JPH10181013A - 圧電アクチュエータとその製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータとその製造方法

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JPH10181013A
JPH10181013A JP8349029A JP34902996A JPH10181013A JP H10181013 A JPH10181013 A JP H10181013A JP 8349029 A JP8349029 A JP 8349029A JP 34902996 A JP34902996 A JP 34902996A JP H10181013 A JPH10181013 A JP H10181013A
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actuator
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なアクチュエータの駆動特性を実現しつ
つ、発生応力を低く抑えることを可能とし、信頼性の高
いアクチュエータを得る。 【解決手段】基板1上に、電極を有する圧電素子2を備
えてなる圧電アクチュエータ10において、上記圧電素
子2と基板1との接合部の側面に、曲率半径0.5〜8
0μmの凹曲面部7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を用いた
ユニモルフ型やバイモルフ型等の、屈折変位を発生させ
るタイプのアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ユニモルフ型やバイモルフ型のアクチュ
エータは、基板に接合された圧電素子に電圧を印加する
ことにより、該圧電素子を基板と共に屈折変形させ、電
気的エネルギーを機械的エネルギーに容易に変換せしめ
るデバイスである。この圧電アクチュエータは、特に発
音体(スピーカー等)、インクジェットプリンタヘッ
ド、各種振動子等に用いられる。また、この圧電アクチ
ュエータは、圧電素子の変位を拡大して出力することが
可能であり、ミクロンオーダーの優れた位置決め精度を
有する。
【0003】図4に、圧電アクチュエータ10をインク
ポンプとして用いたインクジェットプリンターヘッドの
一例を示す。このヘッドの概略構造は、インク室21と
これに連通するノズル22を備えたヘッド基板20に、
圧電アクチュエータ10を接合してある。この圧電アク
チェータ10は、各インク室21に圧力を加える振動板
となる薄肉の基板1の表面に、上部電極4を有する圧電
素子2を接合層5を介して備えたものである。そして、
上記上部電極4と下部電極を成す基板1との間に電圧を
印加して圧電素子2と基板1を変形させ、インク室21
内の圧力を上昇させることによって、インク(不図示)
をノズル22より噴出させるようになっている。
【0004】なお、上記基板1、ヘッド基板20は金属
材で形成されており、図では1つのインク室21しか示
していないが、同様のものが複数、一列に並んでインク
ジェットヘッドを構成している。
【0005】また、特開平6−40030号、特開平6
−218929号公報等に示されるように、このインク
ジェットヘッドの材質としてセラミックスを用いること
も提案されている。
【0006】例えば図4と同じ構造で、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムのうちのいず
れか一種類を主成分とするセラミックスからなるヘッド
基板20に、酸化ジルコニウムを主成分とするセラミッ
クスからなる基板1を備え、この基板1に、PZTなど
の圧電素子2を上部電極4と下部電極を成す接合層5と
により挟持して接合したものが知られている。
【0007】これらの圧電アクチュエータ10の製造方
法としては、予め所定形状に加工された圧電素子2を、
接着剤や低融点ガラスなどの接合層5により基板1上に
固着する方法や、あるいは上記各公報等に記されるよう
に、基板1を耐熱性に優れたセラミックスとし、その上
に圧電材料のセラミック粒子を主成分とするペーストや
スラリーを用いて、所定形状の膜を形成した後に、焼成
