JPH10185111A - 炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法 - Google Patents
炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法Info
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- JPH10185111A JPH10185111A JP8343763A JP34376396A JPH10185111A JP H10185111 A JPH10185111 A JP H10185111A JP 8343763 A JP8343763 A JP 8343763A JP 34376396 A JP34376396 A JP 34376396A JP H10185111 A JPH10185111 A JP H10185111A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃焼室で一次燃焼を行い、その燃焼ガスが流
入する煙管に二次空気あるいは二次燃料を噴射混合し
て、燃焼を完結するようにする。 【解決手段】 加熱すべき水を満たしたボイラ本体１１
内に一次燃焼室１２を設置し、一次燃焼室１２にて火炎
を形成するように、一次燃焼バーナ１３を装着する。ま
た前記ボイラ本体１１内に、一次燃焼室１２に連通する
一次煙管１４と、一次煙管１４に連通する最終煙管１５
とを配設する。前記一次煙管１４を二次燃焼室としてそ
の中で二次燃焼を行うように構成する。
入する煙管に二次空気あるいは二次燃料を噴射混合し
て、燃焼を完結するようにする。 【解決手段】 加熱すべき水を満たしたボイラ本体１１
内に一次燃焼室１２を設置し、一次燃焼室１２にて火炎
を形成するように、一次燃焼バーナ１３を装着する。ま
た前記ボイラ本体１１内に、一次燃焼室１２に連通する
一次煙管１４と、一次煙管１４に連通する最終煙管１５
とを配設する。前記一次煙管１４を二次燃焼室としてそ
の中で二次燃焼を行うように構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉筒煙管ボイラで
空気二段燃焼あるいは燃料二段燃焼を行うに際し、燃焼
室で一次燃焼を行い、その燃焼ガスが流入する煙管に二
次空気あるいは二次燃料を噴射混合して、燃焼を完結す
るようにした、炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおけ
る低ＮＯｘ燃焼方法に関するものである。
空気二段燃焼あるいは燃料二段燃焼を行うに際し、燃焼
室で一次燃焼を行い、その燃焼ガスが流入する煙管に二
次空気あるいは二次燃料を噴射混合して、燃焼を完結す
るようにした、炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおけ
る低ＮＯｘ燃焼方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、ボイラのＮＯｘを低減する方法と
しては次のようなものがある。 （１）空気二段燃焼、燃料二段燃焼、自己排ガス再循環
などを利用した低ＮＯｘバーナを採用する。 （２）強制排ガス再循環を行う。 （３）蒸気あるいは水を火炎中に噴射する。 なお、これらボイラのＮＯｘを低減する方法として、現
在では、低ＮＯｘバーナの採用が最も一般的となってい
る。ここで、この低ＮＯｘバーナを使用した、炉筒煙管
ボイラ１を図４、図５に示して説明する。すなわち、こ
の炉筒煙管ボイラ１は、胴２内に炉筒３と多数の煙管４
を組み合わせて構成したもので、炉筒３内燃焼室入り口
に取り付けられたバーナ５を炉筒３内燃焼室で燃焼さ
せ、燃焼ガスを多数の煙管４のうち、第一煙管群４ａ、
第二煙管群４ｂを通って煙突へと流すようにし、第一煙
管群４ａ、第二煙管群４ｂより受熱して蒸気を発生さ
せ、胴２上部の蒸気弁６から取り出すようにしている。
前記バーナ５には、例えば図６に示すような構造を有し
ている。このバーナ５は、燃料二段燃焼型方式を採用し
ており、燃料を一次、二次とに分け、一次燃料を一次ノ
