JPH1018368A - 貯溜装置 - Google Patents

貯溜装置

Info

Publication number
JPH1018368A
JPH1018368A JP8169495A JP16949596A JPH1018368A JP H1018368 A JPH1018368 A JP H1018368A JP 8169495 A JP8169495 A JP 8169495A JP 16949596 A JP16949596 A JP 16949596A JP H1018368 A JPH1018368 A JP H1018368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage tank
liquid
water
flow
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8169495A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Akiyama
正人 秋山
善数 ▲高▼橋
Yoshikazu Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
B M KK
Original Assignee
B M KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by B M KK filed Critical B M KK
Priority to JP8169495A priority Critical patent/JPH1018368A/ja
Publication of JPH1018368A publication Critical patent/JPH1018368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 攪拌駆動が不要で簡単な構成で水道水7を流
動させ長期間の滞留による変質を防止して良好な水質を
容易に安定供給できる貯溜装置を提供する。 【解決手段】 光透過性が低い中空略立方体状の貯溜タ
ンク4の上部に、貯溜する水道水7の水面位置を検知す
る液面センサ9を設ける。貯溜タンク4に揚水ポンプに
て水道水7を流入させる供給管11を接続し、供給管11の
下端部にノズル手段12を接続する。ノズル手段11は、相
対向する一対の側板13,13の一方を他方に向けて幅狭に
傾斜させ、幅狭となる一端面に上下方向に細長い噴出口
14を開口形成する。ノズル手段11を水面の最低位Lより
低い位置で、水道水7の噴出する方向を貯溜タンク4の
内壁面に対して右回りの方向に略30度に設定して配設
する。噴出する水道水7は、北半球における地球の自転
に対応した回転方向と同方向の右回りの流れに効率よく
作用し、流れが長時間維持でき、水質変化を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を貯溜する貯
溜タンクを備えた貯溜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中層以上のビルにおける給水は、
一般家庭の上水道管から給水する水道直結給水方式と異
なり、一旦貯水タンク内に水道水を導入し、この貯水タ
ンクから給水する間接的な給水方法が採られている。そ
して、この給水方法で用いられる貯水タンクを有した貯
溜装置としては、例えば図7ないし図9に示す構造のも
のが知られている。
【0003】この図7ないし図9に示す貯溜装置31は、
水道水32を貯溜する貯水タンク33に水道水32を供給する
供給管35が上部から導入している。また、貯水タンク33
の底部には、供給管35の端部が位置する側と反対側に位
置して貯水タンク33内の水道水32を排出し水道水32を各
階各戸などに供給する排水管36が導出されている。そし
て、貯水タンク33内に設けた液面センサ37にて貯水タン
ク33内の水道水32が排出されることにより液面が所定高
さより下がったことを検知すると、供給管35より水道水
32が貯水タンク33内に供給され、この水道水32の供給に
より液面が所定高より高くなったことを検知すると、供
給管35からの水道水32の供給を停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図7な
いし図9に示す従来の貯溜装置において、排水管36から
の水道水32の流出および供給管35からの水道水32の供給
が行われても、図8および図9に示すように、これらの
水道水32の流れは供給管35の端部と排水管36の端部とを
結ぶ直線近傍の流れとなり、貯水タンク33の角部分の水
の流れはほとんど生じない。このため、同じ水道水32が
長期間貯溜されることとなり、この部分の水道水32が変
質するおそれがある。
