JPH10183135A - 有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法 - Google Patents

有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法

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JPH10183135A
JPH10183135A JP8357099A JP35709996A JPH10183135A JP H10183135 A JPH10183135 A JP H10183135A JP 8357099 A JP8357099 A JP 8357099A JP 35709996 A JP35709996 A JP 35709996A JP H10183135 A JPH10183135 A JP H10183135A
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organic
air
tank
carbonization
carbonizing
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JP8357099A
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Norio Namikata
詔雄 南方
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】有機廃棄物の新しい処理装置と方法を提供す
る。 【解決手段】炭化処理装置Aの炭化処理槽1には槽本体
10を設け、10には貯水部11を設け、10の攪拌部
12内部には回転軸13と攪拌部材14を設け、下段の
攪拌部材14には空気排出孔140を設ける。10の上
部にはガス導出管18を設け、18は熱交換装置4の点
火燃焼部42内部に接続される。10の下方には動力部
17と空気供給装置2を設け、2の空気供給管21には
バルブ22と電熱ヒーター23を設ける。1に隣接して
有機処理物を供給する処理物供給装置3を設ける。熱交
換装置4の装置本体40には熱交換槽41を設け、41
の内部には燃焼部42を設け、40の外部には点火燃焼
部43を設け、43にはバーナー装置44を設ける。5
は給湯槽である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機物の炭化処理装
置及び炭化処理方法に関するものである。更に詳しく
は、汚泥、生ゴミ、残飯、畜糞等の有機物を高温菌によ
って炭化処理し、更には、その際に発生する熱量を有効
利用する有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】汚泥、生ゴミ、残飯、畜糞等の有機物を
処理する方法としては、一般に焼却と堆肥化がある。焼
却による処理では、石油燃料を燃焼させて焼却する。ま
た、堆肥化する処理では、攪拌装置を備え発酵菌を利用
した堆肥化装置によって比較的長い時間をかけて処理を
行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来のものには、次のような課題があった。すなわ
ち、焼却によるものは有限の石油燃料を使用するので省
資源の観点からは望ましい方法とはいえない。また、石
油燃料をそのまま燃焼させると大気汚染を助長すること
になるので十分な排気対策を講じる必要があり、焼却装
置がコスト高になりやすい。堆肥化によるものは一般的
に処理に時間がかかり過ぎる難点がある。また、できた
堆肥を受け入れて利用するための十分な体制が一般には
確立されておらず、堆肥が余ってしまい処理に困ること
も多い。
【0004】本発明は上記課題を解消するもので、発酵
の際に生じる熱によって有機処理物を炭化処理し、同じ
く発酵する際に生じる可燃ガスを燃焼させることができ
る有機物の炭化処理装置を提供することを目的とする。
また、その熱を有効に利用することにより、省資源の観
点からも望ましい有機物の炭化処理装置を提供すること
を目的とする。更には、炭化処理をすることによって処
理結果物の容量が小さくなるようにし、かつ利用価値を
高めることによって処理結果物を無駄なく有効に利用で
きるようにした有機物の炭化処理装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、有機物の炭化処理装置であって、有機処理
物と高温菌を混合し発酵させる炭化処理槽と、当該炭化
処理槽内の有機処理物を攪拌する攪拌装置と、上記炭化
処理槽内の有機処理物の内部に空気を供給し、供給され
