JPH10182844A - 微粒子含有樹脂成形物 - Google Patents

微粒子含有樹脂成形物

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JPH10182844A
JPH10182844A JP13491397A JP13491397A JPH10182844A JP H10182844 A JPH10182844 A JP H10182844A JP 13491397 A JP13491397 A JP 13491397A JP 13491397 A JP13491397 A JP 13491397A JP H10182844 A JPH10182844 A JP H10182844A
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resin
polar
fine particles
molded product
antibacterial
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JP13491397A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Yamada
敏明 山田
Shinya Takimoto
眞也 瀧本
Shigeo Yokoi
重夫 横井
Susumu Taguchi
進 田口
Hiroshi Yokoo
寛 横尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAGANO NOBAFUOOMU KK
NISHI NIPPON NOBA FORM KK
Rengo Co Ltd
Original Assignee
NAGANO NOBAFUOOMU KK
NISHI NIPPON NOBA FORM KK
Rengo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形物の強度を低下させずに、微粒子を
樹脂成形物の表面近くに局在化させ、その微粒子の有す
る機能を効率よく発揮させることのできる樹脂成形物を
提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、機能性微粒子及び上記熱
可塑性樹脂よりも軟化点が低く、側鎖に極性基を有する
樹脂を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗菌性、着色
性、導電性等の機能性を有する微粒子を含有する樹脂成
形物に関し、詳しくは、上記微粒子をその表面付近に局
在化させた樹脂成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性樹脂には、その目的に応
じて、抗菌性、難燃性、導電性、帯電防止、吸着性、物
性強化、耐熱性、滑り性、着色等の機能性を付与するた
め、抗菌剤、難燃剤、導電剤、帯電防止剤、吸着剤、強
化剤、耐熱剤、充填剤、着色剤等の各種機能性微粒子が
添加されている。
【0003】これらの各種機能性微粒子のうち難燃剤、
強化剤や耐熱剤等は、樹脂全体に分散させることにより
その機能が発揮されるが、抗菌剤、帯電防止剤、吸着剤
や滑り性改良剤等は、樹脂全体に分散させる必要はな
く、樹脂表面に局在化させれば十分にその機能を発揮す
ることができる。
【0004】上記各種機能性微粒子を樹脂表面に設ける
方法として、樹脂表面上に塗布する方法があげられる
が、各種バインダーを用いても所要量の微粒子を表面上
に塗布しにくく、たとえ塗布しても使用時に剥離や溶出
をおこしやすく、その機能を維持することが難しい。ま
た、バインダー中に微粒子が埋没してしまう場合もあ
り、十分に機能を発揮させにくい。
【0005】これに対し、機能性微粒子を樹脂中に混練
する方法があげられる。この方法によれば、使用時の剥
離や溶出等による機能低下を防止することができるが、
機能性微粒子は樹脂全体に分散してしまう。このため、
樹脂表面付近に存在する機能性微粒子量が不足し、所定
の機能を発揮するためには、多量の機能性微粒子の添加
が必要となる。また、機能性微粒子が樹脂内部に存在す
ると、その機能を発揮しえないことが多く、無駄であ
る。さらに、機能性微粒子の機能を発揮させようとして
多量の機能性微粒子を添加した場合、樹脂の強度低下を
生じることがあり、コスト的にも好ましくない。
【0006】このような問題点を解決するため、樹脂の
軟化点より低い軟化点を有するワックス類に無機抗菌剤
粒子を配合し、これを樹脂に混練した樹脂成形物が知ら
れている(特開平3−215527号公報参照)。しか
し、樹脂成形物中にワックスを含有するので、樹脂成形
物全体として強度や耐熱性が低下し、成形時の寸法安定
性も低下する。さらに、樹脂成形物中の樹脂の種類やワ
ックスの種類によっては相分離が生じやすく、樹脂成形
物を成形できない場合も生ずる。
【0007】これに対し、ポリエチレン樹脂からなるベ
