JPH1018431A - 多人数収容用の多段式構造体 - Google Patents

多人数収容用の多段式構造体

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JPH1018431A
JPH1018431A JP18858796A JP18858796A JPH1018431A JP H1018431 A JPH1018431 A JP H1018431A JP 18858796 A JP18858796 A JP 18858796A JP 18858796 A JP18858796 A JP 18858796A JP H1018431 A JPH1018431 A JP H1018431A
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JP
Japan
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floor
roof
stage structure
state
large number
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Application number
JP18858796A
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English (en)
Inventor
Hiroki Terada
裕樹 寺田
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に、場所的な無駄が無く、狭い敷地面積
で多くの人を収容でき、第2に、外気温に左右されるこ
とが少なく、適切な居住温度が確保され、第3に、プラ
イバシーが守られ、病気感染のおそれも防止され、第4
に、短時間で容易に使用可能となり、第5に、大量に収
納,ストック,輸送することも可能な、多人数収容用の
多段式構造体を提案する。 【解決手段】 この多段式構造体1は、屋根部2と、床
部3と、屋根部2と床部3間に立設可能な各支柱4と、
屋根部2と床部3間に介装され相互間がヒンジ9にて取
付けられることにより、上下に接触した折り畳み状態と
上下に離れた展開状態とに変位可能な各仕切板5と、を
有してなる。そして、各支柱4が立設固定され各仕切板
5が展開状態とされた場合において、各仕切板5にて区
画された中空柱状のセル空間よりなる各収容スペース1
0が、多段式に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多人数収容用の多
段式構造体に関する。すなわち、多人数を一度に収容可
能であり、集団・団体行動用や災害・緊急用に使用され
る、多人数収容用の多段式構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多人数による集団・団体行動時、例えば
多くの隊員等が有事に野外キャンプをする場合やその訓
練を行う場合、従来は、野外に多数のテントを張って設
営し、その中に組み立て式の簡易ベッドを置いて、野
営,寝泊まりしていた。又、災害・緊急時においては、
学校,体育館,その他の公共施設に、多くの人が避難し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、場所的な無駄が存し、多くの人を収容できない、
という問題が指摘されていた。すなわち、まず多人数に
よる集団・団体行動時において、野外キャンプをする場
合は、テントを張るスペースやテント内にベッドを置く
スペース等を要するので、場所的な無駄が多く、例え
ば、狭い敷地面積を前提とした場合に、多くの隊員等を
収容できず、野営場所が自ずと制限されることもあっ
た。又、大規模な災害・緊急時には、避難者数が多い半
面、学校,体育館,その他の公共施設はスペース的に限
られており、避難者を収容しきれないこともあった。
【0004】第2に、居住温度が外気温に左右されやす
かった。すなわち、まず多人数による集団・団体行動時
に野外キャンプをする場合、テント内の居住温度が外気
温に影響され左右されやすく、気候が厳しい時期や場所
においては、隊員等に厳しく辛い状況となっていた。
