外側に該サイドコア3よりも屈折率の
低いクラッド4を形成して屈折率分布を階段状とする。
センタコア2とサイドコア3はGeドープシリカにより
形成し、クラッド4は純シリカにより形成する。サイド
コア3は3a,3b,3cの3層構造とし、各層3a,
3b,3cの互いに隣り合う層は比屈折率差を異にし、
隣り合う層の屈折率差の差は0.05%以下とする。センタ
コア2とサイドコア3の直径比は1:3以上に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長1.55μm近辺
で零分散を持ち、この波長1.55μm帯での光通信を行う
階段型分散シフト光ファイバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5には一般的な階段型分散シフト光フ
ァイバの屈折率分布が示されている。同図において、光
ファイバ1の中心をセンタコア2と成し、このセンタコ
ア2の外側にはサイドコア3が同心状に設けられ、さら
にこのサイドコア3の外側にクラッド4が同心状に設け
られている。
【0003】前記クラッド4の屈折率nL よりもサイド
コア3の屈折率nS が大となっており、このサイドコア
3の屈折率nS よりもセンタコア2の屈折率nC が大と
なって、クラッド4からセンタコア2に向かうにつれ屈
折率が段階状に大きくなる階段型屈折率分布を呈してい
る。
【0004】クラッド4は純シリカよりなり、サイドコ
ア3はGe(ゲルマニウム)ドープシリカよりなり、セ
ンタコア2もGeドープシリカからなる。
【0005】このような階段型屈折率分布を持つ分散シ
フト光ファイバは、屈折率分布がW型を持つW型分散シ
フト光ファイバやセグメント型分散シフト光ファイバに
比べ、分散や分散スロープの制御が容易であり、製造の
歩留りを高めることができるという特徴を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の階段型屈折率分
布を持つ分散シフト光ファイバは、主にVAD(VaporP
hase Axial Deposition)で合成され、センタコア2お
よびサイドコア3へのGeのドープはこのVAD法での
スート堆積時に同時に行われている。
【0007】しかしながら、このVAD法によりGeの
ドープを行う手法では、図5に示す如く、サイドコア3
を介してクラッド4とセンタコア2間の屈折率分布が連
続になり、VAD法により合成された光ファイバ母材を
加熱軟化状態で紡糸(線引き)して光ファイバを形成す
る際、その紡糸時に張力が光ファイバの径方向に連続的
にかかり、本来ならば、Geドープ量が多く(Geドー
プ量が多くなるにつれ、軟化点の温度が低下する)張力
の受け持ち負担が極めて小さいはずのセンタコア2に張
力が余計にかかり(通常、張力の大部分はクラッド4が
受け持つ)、本来得られるはずの低い伝送損失特性が得
られず、光通信の伝送損失が大きくなるという問題があ
った。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、光ファイバ母材の紡糸時に
センタコア側に大きな張力が加わるのを防止でき、これ
により、十分低い伝送損失特性を備えた階段型分散シフ
ト光ファイバを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のような手段を講じている。すなわち、
第1の発明は、Geドープシリカよりなるセンタコアと
該センタコアよりは屈折率が小さいGeドープシリカよ
りなるサイドコアと該サイドコアよりは屈折率が小さい
純シリカよりなるクラッドとがセンタコアを中心にして
その外側に順次同心状に形成されてなる階段型分散シフ
ト光ファイバにおいて、前記サイドコアは隣り合う層の
比屈折率差を互いに異にする3層以上の層を持ち、か
つ、隣り合うサイドコアの各層の比屈折率差の差は0.05
%以下と成し、前記センタコアとサイドコアの直径比が
1:3以上に設定されている構成をもって課題を解決す
る手段としている。
【0010】また、第2の発明は、前記第1の発明の構
成を備えたものにおいて、サイドコアの各層の境界部で
の屈折率分布は不連続状と成した構成をもって課題を解
決する手段としている。
【0011】本発明においては、クラッドとセンタコア
間に隣り合う層の比屈折率差を異にする3層以上の層が
介設されることで、クラッドとセンタコア間の屈折率分
布はより不連続状となり、かつ、センタコアとサイドコ
アの直径比が1:3以上に設定されていることで、光フ
