JPH10180774A - 発泡成形用金型におけるクローズド注入方法および装置 - Google Patents

発泡成形用金型におけるクローズド注入方法および装置

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JPH10180774A
JPH10180774A JP8357728A JP35772896A JPH10180774A JP H10180774 A JPH10180774 A JP H10180774A JP 8357728 A JP8357728 A JP 8357728A JP 35772896 A JP35772896 A JP 35772896A JP H10180774 A JPH10180774 A JP H10180774A
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JP
Japan
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cavity
injection
injection port
plug member
flow path
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JP8357728A
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English (en)
Inventor
Takabumi Nishiii
高文 西飯
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡材料の注入後に注入ヘッドの離間を可能
にして、発泡成形品に係る生産効率の向上および生産コ
ストの低減を図る。 【解決手段】 導入流路28に往復摺動自在に配設した
栓部材24を第1位置へシフトさせて注入口36とキャ
ビティ16とを連通状態とし、該注入口36に当接させ
た注入ヘッド46から所定量の発泡材料を該キャビティ
16へ注入する。発泡材料の発泡開始後の適時に、栓部
材24を導入流路28内の第2位置までシフトさせて注
入口36とキャビティ16とを非連通状態とすると共に
該キャビティ16を閉塞し、その適宜後に注入ヘッド4
6を注入口36から離間移動させる。発泡材料の硬化後
の適時に、栓部材24を第1位置までシフトさせて注入
口36とキャビティ16とを連通状態とすることで、該
キャビティ16内に発生したガスを該注入口36から放
出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡成形用金型
におけるクローズド注入方法および装置に関し、更に詳
細には、該金型のキャビティ内に注入した発泡材料(ウ
レタン等)が発泡するに際し、該キャビティを閉塞する
と共に注入ヘッドの離間を可能にする発泡成形用金型に
おけるクローズド注入方法と、これを好適に実施し得る
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、発泡成形用の材料(以下「発泡材
料」という)を成形用金型の内部に画成されたキャビティ
に注入する手段としては、オープン注入法とクローズド
注入法とに大別される。すなわちオープン注入法は、上
下に分割される金型を開放して、下型のキャビティ内に
発泡材料を注入し、次いで上型と下型とを閉じて該キャ
ビティ内で発泡反応を進行させるものである。またクロ
ーズド注入法は、成形用金型の所要位置に形成された注
入口に注入ヘッドを当接させ、該金型のキャビティ内へ
発泡材料の注入を行なうものである。何れの注入法にあ
っても、成形用金型のキャビティ内に注入された発泡材
料は、化学反応により白濁してクリーム状となった後に
細かい気泡が発生して発泡を開始し、所定時間(ライジ
ングタイム)後に該キャビティ内に充満して硬化するこ
とで発泡が完了する。
【0003】前記クローズド注入法では、発泡材料の注
入完了後に注入ヘッドを注入口から直ちに離間させて該
注入口を開放状態に放置させると、発泡過程において発
生したガスおよびキャビティ内の残留空気が該注入口を
介して外部へ噴出し、これに続いてゲル化した発泡材料
が、前記注入口から外部へ膨出するに至る。この場合に
は、前記キャビティ内が所定圧力に保持されていないの
で、所望とされる良質な発泡成形品を得ることができな
い。従って、前記ライジングタイムを前後した所要時間
においては、発泡過程にある発泡材料の適切な硬化を促
進するため、前記キャビティ内を閉塞して所定圧力に保
