JPH10180065A - 微粒化方法及びその装置 - Google Patents

微粒化方法及びその装置

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JPH10180065A
JPH10180065A JP8349002A JP34900296A JPH10180065A JP H10180065 A JPH10180065 A JP H10180065A JP 8349002 A JP8349002 A JP 8349002A JP 34900296 A JP34900296 A JP 34900296A JP H10180065 A JPH10180065 A JP H10180065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二液衝突方式による高い微粒化効率を確保し
つつ固定流路における欠点を解消し得た微粒化方法及び
その装置を提供する。 【解決手段】 微粒化すべき素材を含む流体がポンプに
よって加圧され、一対の対向面PL1,PL2外周部か
らその隙間内中心部に向けて導入されると、その対向面
の中心に向けて集中する方向に高速流が形成され、流体
は中心部で衝突され、その衝撃波等によって素材が微粒
化され、対向面の一方の面の中心部に形成された貫通孔
S1から排出される。上記対向面PL1,PL2の隙間
は所望の間隔に設定することができ、それにより流体速
度を調整することができるため、例えば予め実験にて求
めた流体圧力と微粒化レベルに基づいて対向面の隙間を
設定し流体を導入すれば、所望する微粒化レベルの流体
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種素材を微粒化す
るための方法及びその装置に関し、より詳しくは、素材
を懸濁した液体を超高圧で衝突させることにより、瞬間
的に乳化、分散、微粉砕等を行う微粒化方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高圧を利用して物質の微粒化を行
う装置としては、歴史的に最も古くから採用されている
バルブプレート式と二液衝突式とに大別することができ
る。バルブプレート式は基本的には高圧から高速に変換
された流体を壁面に衝突させた後に装置外部に排出する
ものであり、具体的な構成としては、特公昭44−2921号
公報に記載の液体処理装置が知られている。この種の構
成では、流体は、ポンプを介して入口開口から第一段均
質化弁組立体へ導入され、弁座と弁との隙間を通過し放
射状に流れて弁本体内壁に衝突することによって微粒化
が行われ、さらに同じ構成からなる第二段均質化弁組立
体に導入されるようになっている。この構成において
は、衝突エネルギーは放射状に流れる流体速度にのみ左
右される。
【0003】一方、二液衝突式の装置としては、例えば
特開平2 −261525号公報に記載の乳化装置が知られてい
る。この乳化装置は、図7に示すように、被処理液流路
を硬質のプレート材からなる2枚のライナー部材60,
61によって閉塞し、流入側のライナー部材60には、
2つの貫通孔60a,60bを形成するとともに各貫通
孔出口を溝状通路60cで連通させ、また、ライナー部
材60と密着配置されたライナー部材61には、溝状通
路60cと直交する方向に溝状通路61cを所定長さ形
成するとともに、その各端部には混合液を排出するため
の貫通孔61a,61bが形成されている。これらのラ
イナー部材60,61内に高圧の被処理液を導入するこ
とにより、被処理液の流れを強制的に対向流として加速
させ、二液の流れを衝突させて乳化を行うようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のバルブプレート式では、弁座と弁の隙間を通過
して壁面と衝突する際に微粒化が行われるものの、壁面
への単独衝突であるために微粒化する際の流速が不十分
であるという欠点がある。
【0005】これに対し、二液衝突式では、高圧の被処
理液を二つの狭い通路に分岐導入することによって高速
流を形成し、それらの高速流を互いに対向させて衝突さ
せることにより、超微粒子を生成することができるよう