ァイバ母材を紡糸して本発明の光ファイバを形成する
際、クラッドとセンタコア間の屈折率分布がより不連続
状となることで、つまり、Geドープの濃度が不連続状
となることで、クラッドからセンタコアに至る領域のG
eの濃度分布の不連続性に伴って光ファイバの断面上で
の粘度分布がサイドコア層で不連続となり、これによ
り、紡糸時のセンタコアの張力負担量が減り、張力がセ
ンタコアに作用することで生じるGe欠陥(シリカの酸
素分子とGeの分子が結合している状態で張力がかかる
と、その結合の手が切れて光伝送損失が増加する現象)
に起因した光伝送損失を低減でき、低損失での光通信が
可能となるものである。
【0012】特に、サイドコアの各層の境界部での屈折
率分布を完全に不連続状とすることで、紡糸時における
サイドコアでの粘度の不連続性が高まることで、センタ
コアの張力の負担量をより一層軽減でき、前記Ge欠陥
に起因した光伝送損失の低減をより一層図ることができ
るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づき説明する。図1には本発明の第1実施形態例の
構成が示されている。この実施形態例の階段型分散シフ
ト光ファイバ1は従来例と同様に純シリカよりなるクラ
ッド4と、Geドープシリカからなるサイドコア3と、
Geドープシリカからなるセンタコア2を有して構成さ
れ、クラッド4の屈折率nL よりもサイドコア3の屈折
率nS を高くし、さらにサイドコア3の屈折率nS より
もセンタコア2の屈折率nC を高くして階段型の屈折率
分布を呈している。この実施形態例が従来例と異なる特
徴的なことは、サイドコア3を、互いに隣り合う比屈折
率差を異にした3層以上の層(図1では3層)に形成
し、各隣り合う層の3aと3bおよび3bと3cの比屈
折率差の差を0.05%以下とし、センタコア2とサイドコ
ア3の直径比を1:3以上としたことである。
【0014】なお、本明細書において、クラッド4の屈
折率をnL としたとき、屈折率nの部分の比屈折率差Δ
は次の(1)式により定義されている。
【0015】 Δ={(n2 −nL 2 )/2n2 }×100 ・・・・・(1)
【0016】第1実施形態例の構成では、サイドコア3
のセンタコア2寄りの1層目の層3aの屈折率よりも2
層目の層3bの屈折率を大きくし、2層目の層3bの屈
折率よりも3層目の層3cの屈折率を低くした3層構造
のサイドコア3としている。
【0017】このように、サイドコア3を互いに隣り合
う層の比屈折率差を異にすることで、クラッド4とセン
タコア2間の屈折率分布を不連続状にでき、これによ
り、光ファイバ母材を紡糸して図1に示すような屈折率
分布の光ファイバを形成する際に、サイドコアの層3a
と3bのGeドープ量の差および層3bと3cのGeド
ープ量の差によって、隣り合うサイドコア3の各層3
a,3b,3cの粘度に差が生じ、紡糸時のセンタコア
2の張力負担量が減り、これにより、センタコア2の張
力印加によるGe欠陥に起因する光伝送損失の増加を回
避し、光伝送損失の低減を図ることが可能である。
【0018】前記Ge欠陥に起因する光伝送損失の増加
を低減するためには、互いに隣り合う層の比屈折率差を
異にしたサイドコア3の層は3層以上にし、かつ、セン
タコア2とサイドコア3の直径比を1:3以上とするこ
とが必要である。サイドコア3の層を2層以下とした場
合には、クラッド4とセンタコア2の比屈折率差の不連
続性、つまり、Geドープ量の変化に基づく粘度の不連
続性が十分でなく、光ファイバ母材の紡糸時のセンタコ
ア2の張力負担量の減少が十分でなく、Ge欠陥に起因
する光伝送損失の十分な低減を達成することは困難であ
る。
【0019】また、センタコア2とサイドコア3の直径
比を1:3以上とすることで、光ファイバの直径に占め
るサイドコア3の割合をセンタコア2に対し大きくでき
ることで、センタコア2への張力負担量を十分低減する
ことができるが、センタコア2とサイドコア3の直径比
が1:3よりも小さくなると、光ファイバの直径に占め
るサイドコア3の割合が減少し、紡糸時のセンタコア2
の張力負担量がその分大きくなり、前記センタコア2の
張力負担量の増加によって生じるGe欠陥に起因した伝
送損失が大きくなってしまう。これらのことから、サイ
ドコア3の隣り合う比屈折率差が互いに異なる層を3層
以上持つように形成し、かつ、センタコア2とサイドコ
ア3の直径比を1:3以上とすることによって、光ファ