又、災害・緊急時には、前述により公共施設に避難者を
収容しきれない場合もあり、この場合には施設外での避
難を強いられ、気候が厳しい時期や場所においては、避
難者に厳しく辛い状況となっていた。更に、公共施設内
に収容しえたとしても、公共施設内の居住温度に問題が
生じることが多く、やはり、避難者にとっては厳しく辛
い状況となることがあった。
【0005】第3に、プライバシーが守れず、病気感染
のおそれもあった。すなわち、多人数による集団・団体
行動時に野外キャンプをする場合、テント内はオープン
スペースとなり隊員等の個人的空間が無く、プライバシ
ーが守られないという指摘があった。又、災害・緊急時
において、学校,体育館,その他の公共施設内の状況も
これに準じ、避難者の個人的空間が無くプライバシーが
守られないと共に、多人数が共通空間を利用するので、
他人の影響を受けやすく病気感染の危険もあった。
【0006】第4に、準備のため人手,手間等にも、問
題が指摘されていた。特に、多人数による集団・団体行
動時に野外キャンプをする場合、多数のテントを張って
設営したり、多くのベッドを組み立てたりするのに、多
くの人手,面倒な手間,長い時間等を要していた。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例における課題を解決すべくなされたものであって、
所定の屋根部,床部,各支柱,各仕切板,形成可能な各
収容スペース,更には各遮面体,梯子等を有してなり、
全体的に折り畳み収納状態と展開使用状態とに可変とし
たことにより、第1に、場所的な無駄が無く、狭い敷地
面積で多くの人を収容でき、第2に、外気温に左右され
ることも少なく、第3に、プライバシーが守られ病気感
染のおそれも防止され、第4に、短時間で容易に使用可
能となり、第5に、大量に収納,ストック,輸送するこ
とも可能な、多人数収容用の多段式構造体を提案するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1
の多人数収容用の多段式構造体は、屋根部と、床部と、
該屋根部と該床部間に縦に立設固定可能であると共に、
少なくとも該床部に対し取外し可能な各支柱と、次の各
仕切板と各収容スペースとを、有してなることを特徴と
する。すなわち各仕切板は、複数の最上位のものが、該
屋根部下に間隔を存しつつそれぞれ側端縁が横軸のヒン
ジにて取付けられ、途中の相互間が、横軸のヒンジにて
取付けられ、複数の最下位のものが、該床部上に間隔を
存しつつ位置決め可能かつ側方向に少なくとも大部分の
ものが変位可能に取付けられ、もって各相互間が、上下
に接触した折り畳み状態と上下に離れた展開状態とに変
位可能となっている。又、各収容スペースは、該屋根部
が縦に立設固定された各該支柱にて該床部上に保持され
ることにより形成され、展開状態の各該仕切板をセル壁
として区画された、横方向の中空柱状の各セル空間より
なり、人員収容用の多段式のものよりなる。
【0009】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、この請求項2の多人数収容用の多段式構造体
は、請求項1に記載した多人数収容用の多段式構造体に
おいて、更に該屋根部は、折曲式よりなり、該床部は、
単に平坦に形成され、該支柱は、少なくとも四隅に立設
固定可能であり、各該仕切板は、展開状態では各該収容
スペースの壁や床や天井を形成し、各該収容スペース
は、縦断面が正六角形状をなすこと、を特徴とする。
【0010】次に、請求項3については次のとおり。す
なわち、この請求項3の多人数収容用の多段式構造体
は、請求項1に記載した多人数収容用の多段式構造体に
おいて、更に、各該収容スペースの開口端面を閉鎖可能
に付設された各遮面体と、各該収容スペースへの出入を
容易化すべく、該屋根部と該床部間に該各支柱と平行に
縦に立設固定可能な梯子と、を有してなることを特徴と
する。
【0011】さてそこで、この多段式構造体は、非使用
時は、全体的に折り畳み収納状態とされ、収納,ストッ
ク,輸送される。すなわち、屋根部と床部との間にて、
各仕切板が上下に接触した折り畳み状態とされ、各収容
スペースは形成されず、各支柱,遮面体,梯子等は、横
に寝かせられて収納されている。そしてこの多段式構造
