JPH10183700A - 水 栓 - Google Patents

水 栓

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Publication number
JPH10183700A
JPH10183700A JP34875896A JP34875896A JPH10183700A JP H10183700 A JPH10183700 A JP H10183700A JP 34875896 A JP34875896 A JP 34875896A JP 34875896 A JP34875896 A JP 34875896A JP H10183700 A JPH10183700 A JP H10183700A
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JP
Japan
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water discharge
angle
water
faucet
line
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Pending
Application number
JP34875896A
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English (en)
Inventor
Tatsumi Hamanaka
龍美 濱中
Mitsuyoshi Seki
充良 関
Kenichi Uryu
研一 瓜生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 略水平吐水を行い、手洗い・洗面空間を広く
とりながら、止水時における水の後引きを防止するこ
と。 【解決手段】 水栓本体1から突設した吐水管3の先端
内部に筒状の吐水口10a を形成するとともに、同吐水口
10a からの吐水方向を、仮想水平線L2に対して吐水線L1
がなす角度である吐水角θを0°〜35°の範囲で下向き
となるようにした水栓において、前記吐水口10a を、吐
水方向に向けて先広がり形状に形成した。また、前記吐
水口10a の外周面を、吐水方向に向けて先すぼみ状のテ
ーパ面10d となし、前記吐水線L1に対してテーパ面10d
がなす角度である外側テーパ角βを、そのときの吐水角
θの値よりも小さく設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐水方向が垂直方
向よりも水平方向に近く、かつ、吐水の後引きを防止し
た水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水栓は、実開昭3-122165 号公報
に記載されているように、その吐水口を下向きに屈曲し
ている。これは、吐水口からの吐水が、その下方に配置
した手洗器ないし洗面ボウル内に落下し、洗面ボウル外
に飛散しないようにするためであると考えられる。
【0003】しかしながら、上記した従来の水栓構造で
は、その吐水口の配置上から、水栓が手洗器ないし洗面
ボウルに近接して配置されるため、手洗い時に、指先が
手洗器や洗面ボウルの奥壁に当たり、また指先のみに水
が当たるため洗いづらく、手洗い感を満足させるために
は、多くの水を必要としていた。
【0004】一方、吐水口を前方に伸延して、手洗器や
洗面ボウルの中央付近で手洗い可能とした場合には、水
栓全体が前方に伸延することになり、使用者に圧迫感を
与えることになっていた。
【0005】また、洗顔時には、吐水口が手の上方に位
置するので、せっかく手に溜めた水を、吐水口先端にぶ
つけてこぼしてしまう等の問題もあった。
【0006】そこで、かかる問題を解決するために、図
7に示すように、本出願人は特願平6-57861 号におい
て、吐水方向を垂直方向よりも水平方向に近づけて、吐
水口の前方突出量を小さくしたものを開示した。
【0007】図7中、Xは水栓、X1は水栓本体、X2は吐
水口、X3は排水栓操作杆、X4は取付用座板、Yは水栓取
付面をなすカウンターである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、吐水方向を
垂直方向よりも水平方向に近づけた上記水栓Xにおいて
も、未だ、以下のような課題が残されていた。
【0009】すなわち、吐水終了間際に水が引き始めた
状態において、表面張力により水栓取付面側へ水が引か
れ、カウンターYを濡らしてしまうことがあった。特
に、吐水口X2の下縁に水滴等が付着していると、その後
引きZが顕著になっていた。
【0010】このように、カウンターYを濡らしてしま
うと、見た目が悪い上に不衛生的となり、また、これを