【0005】そこで、例えば図10に示すように、貯水
タンク41内に仕切壁42を交互に複数設け、貯水タンク41
内を水道水32が直線上に流過しないようにする構成が知
られている。
【0006】しかしながら、この図10に示す構造で
は、水道水32が長期間滞留する領域は縮小するが依然と
して水道水32が長期間滞留する領域が生じ、良好な水質
の水道水32が安定して供給しにくい。
【0007】さらに、攪拌手段などを設けて貯水タンク
41内の水道水32を攪拌させることも考えられるが、攪拌
手段の駆動による騒音の発生や駆動手段を駆動させるた
めのコストが生じ、運転コストの増大による良好な水質
の安定供給が安価に行えない。
【0008】また、貯水タンク41内に貯水空間を複数区
画形成し、これら貯水空間に交互に給水および配水させ
て水道水の貯溜時間を短縮する方法も知られているが、
使用されていない側の貯水空間では上記従来の貯溜装置
と同様に、水道水が流動せずに貯溜するため、良好な水
質の水道水が安定して供給しにくい問題がある。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、簡単な構成で液体を流動させ長期間の滞留による
変質を防止して良好な水質の安定供給が安価に行える貯
溜装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の貯溜装置
は、粘性の低い液体を貯溜する貯溜タンクと、この貯溜
タンク内に前記液体を供給する供給管と、この供給管の
端部に設けられこの供給管から供給される前記液体を流
出する噴出口を開口し前記液体を前記貯溜タンクの中心
に対して地球の自転に対応する方向に所定角度の傾斜し
た状態で前記貯溜タンクの内壁面に当接させるノズル手
段とを具備したもので、貯溜タンクに供給管を介して供
給される粘性の低い液体は、ノズル手段の噴出口から貯
溜タンクの内壁面にこの貯溜タンクの中心に対して地球
の自転に対応した方向に所定角度の傾斜した状態で流出
され、貯溜タンク内に地球の自転に対応した回転方向の
流れを形成して流入させるので、別途攪拌する駆動力を
必要とせず貯溜タンク内の液体の流れが長期間維持さ
れ、流動せずに滞留する液体をなくし、簡単な構成で貯
溜タンク内の流動せずに滞留する液体の変質を容易に防
止する。
【0011】請求項2記載の貯溜装置は、請求項1記載
の貯溜装置において、貯溜タンクの略中央底部に開口さ
れ貯溜する液体を排出する排出口を備えたもので、貯溜
タンク内に貯溜された液体を貯溜タンクの中央底部に開
口する排出口から流出されるので、この液体の排出口か
らの流出により貯溜タンク内に地球の自転に対応した回
転方向の流れが効率よく生じ、別途攪拌する駆動力を必
要とせず液体の流れが長期間維持され、流動せずに滞留
する液体をなくし、簡単な構成で貯溜タンク内の流動せ
ずに滞留する液体の変質を容易に防止するとともに、地
球の自転に対応した回転方向の流れにより生ずる貯溜タ
ンク内の流動しにくい中心部分の液体が排出口から流出
されるので、質の低下しない液体を安定供給する。
【0012】請求項3記載の貯溜装置は、請求項1また
は2記載の貯溜装置において、ノズル手段は、液体を貯
溜タンクの中心に対して右回りの方向に当接させるもの
で、ノズル手段の噴出口から貯溜タンクの内壁面にこの
貯溜タンクの中心に対して地球の自転により北半球で生
じる回転方向と同方向の右回りの方向に所定角度の傾斜
した状態で液体を流出させ、貯溜タンク内に地球の自転
に対応した回転方向の右回りの流れを形成して流入させ
るので、別途攪拌する駆動力を必要とせず貯溜タンク内
の液体の流れが長期間維持され、流動せずに滞留する液
体をなくし、簡単な構成で容易に貯溜タンク内の流動せ
ずに滞留する液体の変質を防止する。
【0013】請求項4記載の貯溜装置は、請求項1ない
し3いずれか一記載の貯溜装置において、ノズル手段の
噴出口は、対向する貯溜タンクの内壁面に対して幅広に
偏平開口されたもので、対向する貯溜タンクの内壁面に
対して幅広に偏平開口したノズル手段の噴出口から流出
する液体が、貯溜タンクの内壁面に幅広の帯状に当接
し、貯溜タンク内に地球の自転に対応した回転方向の液
体の流れが効率よく容易に生じる。
【0014】請求項5記載の貯溜装置は、請求項1ない
し4いずれか一記載の貯溜装置において、貯溜タンク内
に設けられ液面位置を検知し液面が所定の最低高さまで
下がった際に供給管から液体を供給し所定の最高高さま
で上がった際に前記供給管からの前記液体の供給を停止
させる液面検知手段を備え、ノズル手段の噴出口は、前
記液面検知手段にて検知する最低高さより低い位置に開
口するもので、貯溜タンク内の液面位置を検知し適宜液
体を供給させる液面検知手段にて検知する最低高さより
低い位置に噴出口を開口させてノズル手段を配設するた
