JPH10182491A - 花弁状多孔質抗菌剤及び抗菌性組成物 - Google Patents

花弁状多孔質抗菌剤及び抗菌性組成物

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JPH10182491A
JPH10182491A JP35735896A JP35735896A JPH10182491A JP H10182491 A JPH10182491 A JP H10182491A JP 35735896 A JP35735896 A JP 35735896A JP 35735896 A JP35735896 A JP 35735896A JP H10182491 A JPH10182491 A JP H10182491A
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petal
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porous
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JP35735896A
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English (en)
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Mitsunobu Aoyama
光延 青山
Shigeo Takiyama
成生 瀧山
Hidehiko Nishioka
英彦 西岡
Shiro Motoyoshi
嗣郎 源吉
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Maruo Calcium Co Ltd
Original Assignee
Maruo Calcium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の添加で抗菌効果の持続性に優れた花弁
状多孔質抗菌剤を提供する。 【解決手段】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
a/Pの原子比が16.7以下であり、且つ特定の粒子
組成、特定の粒子形状、特定の粒子径と分散度、及び特
定の比表面積を有する粒子に、抗菌性金属イオンを担持
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭酸カルシウムを核
材とする花弁状多孔質構造を有するリン酸カルシウム系
化合物に抗菌性金属イオンを担持してなる花弁状多孔質
抗菌剤、及びそれを含有してなる抗菌性組成物に関し、
詳しくは、利用用途を限定されることなく、少量添加で
持続性のある優れた抗菌効果を発揮する花弁状多孔質抗
菌剤及びこれを含有してなる抗菌性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】銀、銅、亜鉛等の金属化合物が抗菌性を
示すことは広く知られている。近年、快適な生活空間や
衛生面の保持のため抗菌性製品が要望され、様々な用途
に使用されている。抗菌剤としては、無機質担体に抗菌
性金属を付着させたものが多く報告されている。例え
ば、イオン交換性を利用し、ゼオライトに抗菌性金属成
分を保持させた抗菌性組成物、ヒドロキシアパタイトに
銀イオンを担持させた抗菌性組成物、ヒドロキシアパタ
イトに銀イオンを担持させて焼成し、セラミック化した
抗菌性組成物、チタン、マグネシウム、アルミニウム等
の酸化物担体に塩化銀を付着させた抗菌性組成物等が挙
げられる。また、これら抗菌剤はプラスチック、塗料、
シーラント、インキ等に使用が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】抗菌性金属イオンを担
持させることにより高い抗菌効果を得ることができる
が、従来の抗菌剤では基材となる無機質担体の組成と粒
度内容が抗菌効果に影響を与え、十分な抗菌効果を得る
ためには多量に配合する必要がある。例えば、従来の抗
菌剤粒子は分散性や粒子径の均一性には乏しいため、プ
ラスチック、塗料、シーラント、インキ等に配合した場
合、樹脂内に均一に分散せず、抗菌性能が効率よく発揮
されない。従って、十分な抗菌効果を得るために多量に
配合する必要があり、抗菌剤組成物の色彩の低下や表面
の荒れ等の問題、又高コストになるなどの問題で利用範
囲を限定されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意研究の結果、特定の粒子組成、特定
の粒子形状、特定の粒子径と分散度、特定の比表面積を
有するリン酸カルシウム系化合物粒子に抗菌性金属イオ
ンを担持してなる抗菌性粒子及び該抗菌性粒子を含有し
てなる抗菌性組成物が所期の目的の機能を有しているこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0005】本発明の第1は、炭酸カルシウムを核材と
する花弁状多孔質構造を有するリン酸カルシウム系化合
物からなり、Ca/Pの原子比が16.7以下であり、
且つ下記の式(a)〜(g)を満足することを特徴とす
る粒子に抗菌性金属イオンを担持してなる請求項1記載
の花弁状多孔質抗菌剤。 (a)0.1≦dx1≦20(μm) (b)1≦α≦5 但し、α=d50/dx1 (c)0≦β≦2 但し、β=(d90−d10)/d
