JPH10184764A - 緩衝器 - Google Patents

緩衝器

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JPH10184764A
JPH10184764A JP9339752A JP33975297A JPH10184764A JP H10184764 A JPH10184764 A JP H10184764A JP 9339752 A JP9339752 A JP 9339752A JP 33975297 A JP33975297 A JP 33975297A JP H10184764 A JPH10184764 A JP H10184764A
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piston
cylinder
shock absorber
damping
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オーリン ケンス
Magnus Danek
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Ohlins Racing AB
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Ohlins Racing AB
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/34Special valve constructions; Shape or construction of throttling passages
    • F16F9/3415Special valve constructions; Shape or construction of throttling passages characterised by comprising plastics, elastomeric or porous elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/50Special means providing automatic damping adjustment, i.e. self-adjustment of damping by particular sliding movements of a valve element, other than flexions or displacement of valve discs; Special means providing self-adjustment of spring characteristics
    • F16F9/512Means responsive to load action, i.e. static load on the damper or dynamic fluid pressure changes in the damper, e.g. due to changes in velocity

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪又はピストンストロークがごく小さい領
域での乗り心地及びロードホールディング性能を改善で
きるようにした緩衝器を提供する。 【構成】 シリンダ1内をピストン2により第1,第2
室1a,1bに画成し、作動媒体が実質的に第1,第2
室1a,1b間で流動する際に減衰力を発生する減衰手
段5,6を備えた緩衝器において、上記作動媒体が進入
可能な第1経路を設け、該第1経路10,11内に弾性
部材9を該作動媒体の圧力によりシリンダ軸14方向に
移動可能に配置してなり、緩衝器の減衰力/行程曲線の
零位置近傍で上記減衰手段による減衰力を小さい側に補
正するように構成された減衰力補正手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り物の車輪懸架
装置に用いられる緩衝器に関し、詳細には比較的平坦な
路面を高速で走行する場合のように緩衝器の減衰力/行
程曲線における零位置付近において高周波状の小さい車
輪ストロークしかしない場合の乗り心地及びロードホー
ルディング性能を改善するための減衰機構に関する。
【0002】
【従来の技術】車輪懸架装置に用いられる緩衝器とし
て、従来例えば、シリンダ内をピストンにより上室,下
室に画成し、該ピストンにシリンダ軸と平行に一対の圧
側,伸側貫通孔を形成するとともに、該ピストンの下,
上端面に上記圧側,伸側貫通孔を開閉する環状の圧側,
伸側板ばねを配設したものがある。
【0003】このタイプの緩衝器では、圧縮行程では上
室の作動媒体が圧側板ばねを押し開いて下室に流動する
際に減衰力が発生し、また伸行程では下室の作動媒体が
伸側板ばねを押し開いて上室に流動する際に減衰力が発
生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の緩