ズル７から、高空気比下で急速燃焼させ、二次燃料を二
次ノズル８から燃焼用空気なしで主燃焼室９へ供給する
ようにしている。このため、二次燃料は低濃度の酸素で
熱放散を伴いつつ低温の緩慢燃焼を行う一方、二次燃料
の噴出エネルギーで炉内の燃焼ガスを吸引して燃焼開始
前の燃料を希薄化させ、一層緩慢、低温燃焼を助長して
いる。
しては次のようなものがある。 （１）空気二段燃焼、燃料二段燃焼、自己排ガス再循環
などを利用した低ＮＯｘバーナを採用する。 （２）強制排ガス再循環を行う。 （３）蒸気あるいは水を火炎中に噴射する。 なお、これらボイラのＮＯｘを低減する方法として、現
在では、低ＮＯｘバーナの採用が最も一般的となってい
る。ここで、この低ＮＯｘバーナを使用した、炉筒煙管
ボイラ１を図４、図５に示して説明する。すなわち、こ
の炉筒煙管ボイラ１は、胴２内に炉筒３と多数の煙管４
を組み合わせて構成したもので、炉筒３内燃焼室入り口
に取り付けられたバーナ５を炉筒３内燃焼室で燃焼さ
せ、燃焼ガスを多数の煙管４のうち、第一煙管群４ａ、
第二煙管群４ｂを通って煙突へと流すようにし、第一煙
管群４ａ、第二煙管群４ｂより受熱して蒸気を発生さ
せ、胴２上部の蒸気弁６から取り出すようにしている。
前記バーナ５には、例えば図６に示すような構造を有し
ている。このバーナ５は、燃料二段燃焼型方式を採用し
ており、燃料を一次、二次とに分け、一次燃料を一次ノ
ズル７から、高空気比下で急速燃焼させ、二次燃料を二
次ノズル８から燃焼用空気なしで主燃焼室９へ供給する
ようにしている。このため、二次燃料は低濃度の酸素で
熱放散を伴いつつ低温の緩慢燃焼を行う一方、二次燃料
の噴出エネルギーで炉内の燃焼ガスを吸引して燃焼開始
前の燃料を希薄化させ、一層緩慢、低温燃焼を助長して
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように、 （１）バーナ５すなわち燃焼室の入り口面のみの空気お
よび燃料の噴射方法、混合状態だけをコントロールして
ＮＯｘを低減させるようにしているので、一次燃焼領
域、二次燃焼領域を明確に分離することは困難であり、
ＮＯｘ低減率に限界がある。 （２）一般に火炎の後半の燃焼（混合）状態は制御は困
難であるが、低ＮＯｘバーナは、本来緩慢燃焼であり、
一層、その傾向がある。従って未燃分を生成しやすい。 （３）未燃分の生成を抑制するためには、空気比を高く
して燃焼させる必要があるが、空気比を高めることはＮ
Ｏｘ低減効果を低下させ、ボイラ効率も低下する。 本発明は以上のような課題を改善するために提案された
ものであって、炉筒煙管ボイラで空気二段燃焼あるいは
燃料二段燃焼を行うに際し、燃焼室で一次燃焼を行い、
その燃焼ガスが流入する煙管に二次空気あるいは二次燃
料を噴射混合して、燃焼を完結するようにした、炉筒煙
管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法を
提供することを目的とする。
よび燃料の噴射方法、混合状態だけをコントロールして
ＮＯｘを低減させるようにしているので、一次燃焼領
域、二次燃焼領域を明確に分離することは困難であり、
ＮＯｘ低減率に限界がある。 （２）一般に火炎の後半の燃焼（混合）状態は制御は困
難であるが、低ＮＯｘバーナは、本来緩慢燃焼であり、
一層、その傾向がある。従って未燃分を生成しやすい。 （３）未燃分の生成を抑制するためには、空気比を高く
して燃焼させる必要があるが、空気比を高めることはＮ
Ｏｘ低減効果を低下させ、ボイラ効率も低下する。 本発明は以上のような課題を改善するために提案された
ものであって、炉筒煙管ボイラで空気二段燃焼あるいは
燃料二段燃焼を行うに際し、燃焼室で一次燃焼を行い、
その燃焼ガスが流入する煙管に二次空気あるいは二次燃
料を噴射混合して、燃焼を完結するようにした、炉筒煙
管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法を
提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、炉筒煙管ボイラにおいて、一次燃焼
バーナを設置して、火炎を形成して燃焼を行うための一