50 (d)0.01≦dx2≦1(μm) (e)95≦ω1≦99 (f)70≦ω2≦95 (g)50≦Sw1≦500(m2/g) 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm)。 α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のの50%平均粒子径(μm)。 β :シャープネス。 d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子ののふるい通過側累計90%粒子径
(μm)。 d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子ののふるい通過側累計10%粒子径
(μm)。 dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
た粒子のの平均細孔径(μm)。 ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
空隙率(%) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g)
【0006】
【発明の実施の態様】本発明の花弁状多孔抗菌剤の重要
な特徴は粒子形状にあり、単なるリン酸カルシウム系化
合物ではなく、花弁状構造を有する多孔質リン酸カルシ
ウム系化合物で構成されていることにある。花弁状構造
であることから高比表面積であり、優れた担持性能があ
るのはもちろん、高い徐放性能を有し、担持物を効果的
に発散させることが可能であるため、持続性のある優れ
た抗菌効果を可能とする。また、樹脂等に配合した場
合、樹脂を花弁状構造内に取り込み、且つリン酸カルシ
ウム系化合物であることから多数の水酸基が存在し、樹
脂と良好な親和性を持つ。粒度内容については、優れた
分散性とシャープな粒度分布を有することから、凝集に
よる徐放性能の低下がなく、均一な抗菌性能を発揮し、
また優れた粒度の分散性、均一性により、あらゆる用途
に限定されることなく使用できる花弁状多孔質抗菌剤を
発明した。
【0007】本発明の第2は、上記花弁状多孔質抗菌剤
を含有してなる抗菌性組成物であり、特定の粒子形状、
優れた分散性、粒子径の均一性を有する該抗菌剤を含有
することにより、優れた抗菌性を発揮する抗菌性組成物
である。その利用用途は特に限定されないが、特に有用
である用途は合成樹脂製品であり、樹脂内において極め
て均一に分散し、良好な抗菌効果を発揮する。また、プ
ラスチック製品においてより効果的であるのは、フィル
ム、繊維類であり、該抗菌剤の持つ特定の粒子形状、優
れた分散性、粒子径の均一性を余すことなく利用でき
る。
【0008】樹脂等の成型品に抗菌剤を配合する場合、
抗菌作用を有するのは成型品表面の抗菌剤であるので、
良好な抗菌作用を得るには樹脂内に均一に分散する必要
があり、また、配合量を多くする必要があるが、用途に
よっては配合量を限定される。例えば、樹脂フィルムに
おいては一般に透明性等を要求されるため、配合量をご
く少量に抑える必要があるが、抗菌剤の配合量を減らす
ことにより抗菌作用が低下してしまう。従って、樹脂内
に埋没してしまい抗菌作用を成さない粒子を可能な限り
少なくし、樹脂表面に抗菌剤を突起させてやる必要があ
る。抗菌剤を突起させる場合、粗大粒子の混在による樹
脂表面が荒れや、抗菌剤自体の脱離等の問題が生じない
ようにする必要があり、抗菌剤に優れた粒度内容が要求
される。本発明の抗菌性組成物は、良好な粒度内容を有
する該抗菌剤を樹脂内全体に均一に分散させることを可
能とし、これにより上記問題を解決したものである。以
下、本発明を詳記する。
【0009】本発明の花弁状多孔質抗菌剤を構成する花
弁状多孔質リン酸カルシウム系化合物としては特に制限
はないが、非晶質リン酸カルシウム〔略号ACP、化学
式Ca3 (PO4 2 ・nH2 O〕、フッ素アパタイト
〔略号FAP、化学式Ca10(PO4 6 2 〕、塩素
アパタイト〔略号CAP、化学式Ca10(PO4 6
2 〕、ヒドロキシアパタイト〔略号HAP、化学式C
10(PO4 6 (OH)2 〕、リン酸八カルシウム
〔略号OCP、化学式Ca8 2 (PO4 6 ・5H2
O)、リン酸三カルシウム〔略号TCP、化学式Ca3
(PO4 2 〕、リン酸水素カルシウム(略号DCP、
化学式CaHPO4 )、リン酸水素カルシウム二水和物
(略号DCPD、化学式CaHPO4 ・2H2 O)等が
例示でき、一種又は二種以上でもよく、中でも組成の安
定性が高いという観点からヒドロキシアパタイト、リン
酸八カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸水素カル
シウムが好ましく、ヒドロキシアパタイトが特に好まし
い。また、安定性が最も高いヒドロキシアパタイトの含
有率に関して言えば、全リン酸カルシウム系化合物に対
して10重量%以上が好ましく、50重量%がより好ま
しく、90重量%が最も好ましい。
【0010】本発明の花弁状多孔質抗菌剤の粒子に占め
るCa/Pの原子比は、16.7以下であり、効率よく抗
菌性金属イオンを担持させるという観点から、5.56
以下が好ましく、3.33以下がさらに好ましく、1.
85以下が最も好ましい。Ca/Pの原子比が16.7
を越えると抗菌性金属イオンが十分に担持されない。ま
た下限は、粒子の安定性を維持するという観点から1.