により基板上に結合する方法などが提案されている。
【0008】なお、上記圧電アクチュエータ10は、イ
ンクジェットヘッド以外に、発音体やその他の各種振動
体としても広く使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の例に
あげたインクジェットプリンターヘッド等においては、
印字品質・印字速度向上という観点から、圧電アクチュ
エータ10の低電圧作動化、高速応答化が要求される。
かかる特性を実現するためには、振動板となる基板1上
の圧電素子2を高密度・高精度に配置し、かつ基板1上
に配される各々の圧電素子2を、ばらつき無く高精度に
小型化する必要がある。また、このような圧電素子2の
小型化は、ユニモルフ型、バイモルフ型の圧電アクチュ
エータ一般において、形状と動作の精密化に寄与するも
のである。
【0010】ところが、上記図4に示す圧電アクチュエ
ータ10では、基板1と圧電素子2との接合部の不均一
により、アクチュエータとしての駆動特性にばらつきが
生じたり、あるいは駆動時に接合層に過度の応力集中が
生じて、圧電素子2の破損や剥離が生じるという問題が
あった。
【0011】また、上記の圧電アクチェータの製造方法
では、小型の圧電素子2を高精度に形成することが困難
であり、この結果、アクチュエータ駆動時の信頼性低下
を誘発するという問題があった。
【0012】例えば、所定形状に形成した圧電素子2を
基板1に接合する製造方法の場合、圧電素子2を所定の
小型形状に加工すること自体が難しかった。特に圧電素
子2を薄くした場合、加工時や基板1に接合する際に破
損しやすいことから、製造工程全体を通じて、圧電アク
チュエータの歩留りが低下するという問題があった。さ
らに、多数の圧電素子2を基板1上に配する場合、これ
らの圧電素子2を精度良く位置決めすることが難しかっ
た。
【0013】一方、圧電セラミックを主成分とするペー
ストやスラリーによる膜形成で圧電素子2を形成する製
造方法の場合は、圧電素子2の焼成前の状態における形
状が不安定であり、損傷を受けやすいという問題があっ
た。また、その後の焼成において、圧電素子2を成すセ
ラミック膜の収縮のコントロールが難しく、焼成後に得
られる圧電素子2の寸法上の不良により、歩留りが悪く
なるなどの問題があった。
【0014】そのため、従来の圧電アクチュエータをイ
ンクジェットヘッドに用いた場合、基板1上に形成され
た各圧電素子2の寸法がばらつくことにより、ノズル毎
にインク吐出性能にばらつきが生じ、ヘッドの駆動性能
に影響を及ぼすという問題があった。
【0015】本発明は、このような事情を背景に為され
たものであり、その課題とするところは、インクジェッ
トプリンタヘッド、発音体(スピーカー等)、各種振動
子等に用いられる、バイモルフ型、ユニモルフ型の圧電
アクチュエータにおいて、小型化・高精度化を可能とし
つつ、安定した特性を有する圧電アクチュエータと、そ
の安定した生産を実現する製造方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、電
極を有する圧電素子を備えてなる圧電アクチュエータに
おいて、上記圧電素子と基板との境界部に、曲率半径
0.5〜80μmの凹曲面部を形成したことを特徴とす
る。
【0017】また本発明は、上記圧電素子の側面が、垂
直方向に対して45°以下の角度の斜面状となっている
ことを特徴とする。
【0018】即ち、本発明によれば、基板と板状または
膜状の圧電素子の境界部に、曲率を半径0.5〜80μ
mの凹曲面部を形成することにより、アクチュエータ駆
動時に、上記境界部における応力集中を少なくし、圧電
素子の破損や剥離を防止するようにしたものである。
【0019】さらに、圧電素子の側面を垂直方向に対し
て45°以下の斜面とすることにより、端部の破損を防
ぎながら、圧電素子の変形を容易とすることができる。
【0020】また、本発明は、上記圧電素子が、ジルコ
ン酸チタン酸鉛(PZT系)、マグネシウムニオブ酸鉛
(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、マン
ガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、亜鉛ニオブ酸