次燃焼室を加熱すべき水を満たしたボイラ本体内に配置
し、この一次燃焼室に連通する一次煙管と、一次煙管に
連通する最終煙管とを有し、前記一次煙管を二次燃焼室
として一次煙管において二次燃焼を行うように構成し
た。前述の構成において、一次煙管と一次燃焼室とを、
一次燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面
と対向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二
次空気を送り込んで二次燃焼を行うように構成すること
ができる。また、前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面と対
向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二次燃
料を送り込んで二次燃焼を行うように構成することがで
きる。また、前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次燃焼
室における一次燃焼バーナを設置した壁面側において連
通する構成とし、前記一次煙管に二次空気を送り込んで
二次燃焼を行うように構成することができる。また、前
記一次煙管と一次燃焼室とを、一次燃焼室における一次
燃焼バーナを設置した壁面側において連通する構成と
し、前記一次煙管に二次燃料を送り込んで二次燃焼を行
うように構成することができる。また、前記一次煙管の
内径を、最終煙管に比較して大とするように構成するこ
とができる。また、前記一次煙管内に酸化触媒を介装す
る構成とすることができる。そして、前述の炉筒煙管ボ
イラにおいて、空気二段燃焼を行うに際し、一次燃焼室
で一次過濃燃焼を行って一次燃焼室壁を介して伝熱をす
ることで一次燃焼室内温度を低下させ、次いでその一次
燃焼による燃焼ガスを一次煙管に流入させて、その一次
煙管に二次空気を噴射混合し、燃焼を完結するようにす
る。さらに、前述の炉筒煙管ボイラにおいて、燃料二段
燃焼を行うに際し、一次燃焼室で一次希薄燃焼を行って
一次燃焼室壁を介して伝熱をすることで一次燃焼室内温
度を低下させ、次いでその一次燃焼による燃焼ガスを一
次煙管に流入させ、その一次煙管に二次燃料を噴射混合
し、燃焼を完結するようにする。
ために、本発明は、炉筒煙管ボイラにおいて、一次燃焼
バーナを設置して、火炎を形成して燃焼を行うための一
次燃焼室を加熱すべき水を満たしたボイラ本体内に配置
し、この一次燃焼室に連通する一次煙管と、一次煙管に
連通する最終煙管とを有し、前記一次煙管を二次燃焼室
として一次煙管において二次燃焼を行うように構成し
た。前述の構成において、一次煙管と一次燃焼室とを、
一次燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面
と対向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二
次空気を送り込んで二次燃焼を行うように構成すること
ができる。また、前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面と対
向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二次燃
料を送り込んで二次燃焼を行うように構成することがで
きる。また、前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次燃焼
室における一次燃焼バーナを設置した壁面側において連
通する構成とし、前記一次煙管に二次空気を送り込んで
二次燃焼を行うように構成することができる。また、前
記一次煙管と一次燃焼室とを、一次燃焼室における一次
燃焼バーナを設置した壁面側において連通する構成と
し、前記一次煙管に二次燃料を送り込んで二次燃焼を行
うように構成することができる。また、前記一次煙管の
内径を、最終煙管に比較して大とするように構成するこ
とができる。また、前記一次煙管内に酸化触媒を介装す
る構成とすることができる。そして、前述の炉筒煙管ボ
イラにおいて、空気二段燃焼を行うに際し、一次燃焼室