イバ母材の紡糸時のセンタコア2の張力負担量を十分に
低減でき、前記Ge欠陥に起因した伝送損失の増加を防
止し、光伝送損失を十分低減した階段型分散シフト光フ
ァイバの提供が可能となる。
【0020】なお、サイドコア3の各層3a,3b,3
cの隣り合う比屈折率差の差を0.05%よりも大きくした
場合においても、前記条件、つまり、サイドコア3の層
を3層以上とし、かつ、センタコア2とサイドコア3の
直径比を1:3以上とすることにより、光ファイバ母材
の紡糸時のセンタコア2の張力負担量を十分に低減する
ことが可能であるが、各サイドコア3の隣り合う層3
a,3b,3cの比屈折率差を0.05%よりも大きくする
と、例えば、図1のサイドコアの層3aと3bの比屈折
率差が大きくなることで、あたかもセンタコア2とサイ
ドコア層3aと同じくサイドコア層3bの屈折率分布が
W型の屈折率分布の様相を呈し、階段型屈折率分布の光
伝搬特性からW型の屈折率分布の光伝搬特性へと変化し
てしまうという問題が生じることとなり、このような不
具合を防止するためには、サイドコア3の各層3a,3
b,3cの比屈折率差の違いによる光伝搬特性の変質に
影響を与えない範囲で隣り合う各層3a,3b,3cの
比屈折率差の差を与えることが必要となり、この許容さ
れる隣り合う各層の比屈折率差の差は0.05%以下にする
ことが必要であり、このことは、本発明者は実験により
確証を得ている。
【0021】図2には本発明の第2実施形態例の構成が
示されている。この第2実施形態例の階段型分散シフト
光ファイバ1の屈折率分布もサイドコア3を3層3a,
3b,3cの構造とし、センタコア2とサイドコア3の
直径比を1:3以上としている。この第2実施形態例が
前記第1実施形態例と異なることは、サイドコア3の各
層の比屈折率差を、1層目の層3aの比屈折率差よりも
2層目の層3bの比屈折率差を大きくし、さらに、2層
目の層3bの比屈折率差よりも3層目の層3cの比屈折
率差を大きくし、比屈折率差を第1層〜第3層に向かう
につれ段階的に大きくする構成としたことであり、それ
以外の構成は前記第1実施形態例と同様である。なお、
この第2実施形態例においても、各層3a,3b,3c
の隣り合う比屈折率差の差は0.05%以下としている。
【0022】この第2実施形態例においても、隣り合う
層の各屈折率差を異にする3層以上の層をサイドコア3
に持たせ、かつ、センタコア2とサイドコア3の直径比
を1:3以上としたことで、前記第1実施形態例と同様
の作用により、同様の効果を奏することが可能である。
【0023】図3には本発明の第3実施形態例の構成が
示されている。この第3実施形態例の階段型分散シフト
光ファイバ1の屈折率分布は、サイドコア3を4層の層
3a,3b,3c,3dにより構成したものであり、そ
れ以外の構成は前記第1および第2の各実施形態例と同
様である。この第3実施形態例のサイドコア3の各層3
a,3b,3c,3dの隣り合う層の比屈折率差は0.05
%以下としてあり、センタコア2とサイドコア3の直径
比を1:3以上としている。
【0024】この第3実施形態例では、サイドコア3の
層を4層としているので、光ファイバ母材の紡糸時のセ
ンタコア2の張力負担量がより小さくなり、これに伴
い、その張力負担によるセンタコア2のGe欠陥の影響
をより一層低減でき、これにより、より一層の光伝送損
失の低減が可能な階段型分散シフト光ファイバの提供が
可能となった。
【0025】
【実施例】次の本発明に係る階段型分散シフト光ファイ
バのより具体的な実施例を説明する。
【0026】(実施例1)図1に示す屈折率分布を持つ
階段型分散シフト光ファイバを作製した。この作製した
光ファイバはファイバ長が20kmであり、サイドコアは3
aと3bと3cの3層構造とし、センタコアの比屈折率
差Δは0.88、サイドコア3の1層目の層3aの比屈折率
差は0.18%、サイドコア3の2層目の層3bの比屈折率
差は0.21%、サイドコア3の3層目の層3cの比屈折率
差は0.17%とした。センタコア2とサイドコア3の直径
比は1:4である。この実施例1の光ファイバの光伝送
損失を測定したところ、その伝送損失は0.202 dB/kmで
あった。
【0027】(実施例2)図2に示す屈折率分布を持つ
階段型分散シフト光ファイバ1を作製した。この実施例
2の光ファイバのファイバ長も20kmであり、サイドコア
3は3a,3b,3cの3層構造である。センタコアの
比屈折率差は0.88%であり、サイドコア3の第1層目の