に構成されているため、上記バルブプレート式に比べ、
高い衝突エネルギーを得ることができる。しかしなが
ら、流路が固定であるために、分散、破砕においては粗
大粒子によって流路が閉塞するという問題がある。
【0006】本発明は以上のような従来の微粒化装置に
おける課題を考慮してなされたものであり、壁面に対し
単一方向で衝突させるのではなく流体同士を衝突させる
ことによって衝突効率を高め、且つ流路が固定されてい
る欠点を解消することのできる微粒化方法及びその装置
を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第一の微粒
化方法は、流路入口及び流路出口を備えた密閉容器内に
微粒化すべき素材を含む高圧流体を導入し、間隙を介し
て近接配置された対向面の外周部からその対向面中心部
に向けて導入することにより、互いに集中する向きの高
速流を形成して衝突させ、衝突によって微粒化された流
体を、対向面の内、一方の面の中心部に形成された貫通
孔から排出する微粒化方法であって、対向面の間隔を増
加または減少させることにより、対向面内に導入する高
圧流体の圧力を調整することを要旨とする。
【0008】本発明の微粒化方法において、微粒化すべ
き素材を含む流体を可変容量ポンプを介して導入すれ
ば、微粒化すべき素材を含む流体の圧力調整に加え、流
量を調整することもできる。
【0009】本発明に係る第二の微粒化方法は、流路入
口及び流路出口を備えた密閉容器内に微粒化すべき素材
を含む高圧流体を導入し、間隙を介して近接配置された
対向面の外周部からその対向面中心部に向けて導入する
ことにより、互いに集中する向きの高速流を形成して衝
突させ、衝突によって微粒化された流体を、対向面の
内、一方の面の中心部に形成された貫通孔から排出する
微粒化方法であって、間隔の異なる対向面を有する密閉
容器を複数接続し、高圧流体を導入して該流体を段階的
に微粒化することを要旨とする。
【0010】また、本発明の微粒化装置は、流路入口及
び流路出口を備えた密閉容器内に設けられ、間隙を介し
て近接対向配置された可動面及び固定面からなる流体衝
突流路と、可動面または固定面の中心部に形成された貫
通孔と、可動面を、固定面に直交する方向に移動させる
流路調整手段と、流体衝突流路における対向面の外周部
からその対向面中心部に向けて微粒化すべき素材を含む
高圧流体を導入し、互いに集中する向きの高速流を形成
して衝突させる流体導入手段と、衝突によって微粒化さ
れた流体を、貫通孔から流路出口に案内する流体排出手
段と、を備えてなることを要旨とする。
【0011】上記微粒化装置において、可動面と固定面
から構成される対向面は円形面で構成することが好まし
いが、これに限らず、例えば楕円面等で構成することも
できる。また、対向面は硬質材料から構成することが好
ましい。硬質材料の一例としては、セラミックス、超硬
合金、ダイヤモンド等の耐摩耗性部材が示される。
【0012】上記微粒化装置において、固定面は、円板
状部材で構成することができ、可動面は、密閉容器に螺
合されて回転することにより進退自在に構成された可動
軸の先端平坦部で構成することができる。なお、可動軸
は、手動操作、遠隔操作または自動制御によって移動す
るように構成することができる。また、密閉容器の流路
入口には、微粒化すべき素材を含む流体の流量を調整す
る可変容量ポンプを接続することができる。また、上記
構成を有する微粒化装置を直列に配置し、流路出口とそ
の後段の流路入口とを接続することができる。
【0013】本発明における微粒化すべき素材を含む流
体とは、液体または粉体からなる素材を含む液状流体を
示し、素材として液体を選択する場合は乳化が行われ、
粉体を選択する場合は分散,微粉砕が行われる。乳化に
おいては、各種疎水物の水中での微小液滴化、各種親水
物の油中での微小液滴化等が示され、分散においては微
粒子の金属酸化物,その他無機顔料,有機顔料等の液中
での凝集解砕が示され、微粉砕においては金属酸化物,
その他無機顔料,有機顔料等の液中での単粒子の微小化
が示される。
【0014】なお、本発明において、流体を超高速で衝
突させるには、微粒化装置に導入する流体を例えば高圧