持させる必要がある。そこで実際には、注入後の発泡材
料が注入口から膨出するのを阻止すると共にキャビティ
内を所定圧力に保持するために、発泡材料の注入完了
後に注入ヘッドを離間させて注入口に栓部材を密着的に
嵌挿する方法や、発泡材料の注入完了後も所要時間に
亘って前記注入ヘッドを該注入口に当接させたままにす
る方法、等が実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記に係
る方法にあっては、発泡過程において発生するガスを確
実に抜くため、前記栓部材を注入口に嵌挿するタイミン
グを極力遅くした方がよい。しかし、成形条件にばらつ
きがあるためにタイミングの設定が難しく、栓部材の嵌
挿操作が早すぎる場合にはガス抜きが充分になされず、
また逆に嵌挿操作が遅すぎたりライジングタイムが短い
場合には、注入ヘッドを離間すると同時に発泡材料が吹
出してしまう不都合を来す欠点がある。しかも、栓部材
の嵌挿操作は簡単な装置により行なっているので該栓部
材の押付け力が弱く、発泡材料が密着面に残留するとシ
ール性が低下したり、場合によっては発泡圧により発泡
材料が漏れてキャビティ内の圧力が低下するので、成形
不良となる欠点も内在している。
【0005】また、前記に係る方法にあっては、注入
ヘッドを発泡材料の反応が落ち着くまでの一定時間は注
入口から離間させることができなので、他の金型への注
入工程へ移行できない待機時間(非稼働状態)が発生し、
注入ヘッドの注入能力を最大限に活用し得ない欠点があ
る。このため、発泡成形品の製作工程周期が必然的に長
くなって単位時間当りの生産数を増やすことができず、
該発泡成形品の製作コストが増加する大きな問題点を内
在している。従って、生産効率の向上には複数基の注入
ヘッドを備えることで対応し得るが、設備費が嵩んでし
まう問題点が生じる。更には、専用の栓部材を使用しな
いので、注入ヘッドが当接する注入口とキャビティとを
連通する導入流路内に発泡材料が膨出し、硬化後にはこ
の部分が不要な突部として発泡成形品から突出してしま
うため、この突部を切除する後工程を必要とする欠点も
指摘されている。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前記従来技術に内在してい
る欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたも
のであって、成形用金型におけるキャビティ内での発泡
材料の発泡過程において、該キャビティを閉塞して所定
圧力に保持すると共に注入ヘッドの離間を可能にして、
発泡成形品に係る生産効率の向上および生産コストの低
減を可能とした発泡成形用金型におけるクローズド注入
方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、初期
の目的を達成するため本発明に係る発泡成形用金型にお
けるクローズド注入方法は、発泡成形用金型の所要位置
に形成した注入口に、発泡材料の注入ヘッドを近接・離
間自在に当接させ、該金型の内部に画成したキャビティ
に導入流路を介して該発泡材料を注入するようにした発
泡成形用金型におけるクローズド注入方法において、前
記導入流路に往復摺動自在に配設した栓部材を、該導入
流路内の第1位置へシフトさせることにより、前記注入
口と前記キャビティとを連通状態とし、前記注入ヘッド
からの発泡材料を、前記注入口および前記導入流路を介
して前記キャビティ内へ所定量注入し、前記発泡材料の
発泡開始後の適時に、前記栓部材を前記導入流路内の第
2位置までシフトさせて、前記注入口と前記キャビティ
とを非連通状態とした後に該キャビティを閉塞し、前記
栓部材により前記注入口と前記キャビティとが非連通状
態となった後の適時に、前記注入ヘッドを該注入口から
離間移動させて注入口を開放し、前記発泡材料の硬化後
の適時に、前記栓部材を第1位置までシフトさせて前記
注入口と前記キャビティとを連通状態とすることで、該
キャビティ内に発生したガスを該注入口から放出し得る
ようにしたことを特徴とする。
【0008】また、前記課題を克服し、初期の目的を達
成するため本発明に係る発泡成形用金型におけるクロー
ズド注入装置は、発泡成形用金型の所要位置に形成した
注入口に、発泡材料の注入ヘッドを近接・離間自在に当
接させ、該金型の内部に画成したキャビティに導入流路
を介して該発泡材料を注入するようにしたクローズド注
入装置において、前記導入流路の内部を往復摺動自在に
配設され、該導入流路の所要の位置で前記注入口と前記