ース樹脂に、所定のメルトインデックスを有するポリプ
ロピレン樹脂及び抗菌剤を配合した樹脂成形物が知られ
ている(特開平7−252376号公報参照)。この樹
脂成形物は、抗菌性が高く、また溶融時の流動性や加工
性も良好であるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
樹脂成形物の抗菌性を確認したところ、投入した抗菌剤
の量に相応する十分な効果が発揮されていないことがわ
かった。また、樹脂成形物としてのメルトインデックス
が高すぎると、強度が低下するという問題も生じる。
【0009】そこで、この発明の課題は、樹脂成形物の
強度を低下させずに、微粒子を樹脂成形物の表面近くに
局在化させ、その微粒子の有する機能を効率よく発揮さ
せることのできる樹脂成形物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、熱可塑性樹脂、機能性微粒子及び上記
熱可塑性樹脂よりも軟化点が低く、側鎖に極性基を有す
る樹脂を含有させたのである。
【0011】また、上記熱可塑性樹脂の重量平均分子量
を2万〜1000万、メルトインデックスを0.1〜1
5とし、上記側鎖に極性基を有する樹脂の重量平均分子
量を1000〜10万、メルトインデックスを5〜50
00とすることができる。さらに、上記側鎖に極性基を
有する樹脂の溶解度因子を9〜11とすることができ
る。さらにまた、上記側鎖に極性基を有する樹脂は、重
量平均分子量5000〜10000のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とすることができる。また、上記熱可塑性
樹脂を無極性とすることもできる。
【0012】ベース樹脂としての熱可塑性樹脂及び側鎖
に極性基を有する樹脂(極性樹脂と称する。)の2種類
の樹脂を用い、この極性樹脂の軟化点をこのベース樹脂
の軟化点より低くしたので、ベース樹脂が極性樹脂より
先に凝固し、この樹脂成形物として極性樹脂がベース樹
脂の表面側に偏在しやすくなる。
【0013】また、この極性樹脂の有する極性基によ
り、ベース樹脂と極性樹脂の反発作用が生じ、極性樹脂
がベース樹脂の表層近くに偏在しやすくなる。
【0014】さらに、極性樹脂は、機能性微粒子と電荷
的引力による親和性を有することから、この機能性微粒
子は、ベース樹脂より極性樹脂の中に存在しやすい。
【0015】さらにまた、極性樹脂が凝固するとき、収
縮や結晶化するため樹脂内に空隙が生じやすい。
【0016】これらのため、機能性微粒子はこの発明の
樹脂成形物の表面付近に局在化し、樹脂成形物内部で無
駄になることがないので、少量の微粒子を配合すること
により、その機能性を十分に発揮することができる。
【0017】また、上記のように、ベース樹脂の重量平
均分子量を極性樹脂の重量平均分子量より大きくし、極
性樹脂のメルトインデックスをベース樹脂のメルトイン
デックスより大きくすると、極性樹脂をベース樹脂の表
面近くに偏在させる効果がより向上する。このときベー
ス樹脂に極性基があると、極性樹脂との反発が少なく、
微粒子を引きつける傾向があるので、ベース樹脂として
は無極性のものがより好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。この発明にかかる微粒子含有樹脂成形物は、ベー
ス樹脂としての熱可塑性樹脂(以下、「ベース樹脂」と
称する。)、機能性微粒子及び側鎖に極性基を有する樹
脂(以下、「極性樹脂」と称する。)を含有する。
【0019】上記のベース樹脂は、特に限定されるもの
ではなく、通常の汎用樹脂を用いることができる。例と
しては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹脂、AS樹脂、ポリ
エステル、ポリアミド等があげられる。ここで、ポリオ
レフィンとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン等のポリエチレンやポリプロピレン等をあげるこ
とができる。
【0020】これらのベース樹脂の中でも、分極度がゼ
ロかそれに近い樹脂、例えば、ポリオレフィン、ポリエ
ステル、ポリアミド等を用いれば、上記極性樹脂との極
性の差がさらに大きくなり、極性樹脂をベース樹脂の表
面に偏在させる傾向がより強くなる。
【0021】ベース樹脂として側鎖に極性基を有する樹
脂や、分子中の分極度が大きい樹脂を用いると、上記微
粒子含有樹脂成形物の凝固時に機能性微粒子が取り込ま
れやすい傾向にある。
【0022】また、上記のベース樹脂の重量平均分子量
は、特に限定されるものではないが、極性樹脂をベース
樹脂の表面に偏在させる傾向を強めるため、2万〜10
00万とすることが好ましい。2万より小さいと、重量
平均分子量による上記の偏在化の効果が薄れると共に、
上記微粒子含有樹脂成形物を成形したときの引張強度等
の強度が低下する場合がある。1000万を超えると、
加工性が乏しくなる。
