JPH10185652A - 液位低下検出装置 - Google Patents

液位低下検出装置

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Publication number
JPH10185652A
JPH10185652A JP34315196A JP34315196A JPH10185652A JP H10185652 A JPH10185652 A JP H10185652A JP 34315196 A JP34315196 A JP 34315196A JP 34315196 A JP34315196 A JP 34315196A JP H10185652 A JPH10185652 A JP H10185652A
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JP
Japan
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liquid level
temperature
heater
power
detection device
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JP34315196A
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English (en)
Inventor
Yuji Ogawa
裕路 小川
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10185652A publication Critical patent/JPH10185652A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不透明容器の液位低下検出装置において、温
度変化の検出の分解能を高めることにより、使用電力量
を低減し、装置の小型化及び低価格化を図る。 【解決手段】 ヒータ19及びサーミスタ21を並べ
て、測定対象の金属容器の外壁に着脱可能に取り付け
る。ヒータ19に間欠的に通電し、感温素子21におる
検出温度の上昇を、サーミスタ19を含むCR発振回路
61の発振周波数の変化に基づいて検出する。温度上昇
幅が大きい場合には液位が低下したものと判断し、温度
上昇幅が小さい場合には液位低下がないものと判断す
る。1個のサーミスタ21の使用による低価格化及び検
出の高精度化、発振周波数で温度検出を行うことによる
検出分解能の向上、及び、間欠的なヒータ通電による消
費電力量の低減を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液位低下検出装置
に関し、更に詳しくは、不透明な密閉容器内の液位低下
の有無を検出する液位低下検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体を保有する密閉容器には、清涼飲料
水の原液タンクやビールのコンテナ等のように、不透明
で、内部の液位を外部からは見ることが出来ないものが
ある。このような不透明な密閉容器を対象として、熱の
伝達を利用して内部の液位低下を検出する液位低下検出
装置が提案されている(特開平4−232423号)。
【0003】図11は、上記公報に記載の液位低下検出
装置を測定対象の容器41に取り付けた状態で示してい
る。液位低下検出装置は、サーミスタA(71)が単独
に配設される容器温度(基準温度)検出部73と、ヒー
タ75及びサーミスタB(77)から成る加熱位置温度
検出部79とを、夫々、ゴム製のパッド81を介して金
属容器41の外壁面43に接触させる。双方の検出部7
3、79は、それよりも液位が低下したことを検出する
ことを望むそのレベル位置(高さH)に相互に離隔して
配設される。ヒータ75には常時通電しておき、サーミ
スタB(77)の検出温度がサーミスタA(71)で検
出された基準温度よりも、所定の設定温度(10℃)だ
け高くなるように、ヒータ75の通電電流を制御してい
る。
【0004】ヒータ75への通電電流が所定値以上のと
きには、そのすぐ内側は液体であるから、液位低下がな
いものと判断する。また、ヒータ75への通電電流が所
定値以下のときには、そのすぐ内側は気体であるから、
液位低下が発生したものと判断する。つまり、気体と液
体との間の比熱及び熱伝導度の違いに着目して、不透明
容器内の液面位置を判断している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液位低下検
出装置では、ヒータに常時通電して液位低下を検出する
構成を採用するので、消費電力量が大きいという問題が
ある。
【0006】また、基準温度測定用と加熱位置温度測定
用の2個のサーミスタA、Bの検出温度を相互に比較す
る構成を採用するため、特性が良く揃った2個のサーミ