キャビティとの連通・非連通状態を段階的に選択し得る
栓部材と、前記栓部材に連結され、該栓部材を前記導入
流路内で往復摺動させる駆動手段とからなり、前記注入
ヘッドを前記注入口に当接させて発泡材料の注入を行な
う際には、前記栓部材を該注入口と前記キャビティとを
連通状態とする第1位置にシフトして、該キャビティ内
への該発泡材料の流入を許容し、また前記発泡材料の注
入が完了した後には、前記栓部材を前記注入口と前記キ
ャビティとを非連通状態とする第2位置にシフトして、
該キャビティを閉塞すると共に前記注入ヘッドが該注入
口から離間するのを可能とすることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る発泡成形用金
型におけるクローズド注入方法および装置につき、好適
な実施例を挙げて、添付図面を参照にしながら、以下説
明する。
【0010】図1は、本発明の実施例に係るクローズド
注入装置20が装着された発泡成形用金型10と、注入
ヘッド46とを概略で示したものである。この発泡成形
用金型10は、互いに密着的に接合固定が可能である上
型12と下型14から成る分割型であって、該下型14
に対して上型12が上方に開放することにより、内部に
画成された所要形状のキャビティ16を露出させ得るよ
うになっている。また、前記上型12の上部中央には、
後で詳述する注入装置20のガイド挿入部30が嵌挿す
る装着孔18が開設されている。
【0011】本実施例の注入装置20は、図1に示すよ
うに、前記発泡成形用金型10の上方に立設固定され、
内部に発泡材料60の通過を許容する導入流路28を形
成した本体22と、この導入流路28の内部を往復動す
る栓部材24と、この栓部材24を移動するための駆動
手段としての流体圧シリンダ26とから基本的に構成さ
れている。
【0012】前記本体22は、図2および図3に示すよ
うに、直線状でかつ断面円形状に形成された前記導入流
路28が、長手方向の両端間に亘って延在した中空円筒
体状に形成されており、その下端部には、前記発泡成形
用金型10の上型12に形成した装着孔18に嵌合可能
なガイド挿入部30と、該ガイド挿入部30より大径で
フランジ状を呈する金型接合部32が成形されている。
従って、前記ガイド挿入部30を装着孔18に嵌挿する
と共に、前記金型接合部32を上型12の上面に当接し
た状態で接合することにより、本体22は成形用金型1
0の上面に立設固定される。なお、ガイド挿入部30の
下端面は、前記成形用金型10のキャビティ16内に面
しており、前記導入流路28と該キャビティ16とは、
流入口34により連通している。
【0013】また、前記本体22の上部外側面には、前
記導入流路28と連通する注入口36が形成されてお
り、この注入口36に前記注入ヘッド46の注出口52
が近接移動および離間移動が可能に当接し得るようにな
っている。この注入口36の外周輪郭部には、図1,図
2および図3に示すように、例えばフッソ樹脂(テフロ
ン)やNCナイロン等の接着性が低く若干の弾性を有す
る材料で形成されたテーパ状の緩衝部材38が配設され
ており、付着した発泡材料60の容易な除去を可能とす
ると共に、前記注出口52の前端面52aとの密着を図
り、更に当接時の衝撃を緩和するようになっている。
【0014】前記流体圧シリンダ26は、例えば油圧等
を駆動媒体としたものが実施され、図1に示すように、
前記本体22の上端面に対しボルト42によって倒立状
態で固定されている。この流体圧シリンダ26は、図1
に示す制御装置40によって駆動制御されるようになっ
ている。また、シリンダ26におけるロッド26aの先
端には、前述すると共に図2および図3に示すように、
前記導入流路28の内部を往復動可能な栓部材24が配
設されている。この栓部材24は、図4に示すように、
前記導入流路28の内径寸法と略同一直径の円柱体状に
形成されると共にその側面が蛇腹状に成形されており、
各凸部24aが該導入流路28の内壁面28aに接触す
るよう設定してある。従って栓部材24は、内壁面28
aと常に接触しながら導入流路28内を摺動するように
なっている。
【0015】前述のように成形された栓部材24は、前
記流体圧シリンダ26の駆動制御によるロッド26aの
進退により、前記導入流路28内を往復移動する。例え
ば、制御装置40によりロッド26aを後退する方向へ
流体圧シリンダ26を制御すると、図2に示すように、
栓部材24は前記導入流路28の上端、すなわち前記注
入口36より上方の位置(第1位置)に上昇して停止する