60程度が好ましい。また、核材として用いた炭酸カル
シウムがすべてリン酸カルシウム系化合物に変化して核
材としての炭酸カルシウムが粒子中に存在せず、粒子重
量の100%(Ca/Pの原子比は1〜1.67)が花弁
状多孔質リン酸カルシウム系化合物に変化しても何ら問
題はない。
【0011】本発明の花弁状多孔質抗菌剤に担持させる
抗菌性金属イオンは特に制限はないが、銀、銅、亜鉛が
好ましく、特に高い抗菌力を持つという観点から、銀イ
オンがより好ましい。また、花弁状多孔質抗菌剤に対し
て担持させる抗菌性金属イオンの割合については、特に
制限はないが、0.1重量%未満では十分な抗菌効果が
得られなくなる傾向があり、また、10重量%を越える
と高い抗菌効果が得られるものの、抗菌剤の変色が著し
く、コスト的にも問題となる傾向にあるという観点か
ら、0.1〜10重量%が好ましく、1〜5重量%がよ
り好ましい。
【0012】本発明における花弁状多孔質抗菌剤の平均
粒子径dx1は、0.1≦dx1≦20(μm)であ
り、好ましくは0.2≦dx1≦10(μm)、さらに
好ましくは0.5≦dx1≦5(μm)である。平均粒
子径dx1が0.1μm未満の場合、粒子の凝集性が強
まり抗菌性能が低下し、また、樹脂フィルム等に配合し
た場合、樹脂内に埋没して抗菌性能を成さない粒子とな
る。平均粒子径dx1が20μmを越えた場合、粒子の
空隙部分が樹脂等で全て満たされると、平均粒子径を直
径とする球体の面積となり、有効面積(薬剤が放散され
る面積)が小さくなり、抗菌効果が低下し、また、樹脂
等に配合した場合に、成型品の表面が荒れる原因とな。
【0013】本発明の花弁状多孔質抗菌剤の粒子の分散
性α及び粒子の均一性βは、それぞれ1≦α≦5、0≦
β≦2であり、より好ましくは1≦α≦2、0≦β≦1
である。粒子の分散性αが5を越えた場合、粗大な凝集
体の割合が多くなり、抗菌性能を有する粒子の有効面積
が小さくなり、また、樹脂等に配合した場合、良好な分
散性が得られない。粒子の分散性αが1未満の場合、微
細粒子の割合が大きくなり、粒子の凝集性が強まり、抗
菌性能を有する粒子の有効面積が小さくなる。また、粒
子の均一性βが2を越えた場合、粒子径が不均一である
と同時に、抗菌効果にもばらつきを生じ、また、樹脂フ
ィルム等に配合した場合、樹脂内に埋没し抗菌作用を成
さない微細粒子や、樹脂表面の荒れや粒子の脱離を起こ
す粗大粒子の割合が増加する。
【0014】本発明の花弁状多孔質抗菌剤の平均細孔径
dx2は、0.01≦dx2≦1(μm)である。平均
細孔径dx2が0.01未満の場合、細孔径が小さいた
め担持物の徐放が良好に行われず、抗菌効果が発揮され
ない。また、平均細孔径dx2が1を越えた場合、細孔
径が大きいため担持物の徐放が良好に行われず、抗菌効
果に持続性がなくなる。
【0015】本発明の花弁状多孔質抗菌剤の静置空隙率
ω1及び加圧空隙率ω2は、それぞれ95≦ω1≦9
9、70≦ω2≦95である。静置空隙率ω1が95未
満、加圧空隙率ω2が70未満の場合、空隙率が小さい
ため、担持量が不十分になる。また、静置空隙率ω1が
99、加圧空隙率ω2が95を越えた場合、担持量は十
分あるものの、抗菌性を有する粒子の有効面積が小さく
なる。
【0016】本発明の花弁状多孔質抗菌剤のBET比表
面積Sw1は、50≦Sw1≦500(m2/g)であ
り、好ましくは100≦Sw1≦400(m2/g)であ
る。BET比表面積Sw1が50未満の場合、良好な担
持、徐放性能が得られないことはもとより、樹脂との親
和性も低くなる。また、BET比表面積Sw1が500
を越える場合、担持性能は高いものの、担持物の良好な
発散が行われず、良好な徐放性能が得られなくなる。
【0017】本発明の花弁状多孔質抗菌剤の調製方法に
ついては、特に制限はないが、例えば、炭酸カルシウム
を分散した水系中で、水可溶性リン酸、又は、水可溶性
リン酸塩とを徐々に反応させて、核材表面で花弁状多孔
質リン酸カルシウム系化合物を生成させることにより調
製される。具体的には、特定の核材となる炭酸カルシウ
ムの水懸濁液分散体と燐酸の希釈水溶液及び/又は特定
の燐酸2水素カルシウムの水懸濁液分散体及び/又は特
定の燐酸水素カルシウム2水塩の水懸濁液分散体を特定
の割合で特定の混合条件において混合、特定の熟成条件
で熟成し、抗菌性金属イオンを金属塩水溶液の状態で添
