JPH1018085A - アルミニウム製放熱体の製造方法 - Google Patents
アルミニウム製放熱体の製造方法Info
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- JPH1018085A JPH1018085A JP18991796A JP18991796A JPH1018085A JP H1018085 A JPH1018085 A JP H1018085A JP 18991796 A JP18991796 A JP 18991796A JP 18991796 A JP18991796 A JP 18991796A JP H1018085 A JPH1018085 A JP H1018085A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミニウムおよびアルミニウム合金製半導
体装置用放熱板のモールド樹脂に対する密着性を向上
し、放熱体とモールド樹脂の界面における剥離発生を適
切に防止し更にはパッケージクラックを発生することの
ない放熱体を得ることのできる方法を提供する。 【構成】 陽極酸化皮膜処理後に封孔処理して使用され
る樹脂封止型半導体装置用放熱体を製造するに当り、前
記封孔処理後に該放熱体を180℃以上の温度で加熱処
理する。
体装置用放熱板のモールド樹脂に対する密着性を向上
し、放熱体とモールド樹脂の界面における剥離発生を適
切に防止し更にはパッケージクラックを発生することの
ない放熱体を得ることのできる方法を提供する。 【構成】 陽極酸化皮膜処理後に封孔処理して使用され
る樹脂封止型半導体装置用放熱体を製造するに当り、前
記封孔処理後に該放熱体を180℃以上の温度で加熱処
理する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム製放熱
体の製造方法に係り、アルミニウムおよびアルミニウム
合金製半導体装置用放熱板のモールド樹脂に対する密着
性を向上し、放熱体とモールド樹脂の界面における剥離
発生を適切に防止し更にはパッケージクラックを発生す
ることのない放熱体を得ることのできる方法を提供しよ
うとするものである。
体の製造方法に係り、アルミニウムおよびアルミニウム
合金製半導体装置用放熱板のモールド樹脂に対する密着
性を向上し、放熱体とモールド樹脂の界面における剥離
発生を適切に防止し更にはパッケージクラックを発生す
ることのない放熱体を得ることのできる方法を提供しよ
うとするものである。
【0002】
【従来の技術】半導体チップはその用途やデバイスの
熱、電気特性に対応した各種方法によってパッケージさ
れる。最も広く用いられているのがトランスファモール
ドで成形されたプラスチックパッケージである。このプ
ラスチックパッケージの構成は図1に示す如く半導体チ
ップ3、ダイパッド7、ボンディングワイヤ6、リード
フレーム2および封止樹脂5より成り、ダイパッド7に
半導体チップ3を搭載し、リードフレーム2の各リード
に対し半導体チップ3からボンディングワイヤ6によっ
て電気的接続を行い、その後エポキシ系樹脂などによる
封止樹脂5で封止したものである。なおこのようにして
取付けたものは次いでリードフレーム2のアウターリー
ド12を外装めっき14し、図示されているような曲げ
加工9などすることにより完成する。
熱、電気特性に対応した各種方法によってパッケージさ
れる。最も広く用いられているのがトランスファモール
ドで成形されたプラスチックパッケージである。このプ
ラスチックパッケージの構成は図1に示す如く半導体チ
ップ3、ダイパッド7、ボンディングワイヤ6、リード
フレーム2および封止樹脂5より成り、ダイパッド7に
半導体チップ3を搭載し、リードフレーム2の各リード
に対し半導体チップ3からボンディングワイヤ6によっ
て電気的接続を行い、その後エポキシ系樹脂などによる
封止樹脂5で封止したものである。なおこのようにして
取付けたものは次いでリードフレーム2のアウターリー
ド12を外装めっき14し、図示されているような曲げ
加工9などすることにより完成する。
【0003】即ち、消費電力が低い場合や電気特性に特
別な要求がないマイコンやメモリーにおいては、このプ
ラスチックパッケージで安価で、しかも信頼性の高いも
のとして十分な機能を果しているが、消費電力が高く、
電気特性に関する要求の厳しいデバイスには、プラスチ
ックパッケージに多くの改善がなされ、低熱抵抗で電気
特性に優れたものが開発され、実用化されるようになっ
た。特に熱的改善について述べると、前述した構成のプ