体は、使用に際し、全体的に展開使用状態に組み立てら
れる。すなわち、まず各支柱や梯子が外され、各支柱
は、屋根部の外側方に向けて一旦配置される。それから
屋根部が、各支柱やクレーン等を使用して持ち上げら
れ、縦に立設固定された支柱にて床部上に保持される。
これにより、屋根部と床部間の各仕切板が、ヒンジを介
し上下に離れた展開状態に変位する。
【0012】このようにして、各仕切板にて区画された
中空柱状のセル空間よりなる、人員収容用の各収容スペ
ースが形成される。展開状態の各仕切板は、各収容スペ
ースの上下側壁や天井や床を形成し、各収容スペースは
縦断面が正六角形状をなす。なお、各収容スペースの開
口端面は、付設された各遮面体を起こすことにより閉鎖
され、又、開口端面や各遮面体に沿いつつ、梯子が、屋
根部と床部間に縦に立設固定され、各収容スペースへの
出入用に供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示す発明の
実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,
図3,図4,図5は、本発明の実施の形態の説明に供
し、図1は、展開使用状態の斜視図、図2は、折り畳み
収納状態から展開使用状態とされる途中の斜視図、図3
は、折り畳み収納状態の斜視図、図4は、展開使用状態
の要部の正面拡大図であり、図5は、折り畳み収納状態
の要部の正面拡大図である。
【0014】この多人数収容用の多段式構造体1は、次
の屋根部2,床部3,支柱4,仕切板5,遮面体6,梯
子7,ヒンジ8,ヒンジ9,収容スペース10等を有し
てなる。以下、これらについて詳述する。
【0015】まず、屋根部2と床部3について述べる。
屋根部2は、中央がヒンジ8にて結合された2枚の平板
よりなり、ヒンジ8を前後・奥行き方向に横の水平軸と
して、緩い角度で左右両側方に向けそれぞれ下降傾斜し
た状態(図1,図2を参照)と、水平の平坦状態(図3
を参照)とに可変となっている。次に床部3は、水平で
平坦な1枚の平板よりなり、この床部3と平坦状態の屋
根部2とは、見合った大きさつまり同一広さよりなる。
このような、屋根部2や床部3としては、金属製,強化
プラスチック製,防水処理が施された木製,その他各種
材質のものが使用される。
【0016】次に、支柱4について述べる。支柱4は、
屋根部2と床部3間に縦に立設固定可能であると共に、
少なくとも床部3に対し取外し可能で、少なくとも四隅
に立設固定可能となっている。すなわち支柱4は、少な
くとも4本(図示例では4本)用いられており、長さ
は、展開使用状態に組み立てられた多段式構造体1の高
さに、ほぼ見合った寸法よりなると共に(図1を参
照)、折り畳み収納状態とされた多段式構造体1の奥行
き寸法、つまり屋根部2や床部3の奥行き寸法と、同じ
かそれ以下に設定されている(図3を参照)。そして支
柱4は、図示例では4本が、屋根部2と床部3間の四隅
付近に立設固定可能であるが、図示例に加え更に2本
を、左右両側の中央付近で屋根部2と床部3間に立設固
定可能としてもよい。又、このような支柱4は、床部3
に対してはいずれも取り外し可能であり、屋根部2に対
してもすべて取り外し可能としてもよいが、屋根部2の
四隅付近に全方位に変位可能に取付けておいてもよい
(図2を参照)。そして各支柱4は、その上下両端をそ
れぞれ、屋根部2や床部3に対し、係止具(図示せず)
を用い縦に不動に取付け固定可能となっている。このよ
うな支柱4としては、金属製,強化プラスチック製,防
水処理が施された木製,その他各種材質のものが使用さ
れる。
【0017】次に、仕切板5について述べる。仕切板5
は、複数の最上位のものが、屋根部2下に側方向に間隔
を存しつつそれぞれ側端縁が横軸のヒンジ9にて取付け
られ、途中の相互間が横軸のヒンジ9にて取付けられ、
複数の最下位のものが、床部3上に側方向に間隔を存し
つつ位置決め可能、かつ側方向に少なくとも大部分のも
のが変位可能に取付けられている。もって、各仕切板5
間は、上下に接触した折り畳み状態(図3,図5を参
照)と、上下に離れた展開状態(図1,図4を参照)と
に、変位可能となっており、展開状態では各収容スペー
ス10の壁や床や天井を形成する。
【0018】このような仕切板5について、更に詳述す
