JPH10180084A - 固体粒子落下を防止する流動層用分散盤 - Google Patents

固体粒子落下を防止する流動層用分散盤

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JPH10180084A
JPH10180084A JP34190296A JP34190296A JPH10180084A JP H10180084 A JPH10180084 A JP H10180084A JP 34190296 A JP34190296 A JP 34190296A JP 34190296 A JP34190296 A JP 34190296A JP H10180084 A JPH10180084 A JP H10180084A
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gas
nozzle
plate
cap
dispersion plate
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Application number
JP34190296A
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English (en)
Inventor
Joji Morizaki
譲治 森崎
Hironori Gamachi
宏典 蒲地
Kunihiro Yamada
国博 山田
Naohide Tokunaga
直毘 徳永
Asao Uchida
朝夫 内田
Nobutaka Ueda
宜孝 上田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下あるいは摩耗性の大きい固体粒子の、
通気孔周辺での接触のためのエロージョンを防止し且
つ、工業的に長期間安定した運転を行うことが出来る流
動層用分散盤の提供。 【解決手段】 流動層装置のガス分散盤で、多数のガス
通気孔を有した分散盤の上部にキャップ及びまたはプレ
ートを設け、キャップ及びまたはプレートの側面にガス
噴出孔を有したガス分散盤において、通気孔がノズルで
形成されており、ノズルの上部先端が分散盤の上部面よ
り突き出した構造を有する、固体粒子落下を防止する流
動層用分散盤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】流動層装置を用いた反応装置
は焼成炉、反応管等各種利用されている。本発明は安定
的な流動状態を保持するための流動層反応装置に於ける
通気分散盤の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】流動層の状態を円滑に行うために各種の
提案がなされている。特に、通気分散盤について、固体
粒子の流動状態を良好に保つには、出来るだけ分散盤の
通気孔を小さくし、且つ通気孔の数を増やして、均一微
細な気泡を生成させ、、固体粒子との接触面積を増やす
ことが好ましい。しかし、工業化に際しては、大型化に
よる材質上の制限、通気孔の固体粒子の目づまりするこ
とへの防止を考慮して、通気孔の口径は固体粒子径のそ
れより大きくせねばならない。その為、通気を停止した
場合、通気孔より固体粒子が落下し、通気再開の際に繁
雑な操作を強いられることになる。この様な固体粒子落
下防止の方法として、通気孔の下に懸垂板を設けたもの
(特公昭39−29743号公報)、通気孔の位置が重
ならないように二重の床盤にしたもの(特公昭30−8
263号公報)、ガス分散ノズル内に球体を浮遊させる
もの(特開平2−279904号公報)、キャップと固
体粒子の安息角を利用し、粉体落下を防止した(特開昭
52−142672号公報)等の方法が提案されてい
る。一般的に通気孔に球弁、帽弁を設ける他、通気孔上
をキャップで覆う等の方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術で
は、装置の機械的衝撃を受けるために故障し易く、また
流体の分散が均一に良好な流動状態を維持する為に、一
定以上の流速で通気する必要がある、しかしながら高温
下あるいは摩耗性の大きい固体粒子の場合には、通気孔
周辺で固体粒子との接触のためエロージョンがおこり、
工業的に長期間安定した運転を行うことが出来ない。
【0004】これらを解決する方法としては、流速を低
減することが最も望ましいことであるが、そのため流動
性が悪くなり、反応に影響を及ぼしては意味がない。こ
の他、耐摩耗性材質を求めることも大切であるが、反応
条件が苛酷の場合は困難が伴う。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガス分散
盤上にキャップ及びまたはプレートを設け、側面にガス
噴出孔を備え、且つガス通気孔は、分散盤よりノズルが
突き出した構造でガス入口側ノズルサイズが、出口側に
比べ小さい構造のノズルを有した流動層用分散盤を用い
る事で、分散盤下への固体粒子の落下を防止し、且つ分
散盤、通気孔、噴出孔周辺のエロージョンを低減する事
を見出し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、流動層装置のガス分