る空気の温度を調整する温度調整手段と、供給される空
気の量を調整する風量調整手段を有する空気供給装置
と、有機処理物の発酵によって生じたガスを外部へ導出
するガス導出手段と、を備えている、有機物の炭化処理
装置である。
【0006】第2の発明にあっては、上記炭化処理槽を
冷却する冷却手段が設けられている、有機物の炭化処理
装置である。
【0007】第3の発明にあっては、上記攪拌装置は、
軸方向が縦方向である回転軸と、当該回転軸に所要数設
けてある攪拌部材と、を備えている、第1または第2の
発明に係る有機物の炭化処理装置である。
【0008】第4の発明にあっては、上記攪拌装置は、
軸方向が縦方向で内部には上記空気供給装置を構成する
空気流通部を有する回転軸と、当該回転軸に所要数設け
てあり、内部には上記回転軸の空気流通部と連通する空
気流通部を有し、空気排出部を備えている攪拌部材と、
を備えている、第1または第2の発明に係る有機物の炭
化処理装置である。
【0009】第5の発明にあっては、熱交換装置を備え
ており、当該熱交換装置は、上記ガス導出手段により導
出されるガスを燃焼させる燃焼装置と、当該燃焼装置の
燃焼部に隣接して設けられた熱交換槽と、を備えてい
る、第1、第2、第3または第4の発明に係る有機物の
炭化処理装置である。
【0010】第6の発明にあっては、上記熱交換装置で
加熱された加熱水を貯溜する給湯槽を備えている、第5
の発明に係る有機物の炭化処理装置である。
【0011】第7の発明にあっては、有機物の炭化処理
方法であって、有機処理物と高温菌を混合し攪拌するス
テップ、上記混合物に空気を送給し高温菌の活動を助長
するステップ、上記混合物に送給する空気の風量を調整
して発酵している有機処理物の温度を調整するステッ
プ、有機処理物の発酵熱により有機処理物を炭化させる
ステップ、有機処理物の発酵によって発生する可燃ガス
をガス処理手段へ送給するステップ、を含む、有機処理
物の炭化処理方法である。
【0012】本発明にいう「高温菌」とは、50℃程度
で活発に活動を始め、100℃を超えると更に活性化す
る好気性発酵菌である。市販のものとしては、例えばバ
イテク・ケイエヌ菌(商標名:株式会社エスティー)が
ある。
【0013】(作 用)第1の発明に係る炭化処理装置
にあっては、まずコンベア装置等により炭化処理槽に適
量の有機処理物を供給する。炭化処理槽内の有機処理物
に高温菌を適量混合し、攪拌装置により攪拌する。温度
調整手段によって所定の温度(例えば、50〜60℃)
に加熱された空気を空気供給装置により炭化処理槽内の
有機処理物の内部に空気を供給する。高温菌の作用によ
って有機処理物の発酵が始まり、温度が徐々に上昇す
る。有機処理物の温度は、攪拌しながら加熱空気を継続
して供給することにより更に上昇し、数時間後には40
0℃程度にまで達する。
【0014】加熱空気の供給量を少なくすると高温菌の
活動はおさまる傾向を示し、有機処理物の温度も下降す
るので、空気供給装置による空気の供給量を調整するこ
とによって有機処理物の温度を調整することが可能であ
る。有機処理物が高温になると、いわば蒸し焼き状態で
有機処理物の炭化が進み、体積が小さくなる(生ゴミ等
の厨芥で約1/10程度)。一方、有機処理物の発酵に
よって発生したガスには可燃ガスが含まれている。ガス
はガス導出装置によって、例えば農家のビニルハウスの
冷暖房装置、一般家庭の給湯装置、温水プール等、各種
のガス利用手段へ供給される。
【0015】第2の発明に係る炭化処理装置にあって
は、炭化処理槽を冷却する冷却手段が設けられているの
で、槽内が上記したような高温になったとき、槽壁の過
熱を防止することができ、耐久性を確保できる。
【0016】第3の発明に係る炭化処理装置にあって
は、攪拌装置の回転軸の軸方向が縦方向であるため攪拌
部材による攪拌方向が横(水平)方向である。このた
め、発酵が進み炭化した処理結果物は槽底部に集まりや
すく、処理結果物の取り出しが比較的容易にできる。
【0017】第4の発明に係る炭化処理装置にあって
は、空気供給装置を構成する空気流通部が攪拌装置の回
転軸と攪拌部材に設けてあるので、有機処理物と直接接
触する攪拌部材から有機処理物内に空気を供給すること
ができる。これにより、空気は有機処理物の内部にムラ
なく供給され、好気性発酵菌である高温菌によって効率
的に発酵が進む。
【0018】第5の発明に係る炭化処理装置にあって
は、ガス導出装置から導出されるガスを燃焼させる燃焼
装置によって熱交換槽内の水を加熱することができ、第
6の発明に係る炭化処理装置にあっては、更に熱交換槽
で加熱された加熱水を貯溜しておくことができる。な
お、加熱水を他の施設に送る手段を設けておくこともで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る炭化処理装