め、供給管を介してノズル手段から流出される液体が効
率よく貯溜タンクの内壁面に当接し、貯溜タンク内に地
球の自転に対応した回転方向の流れが効率よく容易に生
じるとともに、ノズル手段から流出する液体が液面と衝
突せずこの衝突により生じる騒音を防止する。
【0015】請求項6記載の貯溜装置は、請求項1ない
し5いずれか一記載の貯溜装置において、ノズル手段
は、噴出口の対向する貯溜タンクの内壁面に対して10
度以上50度以下の角度の方向に液体を流出させるもの
で、ノズル手段から噴出口の対向する貯溜タンクの内壁
面に対して10度以上50度以下の角度の方向に液体を
流出させるので、噴出口から流出する液体が効率よく貯
溜タンクの内壁面に当接し、貯溜タンク内に地球の自転
に対応した回転方向の流れが効率よく容易に生じる。そ
して、貯溜タンクの内壁面に対して10度より小さい角
度の方向に液体を流出させると、貯溜タンクの内壁面か
ら中心側に位置した流れとなり、貯溜タンクの隅の部分
が効率よく流動せず、貯溜タンクの内壁面に対して50
度より大きい角度の方向に液体を流出させると、貯溜タ
ンクの内壁面に当接した際に地球の自転に対応する回転
方向と反対方向の流れが生じて効率よく液体の流れが生
じないため、貯溜タンクの内壁面に対して10度以上5
0度以下の角度の方向に液体を流出させる。
【0016】請求項7記載の貯溜装置は、請求項1ない
し6いずれか一記載の貯溜装置において、排出口に連通
して設けられこの排出口から排出される液体が越流可能
に屈曲形成されこの排出口より上方に位置して空気が流
入可能な通気孔を開口する液位確保手段を備えたもの
で、貯溜タンク内に貯溜する液体の液面が通気孔より下
がった場合、通気孔から空気が流入して、液位確保手段
の液体の越流を規制し貯溜タンク内に所定の液体量を確
保する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の貯溜装置の実施の
一形態の構成を図面を参照して説明する。
【0018】図1および図2において、1は貯溜装置本
体で、この貯溜装置本体1は、例えば中層ビルなどの建
造物2の屋上に設けられた基礎枠3上に載置固定される
貯溜タンク4を有している。この貯溜タンク4は、ガラ
ス繊維強化プラスチックや鉄板などにて中空略立方体状
に形成されている。
【0019】そして、この貯溜タンク4の上面には、作
業者が出入り可能なマンホール5が開口形成され、この
マンホール5には蓋体6が開閉可能に設けられている。
また、貯溜タンク4の底面には、貯溜タンク4内に貯溜
する液体である水道水7を引き出す抜出孔8が開口形成
されている。さらに、貯溜タンク4の上部には、貯溜す
る水道水7の水面位置を検知する液面検知手段としての
液面センサ9が設けられている。
【0020】一方、貯溜タンク4には、この貯溜タンク
4内に水道水7を流入する供給管11が接続されている。
この供給管11は、一端が建造物2の下部域に設けられた
図示しない上水道本管から配管を介して水道水7が供給
される受水槽に揚水ポンプを介して接続され、他端が貯
溜タンク4の側壁上部を貫通して底部近傍に導入されて
いる。なお、この供給管11の貯溜タンク4内に位置する
上端部には、空気を取り込む図示しない通気孔が開口形
成されている。
【0021】そして、液面センサ9が、貯溜する水道水
7の水面が所定の低さ、すなわち最低位となった際に揚
水ポンプを駆動させる旨の信号を出力し、水面が所定の
高さ、すなわち最高位となった際に揚水ポンプの駆動を
停止させる旨の信号を出力する。
【0022】また、供給管11の貯溜タンク4の底部に位
置する端部には、ノズル手段12が接続されている。この
ノズル手段12は、図1、図3および図4に示すように、
ステンレスや合成樹脂板などの耐食性部材にて略中空箱
状に形成され、相対向する一対の側板13,13の一方が他
方に向けて幅狭となるように傾斜している。そして、ノ
ズル手段12は、幅狭となる一端面が開口して略細長長方
形状の噴出口14となっている。また、ノズル手段12に
は、側板13,13を挟持する方向に対向する一対の側面板
15,15の一方には、略円筒状の接続管16が側板13,13の
幅広に対向する端部側に位置、すなわち噴出口14と反対
側に位置して内部に連通して設けられている。そして、
この接続管16にボルトねじなどの取付部材17にて供給管
11が接続されている。なお、供給管11が接続される接続
管16の内断面積と噴出口14の開口面積とが略同面積とな
るように設定する。
【0023】そして、このノズル手段12は、噴出口14が
液面センサ9にて検知する水面の最低位Lより低い位置
で開口、例えば液面センサ9にて検知する水面の最低位
Lと貯溜タンク4の底面との略中間位置となるように、
貯溜タンク4の底部に設けた台座部18上に載置固定され
て配設されている。なお、この水面の最低位Lと貯溜タ