加することにより、調製する方法が例示される。
【0018】以下に、本発明の花弁状多孔質構造を有す
るリン酸カルシウム系化合物の内、特に好ましく用いる
ことのできる花弁状多孔質ヒドロキシアパタイトを主成
分とし、抗菌性金属イオンとして硝酸銀水溶液を用いた
場合の調製方法について、より具体的に例示する。
【0019】粒度分布測定器(株式会社島津製作所製S
A−CP3)により測定した平均粒子径が0.1〜5μ
mである炭酸カルシウムの水懸濁液分散体と燐酸の希釈
水溶液及び/又は粒度分布測定器(株式会社島津製作所
製SA−CP3)により測定した平均粒子径が2〜10
μmであるリン酸二水素カルシウムの水懸濁液分散体及
び/又は粒度分布測定器(株式会社島津製作所製SA−
CP3)により測定した平均粒子径が2〜10μmであ
るリン酸水素カルシウム二水塩の水懸濁液分散体をCa
/Pの原子比が1.60〜16.7となる割合で水中で
下記の混合条件で混合後、更に下記の熟成条件で熟成を
行い、硝酸銀水溶液を花弁状多孔質粒子に対して0.5
〜10重量%になるように添加し、脱水、水洗を行い、
300度以下の乾燥雰囲気下で乾燥し、解砕仕上げを行
う。
【0020】混合条件 炭酸カルシウムの水懸濁液分散体固形分濃度 1〜15
重量% 燐酸の希釈水溶液濃度 1〜50重量% 混合攪拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 混合時間 0.1〜150時間 混合系水懸濁液温度 0〜80℃ 混合系の水懸濁液pH 5〜9 熟成条件 熟成系のCa濃度 0.4〜5重量% 熟成時間 0.1〜100時間 熟成系水懸濁液温度 20〜80℃ 攪拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 熟成系水懸濁液pH 6〜9 銀イオン担持条件 硝酸銀水溶液濃度 0.1〜1.0mol/l 添加銀イオン量 0.1〜10重量% 攪拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 担持時間 3〜24時間 担持温度 10〜80℃
【0021】本発明の花弁状多孔質抗菌剤は、粒子の分
散性,安定性等をさらに高めるために、シランカップリ
ング剤やチタネートカップリング剤等のカップリング
剤、有機酸、例えば脂肪酸,樹脂酸,アクリル酸等の
α、βモノエチレン性不飽和カルボン酸及びそのエステ
ル類,シュウ酸,クエン酸等の有機酸,酒石酸、フッ酸
等の無機酸、それらの重合物及び共重合物,それらの
塩,又はそれらのエステル類等の表面処理剤、界面活性
剤やヘキサメタリン酸ソーダ、ピロリン酸、ピロリン酸
ソーダ、トリポリリン酸、トリポリリン酸ソーダ、トリ
メタリン酸、ハイポリリン酸等の縮合リン酸及びその塩
等を、常法に従い添加又は表面処理してもさしつかえな
い。
【0022】本発明の抗菌性組成物としては特に限定さ
れないが、例えば、特に有用である合成樹脂において、
熱可塑性樹脂ではポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、
ポリアクリル酸アミド、ポリエステル、ポリアクリロニ
トリル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン等が挙げられ、熱硬化性樹脂ではフェノール樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ケイ素樹脂等が挙げ
られるが、特に限定することなく使用できるが、フィル
ム、繊維用途に関しては、特にポリオレフィンや飽和ポ
リエステル、ポリエチレンが好適である。合成樹脂製品
として具体的には、プラスチック成型品、塗料、シーラ
ント、インキ等であり、特に効果的に抗菌作用を付与で
きるものとして、文房具や家電製品等のボディーとなる
プラスチック部品や樹脂繊維、食品包装用等のフィルム
類が例示できる。その他、製紙、ゴム、天然繊維等に使
用が可能である。
【0023】本発明の抗菌組成物の抗菌剤の配合量は特
に限定されることはないが、十分な抗菌効果を得るとい
う観点から、樹脂全重量の0.01〜10重量%が好ま
しい。また、配合方法については、特に制限されること
はなく、公知の方法で良好な分散状態が得られる。
【0024】本発明の抗菌性組成物に配合される他の成
分としては、特に制限はないが、必要に応じて炭酸カル