ラスチックパッケージにおいて、リードフレームやダイ
パッドに熱的に接するように放熱体1を設けて熱放散性
を向上させることが行われている。このような放熱体と
しては樹脂パッケージ5内に設けられる場合と、その一
部がパッケージ外部に露出する場合があり、上記放熱体
1の材料としては熱伝導率の高い銅やアルミニウム材が
用いられ、アルミニウムを用いた放熱体では、耐食性向
上、化粧性付与のような観点から陽極酸化皮膜8の形成
処理が施される。
別な要求がないマイコンやメモリーにおいては、このプ
ラスチックパッケージで安価で、しかも信頼性の高いも
のとして十分な機能を果しているが、消費電力が高く、
電気特性に関する要求の厳しいデバイスには、プラスチ
ックパッケージに多くの改善がなされ、低熱抵抗で電気
特性に優れたものが開発され、実用化されるようになっ
た。特に熱的改善について述べると、前述した構成のプ
ラスチックパッケージにおいて、リードフレームやダイ
パッドに熱的に接するように放熱体1を設けて熱放散性
を向上させることが行われている。このような放熱体と
しては樹脂パッケージ5内に設けられる場合と、その一
部がパッケージ外部に露出する場合があり、上記放熱体
1の材料としては熱伝導率の高い銅やアルミニウム材が
用いられ、アルミニウムを用いた放熱体では、耐食性向
上、化粧性付与のような観点から陽極酸化皮膜8の形成
処理が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来技
術によるものにおいては放熱体1と封止樹脂5との間に
空隙が存在すると放熱性が著しく低下し、またプリント
基板への実装時ろう付加熱などによって封止樹脂にクラ
ックが発生し勝ちである。このため放熱体1と封止樹脂
5との間には高い密着性が要求されるが、上記したよう
な従来のものではそのアルミニウム製放熱体1と封止樹
脂5との密着が充分に得られず、また樹脂にクラックが
生じたりして放熱性低下を避け得ない不利を有してい
た。
術によるものにおいては放熱体1と封止樹脂5との間に
空隙が存在すると放熱性が著しく低下し、またプリント
基板への実装時ろう付加熱などによって封止樹脂にクラ
ックが発生し勝ちである。このため放熱体1と封止樹脂
5との間には高い密着性が要求されるが、上記したよう
な従来のものではそのアルミニウム製放熱体1と封止樹
脂5との密着が充分に得られず、また樹脂にクラックが
生じたりして放熱性低下を避け得ない不利を有してい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、アルミニウム製放熱体と封止樹脂との密着性を向上
させ、封止樹脂におけるクラック発生を防止してアルミ
ニウム製放熱体の放熱性低下を的確に防止するなど信頼
性を高めることに成功したものであって、以下の如くで
ある。
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、アルミニウム製放熱体と封止樹脂との密着性を向上
させ、封止樹脂におけるクラック発生を防止してアルミ
ニウム製放熱体の放熱性低下を的確に防止するなど信頼
性を高めることに成功したものであって、以下の如くで
ある。
【0006】陽極酸化皮膜処理後に封孔処理して使用さ
れる樹脂封止型半導体装置用放熱体を製造するに当り、
前記封孔処理後に該放熱体を180℃以上の温度で加熱
処理することを特徴とするアルミニウム製放熱体の製造
方法。
れる樹脂封止型半導体装置用放熱体を製造するに当り、
前記封孔処理後に該放熱体を180℃以上の温度で加熱
処理することを特徴とするアルミニウム製放熱体の製造
方法。
【0007】
【発明の実施の形態】上記したような本発明によるもの
について更に具体的に説明すると、上述したようなアル
ミニウム放熱体1における陽極酸化皮膜8は酸を主成分
とした電解液中での陽極電解処理によって形成される
が、該陽極酸化皮膜8にはその表面に対し垂直状に伸び
た微細孔があり、このような微細孔は耐食性を低下させ
る要因になるため斯様な微細孔を塞ぐ封孔処理が施され
る。
について更に具体的に説明すると、上述したようなアル
ミニウム放熱体1における陽極酸化皮膜8は酸を主成分
とした電解液中での陽極電解処理によって形成される
が、該陽極酸化皮膜8にはその表面に対し垂直状に伸び
た微細孔があり、このような微細孔は耐食性を低下させ
る要因になるため斯様な微細孔を塞ぐ封孔処理が施され
る。
【0008】然して本発明者等は前記したようなアルミ
ニウム放熱体1に対する封止樹脂5の密着性改善のため
に前記封孔処理に関する処理方法、処理条件、封孔後の