【0023】さらに、上記のベース樹脂のメルトインデ
ックス(以下、「MI」と称する。これは、メルトフロ
ーレート(MFR)とも言う。)は、特に限定されるも
のではないが、極性樹脂をベース樹脂の表面に偏在させ
る傾向を強めるため、0.1〜15が好ましい。MIが
15を超えると、上記微粒子含有樹脂成形物を成形した
ときの引張強度等の強度が低下する場合がある。
【0024】なお、MIは、熱可塑性樹脂の溶融時にお
ける流動性を表す尺度であり、ASTM D 1238
やJIS K 7210に規定された押出型プラストメ
ーターを用いて、一定の温度、圧力でオリフィスから熱
可塑性樹脂を押し出し、押し出された量を10分間当た
りのグラム数に換算した値である。
【0025】上記の極性樹脂は、側鎖に極性基を有する
樹脂である。極性基としては、イオン化しやすい基や、
電荷を有する基、分極している基があげられ、極性を有
する官能基であれば特に限定されるものではないが、例
えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メトキシカル
ボニル基、アセトキシ基、アセチル基、アミノ基、シア
ノ基、カルボニル基、スルホン酸基、ハロゲン等をあげ
ることができる。
【0026】このような極性樹脂の例として、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、メタクリル酸−アクリル酸共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル等のビニル系共重合
体等のコポリマー、ポリエーテルケトン等のポリケトン
類、高級アルコール等をあげることができる。
【0027】これらの中でも、上記極性基として電荷を
有さずに分極している基を有する極性樹脂、例えば、ヒ
ドロキシル基、メトキシカルボニル基、アセトキシ基、
アセチル基、シアノ基、カルボニル基等を有する極性樹
脂を用いる場合は、あまり分極していない上記ベース樹
脂と相分離を起こしにくく寸法安定性の上で優れてい
る。このような極性樹脂の例として、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のビニル系共重合体等
のコポリマー、高級アルコール等をあげることができ
る。
【0028】上記の極性樹脂は、上記ベース樹脂として
の熱可塑性樹脂の軟化点より低い軟化点を有することを
要する。これは、上記の極性樹脂、上記ベース樹脂及び
上記機能性微粒子を混練し、成形した後、冷却していく
と、上記ベース樹脂が上記の極性樹脂より先に凝固す
る。このため、上記極性樹脂が先に凝固した上記ベース
樹脂の表面側に偏在しやすくなるからである。
【0029】上記極性樹脂の重量平均分子量は特に限定
されないが、1000〜100000が好ましく、50
00〜10000がより好ましい。1000未満となる
と、ベース樹脂と相分離を起こす場合があり、1000
00を超えると、極性樹脂の流動性が低下し、上記微粒
子含有樹脂成形物の凝固時に、この極性樹脂がベース樹
脂の表面に押し出されずに取り込まれたままベース樹脂
が凝固する場合がある。
【0030】さらに、上記極性樹脂のMIは、特に限定
されるものではないが、ベース樹脂の表面に極性樹脂を
偏在させる傾向を強めるため、5〜5000が好まし
い。MIが5000を超えると、上記微粒子含有樹脂成
形物を成形したときの引張強度等の強度が低下する場合
がある。
【0031】さらにまた、上記極性樹脂を上記ベース樹
脂の表面近くにより偏在させるためには、上記極性樹脂
の凝集力が上記ベース樹脂の凝集力より大きいことが好
ましい。このような凝集力を表す指標として、分子の凝
集エネルギー密度の平方根で表される溶解度因子(溶解
度係数ともいう。以後、「SP値」と称する。)を用い
ることができる。
【0032】上記極性樹脂としては、SP値が9〜11
のものが好ましい。このようなSP値を有する極性樹脂
の例として、エチレン−酢酸ビニル共重合体等をあげる
ことができる。SP値が9未満の場合は極性が弱いため
極性樹脂がベース樹脂の表面に偏在する傾向が弱まる。
また、SP値が11を越えると極性樹脂の重量平均分子
量が大きくなって流動性が低下する傾向があり、上記微
粒子含有樹脂成形物の凝固時に、この極性樹脂がベース
樹脂の表面に押し出されずに取り込まれたままベース樹
脂が凝固する場合がある。
【0033】上記極性樹脂は、側鎖に極性基を有するモ
ノマー単位を1〜50モル%含有させたものがよく、5
〜30モル%含有させたものがより好ましい。側鎖に極
性基を有するモノマー単位が1モル%未満の場合は、上
記の機能性微粒子の機能を発揮させにくくなり、50モ
ル%を越える場合は、物性低下や相分離が生じる場合が
あり、使用できないからである。
【0034】上記極性樹脂のベース樹脂に対する添加量
は、1〜30重量%が好ましい。1重量%未満の場合
は、上記の機能性微粒子の機能を発揮させにくくなり、
30重量%を越える場合は、物性低下や相分離が生じる