スタが必要となり、このように良好な特性のサーミスタ
を2個必要とすることにより、検出装置のサイズが大き
くなり、且つ、製作コストが高くなる。
【0007】更に、特性が良く揃ったサーミスタであっ
ても、実際には僅かな特性のばらつきは不可避であり、
また、その設置の際のレベル位置や容器への密着態様に
よっても検出温度に誤差が生じる。加えて、温度の検出
に際して、ブリッジ及び演算増幅器等のアナログ回路が
採用されており、この場合、演算増幅器等のオフセット
電圧等により誤差が発生し易く、温度検出に際してその
分解能が低い。このため、従来の液位低下検出装置で
は、上記のような様々な誤差が生じても検出結果に影響
を及ぼさないように図ることから、また、低い温度検出
の分解能に対応することから、サーミスタBのための設
定温度として、上記例で10℃と記載されているよう
に、基準温度からの温度上昇幅を充分にとった高い設定
温度を必要とする。このため、ヒータの加熱に大きな電
力が必要となり、検出装置に使用できる電源に制約が生
じるという問題もある。
【0008】本発明の目的は、上記従来のレベル低下検
出装置を改良し、小型化が容易であり、また、特性が良
く揃った高価なサーミスタを特に必要としないため製作
コストが低減できると共に、温度測定誤差を低減し且つ
温度変化の検出の分解能を高めることにより、温度上昇
幅を低く抑えて消費電力を低減可能とした液位低下検出
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液位低下検出装置は、液体を保有する容器
の外壁に相互に近接して接触可能に配設される加熱素子
及び感温素子を備え、前記容器の液位低下を検出する液
位低下検出装置において、間欠的に前記加熱素子に加熱
のための電力を供給する電源回路と、前記感温素子の抵
抗変化に対応する発振周波数で発振する発振回路と、前
記発振回路の発振周波数を前記感温素子の抵抗値に対応
する温度に換算する換算手段と、前記加熱のための電力
が供給される時刻に関連して前記換算手段を所定時間間
隔で作動させ、該所定時間間隔の間の前記換算手段の出
力変化を温度変化として求める温度変化測定手段と、求
められた温度変化に基づいて液位低下の有無を判断する
液位低下判断手段とを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の液位低下検出装置では、温度検出
に1つのサーミスタのみを使用するので、構成が簡素と
なり、且つ、特性が揃った高価なサーミスタを必要とし
ない。また、間欠的にヒータに通電する構成を採用する
ため、消費電力量が小さく抑えられる。更に、感温素子
の抵抗値を発振回路の発振周波数に基づいて検出する構
成を採用するため、温度検出の際の分解能が向上し、ヒ
ータによる温度上昇幅を小さく抑えることが出来るの
で、更に、消費電力量が低減できる。
【0011】ここで、本発明の液位低下検出装置では、
採用されるヒータ及びサーミスタの種類に特に制限はな
い。例えばヒータとしては、通常のヒータや、表示灯な
どに使用される安価なランプ等が使用できる他に、特に
定格出力の小さなヒータとして信号回路用の小型抵抗器
が好適に使用できる。温度への換算手段、温度変化測定
手段、及び、液位低下判断手段は、全体の制御を行うワ
ンチップマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)
によって構成できる。
【0012】前記電源回路が、該電源回路の出力電力を
制御する電力制御手段を含むことが好ましい。電力制御
手段は、周囲温度(又は容器内液体温度)の安定度に対
応して電源回路の出力を制御することが好ましく、更
に、これに加えて又はこれに代えて、液位低下判断手段
が液位低下有りと判断した際には、前記電源回路の出力
電力を大きくするように制御することが好ましい。この
場合、液位低下検出装置は、その検出分解能を上げて再
度液位低下の有無を判断することにより、正確な判定が
可能となるので、全体の消費電力量を抑えつつ検出精度
を向上させることが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態例
に基づいて説明する。図1及び図2は夫々、本発明の一
実施形態例に係る液位低下検出装置の外観を示す正面及
び背面斜視図である。本液位低下検出装置(装置本体)
1の正面には、発光ダイオードとして構成され、状態表
示を行う緑色表示灯3及び赤色表示灯5と、液位が低下
した際に警報を吹鳴するブザー7と、警報を認識した作
業者がリセットするためのリセット押釦9とが設けられ
る。
【0014】装置本体1の背面には、弾力性に富む断熱
材であるスポンジ15が貼着されており、スポンジ15
の中央部には、ヒータ19及び感温素子21を本体側の
表面に取り付けた伝熱板17が配置されている。伝熱板
17は、可撓性を有する横長の薄い金属板、例えば厚さ
0.1mm程度の銅合金またはアルミ合金等板から構成