後処理などについて仔細な検討を行った結果、封孔処理
を行った後に陽極酸化皮膜を加熱処理することにより、
放熱体1とパッケージした樹脂との密着性を向上させ得
ることを見出した。
ニウム放熱体1に対する封止樹脂5の密着性改善のため
に前記封孔処理に関する処理方法、処理条件、封孔後の
後処理などについて仔細な検討を行った結果、封孔処理
を行った後に陽極酸化皮膜を加熱処理することにより、
放熱体1とパッケージした樹脂との密着性を向上させ得
ることを見出した。
【0009】即ち本発明によるものは陽極酸化処理して
から純水またはニッケル塩系のような封孔助剤を添加し
た純水浴中で85℃以上の温度で封孔処理を行い、次い
で一般の水洗および純水による水洗を行ってから熱風乾
燥炉内において加熱処理を行うものである。この場合の
雰囲気は大気で特に問題はないが、腐食性雰囲気は放熱
体の腐食につながるため不適当である。窒素や炭酸ガス
などの不活性雰囲気、真空雰囲気などで処理してもよい
が、また大気より酸素濃度の高い雰囲気は皮膜の欠陥部
を補修する効果があり、耐食性を増加する。
から純水またはニッケル塩系のような封孔助剤を添加し
た純水浴中で85℃以上の温度で封孔処理を行い、次い
で一般の水洗および純水による水洗を行ってから熱風乾
燥炉内において加熱処理を行うものである。この場合の
雰囲気は大気で特に問題はないが、腐食性雰囲気は放熱
体の腐食につながるため不適当である。窒素や炭酸ガス
などの不活性雰囲気、真空雰囲気などで処理してもよい
が、また大気より酸素濃度の高い雰囲気は皮膜の欠陥部
を補修する効果があり、耐食性を増加する。
【0010】加熱温度としては180℃が必要で、より
好ましくは200℃以上であり、更に望ましくは225
℃以上である。250℃以上の温度でも密着性は改善さ
れるが、殊更に顕著な効果は認められず、徒らに多量の
エネルギーを消費することとなる。また加熱処理の時間
については180℃の場合において10分以上、好まし
くは15分程度である。より高温においてはこれに比べ
短時間の処理で十分である。
好ましくは200℃以上であり、更に望ましくは225
℃以上である。250℃以上の温度でも密着性は改善さ
れるが、殊更に顕著な効果は認められず、徒らに多量の
エネルギーを消費することとなる。また加熱処理の時間
については180℃の場合において10分以上、好まし
くは15分程度である。より高温においてはこれに比べ
短時間の処理で十分である。
【0011】陽極酸化皮膜8の形成には通常硫酸を用い
るが、蓚酸やその他の有機酸を用いることもできる。陽
極酸化皮膜8にはその電解条件によりヴィッカース硬度
250から400程度の普通皮膜と、さらに高硬度の硬
質皮膜とに分類できる。また本発明の放熱体においては
何れの皮膜においても加熱することにより樹脂との密着
性を改善することができる。陽極酸化皮膜8の厚さは、
放熱体として8μm 以上は必要であり、好ましくは10
μm 以上、更に好ましくは15μm 以上であって、厚い
皮膜の方が加熱による密着性改善効果は高い。
るが、蓚酸やその他の有機酸を用いることもできる。陽
極酸化皮膜8にはその電解条件によりヴィッカース硬度
250から400程度の普通皮膜と、さらに高硬度の硬
質皮膜とに分類できる。また本発明の放熱体においては
何れの皮膜においても加熱することにより樹脂との密着
性を改善することができる。陽極酸化皮膜8の厚さは、
放熱体として8μm 以上は必要であり、好ましくは10
μm 以上、更に好ましくは15μm 以上であって、厚い
皮膜の方が加熱による密着性改善効果は高い。
【0012】本発明によるものの具体的な実施例および
比較例について説明すると以下の如くであって、本発明
は要するに放熱体と封止樹脂との剥離を発生しない半導
体装置用放熱体を得ることにあり、このような目的はリ
ードフレーム2や半導体チップ3、ダイパット7あるい
はボンディングワイヤ6とは関係がないことから放熱体
1と封止樹脂5だけで試作試験したが本発明によるもの
は何れも剥離を生ぜず密着性に優れたものであることが
確認されたのに対し、比較例のものは何れもそれなりに
剥離の生じていることが知られた。
比較例について説明すると以下の如くであって、本発明
は要するに放熱体と封止樹脂との剥離を発生しない半導
体装置用放熱体を得ることにあり、このような目的はリ
ードフレーム2や半導体チップ3、ダイパット7あるい
はボンディングワイヤ6とは関係がないことから放熱体
1と封止樹脂5だけで試作試験したが本発明によるもの
は何れも剥離を生ぜず密着性に優れたものであることが