ンク4の底面との略中間位置に配置することにより、噴
出口14から噴出される水道水7の噴出力が効率よく貯溜
タンク4内の水道水7を地球の自転に対応する回転方向
である北半球で生じる右回りに流動させる力に作用でき
る。
【0024】また、ノズル手段12の配設位置は、図4に
示すように、噴出口14が貯溜タンク4の内壁面に向けて
開口し、供給管11から供給され噴出口14から噴出される
水道水7の噴出する方向が、対向する貯溜タンク4の内
壁面に対して平面視で右回りの方向に10度以上50度
以下となるように配設されている。このノズル手段12の
配設位置は、貯溜タンク4の内壁面に対して10度より
小さい角度の方向に水道水7を流出させると、貯溜タン
ク4の内壁面から中心側に位置した流れとなり、貯溜タ
ンク4の隅の部分が効率よく流動せず、貯溜タンク4の
内壁面に対して50度より大きい角度の方向に水道水7
を流出させると、貯溜タンク4の内壁面に当接した際に
左回りの流れが生じて効率よく右回りの流れが生じない
ため、貯溜タンク4の内壁面に対して10度以上50度
以下の角度の方向に水道水7を流出させるように配設、
好ましくは図4に示すように30度の角度となるように
配設する。
【0025】さらに、ノズル手段12の噴出口14から貯溜
タンク4の内壁面間での距離は、噴出口14から噴出され
る水道水7が貯溜タンク4の内壁面に衝突する位置とな
るように設定する。この距離は、貯溜タンク4の大きさ
や貯溜する液体の粘性などの性状などに対応して設定さ
れる。
【0026】また、貯溜タンク4の底部略中央には、周
面に貯溜タンク4内の水道水7を集水する排出口である
集水口21を開口する略箱状の集水体22が配設されてい
る。そして、この集水体22には、一端が建造物2の各階
各戸へ配水する給水管23の他端が接続されている。ま
た、この給水管23には、貯溜タンク4内に位置する部分
に、サイフォン効果を有する管状の液位確保手段24が設
けられている。この液位確保手段24は、集水体22から集
水された水道水7が越流可能に管状物が略n字状に屈曲
形成されたもので、上端部に空気が通気可能な図示しな
い通気孔を開口形成している。そして、液面が、通気孔
より低い位置となった場合には、給水管23に空気が流入
し、貯溜タンク4内の水道水7が給水管23から流出せず
に所定量確保される、すなわち図2に示す液位Oとなる
ようになっている。なお、この液位確保手段24は、内断
面積に比して通気孔の開口面積の方が極めて小さく、通
気孔が水面下に位置する場合、この通気孔からほとんど
集水されず集水体22から集水されるようになっている。
【0027】次に、上記実施の一形態の作用を説明す
る。
【0028】まず、図示しない上水道本管から配管を介
して受水槽に流入され貯溜された水道水7が、液面セン
サ9からの信号に基づいて駆動する揚水ポンプにて供給
管11から貯溜タンク4に供給される。そして、揚水ポン
プの駆動にて汲み揚げられた水道水7は、供給管11から
ノズル手段12内に流入され、ノズル手段12の噴出口14か
ら流出する。このノズル手段12からの流出により、水道
水7は貯溜タンク4の内壁面に略30度の角度で衝突
し、貯溜タンク4の平面視で右回りに流れる。そして、
所定量の水道水7が汲み揚げられた際、すなわち揚水ポ
ンプの駆動により貯溜タンク4内の水位が上昇し、所定
の高さである最高位Hとなった際に、液面センサ9がこ
の水道水7の液面を検知し、揚水ポンプの駆動を停止さ
せる旨の信号を出力して揚水ポンプの駆動を停止させ、
水道水7の汲み揚げを停止する。
【0029】なお、揚水ポンプの汲み揚げによりノズル
手段12の噴出口14から流出する水道水7は、対向する貯
溜タンク4の内壁面に対して平面視で右回りの方向に略
30度の角度で噴出され、この噴出している間、貯溜タ
ンク4内の水道水7を右回りに流動させる噴出力を作用
させている。このため、揚水ポンプの駆動を停止して
も、貯溜タンク4内の水道水7は、直ちに右回りの流れ
が停止することはなく、右回りの流れが生じている。そ
して、この平面視で右回りの流れは、地球の自転により
北半球で生じる右回りの流れと同方向であるため、左回
りに噴出力を作用させるより、長時間右回りの流れが維
持される。
【0030】このため、別途攪拌や曝気などの駆動力を
必要とせず、簡単な構成で容易に北半球における地球の
自転に対応した回転方向の右回りの流れを長期間維持で
き、流動せずに滞留する水道水7をなくし、貯溜タンク
4内の流動せずに滞留する水道水7の変質、例えばカル
キなどの消毒用の塩素化合物の揮発や溶存酸素量の低下
などにより、藻類や菌類などの微生物が増殖しやすくな
ったり、水道水7の濁りや着色も生じることを防止でき
る。
【0031】そして、噴出する方向が貯溜タンク4の内
壁面に対して略30度傾斜した方向であるため、揚水ポ