シウム、リン酸ジルコニル、ゼオライト等の無機粒子を
目的に応じて一種又は二種以上配合してもさしつかえな
く、また、花弁状構造を有しない非晶質リン酸カルシウ
ム〔略号ACP、化学式Ca3 (PO4 2 ・nH
2O〕、フッ素アパタイト〔略号FAP、化学式Ca10
(PO4 6 2 〕、塩素アパタイト〔略号CAP、化
学式Ca10(PO4 6 Cl2 〕、ヒドロキシアパタイ
ト〔略号HAP、化学式Ca10(PO4 6 (O
H)2 〕、リン酸八カルシウム〔略号OCP、化学式C
8 2 (PO4 6 ・5H2 O)、リン酸三カルシウ
ム〔略号TCP、化学式Ca3 (PO4 2 〕、リン酸
水素カルシウム(略号DCP、化学式CaHPO4 )、
リン酸水素カルシウム二水和物(略号DCPD、化学式
CaHPO4 ・2H2 O)等の本発明の花弁状多孔質抗
菌剤と異なる、花弁状構造を有しないリン酸カルシウム
系化合物を目的に応じて一種又は二種以上配合してもさ
しつかえない。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げてさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに制限されるも
のではない。尚、以下の記載において、「%」は特に断
らない限り、「重量%」を表す。
【0026】実施例及び比較例に使用する炭酸カルシウ
ムの水懸濁液分散体a及びbの調製方法。 炭酸カルシウムの水懸濁液分散体aの調製 比重1.055で温度が8℃の石灰乳(水酸化カルシウ
ムの水懸濁液)7000リッターに、炭酸ガス濃度27
重量%の炉ガスを24m3の流速で導通しpH9まで炭酸
化反応を行い、その後40〜50℃で5時間撹拌熟成を
行う事により粒子間のアルカリを溶出させpH10.8
として分散させ、電子顕微鏡写真より測定した平均粒子
径0.05μmで粒度分布測定器(株式会社島津製作所
製SA−CP3)により測定した平均粒子径が0.48
μmである炭酸カルシウムの水懸濁液分散体aを調製し
た。
【0027】炭酸カルシウムの水懸濁液分散体bの調製 丸尾カルシウム株式会社製重質炭酸カルシウム「スーパ
ーSSS」(1.2m2/g)に水を添加混合後、TKホ
モミキサー(5000rpm,15分間)にて撹拌分散
させて固形分濃度25%の電子顕微鏡写真より測定した
平均粒子径3μmで粒度分布測定器(株式会社島津製作
所製SA−CP3)により測定した平均粒子径が3.4
μmである炭酸カルシウムの水懸濁液分散体bを調製し
た。
【0028】実施例1〜6、比較例1〜7 表1、2、3に記載した原料及び混合条件に従い、邪魔
板付きステンレスタンクに直径0.6mのタービン羽根
1枚の撹拌機付きの0.4m3ステンレスタンクに希釈濃
度調製及び温調した炭酸カルシウムの水懸濁液分散体を
投入し、撹拌下において燐酸の希釈水溶液を滴下混合
し、記載した熟成条件に従い撹拌を行いながら熟成し
た。熟成終了後、記載した条件で攪拌しながら硝酸銀水
溶液を添加し、銀イオンを担持した。脱水、水洗を行
い、固形分濃度8%に調整し、スプレ−乾燥を行うこと
により炭酸カルシウムを基体とする粒子表面が花弁状多
孔質ヒドロキシアパタイトで被覆された粒子に銀イオン
を担持した花弁状多孔質抗菌剤D1〜D6(実施例1〜
6)とE1〜E4(比較例1〜4)を調製した。また、
硝酸銀水溶液を添加しないこと以外はD1、D3、D5
と同様の方法で抗菌性金属イオンを担持しない花弁状多
孔質粒子F1、F2、F3を調製した(比較例5〜
7)。なお、原料及び水の合計重量は400kgとした。
スプレ−乾燥条件は噴霧時の粒径約0.1mm、入り口に
おける熱風温度250℃、乾燥時間約10秒、乾燥直後
の乾燥品の200℃,2時間での加熱減量が5〜8%で
あった。実施例1〜6で調製された花弁状多孔質抗菌剤
D1〜D6の粉体物性を表4に、比較例1〜7で調製さ
れたE1〜E4及びF1〜F3の粉体物性を表5に示
す。表4より、本発明の花弁状多孔質抗菌剤は、優れた
粒子の均一性、分散性と高い比表面積、空隙率を持つこ
とが確認できる。また、本発明の花弁状多孔質抗菌剤を
構成する花弁状多孔質粒子の組成と市販のヒドロキシア
パタイトを比較するために、実施例1、3、5の粒子D
1、D3、D5において抗菌性金属イオンを担持させる
ために用いた粒子(担体粒子)F1、F2、F3(比較