放置しておくと水あかが発生する原因ともなるので、後
引きの防止対策の確立が急務となっている。
【0011】本発明は、上記した課題を解決することが
できる水栓を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、水栓本体から突設した吐水管の先端内部
に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口からの吐
水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度である
吐水角を0°〜35°の範囲で下向きとなるようにした水
栓において、前記吐水口を、吐水方向に向けて先広がり
形状に形成している。
【0013】また、水栓本体から突設した吐水管の先端
内部に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口から
の吐水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度で
ある吐水角を0°〜35°の範囲で下向きとなるようにし
た水栓において、前記吐水口の外周面を、吐水方向に向
けて先すぼみ状のテーパ面となし、前記吐水線に対して
テーパ面がなす角度である外側テーパ角を、そのときの
吐水角の値よりも小さく設定した。
【0014】さらに、水栓本体から突設した吐水管の先
端内部に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口か
らの吐水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度
である吐水角θを0°〜35°の範囲で下向きとなるよう
にした水栓において、前記吐水口の内周面を先広がり状
のテーパ面として吐水口を吐水方向に先広がり形状に形
成し、前記吐水線に対してテーパ面がなす角度であるテ
ーパ角αと前記吐水角θとの間に、α<90°−θの関係
が成立し、かつ、前記吐水口の外側周面を吐水方向に向
けて先すぼみ状のテーパ面となし、前記吐水線に対して
テーパ面がなす角度である外側テーパ角βと前記吐水角
θとの間に、β<θ−6°の関係が成立するようにし
た。
【0015】かかる構成とすることにより、手洗い・洗
面空間を可及的に広くとり、使い勝手を著しく向上させ
ながら、水の後引きを防止して、止水時に水栓取付面を
なすカウンター等を濡らすおそれがなくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、水栓本体から突設した
吐水管の先端内部に筒状の吐水口を形成するとともに、
同吐水口からの吐水方向を、仮想水平線に対して吐水線
がなす角度である吐水角θを0°〜35°の範囲で下向き
となるようにした水栓において、前記吐水口を、吐水方
向に向けて先広がり形状に形成したものである。
【0017】すなわち、本発明に係る水栓は、カウンタ
ー等の水栓取付面に水栓本体を立設するとともに、同水
栓本体から筒状の吐水管を突設し、同吐水管の先端内部
に同じく筒状の吐水口を形成し、しかも、前記吐水口か
らの吐水方向が、少なくとも垂直下方よりも水平方向に
近づけた吐水形態をとるものにおいて、前記吐水口の内
周面を先広がり状のテーパ面を有する形状として、吐水
方向に向けて先広がりのラッパ状に形成している。
【0018】このときに、前記吐水線に対してテーパ面
がなす角度であるテーパ角αと前記吐水角θとの間に、 α<90°−θ の関係が成立するようにしている。
【0019】すなわち、吐水線に対してテーパ面がなす
角度(テーパ角α)は、吐水角θが最小(0°よりは
大)の場合は90°よりも小の値をとり、吐水角θが最大
(35°よりは小) の場合は55°よりも小の値をとるもの
で、テーパ角αは55°〜90°の範囲内に設定されること
になる。
【0020】これは、吐水角θが0°〜35°の範囲にあ
る場合に、吐水口における仮想垂直線よりも、テーパ面
は少なくとも前方に向かって下傾状態となることを示し
ており、可及的に後引きを引き起こさないようにしてい
る。
【0021】また、水の後引きを防止するためには、前
記吐水口の外側周面自体を先広がりのラッパ状に形成す
ればよいが、これは、デザイン面で美観に欠ける。そこ
で、吐水口の外側周面を、吐水方向に向けて先すぼみ状
のテーパ面となした場合においても、前記吐水線に対し
てテーパ面がなす角度である外側テーパ角βを、そのと
きの吐水角θの値よりも小さく設定して後引き防止を図
ることができる。
【0022】すなわち、吐水角θが0°〜35°の範囲に
ある場合に、吐水線に対してテーパ面がなす角度(外側
テーパ角β)を、そのときの吐水角θに応じて0°〜35
°の範囲内で設定すれば、吐水口の外側周面の下面は、
少なくとも仮想水平線よりも起き上がった状態となり、