で一次過濃燃焼を行って一次燃焼室壁を介して伝熱をす
ることで一次燃焼室内温度を低下させ、次いでその一次
燃焼による燃焼ガスを一次煙管に流入させて、その一次
煙管に二次空気を噴射混合し、燃焼を完結するようにす
る。さらに、前述の炉筒煙管ボイラにおいて、燃料二段
燃焼を行うに際し、一次燃焼室で一次希薄燃焼を行って
一次燃焼室壁を介して伝熱をすることで一次燃焼室内温
度を低下させ、次いでその一次燃焼による燃焼ガスを一
次煙管に流入させ、その一次煙管に二次燃料を噴射混合
し、燃焼を完結するようにする。
【０００５】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる炉筒煙管ボ
イラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法につい
て、一つの実施の形態を挙げ、添付の図面に基づいて、
以下説明する。図１に、炉筒煙管ボイラ１０を示し、こ
の炉筒煙管ボイラ１０は、加熱すべき水を満たしたボイ
ラ本体１１内に一次燃焼室１２を設置し、一次燃焼室１
２にて火炎を形成するように、一次燃焼バーナ１３を装
着している。また前記ボイラ本体１１内には、前記一次
燃焼室１２に連通する一次煙管１４と、一次煙管１４に
連通する最終煙管１５とが配設されている。そして、前
記一次煙管１４を二次燃焼室としてその中で二次燃焼を
行うように構成している。
イラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法につい
て、一つの実施の形態を挙げ、添付の図面に基づいて、
以下説明する。図１に、炉筒煙管ボイラ１０を示し、こ
の炉筒煙管ボイラ１０は、加熱すべき水を満たしたボイ
ラ本体１１内に一次燃焼室１２を設置し、一次燃焼室１
２にて火炎を形成するように、一次燃焼バーナ１３を装
着している。また前記ボイラ本体１１内には、前記一次
燃焼室１２に連通する一次煙管１４と、一次煙管１４に
連通する最終煙管１５とが配設されている。そして、前
記一次煙管１４を二次燃焼室としてその中で二次燃焼を
行うように構成している。
【０００６】前記一次燃焼室１２は断面円形状に構成さ
れ、一次燃焼バーナ１３により一次燃焼バーナ１３を設
置した側の壁面から対向する壁面へ向かって火炎を形成
するようにしている。そして、前記一次煙管１４を、一
次燃焼室１２における一次燃焼バーナ１３を設置した側
の壁面と対向する側に接続するようにして燃焼ガスを一
次煙管１４に通過させるようにしている。かかる一次煙
管１４に対して、二次燃料を送り込むための噴出手段１
６が形成され、前記一次煙管１４を二次燃焼室として燃
焼させるようにしている。なお、前記噴出手段１６から
二次空気を一次煙管１４内に送り込んで、二次燃焼を行
うようにすることもできる。かかる一次煙管１４には、
中途に周知の酸化触媒１７を介装することもできる。さ
らに、前記最終煙管１５は、ボイラ本体１１内の一次燃
焼室１２および一次煙管１４の上方に配設されたもの
で、内径が前記一次煙管１４の内径に比較して小として
いる。かかる構成によって、一次燃焼室１２において、
一次燃焼バーナ１３による燃焼ガスは、一次燃焼室１２
から一次煙管１４を通過し、一次煙管１４において、噴
出手段１６から、二次燃料、または二次空気を送り込ん
で二次燃焼を行わせ、次いで酸化触媒１７を介して最終
煙管１５を通過して排出するようにしている。その際、
ボイラ本体１１内の水が一次燃焼室１２、一次煙管１
４、最終煙管１５の壁面からの伝熱によって加熱される
ようになっている。
れ、一次燃焼バーナ１３により一次燃焼バーナ１３を設
置した側の壁面から対向する壁面へ向かって火炎を形成
するようにしている。そして、前記一次煙管１４を、一
次燃焼室１２における一次燃焼バーナ１３を設置した側
の壁面と対向する側に接続するようにして燃焼ガスを一
次煙管１４に通過させるようにしている。かかる一次煙
管１４に対して、二次燃料を送り込むための噴出手段１
６が形成され、前記一次煙管１４を二次燃焼室として燃
焼させるようにしている。なお、前記噴出手段１６から
二次空気を一次煙管１４内に送り込んで、二次燃焼を行
うようにすることもできる。かかる一次煙管１４には、