ポンプを用いて100 〜3000kg/cm2に加圧することが好ま
しい。本発明に従えば、微粒化すべき素材を含む高圧流
体が、流体衝突流路における対向面の外周部からその隙
間内中心部に向けて導入されると、その対向面中心部に
向けて集中する方向に高速流が形成され、その高速流は
中心部で衝突し、その衝撃波等によって素材が微粒化さ
れ、対向面の一方の面の中心部に形成された貫通孔から
排出される。上記対向面は所定の間隔に設定することが
でき、すなわち衝突時の流体速度を調整することができ
るため、例えば予め実験にて求めた流体圧力と微粒化結
果に基づいて流体速度を、具体的には間隔を調整すれ
ば、微粒化すべき素材の微粒化レベルを調整することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の微粒
化方法に使用される微粒化装置の一実施形態を示したも
のである。同図において、微粒化装置FAは、密閉容器
を構成する上側筒部10と下側筒部20とを有し、上側
筒部10の胴部内壁に形成された雌ねじ部11と、下側
筒部20の上部から突設された小径筒部21の胴部外壁
に形成された雄ねじ部22とを螺合することにより、上
側筒部10と下側筒部20とを一体に組み合わせること
ができるようになっている。
【0016】上側筒部10は袋ナットから構成されてお
り、その中心軸C.L上に可動軸30が配置されてい
る。詳しくは、この可動軸30はその上端寄りに雄ねじ
部31が形成されており、この雄ねじ部31は、上側筒
部10の中心軸C.Lに形成されている雌ねじ部12と
螺合するようになっている。また、可動軸30の下端寄
りには後述するシール部材40が嵌合されている。シー
ル部材40は、可動軸30を貫通した状態で配置される
ものであり、図2に示すように、環状のバックアップリ
ング40aと、断面下向き凸状からなる環状のバックア
ップリング40bと、それら各バックアップリング40
a及び40bとによって区画される外周側溝及び内周側
溝にそれぞれ配置されるOリング40c及び40dとか
ら構成され、小径筒部21内壁と可動軸30とを液密に
シールするようになっている。なお、小径筒部21内に
は圧縮コイルばね41が挿入されており、シール部材4
0を下向きに押圧するようになっている。また、上記可
動軸30の上端には手動操作によってその可動軸30を
回転させるためのハンドル33が取り付けられている。
これら可動軸30及びハンドル33は流路調整手段とみ
なすことができる。
【0017】一方、下側筒部20内には、セラミック
ス、超硬合金、ダイヤモンド等の硬質部材からなる下側
円板部24が収納されており、この下側円板部24は円
筒状の支持部25上に支持され、その支持部25は、さ
らに、下側筒部20に螺合されるキャップ部材26によ
って固定されている。ただし、下側円板部24と支持部
25とキャップ部材26には、中心軸C.L上に流体排
出手段としての貫通通路S1が穿設されており、さら
に、キャップ部材26には継手を構成する流路出口27
が形成されている。また、可動軸30の下端部と下側筒
部20内壁との間には環状の流体通路S2が形成されて
いる。
【0018】図3は上記した下側円板部24周りの構成
を拡大して示したものである。同図において、可動軸3
0の下端にはセラミックス、超硬合金、ダイヤモンド等
の硬質部材からなる上側円板部12がろう付けによって
固着されている。それにより、上側円板部12と下側円
板部24との間には隙間t1を介して円形の可動面PL
1と円形の固定面PL2が対向することになる。図中、
符号S3は、対向する円形面によって形成される流体衝
突流路であり、符号28は継手を構成する流路入口であ
り、通路29を介して上記環状通路S2と連通し、さら
に衝突用通路S3と連通している。上記流路入口28に
は後述するポンプが接続され、通路29,環状通路S2
とともに流体導入手段を構成する。
【0019】次に、上記構成を有する微粒化装置の動作
について図4及び図5を交えて説明する。なお、両図は
流体の流れを模式的に示したものであり、面に沿ってシ
ート状に流れる流れを矢印に置き換えたものである。
【0020】微粒化すべき素材を含む流体をポンプを用