水滴は自重により吐水方向に流れるので後引きが起きな
い。
【0023】そして、このときに、前記外側テーパ角β
と前記吐水角θとの間に、 β<θ−6° の関係が成立するようにして、外側テーパ角βは、少な
くとも吐水角θから6°マイナスした値よりも小さく
し、吐水口の外側周面の下面が、仮想水平線よりも十分
に起き上がった状態にすることにより後引きをより引き
起こさないようにしている。
【0024】また、望ましくは、上述した吐水口の内周
面及び外周面の形状を組合せるとよく、この場合に水の
後引きをより効果的に防止することができる。
【0025】
【実施例】以下、添付図に示す実施例を参照して本発明
を具体的に説明する。
【0026】本実施例では、図1に示すように、本発明
に係る水栓を、手感知センサを具備して、手の挙動を感
知して自動的に吐水・止水を行うことのできる自動水栓
Aとした場合として説明する。しかし、本発明は、何
ら、かかる自動水栓Aに限定されるものではない。
【0027】図1に示すように、本実施例に係る自動水
栓Aは、カウンターBにボウル30を設け、カウンターB
のボウル30の奥部をなす位置に形成した水栓取付面30a
に取付けた水栓部A1と、カウンターB内部に配設すると
ともに、前記水栓部A1に、樹脂製チューブ (塩化ビニル
管等) の可撓性チューブからなる混合湯水供給管5を介
して混合湯水を供給する自動水栓制御ボックスCとから
なる。
【0028】そして、水栓部A1は、図2に示すように、
水栓取付面30a 上に前傾状態に設置した水栓本体1と、
同水栓本体1の前面上部に基端を突設した吐水管3と、
同じく水栓本体1の前面であって、吐水管3の下方をな
す個所に設けた手感知センサSとからなる。11はポップ
アップ式排水栓の操作杆、12は水栓本体取付ボルト、13
は水栓本体固定金具である。
【0029】また、吐水管3の先端内部に筒状の吐水口
10a を形成しており、同吐水口10aは、その吐水方向
を、吐水線L1が仮想水平線L2に対してなす吐水角θが、
0°〜35°の範囲で下向きとなるように設定している。
【0030】一方、自動水栓制御ボックスCは、図1に
示すように、その内部に、サーモスタット式ミキシング
バルブVと、電磁開閉弁V1と、制御装置Fと、電源装置
E等とを収納しており、サーモスタット式ミキシングバ
ルブVには、それぞれ、上流端を給湯源と給水源に連通
連結した給湯配管7と給水配管8の他端を連通連結され
ている。
【0031】かかる構成によって、使用者がボウル30内
に手Hを差し出すと、手感知センサSが作動して出力信
号を出し、同出力信号に基づいて、制御装置Fが電磁開
閉弁V1を開状態にする。従って、サーモスタット式ミキ
シングバルブVによって適温に温度調整された混合湯水
が、混合湯水供給管5及び水栓本体1を介して、吐水管
3よりボウル30内に吐出されることになり、この吐出水
によって、手Hを自動的に洗浄することができる。
【0032】しかも、上述したように、吐水口10a はそ
の吐水方向を吐水角θが0°〜35°の範囲で下向きとな
るように設定しているので、吐水口10a から吐水される
混合湯水は、放射線を描きながら吐水されることにな
り、ボウル30内の手洗い・洗顔空間を広くとることがで
きる。
【0033】その結果、従来のように吐水管3をボウル
30の前方に向けて伸出することによって洗顔空間が狭く
なるといった状態を防止でき、自動水栓Aの使い勝手を
向上することができる。また、手Hを自由に動かすこと
ができるので、吐水された混合湯水を、指先のみなら
ず、差し出した手Hの掌全体に当てることができるの
で、混合湯水の略全量を洗浄に利用することができ、少
量で手洗いが可能となり、節水を図ることができる。
【0034】また、吐水管3の前方突出量を小さくする
ことができるので、吐水管3をボウル30の前方に向けて
伸出することによって使用者に感じる圧迫感を著しく軽
減することができる。
【0035】さらに、吐水管3の吐水口10a が使用者か
ら見えるので、使用者は正確にかつ容易に手を吐水管3
に向けて差し出すことができ、この面からも、自動水栓
Aの使い勝手を向上することができる。
【0036】ここで、吐水角θの最大角度を35°とした
のは、それ以上とすると、吐水管3の長さを長くする必
要があり、使用者に圧迫感を与えることになるからであ
る。
【0037】一方、吐水角θの最小角度を0°としたの
は、それ以下の角度とすると、放射線を描く吐出水の手
Hへの落下位置がボウル30の後部に位置することなり、
使い勝手が悪くなるからである。
【0038】また、上記した吐水角θの最適角度は、実
験結果から、10°〜20°とするのがよいことが判明して
おり、本実施例では15°としている。
【0039】さらに、本実施例では、サーモスタット式
ミキシングバルブVと混合湯水供給管5との間に定量弁