鉛、チタン酸鉛などの一種又は二種以上を主成分とする
圧電セラミックスからなり、その厚さが1〜100μm
であることを特徴とする。
【0021】上記の圧電セラミックスは、圧電特性にす
ぐれるのみならず、ブラスト加工に対して、以下に示す
各種基板材料の多くより、良好な被加工性を有する。こ
れにより、基板上の圧電素子をブラスト加工する際に被
加工部の圧電素子を良好に除去することができる。
【0022】さらに本発明は、上記基板が、ZrO2
Al2 3 、Si3 4 等を主成分とするセラミック
ス、ガラス、またはステンレス、チタン、ニッケル、
銅、アルミ合金などの金属材料、または高弾性の樹脂材
料のいずれかよりなることを特徴とする。
【0023】なお、基板の材質としては、圧電素子より
もブラスト処理に対して高い耐久性を有する材料を用い
ることが好ましい。
【0024】また、本発明は、基板上に板状または膜状
の圧電素子を接合した後、該圧電素子にマスクを形成
し、高精度微細ブラスト加工により非マスク部の圧電素
子を除去するとともに、圧電素子と薄肉基板との接合部
の側面を凹曲面状に加工する工程からなる圧電アクチュ
エータの製造方法を特徴とする。
【0025】即ち、本発明によれば、マスクを形成した
上でブラスト加工を行うことにより、ブラスト加工の条
件を調整することによって、圧電素子と基板の境界部を
所定の曲率半径を持った凹曲面状としたり、圧電素子の
側面を所定の斜面状とすることが容易となる。
【0026】しかも、マスクパターンに従う任意の形状
の圧電素子を基板上に形成でき、多数の小型の圧電素子
を、基板上に高密度に精度よく配置することが容易に実
現可能となる。また、インクジェットヘッドに用いる圧
電アクチュエータに本製造方法を適用すれば、基板上に
配置される各圧電素子の寸法、位置決めを極めて高精度
とすることができ、各ノズルのインク吐出性能を均質化
できる。さらに本発明においては、圧電素子を基板上に
固定した後で加工をを行うことにより、圧電素子の基板
上への位置決めや接合時の破損という問題を解消でき
る。
【0027】なお、前述した特開平6−113396号
あるいは特開平7−115232号公報には、ブラスト
加工を用いる製造方法が記載されているが、これは本発
明とは異なっている。即ち、上記公報に示される方法で
は、圧電素子自体の表面粗度や金属製基板の表面粗度を
調整するためにブラスト加工を施しており、本発明のよ
うに圧電素子を所定形状に加工するためのものではな
い。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態をインク
ジェットヘッドを例にとって図により説明する。
【0029】図1に示すインクジェットヘッドは、イン
ク室21とノズル22が形成されたヘッド基板20の上
面に、圧電アクチュエータ10を接合した構造であり、
この圧電アクチュエータ10は、薄肉の基板1上に接合
層5を介して圧電素子2が接合され、該圧電素子2の上
面に上部電極4が備えられている。なお、各圧電素子2
はインク室21に対応する位置に備えられるとともに、
一方の端部2aが連結した形状となっている。
【0030】ここで、基板1を金属等の導電材で形成す
る場合は、基板1自体を下部電極とすることができる
が、その他の場合は、接合層5を導電材で形成して下部
電極と成すことができる。そして、これらの電極間に電
圧を印加すれば圧電素子2及び基板1が変形してインク
室21を加圧し、ノズル22よりインク(不図示)を噴
射させることができる。
【0031】また、図3に拡大断面図を示すように、基
板1と圧電素子2との境界部には曲率半径Rが0.5〜
80μmの凹曲面部7が形成されており、圧電素子2の
側面2bは垂直方向に対する角度αが45°以下の斜面
状となっている。そのため、圧電アクチュエータ10の
駆動時に、基板1と圧電素子2の接合部に応力が加わっ
ても、凹曲面部7が存在し、圧電素子2の側面2aが斜
面状となっていることから応力集中を緩和し、圧電素子
2の破損や剥離を防止できる。また、圧電素子2の側面
2aが斜面状となっているため、圧電素子2の変形を容
易にすることもできる。
【0032】なお、上記凹曲面部7の曲率半径Rを0.