場合があり、本願の目的を達成し得ない場合が生ずるか
らである。
【0035】上記の機能性微粒子は、上記の微粒子含有
樹脂成形物中において、固形状を維持する細かい粒子で
あり、その目的によって所定の機能を発揮するものであ
る。機能としては種々あるが、例えば、抗菌性、難燃
性、導電性、帯電防止、吸着性、強度強化、耐熱性、滑
り性、着色等をあげることができる。
【0036】また、上記機能性微粒子は、上記の微粒子
含有樹脂成形物の表面近くに局在化させたものであり、
ベ−ス樹脂及び極性樹脂と混練したとき、ベース樹脂に
は保持されにくく、極性樹脂に保持されやすい。このた
め、金属のような自由電子を有するもの、カチオン性や
アニオン性を有するもの等、電荷を有する固体や分極性
を有する固体、自由電子を有する固体が用いられる。
【0037】そのような例としては、抗菌効果を発揮す
る抗菌剤として、銀粒子、銅粒子、亜鉛粒子、銀含有化
合物、銅含有化合物、亜鉛含有化合物、ケイ酸カルシウ
ムのカルシウムイオンの1/5程度を銀イオンと置換し
たようなケイ酸塩の銀置換体等の銀イオンの交換体、リ
ン酸塩の亜鉛置換体等の亜鉛イオンの交換体、銅イオン
の交換体等をあげることができる。また、電磁波シール
ドや電磁波吸収剤等に用いられる導電剤として、銅粉、
ニッケル粉、アルミ粉、カーボンブラック等をあげるこ
とができる。さらに、静電気防止のため、帯電防止効果
を発揮する帯電防止剤として、各種(固形)界面活性剤
等をあげることができる。さらにまた、吸着効果を発揮
する吸着剤として、活性炭、ゼオライト等をあげること
ができる。また、着色するための着色剤として、酸化チ
タン等の無機顔料やその他の有機顔料等の固形顔料をあ
げることができる。また、滑り性を改良するための充填
剤として、シリカ、アルミナ、炭カル等をあげることが
できる。
【0038】上記抗菌剤、導電剤、帯電防止剤等の金属
粒子や正又は負のイオンを有する物質は、それらの自由
電子、分極性や電荷によって、極性樹脂の極性基とイオ
ン的相互作用で引き合うため、これら機能性微粒子は、
ベース樹脂より極性樹脂に保持される。また、酸化チタ
ン、炭カル、アルミナ等についても、分子の分極性や金
属成分の自由電子等が、極性樹脂の極性基とイオン的相
互作用で引き合うため、これら機能性微粒子は、ベース
樹脂より極性樹脂に保持される。
【0039】この発明にかかる微粒子含有樹脂成形物に
は、上記以外に、種々の目的にしたがって、各種の可塑
剤、充填剤を入れることができる。
【0040】この発明にかかる微粒子含有樹脂成形物の
中でも、特に、上記機能性微粒子として空気酸化等によ
り変色しやすいイオン性の微粒子、例えば、銀粒子や銀
含有化合物等を使用する場合、上記極性基としてイオン
化しやすい基や電荷のある基を有する極性樹脂、例え
ば、カルボキシル基、スルホン酸基等を有する極性樹脂
を用いると、この極性樹脂が上記微粒子を配位したりキ
レート化等するため、この微粒子の酸化を防止すること
ができる。このため、得られる上記微粒子含有樹脂成形
物の変色防止を行うことができる。このような極性樹脂
の例として、エチレン−アクリル酸共重合体、メタクリ
ル酸−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重
合体等をあげることができる。
【0041】上記の各樹脂及び機能性微粒子から所定の
成形物を製造する方法としては、任意の方法を採用する
ことができる。例えば、上記ベース樹脂、上記機能性微
粒子及び上記極性樹脂を全て混合し、これをホッパーに
投入した後、溶融押出しをおこなうことで、成形物を得
ることができる。また、上記の各成分のうち、極性樹脂
と機能性微粒子をまず混合してマスターバッチ化し、ニ
ーダー等で混練してペレット化し、次いで、残りのベー
ス樹脂をこのペレットに混合し、ホッパーに投入した
後、溶融押出しをおこなう方法によっても、成形物を得
ることができる。この方法は、ベース樹脂と機能性微粒
子とが全く混合しない場合に好適である。また、ベース
樹脂と機能性微粒子とが少しでも混合し得る場合は、ま
ず、ベース樹脂と機能性微粒子、又はベース樹脂と極性
樹脂とを混合、ペレット化し、次いで、残りの成分を混
合、溶融押出しをしてもよい。この場合、第三成分とな
る極性樹脂や機能性微粒子の添加量を調整できるので、
要求される機能性のみを変更したい場合等に有効であ
る。
【0042】この発明にかかる微粒子含有樹脂成形物の
成形方法は、上記の押出成形以外に、射出成形、圧縮成
形等、任意の成形方法を取ることができる。得られる成
形物としては、フィルム、シート状物や各種形態を有し
た成形物等があげられ、その他、成形時に発泡させるこ
とにより発泡体等を得ることもできる。
【0043】フィルムは、インフレーション法、一軸延
伸法、二軸延伸法、T−ダイ法等によって製造すること
ができ、また、シート状物は、T−ダイ法、射出成形法
等によって製造することができる。さらに、発泡体は、
押出し発泡法等によって製造することができる。