6を介設しており、同定量弁6により、水圧が変動した
場合であっても、所定流量以上の混合湯水が吐水口10a
から吐出しないようにしている。
【0040】従って、この定量弁6によって、混合湯水
を放物線状に吐出した場合であっても、水勢を制御する
ことができるので、混合湯水が手Hの掌以外の部位 (腕
等)に飛散するのを効果的に防止することができる。
【0041】なお、定量弁6としては市販のものを含め
て各種形態のものを使用することができ、例えば、実公
平2-42231号公報に記載されているものを用いることが
できる。
【0042】上記構成の自動水栓Aにおいて、本発明の
要旨となるのは、前記吐水管3に形成した吐水口10a
を、吐水方向に向けて先広がり形状に形成したことにあ
る。
【0043】本実施例では、図3に示すように、内周面
が先広がり状のテーパ面10c をなす吐水口10a を形成し
た吐水キャップ10を吐水管3の先端に螺着している。
【0044】なお、上記吐水キャップ10を吐水管3に取
付ける際には、図2に示すように、同キャップ10の内部
には複数の整流板2を内蔵しておくものとする。14は吐
水キャップ10を吐水管3に螺合する際に工具を係合させ
るためにキャップ先端に設けた回転工具係合溝である。
【0045】しかも、本実施例では、上記吐水口10a の
構成において、前記テーパ面10c が前記吐水線L1に対し
てなす角度であるテーパ角αと、前記吐水角θとの間
に、 α<90°−θ ・・・ の関係が成立するようにしている。
【0046】すなわち、吐水線L1に対してテーパ面10c
がなす角度(テーパ角α)を、吐水角θが最小(0°よ
りは大)の場合は90°よりも小の値とするとともに、吐
水角θが最大(35°よりは小) の場合は55°よりも小の
値とするもので、テーパ角αは55°〜90°の範囲内に設
定されることになる。
【0047】図2に示すように、吐水線L1及び仮想水平
線L2を吐水口10a の周縁下端部10bを通るように平行移
動して仮想吐水線L'1 及び第二仮想水平線L'2 とする
と、前記仮想吐水線L'1 に対して、テーパ面10c がなす
角度であるテーパ角αと、仮想吐水線L'1 と第二仮想水
平線L'2 とでなす吐水角θとの和が90°よりも小となっ
ており、テーパ角αは吐水口10a の周縁下端部10b から
垂下する仮想垂線L3よりθ1 の角度だけ吐水線L1側に向
いている。
【0048】これは、吐水角θが0°〜35°の範囲にあ
る場合に、吐水口における仮想垂線L3よりも、テーパ面
10c は少なくとも前方(吐水方向)に向かって下傾状態
となることを示しており、吐水は後方へ引かれにくい構
造となるので、後引きを可及的に防止することが可能と
なる。
【0049】しかも、本実施例では、前記吐水口10a の
外周面を、吐水方向に向けて先すぼみ状のテーパ面10d
となし、前記吐水線L1に対してテーパ面10d がなす角度
である外側テーパ角βを、そのときの吐水角θの値より
も小さく設定している。
【0050】すなわち、図3に示すように、吐水線L1
対してテーパ面10d がなす角度である外側テーパ角βが
吐水角θと等しいときに吐水口10a の外側周面の下面は
仮想水平線L2と平行となるので、吐水角θが0°〜35°
の範囲にある場合におけるそのときの吐水角θに応じ
て、外側テーパ角βを0°〜35°の範囲内で吐水角θよ
りも小さく設定すれば、吐水口10a の外側周面の下面
は、少なくとも仮想水平線L2よりも起き上がった状態と
なり、水滴は自重により吐水方向側(前方)へ流れるの
で後引きが起きにくい。
【0051】例えば、吐水角θを35°の最大傾斜とした
場合、外側テーパ角βも35°とすれば、テーパ面10d は
仮想水平線L2と平行となって水平になり、外側テーパ角
βが35°よりも大であるとすると、テーパ面10d の下側
面はカウンターB側に向かって下傾勾配を有することに
なって後引きを引き起こしやすい構造となる。したがっ
て、後引きを防止するためには、外側テーパ角βを吐水
角θよりも小とすればよいことが分かる。
【0052】ここで、吐水角θを15°とした場合におけ
る外側テーパ角βと後引き量dとの相関関係について試
験した結果を図4に示す。
【0053】図4から明らかなように、外側テーパ角β
が小さくなるにつれて後引き量dも小さくなっている。
【0054】そこで、本実施例に係る自動水栓Aのカウ
ンターBへの取付寸法から、後引き量dの許容値Dを求
め、かかる許容値Dから外側テーパ角βの条件を求め
た。
【0055】図2において、G1は水栓本体1の基端取付
部から吐水口10a の先端中心までの距離、G2は水栓本体
1の基端取付部からカウンターBの前縁までの距離であ
り、本実施例においては、G1=97mm、G2=70mmとしてい
る。
【0056】したがって、後引き量dの許容値Dは、 D=G1−G2 となるが、水栓本体1の取付ガタや寸法公差を考慮し