ように設定されている。栓部材24がこの第1位置にあ
るときは、前記注入口36と成形用金型10のキャビテ
ィ16とが前記導入流路28により連通状態となり、該
注入口36から注入される発泡材料60が該キャビティ
16内へ流入可能となる。
【0016】また、前記制御装置40によりロッド26
aを前進する方向へ流体圧シリンダ26を制御すると、
図3に示すように、該ロッド26aは前記導入流路28
内に延出しながら前記栓部材24を該導入流路28に沿
って下方へ摺動させる。そして、前記ロッド26aの最
大延出状態においては、栓部材24の下面24bが前記
流入口34と略一致する位置(第2位置)で停止するよう
に設定されている。栓部材24がこの第2位置にあると
きは、前記注入口36とキャビティ16とが非連通状態
となると共に、前述したように、各凸部24aが内壁面
28aに接触しているので、該キャビティ16は略気密
状態に閉塞される。
【0017】前記栓部材24が、導入流路28の内壁面
28aと常に接触して摺動することにより、例えば注入
口36から注入された発泡材料60が該内壁面28aに
付着している場合には、該栓部材24が下方へ摺動する
際に該発泡材料60を一緒に押下げ、第2位置まで下降
すると同時に前記キャビティ16内へ落下させるように
なる。また万一、栓部材24が注入口36より下方に位
置している間に、該注入口36から発泡材料60が導入
流路28内に侵入してしまった場合には、該栓部材24
が第1位置へ復帰する際に該発泡材料60を押し上げな
がら上昇するようになる。なお、本体22の上端部に
は、押上げた発泡材料60を一時的に溜めておくための
収容部44が画成されている。
【0018】前記注入ヘッド46は、図1に示すよう
に、2本の供給管48,48から各発泡原料が別々に圧
送され、これら各発泡原料は混合室50で夫々混合され
た発泡材料60となり、その後注出口52から注出され
るようになっている。前記混合室50は、詳細に図示は
しないが、所要ストロークで往復動可能なピストンを有
するシリンダ形式に構成されており、このピストンを前
進させることにより、該混合室50内に生成された所定
量の発泡材料60を送り出し得るようになっている。な
お、発泡原料の圧送操作や注出操作等の各制御は、前記
制御装置40によりなされる。
【0019】また前記注入ヘッド46は、前記制御装置
40により駆動制御される駆動手段(図示せず)により、
該ヘッド10全体を注入装置20における本体22の注
入口36に対して、近接移動および離間移動し得るよう
に配設されている。すなわち注入ヘッド46は、前記成
形用金型10のキャビティ16内に対する発泡材料60
の注入時だけ前進して注入装置20に近接し、非注入時
には後退して該注入装置20から離間するように構成さ
れている。そして、注入ヘッド46を注入口36方向へ
近接移動させた場合には、図5に示すように、前記注出
口52の前端面52aが前記テーパ状の緩衝部材38に
リング状に当接するので、該注出口52から注出される
発泡材料60が、外部へ漏れることなく注入口36から
導入流路28内へ流入する。
【0020】なお、注出口52の前端面52aの形状お
よび緩衝部材38の形状は、図1に示したものに限定さ
れるものではなく、互いに密着して注出される発泡材料
60の漏れを防止し得ることを前提として、例えば該注
出口52の前端面52aを緩衝部材38のテーパ面と整
合するテーパ形状としたり、該緩衝部材38を該注出口
52の前端面52aと整合する鉛直平面としてもよい。
【0021】
【実施例の作用】次に、前述のように構成した注入装置
を使用して実施される本発明に係る発泡成形用金型にお
けるクローズド注入方法につき、図1および図5〜図8
をもとに説明する。発泡材料60の注入前である初期状
態にあっては、図1に示すように、注入ヘッド46は、
前記制御装置40からの指令により注入装置20から離
間した状態で停止している。また注入装置20は、前記
制御装置40によりロッド26aを後退する方向へ制御
され、栓部材24が第1位置に上昇して停止しているの
で、前記注入口36とキャビティ16とは前記導入流路
28により連通状態となっている。
【0022】そして所要の開始操作をすると、図5に示
すように、制御装置40からの指令により注入ヘッド4
6が前進移動し、注出口52の前端面52aを注入装置
20における注入口36の緩衝部材38に密着的に当接
させて停止する。そして、2本の供給管48,48から
各発泡原料が別々に圧送され、混合室50で夫々混合さ