され、測定対象である鉄製容器の外壁面に密着して取り
付けられる。装置本体1の左右の側面には、取付け座1
1a、13aが設けられ、該取付け座11a、13aに
は、本装置を鉄製容器に着脱自在に設置するための永久
磁石11、13が夫々配設される。永久磁石11、13
の取付け面は、装置を容器に取付けた際に伝熱板17の
表面と面一になる。
【0015】図3は、上記液位低下検出装置の背面部分
における詳細を示す、水平方向の断面拡大図である。装
置本体1の背面には、その中心附近に配線用の通線孔2
3が形成されており、スポンジ15にも通線孔23に対
応する通線孔25が形成されている。金属板17は、上
方から見てコの字型になるように双方の側端が装置本体
側に折り曲げられており、その折曲げ部分がスポンジ1
5の溝部29、31に挿入され、スポンジ15に貼着さ
れている。
【0016】金属板17の装置本体側の表面の中央部分
には、ヒータ19及びサーミスタ21が、接着剤37、
39によって接着されており、スポンジ15には、この
ヒータ19及びサーミスタ21を収容するための収容空
間27が形成されている。ヒータ19及びサーミスタ2
1は、相互に所定の間隔をあけて近接して配設されてい
る。ヒータ19及びサーミスタ21には、通線孔23、
25を経由して装置本体の内部から延びる配線33、3
5が接続されている。
【0017】上記のように、伝熱板17の装置側の表面
は、断熱材であるスポンジ15で覆われているので、ヒ
ータ19から伝熱板17への熱の伝導、及び、サーミス
タ21による温度計測の際に、周囲温度等の影響が最小
限に抑えられる。
【0018】液位検出装置1は、不透明の密閉容器、特
に鉄製容器の液位検出に好適に用いられる。図4は、こ
の液位検出装置を取り付けた測定対象容器の外観を示す
斜視図である。検出装置1は、鉄製容器41のレベル低
下を検出したい位置(レベルH)の外壁面43に着脱自
在に取り付けられる。なお、鉄製容器でない場合には、
検出装置の取付けには例えば吸盤が用いられ、何れの場
合にもその着脱が容易である。容器は、例えば清涼飲料
水の自動販売機の原液タンクとして用いられ、本装置に
より液位低下が検出されると、新たな原液タンクに交換
される。
【0019】図5は、上記実施形態例の液位低下検出装
置の回路ブロック図である。液位低下検出装置1は、全
体を制御するワンチップマイコン51と、乾電池として
構成され回路全体に電源を供給する電源部53と、所定
の周波数で発振してワンチップマイコン51に作動のた
めのクロックを供給する水晶振動子55と、周期的に電
源が供給されて加熱を行うヒータ19と、サーミスタ2
1、発振用コンデンサ57及びシュミット入力インバー
タ59を含むCR発振回路61と、前述の表示灯3、
5、ブザー7、及び、リセット釦9とから基本的に構成
される。
【0020】ワンチップマイコン51は、所定のプログ
ラムに従って制御され、ヒータ19に所定の周期で通電
して加熱を制御する機能と、発振回路61に可変周波数
の電源を供給する機能と、発振回路61における発振周
波数からサーミスタ21の抵抗値を求め、これを温度に
換算する機能と、ヒータ19に加熱のための電力が供給
された後に発振周波数を2回以上測定し、これから加熱
開始後の温度変化を求める機能と、求められた温度変化
の大小に基づいて液位低下の有無を判断する機能と、レ
ベル低下検出のために回路全体の作動を制御する機能と
を有する。
【0021】発振回路61は、ヒータ19への通電時期
に関連して、例えばヒータへの通電直後及びそれから一
定時間経過後に、ワンチップマイコン51に制御されて
発振する。本発振回路61では、直列接続されたサーミ
スタ21及び発振用コンデンサ57の接続点に生ずる電
圧をシュミット入力インバータ59で検出し、これをC
R直列回路に印加する電圧として帰還することで、発振
回路を構成している。ワンチップマイコン51は、この
発振回路61における発振周波数を検出することで、サ
ーミスタ21の抵抗値を、従って、サーミスタによる検
出温度を認識する。
【0022】以下、図6のフローチャートを参照して本
実施形態例における液位低下検出の処理の一例について
説明する。この例では、周囲温度の変化に対応してヒー
タへの供給電力を制御すると共に、ヒータ加熱後の発振
周波数の変化を所定時間間隔で測定し、その温度変化の
大きさに基づいて液位低下の有無を判断している。
【0023】電源が投入されるとプログラムはスタート
し、先ず、ステップS1でメモリ等の初期設定のための
処理を行う。次いで、ステップS2で発振回路を作動さ
せてその発振周波数fAを求める。続いて、ステップS
3で、加熱開始から所定の時間t1xが経過したか否かを
判定し、所定時間t1xが経過したら、ステップS4に進
み、再び発振回路を作動させて発振周波数fBを求め
る。次いで、ステップS5に進み、発振周波数fAから
温度換算で求められた温度TAと、発振周波数fBから求
められた温度TBとの差が、基準温度Thよりも大きいか