いて加圧することによって高圧流体とし、流路入口28
から環状流路S2内に導入すると、流体は図4に示すよ
うに可動軸30胴部に沿って流れ、環状流路S2内が流
体で満たされる。
【0021】次いで流体は、図5に示すように環状流路
S2内から下降して対向面PL1,PL2の外周部に到
達し、さらに流体衝突流路S3内に導入されてその流れ
は上側円板部12及び下側円板部24の中心に向けられ
る。流体衝突流路S3は、環状流路S2に比べてその流
路面積が小さく形成されており、従って、流体衝突流路
S3内を流れる流体は高速流に変換される。高速で互い
に集中する向きに流れる流体は、両円板部12,24の
中心で衝突し、その衝突時に発生する衝撃波等によって
微粒化すべき素材が微細化され微粒化が行われる。ま
た、ハンドル33を反時計方向に廻すと、対向面PL
1,PL2の間隔が開き、それにより、流体圧力が低く
なり微粒化効率が変化する。
【0022】従って、対向面PL1とPL2の間隔を最
小隙間t1よりも大きく設定した微粒化装置を、最小隙
間t1に設定されている微粒化装置の前段に配置すれ
ば、その前段の微粒化装置を前処理装置として機能させ
ることができる。
【0023】また、対向面PL1とPL2との間隔は、
微粒化すべき素材の粒径よりも大きくなる間隔まで広げ
ることができるように構成されており、微粒化処理にお
いて流体衝突流路S3内に閉塞が生じた際に、対向面P
L1とPL2との間隔を素材粒径よりも大きく広げれ
ば、装置を分解することなく閉塞を解消することができ
る。
【0024】また、図6に示すように、本発明の微粒化
装置FAの流路入口28に、可変容量ポンプVPを接続
すれば、微粒化装置に導入する微粒化すべき素材を含む
流体の流量を変更することが可能となり、流体の流量及
び圧力の双方を調整することができるようになる。
【0025】全体構成について説明すると、水系流体と
油系流体をそれぞれ別に引き込んで合流させることによ
り混合液(微粒化すべき素材を含む流体)とし、その混
合液の流量を調整した後、微粒化装置に圧送し、その微
粒化装置内で乳化、分散、微粉砕または滅菌を行うよう
になっている。
【0026】具体的には、微粒化システムFSは水系流
体を貯留するための容器50と油系流体を貯留するため
の容器51とを備えており、これらの容器50,51内
の各流体は、弁50a,51aにてそれぞれ流量が調節
され、配管52で合流され、可変容量ポンプVPの吸入
口に供給されるようになっている。可変容量ポンプVP
は、混合液を1000〜1500kg/cm2に加圧して高圧流とし、
微粒化装置FAに導入するようになっている。
【0027】上記微粒化システムFSによれば、流体を
衝突させるための流路断面積を変更することによる流体
圧力の調整に加え、流体の流量を調節することも可能に
なるため、例えば乳化においては粒径の大きさを制御す
ることができ、分散においては分散状態を任意に制御す
ることができるという効果が得られる。
【0028】さらにまた、対向面PL1及びPL2の間
隔を段階的に小さく設定した複数の微粒化装置を直列に
配列すれば、微粒化処理が多段階に実施されることにな
り、上記粒径制御、分散状態の制御をより正確に実施す
ることができる。また、n回のパス(処理工程)を一度
に行うことができるという効果が得られる。
【0029】
【実施例】次に、本発明の微粒化装置を用いて乳化を行
った結果を以下に示す。なお、撹拌機(日本精機製作所
製)及び高圧ホモジナイザー(日本精機製作所製)を用
い、同じ条件にて実験した結果を比較例として示す。 測定装置:島津製作所( 株) 製レーザー回折式粒度分布
測定装置 SALD-2000A 評価方法:メジアン径の大小で評価を行う。
【0030】 乳化実験 (1) 試料内容:大豆油(関東化学( 株) ) …10wt% 大豆製レシチン(関東化学( 株) ) …0.5wt% 純水 …89.5wt% (2) 前処理:大豆油を所定量秤取り、さらに大豆レシチンを所定量添加 し大豆油に大豆レシチンを溶解させる。 秤量しておいた純水に上記を加え、卓上型撹拌機(日本 精機製AM−9)にて5000r.p.m で1分間予備乳化させる。 予備乳化品メジアン径:26.72μm
【0031】
【表1】