衝器では、車輪又は緩衝器のピストンが零位置又は基準
位置から僅かにストロークした場合でも上記板バネによ
る減衰力が発生し、路面の小さい凹凸が車体側に伝達さ
れるといった「ごつごつ感」があり、乗り心地及びロー
ドホールディング性能が良くないといった問題がある。
【0005】本発明は、上記従来の緩衝器における問題
点に鑑みてなされたもので、車輪又はピストンストロー
クがごく小さい領域での乗り心地及びロードホールディ
ング性能を改善できるようにした緩衝器を提供すること
を目的としている。
【0006】
【問題点を解決するための手段】請求項1の発明は、シ
リンダ内をピストンにより第1,第2室に画成し、作動
媒体が実質的に第1,第2室間で流動する際に減衰力を
発生する減衰手段を備えた緩衝器において、上記作動媒
体が進入可能な第1経路を設け、該第1経路内に弾性部
材を該作動媒体の圧力によりシリンダ軸方向に移動可能
に配置してなり、緩衝器の減衰力/行程曲線の零位置近
傍で上記減衰手段による減衰力を小さい側に補正するよ
うに構成された減衰力補正手段を備えたことを特徴とし
ている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、上
記減衰手段は、上記作動媒体が上記ピストン内に形成さ
れた一対の第2経路のうちの一方を介して上記第1室側
から第2室側に流れる際に減衰力を発生する圧時減衰弁
と、上記作動媒体が上記第2経路のうちの他方を介して
上記第2室側から第1室側に流れる際に減衰力を発生す
る伸時減衰弁とから構成されており、上記減衰力補正手
段は、上記ピストン内にシリンダ軸を囲む環状孔を設け
るとともに該環状孔内に上記弾性部材をシリンダ軸方向
に移動可能に配置し、上記第1経路を、上記環状孔と上
記第1室とを連通させる圧時第1経路と、上記環状孔と
上記第2室とを連通させる伸時第1経路とを備えたもの
であることを特徴としている。
【0008】請求項3の発明は、請求項1において、上
記減衰手段は、上記ピストン内に形成された絞りを有す
る第2経路で構成されており、上記減衰力補正手段は、
上記ピストン内にシリンダ軸を囲む環状孔を設けるとと
もに該環状孔内に上記弾性部材をシリンダ軸方向に移動
可能に配置し、上記第1経路を、上記環状孔と上記第1
室とを連通させる圧時第1経路と、上記環状孔と上記第
2室とを連通させる伸時第1経路とを備えていることを
特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、請求項1において、上
記緩衝器が間に隙間を開けて配置された内側シリンダと
外側シリンダとを備え、作動媒体の一部が上記隙間を介
して上記第1,第2室間で流動するように構成された循
環式緩衝器であり、上記減衰手段は、上記作動媒体が上
記ピストン内に形成された一対の第2経路のうちの一方
を介して上記第1室側から第2室側に流れる際に減衰力
を発生する圧時減衰弁と、上記作動媒体が上記第2経路
のうちの他方を介して上記第2室側から第1室側に流れ
る際に減衰力を発生する伸時減衰弁とから構成されてお
り、上記減衰力補正手段は、上記内側シリンダの開口を
閉塞する切妻部に環状孔を形成し、該環状孔に上記弾性
部材をシリンダ軸方向に移動可能に配置し、上記第1経
路を、上記環状孔と上記第1室とを連通させる圧時第1
経路と、上記環状孔と上記第2室とを上記隙間を介して
連通させる伸時第1経路とを備えたものとしたことを特
徴としている。
【0010】請求項5の発明は、請求項2又は3におい
て、上記弾性部材と上記減衰弁との間隔をピストンの軸
方向長さの1/2以下に設定したことを特徴としてい
る。
【0011】請求項6の発明は、請求項4において、上
記切妻部が外側シリンダの端部に当接する円盤部と、該
円盤部の周縁からシリンダ軸方向に延在し、内側シリン
ダの内面に着脱可能に嵌合する環状フランジ部とを有
し、該環状フランジ部に上記環状孔が形成されており、
該環状孔内に上記弾性部材がシリンダ軸方向に移動可能
にかつ上記内側シリンダの内面にシール機能をもって摺
接するように配設したことを特徴としている。
【0012】請求項7の発明は、請求項2又は3におい
て、上記環状孔は上記ピストンの周縁部に配設されてお
り、上記弾性部材はピストン外周縁に配設されてシリン
ダとの間をシールする周縁滑動シールの内面に当接する
ように上記環状孔内に配置されていることを特徴として
いる。
【0013】請求項8の発明は、請求項2又は5におい
て、上記圧側,伸側減衰弁は板ばねで構成されており、
上記圧側,伸側第1経路は上記第2経路からシリンダ軸
直角方向に延びる部分とここから上記環状孔までシリン
ダ軸方向に延びる部分とを有しており、上記板ばねのピ
ストン当接面と上記第1経路のシリンダ軸直角方向部分
との間の距離が最小長さに設定されていることを特徴と
している。
【0014】請求項9の発明は、請求項2,5,7の何
れかにおいて、上記圧側,伸側減衰弁は、上記第2経路
のシリンダ軸方向に延びる部分とシリンダ軸直角方向に
延びる部分との交点に円錐状の弁体を配置して構成され
ており、該円錐弁の開閉点と上記弾性部材との間の寸方