中途に周知の酸化触媒１７を介装することもできる。さ
らに、前記最終煙管１５は、ボイラ本体１１内の一次燃
焼室１２および一次煙管１４の上方に配設されたもの
で、内径が前記一次煙管１４の内径に比較して小として
いる。かかる構成によって、一次燃焼室１２において、
一次燃焼バーナ１３による燃焼ガスは、一次燃焼室１２
から一次煙管１４を通過し、一次煙管１４において、噴
出手段１６から、二次燃料、または二次空気を送り込ん
で二次燃焼を行わせ、次いで酸化触媒１７を介して最終
煙管１５を通過して排出するようにしている。その際、
ボイラ本体１１内の水が一次燃焼室１２、一次煙管１
４、最終煙管１５の壁面からの伝熱によって加熱される
ようになっている。
【０００７】次に、以上のような炉筒煙管ボイラ１０に
おける燃焼運転手順について説明すると共に、その作用
を説明する。一次燃焼室１２において、一次燃焼バーナ
１３から一次燃焼室１２に燃料、および燃焼用空気を送
り込んで一次燃焼を行うことができる。かかる燃焼は、
一次燃焼室１２における一次燃焼バーナ１３を設置した
側の壁面から対向する側に広がっていき、前記一次燃焼
室１２壁面から一次燃焼室１２周囲に満たされた水に対
して伝熱が行われる。これによって火炎の温度が低下し
て一次燃焼が完結する。
おける燃焼運転手順について説明すると共に、その作用
を説明する。一次燃焼室１２において、一次燃焼バーナ
１３から一次燃焼室１２に燃料、および燃焼用空気を送
り込んで一次燃焼を行うことができる。かかる燃焼は、
一次燃焼室１２における一次燃焼バーナ１３を設置した
側の壁面から対向する側に広がっていき、前記一次燃焼
室１２壁面から一次燃焼室１２周囲に満たされた水に対
して伝熱が行われる。これによって火炎の温度が低下し
て一次燃焼が完結する。
【０００８】次いでこの一次燃焼による燃焼ガスは、一
次燃焼室１２から一次煙管１４にもたらされると、噴出
手段１６から、二次燃料、または二次空気を送り込んで
二次燃焼を行うことができる。この際、前記一次煙管１
４は、Ｌ／Ｄが大きく前記一次燃焼による燃焼ガスと二
次燃料、または二次空気との混合が良好になされるの
で、二次燃焼が確実に行われ、未燃分の生成を抑制する
ことができる。このように一次燃焼は一次燃焼室１２に
おいて、二次燃焼は、二次燃焼室を兼ねた一次煙管１４
において行う構造であるので、一次燃焼と二次燃焼領域
を明確に分離することができる。また、図示しているよ
うに、一次燃焼を行う一次燃焼室１２の空間を大きく取
ることができるために、一次燃焼を完結することがで
き、この一次燃焼の完結後に二次燃焼を行わせるので、
ＮＯｘ低減効果は大きい。また、一次燃焼中に一次燃焼
室１２壁面から一次燃焼室１２周囲に満たされた水に対
して伝熱を行うので火炎温度が低下し、その後に二次燃
焼を行うので、一層、ＮＯｘの発生を抑えることができ
る。また、二次燃焼室である一次煙管１４の内径は一次
燃焼室１２の内径に比較してはるかに小さく、二次燃焼
によって一次煙管１４の壁面から伝熱によって一次煙管
１４内温度が低下するが、温度が低下しすぎることはな
く、燃焼を続行するのに適した温度に維持されるため、
燃焼を完結することができる。そして、かかる一次煙管
１４内に酸化触媒１７を介装すると、燃焼負荷が低く一
次煙管１４内温度が低下したようなときでも、一層確実
に燃焼を完結することができる。
次燃焼室１２から一次煙管１４にもたらされると、噴出
手段１６から、二次燃料、または二次空気を送り込んで
二次燃焼を行うことができる。この際、前記一次煙管１
４は、Ｌ／Ｄが大きく前記一次燃焼による燃焼ガスと二
次燃料、または二次空気との混合が良好になされるの
で、二次燃焼が確実に行われ、未燃分の生成を抑制する
ことができる。このように一次燃焼は一次燃焼室１２に
おいて、二次燃焼は、二次燃焼室を兼ねた一次煙管１４
において行う構造であるので、一次燃焼と二次燃焼領域
を明確に分離することができる。また、図示しているよ
うに、一次燃焼を行う一次燃焼室１２の空間を大きく取
ることができるために、一次燃焼を完結することがで
き、この一次燃焼の完結後に二次燃焼を行わせるので、
ＮＯｘ低減効果は大きい。また、一次燃焼中に一次燃焼