確認されたのに対し、比較例のものは何れもそれなりに
剥離の生じていることが知られた。
【0013】
【実施例1】板厚1.5mmのAl−2%Fe合金板を24mm角
に切断し、プレス加工により図2に示すような段付け加
工部16を施こした後、16%硫酸浴中で鉛極を対極と
して陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温度15℃、
電流密度2A/dm2 、時間38分で、約25μm の皮膜
を得た。耐食性を確保するため、ニッケル塩系封孔助剤
を添加した純水中90℃で25分封孔した。皮膜色は濃
いグレイであった。引き続いて、循環式熱風乾燥炉を用
いて225℃で5分間加熱処理を行い、この試料片を日
東電工社製エポキシ樹脂MD−190Mを用いてモール
ドし、175℃に加熱する剥離促進試験を行なった。こ
れを超音波顕微鏡で観察した結果、試験を行なった20
個中剥離を生じたものは1つもなかった。
に切断し、プレス加工により図2に示すような段付け加
工部16を施こした後、16%硫酸浴中で鉛極を対極と
して陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温度15℃、
電流密度2A/dm2 、時間38分で、約25μm の皮膜
を得た。耐食性を確保するため、ニッケル塩系封孔助剤
を添加した純水中90℃で25分封孔した。皮膜色は濃
いグレイであった。引き続いて、循環式熱風乾燥炉を用
いて225℃で5分間加熱処理を行い、この試料片を日
東電工社製エポキシ樹脂MD−190Mを用いてモール
ドし、175℃に加熱する剥離促進試験を行なった。こ
れを超音波顕微鏡で観察した結果、試験を行なった20
個中剥離を生じたものは1つもなかった。
【0014】
【実施例2】板厚0.8mmのAl−2%Fe−0.5%Mn合金板
を直径22mmの円形にプレス加工で成形し、さらにプレ
ス加工により段付け加工をした後、16%硫酸浴中で鉛
極を対極として陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温
度10℃、電流密度1.5A/dm2 、時間30分で、約1
5μm の皮膜を得た。引き続き、沸騰純水中で封孔処理
を20分施した。皮膜色は濃いグレイであった。更に引
き続いて、循環式熱風乾燥炉を用いて200℃で5分間
加熱処理を行った。この試験片を日東電工製エポキシ樹
脂MD−7400を用いてモールドし、175℃に加熱
して剥離促進試験を行なったが、試験を行なった20個
中剥離を生じたものは1つもないことは実施例1と同じ
であった。
を直径22mmの円形にプレス加工で成形し、さらにプレ
ス加工により段付け加工をした後、16%硫酸浴中で鉛
極を対極として陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温
度10℃、電流密度1.5A/dm2 、時間30分で、約1
5μm の皮膜を得た。引き続き、沸騰純水中で封孔処理
を20分施した。皮膜色は濃いグレイであった。更に引
き続いて、循環式熱風乾燥炉を用いて200℃で5分間
加熱処理を行った。この試験片を日東電工製エポキシ樹
脂MD−7400を用いてモールドし、175℃に加熱
して剥離促進試験を行なったが、試験を行なった20個
中剥離を生じたものは1つもないことは実施例1と同じ
であった。
【0015】
【実施例3】板厚0.5mmのA6061合金板を28mm角
に切断し、プレス加工により段付け加工をした後、18
%硫酸浴中で鉛極を対極として陽極酸化処理をした。電
解条件は、浴温度18℃、電流密度1.2A/dm2 、時間
30分で、約10μm の皮膜を得た。続いて、サンド社
製アルマイト用染料DeepBlackMLWを6g/l溶解した染
色液中で15分間染色した。充分に洗浄後、ニッケル塩
系封孔助剤を添加した純水中90℃で約20分封孔処理
した。皮膜色は真黒色であった。引き続いて、循環式熱
風乾燥炉を用いて大気雰囲気中で180℃で15分間加
熱処理を行った。
に切断し、プレス加工により段付け加工をした後、18
%硫酸浴中で鉛極を対極として陽極酸化処理をした。電
解条件は、浴温度18℃、電流密度1.2A/dm2 、時間
30分で、約10μm の皮膜を得た。続いて、サンド社
製アルマイト用染料DeepBlackMLWを6g/l溶解した染
色液中で15分間染色した。充分に洗浄後、ニッケル塩
系封孔助剤を添加した純水中90℃で約20分封孔処理
した。皮膜色は真黒色であった。引き続いて、循環式熱
風乾燥炉を用いて大気雰囲気中で180℃で15分間加
熱処理を行った。