が上記開閉点から第2経路の開口までの寸法の1/2以
下に設定されていることを特徴としている。
【0015】請求項10の発明は、請求項3又は7にお
いて、上記シリンダ軸から第2経路の絞りまでの半径が
シリンダ軸から上記弾性部材までの半径の1/2〜2/
3であることとを特徴としている。
【0016】請求項11の発明は、請求項2ないし10
の何れかにおいて、弾性部材が配置された上記環状孔
は、シリンダ軸と直角の断面内に位置し、かつそのシリ
ンダ軸と平行に断面したときの形状が6角形であること
を特徴としている。
【0017】請求項12の発明は、請求項1ないし11
の何れかにおいて、上記減衰力補正手段は、緩衝器の減
衰力/行程曲線の零位置近傍おける車輪ストロークが
0. 1〜1.0mmの範囲内にあるときに上記減衰手段に
よる減衰力を小さい側に補正するように構成されている
ことを特徴としている。
【0018】
【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、緩衝器の
減衰力/行程曲線の零位置近傍においては、車輪又は緩
衝器のピストンの最小ストロークに伴う作動媒体の圧力
により弾性部材がシリンダ軸方向に移動し、該移動によ
り生じた空間内に作動流体が流入することにより減衰手
段による減衰力が零もしくは最小値に補正される。
【0019】このように、車輪ストローク又は緩衝器の
ピストンストロークが最小値の運転域では、減衰手段に
よる減衰力を零又は最小値に補正するようにしたので、
路面の小さい凹凸が車体側に伝達されるごつごつ感を回
避でき乗り心地及びロードホールディング性能を向上で
きる。また従来の緩衝器の場合には、定在波及び圧力サ
ージが発生し、衝撃吸収効果を損なう問題があったが、
本発明では、実質的に、あるいは完全に定在波,圧力サ
ージを無くすことができる。
【0020】請求項2,3の発明によれば、上記減衰力
補正手段を、上記ピストン内に形成された環状孔内に上
記弾性部材をシリンダ軸方向に移動可能に配置するとと
もに、該環状孔を圧時第1経路で上記第1室に、伸時第
1経路で上記第2室にそれぞれ連通させたので、車輪ス
トローク又は緩衝器のピストンストロークが最小値の運
転域における圧縮行程では第1室の圧力が圧時第1経路
を介して環状孔に作用して弾性部材が第2室側に移動
し、伸行程では第2室の圧力が伸時第1経路を介して環
状孔に作用して弾性部材が第1室側に移動し、該移動に
より生じた空間に作動油が流入して減衰手段による減衰
力を零又は最小値に補正する。その結果、路面の小さい
凹凸が車体側に伝達されるごつごつ感を回避でき乗り心
地及びロードホールディング性能を向上できる。
【0021】請求項4の発明によれば、上記減衰力補正
手段を、内側シリンダの開口を閉塞する切妻部に形成し
た環状孔内に上記弾性部材をシリンダ軸方向に移動可能
に配置するとともに、該環状孔を圧時第1経路で上記第
1室に、伸時第1経路及び内側,外側シリンダ間の隙間
を介して上記第2室にそれぞれ連通させたので、車輪ス
トローク又は緩衝器のピストンストロークが最小値の運
転域における圧縮行程では第1室の圧力が圧時第1経路
を介して環状孔に作用して弾性部材が伸時第1経路側に
移動し、伸行程では第2室の圧力が上記隙間から伸時第
1経路を介して環状孔に作用して弾性部材が第1室側に
移動し、該移動により生じた空間に作動媒体が流入して
減衰手段による減衰力は零又は最小値に補正される。
【0022】請求項5の発明によれば、上記弾性部材と
上記減衰弁との間隔をピストンの軸方向長さの1/2以
下に設定したので、減衰力/ピストン速度特性における
減衰力のオーバーシュート傾向を無くすことができ、車
輪のロードホールディング性能を向上できる。
【0023】請求項6の発明によれば、上記切妻部の円
盤部の周縁から環状のフランジ部をシリンダ軸方向に延
在させ、該フランジ部を内側シリンダの内面に着脱可能
に嵌合させ、該環状フランジ部に上記環状孔を形成し、
該環状孔内に上記弾性部材をシリンダ軸方向に移動可能
にかつ上記内側シリンダの内面にシール機能をもって摺
接するように配設したので、上記車輪ストローク又は緩
衝器のピストンストロークが最小値の運転域におけるご
つごつ感を回避して乗り心地を向上できるとともに、分
解組立作業が容易である。即ち、分解作業においては、
内側シリンダと外側シリンダとを分離するとともに、切
妻部を内側シリンダから取り外すことにより容易にピス
トン部分を点検整備できる。また、上記環状フランジ部
に配設された弾性部材が内側シリンダの内面に押し付け
られることから、特別なシール部材を設けることなく減
衰特性改善用の弾性部材により切妻部と内側シリンダと
の間のシール性を確保できる効果がある。
【0024】請求項7の発明によれば、ピストンの外側
周縁に形成した環状孔内に弾性部材を、ピストン周縁に
配設されてシリンダとの間をシールする周縁滑動シール
に当接するように配置したので、上記弾性部材が上記周
縁滑動シールをシリンダ内周面に押し付けることから、
ピストンとシリンダとの間のシール性を向上できる効果