【0044】得られたフィルム、シート状物、発泡体等
は、そこに含まれる上記微粒子の効果を発揮するので、
その効果にあわせて使用することができる。例えば、上
記微粒子として、抗菌剤を用いる場合は、フルーツキャ
ップ等の青果物等を覆う発泡緩衝材、食器棚や押入れ等
の下敷き抗菌シート、紙や段ボール等の抗菌を目的とし
たラミネート紙、各種抗菌フィルム、又は、青果物や花
卉類等を包む鮮度保持フィルム等として使用することが
できる。
【0045】
【実施例】以下、この発明の実施例について示す。ま
ず、実施例及び比較例で用いたベース樹脂を表1に、機
能性微粒子を表2に示す。また、実施例で用いた極性樹
脂を表3に、比較例で用いたワックス及びポリプロピレ
ン(PP)を表4に示す。なお、以後の各成分の表記
は、各表中の「略号」で示す。また、表5及び表6の項
目において、極性樹脂、ワックス等を第三成分と総括し
て称する。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】微粒子含有樹脂成形物の調製方法 (A)3成分の一括仕込みによる調製 所定の種類及び量のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微
粒子をそれぞれ計り取り、混合(ドライブレンド)し
た。この方法により得たものを、表5、表6において、
「一括」と表記する。 (B)2成分のプレブレンドによる調製 所定の種類及び量のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微
粒子から選ばれる2つの成分をそれぞれ計り取って混合
(プレブレンド)し、ニーダにて十分混練した後、ペレ
ット化した。次いで、上記ペレット及び残りの1成分を
所定の量だけ計り取り、混合した。なお、表5〜表6に
おいて、最初に加えた2成分が、極性樹脂と機能性微粒
子のものを「プレ」と、ベース樹脂と機能性微粒子の
ものを「プレ」と、ベース樹脂と極性樹脂のものを
「プレ」と表記する。
【0051】機能性微粒子含有樹脂成形物のシート状成
形物又は発泡シート並びにフィルムへの成形方法 (1)シート状成形物(プレート)への成形 上記のいずれかの方法で調製されたものを、ホッパーに
投入し、(株)神戸製鋼所製25mm単軸押出機を用い
て、200℃の温度の下、3cm×4cm×2mmのシ
ート状成形物(プレート)を得た。 (2)発泡シートへの成形 上記のいずれかの方法で調製されたものに、所定量の発
泡剤を混合してホッパーに投入し、(1)で使用の単軸
押出機を用いて、200℃の温度の下、3cm×4cm
×2mmの発泡シートを得た。 (3)フィルムへの成形 上記の3成分の一括仕込み法で調製されたものを、ホッ
パーに投入し、(株)神戸製鋼所製25mm単軸押出機
を用いて、200℃の温度の下、溶融混練し、インフレ
ーション法により直径15cm、膜厚50μmのチュー
ブ状フィルム成形体を得た。
【0052】〔実施例1〜11、18〕 抗菌剤含有シ
ート状成形物の製造 表5に記載のベース樹脂、極性樹脂及び抗菌剤からなる
機能性微粒子を、表5に記載の所定の調製方法にしたが
って混合し、上記(1)の方法にしたがってシート状成
形物を得た。
【0053】〔比較例1〜3〕 極性樹脂を用いない抗
菌剤含有シート状成形物の製造 表6に記載のベース樹脂及び抗菌剤からなる機能性微粒
子を、表6に記載の所定の調製方法にしたがって混合
し、上記(1)の方法に準じてシート状成形物を得た。
【0054】〔比較例4〜7〕 極性樹脂のかわりにワ
ックスを用いた場合の抗菌剤含有シート状成形物の製造 表6に記載のベース樹脂、ワックス及び抗菌剤からなる
機能性微粒子を、一括に混合し、上記(1)の方法に準
じてシート状成形物を得た。
【0055】〔比較例8〕 極性樹脂のかわりにポリプ
ロピレン樹脂を用いた場合の抗菌剤含有シート状成形物
の製造 表6に記載のベース樹脂及び抗菌剤からなる機能性微粒
子に、ポリプロピレン樹脂を一括に混合し、上記(1)
の方法に準じてシート状成形物を得た。
【0056】〔実施例12〜13〕 抗菌剤含有発泡シ
ートの製造 表5に記載のベース樹脂、極性樹脂及び抗菌剤からなる
機能性微粒子を、表5に記載の所定の調製方法にしたが
って混合し、上記(2)の方法にしたがって発泡シート
を得た。
【0057】〔比較例9〜11〕 極性樹脂を用いない
場合の抗菌剤含有発泡シートの製造 表6に記載のベース樹脂、抗菌剤からなる機能性微粒子
を、表6に記載の所定の調製方法にしたがって混合し、
上記(2)の方法に準じて発泡シートを得た。また、比
較例11においては、上記のものにワックスを添加して
発泡シートを得た。
【0058】〔実施例14〜17〕 抗菌剤以外の機能
性微粒子を用いた機能性微粒子含有シート状成形物の製
造 表5に記載のベース樹脂、極性樹脂及び各種機能性微粒
子を、表5に記載の所定の調製方法にしたがって混合
し、上記(1)の方法にしたがってシート状成形物を得
た。