5〜80μmとしたのは、曲率半径Rが0.5μm未満
では応力緩和の効果に乏しく、一方80μmを超えると
圧電素子2が充分に変形しにくくなるためである。
【0033】また、この凹曲面部7の曲率半径Rの測定
は、所定の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)等を用い
て200〜20000倍程度に拡大した写真を元にして
測定する。さらに、この凹曲面部7は接合層5及び圧電
素子2の基板1側端部に形成され、基板1と圧電素子2
の接合部の全ての範囲にわたって存在することが好まし
いが、部分的に存在していても良い。
【0034】このような凹曲面部7は、詳細を後述する
ように、ブラスト加工を施すことによって、所定の曲率
半径Rとなるように容易に形成することができる。
【0035】また、本発明は、上記圧電素子2の材質と
しては、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT系)、マグネシ
ウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(P
NN系)、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、
亜鉛ニオブ酸鉛、チタン酸鉛などの一種又は二種以上を
主成分とする圧電セラミックスを用い、その厚さを1〜
100μmとすることが好ましい。
【0036】上記の圧電セラミックスは、圧電特性にす
ぐれるのみならず、ブラスト加工に対して、以下に示す
基板1の各種材料の多くより、良好な被加工性を有す
る。これにより、基板1上の圧電素子2をブラスト加工
する際に被加工部の圧電素子2を良好に除去することが
できる。
【0037】一方、上記基板1の材質としては、ZrO
2 、Al2 3 、Si3 4 等を主成分とするセラミッ
クス、ガラス、またはステンレス、チタン、ニッケル、
銅、アルミ合金などの金属材料、または高弾性の樹脂材
料等を用いる。いずれの場合も、上記圧電素子2よりも
ブラスト処理に対して高い耐久性を有する材料を用いる
ことが好ましい。
【0038】また、上部電極4及び下部電極を兼用する
場合の接合層5の材質としては、プラチナ、銀、銀−パ
ラジウム等を用い、下部電極を兼用しない場合の接合層
5の材質としてはガラス、接着剤、各種カップリング剤
等を用いる。
【0039】次に、本発明の圧電アクチュエータ10と
して、基板1が下部電極を成す場合の製造方法を説明す
る。
【0040】まず、図2(a)に示すように、基板1の
表面に接合層5を介して板状の圧電素子2を接合した
後、図2(b)に示すように圧電素子2上に、櫛状パタ
ーンのマスク3を形成する。このマスク3上からSiC
又はAl2 3 等の微粒子6を噴射するブラスト加工を
行えば、マスク3のない部分圧電素子2及び接合層5を
除去することができる。その後、マスク3を除去すれ
ば、図2(c)に示すように、圧電素子2の形状をマス
ク3と同じ櫛状とすることができ、この圧電素子2の上
に上部電極4を形成すれば、図1に示す圧電アクチュエ
ータ10を得ることができる。
【0041】以下、上記各工程を詳細に説明する。ま
ず、図2(a)に示す工程では、接合層5を成すガラ
ス、接着剤、各種カップリング剤などを、公知の各種の
厚膜形成法、例えばスクリーン印刷、スプレー、ディッ
ピング、塗布などの厚膜形成手法により、基板1の表面
に形成した後、板状の圧電素子2を接合する。この時、
接合層5がガラスの場合は圧電素子2を熱接合し、接合
層5が接着剤やカップリング剤の場合は圧電素子2を接
着する。
【0042】次に、図2(b)に示す工程では、圧電素
子2上に感光性樹脂や金属板等からなるマスク3を形成
する。マスク3として感光性樹脂を用いる場合は、圧電
素子2上の全面に、上記の厚膜形成法により感光性樹脂
を塗布するか、又は予め所定の厚さに形成された感光性
樹脂シートを貼付後、該感光性樹脂層上に所定形状の遮
蔽物を設け、露光させることにより、所定形状のマスク
パターンを形成する。このような方法によれば、極めて
微細な形状のマスク3を高精度で形成することができ、
その結果、微細な形状の圧電素子2を高精度で形成する
ことができる。また、マスク3に金属を用いる場合、あ
らかじめ打ち抜きなどで所定のパターンを形成し、これ
を接着剤などで圧電素子2上に固定する。
【0043】この後、マスク3の上からブラスト加工を
施し、圧電素子2を所定形状に加工した後、図2(c)
に示すようにマスク3を除去するが、必要であれば空気
噴射や超音波洗浄により、加工に使用した微粒子6や、