る。この仕切板5は、各々がすべて同寸法の幅と奥行き
よりなると共に長板状をなし、その長手方向の奥行き寸
法は、屋根部2や床部3の奥行き寸法にほぼ見合ったも
のに設定され、短手方向の幅寸法は、形成される収納ス
ペース10の上下側壁A,Bや天井や床Cを形成すべく
設定される。そして、最上位や最下位の天井や床Cを形
成する各仕切板5は、断面正六角形状の収容スペース1
0を形成することに鑑み、それぞれ相互間に正六角形の
最長内径寸法の間隔を置きつつ位置決め可能に、それぞ
れ屋根部2下や床部3上に取付けられている(図1,図
4,図5を参照)。
【0019】そして、天井や床Cを形成し常時横の水平
姿勢を維持する仕切板5のうち最下位のもの、つまり床
のみを形成する(図示例では3枚の)各仕切板5は、図
1や図4に示したように、展開状態では、左右方向・側
方向Tに上述した間隔を存しつつ位置決め可能であると
共に、折り畳み状態では、図中矢示したように側方向T
に沿い外側に、少なくとも大部分のもの(図示例では左
右の2枚)が変位可能に床部3上に取付けられている。
つまり、図示例の天井や床Cを形成する仕切板5のうち
最下位のもの、つまり床を形成する仕切板5は、中央の
ものが床部3上に固定され、左右にものが付設されたガ
イド溝やガイド部材(図示せず)にて、側方向T外側に
変位可能かつ内側にて位置決め可能となっている。
【0020】これに対し、天井や床Cを形成し常時横の
水平姿勢を維持する仕切板5のうち最上位のもの、つま
り天井のみを形成する(図示例では2枚の)各仕切板5
は、それぞれ上側で外側の側端縁が、横軸つまり前後・
奥行きに沿ったヒンジ9にて屋根部2下に取付けられて
いる。もって、これらの仕切板5は、前述により屋根部
2が下降傾斜した状態や水平の平坦状態に変位しても、
変わらず横の水平姿勢を維持する。なお、このような最
上位や最下位その他の天井や床Cを形成する各仕切板5
は、その肉厚が、他の上側壁Aや下側壁Bを形成する仕
切板5の2枚分、プラス、遮面体6の各肉厚を合計した
ものに、ほぼ見合うように設定されている。
【0021】次に、最上位の天井や床Cを形成する各仕
切板5、つまり天井のみを形成する各仕切板5は、それ
ぞれ下側で内外両側の側端縁が、横軸つまり前後・奥行
きに沿ったヒンジ9にて、上側壁Aを形成する仕切板5
の一端・上端に取付けられ、この上側壁Aを形成する仕
切板5の他端・下端は、同様のヒンジ9にて、常時横の
水平姿勢を維持する中間の天井や床Cを形成する各仕切
板5に、その上側で内外両側の側端縁に取付けられてい
る。そして、この中間の天井や床Cを形成する各仕切板
5は、それぞれ下側で内外両側の側端縁が、同様のヒン
ジ9にて、下側壁Bを形成する仕切板5の一端・上端に
取付けられ、この下側壁Bを形成する仕切板5の他端・
下端は、同様のヒンジ9にて、常時横の水平姿勢を維持
するより下位の中間の天井や床Cを形成する各仕切板5
に、その上側で内外両側の側端縁に取付けられている。
そして、以下これを繰り返し、最下位の下側壁Bを形成
する仕切板5の他端・下端が、同様のヒンジ9にて、前
述した最下位の天井や床Cを形成する各仕切板5、つま
り床のみを形成する各仕切板5の上側で内外両側の側端
縁に、取付けられている。
【0022】もって、各仕切板5は、このように上側壁
A,下側壁B,天井や床C等を形成するもの相互間が、
更には屋根部2下や床部3上に対し、ヒンジ9を中心に
各々水平に折り畳まれて、上下に接触した折り畳み状態
(図3,図5を参照)と、次の展開状態(図1,図4を
参照)とに、変位可能となっている。すなわち、ヒンジ
9を中心に上下に離れるべく展開され、もって天井や床
C用の各仕切板5は、変わらず常時横の水平姿勢を維持
するものの、上側壁Aや下側壁B用の各仕切板5は、縦
の傾斜姿勢を取る展開状態(図1,図4を参照)に変位
可能となっている。
【0023】このような仕切板5としては、強化プラス
チック製,強化紙を含むペーパー製,木製,その他各種
材質のものが使用される。又このような仕切板5とし
て、中空柱状のセル空間の平面的集合体よりなるハニカ
ムコアを芯材とし、両外表面に表面板が貼り付けられた
ハニカムサンドイッチ構造のボード板や、段ボール構造
のボード板を用いると、特に、重量比強度や保温性,断