がある。
【0025】請求項8の発明によれば、圧側,伸側減衰
弁を板ばねで構成し、圧側,伸側第1経路を上記第2経
路からシリンダ軸直角方向に延びる部分とここから上記
環状孔までシリンダ軸方向に延びる部分とを有するもの
とし、上記板ばねのピストン当接面と上記第1経路のシ
リンダ軸直角方向部分との間の距離を最小長さに設定し
たので、緩衝器の減衰力/ピストン速度特性における減
衰力のオーバーシュート傾向を防止でき、車輪のロード
ホールディング性能を向上できる効果がある。
【0026】請求項9の発明によれば、上記圧側,伸側
減衰弁を、上記第2経路のシリンダ軸方向に延びる部分
とシリンダ軸直角方向に延びる部分との交点に円錐状の
弁体を配置したものとし、該円錐弁の開閉点と上記弾性
部材との間の寸方を上記開閉点から第2経路の開口まで
の寸法の1/2以下に設定したので、緩衝器の減衰力/
ピストン速度特性における減衰力のオーバーシュート傾
向を防止でき、車輪のロードホールディング性能を向上
できる効果がある。
【0027】請求項10の発明によれば、上記シリンダ
軸から第2経路の絞りまでの半径をシリンダ軸から上記
弾性部材までの半径の1/2〜2/3にしたので、減衰
力補正手段をピストン内に配置しながら該ピストンの大
型化を回避できる。
【0028】請求項11の発明によれば、弾性部材が配
置された上記環状孔をシリンダ軸と直角の断面内に位置
させ、かつシリンダ軸と平行に断面したときの形状をシ
リンダ軸方向に長い6角形としたので、弾性部材をシリ
ンダ軸方向に移動可能とし、該移動により空間を生じさ
せ、該空間に作動媒体を流入させることにより減衰力を
最小とするための具体的構造を実現できる。
【0029】請求項12の発明によれば、車輪ストロー
クが0. 1〜1.0mmの範囲内にある場合に減衰手段に
よる減衰力を最小に補正するようにしたので、路面の小
さい凹凸が車体側に伝達されるごつごつ感を回避でき乗
り心地及びロードホールディング性能を向上できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1,図6,図7は本発明の
第1実施形態による緩衝器を説明するための図であり、
図1は第1実施形態緩衝器の全体構成を示す縦断面模式
図、図6は減衰力とピストン速度との関係を示す緩衝特
性図、図7は減衰力とピストンストローク(行程)との
関係を示す緩衝特性図である。
【0031】図1に示す緩衝器は、円筒状のシリンダ1
内にピストン2をシリンダ軸14方向に摺動自在に挿入
配置して該シリンダ1内を上室1aと下室1bとに画成
し、該ピストン2に接続されたピストンロッド4をシリ
ンダ1の下方に突出させ、該シリンダ1内に作動媒体3
を充填した構造となっている。上記シリンダ1の上端部
は車両のフレーム部材18に連結ピン17を介して揺動
可能に連結され、上記ピストンロッド4の下端部は連結
ピン15を介して車輪支持部材16に連結されている。
なお、本実施形態における作用効果を考える場合には上
記車輪支持部材16が車輪を表すと考えても差し支えな
い。
【0032】上記ピストン2の主要部を構成するピスト
ン本体2aは、該ピストン本体2aの軸心にシリンダ軸
14方向に貫通形成された結合孔2b内に上記ピストン
ロッド4の上端部に小径に形成された結合部4aを嵌合
挿入し、該結合部4aの上端ねじ部4bに結合ナット7
を螺着することにより上記ピストンロッド4に結合され
ている。また上記小径の結合部4aを形成したことによ
り上記ピストンロッド4の上部には肩部4cが形成され
ている。
【0033】上記ピストン本体2aは、後述する環状孔
8を形成する際の加工を容易化するために上,下2分割
型とされている。またピストン本体2aの外周縁に配設
されたピストン・シール(周縁滑動シール)20をシリ
ンダ1の内壁1cに摺接させることにより該ピストン本
体2aとシリンダ1の内壁1cとの間がシールされてい
る。
【0034】また上記ピストン本体2aには、第2経路
12,13がシリンダ軸14を中心に半径r2′の円周
上に位置するようにシリンダ軸14と平行に貫通形成さ
れており、該第2経路12,13はピストン本体2aの
上,下面に配設された径の異なる複数の環状の板ばねか
らなる公知のシム・パケット(減衰弁)5,6により開
閉可能となっている。該シム・パケット5,6及びピス
トン本体2aは上記結合ナット7によってピストンロッ
ド4の上端部に締め付け固定され、シム・パケット6の
一番下の板ばねが上記肩4cに押し付けられている。な
お、上記シム・パケット5,6の結合用孔はピストン・
ロッド4の上記結合部4aに嵌合しており、これにより
該シム・パケット5,6は半径方向にも固定されてい
る。
【0035】また上記第2経路12,13の下端部,上
端部には、最大径のシム・パケット6a,5aより外方
に開口するように切欠きが形成されている。これらの切
欠きによりシリンダ2の上室1aは第2経路13内に連
通し上室1aの圧力が下側のシム・パケット6に作用す
るようになっており、また下室1bは第2経路12内に