ンプにより汲み揚げてノズル手段12に落下するのみの弱
い噴射力でも貯溜タンク4の角部分に位置する水道水7
も効率よく流動でき、貯溜タンク4内の水道水7を効率
よく全体的に流動させることができる。
【0032】また、ノズル手段12の噴出口14は、対向す
る貯溜タンク4の内壁面に対して幅広となるように細長
長方形状に開口、すなわち上下方向に細長く開口形成さ
れているため、貯溜タンク4の内壁面に広い範囲で帯状
に供給された水道水7が衝突するため、この水道水7の
噴出力が効率よく右回りの流れに作用でき、効率よく容
易に右回りの流れを形成できる。
【0033】一方、建造物2の各階各戸の水道水7の使
用により集水体22の集水口21から貯溜タンク4内の水道
水7が集水されて給水管23に流過する場合には、この水
道水7が底部から引き抜かれる下降流の力が北半球で生
じる平面視で右回りの流れとなる地球の自転の作用によ
り、ノズル手段12の噴出口14から水道水7が噴出される
方向である右回りと同方向の右回りの流れに作用する。
このため、貯溜タンク4内の水道水7が使用されて下方
に引き抜かれることにより、貯溜タンク4内は平面視で
北半球における地球の自転に対応した回転方向の右回り
の流れを生じる。特に、供給管11を介してノズル手段12
から水道水7が供給されて、既に右回りの流れが生じて
いる場合には、この右回りの流れに作用して流速が速く
なる状態となる相乗効果が得られる。
【0034】したがって、水道水7を貯溜タンク4に供
給する際以外の集水体22から給水管23を介して流出させ
る際にも貯溜タンク4内の水道水7は右回りに流れ、貯
溜された水道水7はほとんど流動せずに貯溜することは
なく流動されるため、別途攪拌や曝気などの駆動力を必
要とせず、貯溜タンク4の隅部分に位置しほとんど流動
しない死水となる水道水7が生じることがなく、全体の
貯溜された水道水7を流動させることができ、簡単な構
成で容易に水質の変化を防止でき、質の低下しない良質
の水道水7を安定供給できる。
【0035】そして、この右回りの流れにより、貯溜タ
ンク4の略中央部分は右回りの中心軸となる位置である
ので、流動しにくいが、この流動しにくい位置の水道水
7が貯溜タンク4の略中央底部に配設した集水体22から
集水されるため、水道水7の水質が変質することなく供
給され、安定した良質の水道水7を供給できる。なお、
外気温の変動などにより対流も生じるため、中央部分に
位置する水道水7は右回りの際に流動しにくい中央部分
に常に位置することはなく、水道水7の流入および流出
の際に生じる右回りの流れにより流動し、変質するまで
には非常に長い時間を要するので、例えば藻類や菌類な
どが増殖せず変質した水道水7が供給されることはな
い。
【0036】また、ノズル手段12の噴出口14と水道水7
を供給する供給管11の内断面積が略同面積であるため、
供給管11から供給される水道水7がノズル手段12の噴出
口14から大きな抵抗を受けることがなく流出する状態が
得られるので、揚水ポンプに負荷が掛かることがない。
【0037】一方、集水体22から給水管23の間にサイフ
ォン効果を有する液位確保手段24を設けたため、例えば
強い地震などにより給水管23が損傷したり、各階各戸で
の配水管が損傷するなどしても貯溜タンク4内に所定量
の水道水7を確保でき、非常時でも抜出孔8から水道水
7を抜き出して供給できる。
【0038】なお、上記実施の形態において、水道水7
を貯溜する貯溜装置について説明したが、液体としては
酒類や果樹飲料などノズル手段12からの噴出および集水
体からの集水により液体が地球の自転に対応する方向に
流動可能な粘性である比較的粘性の低いいずれの液体を
対象とすることができる。
【0039】また、例えば果実が含有された果樹飲料な
どを、右回りの流れが長時間維持されて攪拌作用が付与
されているので、例えば果実が含有された果樹飲料など
を、果実が分離しないように略均一に混合された状態で
供給できるため、浮遊物質が混入するものも対象とで
き、略均一に浮遊物質が混合された液体を安定して供給
できる。
【0040】さらに、湖沼やダム、貯水槽、汚水処理用
の受入槽など、比較的粘性の低い液体を貯溜するいずれ
の構成のものに用いることもできる。
【0041】一方、貯溜タンク4は、略立方体形状のも
のに限らず、円筒状のものや多角筒状のもの、球状のも
のなど、いずれの形状のものでもできる。
【0042】また、ノズル手段12を噴出口14が上下方向
に細長くなるように位置させ、噴出口14から貯溜タンク
4の内側壁面に水道水7を噴出させるように説明した
が、例えば図5に示すように、貯溜タンク4の底面の周
縁近傍にこの底面に対して幅広となるように噴出口14を
水平方向に細長く開口するように配設してもよい。な
お、南半球においては、ノズル手段12は左回りの方向に
液体を噴出させるように配設する。