れた発泡材料60となり、所要のピストン動作により注
出口52から所定量の発泡材料60が注出される。注出
された発泡材料60は、注入口36から導入流路28内
へ流入し、該導入流路28内を下降し流入口34を介し
て、成形用金型10のキャビティ16内へ注入される。
なお栓部材24は、第1位置に停止した状態に制御され
る。
【0023】次に、前記注入ヘッド46による発泡材料
60の注入が完了した適宜後に、図6に示すように、前
記制御装置40によりロッド26aを前進する方向へ流
体圧シリンダ26を制御し、前記栓部材24を該導入流
路28に沿って下降させる。このとき栓部材24は、導
入流路28の内壁面28aに常に接触しながら摺動する
ので、例えばキャビティ16内へ落下せずに該内壁面2
8aに付着した発泡材料60は適宜押下げられ、該栓部
材24が第2位置まで下降すると同時に該キャビティ1
6内へ落下してしまう。従ってキャビティ16内には、
前記注入ヘッド46から注出された所定量の発泡材料6
0の全てが注入されるので、該発泡材料60の注入量に
ばらつきがなく、常に安定した発泡成形品62を得るこ
とが可能となる。なお、流体圧シリンダ26のロッド2
6aが最大延出すると、前記栓部材24の下面24bが
前記流入口34と略一致した第2位置で停止するので、
前記注入口36とキャビティ16とが非連通状態となる
と共に、キャビティ16は略気密状態に閉塞される。な
おこの時点では、既にキャビティ16内で発泡材料60
の発泡反応が開始している。
【0024】そして、前記栓部材24が下降して前記キ
ャビティ16の閉塞を完了した適宜後に、図7に示すよ
うに、前記制御装置40からの指令により、注入口36
の緩衝部材38に当接していた注入ヘッド46を後退移
動させ、注入装置20から離間させる。なおキャビティ
16の閉塞は、前記栓部材24が導入流路28の内壁面
28aに常に接触していることを鑑みると、該栓部材2
4が注入口36より下方に位置していることで成立する
ものである。従って、注入ヘッド46の離間タイミング
は、前記栓部材24が注入口36より下方へ下降して、
該注入口36と第2位置との間に位置しているか、若し
くは第2位置で完全に停止した以後の適宜時点とされ
る。
【0025】前記キャビティ16内の発泡材料60が、
発泡反応して該キャビティ16内に充満しても、前記栓
部材24内壁面28aに接触して第2位置に下降してい
るので、該発泡材料60が導入流路28内へ膨出するこ
とはない。そしてライジングタイムを過ぎ、更に所要時
間を経過して発泡材料60の硬化が完了して発泡成形品
62が形成された時点で、図8に示すように、前記制御
装置40によりロッド26aを後退する方向へ流体圧シ
リンダ26を制御して、前記栓部材24を該導入流路2
8に沿って上昇させる。前記栓部材24が上昇して前記
第1位置で停止すると、前記初期状態に復帰して前記注
入口36とキャビティ16とが連通状態となるので、該
キャビティ16内での発泡により発生したガスが、該注
入口36から大気中へ放出される。なお、栓部材24が
第2位置に停止している間に、導入流路28の内壁面2
8aに付着した発泡材料60は、該栓部材24の上昇移
動と共に押上げられ、上部の収容部44に収容される。
また発泡成形品62は、上型を上方へ開放してキャビテ
ィ16内から取出される。
【0026】ところで、前記栓部材24が第2位置に停
止した状態で発泡が進行するため、発泡材料60がキャ
ビティ16の上面まで上昇した際には該栓部材24の下
面24bに接触するようになり、この状態で硬化が完了
するようになる。また前述したように、栓部材24が第
2位置に停止している間に導入流路28の内壁面28a
に付着した発泡材料60にあっても、付着した状態でそ
のまま硬化してしまう。しかるに、通常の発泡材料60
では、硬化と共に接着力が増加する性質があり、例えば
ウレタンの接着力は160kg/cm2程度になる。従
って発泡材料60の硬化過程で、前記栓部材24を第2
位置に停止した状態に保持しておくと、この接着力によ
り栓部材24自体も接着されるうえに、該栓部材24を
上昇移動させる際の接着解除に大きな動力が必要とな
り、前記流体圧シリンダ26を大出力タイプとしなけれ
ばならない問題点が生じる。
【0027】そこで、本発明に係る発泡成形用金型にお
けるクローズド注入方法では、ライジングタイムを経過
後から硬化完了までの適宜時点に、固着防止動作を行な
うようになっている。この固着防止動作は、制御装置4
0によりロッド26aを前進・後退するよう流体圧シリ