連通し下室1bの圧力が上側のシム・パケット5に作用
するようになっている。なお、上記第2経路12,13
は複数組設けても良いし、また必ずしもピストン軸と平
行に形成する必要はなく、例えば螺旋状に形成してもよ
い。
【0036】上記下側のシム・パケット6は緩衝器が圧
縮行程のとき上室1a内の圧力により下方に押し開か
れ、上側のシム・パケット5は緩衝器が伸行程のとき下
室1b内の圧力により上方に押し開かれ、このようにし
て減衰力が発生する。
【0037】また上記ピストン本体2aの分割面間に環
状孔8がシリンダ軸14を中心に半径r1の円形をなす
ようにに形成されている。該環状孔8は、上記分割面に
位置し、シリンダ軸14を含む平面で断面した場合にシ
リンダ軸14方向に長い縦長の6角形をなしており、L
字状に屈曲形成された第1経路10,11を介して上記
第2経路12,13に連通している。その結果、上記環
状孔8の下面は第1経路10,第2経路12を介して下
室1bに連通し、また環状孔8の上面は第1経路11,
第2経路13を介して上室1aに連通している。
【0038】そして上記環状孔8内にはゴム等の弾性体
で構成された弾性リング9がシリンダ軸14方向にわず
かに移動可能に配置されている。該弾性リング9はシリ
ンダ軸14を含む平面内で断面したときシリンダ軸方向
に長い縦長の長円状をなしている。そして上記弾性リン
グ9が環状孔8の下側(図1に示す位置)に移動したと
き該弾性リング9の中心からピストン本体2aの下面ま
での寸法はbとなっており、該寸法bはピストン本体2
aの軸方向長さb1の1/2より僅かに小さくなってい
る。
【0039】ここで上記環状孔8の半径、つまり上記弾
性リング9の半径r1はピストン2の半径r2の1/2
〜1/3に設定されており、かつ上記第2経路の半径r
2′の1/2〜3/4に設定されている。また上記L字
形をなす第1経路10,11はシリンダ軸14と直角方
向部分とシリンダ軸方向部分とから構成されており、該
シリンダ軸直角方向部分からピストン本体2aの上面ま
での寸法はcとなっている。この寸法cを小さくするこ
とによりオーバーシュート傾向を防止できる効果があ
り、本実施形態では上記寸法cを上記弾性リング9の断
面高さより小さく設定されている。
【0040】次に本実施形態装置における作用及び効果
を説明する。上記環状孔8,第1経路10,11及び第
2経路12,13の構成を採用したことにより、緩衝器
が零位置あるいは初期位置からわずかに圧縮されるとき
には、上記弾性リング9が下向きに(下室1bの方に)
移動して環状孔8の下面に押し付けられ、また緩衝器が
零位置あるいは初期位置からわずかに伸ばされるときに
は、上記弾性リング9が上向きに(上室1aの方に)移
動して環状孔8の上面に押し付けられる。即ち、上記弾
性リング9は、緩衝器が初期位置(中立位置)から少し
圧縮される期間あるいは伸ばされる期間においては上記
環状孔8内をシリンダ軸方向に移動するようになってい
る。このように緩衝器の零位置あるいは初期位置近傍に
おいては、作動媒体は弾性リング9が環状孔8内を移動
することにより生じる空間内に流入することからシム・
パレット5,6による減衰力は発生しないか又は最小値
に補正される。
【0041】この点をより詳述する。ピストンロッド4
に実質的に連結されている車輪あるいはリンク機構が零
位置あるいは初期位置近傍において、例えば0.1〜
1.0mmしかストロークしない場合は、車輪は、本質的
に減衰されないか、少しだけ累進的に減衰される。別の
実施形態では、上記ストロークの値は0.2〜0.6mm
の範囲内に設定するのが好ましいが、0.4〜0.5mm
の間に設定するのが最も好ましい。これは比較的平坦な
路面を高速走行する自動車の懸架装置に本実施形態緩衝
器を用いた場合に特に有効である。
【0042】ここで重要な点は、上記シム・パケット
5,6の一方又は両方よって得られる作動媒体への作用
であって、換言すれば本緩衝器における減衰機能は弾性
リング9の機能に非常に密接に関連して働くということ
である。即ち、弾性リング9を環状孔8内で移動可能と
し、また最も内側のそれぞれのシム5aと6aと、弾性
部材9の断面中心との間の寸法bをピストンの高さb1
の半分、あるいはこれよりも小さく設定し、さらにまた
第1経路10,11のシリンダ軸直角方向部分とピスト
ン本体の端面との距離cを弾性リング9の断面高さ以下
に設定したので、シム・パケット5,6の慣性および摩
擦による緩衝器の減衰力・速度曲線38におけるオーバ
ーシュート傾向を防止でき、また圧力サージおよび定在
圧力波を消すか、最小に維持できる。
【0043】なお、上記車輪ストロークの小さい領域で
は、弾性リング9と環状孔8の内面との間に隙間が存在
するように構成することにより作動媒体が該隙間を通っ
て上室1aから下室1b側にあるいはその逆方向に流動
可能とし、かつ車輪ストロークの大きい領域では上記弾
性リング9が上記環状孔8の底面に圧接して第1経路を
閉塞するとともに、該弾性リング9が弾性変形して上記
隙間を閉塞するように構成することにより作動媒体の流