置の一実施の形態を示す説明図である。符号Aは有機物
を炭化処理する炭化処理装置である。炭化処理装置Aは
炭化処理槽1を備えている。炭化処理槽1の上部には槽
本体10が設けてある。槽本体10は上下が封鎖された
円筒形状で、周囲には冷却水を貯溜するための貯水部1
1が設けてある。なお、槽本体10の側面下端部には貯
水部11を貫通して後述する攪拌部12と連通し、開閉
蓋を備えた取出口(図示省略)が設けてある。
【0020】槽本体10の内部側は攪拌部12となって
いる。攪拌部12内部には攪拌装置を構成する回転軸1
3と四本の攪拌部材14が設けてある。回転軸13は槽
本体10の天板101と底板102の中心部間に軸受1
03、104を介し垂直に軸支されている。各攪拌部材
14は回転軸13の軸方向に四段に設けられ、交互に方
向を逆にして水平に設けてある。
【0021】回転軸13と最下段の攪拌部材14は中空
に形成してあり、これにより空気流通部(図示省略)が
設けてある。また、最下段の攪拌部材14の上面には内
部の空気流通部と連通する空気排出孔140が多数設け
てある。槽本体10の上部には攪拌部12から貯水部1
1を貫通して外部へ導出されるガス導出管18が設けて
ある。ガス導出管18は後述する熱交換装置4の点火燃
焼部42内部に接続されている。なお、符号19はエア
抜き管で貯水部11に接続してある。
【0022】槽本体10の下方には支脚15で囲まれた
空間部を有している。この空間部に装置台16が設けて
ある。装置台16には回転軸13を駆動するモーターM
1を含む動力部17が設けてある。
【0023】炭化処理槽1には空気供給装置2が添設し
てある。空気供給装置2は装置台16に取り付けてある
送風機20を有している。送風機20には空気供給管2
1が接続してある。空気供給管21は上記した回転軸1
3の空気流通部に導入されている。空気供給管21の中
間部分にはバルブ22が設けてある。空気供給管21の
うちバルブ22より回転軸13寄りには電熱ヒーター2
3が設けてある。この構造によれば、電熱ヒーター23
によって空気供給管21を通り供給される空気を加熱す
ることができる。また、電熱ヒーター23が空気流通の
下手(しもて)側にあるので、熱によってバルブ22を
損傷することを防止できる。
【0024】炭化処理槽1に隣接して有機処理物を供給
する処理物供給装置3が設けてある。処理物供給装置3
は傾斜して配置されたスクリューコンベア30を備えて
いる。スクリューコンベア30の上部先端部は槽本体1
0の攪拌部12上部に貫通させてあり、下部は支脚31
で支持されている。スクリューコンベア30の下端部に
はモーターM2が設けてある。なお、符号32は投入ホ
ッパーで、上部開口部には電動シリンダー33で開閉さ
れる蓋34を備えている。なお、電動シリンダー33は
エアシリンダーやオイルシリンダーで代用してもよい。
【0025】符号4は熱交換装置で、装置本体40を備
えている。装置本体40には熱交換槽41が設けてあ
る。熱交換槽41の内部には燃焼部42が設けてある。
装置本体40の外部には点火燃焼部43が設けてある。
点火燃焼部43は燃焼部42と連通しており、外部は耐
火煉瓦で形成されている。点火燃焼部43外部にはバー
ナー装置44が設けてある。なお、符号46は燃焼部4
2に接続された煙突、47は熱交換槽41に接続された
エア抜き管である。点火燃焼部43には上記したように
ガス導出管18が接続されている。ガス導出管18の中
間部分にはコック180が設けてある。また、装置本体
40と上記槽本体10の貯水部11は送給管45によっ
て連通させてあり、送給管45の中間部分にはポンプP
1が設けてある。
【0026】符号5は熱交換槽41で加熱された加熱水
を貯溜する給湯槽である。給湯槽5の上部には熱交換槽
41上部と連通する送給管50が接続してある。送給管
50の中間部分にはポンプP2が設けてある。また、給
湯槽5の下部には熱交換槽41下部と連通する返送管5
1が設けてある。返送管51の中間部分にはポンプP3
が設けてある。なお、返送管51は給湯槽5内の加熱水
の温度が低下して使用できない時に再度熱交換槽41へ
返送して加熱するためのものである。符号52は給湯の
ための送給管で、ポンプP4を備えている。なお、符号
53はエア抜き管である。
【0027】(作 用)図1を参照して本発明に係る炭
化処理装置の作用を説明する。処理物供給装置3によっ
て炭化処理槽1に適量の有機処理物を供給する。炭化処
理槽1の槽本体10内の有機処理物に高温菌(バイテク
・ケイエヌ菌/商標名:株式会社エスティー)を適量混
合し、回転軸13に設けてある攪拌部材14により攪拌
する。