加工した圧電素子2の微粉を除去する。
【0044】その後、圧電素子2の表面に上部電極4を
形成するが、この上部電極4の形成方法は、公知の各種
の膜形成法を用いることができる。例えばスクリーン印
刷、スプレー、ディッピング、塗布などの厚膜形成手
法、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、イオン
プレーティング、CVD、メッキなどの薄膜形成手法に
よって形成することができる。いずれの方法を用いるか
ということは、基板1の材料、あるいは接合層5の材料
特性、特にその耐熱温度に依存して決定される。
【0045】なお、製造方法の他の形態として、予め図
2(a)の段階で上部電極4まで形成しておき、この上
にマスク3を形成した後、ブラスト加工を施すこともで
きる。この場合、図3に示すようにマスク3のない部分
の上部電極4、圧電素子2、接合層5を除去し、加工後
にマスク3を除去すれば圧電アクチュエータ10を得る
ことができる。
【0046】さらに製造方法の他の形態として、基板1
を絶縁体で形成し、接合層5を下部電極と兼用させる場
合の製造方法は以下の通りである。
【0047】まず、耐熱絶縁材料からなる基板1上に、
下部電極を兼用する接合層5を成す電極ペーストを上記
各種の膜形成法により塗布し、この上に圧電素子2を成
す圧電セラミックスのペーストまたはスラリーを上記各
種の膜形成方法で形成し、その後、これらを同時焼成す
ることにより、図2(a)に示すように、基板1上に下
部電極を兼用する接合層5と圧電素子2を積層した構造
体を得ることができる。その後は、前述した方法と同様
にすればよい。
【0048】以上のいずれの製造方法においても、図3
に示すように微粒子6でブラスト加工を施す際に、基板
1と圧電素子2との境界部が凹曲面状となりやすく、凹
曲面部7を容易に形成できる。同様に、圧電素子2の側
面2bを容易に斜面状に形成できる。このとき、微粒子
6の粒径やブラスト加工の条件等を変化させれば、所定
の曲率半径Rを持った凹曲面部7や所定の角度αの側面
2bを形成することができる。
【0049】なお、この時図3(b)に示すように、接
合層5を完全に分断せず、一部がつながった状態として
も良い。
【0050】また、図1に示すインクジェットヘッドの
ように、基板1の下にヘッド基板20を接合する場合
は、予めインク室21及びノズル22を形成したヘッド
基板20を基板1に接合しておき、しかるのち、上記の
方法で基板1上に圧電素子2を形成することができる。
【0051】この場合、基板1のインク室21を覆う部
分で、ブラスト加工の気体圧力により、基板1が損傷を
受ける可能性がある。このような場合は、予め非圧縮性
の液体を注入してインク室21を満たし、インク流路と
ノズル22を塞ぐことによって、インク室21内の液体
によってブラスト加工時の気体圧力を支持することがで
きる。なお、ブラスト加工後には、インク流路とノズル
22を開放し、インク室21内の液体を低温で加熱、ま
たは自然蒸発させれば良い。
【0052】なお、本発明の圧電アクチュエータ10の
構造や形状は、上記の内容に限定されるものではない。
また、上記実施形態ではインクジェットヘッドに用いた
例について説明したが、本発明の圧電アクチェータ10
は、発音体やその他の各種振動体としてさまざまな分野
に用いることができる。
【0053】
【実施例】本発明の圧電アクチェータ10を図2に示す
製造方法で作製した。
【0054】チタン酸ジルコン酸塩(PZT)を主成分
とする厚み30μmのセラミックグリーンシートを、金
型により板状に打ち抜いた後、焼成し、板状の圧電素子
2を作製した。なお、このとき、そりを防ぐために、重
りをのせて脱バインダー及び焼成を行った。
【0055】次に、図2(a)に示すように、厚み10
μmのステンレス製の基板1の表面に、融点が500℃
以下の低融点ガラスのペーストによる接合層5をスクリ
ーン印刷により形成し、乾燥後、上記板状の圧電素子2
を重ね合わせ、重りをのせて約500℃で約5分間の熱
処理を行い、両者を接合させた。
【0056】次に、圧電素子板2上に感光性樹脂シート
を貼付し、所定のマスクパターンを残すように感光性樹
脂を露光させることによって、図2(b)に示すよう
に、圧電素子2上にマスク3を形成した。このマスク3
の上から、ブラスト加工を施すことにより、マスク3の
内部分の圧電素子2及び接合層5を除去した後、残った
マスク3を除去して、図2(c)に示す形状の圧電素子
2を得た。
【0057】その後、圧電素子2上に銀からなる上部電
極4を蒸着し、配線を施して圧電素子2の分極を施し
て、圧電アクチュエータ10を得た。