熱性,遮音性等に優れるようになる。仕切板5は、この
ようになっている。
【0024】次に、収容スペース10について述べる。
各収容スペース10は、前述したように、屋根部2が縦
に立設固定された各支柱4にて床部3上に保持されるこ
と、により形成される(図1,図4を参照)。つまり各
収容スペース10は、これにより、展開状態とされた各
仕切板5をセル壁として区画された、前後・奥行き方向
たる横方向の中空柱状の各セル空間よりなり、人員収容
用の多段式のものよりなる。そして、各仕切板5をその
左右の上側壁A,左右の下側壁B,上下の天井や床Cと
して、上下多段に形成された各収容スペース10は、縦
断面が正六角形状をなし、その大きさつまり縦,横,奥
行きは、人が居住,寝泊まりするのに、必要十分な寸法
に設定される。なお、床部3上や屋根部2下には、正六
角形状の略半分の形状のスペース、その他の形状のスペ
ースが形成されるが、これらの各スペースは、適宜荷物
置き等として使用される。又、各収容スペース10を前
後中央で区画し(つまり前後の中央部で前側と後側とに
区画し)、前後がそれぞれ単独の収容スペース10とな
るようにすることも可能であり、その場合には奥行き寸
法が、それに見合ったものに設定される。なお、各支柱
4が取り外され,各仕切板5が折り畳み状態とされる
と、各収容スペース10は、勿論、形成されず成立しな
い(図3,図5を参照)。
【0025】次に、遮面体6について述べる。各遮面体
6は、各収容スペース10の開口端面を閉鎖可能に付設
されている(図1,図4を参照)。すなわち遮面体6
は、収容スペース10の前後の開口端面を閉鎖するもの
であり、例えば前側のものは、ドア機能付となってい
る。このような遮面体6としては、布製のもの又は板製
のものが用いられ、いずれにしても収容スペース10が
形成されない場合は、横に寝かされた状態で、天井や床
Cを形成する仕切板5上に収納されており、収容スペー
ス10が形成されると、縦に起こされて、その開口端面
を閉鎖する。遮面体6の形状は、開口端面の形状に対応
し、正六角形状よりなる。ドア機能としては、布製の遮
面体6の場合には、中央等に縦にジッパーを設けること
が考えられ、板製の遮面体6の場合には、扉11を付設
することが考えられる。板製の遮面体6は、図4中に示
したようにヒンジ12にて、天井や床Cを形成する仕切
板5上に取付けられ、又、この板製の遮面体6は、開口
端面を閉鎖することにより、全体の強度向上にも寄与す
るメリットがある。なお、このような布製や板製の遮面
体6は、上述によらず取り外し可能としておいてもよ
い。
【0026】次に、梯子7について述べる。梯子7は、
各収容スペース10への出入を容易化すべく用いられ、
屋根部2と床部3間に、各支柱4と平行に縦に立設固定
可能となっている(図1を参照)。すなわち梯子7は、
前述した支柱4に準じた長さ寸法よりなり、各収容スペ
ース10の開口端面つまり各遮面体6に沿いつつ、屋根
部2の前端と床部3の前端間に、それぞれ係止具(図示
せず)を用い、縦に不動に取付け固定可能となってい
る。図示例では、3本の梯子7が用いられており、梯子
7の材質としては、金属製,木製,その他各種のものが
用いられる。
【0027】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この多人数収容用の多
段式構造体1は、まず非使用時は、全体的に折り畳み収
納状態とされて、収納,ストックされている(図3,図
5を参照)。すなわち、平坦状態とされた屋根部2と平
坦な床部3との間に、各仕切板5が、各相互間が上下に
接触した折り畳み状態とされて介装され、各仕切板5の
最上位のものは屋根部2下に、各仕切板5の最下位のも
のは床部3上に接触している。もって、各仕切板5間に
セル空間たる各収容スペース10は形成されず、各支柱
4,梯子7等は、横に寝かせられ、例えば屋根部2と床
部3の側端間に収納されている(図示は省略)。
【0028】次に使用に際し、この多段式構造体1は、
このような折り畳み収納状態のまま輸送された後、全体
的に展開使用状態に組み立てられる(図2そして図1,
図4を参照)。すなわち、まず各支柱4や梯子7が外さ
れ、各支柱4は、屋根部2の四隅下付近から、外側方に
向けて一旦配置される。それから、各支柱4にて屋根部