否かを判定する。これにより、周囲温度乃至は内部の原
液温度が安定状態にあるか否かが判定される。
【0024】ステップS5で、周囲温度が安定状態にあ
ると判断された場合には、ステップS6に進み、ヒータ
に供給すべき電源のデューティ比Dを小さな値D1に設
定した後に、ステップS8に進み、待機状態に入る。し
かし、周囲温度が安定していないと判断された場合に
は、テップS7に進み、デューティ比Dを大きな値D2
に設定した後に、待機状態に入る。この処理により、周
囲温度に対応してヒータへの供給電力が制御される。ス
テップS8では、所定の基準時間t2x(例えば15分)
が経過したか否かを判定する。この基準時間に従って、
以下の液位低下の有無の検出が周期的に行われることと
なる。
【0025】引き続き、ステップS9に進み、緑色発光
ダイオードの点灯と共に原液のレベル低下の有無が検出
される。ステップS9での検出結果がステップS10で
判断され、レベル低下ではないと判断された場合には、
ステップS8に戻り、更に15分経過後にレベル低下の
有無の検出が行われる。つまり、レベル低下ではないと
判断された場合には、以後、レベル低下の検出は周期的
に行われる。ステップS9の検出結果に基づいて、ステ
ップS10で液切れと判断された場合には、ステップS
11で、赤色発光ダイオードが点灯し、ブザーによる警
報が吹鳴する。この場合、空になった原液タンクに代え
て新しい原液タンクが設置され、本検出装置は、新しい
原液タンクに取り付けられる。
【0026】図7は、上記ステップS9におけるレベル
低下の有無の検出処理を示す詳細フローチャートであ
る。ステップS21では、緑色発光ダイオードを点灯し
てヒータによる加熱を開始する。これと同時にステップ
S22では、発振器を作動させて発振周波数f1を測定
する。更に、所定時間t3x経過後に、ステップS24で
再度発振器を作動させて発振周波数f2を測定する。ス
テップS25で、周波数f2から求められた温度T2と、
周波数f1から求められた温度T1との差が演算され、そ
の温度差T2−T1(温度上昇)が所定値Th1と比較され
る。ステップS25で、温度差T2−T1がTh1よりも小
さいと判定された場合には、液位が低下していないの
で、そのままステップS31に進み、緑色発光ダイオー
ドを消灯すると同時にヒータ加熱を終了する。これによ
り、本レベル低下検出ルーチンを終了し、図6のステッ
プS10に進む。
【0027】ステップS25で、温度差T2−T1がTh1
よりも大きいと判定された場合には、レベル低下が生じ
ているものと考えられる。本実施形態例では、更に、こ
のレベル低下を確認するために、検出感度を上げて再度
レベル検出を行うステップS26〜S30を設けてい
る。まず、ステップS26でヒータ電源のデューティ比
Dを大きな値D3としてヒータ加熱のための電力を大き
くすることで、レベル低下検出の検出感度を上げる。
【0028】ステップS27〜S29では、ステップS
22〜S24と同様に、所定時間間隔t4xをあけて発振
周波数f3、f4を測定する。ステップS30では、測定
された発振周波数から温度差T4−T3を演算すると共
に、この温度差T4−T3を所定値Th2と比較する。温度
差が大きい場合にはレベル低下が生じており、温度差が
小さい場合には、レベル低下が生じていないと判定でき
る。次いで、緑色発光ダイオードを消灯すると同時にヒ
ータ加熱を停止し、本レベル低下検出ルーチンを終了し
て図6のステップS10に進む。
【0029】上記実施形態例では、1つのサーミスタ2
1を用いてレベル低下の有無を検出するので、2つのサ
ーミスタを使用する場合に比して、サーミスタの製造及
び取付けに起因するばらつきが回避できる。このため、
温度の検出感度を上げることが出来る。つまり、ヒータ
の加熱電力をより小さく設定することができ、これによ
って消費電力量の低減が可能である。更に、液位低下の
有無の検出を、上記のように15分周期毎に約150秒
程度となるように、周期的(間欠的)且つ短時間に行う
ことで、消費電力量の更なる低減が可能である。
【0030】また、サーミスタの抵抗値の検出に際し
て、CR発振回路を構成してその発振周波数でサーミス
タの抵抗値を検出するようにしたので、従来のブリッジ
回路等による温度検出に比して極めて高感度に温度検出
が可能となる。つまり、温度測定の分解能を高めること
で、更に、消費電力量の低減を可能にしている。本検出
装置は、このように大幅に消費電力量を低減したため、
乾電池等による駆動及びそれに伴う小型化を可能にし、
装置の経済性、可搬性及び操作性を高めている。
【0031】
【実施例】本発明の液位低下検出装置を実際に試作し
て、自動販売等で利用される清涼飲料水の原液タンクに
取り付けてその性能を確認した。原液タンクは、原液の
残量が1/2程度のものを使用した。
【0032】実施例1:サーミスタに10kΩ(25℃
時)、コンデンサに0.1μF、ヒータ投入電力に0.