室１２壁面から一次燃焼室１２周囲に満たされた水に対
して伝熱を行うので火炎温度が低下し、その後に二次燃
焼を行うので、一層、ＮＯｘの発生を抑えることができ
る。また、二次燃焼室である一次煙管１４の内径は一次
燃焼室１２の内径に比較してはるかに小さく、二次燃焼
によって一次煙管１４の壁面から伝熱によって一次煙管
１４内温度が低下するが、温度が低下しすぎることはな
く、燃焼を続行するのに適した温度に維持されるため、
燃焼を完結することができる。そして、かかる一次煙管
１４内に酸化触媒１７を介装すると、燃焼負荷が低く一
次煙管１４内温度が低下したようなときでも、一層確実
に燃焼を完結することができる。
【０００９】本発明にかかる炉筒煙管ボイラは、以下の
ように実施することもできる。この場合の炉筒煙管ボイ
ラ２０では、図３に示すようにボイラ本体２１内に設置
した一次燃焼室２２と、二次燃焼室を兼ねる一次煙管２
３とを、一次燃焼室２２における一次燃焼バーナ２４を
設置した壁面側から連通するように構成し、一次燃焼バ
ーナ２４を設置した壁面上部側箇所に、二次燃料または
二次空気を前記一次煙管２３に送り込むための噴出手段
２５が設けられている。また、かかる一次煙管２３に
は、中途に周知の酸化触媒２６を介装することもでき
る。そして、前記一次煙管２３には、一次煙管２３に比
較して内径の小な最終煙管２７が連通され、燃焼ガスを
排出するように構成している。
ように実施することもできる。この場合の炉筒煙管ボイ
ラ２０では、図３に示すようにボイラ本体２１内に設置
した一次燃焼室２２と、二次燃焼室を兼ねる一次煙管２
３とを、一次燃焼室２２における一次燃焼バーナ２４を
設置した壁面側から連通するように構成し、一次燃焼バ
ーナ２４を設置した壁面上部側箇所に、二次燃料または
二次空気を前記一次煙管２３に送り込むための噴出手段
２５が設けられている。また、かかる一次煙管２３に
は、中途に周知の酸化触媒２６を介装することもでき
る。そして、前記一次煙管２３には、一次煙管２３に比
較して内径の小な最終煙管２７が連通され、燃焼ガスを
排出するように構成している。
【００１０】かかる構造によれば、一次燃焼室２２にお
ける一次燃焼による燃焼ガスは、一次燃焼室２２におけ
る一次燃焼バーナ２４を設置した壁面側から対向する壁
面まで進み、次いでその対向する壁面側から一次燃焼バ
ーナ２４を設置した壁面側に戻って直上の一次煙管２３
へともたらされ、噴出手段２５により、一次煙管２３に
二次燃料、または二次空気が送り込まれて前記一次燃焼
による燃焼ガスと混合して二次燃焼を行い、酸化触媒２
６によって燃焼を完結することができる。かかる燃焼工
程においても、前述の炉筒煙管ボイラ１０同様、一次燃
焼の完結後に二次燃焼を行わせるので、ＮＯｘ低減効果
は大きく、一次燃焼室２２において温度を抑えた一次燃
焼を行うことができ、ＮＯｘの発生を一層抑制すること
ができ、さらに、二次燃焼室を兼ねる一次煙管２３にお
いて燃焼を完結することができるので、未燃分の生成を
抑制することができる。
ける一次燃焼による燃焼ガスは、一次燃焼室２２におけ
る一次燃焼バーナ２４を設置した壁面側から対向する壁
面まで進み、次いでその対向する壁面側から一次燃焼バ
ーナ２４を設置した壁面側に戻って直上の一次煙管２３
へともたらされ、噴出手段２５により、一次煙管２３に
二次燃料、または二次空気が送り込まれて前記一次燃焼
による燃焼ガスと混合して二次燃焼を行い、酸化触媒２
６によって燃焼を完結することができる。かかる燃焼工
程においても、前述の炉筒煙管ボイラ１０同様、一次燃
焼の完結後に二次燃焼を行わせるので、ＮＯｘ低減効果
は大きく、一次燃焼室２２において温度を抑えた一次燃
焼を行うことができ、ＮＯｘの発生を一層抑制すること
ができ、さらに、二次燃焼室を兼ねる一次煙管２３にお
いて燃焼を完結することができるので、未燃分の生成を
抑制することができる。
【００１１】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、 （１）一次燃焼と二次燃焼領域が明確に分離することが
できる。 （２）一次燃焼のための空間が大きく取れるために、一