【0016】上記のようにして得られた製品について、
日東電工製エポキシ樹脂MD−7400を用いてモール
ドし、175℃に加熱して剥離促進試験を行なったが、
試験を行なった20個中剥離を生じたものは1つもない
ことが確認され、実施例1、2のものと同様に密着性に
優れていることが知られた。
日東電工製エポキシ樹脂MD−7400を用いてモール
ドし、175℃に加熱して剥離促進試験を行なったが、
試験を行なった20個中剥離を生じたものは1つもない
ことが確認され、実施例1、2のものと同様に密着性に
優れていることが知られた。
【0017】
【比較例1】板厚1.5mmのA6061合金を24mm角に
切断し、プレス加工により段付け加工をした後、16%
硫酸浴中で鉛極を対極として陽極酸化処理をした。電解
条件は、浴温度15℃、電流密度1.2A/dm2 、時間3
0分で、約10μm の皮膜を得た。続いて、サンド社製
アルマイト用染料DeepBlackMLWを6g/l溶解した染色
液中で15分間染色した。さらに、染料を安定し耐食性
を確保するため、ニッケル塩系封孔助剤を添加した純水
中90℃で30分間封孔処理した。皮膜色は真黒色であ
った。
切断し、プレス加工により段付け加工をした後、16%
硫酸浴中で鉛極を対極として陽極酸化処理をした。電解
条件は、浴温度15℃、電流密度1.2A/dm2 、時間3
0分で、約10μm の皮膜を得た。続いて、サンド社製
アルマイト用染料DeepBlackMLWを6g/l溶解した染色
液中で15分間染色した。さらに、染料を安定し耐食性
を確保するため、ニッケル塩系封孔助剤を添加した純水
中90℃で30分間封孔処理した。皮膜色は真黒色であ
った。
【0018】このようにして得られた試験片を前述した
ような実施例の場合と同様に日東電工製エポキシ樹脂M
D−190Mによりモールドし、175℃に加熱して剥
離発生試験を行なった。即ち試験を行なった20個中5
個に剥離を生じていることを知った。
ような実施例の場合と同様に日東電工製エポキシ樹脂M
D−190Mによりモールドし、175℃に加熱して剥
離発生試験を行なった。即ち試験を行なった20個中5
個に剥離を生じていることを知った。
【0019】
【比較例2】板厚0.8mmのAl−2%Fe−0.5%Mn合金板
を直径22mmの円形にプレス加工で成形し、さらにプレ
ス加工により段付け加工をした後、16%硫酸浴中で鉛
極を対極として陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温
度10℃、電流密度1.5A/dm2 、時間30分で、約1
5μm の皮膜を得た。さらに、沸騰純水中で封孔処理を
20分施した。皮膜色は濃いグレイであった。引き続い
て、循環式熱風乾燥炉を用いて150℃で30分間の加
熱処理を行った。このようにして得られた試験片を日東
電工製エポキシ樹脂MD−7400を用いてモールド
し、175℃に加熱して剥離促進試験を行なったとこ
ろ、試験を行なった20個中3個に剥離を生じた。
を直径22mmの円形にプレス加工で成形し、さらにプレ
ス加工により段付け加工をした後、16%硫酸浴中で鉛
極を対極として陽極酸化処理をした。電解条件は、浴温
度10℃、電流密度1.5A/dm2 、時間30分で、約1
5μm の皮膜を得た。さらに、沸騰純水中で封孔処理を
20分施した。皮膜色は濃いグレイであった。引き続い
て、循環式熱風乾燥炉を用いて150℃で30分間の加
熱処理を行った。このようにして得られた試験片を日東
電工製エポキシ樹脂MD−7400を用いてモールド
し、175℃に加熱して剥離促進試験を行なったとこ
ろ、試験を行なった20個中3個に剥離を生じた。
【0020】
【発明の効果】以上に述べたような本発明によるとき
は、アルミニウムおよびアルミニウム合金製半導体装置
用放熱板を陽極酸化処理および封孔処理後加熱処理をす
ることにより、モールド樹脂との密着性が向上し、放熱
体とモールド樹脂との界面における剥離の発生を有効に
防止し、ひいてはパッケージクラックを発生しない半導
体装置用放熱体を製造することができるものであって、
工業的にその効果の大きい発明である。
は、アルミニウムおよびアルミニウム合金製半導体装置
用放熱板を陽極酸化処理および封孔処理後加熱処理をす
ることにより、モールド樹脂との密着性が向上し、放熱
体とモールド樹脂との界面における剥離の発生を有効に
防止し、ひいてはパッケージクラックを発生しない半導
体装置用放熱体を製造することができるものであって、
工業的にその効果の大きい発明である。
【図1】プラスチックパッケージの1例を示した断面的