動を阻止するようにしても良い。このようにした場合に
は、上記車輪ストロークの小さい領域での減衰力を完全
になくし、該領域でのごつごつ感を完全に除去できる。
この点は以下の各実施形態でも同様である。
【0044】図2に示す第2実施形態は、図1に示す第
1実施形態におけるシム・パケット5,6を、それ自体
は公知のタイプの円錐弁21、22で置き換えたもので
ある。また、ゴム製で環状の弾性リング9′はピストン
2′の外周縁の近傍位置に配設され、ピストン外周縁に
配設されたピストン・シール20´の内面に当接してい
る。この場合、第1経路10′および11′は、緩衝器
のシリンダ軸14′に平行になっており、上記図1に示
すようなL字形ではない。また円錐弁21、22は、第
2経路12′、13′から横方向に延在している部分経
路12′′、13′′を開閉可能に構成されている。
【0045】本第2実施形態では、弾性リング9′が
a′だけ移動することにより、上記第1実施形態と同じ
作用効果が得られるが、さらに本第2実施形態では、弾
性リング9′は2つの機能を有する。即ち、該弾性リン
グ9′はピストン・シール20′の内面に圧接して該ピ
ストン・シール20′によるピストンとシリンダとの間
のシール性を高める。
【0046】また本第2実施形態では、該ピストンの製
造において、弾性リング9′をピストン・シール20′
の装着溝を介して環状孔8′に装着できる点、及び該弾
性リング9′の外側面にピストン・シール20′が当接
し、両部材が相互作用する点にも特徴がある。また図2
において、弾性リング9′と円錐弁21,22の部分経
路開閉点との間の間隔c′は、弾性リング9′の断面の
高さと本質的に同じか、やや大きく設定されている。
【0047】図3に示す第3実施形態は、図2に示す第
2実施形態における円錐弁を1つまたはそれ以上の絞り
(スロットル弁)23に置き換えた例である。このピス
トン2′′の絞り23は弾性リング9′′と同心の円周
上に、かつ同一断面24上に配置されている。シリンダ
軸14′′から弾性リング9′′の断面中心までの半径
r3は、絞り23の位置の半径r4よりも大きい。半径
r4は、半径r3の1/5〜1/3で、1/4が好まし
い。他の点に関しては上記を参照されたい。
【0048】図4に示す第4実施形態は、間に間隙28
を有する内側シリンダ26と外側シリンダ27とを持つ
二重管緩衝器25において、組立性及びメンテナンス性
を向上できるようにした例である。
【0049】本第4実施形態では、上記内側シリンダ2
6の上端開口を切妻部31で閉塞している。この切妻部
31は本質的に円形をなす円盤部31aと、該円盤部3
1aの外周縁に下方に突出するように一体形成された筒
状のフランジ部31bとを有し、該フランジ部31bが
上記内側シリンダ26の上端開口に着脱可能に挿入さ
れ、上記円盤部31aの上面が外側シリンダ27の上端
開口を閉塞する部分の内面に当接している。なお、上記
外側シリンダ27の上端開口を閉塞する部分には、それ
自体は公知のタイプの弁V1およびV2が設けられてお
り、また上記隙間28は該シリンダの下室26bの下端
部に連通している。上記弁V1,V2は、上記隙間28
を介して上記上室26a,下室26b間で作動媒体を互
いに逆向きにかつ一方向にのみ流動させるとともに減衰
力を調整できるようになっている。
【0050】上記切妻部31のフランジ部31bに形成
された環状孔30内に弾性リング29がシリンダ軸方向
に移動可能に配置されている。また上記環状孔30は上
記フランジ部31bにシリンダ軸14′′′と平行に形
成された第1経路32,33によりシリンダ内の上室2
6a,上記隙間28内に連通している。なお本実施形態
のピストン34は第1実施形態のピストン2と同様の第
2経路37,シム・パケット35,36を備えている。
【0051】本第4実施形態によれば、車輪が上述のよ
うな小さな運動しか行わない場合には、作動媒体は、弾
性リング29が移動したことにより生じた空間内に流入
し、さらに弾性リング29と環状孔30の隙間を通って
上記第1経路32,弾性リング29,第1経路33から
上記隙間28を介してピストンの上室26aと下室26
bとの間で流動する。またこのときフランジ部31bの
環状孔30内に配置された弾性リング29が内側シリン
ダ26の内壁26aに対して押し付けられている。車輪
ストローク(ピストンストローク)が大きいときは、弾
性リング29は対応する第1経路32,33をシール
し、作動媒体の流動を阻止し、シム・パケット35,3
6による減衰力が発生する。
【0052】また本第4実施形態によれば、この緩衝器
の組立及び分解が非常に簡単である。分解に当たっては
先ず、内側および外側シリンダ26、27を互いに分離
して、次に、切妻部31を取り外すことにより、内側シ
リンダ26の内側に容易に到達することができる。
【0053】図5に示す第5実施形態は、第4図のピス
トンに第2図又は第3図の弾性リングを適用した例であ
る。この実施形態では、弾性リングをピストン12′の
外周縁に形成された環状孔内に配置している。また弾性
リングの移動可能距離をa′′′で示し、該弾性リング