次燃焼が完結してから二次燃焼を行わせることができ、
ＮＯｘ低減効果が大きい。 （３）一次燃焼室は水冷構造であるため、一次燃焼中に
火炎から燃焼室壁に伝熱が行われ、火炎温度を低下させ
てから、二次燃焼室を行わせるので、一層ＮＯｘが低減
する。 （４）Ｌ／Ｄの大きな二次燃焼室を兼ねる煙管内に二次
燃料あるいは二次空気を噴射するので、一次燃焼ガスと
の混合が極めてよく、燃焼の完結性に優れ未燃分を生成
しにくい。 （５）二次燃焼は、内径が一次燃焼室よりは小さく、最
終煙管よりは大きな二次燃焼室を兼ねる一次煙管内で行
われるので、伝熱により吸熱はされるが、冷却されすぎ
ずに、反応に適当な温度が維持されるため、燃焼反応を
完結することができる。 （６）二次燃焼室を兼ねる煙管内に酸化触媒を充填すれ
ば、燃焼負荷が低く煙管内温度が低下したときも燃焼を
完結することができる。
できる。 （２）一次燃焼のための空間が大きく取れるために、一
次燃焼が完結してから二次燃焼を行わせることができ、
ＮＯｘ低減効果が大きい。 （３）一次燃焼室は水冷構造であるため、一次燃焼中に
火炎から燃焼室壁に伝熱が行われ、火炎温度を低下させ
てから、二次燃焼室を行わせるので、一層ＮＯｘが低減
する。 （４）Ｌ／Ｄの大きな二次燃焼室を兼ねる煙管内に二次
燃料あるいは二次空気を噴射するので、一次燃焼ガスと
の混合が極めてよく、燃焼の完結性に優れ未燃分を生成
しにくい。 （５）二次燃焼は、内径が一次燃焼室よりは小さく、最
終煙管よりは大きな二次燃焼室を兼ねる一次煙管内で行
われるので、伝熱により吸熱はされるが、冷却されすぎ
ずに、反応に適当な温度が維持されるため、燃焼反応を
完結することができる。 （６）二次燃焼室を兼ねる煙管内に酸化触媒を充填すれ
ば、燃焼負荷が低く煙管内温度が低下したときも燃焼を
完結することができる。
【００１２】
【図１】本発明にかかる炉筒煙管ボイラの一例を示す模
式的な縦断面説明図である。
式的な縦断面説明図である。
【図２】図１に示す炉筒煙管ボイラの模式的な横断面説
明図である。
明図である。
【図３】本発明にかかる炉筒煙管ボイラの別例を示す模
式的な縦断面説明図である。
式的な縦断面説明図である。
【図４】現行のボイラの一例を示す縦断面説明図であ
る。
る。
【図５】図４に示すボイラの一部横断面説明図である。
【図６】図４に示すボイラに適用される燃料二段燃焼型
低ＮＯｘバーナの一例を示す模式的な構成説明図であ
る。
低ＮＯｘバーナの一例を示す模式的な構成説明図であ
る。
１０、２０ 炉筒煙管ボイラ １１、２１ ボイラ本体 １２、２２ 一次燃焼室 １３、２４ 一次燃焼バーナ １４、２３ 一次煙管 １５、２７ 最終煙管 １６、２５ 噴出手段 １７、２６ 酸化触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｆ２３Ｊ 15/08 Ｆ２３Ｊ 15/00 Ｌ
Claims (9)
- 【請求項１】 炉筒煙管ボイラにおいて、一次燃焼バ
ーナを設置して、火炎を形成して燃焼を行うための一次
燃焼室を加熱すべき水を満たしたボイラ本体内に配置
し、この一次燃焼室に連通する一次煙管と、一次煙管に
連通する最終煙管とを有し、前記一次煙管を二次燃焼室
として一次煙管において二次燃焼を行うように構成した
ことを特徴とする炉筒煙管ボイラ。 - 【請求項２】 前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面と対
向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二次空
気を送り込んで二次燃焼を行うように構成したことを特
徴とする請求項１記載の炉筒煙管ボイラ。 - 【請求項３】 前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した側の壁面と対
向する側から連通する構成とし、前記一次煙管に二次燃
料を送り込んで二次燃焼を行うように構成したことを特
徴とする請求項１記載の炉筒煙管ボイラ。 - 【請求項４】 前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した壁面側におい