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明における実施例および比較例として具体
的に製作した試作体の構成を拡大して示した説明図であ
る。
的に製作した試作体の構成を拡大して示した説明図であ
る。
【符号の説明】 1 放熱体 2 リードフレーム 3 半導体チップ 5 封止樹脂 6 ボンディングワイヤ 7 ダイパッド 8 陽極酸化皮膜 9 曲げ加工部 10 試作体酸化皮膜 11 試作放熱体 12 アウターリード 13 外装めっき 14 外装めっき 15 試作封止樹脂 16 段付け加工部
Claims (1)
- 【請求項1】 陽極酸化皮膜処理後に封孔処理して使用
される樹脂封止型半導体装置用放熱体を製造するに当
り、前記封孔処理後に該放熱体を180℃以上の温度で
加熱処理することを特徴とするアルミニウム製放熱体の
製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18991796A JPH1018085A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | アルミニウム製放熱体の製造方法 |
US08/861,191 US5892278A (en) | 1996-05-24 | 1997-05-21 | Aluminum and aluminum alloy radiator for semiconductor device and process for producing the same |
MYPI97002263A MY117367A (en) | 1996-05-24 | 1997-05-23 | Aluminum and aluminum alloy radiator for semiconductor device and process for producing the same |
SG1997001692A SG52976A1 (en) | 1996-05-24 | 1997-05-23 | Aluminium and aluminium alloy radiator for semiconductor device and process for producing the same |
KR1019970020259A KR970077574A (ko) | 1996-05-24 | 1997-05-23 | 반도체장치용 알루미늄합금제 방열체 및 그 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18991796A JPH1018085A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | アルミニウム製放熱体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1018085A true JPH1018085A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=16249380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18991796A Pending JPH1018085A (ja) | 1996-05-24 | 1996-07-02 | アルミニウム製放熱体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1018085A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013528707A (ja) * | 2010-05-19 | 2013-07-11 | サンフォード・プロセス・コーポレーション | 封孔された陽極酸化皮膜 |
US9260792B2 (en) | 2010-05-19 | 2016-02-16 | Sanford Process Corporation | Microcrystalline anodic coatings and related methods therefor |
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1996
- 1996-07-02 JP JP18991796A patent/JPH1018085A/ja active Pending
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