【0043】さらに、ノズル手段12を箱状に形成して説
明したが、図6に示すように、一対の対向する側板13,
13をそれぞれ幅狭となるように傾斜させたり、供給管11
の先端部を偏平形状に形成してノズル手段12とするな
ど、いずれの形状とすることもできる。
【0044】また、貯溜タンク4の底部略中央に集水体
22を設けて説明したが、単に貯溜タンク4内の水道水7
を流出させる略円形の排出口を開口形成し、この排出口
に給水管23を接続するなどしてもよい。なお、周面に集
水口21を開口する箱状の集水体22を用いたため、効率よ
く集水体22の周囲の水道水7を偏ることなく集水でき
る。
【0045】一方、液面を検知する液面センサ9を設
け、この液面センサ9にて検知した液位に対応して揚水
ポンプを駆動させて水道水7を供給する構成について説
明したが、液面センサ9は電位を測定するものやフロー
ト式のものなどいずれのものでもでき、液面センサ9を
設けなくてもよい。すなわち、貯溜する液体の流出に伴
って液体を供給する構成などとしてもよい。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の貯溜装置によれば、貯溜
タンクに供給管を介して供給される液体を、ノズル手段
により貯溜タンクの内壁面に地球の自転に対応した方向
に所定角度の傾斜した状態で流出して、貯溜タンク内に
地球の自転に対応した回転方向の流れを形成して流入さ
せるため、別途攪拌する駆動力を必要とせず液体の流れ
を長期間維持でき、簡単な構成で容易に液体の流動せず
に滞留して変質することを防止できる。
【0047】請求項2記載の貯溜装置によれば、請求項
1記載の貯溜装置の効果に加え、貯溜タンクの略中央底
部に開口する排出口から液体を流出させるため、この液
体の排出口からの流出により貯溜タンク内に地球の自転
に対応した回転方向の流れが効率よく生じ、別途攪拌す
る駆動力を必要とせず液体の流れを長期間維持でき、簡
単な構成で容易に液体が流動せずに滞留して変質するこ
とを防止できるとともに、液体の流れにより生ずる貯溜
タンク内の流動しにくい中心部分の液体から排出口より
流出されるので、質の低下しない液体を安定して供給で
きる。
【0048】請求項3記載の貯溜装置によれば、請求項
1または2記載の貯溜装置の効果に加え、ノズル手段の
噴出口から貯溜タンクの内壁面に地球の自転により北半
球で生じる回転方向と同方向の右回りの方向に所定角度
の傾斜した状態で液体を流出させ、貯溜タンク内に地球
の自転に対応した回転方向の右回りの流れを形成して流
入させるので、別途攪拌する駆動力を必要とせず貯溜タ
ンク内の液体の流れを長期間維持でき、簡単な構成で容
易に液体の流動せずに滞留して変質することを防止でき
る。
【0049】請求項4記載の貯溜装置によれば、請求項
1ないし3いずれか一記載の貯溜装置の効果に加え、ノ
ズル手段の噴出口を対向する貯溜タンクの内壁面に対し
て幅広に偏平開口させたため、噴出口から流出する液体
が貯溜タンクの内壁面に幅広の帯状に当接するので、貯
溜タンク内に地球の自転に対応した回転方向の液体の流
れを効率よく容易に形成できる。
【0050】請求項5記載の貯溜装置によれば、請求項
1ないし4いずれか一記載の貯溜装置の効果に加え、貯
溜タンク内の液面位置を検知し適宜液体を供給させる液
面検知手段にて検知する最低高さより低い位置に噴出口
を開口させてノズル手段を配設したため、供給管を介し
てノズル手段から流出される液体が自由落下せず効率よ
く貯溜タンクの内壁面に当接し、貯溜タンク内に地球の
自転に対応した回転方向の流れを効率よく容易に形成で
きるとともに、供給される液体と液面との衝突により生
じる騒音を防止できる。
【0051】請求項6記載の貯溜装置によれば、請求項
1ないし5いずれか一記載の貯溜装置の効果に加え、ノ
ズル手段の噴出口からこの噴出口に対向する貯溜タンク
の内壁面に対して10度以上50度以下の角度の方向に
液体を流出させるため、噴出口から流出する液体が効率
よく貯溜タンクの内壁面に当接するので、効率よく容易
に貯溜タンク内に地球の自転に対応した回転方向の流れ
を形成できる。
【0052】請求項7記載の貯溜装置によれば、請求項
1ないし6いずれか一記載の貯溜装置の効果に加え、液
体が越流する屈曲形成され排出口より上方に位置して空
気が流入可能な通気孔を開口する液位確保手段を排出口
に連通して設けたため、貯溜タンク内に貯溜する液体の
液面が通気孔より下がった場合、通気孔から空気が流入
して、液位確保手段の液体の越流を規制するので、例え
ば液体の供給端部側において損傷により液体が漏洩する
場合でも、貯溜タンク内に所定の液体量を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯溜装置の実施の一形態を示す一部を
切り欠いた斜視図である。