て連通する構成とし、前記一次煙管に二次空気を送り込
んで二次燃焼を行うように構成したことを特徴とする請
求項１記載の炉筒煙管ボイラ。 - 【請求項５】 前記一次煙管と一次燃焼室とを、一次
燃焼室における一次燃焼バーナを設置した壁面側におい
て連通する構成とし、前記一次煙管に二次燃料を送り込
んで二次燃焼を行うように構成したことを特徴とする請
求項１記載の炉筒煙管ボイラ。 - 【請求項６】 前記一次煙管の内径を、最終煙管に比
較して大としたことを特徴とする請求項１〜５記載の炉
筒煙管ボイラ。 - 【請求項７】 前記一次煙管内に酸化触媒を介装する
ようにしたことを特徴とする請求項１〜６記載の炉筒煙
管ボイラ。 - 【請求項８】 前記炉筒煙管ボイラにおいて、空気二
段燃焼を行うに際し、一次燃焼室で一次過濃燃焼を行っ
て一次燃焼室壁を介して伝熱をすることで一次燃焼室内
温度を低下させ、次いでその一次燃焼による燃焼ガスを
一次煙管に流入させて、その一次煙管に二次空気を噴射
混合し、燃焼を完結するようにしたことを特徴とする請
求項１〜７記載の炉筒煙管ボイラにおける低ＮＯｘ燃焼
法。 - 【請求項９】 前記炉筒煙管ボイラにおいて、燃料二
段燃焼を行うに際し、一次燃焼室で一次希薄燃焼を行っ
て一次燃焼室壁を介して伝熱をすることで一次燃焼室内
温度を低下させ、次いでその一次燃焼による燃焼ガスを
一次煙管に流入させ、その一次煙管に二次燃料を噴射混
合し、燃焼を完結するようにしたことを特徴とする請求
項１〜７記載の炉筒煙管ボイラにおける低ＮＯｘ燃焼
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8343763A JPH10185111A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8343763A JPH10185111A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10185111A true JPH10185111A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18364059
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8343763A Pending JPH10185111A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 炉筒煙管ボイラおよびそのボイラにおける低ＮＯｘ燃焼方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10185111A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016166722A (ja) * | 2015-03-03 | 2016-09-15 | 株式会社ヒラカワ | 炉筒煙管ボイラ |
| CN109059265A (zh) * | 2018-09-01 | 2018-12-21 | 农业部规划设计研究院 | 一种高效抗结渣低排放生物质锅炉 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP8343763A patent/JPH10185111A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016166722A (ja) * | 2015-03-03 | 2016-09-15 | 株式会社ヒラカワ | 炉筒煙管ボイラ |
| CN109059265A (zh) * | 2018-09-01 | 2018-12-21 | 农业部规划设计研究院 | 一种高效抗结渣低排放生物质锅炉 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041014 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041117 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050406 |