【0028】空気供給管21から供給される空気の温度
を電熱ヒーター23によって所定の温度(例えば、50
〜60℃)に加熱し、回転軸13と攪拌部材14の空気
流通部を通して空気排出孔140から有機処理物内に排
出する。このように空気は有機処理物と直接接触する最
下段の攪拌部材14から有機処理物内に供給されるの
で、ガス導出管18側へ送られながら有機処理物の内部
にムラなく供給される。
【0029】好気性である高温菌の作用によって有機処
理物の発酵が始まり、温度が徐々に上昇する。有機処理
物の温度は、攪拌しながら加熱空気を継続して供給する
ことにより更に上昇し、数時間後には400℃以上にま
で達する。攪拌部12内ではこのような高温となるが、
槽本体10の貯水部11による冷却作用により槽本体1
0の壁部材の過熱が防止され、耐久性が確保されてい
る。
【0030】なお、加熱空気の供給量を少なくすると高
温菌の活動はおさまる傾向を示し、有機処理物の温度も
下降するので、空気供給装置2による空気の供給量を調
整することによって有機処理物の温度を調整することが
可能である。そして、有機処理物が高温になると、いわ
ば蒸し焼き状態で有機処理物の炭化が進み、体積が小さ
くなる。この縮小比率は生ゴミ等の厨芥で約1/10程
度である。処理結果物である炭化物は畑に撒くと害虫を
近づけない作用があり、また塩基が分解されているため
土質改良剤としての利用が可能である。更には体積も小
さくなっているので過剰供給になりにくく、処理がしや
すい。また、攪拌装置を構成する回転軸13の軸方向が
縦方向であるため攪拌部材14による攪拌方向が横方向
である。このため、発酵が進み炭化した処理結果物は槽
底部に集まりやすく、取出口からの処理結果物の取り出
しが比較的容易にできる。
【0031】一方、有機処理物の発酵によって発生した
ガスには可燃ガスが含まれている。ガスはガス導出管1
8によって、水過熱装置4の点火燃焼部42へ送給され
る。ガス導出管18内壁にはタール分が付着する。この
タール分はコック180から取り出すことができ、水で
希釈して除虫剤や除草剤として利用できる。なお、コッ
ク180を設けないときは、図1に仮想線で示したガス
導出管18aのように配管をする。
【0032】点火燃焼部43内のガスにバーナー44に
よって点火され、順次送給されるガスは点火燃焼部43
と燃焼部42内で燃焼し熱交換槽41内の水を加熱す
る。なお、点火燃焼部43の外壁材である耐火煉瓦の保
熱機能によってガスの供給に多少ムラがある場合でもガ
スへの点火が継続的に行われ、一旦点火した後はバーナ
ー44を停止させておくことができる。熱交換槽41内
の加熱水は給湯槽5へ送給されて貯溜され、必要に応じ
てビニルハウスの冷暖房等に利用される。
【0033】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)請求項1記載の炭化処理装置にあっては、処理物
供給装置によって炭化処理槽に適量の有機処理物を供給
し、炭化処理槽内の有機処理物に高温菌を適量混合し、
攪拌装置により攪拌し、更に温度調整手段によって所定
の温度に加熱された空気を空気供給装置により炭化処理
槽内の有機処理物の内部に空気を供給することにより、
高温菌の作用によって有機処理物の発酵が始まり、温度
が徐々に上昇してついには数百℃の高温となり、有機処
理物はいわば蒸し焼き状態で炭化が進み、体積が小さく
なる。このように、有機処理物を石油燃料等の熱源を使
用することなく高温菌による発酵熱のみで炭化処理でき
る。従って、省資源の観点から有用であり、大気汚染を
助長することも防止できる。また、処理結果物である炭
化物は畑に撒くと害虫を近づけない作用があり、また塩
基が分解されているため土質改良剤としての利用が可能
である。更には体積も小さくなっているので過剰供給に
なりにくく、処理がしやすい。
【0035】(b)有機処理物の発酵によって発生した
ガスには可燃ガスが含まれている。ガスはガス導出装置
によって、例えば農家のビニルハウスの冷暖房装置、一
般家庭の給湯装置、温水プール等、各種のガス利用手段
へ供給することができ、無駄のない効率的な利用が図ら
れる。
【0036】(c)加熱空気の供給量を少なくすると高
温菌の活動はおさまる傾向を示し、有機処理物の温度も
下降するので、空気供給装置による空気の供給量を調整
するという簡単な操作によって有機処理物の温度を調整
することが可能で、炭化処理槽内の過熱を防止すること
ができる。
【0037】(d)請求項2記載の炭化処理装置にあっ
ては、炭化処理槽を冷却する冷却手段が設けられている
ので、槽内が上記したような高温になったとき、槽壁の
過熱を防止することができ、耐久性を確保できる。
【0038】(e)請求項3記載の炭化処理装置にあっ