【図2】同上貯溜装置本体を示す側面断面図である。
【図3】同上ノズル手段を示す側面図である。
【図4】同上平面図である。
【図5】本発明の貯溜装置の他の実施の形態を示すノズ
ル手段近傍を示す貯溜タンクの側面断面図である。
【図6】本発明の貯溜装置のさらに他の実施の形態を示
す貯溜タンクの平面図である。
【図7】従来の貯溜装置の一例を示す側面断面図であ
る。
【図8】同上水道水の流れを説明する貯溜タンクの平面
図である。
【図9】同上水道水の流れを説明する貯溜タンクの側面
断面図である。
【図10】従来の貯溜装置の他の例を示すの水道水の流
れを説明する貯溜タンクの平面図である。
【符号の説明】
1 貯溜装置本体 4 貯溜タンク 7 液体としての水道水 9 液面検知手段としての液面センサ 11 供給管 12 ノズル手段 14 噴出口 21 排出口としての集水口 24 液位確保手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘性の低い液体を貯溜する貯溜タンク
    と、 この貯溜タンク内に前記液体を供給する供給管と、 この供給管の端部に設けられこの供給管から供給される
    前記液体を流出する噴出口を開口し前記液体を前記貯溜
    タンクの中心に対して地球の自転に対応する方向に所定
    角度の傾斜した状態で前記貯溜タンクの内壁面に当接さ
    せるノズル手段とを具備したことを特徴とする貯溜装
    置。
  2. 【請求項2】 貯溜タンクの略中央底部に開口され貯溜
    する液体を排出する排出口を備えたことを特徴とした請
    求項1記載の貯溜装置。
  3. 【請求項3】 ノズル手段は、液体を貯溜タンクの中心
    に対して右回りの方向に当接させることを特徴とした請
    求項1または2記載の貯溜装置。
  4. 【請求項4】 ノズル手段の噴出口は、対向する貯溜タ
    ンクの内壁面に対して幅広に偏平開口されたことを特徴
    とする請求項1ないし3いずれか一記載の貯溜装置。
  5. 【請求項5】 貯溜タンク内に設けられ液面位置を検知
    し液面が所定の最低高さまで下がった際に供給管から液
    体を供給し所定の最高高さまで上がった際に前記供給管
    からの前記液体の供給を停止させる液面検知手段を備
    え、 ノズル手段の噴出口は、前記液面検知手段にて検知する
    最低高さより低い位置に開口することを特徴とする請求
    項1ないし4いずれか一記載の貯溜装置。
  6. 【請求項6】 ノズル手段は、噴出口の対向する貯溜タ
    ンクの内壁面に対して10度以上50度以下の角度の方
    向に液体を流出させることを特徴とした請求項1ないし
    5いずれか一記載の貯溜装置。
  7. 【請求項7】 排出口に連通して設けられこの排出口か
    ら排出される液体が越流可能に屈曲形成されこの排出口
    より上方に位置して空気が流入可能な通気孔を開口する
    液位確保手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし
    6いずれか一記載の貯溜装置。
JP8169495A 1996-06-28 1996-06-28 貯溜装置 Pending JPH1018368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8169495A JPH1018368A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 貯溜装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8169495A JPH1018368A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 貯溜装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1018368A true JPH1018368A (ja) 1998-01-20

Family

ID=15887590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8169495A Pending JPH1018368A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 貯溜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1018368A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006335449A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水貯槽