て、さらに、4mm程度を安全側にとり、許容値D=97−
70−4=23(mm)とした。
【0057】後引き量dの許容値D=23mmを、図4に照
らし合わせると、後引き量dが23mmとなるのは外側テー
パ角βが9°の場合であることが分かる。
【0058】したがって、外側テーパ角βを9°よりも
小とすれば、水の後引きによってカウンターBを濡らす
おそれがない。
【0059】吐水角θが15°で、外側テーパ角βが9°
ということは、図3からも明らかなように、仮想水平線
L2に対してテーパ面10d がなす角度である勾配θ2 は6
°となる。
【0060】したがって、勾配θ2 が6°よりも大であ
れば、テーパ面10d の下側面はカウンターB側に向かっ
て下向き傾斜度合いが大きくなって後引きを防止するこ
とになるので、勾配θ2 =吐水角θ−外側テーパ角β>
6°となり、これより、外側テーパ角βと吐水角θとの
間には、 β<θ−6° ・・・ の関係が成立することが分かる。
【0061】なお、本実施例では吐水角θ=15°であ
り、前述したように計算上は外側テーパ角βは9°とす
ればよいが、吐水キャップ10の部品公差や安全率を見込
むとともに、意匠的な面をさらに考慮して、外側テーパ
角β<7°±1°としている。
【0062】図5に示したものは、吐水キャップ10の内
周面を先広がり状のテーパ面10c とはせずにストレート
形状に形成したもので、同吐水キャップ10の外周面のテ
ーパ面10d だけを上記式の条件のもとに形成してい
る。かかる形状とした吐水キャップ10を設けた自動水栓
Aを図6に示す。この場合でも、水の後引きを防止する
効果を充分奏することができる。
【0063】このように、本発明では、止水時において
水の後引き量dを可及的に減少させることができるの
で、水栓取付面30a をなすカウンターB等の設計自由度
が大となるとともに、吐水口10a の前方突出量を小さく
することができるので、水栓本体1のコンパクト化を図
ることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明は上記形態で実施するものであ
り、以下の効果を奏する。
【0065】水栓本体から突設した吐水管の先端内部
に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口からの吐
水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度である
吐水角を0°〜35°の範囲で下向きとなるようにした水
栓において、前記吐水口を、吐水方向に向けて先広がり
形状に形成したことにより、手洗い・洗面空間を可及的
に広くとり、使い勝手を著しく向上させることができる
とともに、止水時の水の後引きを可及的に防止すること
ができ、水栓取付面をなすカウンター等を濡らすおそれ
がなくなる。
【0066】前記吐水口の内周面を先広がり状のテー
パ面となすとともに、前記吐水線に対してテーパ面がな
す角度であるテーパ角αと前記吐水角θとの間に、 α<90°−θ の関係が成立するようにしたので、テーパ面は吐水口に
おける仮想垂線よりも、少なくとも前方(吐水方向)に
向かって下傾状態となり、後引きを防止しやすくなる。
【0067】水栓本体から突設した吐水管の先端内部
に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口からの吐
水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度である
吐水角を0°〜35°の範囲で下向きとなるようにした水
栓において、前記吐水口の外周面を、吐水方向に向けて
先すぼみ状のテーパ面となし、前記吐水線に対してテー
パ面がなす角度である外側テーパ角を、そのときの吐水
角の値よりも小さく設定したことにより、手洗い・洗面
空間を可及的に広くとり、使い勝手を著しく向上させる
ことができるとともに、吐水口の外側周面の下面は、少
なくとも仮想水平線よりも起き上がった状態となり、水
滴は自重により吐水方向側(前方)へ流れるので後引き
を可及的に防止することができる。
【0068】前記外側テーパ角βと前記吐水角θとの
間に、 β<θ−6° の関係が成立するようにしたので、より確実に水の後引
きを減少させることができる。
【0069】水栓本体から突設した吐水管の先端内部
に筒状の吐水口を形成するとともに、同吐水口からの吐
水方向を、仮想水平線に対して吐水線がなす角度である
吐水角θを0°〜35°の範囲で下向きとなるようにした
水栓において、前記吐水口の内周面を先広がり状のテー
パ面として吐水口を吐水方向に先広がり形状に形成し、
前記吐水線に対してテーパ面がなす角度であるテーパ角
αと前記吐水角θとの間に、 α<90°−θ の関係が成立し、さらに、前記吐水口の外周面を吐水方