例5、6、7)について、X線回折を行った。図1、
2、3に粉末X線回折図を示す。図1、2の粉末X線回
折の結果よりF1、F2についてはリン酸カルシウム系
化合物と炭酸カルシウム(カルサイト)以外は認められ
なかった。リン酸カルシウム系化合物の主成分はヒドロ
キシアパタイト(HAP)であり、微量のリン酸八カル
シウム(OCP)を含んでいることが確認できた。F3
については、図3より炭酸カルシウムは認められず、リ
ン酸カルシウム系化合物以外は認められなかった。リン
酸カルシウム系化合物の主成分はヒドロキシアパタイト
(HAP)であり、微量のリン酸八カルシウム(OC
P)を含んでいることが確認できた。また、実施例1で
得られた抗菌剤D1の粒子構造を示す電子顕微鏡写真を
図4(1000倍)、図5(10000倍)に示す。図
4、図5より本発明の花弁状多孔質抗菌剤は花弁状多孔
質構造を有することが確認できる。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】比較例8〜13 表1の実施例1、2の担持混合条件に従い、市販のヒド
ロキシアパタイト(商品名:リン酸カルシウム、米山化
学工業株式会社製)(比較例8、9)、リン酸ジルコニ
ル(商品名:リン酸ジルコニル、新日本金属化学株式会
社製)(比較例10、11)、ゼオライト(商品名:A
型ゼオライト、触媒化成工業株式会社製)(比較例1
2、13)に銀イオンを担持させたG1〜G6を調製し
た。これらの物性について表6に示す。G1の粒子構造
を示す電子顕微鏡写真を図6(1000倍)、図7(1
0000倍)に示す。図6、図7より、G1は微細な粒
子と該粒子の凝集物であり、花弁状多孔質構造を有する
ものではないことが確認できた。また、比較例8、9で
用いた市販のヒドロキシアパタイトの組成を調べるため
粉末X線回折を行った。図8に粉末X線回折図を示す。
図8より、市販のヒドロキシアパタイトの主成分は、ヒ
ドロキシアパタイト(HAP)の他に、微量のリン酸水
素カルシウム二水和物(DCPD)を含んでいることが
確認できた。
【0035】
【表6】
【0036】(抗菌剤粒子の抗菌効果の評価)実施例1
〜6のD1〜D6及び比較例1〜13のE1〜E4、F
1〜F3、G1〜G6の抗菌剤粒子の一般細菌に対する
抗菌効果を以下の方法により評価した。日本製薬(株)
製のSCDLP寒天培地(細菌用)を溶解し、45℃に
保温しながら一般雑菌を含む汚水を溶解培地100ml当
たり3ml添加した培地10mlに抗菌性粒子サンプルを所
定量添加しよく攪拌する。これをシャーレに入れ、培地
が固まった後、蓋をして裏返しにした状態で培養する。
培養条件は30℃、5日間とする。菌の発生の有無を表
7に示す。表7に示す通り、本発明の花弁状多孔質抗菌
剤は他の抗菌剤に比べ、少量添加で優れた抗菌効果を有
することが確認できる。
【0037】
【表7】 評価基準: A:菌の発生が全くない B:菌の発生がある
【0038】(抗菌剤粒子の担持性能の評価)実施例1
〜6のD1〜D6及び比較例1〜13のE1〜E4、F
1〜F3、G1〜G6の抗菌剤粒子の銀イオンの担持性
能を確認するため、各抗菌剤を水道水を用い1%の水懸
濁液とし、常温にて24時間攪拌後、脱水、乾燥し、各
抗菌剤の銀の含有量を測定した。これらの結果を表8に
示す。表8に示す通り、本発明の花弁状多孔質抗菌剤は
他の抗菌剤に比べ、銀イオンの水への溶出が低いことが
確認できる。
【0039】
【表8】 * 蛍光X線による測定
【0040】本発明の抗菌性組成物とその抗菌効果につ
いて、ポリプロピレン成型品とポリエチレンフィルム、
ポリエステル繊維、アルキド塗料を例に以下に記載す
る。
【0041】実施例7〜12、比較例14〜19 ポリプロピレン樹脂ペレットに、実施例1〜6で得た抗
菌剤D1〜D6及び比較例8〜13で得た抗菌剤G1〜
G6を樹脂に対して1.0%及び、2.0%ブレンドし
たものを混練押し出し機で混練し、抗菌剤を配合したポ
リプロピレン樹脂ペレットを得た。このペレットを射出
成形法にてポリプロピレン成型品からなる抗菌性組成物
を得た。
【0042】実施例13〜18、比較例20〜25 実施例1〜6で得た抗菌剤D1〜D6及び比較例8〜1
3で得た抗菌剤G1〜G6のエチレングリコールスラリ
ーをポリエステル化反応前に添加しポリエステル化反応
を行い、実施例及び比較例の抗菌剤1.0%及び、2.