【0059】〔比較例12〜17〕 極性樹脂を用いな
い場合の各種機能性微粒子を用いた機能性微粒子含有シ
ート状成形物の製造 表6に記載のベース樹脂、各種機能性微粒子を、表6に
記載の所定の調製方法にしたがって混合し、上記(1)
の方法に準じてシート状成形物を得た。また、比較例1
5及び17においては、上記のものにワックスを添加し
てシート状成形物を得た。
【0060】〔参考例1〕 PP100%のシート状成
形物の製造 参考として、ベース樹脂に用いられるPPを用い、上記
(1)の方法に準じてシート状成形物を得た。
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】シート状成形物の抗菌性試験 実施例1〜13及び18、比較例1〜11によって得ら
れたシート状成形物及び発泡シートについて、下記の方
法にしたがって抗菌性試験を行った。その結果を表7に
示す。抗菌性試験は、次の方法に基づき行った。すなわ
ち、使用菌株として、大腸菌(IFO 3972)を用
い、繊維製品衛生加工協議会が定める「衛生加工製品の
加工効果評価試験方法(シェークフラスコ法)」に準じ
て行った。坂口フラスコにリン酸緩衝液70mlを入
れ、121℃で15分間加熱滅菌した。ここに、各実施
例及び比較例で得た3cm×4cm×2mmのテストピ
ースと、別途培養しておいた菌液5mlを加えて蓋を
し、30±1℃、振とう回転数110rpmで3時間振
とうした。その後、この振とう液1mlについて、標準
寒天培地を使用した混釈平板培養法により、生残菌数を
測定した。なお、初発菌数は、4.2×105 個/ml
であった。
【0064】白色度試験 実施例14及び比較例12によって得られたシート状成
形物を、スガ試験機(株)製カラーコンピューターSM
−3にかけ、明度(L値)及びハンター白色度(H値)
を測定した。また、実施例15及び比較例13によって
得られたシート状成形物を、上記試験機にかけ、明度
(L値)を測定した。これらの結果を表8に示す。
【0065】経時変色試験 実施例1、18及び比較例5によって得られたシート状
成形物を、製造直後、及び3ヵ月放置後に、上記の方法
にしたがって白色度試験を行い、明度(L値)及びハン
ター白色度(H値)を測定した。また、参考例として、
比較例1によって得られたシート状成形物の白色度の経
時変化を測定した。それらの結果を表9に示す。なお、
表9において保色率は、3月後の白色度の製造直後の白
色度に対するその色を保持する割合を示す。
【0066】光沢度試験 実施例14及び比較例12によって得られたシート状成
形物の光沢度を、スガ試験機(株)製デジタル変角光沢
計UGV−5Kを用いて測定した。なお、反射角を75
°とした。その結果を表8に示す。
【0067】分散性試験 実施例16及び比較例14によって得られたシート状成
形物を目視により、機能性微粒子の分散性を調べた。そ
の結果を表8に示す。均一に分散されているものは「良
好」と、均一に分散されていないものは「不良」とし
た。
【0068】導電性試験 実施例17及び比較例15〜16によって得られたシー
ト状成形物を2個の平板電極ではさんで直流電圧を印加
し、1分間充電後の電流値から表面抵抗を測定した。こ
のときの印加電圧は500V、電極間隙は2mmであっ
た。その結果を表8に示す。測定した抵抗値から次式に
したがい、表面抵抗値(δ)を算出した。 δ(Ω)=P/g・R (R:表面抵抗、g:電極間
隙、P:電極の有効円周長)。
【0069】強度試験 実施例1、比較例17及び参考例1によって得られたシ
ート状成形物を、JISK7113に準じて、オートグ
ラフAG50Nを用いて引張り強度を測定した。その結
果を表8に示す。
【0070】寸法安定性 実施例1、比較例17及び参考例1によって得られたシ
ート状成形物を、20℃、60%RHの条件で24時間
調製し、その長径の長さをノギスで計測してその収縮率
を求めた。その結果を表8に示す。
【0071】
【表7】
【0072】
【表8】
【0073】
【表9】
【0074】結果 実施例1〜11と比較例1〜3から、上記のベース樹
脂、極性樹脂及び機能性微粒子の組合せが抗菌効果に好
影響を与えていることが明らかとなった。
【0075】また、実施例1〜11と比較例1〜3及び
比較例4〜7から、ワックスを極性樹脂のかわりに用い
た場合には、ワックスと極性樹脂のいずれも用いない場
合と比べて、同等以上の抗菌効果は発揮するが、極性樹
脂を用いた場合ほど抗菌効果が発揮されないことが明ら
かとなった。特に実施例6と比較例4から、極性樹脂を
用いた場合、少量の機能性微粒子でも良好な抗菌効果を
発揮することが明らかとなった。
【0076】さらに、実施例2〜4から、2成分をプレ
ブレンドし、混練、ペレット化後に残りの1成分を混合
させる場合は、機能性微粒子と極性樹脂をまずプレブレ
ンドしたものの抗菌効果がより大きかった。
【0077】さらにまた、比較例8から明らかなよう
に、極性樹脂の代わりに無極性樹脂を用いた場合は、抗