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4881344A (ja) * 1971-12-27 1973-10-31
JPS56100565U (ja) * 1979-12-27 1981-08-07
JPS6015895U (ja) * 1983-07-09 1985-02-02 中村 晴男 災害用飲料水備蓄装置
JPH04330126A (ja) * 1991-04-30 1992-11-18 Fujimitsu Iwamoto 貯水槽
JPH0734494A (ja) * 1993-07-19 1995-02-03 Kajima Corp 貯水量制御装置及び該装置を用いた貯水量制御方法
JPH07279204A (ja) * 1994-04-15 1995-10-24 Riichi Iketani 貯水槽

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4881344A (ja) * 1971-12-27 1973-10-31
JPS56100565U (ja) * 1979-12-27 1981-08-07
JPS6015895U (ja) * 1983-07-09 1985-02-02 中村 晴男 災害用飲料水備蓄装置
JPH04330126A (ja) * 1991-04-30 1992-11-18 Fujimitsu Iwamoto 貯水槽
JPH0734494A (ja) * 1993-07-19 1995-02-03 Kajima Corp 貯水量制御装置及び該装置を用いた貯水量制御方法
JPH07279204A (ja) * 1994-04-15 1995-10-24 Riichi Iketani 貯水槽

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006335449A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水貯槽

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101484663B1 (ko) 액체저장탱크의 슬러지 침전방지, 교반 및 미세폭기 장치
US8343341B2 (en) Method and apparatus for sanitizing water dispensed from a water dispenser having a reservoir
US8287178B2 (en) Method and apparatus for reservoir mixing
US3059243A (en) Tank construction
US7341670B2 (en) Method for treating wastewater
US20100099165A1 (en) Method for growing bacteria
US20150342161A1 (en) Fish culturing system
EP1855772B1 (en) Chemical feeder
EP0486140A1 (en) Anaerobic digester
CA1131813A (en) Marine sewage disposal
JPH1018368A (ja) 貯溜装置
US20120267305A1 (en) Method and device for biologically cleaning wastewater
US3951804A (en) Aerated sewerage disposal
KR101872902B1 (ko) 순환유닛을 구비한 액비 수용장치
JPS5919584A (ja) 洗浄装置付接触酸化槽
WO2015137386A1 (ja) 有機性排水の生物処理装置及び処理方法
US11167255B2 (en) Apparatus for making a solution and related methods
KR102002015B1 (ko) 수류교반기를 이용한 연속식 폴리머 자동용해장치
US3415381A (en) Sewage treatment plants
DE102009053672B4 (de) Flüssigkeitsspendegerät
KR102037638B1 (ko) 부력부가 마련된 부유물 및 거품제거기능을 갖는 순환펌프장치
KR101026725B1 (ko) 이동용 수질정화장치
JP3921242B2 (ja) パルプタワーの充填方法と装置
US7104279B2 (en) Method and apparatus for preventing stagnation in fluid reservoirs
CN210681877U (zh) 一种储罐