2を持ち上げるか、クレーン等を使用して同屋根部2を
持ち上げることにより、屋根部2は、縦に立設固定され
た四隅付近の支柱4にて、床部3上に保持される。図示
例の屋根部2は、更に、ヒンジ8を中心に緩い角度で両
側方に向けそれぞれ若干下降傾斜した状態に変位して、
位置決め保持される。このように、屋根部2が持ち上げ
られて固定的に保持されることにより、屋根部2と床部
3間の各仕切板5が、それまでの折り畳み状態から、ヒ
ンジ9を介し上下に離れた展開状態に変位する。
【0029】もってこれにより、各仕切板5をセル壁と
して区画された、前後・奥行き方向たる横方向の中空柱
状の各セル空間よりなる、人員収容用の多段式の各収容
スペース10が形成される。各仕切板5は、この展開状
態では、各収容スペース10の上下側壁A,Bや天井や
床Cを形成し、各収容スペース10は、縦断面が正六角
形状をなす。なお、各収容スペース10の開口端面は、
付設されたドア機能付の各遮面体6をそれぞれ起こすこ
とにより閉鎖され、又、このような開口端面そして各遮
面体6に沿わせつつ梯子7が、屋根部2の前端と床部3
の前端間に縦に立設固定され、もって各収容スペース1
0への出入用に供される。
【0030】この多段式構造体1は、このようにして、
全体的に展開使用状態に組み立てられて使用に供され、
形成された各収容スペース10が居住,寝泊まりに使用
される。なお、使用後に展開使用状態から折り畳み収納
状態に戻す場合は、前述したところと逆のステップを辿
る。さてそこで、この多人数収容用の多段式構造体1
は、次の第1,第2,第3,第4,第5のようになる。
【0031】第1に、この多段式構造体1は、全体的に
展開使用状態に組み立てることにより、形成されたその
各収容スペース10を、人の居住,寝泊まり用に供する
ことができ、もって、多くの人の野営用に使用できる。
つまりこの多段式構造体1は、狭い敷地面積でも、上下
多段式に多くの収容スペース10を形成,確保でき、立
体的に多くの人を収容して、野営,居住,寝泊まりさせ
ることが可能となる。
【0032】第2に、この多段式構造体1は、全体的に
展開使用状態に組み立てることにより、形成された中空
柱状をなすセル空間たる各収容スペース10に、人を収
容するようになっているので、各収容スペース10に居
住,寝泊まりする人の居住温度が、外気温に左右される
ことも少ない。つまり各収容スペース10は、中空空間
よりなり、上下左右に多段式に集合せしめられており、
又、遮面体6でその開口端面が閉鎖され、更に、その上
下側壁A,Bや天井や床Cを形成する仕切板5として、
例えば保温性,断熱性に優れたハニカムサンドイッチ構
造等のボード板を用いること、等々により適切な居住温
度が確保される。
【0033】第3に、この多段式構造体1は、同様に各
仕切板5を上下側壁A,Bや天井や床Cとして区画,形
成された、中空柱状をなす各収容スペース10に人を収
容するので、各収容スペース10に各々個別に収容され
た人は、個人的空間が確保された状態となる。そこで、
プライバシーが守られると共に、他人の影響を受けるこ
とも少なく、例えば病気感染のおそれも防止される。
【0034】第4に、この多段式構造体1は、使用に際
し、屋根部2を持ち上げると共に、各支柱4を屋根部2
と床部3との間に立設固定するだけで、各仕切板5が展
開状態となり、もって内部に各収容スペース10が形成
される。このように、折り畳み収納状態から展開使用状
態に、全体的に短時間のうちに極めて簡単容易に、組み
立てられ使用可能となる。
【0035】第5に、この多段式構造体1は、屋根部2
と床部3との間に、各仕切板5を各々接触した折り畳み
状態としておくことにより、スペースを取らずコンパク
ト化される。そしてこの多段式構造体1は、全体的に折
り畳み収納状態としておくことにより、このようにスペ
ースを取らず、かつ比較的軽量でもあり、特に仕切板5
として重量比強度に優れたハニカムサンドイッチパネル
構造等のボード板を用いてなる場合は非常に軽量化され
るので、大量に収納,ストック,輸送可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る多人数収容用の多段式構造
体は、以上説明したように、所定の屋根部,床部,各支