0%含有した極限粘度数(オルソクロロフェノール,3
5℃)0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート
を調製した。該ポリエチレンテレフタレートを160℃
で乾燥した後290℃で溶融押し出し、40℃に保持し
たキャスティングドラム上に急冷固化せしめて未延伸フ
ィルムを得た。引き続き、該未延伸フィルムを加熱ロー
ラーで70℃に予熱した後、赤外線ヒーターで加熱しな
がら縦方向に3.6倍延伸した。続いて90℃の温度で
横方向に4.0倍に延伸した後200℃で熱処理を行
い、厚さ15μmの二軸配向ポリエチレンフィルムから
なる抗菌性組成物を得た。
【0043】実施例19〜24、比較例26〜31 テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを原料と
し、実施例1〜6で得た抗菌剤D1〜D6及び比較例8
〜13で得た抗菌剤G1〜G6を生成ポリエステルに対
して1.0重量%及び、2.0重量%になるように添加
し、常法により重合反応を行った後、チップ状で取り出
しポリエチレンテレフタレートを得た。ポリエステル中
での合成樹脂添加剤の分散性は良好であった。このポリ
エステルを押し出し成型器に供給し、290℃で紡糸を
行い、得られた未延伸糸を75℃及び96℃の水浴中の
二段で3倍に延伸し、ポリエステル繊維からなる抗菌性
組成物を得た。
【0044】実施例25〜30、比較例32〜37 以下の配合に実施例1〜6で得た抗菌剤D1〜D6及び
比較例8〜13で得たの抗菌剤G1〜G6を2.0g及
び4.0g添加し、当社製SGミルを使用して容器直径
100mm、分散ディスク60mmφ平2枚羽根、2000
〜2200rpmで約15分攪拌し、アルキド塗料からな
る抗菌性組成物(抗菌性アルキド塗料)を得た。得られ
た抗菌性アルキド塗料を3mil のアプリケーターでガラ
ス板に塗布後、2日間乾燥して抗菌性アルキド塗料塗膜
を得た。 (配合) アルキド樹脂 P470−70 221g チタン白 R−820 92g 炭酸カルシウム 商品名:MC−K 丸尾カルシウム(株)製 32g ドライヤー 14g ソルベントケロシン 48g 皮張防止剤ディスパロン#501 1g ガラスビーズ 250g
【0045】実施例7〜12、比較例14〜19の抗菌
性ポリプロピレン成型品、実施例13〜18、比較例2
0〜25の抗菌性ポリエチレンフィルム及び、実施例1
9〜24、比較例26〜31の抗菌性ポリエステル繊
維、実施例25〜30、比較例32〜37の抗菌性アル
キド塗料の各抗菌性組成物の抗菌効果を以下の方法で確
認した。一般雑菌を含む汚水に蛋白質を含む加水分解物
であるペプトンを加えた液を、各抗菌性組成物に付着さ
せて温度24℃、湿度90〜100%の培養器に入れ
る。24時間後に取り出し、各抗菌性組成物上の付着液
を生理食塩水で洗い取り、この洗液を寒天培地に塗りつ
け、再び培養器に入れる。48時間後取り出し菌の状態
を確認した。結果を表9〜12に示す。表9〜12に示
す通り、本発明の抗菌性組成物は各種用途において優れ
た抗菌効果を有することが確認できる。
【0046】
【表9】 A:菌の発生が全くない B:菌の発生がある
【0047】
【表10】 A:菌の発生が全くない B:菌の発生がある
【0048】
【表11】 A:菌の発生が全くない B:菌の発生がある
【0049】
【表12】 A:菌の発生が全くない B:菌の発生がある
【0050】
【発明の効果】叙上の通り、特定の粒子組成、特定の粒
子形状、特定の粒子径と分散度、特定の比表面積内容を
有する本発明の花弁状多孔質抗菌剤及びこれを含有して
なる抗菌性組成物は、利用用途を限定されることなく、
少量添加で持続性のある優れた抗菌効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の粒子D1における担体粒子F1(=
比較例5)の粉末X線回折図である。
【図2】実施例3の粒子D3における担体粒子F2(=
比較例6)の粉末X線回折図である。
【図3】実施例5の粒子D5における担体粒子F3(=
比較例7)の粉末X線回折図である。
【図4】実施例1の粒子D1の粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率1000倍)である。
【図5】実施例1の粒子D1の粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率10000倍)である。
【図6】比較例8の粒子G1の粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率1000倍)である。
【図7】比較例8の粒子G1の粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率10000倍)である。
【図8】比較例8、9で用いた市販ヒドロキシアパタイ
トの粉末X線回折図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
    質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
    a/Pの原子比が16.7以下であり、且つ下記の式
    (a)〜(g)を満足する粒子に抗菌性金属イオンを担
    持してなることを特徴とする花弁状多孔質抗菌剤。 (a)0.1≦dx1≦20(μm) (b)1≦α≦5 但し、α=d50/dx1 (c)0≦β≦2 但し、β=(d90−d10)/d