【0058】以上のようにして作製された圧電アクチュ
エータ10は、良好に作動し、特に圧電素子2と基板1
の接合面における剥離や圧電素子2縁部の破損が減少
し、信頼性に優れるアクチュエータが実現できた。ま
た、複数の圧電素子2を一枚の基板1上に形成する場合
においても、圧電素子2の形状および駆動特性にばらつ
きが少なくなった。また、圧電素子2を基板1と一体に
して加工することから、取扱いが容易になり、製品の歩
留りが向上した。
【0059】特に、本発明の圧電アクチュエータ10を
インクジェットヘッドに適用した場合、小型の圧電素子
2を精度よく配置することが可能となり、インクジェッ
トヘッドの高密度化が実現された。
【0060】実験例1 次に、上記の圧電アクチュエータ10を図1に示すイン
クジェットヘッドに適用し、基板1と圧電素子2との境
界部の凹曲面部の曲率半径Rを変化させる実験を行っ
た。
【0061】図1のインク室21に対応する基板1及び
圧電素子2の幅(図面の左右方向)は260μm、長さ
(図面の奥行き方向)は3mmとし、基板1は厚み20
μmのステンレス、接合層5は厚み20μmの低融点ガ
ラスとし、圧電素子2は厚み70μmのPZTで形成し
た。
【0062】また、ブラスト加工の条件を変化させて、
凹曲面部7の曲率半径Rを表1に示すように0〜90μ
mの範囲で変化させた。なお、曲率半径Rの測定は、断
面を走査型顕微鏡で200〜20000倍に拡大した写
真から求めた。各圧電アクチュエータ10に、電圧を1
00V印加した際に、圧電素子2及びに接合層5に生じ
る最大応力をコンピュータシミュレーションによって算
出し、同時に変位量を測定した。
【0063】結果は表1に示す通りである。この結果よ
り、曲率半径Rを0.5μm以上に大きくすると、応力
集中が抑制されるため、圧電素子2及び接合層5に発生
する応力が110MPa以下に低下する傾向が見られ
た。その一方で、曲率半径Rを80μmよりも大きくす
ると基板1に固定される圧電素子2の非活性部の面積が
増えるため、基板1の変位量が0.5μm以下に小さく
なる傾向が見られる。
【0064】また、ブラストの加工能力から、0.5μ
m以下の曲率半径Rをつけることは困難であり、その一
方で加工できる圧電素子2の厚みは100μm程度が限
界である。また、曲率半径Rが極端に大きくなる場合、
形状のコントロールが難しくなり、圧電素子2の駆動特
性に影響を及ぼすこととなる。
【0065】以上の条件を考慮し、応力集中を防ぎ、適
当な変位が得られ、かつ加工を可能とするには、凹曲面
部7の曲率半径Rを0.5〜80μmとすれば良い。
【0066】
【表1】
【0067】実験例2 次に、圧電素子2の側面2bの垂直方向に対する角度α
を変化させた場合の発生応力と変位の関係を調べた。
【0068】上記と同様の圧電アクチュエータ10にお
いて、凹曲面部7の曲率半径Rを0とし、基板1側との
接合面の幅を一定にして、圧電素子2の側面2bの垂直
方向に対する角度αを0〜60°まで変化させた場合
の、各条件における基板1の変位とアクチュエータに生
じる最大応力の関係を表2に示す。
【0069】表2に示すように、角度αの増大に伴って
最大変位量は増加し、角度αが45°を過ぎた後減少に
転じた。一方、最大発生応力は漸次減少していった。こ
れは、圧電素子2の側面2bが斜面状になると、圧電素
子2が基板1側に凸となるように曲がりやすくなる傾向
が現れ、その後角度αが大きくなりすぎると、圧電素子
2の接合面積に対する上部電極4の面積が小さくなり、
圧電素子2の駆動効率が低下するためであると考えられ
る。また、この間の応力の低下傾向は、斜面による圧電
素子2の剛性低下と、後には変位量の減少が同時に影響
したものと考えられる。
【0070】以上の結果より、圧電アクチュエータ10
の発生応力を低減せしめ、同時に変形特性を確保するに
は、圧電素子2の側面2bを斜面状とし、その角度αを
45°以下の範囲とすればよい。
【0071】
【表2】
【0072】実験例3 次に、ブラストによる材料毎の加工性の違いについて実
験を行った。
【0073】圧電素子2を成す平滑なPZT板の表面
に、一辺1cmの正方形部分を残して、感光製樹脂でマ
スクを施し、平均粒径6μmのSiC微粉を、4kgf
/cm2 の気体圧力、40g/分のレートでこのPZT
板に15秒間噴射して正方形の孔を形成した後、形成さ
れた正方形孔の四隅部と中心の深さをダイヤルゲージに
より測定し、その差の平均を求め、加工レートを算出し
た。
【0074】一方、基板1を成す材質として、ステンレ
ス、アルミナセラミックス、ジルコニアセラミックスに