柱,各仕切板,形成可能な各収容スペース,更には各遮
面体,梯子等を有してなり、全体的に折り畳み収納状態
と展開使用状態とに可変としたことにより、次の効果を
発揮する。
【0037】第1に、場所的な無駄が無く、狭い敷地面
積で多くの人を収容できる。すなわち、この多段式構造
体にあっては、まず多人数による集団・団体行動時、例
えば多くの隊員等が有事に野営する場合やその訓練を行
う場合、全体的に展開使用状態とすることにより、形成
された各収容スペースに多くの人を収容して、野営,居
住,寝泊まりさせることができる。そして、テントや組
み立て式の簡易ベッドを使用していた前述したこの種従
来例に比し、場所的に無駄が無く、より狭い敷地面積で
多くの隊員等を収容でき、野営場所が制限されることも
ない。
【0038】又、災害・緊急時においても、同様に形成
された各収容スペースに多くの人を収容して、居住,寝
泊まりさせることができる。すなわち、学校,体育館,
その他の公共施設を利用していたこの種従来例に比し、
大規模な災害・緊急時においても、スペース的な制限・
限界が無く、より多くの避難者を収容可能である。
【0039】第2に、外気温に左右されることも少な
い。すなわち、この多段式構造体にあっては、全体的に
展開使用状態とすることにより、形成された中空柱状を
なす各収容スペースに人を収容して居住,寝泊まりさせ
るようにしたので、その居住温度が外気温に影響され左
右されることも少なくなる。つまり、テントや組み立て
式の簡易ベッドを使用していた前述したこの種従来例
や、学校,体育館,その他の公共施設を利用していた前
述したこの種従来例のように、外気温に左右され、気候
が厳しい時期や場所において、集団・団体行動する隊員
等や災害・緊急時の避難者に、厳しい辛い状況となるこ
とは回避され、隊員等や避難者は、適切な居住温度にて
寝泊まりできるようになる。
【0040】第3に、プライバシーが守られ、病気感染
のおそれも防止される。すなわち、この多段式構造体に
あっては、全体的に展開使用状態として、各仕切板にて
区画,形成された中空柱状をなす各収容スペースに、各
々個別に人を収容して居住,寝泊まりさせるので、各人
の個人的空間が確保されプライバシーが守られると共
に、他人の影響を受けることが少なく、例えば病気感染
のおそれも防止される。つまり、テントや組み立て式の
簡易ベッドを使用していた前述したこの種従来例や、学
校,体育館,その他の公共施設を利用していた前述した
この種従来例のように、オープンスペースであるテント
内で個人的空間がなく、集団・団体行動する隊員等のプ
ライバシーが守られなかったり、公共施設内で個人的空
間がなく、災害・緊急時の避難者のプライバシーが守ら
れない、という事態は解消され、更に、多人数で共通空
間を利用する避難者が、他人の影響を受け病気感染する
危険も回避される。
【0041】第4に、短時間で容易に使用可能となる。
すなわちこの多段式構造体は、折り畳み収納状態から展
開使用状態へと、全体的に短時間のうちに簡単容易に、
組み立てて使用可能である。つまり、テントや組み立て
式の簡易ベッドを使用していた前述したこの種従来例の
ように、多数のテントの設営や多くのベッドの組み立て
に、多くの人手,面倒な手間,長い時間を要することも
ない。
【0042】第5に、大量に収納,ストック,輸送する
ことも可能である。すなわち、この多段式構造体は、全
体的に折り畳み収納状態とすることにより、スペースを
取らずコンパクト化されると共に、比較的軽量でもある
ので、一定場所に大量に収納,ストック出来ると共に、
トラックや輸送機を利用して大量に輸送することも出来
る。このように、この種従来例に存した課題がすべて解
決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大な
るものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多人数収容用の多段式構造体につ
いて、その発明の実施の形態の説明に供し、展開使用状
態の斜視図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、折り畳み収
納状態から展開使用状態とされる途中の斜視図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、折り畳み収