5304w、ヒータ電圧4.8V、ヒータ電流に11
0.5mAを採用した。原液が入っている下方のレベル
及び原液が入っていない上方のレベルの夫々に検出装置
を取り付けて、ヒータ通電後の温度上昇を測定した。結
果を図8に示す。下方のレベルは「液有り」、上方のレ
ベルは「液無し」と夫々示す。気温は25℃であった。
ヒータ通電開始から150秒経過後の、双方のレベル位
置における温度上昇値は夫々、約11℃及び4℃であっ
た。これらの相違は本装置により容易に検出できるが、
本実施例のヒータへの通電電力は、従来装置における通
電電力とほぼ同程度としたので、電源回路には商用電源
からの充電装置を必要とした。
【0033】実施例2:サーミスタに10kΩ(25℃
時)、コンデンサに0.1μF、ヒータ投入電力に0.
05286w、ヒータ電圧4.8V、ヒータ電流に11
mAを採用した。先の実施例と同様にヒータ通電後の温
度変化を測定した。結果を図9に示す。気温は21℃で
あった。ヒータ通電開始から150秒経過後には、双方
のレベル位置における温度上昇値は夫々、僅かに1.0
℃及び0.4℃であったが、本検出装置により良好に検
出できた。本実施例では、消費電力量を従来装置に比し
て約1/10程度と大幅に抑えたので、乾電池の使用及
び小型化が可能となり、従来に比してコスト及び可搬性
が大幅に改善された。
【0034】実施例3:サーミスタに10kΩ(25℃
時)、コンデンサに0.01μF、ヒータ投入電力に
0.00928w、ヒータ電圧4.8V、ヒータ電流に
1.933mAを採用した。同様にヒータ通電後の温度
変化を測定した。結果を図10に示す。気温は22℃で
あった。ヒータ通電開始から150秒経過後の温度上昇
値は夫々、僅かに0.2℃及び0.05℃であったが、
本検出装置により良好に検出できた。ヒータの定格容量
を大幅に小さくできたことから、ヒータとして通常の小
型抵抗器を採用することができ、消費電力量の更なる低
減に加えて大幅な小型化を可能とした。本装置は、乾電
池駆動で計算上は約6ヵ月の連続稼動が可能である。
【0035】なお、上記実施形態例及び実施例では、ヒ
ータ加熱と同時に最初の温度測定を行うようにしたが、
ヒータ加熱に先立って最初の温度測定を行うことが出来
る。この場合、温度測定の完了を待ってヒータ加熱を開
始することが好ましい。また、電源投入直後に周囲温度
の変化を測定し、これに従って加熱電力を制御する構成
を採用したが、このような加熱電力の制御は、ヒータ加
熱の都度、これに先立って行うようにしてもよい。
【0036】また、上記実施形態例及び実施例では、1
50秒間隔で測定した検出温度の差の大小に基づいて、
液位低下の有無を判定する構成を採用した。しかし、こ
れに代えて、もっと短い間隔、例えば数十秒等の間隔で
温度測定を実施し、双方の温度から温度勾配を演算して
液位低下の有無を検出してもよい。この場合、検出に要
する時間が短縮でき、従って、更なる使用電力量の低減
が可能である。
【0037】本発明の液位低下検出装置は、上記自動販
売機の原液タンクやビールのコンテナ等の他、水処理装
置の薬液注入タンク等における液位低下の検出に好適に
使用できる。特に、消費電力量の低減による乾電池駆動
の実現及びそれに伴う小型化により、装置の保守作業の
大幅な簡素化が可能となる。
【0038】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の液位低下検出装置は、上記
実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記
実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した液位
低下検出装置も、本発明の範囲に含まれる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液位低下
検出装置によれば、温度検出に1つのサーミスタのみを