【0032】以上の実験結果より、本発明装置によれ
ば、従来の撹拌機や高圧ホモジナイザーよりも微粒化効
果を高められることが確認され、粒度分布幅が狭い均質
な微粒化が達成された。また、流体衝突流路における対
向面の間隔を変更することにより、流体圧力を例えば10
0kg/cm2 〜600kg/cm2 まで変更すると、微粒化効果を調
整できることが確認された。
【0033】なお、上記構成を有する微粒化装置を直列
に多段配置し、流路出口と後段の流路入口とを接続する
ことができ、各段の微粒化装置における対向面の間隔
を、処理の流れにおける上流側から下流側に次第に狭く
設定すれば、微粒化処理を連続して実施することができ
る。
【0034】また、上記実施形態では流路調整手段を手
動式のハンドルで構成したが、これに限らず、周波数制
御により駆動するステッピングモータを用いて流路調整
を自動制御することもでき、また、電気的または機械的
に遠隔制御することもできる。
【0035】また、本発明は、乳脂肪の微粒化,香料の
分散等を行う食品分野に、脂肪乳剤の調整,細胞破砕,
滅菌等を行う医薬品分野に、乳液の調整,顔料の分散等
を行う化粧品分野に、各種乳化重合製品の製造,有機顔
料の粉砕等を行う化学品分野、或いはその他の新素材開
発研究分野にそれぞれ適用することができる。また、本
発明の微粒化装置は、下側筒部20に対し螺合されてい
る上側筒部10を反時計方向に回転させるだけで微粒化
装置を分解することができるため、洗浄、清掃、滅菌が
必要とされるような例えば上記食品分野、化学品分野に
おいて好適に実施することができる。また、超微粒化に
より得られる滅菌効果は、食品、医薬品分野への適用に
おいて有益となる。
【0036】また、従来の二液衝突方式では高硬度で複
雑なノズル形状を得るために、加工性に優れた焼結ダイ
ヤしか利用することができないという制約があった。し
かしながら、本願発明では流体衝突流路を簡単な形状で
構成することができるため、単結晶ダイヤ、セラミック
ス、超硬合金等の硬質部材を利用することができ、微粒
化装置の耐久性を高めることができるとともに装置のコ
ストを低減することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば、二液衝突方式による高い微粒化効率を
確保しつつ、微粒化すべき素材を含む流体の圧力を調整
することができるため、微粒化効果を調整することがで
きるという長所を有する。また、可変容量ポンプを備え
た本発明によれば、流体圧力の調整に加えて流量調整も
可能になるため、流体圧力と流体流量の組み合わせを変
更することにより、微粒化すべき素材に対応して多様な
微粒化処理を行うことが可能になる。
【0038】また、本発明は対向面の間隔を変えること
ができるため、一つの微粒化装置で異なる微粒化効果を
得ることができる。一般的に乳化、分散処理は一つの工
程で完了することができず、まず撹拌機を使用してノズ
ルを通過し得る程度に流体を調整する必要がある。しか
しながら、本発明の装置では、対向面の間隔を広げて流
体を導入し、粗処理することができるため、前処理用と
して利用することができる。また、対向面の間隔が徐々
に狭くなるように複数の本発明の微粒化装置を接続すれ
ば、段階的に微粒化させることにより超微粒化が可能に
なる。
【0039】また、本発明の微粒化装置によれば、近接
配置された対向面の隙間に高速流体を導入して衝突させ
る構成のため、それらの対向面が摩耗しても再研磨する
ことによって容易に再生することができ、微粒化装置の
コストダウンを図ることができる。さらにまた、上側円
板部及び下側円板部は交換することができるという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粒化装置の一実施形態を示す縦
断面図である。
【図2】図1に示すシール部材の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】図1に示す上側円板部及び円板部の構成を示す
部分拡大図である。
【図4】本発明に係る微粒化装置の流路入口部分におけ
る流体の流れを示す平面図である。
【図5】同微粒化装置の流路入口から流路出口に至る流