    50 (d)0.01≦dx2≦1(μm) (e)95≦ω1≦99 (f)70≦ω2≦95 (g)50≦Sw1≦500(m2/g) 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
    径(μm)。 α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子のの50%平均粒子径(μm)。 β :シャープネス。 d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子ののふるい通過側累計90%粒子径
    (μm)。 d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子ののふるい通過側累計10%粒子径
    (μm)。 dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
    た粒子のの平均細孔径(μm)。 ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
    方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
    記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
    kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
    定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
    空隙率(%) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g)
  2. 【請求項2】 平均粒子径dx1が下記の式(j)を満
    足する請求項1記載の花弁状多孔質抗菌剤。 (j)0.2≦dx1≦10(μm)
  3. 【請求項3】 平均粒子径dx1が下記の式(k)を満
    足する請求項2記載の花弁状多孔質抗菌剤。 (k)0.5≦dx1≦5(μm)
  4. 【請求項4】 分散係数α及びシャープネスβが下記の
    式(l)及び(m)を同時に満足する請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の花弁状多孔質抗菌剤。 (l)1≦α≦2 (m)0≦β≦1
  5. 【請求項5】 BET比表面積Sw1が下記の式(n)
    を満足する請求項1〜4のいずれか1項に記載の花弁状
    多孔質抗菌剤。 (n)100≦Sw1≦400(m2/g)
  6. 【請求項6】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
    5.56以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の花弁状多孔質抗菌剤。
  7. 【請求項7】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
    3.33以下である、請求項6記載の花弁状多孔質抗菌
    剤。
  8. 【請求項8】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
    1.85以下である、請求項7記載の花弁状多孔質抗菌
    剤。
  9. 【請求項9】 リン酸カルシウム系化合物が化学式Ca
    10(PO4 6 (OH)2 のヒドロキシアパタイトであ
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の花弁状多孔質抗
    菌剤。
  10. 【請求項10】 抗菌性金属イオンが銀、銅、亜鉛から
    成る群より選ばれた1種又は2種以上である請求項1〜
    9のいずれか1項に記載の花弁状多孔質抗菌剤。
  11. 【請求項11】 粒子重量に対して抗菌性金属イオンを
    0.5〜10重量%担持してなる請求項1〜10のいず
    れか1項に記載の花弁状多孔質抗菌剤。
  12. 【請求項12】 粒子重量に対して抗菌性金属イオンを
    1〜5重量%担持してなる請求項11記載の花弁状多孔
    質抗菌剤。
  13. 【請求項13】 抗菌性金属イオンとして銀イオンを担
    持してなる請求項1〜12のいずれか1項に記載の花弁
    状多孔質抗菌剤。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の花弁状多孔質抗菌剤を含有してなることを特徴とする
    抗菌性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119495A (ja) * 1998-10-19 2000-04-25 Toray Ind Inc ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム
WO2017043585A1 (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 日本製紙株式会社 リン酸カルシウム微粒子と繊維との複合体、および、その製造方法

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