の断面中心と下側シムとの間の間隔をb′′で示してい
る。第2経路の半径r4′は弾性リングの半径r3′の
1/2〜2/3である。
【0054】図6は、上記各実施形態における緩衝器の
減衰力・速度特性曲線(速度特性曲線群)を示してい
る。図中、縦軸(Y軸)は減衰力Fを、横軸(X軸)は
ピストン速度Vを示し、上記特性曲線には正方向と負方
向の両方が示してある。なお、上記特性曲線は、必ずし
も図6に示す特性に限られるものではなく、別の特性を
示す場合もある。
【0055】車輪の運動は、対数的に増加している曲線
部分38で示されているケースに従って減衰される。上
記の図1、2、3、5に示す第1,第2,第3,第5実
施形態によれば、曲線部38は、遷移部分38′′を通
って、車輪運動を減衰するための曲線部38′になり、
このようにして曲線部38′′′に示すオーバーシュー
ト傾向は回避される。なお、上記のようなオーバーシュ
ートを起こす場合には、路面に対する車輪のグリップが
損なわれる。
【0056】上記各実施形態では、上記曲線部38と3
8’との間を直接遷移させるのを狙っている。車輪が変
位位置から上記零位置に復帰する場合の減衰特性はいわ
ゆるヒステリシスによる曲線部38′′′′で示されて
いる。なお、上記各実施形態における緩衝器特性は、図
6の左下象限に示される負方向の特性曲線を有している
が、これは上述の正方向の特性曲線と点対称をなすもの
であり、説明は省略する。
【0057】図7は、減衰力Fを車輪又は該緩衝器のス
トローク(X)の関数とする特性曲線39、40を示し
ている。曲線39は短いストローク(X´で示されてい
る)、つまり上述の車輪が少ししか移動しない場合に得
られる特性を示す。上記各実施形態における弾性リング
は、特性曲線40で表されているストロークが長い場合
の特性に比較して、車輪の運動が小さい(即ち、ストロ
ークが短い)場合は、減衰力をやや(かなり)小さくす
る。なお、図7はピストン速度VがVmax(図6を参
照)である場合の比較を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による緩衝器の断面模式
図である。
【図2】本発明の第2実施形態による緩衝器のピストン
部分の断面模式図である。
【図3】本発明の第3実施形態による緩衝器のピストン
部分の断面模式図である。
【図4】本発明の第4実施形態による緩衝器の断面模式
図である。
【図5】本発明の第5実施形態による緩衝器のピストン
部分の断面模式図である。
【図6】上記各実施形態緩衝器の減衰力−ピストン速度
特性図である。
【図7】上記各実施形態緩衝器の減衰力−ピストン行程
特性図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a 上室(第1室) 1b 下室(第2室) 2 ピストン 5,6 シム・パケット(伸時,圧時減衰弁) 8 環状孔 9 弾性部材 10,11 伸時,圧時第1経路 12,13 第2経路 14 シリンダ軸 21,22 円錐弁(圧時,伸時減衰弁) 23 絞り 28 隙間 26,27 内側,外側シリンダ 38 減衰力/ピストン速度曲線
フロントページの続き (72)発明者 ケンス オーリン スウェーデン国、エス−194 27 ウップ ーランズ ベスビイ ピー オー ボック ス722 オーリンス レーシング アクテ ィエボラーグ内 (72)発明者 マグナス ダーニック スウェーデン国、エス−194 27 ウップ ーランズ ベスビイ ピー オー ボック ス722 オーリンス レーシング アクテ ィエボラーグ内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内をピストンにより第1,第2
    室に画成し、作動媒体が実質的に第1,第2室間で流動
    する際に減衰力を発生する減衰手段を備えた緩衝器にお
    いて、上記作動媒体が進入可能な第1経路を設け、該第
    1経路内に弾性部材を該作動媒体の圧力によりシリンダ
    軸方向に移動可能に配置してなり、緩衝器の減衰力/行
    程曲線の零位置近傍で上記減衰手段による減衰力を小さ
    い側に補正するように構成された減衰力補正手段を備え
    たことを特徴とする緩衝器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記減衰手段は、上
    記作動媒体が上記ピストン内に形成された一対の第2経
    路のうちの一方を介して上記第1室側から第2室側に流
    れる際に減衰力を発生する圧時減衰弁と、上記作動媒体
    が上記第2経路のうちの他方を介して上記第2室側から
    第1室側に流れる際に減衰力を発生する伸時減衰弁とか
    ら構成されており、上記減衰力補正手段は、上記ピスト
    ン内にシリンダ軸を囲む環状孔を設けるとともに該環状
    孔内に上記弾性部材をシリンダ軸方向に移動可能に配置
    し、上記第1経路を、上記環状孔と上記第1室とを連通
    させる圧時第1経路と、上記環状孔と上記第2室とを連