層3aの比屈折率差は0.14%、サイドコア3の2層目の
層3bの比屈折率差は0.18%、サイドコア3の3層目の
層3cの比屈折率差は0.21%である。センタコア2とサ
イドコア3の直径比は1:4とした。この実施例2の階
段型分散シフト光ファイバの光伝送損失は0.202 dB/km
であった。
【0028】(実施例3)図3に示す屈折率分布を持つ
階段型分散シフト光ファイバを作製した。この実施例3
の光ファイバ長は20kmであり、サイドコア3は3a〜3
dの4層構造とした。センタコア2の比屈折率差は0.88
%、サイドコア3の1層目の層3aの比屈折率差は0.18
%、サイドコア3の2層目の層3bの比屈折率差は0.21
%、サイドコア3の3層目の層3cの比屈折率差は0.17
%、サイドコア3の4層目の層3dの比屈折率差は0.20
%である。センタコア2とサイドコア3の直径比は1:
4である。この実施例3の階段型分散シフト光ファイバ
1の光伝送損失の測定値は0.201 dB/kmであった。
【0029】上記実施例1〜実施例3で作製した階段型
分散シフト光ファイバの各データを各種比較例と共に表
1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1は図5に示す屈折率分布を持つ階
段型分散シフト光ファイバであり、サイドコア3は1層
構造のものである。
【0032】比較例2は図4に示す屈折率分布を持つ階
段型分散シフト光ファイバであり、サイドコアは2層構
造のものである。
【0033】比較例3は前記実施例1と同様にサイドコ
アを3層構造としたものであるが、そのセンタコア2と
サイドコア3の直径比を1:2.5 としたものである。
【0034】表1に示す各比較例と各実施例を比較すれ
ば明らかな如く、比較例1と比較例2は共にセンタコア
2とサイドコア3の直径比を1:4としているが、サイ
ドコア3の層を2層以下としていることで、光ファイバ
母材の紡糸時のセンタコア2の張力負担量の減少が十分
でなく、そのために、センタコア2への張力印加により
発生するGe欠陥に起因する光伝送損失の低減を十分に
行うことができず、このため、満足すべき光伝送損失の
低減効果は得られていない。
【0035】これに対し、本発明の各実施例では、セン
タコア2とサイドコア3の直径比が比較例1,2と同じ
であるにも拘わらず、サイドコア2の層を3層以上とし
たことで、前述した如く、光ファイバ母材の紡糸時にク
ラッド4とセンタコア2間にGeドーパントの濃度の不
連続性に伴う粘度の不連続性を確保でき、これにより、
紡糸時のセンタコア2の張力の負担量の低減を十分に図
ることができ、これによりセンタコア2のGe欠陥の発
生を抑制できることで、光伝送損失の低減が図られてお
り、このことは、本発明の各実施例の光伝送損失の測定
値が各比較例1,2に対し十分小さな値になっているこ
とで実証されている。
【0036】また、実施例1と比較例3を対比すれば明
らかな如く、サイドコアの層数と各層の比屈折率差を同
じにしたにも拘わらず、比較例3は、センタコア2とサ
イドコア3の直径比が1:2.5 と小さいことで、光ファ
イバ母材の紡糸時におけるセンタコア2の張力負担量の
低減が十分に達成されておらず、光伝送損失は実施例1
に比べ大きくなっている。これに対し、本発明の実施例
1では、センタコア2とサイドコア3の直径比を1:4
としたことで、光ファイバ母材の紡糸時におけるセンタ
コア2の張力負担量を低減でき、これにより、Ge欠陥
の発生を抑制できる結果、光伝送損失の低減が達成され
たことが実証されている。
【0037】なお、表1に示す本発明の各実施例では、
センタコア2とサイドコア3の直径比を1:4とした例
で示されているが、本発明者の実験による検討の結果、
センタコア2とサイドコア3の直径比は、1:3以上と
することにより、光ファイバ母材の紡糸時おけるセンタ
コア2の張力負担量を低減する効果が得られており、し
たがって、センタコア2とサイドコア3の直径比を1:
3以上とし、かつ、サイドコア3を互いに隣り合う比屈
折率差を異にした3層以上の層に形成することで、光フ
ァイバ母材の紡糸時におけるセンタコアの張力負担量の
低減を十分に図ることができ、これによりセンタコア2
のGe欠陥の発生を抑制し、光伝送損失の低い良好な階
段型分散シフト光ファイバを提供できる。
【0038】そして、サイドコア3の各層の比屈折率差
の差を0.05%以下とすることで、階段型屈折率分布の光
伝搬特性を維持し、光伝搬特性の変質による不具合発生
を防止できることを確証した。