ンダ26を制御することで、栓部材24を適宜数回に亘
って往復移動させるものである。前記発泡材料60は、
まだ硬化が完了する前なので、粘性は高くなっているも
のの完全に接着固化していないため、栓部材24の移動
により容易な除去が可能である。これにより、栓部材2
4の下面24bや導入流路28の内壁面28aに発泡材
料60が硬化固着することが好適に防止され、前記流体
圧シリンダ26を小型化できる。なお、除去された発泡
材料60は、本体上部の収容部44に収容されるか、キ
ャビティ16内の発泡成形品62の上面へ落下される。
【0028】また、前記発泡材料60がキャビティ16
内で発泡して硬化完了するまでに要する時間は、注入ヘ
ッド46で注入するに要する時間と比較すると、一般的
に数倍かかるものである。そこで、本発明に係る発泡成
形用金型におけるクローズド注入方法および装置では、
前述したように、導入流路28の内壁面28aに常に接
触して摺動する栓部材24を配設したことにより、注入
ヘッド46は、発泡材料60の注入時以外は注入装置2
0から離間させ得るよう構成した。従って、一基の注入
ヘッド46に対し、注入装置20を具備した成形用金型
10を複数基設置して、各金型10をローテーションさ
せながら順次注入を行なえば該注入ヘッド10の待機時
間がなくなり、注入の高効率化に伴なう生産性の向上お
よび生産コストの低減を図ることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る発泡
成形用金型におけるクローズド注入方法によれば、注入
完了した注入ヘッドを注入口に当接させたままの状態に
おいて、栓部材により金型のキャビティを閉塞するの
で、注入ヘッドを離間させることによる発泡材料の膨出
を好適に防止することができる。また、注入を完了した
注入ヘッドは、前記栓部材でキャビティを閉塞した後の
適宜時点に注入口から離間させることができ、発泡成形
品の生産効率の向上および生産コストを低減を図り得る
有益な効果を奏する。そして、発泡材料が発泡して硬化
する前に固着防止動作を行なうことにより、栓部材の接
着の防止や導入流路内に付着した発泡材料の除去を容易
になし得る利点もある。
【0030】また、本発明に係る発泡成形用金型におけ
るクローズド注入装置によれば、導入流路内を移動する
栓部材が常に接触状態で摺動するよう構成されているの
で、第2位置に下降した際にはキャビティを好適に閉塞
することができる。また前記栓部材は、注入口とキャビ
ティとを非連通状態とする機能をも兼ね備えているの
で、該キャビティを閉塞した後に注入ヘッドを注入装置
から離間させることが可能となる。従って、キャビティ
内で膨張する発泡材料が前記導入流路内へ膨出すること
がなく、発泡成形品に不必要な突部が形成されることが
防止され、またこの突部を切除する後工程も必要としな
い有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る発泡成形用金型に
おけるクローズド注入装置および注入ヘッドの概略構成
図である。
【図2】実施例に係るクローズド注入装置において、栓
部材が第1位置に停止している状態を示す縦断側面図で
ある。
【図3】実施例に係るクローズド注入装置において、栓
部材が第2位置に停止している状態を示す縦断側面図で
ある。
【図4】栓部材を拡大して示す側面図である。
【図5】栓部材が第1位置に停止し、注入ヘッドが注入
装置に当接して発泡材料を注入する状態を示す説明図で
ある。
【図6】注入された発泡材料がキャビティ内で発泡を開
始すると共に、栓部材が第2位置に下降して該キャビテ
ィを閉塞した状態を示す説明図である。
【図7】栓部材がキャビティを閉塞したことにより注入
ヘッドが注入装置から離間する状態を示す説明図であ
る。
【図8】発泡材料の硬化が完了して栓部材が第1位置に
上昇した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 発泡成形用金型 16 キャビティ 24 栓部材 26 流体圧シリンダ(駆動手段) 28 導入流路 28a 内壁面 36 注入口 46 注入ヘッド 60 発泡材料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡成形用金型(10)の所要位置に形成し
    た注入口(36)に、発泡材料(60)の注入ヘッド(46)を近接
    ・離間自在に当接させ、該金型(10)の内部に画成したキ
    ャビティ(16)に導入流路(28)を介して該発泡材料(60)を