菌効果が低いことが明らかとなった。
【0078】また、実施例12〜13と比較例9〜11
から、成形物を発泡シートとしたときも、発泡させない
普通のシートと同様に、抗菌効果のあることが明らかと
なった。
【0079】さらに、実施例14〜15と比較例12〜
13から、上記のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微粒
子の組合せが白色度や光沢に好影響を与えていることが
明らかとなった。
【0080】さらにまた、実施例16と比較例14か
ら、上記のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微粒子の組
合せが分散性に好影響を与えていることが明らかとなっ
た。
【0081】また、実施例17と比較例15〜16か
ら、上記のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微粒子の組
合せが導電性に好影響を与えていることが明らかとなっ
た。
【0082】さらに、実施例1と比較例17、参考例1
とから、上記のベース樹脂、極性樹脂及び機能性微粒子
の組合せが、上記の極性樹脂のかわりにワックスを用い
た場合と比べて、成形物の引張り強度や寸法安定性に好
影響を与えていることが明らかとなった。
【0083】さらにまた、実施例1、18と比較例5と
から、第三成分として本発明の極性樹脂を用いた場合
は、ワックスを用いた場合に比べて3月後の白色度の低
下が抑制され、白色度が維持されることがわかった。特
に、極性樹脂として電荷のある官能基を有する樹脂を用
いると、3月後の白色度の変化はAg/CaSiO4
添加しない参考例としてあげた比較例1の場合と同様で
あり、酸化により変色しやすい銀成分による影響を生
じさせないことが明らかとなった。
【0084】〔実施例19、20〕 抗菌剤含有フィル
ムの製造 表10に記載のベース樹脂、極性樹脂及び抗菌剤からな
る機能性微粒子を一括に混合し、上記の方法にしたがっ
てフィルムを得た。
【0085】〔比較例18〜20〕 極性樹脂を用いな
い抗菌剤含有フィルム又は極性樹脂の代わりにワックス
を使用した抗菌剤含有フィルムの製造 表10に記載のベース樹脂、抗菌剤からなる機能性微粒
子、ワックスを各比較例にしたがって一括に混合し、上
記の方法にしたがってフィルムを得た。
【0086】フィルムの抗菌性試験 実施例19〜20、比較例18〜20によって得られた
フィルムについて、下記の方法にしたがって抗菌性試験
を行った。その結果を表10に示す。抗菌性試験は、次
の方法に基づき行った。すなわち、使用菌株として、大
腸菌(IFO 3972)を用い、銀等無機抗菌剤研究
会が定める「抗菌加工製品の抗菌力試験法I(フィルム
密着法)」に準じて行った。各実施例及び比較例で得た
フィルムを5cm×5cm(厚さ1cm以内)に切り、
エタノールを染み込ませたガーゼで軽く2〜3回拭き、
乾燥してから別途培養しておいた菌液0.5mlを接種
した。その上に被覆フィルムを被せて蓋をした後、温度
35±1℃、相対湿度90%以上の条件下で24時間保
存した。その後、試験片に付着している菌をSCDLP
培地10mlで十分に洗い出し、その洗い出した液1m
l中の生残菌数を標準寒天培地を使用した混釈平板培養
法により測定した。なお、初発菌数は、4.4×104
個/mlであった。
【0087】
【表10】
【0088】日持ち向上試験 実施例12又は比較例9で得られたシート状物を用いて
抗菌剤含有の青果物発泡緩衝材、すなわち、フルーツキ
ャップを製造した。これらのフルーツキャップを用い
て、桃(品種:八幡白鳳)の日持ち性を検討した。桃3
2個を実施例12で得られたシート状物からなるフルー
ツキャップで包み、また、桃32個を比較例9で得られ
たシート状物からなるフルーツキャップで包んだ。3日
後及び6日後の桃の傷や腐敗等の有無を目視で行い、桃
の日持ち性を検討した。表11に傷や腐敗等で商品価値
の低下した桃の個数を示した。
【0089】
【表11】
【0090】フィルムを用いた鮮度保持試験 実施例20又は比較例18で得られたフィルムを用い、
青果物及び花卉(トマト、マクワウリ、トウガラシ、キ
ク、グラジオラス)の鮮度保持効果を検討した。上記の
青果物と花卉を実施例20又は比較例18で得られたフ
ィルムで包み、試験に供した。評価は6日後目視により
行い、青果物の場合は、カビ発生の抑制率、花卉の場合
は、商品価値の有無で鮮度保持効果を検討した。表12
にその結果を示す。
【0091】
【表12】
【0092】結果 実施例19〜20、比較例18〜20から、フィルムに
成形しても、抗菌効果は維持されることが明らかとなっ
た。日持ち向上試験より、この発明にかかる抗菌剤含有
樹脂成形物を用いたフルーツキャップは、青果物の表面
の傷や腐敗を抑止することが明らかとなった。鮮度保持
試験より、この発明にかかる抗菌剤含有樹脂フィルム
は、青果物のカビを抑制したり、花卉の品質を保持する
ことが明らかとなった。
【0093】