【0039】なお、本発明は上記各実施形態例および各
実施例に限定されることはなく、様々な実施の形態を採
り得る。例えば、図1に示す屈折率分布の層3aと層3
b間と、図2の屈折率分布の層3bと層3c間と、図3
に示す屈折率分布の層3bと層3c間は連続状となって
おり、また、図1〜図3におけるサイドコア3とクラッ
ド4間の屈折率を連続状としたが、これらを、図1〜図
3の鎖線で示す如く、完全に不連続状とすることによ
り、光ファイバ母材の紡糸時におけるセンタコア2の張
力負担量をさらに一層低減することが可能となり、これ
により張力の影響によるセンタコア2のGe欠陥の発生
をより効果的に抑制でき、この結果、光伝送損失のより
一層の低減化を図った階段型分散シフト光ファイバの提
供が可能である。
【0040】この場合は、センタコア2はVAD法によ
り作製し、サイドコア3の各層はOVD(Outside Vapo
r Deposition)法により作製すればよい。
【0041】
【発明の効果】本発明は、クラッド、サイドコア、セン
タコアの順に屈折率を高くした階段型屈折率分布とな
し、前記サイドコアは隣り合う層が互いに異なる比屈折
率差を持つ3層以上の層に形成され、かつ、センタコア
とサイドコアの直径比が1:3以上に設定されているの
で、光ファイバの母材を紡糸して光ファイバを形成する
際、センタコアの張力の負担量を十分に低減することが
でき、これにより、センタコアの張力の印加に起因する
Ge欠陥の発生を効果的に抑制でき、これにより、光伝
送損失の低減が可能となり、伝送特性に優れた階段型分
散シフト光ファイバの提供が可能となる。
【0042】また、本発明ではサイドコアの各層の隣り
合う比屈折率差の差を0.05%以下としたことで、階段型
屈折率分布の伝搬特性を維持して、つまり、分散や分散
スロープの制御の容易性を確保し、階段型屈折率分布の
伝搬特性を変質させることなく光通信を行うことができ
るという効果を奏する。
【0043】さらに、サイドコアの各層の境界部におけ
る屈折率分布を完全に不連続状に構成することによっ
て、光ファイバ母材の紡糸時におけるセンタコアの張力
負担量をさらに一層低減することができ、これにより、
より一層の光伝送損失の低減化が可能となり、高品質の
階段型分散シフト光ファイバの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】階段型分散シフト光ファイバの第1実施形態例
の屈折率分布を示す構成説明図である。
【図2】階段型分散シフト光ファイバの第2実施形態例
の屈折率分布を示す構成説明図である。
【図3】階段型分散シフト光ファイバの第3実施形態例
の屈折率分布を示す構成説明図である。
【図4】サイドコアを2層構造とした階段型分散シフト
光ファイバの比較例の説明図である。
【図5】従来の一般的な階段型分散シフト光ファイバの
屈折率分布の説明図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 センタコア 3 サイドコア 4 クラッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Geドープシリカよりなるセンタコアと
    該センタコアよりは屈折率が小さいGeドープシリカよ
    りなるサイドコアと該サイドコアよりは屈折率が小さい
    純シリカよりなるクラッドとがセンタコアを中心にして
    その外側に順次同心状に形成されてなる階段型分散シフ
    ト光ファイバにおいて、前記サイドコアは隣り合う層の
    比屈折率差を互いに異にする3層以上の層を持ち、か
    つ、隣り合うサイドコアの各層の比屈折率差の差は0.05
    %以下と成し、前記センタコアとサイドコアの直径比が
    1:3以上に設定されていることを特徴とする階段型分
    散シフト光ファイバ。
  2. 【請求項2】 サイドコアの各層の境界部での屈折率分
    布は不連続状と成したことを特徴とする請求項1記載の
    階段型分散シフト光ファイバ。
JP8357131A 1996-12-26 1996-12-26 階段型分散シフト光ファイバ Pending JPH10186156A (ja)

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Cited By (7)

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