体の流れを示す斜視図である。
【図6】可変容量ポンプを備えた本発明の微粒化装置の
構成を示す説明図である。
【図7】従来の二液衝突式微粒化装置の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
FA 微粒化装置 10 上側筒部 12 上側円板部 20 下側筒部 21 小径筒部 24 下側円板部 27 流路出口 PL1 可動面 PL2 固定面 S1 貫通通路 S2 環状通路 S3 流体衝突流路 30 可動軸 33 ハンドル
フロントページの続き (72)発明者 神成 力 東京都板橋区小豆沢1丁目7番14号 株式 会社ジーナス内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路入口及び流路出口を備えた密閉容器
    内に微粒化すべき素材を含む高圧流体を導入し、その流
    れを間隙を介して近接配置された対向面の外周部からそ
    の対向面中心部に導入することにより、互いに集中する
    向きの高速流を形成して衝突させ、衝突によって微粒化
    された流体を、前記対向面の内、一方の面の中心部に形
    成された貫通孔から排出する微粒化方法であって、 前記対向面の間隔を増加または減少させることにより、
    前記対向面内に導入する前記高圧流体の圧力を調整する
    ことを特徴とする微粒化方法。
  2. 【請求項2】 前記微粒化すべき素材を含む流体を可変
    容量ポンプを介して導入することにより、前記高圧流体
    の流量を調整する請求項1記載の微粒化方法。
  3. 【請求項3】 流路入口及び流路出口を備えた密閉容器
    内に微粒化すべき素材を含む高圧流体を導入し、その流
    れを間隙を介して近接配置された対向面の外周部からそ
    の対向面中心部に向けて導入することにより、互いに集
    中する向きの高速流を形成して衝突させ、衝突によって
    微粒化された流体を、前記対向面の内、一方の面の中心
    部に形成された貫通孔から排出する微粒化方法であっ
    て、 間隔の異なる対向面を有する密閉容器を複数接続し、前
    記高圧流体を導入して該流体を段階的に微粒化すること
    を特徴とする微粒化方法。
  4. 【請求項4】 流路入口及び流路出口を備えた密閉容器
    内に設けられ、間隙を介して近接対向配置された可動面
    及び固定面からなる流体衝突流路と、 前記可動面または固定面の中心部に形成された貫通孔
    と、 前記可動面を、前記固定面に直交する方向に移動させる
    流路調整手段と、 前記流体衝突流路における対向面の外周部からその対向
    面中心部に向けて微粒化すべき素材を含む高圧流体を導
    入し、互いに集中する向きの高速流を形成して衝突させ
    る流体導入手段と、 衝突によって微粒化された流体を、前記貫通孔から前記
    流路出口に案内する流体排出手段と、 を備えてなることを特徴とする微粒化装置。
  5. 【請求項5】 前記対向面は硬質材料から構成されてい
    る請求項4記載の微粒化装置。
  6. 【請求項6】 前記固定面は、円板状部材で構成されて
    いる請求項4または5に記載の微粒化装置。
  7. 【請求項7】 前記可動面は、前記密閉容器に螺合され
    て回転することにより進退自在に構成された可動軸の先
    端平坦部で構成されている請求項4〜6のいずれかに記
    載の微粒化装置。
  8. 【請求項8】 前記可動軸は、手動操作、遠隔操作また
    は自動制御によって移動するように構成されている請求
    項7記載の微粒化装置。
  9. 【請求項9】 前記流路入口に、前記微粒化すべき素材
    を含む流体の流量を調整する可変容量ポンプが接続され
    ている請求項4〜8のいずれかに記載の微粒化装置。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の微粒化装置を直列に
    配置し、流路出口とその後段の流路入口とを接続してな
    る微粒化装置。
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