納状態の斜視図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供し、展開使用状
態の要部の正面拡大図である。
【図5】同発明の実施の形態の説明に供し、折り畳み収
納状態の要部の正面拡大図である。
【符号の説明】 1 多段式構造体 2 屋根部 3 床部 4 支柱 5 仕切板 6 遮面体 7 梯子 8 ヒンジ 9 ヒンジ 10 収容スペース 11 扉 12 ヒンジ A 上側壁 B 下側壁 C 天井や床 T 側方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根部と、床部と、該屋根部と該床部間
    に縦に立設固定可能であると共に、少なくとも該床部に
    対し取外し可能な各支柱と、 複数の最上位のものが、該屋根部下に間隔を存しつつそ
    れぞれ側端縁が横軸のヒンジにて取付けられ、途中の相
    互間が横軸のヒンジにて取付けられ、複数の最下位のも
    のが、該床部上に間隔を存しつつ位置決め可能かつ側方
    向に少なくとも大部分のものが変位可能に取付けられ、
    もって各相互間が、上下に接触した折り畳み状態と上下
    に離れた展開状態とに変位可能な、各仕切板と、 該屋根部が縦に立設固定された各該支柱にて該床部上に
    保持されることにより形成され、展開状態の各該仕切板
    をセル壁として区画された横方向の中空柱状の各セル空
    間よりなる、人員収容用の多段式の各収容スペースと、
    を有してなることを特徴とする多人数収容用の多段式構
    造体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した多人数収容用の多段
    式構造体であって、更に該屋根部は、折曲式よりなり、
    該床部は、単に平坦に形成され、該支柱は、少なくとも
    四隅に立設固定可能であり、各該仕切板は、展開状態で
    は各該収容スペースの壁や床や天井を形成し、各該収容
    スペースは縦断面が正六角形状をなすこと、を特徴とす
    る多人数収容用の多段式構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した多人数収容用の多段
    式構造体であって、更に、各該収容スペースの開口端面
    を閉鎖可能に付設された各遮面体と、各該収容スペース
    への出入を容易化すべく、該屋根部と該床部間に該各支
    柱と平行に縦に立設固定可能な梯子と、を有してなるこ
    とを特徴とする多人数収容用の多段式構造体。
JP18858796A 1996-06-28 1996-06-28 多人数収容用の多段式構造体 Pending JPH1018431A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049369A1 (ja) 2005-10-25 2007-05-03 Sekisui Chemical Co., Ltd. 建築構造体
WO2007102264A1 (ja) 2006-03-06 2007-09-13 Sekisui Chemical Co., Ltd. 建築構造体、構造ユニット及びその工法
WO2007122775A1 (ja) 2006-04-21 2007-11-01 Sekisui Chemical Co., Ltd. 立体チューブ建築構造体
JP2010285800A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Daiichi Kensetsu Kk 仮設建物の基本ユニット
JP2015209684A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 株式会社レザック 組立カプセルルーム
AT18070U1 (de) * 2019-03-15 2023-12-15 Planidee Gmbh Vertikal stapelbare Verweil-Vorrichtung 103-2019

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