    通させる伸時第1経路とを備えたものとしたことを特徴
    とする緩衝器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記減衰手段は、上
    記ピストン内に形成された絞りを有する第2経路で構成
    されており、上記減衰力補正手段は、上記ピストン内に
    シリンダ軸を囲む環状孔を設けるとともに該環状孔内に
    上記弾性部材をシリンダ軸方向に移動可能に配置し、上
    記第1経路を、上記環状孔と上記第1室とを連通させる
    圧時第1経路と、上記環状孔と上記第2室とを連通させ
    る伸時第1経路とを備えたものとしたことを特徴とする
    緩衝器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記緩衝器が間に隙
    間を開けて配置された内側シリンダと外側シリンダとを
    備え、作動媒体の一部が上記隙間を介して上記第1,第
    2室間で流動するように構成された循環式緩衝器であ
    り、上記減衰手段は、上記作動媒体が上記ピストン内に
    形成された一対の第2経路のうちの一方を介して上記第
    1室側から第2室側に流れる際に減衰力を発生する圧時
    減衰弁と、上記作動媒体が上記第2経路のうちの他方を
    介して上記第2室側から第1室側に流れる際に減衰力を
    発生する伸時減衰弁とから構成されており、上記減衰力
    補正手段は、上記内側シリンダの開口を閉塞する切妻部
    に環状孔を形成し、該環状孔に上記弾性部材をシリンダ
    軸方向に移動可能に配置し、上記第1経路を、上記環状
    孔と上記第1室とを連通させる圧時第1経路と、上記環
    状孔と上記第2室とを上記隙間を介して連通させる伸時
    第1経路とを備えたものとしたことを特徴とする緩衝
    器。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3において、上記弾性部材
    と上記減衰弁との間隔をピストンの軸方向長さの1/2
    以下に設定したことを特徴とする緩衝器。
  6. 【請求項6】 請求項4において、上記切妻部が外側シ
    リンダの端部に当接する円盤部と、該円盤部の周縁から
    シリンダ軸方向に延在し、内側シリンダの内面に着脱可
    能に嵌合する環状フランジ部とを有し、該環状フランジ
    部に上記環状孔を形成し、該環状孔内に上記弾性部材を
    シリンダ軸方向に移動可能にかつ上記内側シリンダの内
    面にシール機能をもって摺接するように配設したことを
    特徴とする緩衝器。
  7. 【請求項7】 請求項2又は3において、上記環状孔は
    上記ピストンの周縁部に配設されており、上記弾性部材
    はピストン外周縁に配設されてシリンダとの間をシール
    する周縁滑動シールの内面に当接するように上記環状孔
    内に配置されていることを特徴とする緩衝器。
  8. 【請求項8】 請求項2又は5において、上記圧側,伸
    側減衰弁は板ばねで構成されており、上記圧側,伸側第
    1経路は上記第2経路からシリンダ軸直角方向に延びる
    部分とここから上記環状孔までシリンダ軸方向に延びる
    部分とを有しており、上記板ばねのピストン当接面と上
    記第1経路のシリンダ軸直角方向部分との間の距離が弾
    性部材の断面高さより小さい寸法に設定されていること
    を特徴とする緩衝器。
  9. 【請求項9】 請求項2,5,7の何れかにおいて、上
    記圧側,伸側減衰弁は、上記第2経路のシリンダ軸方向
    に延びる部分とシリンダ軸直角方向に延びる部分との交
    点に円錐状の弁体を配置して構成されており、該円錐弁
    の開閉点と上記弾性部材との間の寸方が上記開閉点から
    第2経路の開口までの寸法の1/2以下に設定されてい
    ることを特徴とする緩衝器。
  10. 【請求項10】 請求項3又は7において、上記シリン
    ダ軸から第2経路の絞りまでの半径がシリンダ軸から上
    記弾性部材までの半径の1/2〜2/3であることとを
    特徴とする緩衝器。
  11. 【請求項11】 請求項2ないし10の何れかにおい
    て、弾性部材が配置された上記環状孔は、シリンダ軸と
    直角の断面内に位置し、かつそのシリンダ軸と平行に断
    面したときの形状が縦長の6角形であることを特徴とす
    る緩衝器。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11の何れかにおい
    て、上記減衰力補正手段は、緩衝器の減衰力/行程曲線
    の零位置近傍おける車輪ストロークが0. 1〜1.0mm
    の範囲内にあるときに上記減衰手段による減衰力を小さ
    い側に補正するように構成されていることを特徴とする
    緩衝器。
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