散盤で、多数のガス通気孔を有した分散盤の上部にキャ
ップ及びまたはプレートを設け、キャップ及びまたはプ
レートの側面にガス噴出孔を有したガス分散盤におい
て、通気孔がノズルで形成されており、ノズルの上部先
端が分散盤の上部面より突き出した構造を有する、固体
粒子落下を防止する流動層用分散盤である。
【0007】本発明の分散盤の特徴は、ガス通気を停止
した場合、キャップ及びプレートで直接の固体粒子落下
を防止させ、分散盤の上部より突き出たノズルはキャッ
プ及びプレートの開口部とノズル間に形成する固体粒子
の安息角で形成される粒子の高さより高くする事により
分散盤上から逆流する固体粒子のノズルへの落下を防止
する。さらに、通気するノズルの入口側、出口側でサイ
ズの違いによりガス通気停止時に固体粒子落下の抵抗と
なる構造を有するノズルである。
【0008】流動開始、再開においては、従来の固体粒
子落下防止とは異なりノズル内への固体粒子の目づまり
を防止した事により、低流速のガスで固体粒子の流動が
可能である。キャップ及びプレート側面のガス噴出孔
は、出口側のノズル径より面積が大きいため、噴出孔か
ら流れるガス流速が低下する。又、ノズルとキャップ及
びプレートの間隔を狭くする事で、ガス流速を上げた場
合にも固体粒子のガス流への同伴が防止されるものと推
定され、分散盤上のエロージョンを低減する効果が発現
できるものと思われる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の分散盤を図面によって説
明する。図1、図2において、1は分散盤、2はキャッ
プ及びプレート、3はガス通気ノズル、4は噴出孔であ
る。固体粒子は流動層装置で用いられる触媒等の流動媒
体を言う。流動している固体粒子は、ガス通気停止によ
り分散盤1へ落下してくる。しかし、本発明のキャップ
及びプレート2により、直接ノズル内への固体粒子落下
がなくなりノズルの目づまりを防止し、流動再開時にお
いては、ガス通気ノズル3への粒子目づまりがないた
め、低流速で流動が再開される。又、ガス通気ノズル3
は、ノズル全体の長さが80mm以上で、工業的には9
0mm〜200mmで使用されるのが好ましく、分散盤
1上部より突き出した構造で、ガス通気停止によるキャ
ップ及びプレート2の開口部と分散盤1上部より突き出
したノズル間に固体粒子の安息角で形成される固体粒子
の高さより高くする事でノズルの内への固体粒子落下を
防止する。
【0010】キャップ及びプレート2のサイズは、分散
盤のサイズ、ガス通気孔の数で制限され、固体粒子の安
息角、キャップ及びプレートの高さで決定する。必要以
上のサイズでは、固体粒子不動部を多くするし、経済的
でもない。分散盤1上部より突き出したノズルの長さ
は、固体粒子の安息角とキャップ及びプレート2高さで
決定され、キャップの高さの70%〜90%、プレート
の高さの80%〜90%が好ましい。あらゆる固体粒子
に対応するには、最低30mm以上が必要である。ガス
通気ノズル3の入口側、出口側径のサイズの違いにより
ガス通気停止時に固体粒子落下の抵抗となる構造であ
る。流動開始、再開時は、ガス通気ノズル3から上方に
向けガスが通気され、キャップ及びプレート2により側
面の噴出孔4から均一にガスが分散される構造で、且つ
噴出孔4は、ガス通気ノズル3の出口側下に位置し、出
口側ノズル径より面積が10倍以上を有した構造で、ノ
ズル出口部とキャップ及びプレート2の間隔を狭くする
事でガス流速を上げた場合でも粒子はガス流に同伴する
事を防止する事で分散盤上のエロージョンを低減する事
を特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 内径400mm、長さ2500mmのアクリル製流動層
装置を用い、ガス分散盤上の流動不動部の有無の確認を
行った。流動層装置に使用した分散盤は、図1と同タイ
プのもので、ガス通気ノズル全体の長さは80mmで分
散盤上部に突き出したノズルの長さは30mmで正三角
形の交点上に3個取り付け、固体粒子(平均粒径60μ
m)を60Kg充填し、ガス流速10cm/secの条
件でガス通気を行った結果、固体粒子の不動部は確認さ
れず噴出孔4より均一にガスは分散された。ガス通気停
止後、流動層内より固体粒子を抜き出し、分散盤上のキ
ャップを取り外しノズル内への粒子落下の確認を行った
所、直接の粒子落下、分散盤上から逆流する粒子は見ら
れず、分散盤下への落下は確認されなかった。
【0012】実施例2 実施例1の装置にて、ガス分散盤上の流動不動部の有無
の確認を行った。分散盤は、図2と同タイプのもので、
ガス通気ノズル全体の長さは100mmで分散盤上部に
突き出したノズルの長さは40mmで正三角形の交点上
に3個取り付け、実施例1と同条件でガス通気を行った
結果、固体粒子の不動部は確認されず噴出孔4より均一
にガスは分散された。ガス通気停止後、流動層内より固
体粒子を抜き出し、分散盤上のプレートを取り外しノズ
ル内への粒子落下の確認を行った所、直接の粒子落下、
分散盤上から逆流する粒子は見られず、分散盤下への落
下は確認されなかった。
【0013】実施例3 内径100mm、長さ2000mmのステンレス製流動