    注入するようにした発泡成形用金型におけるクローズド
    注入方法において、 前記導入流路(28)に往復摺動自在に配設した栓部材(24)
    を、該導入流路(28)内の第1位置へシフトさせることに
    より、前記注入口(36)と前記キャビティ(16)とを連通状
    態とし、 前記注入ヘッド(46)からの発泡材料(60)を、前記注入口
    (36)および前記導入流路(28)を介して前記キャビティ(1
    6)内へ所定量注入し、 前記発泡材料(60)の発泡開始後の適時に、前記栓部材(2
    4)を前記導入流路(28)内の第2位置までシフトさせて、
    前記注入口(36)と前記キャビティ(16)とを非連通状態と
    した後に該キャビティ(16)を閉塞し、 前記栓部材(24)により前記注入口(36)と前記キャビティ
    (16)とが非連通状態となった後の適時に、前記注入ヘッ
    ド(46)を該注入口(36)から離間移動させて注入口(36)を
    開放し、 前記発泡材料(60)の硬化後の適時に、前記栓部材(24)を
    第1位置までシフトさせて前記注入口(36)と前記キャビ
    ティ(16)とを連通状態とすることで、該キャビティ(16)
    内に発生したガスを該注入口(36)から放出し得るように
    したことを特徴とする発泡成形用金型におけるクローズ
    ド注入方法。
  2. 【請求項2】 前記発泡材料(60)の硬化前の適時に、前
    記栓部材(24)を前記第1位置と第2位置との間で往復摺
    動させ、該栓部材(24)または発泡材料(60)が前記導入流
    路(28)の内壁面(28a)に固着するのを防止するようにし
    た請求項1記載の発泡成形用金型におけるクローズド注
    入方法。
  3. 【請求項3】 発泡成形用金型(10)の所要位置に形成し
    た注入口(36)に、発泡材料(60)の注入ヘッド(46)を近接
    ・離間自在に当接させ、該金型(10)の内部に画成したキ
    ャビティ(16)に導入流路(28)を介して該発泡材料(60)を
    注入するようにしたクローズド注入装置において、 前記導入流路(28)の内部を往復摺動自在に配設され、該
    導入流路(28)の所要の位置で前記注入口(36)と前記キャ
    ビティ(16)との連通・非連通状態を段階的に選択し得る
    栓部材(24)と、 前記栓部材(24)に連結され、該栓部材(24)を前記導入流
    路(28)内で往復摺動させる駆動手段(26)とからなり、 前記注入ヘッド(46)を前記注入口(36)に当接させて発泡
    材料(60)の注入を行なう際には、前記栓部材(24)を該注
    入口(36)と前記キャビティ(16)とを連通状態とする第1
    位置にシフトして、該キャビティ(16)内への該発泡材料
    (60)の流入を許容し、また前記発泡材料(60)の注入が完
    了した後には、前記栓部材(24)を前記注入口(36)と前記
    キャビティ(16)とを非連通状態とする第2位置にシフト
    して、該キャビティ(16)を閉塞すると共に前記注入ヘッ
    ド(46)が該注入口(36)から離間するのを可能とすること
    を特徴とする発泡成形用金型におけるクローズド注入装
    置。
  4. 【請求項4】 前記栓部材(24)は、前記導入流路(28)の
    内壁面(28a)に常に接触しながら摺動し、該導入流路(2
    8)内に付着した発泡材料(60)を除去し得るようにした請
    求項3記載の発泡成形用金型におけるクローズド注入装
    置。
JP8357728A 1996-12-26 1996-12-26 発泡成形用金型におけるクローズド注入方法および装置 Pending JPH10180774A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001198942A (ja) * 2000-01-24 2001-07-24 Sumitomo Heavy Ind Ltd 発泡成形品の成形方法及び射出成形機

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JP2001198942A (ja) * 2000-01-24 2001-07-24 Sumitomo Heavy Ind Ltd 発泡成形品の成形方法及び射出成形機

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