ては、攪拌装置の回転軸の軸方向が縦方向であるため攪
拌部材による攪拌方向が横(水平)方向である。このた
め、発酵が進み炭化した処理結果物は槽底部に集まりや
すく、処理結果物の取り出しが比較的容易にできる。
【0039】(f)請求項4記載の炭化処理装置にあっ
ては、空気供給装置を構成する空気流通部が攪拌装置の
回転軸と攪拌部材に設けてあるので、有機処理物と直接
接触する攪拌部材から有機処理物内に空気を供給するこ
とができる。これにより、空気は有機処理物の内部にム
ラなく供給され、好気性発酵菌である高温菌によって効
率的に発酵が進む。
【0040】(g)請求項5記載の炭化処理装置にあっ
ては、ガス導出装置から導出されるガスを燃焼させる燃
焼装置によって熱交換槽内の水を加熱することができ、
請求項6記載の炭化処理装置にあっては、更に熱交換槽
で加熱された加熱水を貯溜しておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る炭化処理装置の一実施の形態を示
す説明図である。
【符号の説明】
A 炭化処理装置 1 炭化処理槽 10 槽本体 11 貯水部 12 攪拌部 13 回転軸 14 攪拌部材 140 空気排出孔 101 天板 102 底板 103、104 軸受 15 支脚 16 装置台 17 動力部 M1 モーター 18 ガス導出管 180 コック 19 エア抜き管 2 空気供給装置 20 送風機 21 空気供給管 22 バルブ 23 電熱ヒーター 3 処理物供給装置 30 スクリューコンベア 31 支脚 M2 モーター 32 投入ホッパー 33 電動シリンダー 34 蓋 4 熱交換装置 40 装置本体 41 熱交換槽 42 燃焼部 43 点火燃焼部 44 バーナー装置 45 送給管 46 煙突 47 エア抜き管 P1 ポンプ 5 給湯槽 50 送給管 P2 ポンプ 51 返送管 P3 ポンプ 52 送給管 53 エア抜き管 P4 ポンプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物の炭化処理装置であって、 有機処理物と高温菌を混合し発酵させる炭化処理槽と、 当該炭化処理槽内の有機処理物を攪拌する攪拌装置と、 上記炭化処理槽内の有機処理物の内部に空気を供給し、
    供給される空気の温度を調整する温度調整手段と、供給
    される空気の量を調整する風量調整手段を有する空気供
    給装置と、 有機処理物の発酵によって生じたガスを外部へ導出する
    ガス導出手段と、を備えていることを特徴とする、 有機物の炭化処理装置。
  2. 【請求項2】 上記炭化処理槽を冷却する冷却手段が設
    けられていることを特徴とする、 有機物の炭化処理装置。
  3. 【請求項3】 上記攪拌装置は、 軸方向が縦方向である回転軸と、 当該回転軸に所要数設けてある攪拌部材と、を備えてい
    ることを特徴とする、 請求項1または2記載の有機物の炭化処理装置。
  4. 【請求項4】 上記攪拌装置は、 軸方向が縦方向で内部には上記空気供給装置を構成する
    空気流通部を有する回転軸と、 当該回転軸に所要数設けてあり、内部には上記回転軸の
    空気流通部と連通する空気流通部を有し、空気排出部を
    備えている攪拌部材と、を備えていることを特徴とす
    る、 請求項1または2記載の有機物の炭化処理装置。
  5. 【請求項5】 熱交換装置を備えており、 当該熱交換装置は、 上記ガス導出手段により導出されるガスを燃焼させる燃
    焼装置と、 当該燃焼装置の燃焼部に隣接して設けられた熱交換槽
    と、を備えていることを特徴とする、 請求項1、2、3または4記載の有機物の炭化処理装
    置。
  6. 【請求項6】 上記熱交換装置で加熱された加熱水を貯
    溜する給湯槽を備えていることを特徴とする、 請求項5記載の有機物の炭化処理装置。
  7. 【請求項7】 有機物の炭化処理方法であって、 有機処理物と高温菌を混合し攪拌するステップ、 上記混合物に空気を送給し高温菌の活動を助長するステ
    ップ、 上記混合物に送給する空気の風量を調整して発酵してい
    る有機処理物の温度を調整するステップ、 有機処理物の発酵熱により有機処理物を炭化させるステ
    ップ、 有機処理物の発酵によって発生する可燃ガスをガス処理
    手段へ送給するステップ、を含むことを特徴とする、 有機処理物の炭化処理方法。
JP8357099A 1996-12-25 1996-12-25 有機物の炭化処理装置及び炭化処理方法 Pending JPH10183135A (ja)

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