装置を用いて、分散盤に、実施例1に使用した分散盤で
ガス通気ノズルを1個使用し、固体粒子を5Kg充填
後、温度450℃、ガス流速20cm/secの条件で
60日間のエロージョンテストを行った。結果、分散盤
上、噴出孔、キャップ内面のエロージョンはほとんど確
認されなかった。
【0014】実施例4 実施例3に使用した流動装置を用いて、分散盤に、実施
例2に使用した分散盤でガス通気ノズルを1個使用し、
実施例3と同条件でエロージョンテストを行った。結
果、分散盤上、噴出孔、キャップ内面のエロージョンは
ほとんど確認されなかった。
【0015】比較例1 実施例1、2に使用した流動層装置、分散盤にて、図
1、2のキャップ及びプレートを取り除いた状態で流動
の確認及びガス通気停止時の固体粒子落下の確認を行っ
た所、ガス通気時に分散盤上の固体粒子不動部が確認さ
れ、ガス通気停止で層内粒子のほとんどが落下した。
又、再流動においては、ノズルの目づまりにより通常の
1.5〜6倍のガスを通気しなければ再流動をしない。
【0016】比較例2 実施例1、2に使用した流動層装置、分散盤にて、図
1、2のガス通気ノズルが分散盤上部に突き出した部分
の長さを10mmとした場合、流動の確認及びガス通気
停止時の固体粒子落下の確認を行った所、キャップ及び
プレートにて直接の粒子落下は見られなかったが、分散
盤上から逆流する固体粒子落下が確認された。
【0017】比較例3 実施例3、4に使用した流動層装置にて、分散盤に図
1、2のガス通気ノズルが分散盤上部に突き出した部分
の長さを10mmとした場合、実施例3、4と同条件で
エロージョンテストを行った。結果、キャップ及びプレ
ートの内面、分散盤上のエロージョンが確認された。
【0018】
【発明の効果】本発明は、固体粒子を充填した流動層用
分散盤でキャップ及びプレートにて流動停止時の直接の
固体粒子落下を防止し、分散盤上に突き抜けたノズル
は、分散盤から逆流する固体粒子の安息角で落下が止ま
らない固体粒子の落下を防止させ、且つノズルとキャッ
プ及びプレートの間隔を狭くする事で、キャップ及びプ
レート内に固体粒子の存在しない空間を有した事が、固
体粒子がガス流に同伴する事を少なくし、エロージョン
の低減を行ったと考えられる。この事で、流動開始、停
止、再開が行われ、長期運転が円滑に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャップを取り付けた流動層用分散盤の部分
a)平面図b)側面図
【図2】プレートを取り付けた流動層用分散盤の部分
a)平面図b)側面図
【図3】本発明の流動層用分散盤の平面図
【符号の説明】
1・・分散盤 2・・キャップ及びプレート 3・・ガス通気ノズル 4・・噴出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 直毘 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 内田 朝夫 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 上田 宜孝 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層装置のガス分散盤で、多数のガス
    通気孔を有した分散盤の上部にキャップ及びまたはプレ
    ートを設け、キャップ及びまたはプレートの側面にガス
    噴出孔を有したガス分散盤において、通気孔がノズルで
    形成されており、ノズルの上部先端が分散盤の上部面よ
    り突き出した構造を有する、固体粒子落下を防止する流
    動層用分散盤。
  2. 【請求項2】 分散盤上部よりガス通気ノズルが、ノズ
    ル全体の長さの1/3以上が突き出した構造を有する固
    体粒子落下を防止する流動層分散盤。
  3. 【請求項3】 ガス通気ノズルのガス入り口側のサイズ
    が、分散盤より突き出した出口側よりサイズが小さく、
    ガス停止時の固体粒子落下の抵抗となる構造のノズルを
    有した流動層用分散盤。
JP34190296A 1996-12-20 1996-12-20 固体粒子落下を防止する流動層用分散盤 Pending JPH10180084A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002192179A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Asahi Eng Co Ltd 液分散ノズル
JP2005226870A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流動床式焼却炉
CN113713584A (zh) * 2021-09-10 2021-11-30 南京尚中过滤与分析设备有限公司 一种去除烟气中so2的装置和方法

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Effective date: 20080115

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