ついても上記と同じ実験を行った。
【0075】結果は表3に示す通りである。この結果よ
り、ステンレス、アルミナ、ジルコニアの加工性はPZ
Tに劣るものであり、ブラスト加工に対する耐久性が高
いことがわかる。したがって、本発明の圧電アクチュエ
ータ10において、好ましくは、PZTからなる圧電素
子2に対し、よりブラストに対する耐久性を有するステ
ンレス、アルミナ、ジルコニア等の材料を基板1として
使用することにより、ブラスト加工に際して基板1の損
耗をできるかぎり抑制することができる。
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板上
に、電極を有する圧電素子を備えてなる圧電アクチュエ
ータにおいて、上記圧電素子と基板との境界部に、曲率
半径0.5〜80μmの凹曲面部を形成したことによっ
て、良好なアクチュエータの駆動特性を実現しつつ、発
生応力を低く抑えることを可能とし、この構造により、
信頼性の高いアクチュエータを得ることができる。
【0078】また本発明によれば、基板上に板状または
膜状の圧電素子を接合した後、該圧電素子にマスキング
を施し、高精度微細ブラスト加工により非マスキング部
の圧電素子を除去するとともに、圧電素子と基板との接
合部の側面を凹曲面状に加工する工程から圧電アクチュ
エータを製造することによって、任意形状の圧電素子を
高密度に精度良く基板上に配置するとともに、加工時の
損傷が減り、安定した製造が可能となる。
【0079】さらに本発明の圧電アクチュエータをイン
クジェットヘッドに用いることにより、インクジェット
ヘッドの高密度化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電アクチェータを用いたインクジェ
ットヘッドを示す一部破断斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の圧電アクチュエータ
の製造方法を説明するための斜視図である。
【図3】本発明の圧電アクチュエータの製造方法を説明
するための断面図である。
【図4】従来の圧電アクチュエータを用いたインクジェ
ットヘッドを示す断面図である。
【符号の説明】
1:基板 2:圧電素子 3:マスク 4:上部電極 5:接合層 6:微粒子 7:凹曲面部 10:圧電アクチュエータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、電極を有する圧電素子を備えて
    なる圧電アクチュエータにおいて、上記圧電素子と基板
    との境界部に、曲率半径0.5〜80μmの凹曲面部を
    形成したことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】上記圧電素子の側面が、垂直方向に対して
    45°以下の角度の斜面状となっていることを特徴とす
    る請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】上記圧電素子が、ジルコン酸チタン酸鉛
    (PZT系)、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、
    ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、マンガンニオブ酸
    鉛、アンチモンスズ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、チタン酸鉛
    などの一種又は二種以上を主成分とする圧電セラミック
    スからなり、その厚さが1〜100μmであることを特
    徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】上記基板が、ZrO2 、Al2 3 、Si
    3 4 等を主成分とするセラミックス、ガラス、または
    ステンレス、チタン、ニッケル、銅、アルミ合金などの
    金属材料、または高弾性の樹脂材料のいずれかよりなる
    ことを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】基板上に板状または膜状の圧電素子を接合
    した後、該圧電素子にマスクを形成し、高精度微細ブラ
    スト加工により非マスク部の圧電素子を除去するととも
    に、圧電素子と薄肉基板との境界部を凹曲面状に加工す
    る工程からなる圧電アクチュエータの製造方法。
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