使用し、しかも精度が高い高価なサーミスタを必要とし
ないため、装置の小型化及び製作コストの低減が可能に
なる。また、間欠的にヒータに通電する構成を採用する
こと、感温素子の抵抗値を発振回路の発振周波数に基づ
いて検出する等により大きな温度上昇幅を必要としない
ことから、ヒータの消費電力量が低減でき、電源構成の
簡素化及び装置の更なる小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の液位低下検出装置の正
面側斜視図。
【図2】図1の液位低下検出装置の背面側斜視図。
【図3】図1の液位低下検出装置の要部拡大断面図。
【図4】図1の液位低下検出装置を測定対象の容器に取
り付けた状態で示す斜視図。
【図5】図1の液位低下検出装置の回路ブロック図。
【図6】図1の液位低下検出装置における処理の一例を
示すフローチャート。
【図7】図6におけるレベル低下検出ルーチンの詳細を
示すフローチャート。
【図8】本発明の実施例1の液位低下検出装置による温
度検出結果を示すグラフ。
【図9】本発明の実施例2の液位低下検出装置による温
度検出結果を示すグラフ。
【図10】本発明の実施例3の液位低下検出装置による
温度検出結果を示すグラフ。
【図11】従来の液位低下検出装置の検出原理を示す斜
視図。
【符号の説明】
1 液位低下検出装置(本体) 3 緑色発光ダイオード 5 赤色発光ダイオード 7 ブザー 9 押釦スイッチ 11、13 永久磁石 15 スポンジ 17 伝熱板 19 ヒータ(発熱素子) 21 サーミスタ(感温素子) 41 容器 43 外壁面 51 ワンチップマイコン 53 乾電池 55 水晶振動子 57 発振用コンデンサ 59 インバータ 61 発振回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を保有する容器の外壁に相互に近接
    して接触可能に配設される加熱素子及び感温素子を備
    え、前記容器の液位低下を検出する液位低下検出装置に
    おいて、 間欠的に前記加熱素子に加熱のための電力を供給する電
    源回路と、 前記感温素子の抵抗変化に対応する発振周波数で発振す
    る発振回路と、 前記発振回路の発振周波数を前記感温素子の抵抗値に対
    応する温度に換算する換算手段と、 前記加熱のための電力が供給される時刻に関連して前記
    換算手段を所定時間間隔で作動させ、該所定時間間隔の
    間の前記換算手段の出力変化を温度変化として求める温
    度変化測定手段と、 求められた温度変化に基づいて液位低下の有無を判断す
    る液位低下判断手段とを備えることを特徴とする液位低
    下検出装置。
  2. 【請求項2】 前記電源回路が、該電源回路の出力電力
    を制御する電力制御手段を含む、請求項1に記載の液位
    低下検出装置。
  3. 【請求項3】 前記電力制御手段は、周囲温度の変化に
    対応して前記電源回路の出力電力を制御する、請求項2
    に記載の液位低下検出装置。
  4. 【請求項4】 前記液位低下判断手段が液位低下有りと
    判断した際には、前記電力制御手段によって前記電源回
    路の出力電力を大きくした後に液位低下の有無を再度判
    断する、請求項2に記載の液位低下検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102167197A (zh) * 2010-11-29 2011-08-31 苏州优德通力电气有限公司 一种可拆分的探针盒
JP2020529010A (ja) * 2017-07-27 2020-10-01 ワトロー エレクトリック マニュファクチュアリング カンパニー ヒータシステムの性能を測定及び制御するためのセンサシステム及び一体型ヒータ−センサ

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