【発明の効果】この発明によれば、軟化点の差及びベー
ス樹脂と極性樹脂との反発作用によってベース樹脂の表
面に極性樹脂が配されて、かつ、機能性微粒子が電荷的
親和性により極性樹脂に引きつけられると共に、極性樹
脂の結晶の外に押し出され、また、極性樹脂が結晶化し
なくても収縮をおこすことから、機能性微粒子が微粒子
含有樹脂成形物の表面付近に局在化する。
【0094】さらに、ベース樹脂の重量平均分子量を極
性樹脂の重量平均分子量より大きくし、極性樹脂のMI
をベース樹脂のMIより大きくすると、極性樹脂をベー
ス樹脂の表面近くにより偏在させやすくなる。
【0095】これらのため、機能性微粒子はこの発明の
樹脂成形物の表面付近に局在化し、樹脂成形物内部で無
駄になることがなく、少量の微粒子でその機能性を十分
に発揮することができる。
【0096】また、機能性微粒子の添加量を減少させる
ことができるので、成形物の強度等の物性低下を抑える
ことができる。
【0097】さらに、機能性微粒子として抗菌剤を用い
た場合は、この微粒子含有樹脂成形物を、抗菌フィル
ム、鮮度保持フィルム、食器棚や押し入れ等の下敷き抗
菌シート、紙やダンボール等の抗菌を目的としたラミネ
ート紙等の抗菌性フィルムや抗菌性シート、その他、抗
菌性を有する文房具、家庭用品、日用品、抗菌性フルー
ツキャップ等の抗菌性製品に使用することができる。
【0098】さらにまた、機能性微粒子として抗菌剤以
外のものを用いた場合でも、その機能性微粒子の特性に
応じて、コンピューターやテレビ等に用いられる電磁波
シールド用樹脂成形物や帯電防止用樹脂成形物等各種の
用途に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 31/04 C08L 31/04 S 101/00 101/00 (72)発明者 瀧本 眞也 大阪市福島区大開4丁目1番186号 レン ゴー株式会社中央研究所内 (72)発明者 横井 重夫 津山市草加部字松尾峪1170番地の2 西日 本ノバフォーム株式会社内 (72)発明者 田口 進 津山市草加部字松尾峪1170番地の2 西日 本ノバフォーム株式会社内 (72)発明者 横尾 寛 長野県上高井郡小布施町大字雁田361番地 の1 長野ノバフォーム株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂、機能性微粒子及び上記熱
    可塑性樹脂よりも軟化点が低く、側鎖に極性基を有する
    樹脂を含有させてなる微粒子含有樹脂成形物。
  2. 【請求項2】 上記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が2
    万〜1000万、メルトインデックスが0.1〜15で
    あり、上記側鎖に極性基を有する樹脂の重量平均分子量
    が1000〜10万、メルトインデックスが5〜500
    0である請求項1に記載の微粒子含有樹脂成形物。
  3. 【請求項3】 上記側鎖に極性基を有する樹脂の溶解度
    因子が、9〜11である請求項2に記載の微粒子含有樹
    脂成形物。
  4. 【請求項4】 上記側鎖に極性基を有する樹脂は、重量
    平均分子量5000〜10000のエチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体である請求項3に記載の微粒子含有樹脂成形
    物。
  5. 【請求項5】 上記熱可塑性樹脂が無極性である請求項
    1〜4に記載の微粒子含有樹脂成形物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の微粒子
    含有樹脂成形物からなる発泡緩衝体又はフィルム。
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JP8-292570 1996-11-05
JP29257096 1996-11-05
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006031965A3 (en) * 2004-09-13 2006-09-14 Du Pont Controlled release antimicrobial polymer compositions
JP2011006680A (ja) * 2009-05-29 2011-01-13 Bridgestone Corp ポリアミド樹脂組成物及びその製造方法並びに冷媒輸送用ホース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006031965A3 (en) * 2004-09-13 2006-09-14 Du Pont Controlled release antimicrobial polymer compositions
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