向に向けて先すぼみ状のテーパ面となし、前記吐水線に
対してテーパ面がなす角度である外側テーパ角βと前記
吐水角θとの間に、 β<θ−6° の関係が成立するようにしたので、手洗い・洗面空間を
可及的に広くとり、使い勝手を著しく向上させることが
できるとともに、止水時の水の後引きを可及的に減少さ
せることができ、水栓取付面をなすカウンター等を濡ら
すおそれがなくなる。
【0070】そして、後引き量の減少により吐水口の前
方突出量を小さくすることができるので、水栓本体のコ
ンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水栓の使用状態を示す説明図であ
る。
【図2】同水栓の要部の説明図である。
【図3】同水栓の吐水キャップの説明図である。
【図4】後引き量と吐水キャップの外周テーパ角との相
関関係を示すグラフである。
【図5】吐水キャップの一形態を示す説明図である。
【図6】同吐水キャップを具備する水栓の説明図であ
る。
【図7】従来の水栓を示す説明図である。
【符号の説明】
A 自動水栓 1 水栓本体 3 吐水管 10a 吐水口 10b 周縁下端部 10c テーパ面 10d テーパ面 L1 吐水線 L2 仮想水平線 α テーパ角 β 外側テーパ角 θ 吐水角

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水栓本体(1) から突設した吐水管(3) の先
    端内部に筒状の吐水口(10a) を形成するとともに、同吐
    水口(10a) からの吐水方向を、仮想水平線(L2)に対して
    吐水線(L1)がなす角度である吐水角 (θ) を0°〜35°
    の範囲で下向きとなるようにした水栓において、 前記吐水口(10a) を、吐水方向に向けて先広がり形状に
    形成したことを特徴とする水栓。
  2. 【請求項2】前記吐水口(10a) の内周面を先広がり状の
    テーパ面(10c) となすとともに、前記吐水線(L1)に対し
    てテーパ面(10c) がなす角度であるテーパ角 (α) と前
    記吐水角 (θ) との間に、 α<90°−θ の関係が成立することを特徴とする請求項1記載の水
    栓。
  3. 【請求項3】水栓本体(1) から突設した吐水管(3) の先
    端内部に筒状の吐水口(10a) を形成するとともに、同吐
    水口(10a) からの吐水方向を、仮想水平線(L2)に対して
    吐水線(L1)がなす角度である吐水角 (θ) を0°〜35°
    の範囲で下向きとなるようにした水栓において、 前記吐水口(10a) の外周面を、吐水方向に向けて先すぼ
    み状のテーパ面(10d)となし、前記吐水線(L1)に対して
    テーパ面(10d) がなす角度である外側テーパ角(β)
    を、そのときの吐水角 (θ) の値よりも小さく設定した
    ことを特徴とする水栓。
  4. 【請求項4】前記外側テーパ角(β)と前記吐水角
    (θ) との間に、 β<θ−6° の関係が成立することを特徴とする請求項3記載の水
    栓。
  5. 【請求項5】水栓本体(1) から突設した吐水管(3) の先
    端内部に筒状の吐水口(10a) を形成するとともに、同吐
    水口(10a) からの吐水方向を、仮想水平線(L2)に対して
    吐水線(L1)がなす角度である吐水角(θ)を0°〜35°
    の範囲で下向きとなるようにした水栓において、 前記吐水口(10a) の内周面を先広がり状のテーパ面(10
    c) として吐水口(10a)を吐水方向に先広がり形状に形成
    し、前記吐水線(L1)に対してテーパ面(10c) がなす角度
    であるテーパ角 (α) と前記吐水角 (θ) との間に、 α<90°−θ の関係が成立し、 さらに、前記吐水口(10a) の外周面を吐水方向に向けて
    先すぼみ状のテーパ面(10d) となし、前記吐水線(L1)に
    対してテーパ面(10d) がなす角度である外側テーパ角
    (β) と前記吐水角 (θ) との間に、 β<θ−6° の関係が成立することを特徴とする水栓。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010285787A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Toto Ltd キッチン装置
JP2018109272A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 Toto株式会社 水洗大便器

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