JPH10179756A - バルーンカテーテル - Google Patents
バルーンカテーテルInfo
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- JPH10179756A JPH10179756A JP8348994A JP34899496A JPH10179756A JP H10179756 A JPH10179756 A JP H10179756A JP 8348994 A JP8348994 A JP 8348994A JP 34899496 A JP34899496 A JP 34899496A JP H10179756 A JPH10179756 A JP H10179756A
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Abstract
なく伝達できること、遠位部において要求される柔軟さ
と屈曲した状態でも軸方向のプッシャビリティを両立さ
せること、カテーテルシャフトの外径と肉厚を可及的小
さくすること、ガイドカテーテルに接続されたY−コネ
クターの強い締め付けに対して充分な強度を持たせるこ
と、等を同時に満たすバルーンカテーテルを提供する。 【解決手段】 カテーテルシャフトの遠位端にバルーン
を設け且つ近位端にアダプターを接続するとともに、カ
テーテルシャフトが拡張用ルーメンチューブ5の内部に
ガイドワイヤー用ルーメンチューブを同軸状に配したも
のであるバルーンカテーテルであって、拡張用ルーメン
チューブ5が近位部から遠位部へかけて外径が漸減して
なる高弾性率材料の内層管5Aと、その全部若しくは一
部を覆っていて近位部から遠位部へかけて外径が漸減し
てなる低弾性率材料の外層管5Bとを一体積層してなる
単一部材である。
Description
ルに係わり、更に詳しくは末梢血管成形、冠状動脈血管
成形及び弁膜成形を含む経皮的内腔手術において血管内
狭窄部を拡張治療し、末梢側血流を改善するために使用
するバルーンカテーテルに関する。
が生じた場合、脈管の狭窄部位あるいは閉塞部位を拡張
して、血管末梢側の血流を改善するために行う脈管成形
術(PTA:Percutaneous Transluminal Angioplasty
;PTCA:Percutaneous Transluminal Coronary An
gioplasty等)は、多くの医療機関において多数の術例
があり、この種の症例における手術としては一般的にな
っている。
窄部位を拡張するために、ガイドカテーテルとガイドワ
イヤーとのセットで使用される。このバルーンカテーテ
ルを用いた脈管成形術は、図11及び図12に示すよう
に、先ずガイドカテーテル100を大腿動脈から挿入し
て大動脈aを経て冠状動脈bの入口に先端を位置させた
後、バルーンカテーテル101を貫通させたガイドワイ
ヤー102を冠状動脈bの狭窄部位cを越えて前進さ
せ、それからバルーンカテーテル101をガイドワイヤ
ー102に沿って前進させ、バルーン103を狭窄部位
cに位置させた状態で膨張させて狭窄部位を拡張する手
順で行い、そしてバルーンを収縮させて体外に除去する
のである。しかし、バルーンカテーテルは、動脈狭窄の
治療だけに限定されず、血管の中への挿入、並びに種々
の体腔の中への挿入を含む多くの医療的用途に有用であ
る。
ーテルの拡張用ルーメンを有するカテーテルシャフト
は、近位部が剛性の高い高弾性率材料、遠位部(先端か
ら20〜30cmの部位)が剛性の低い低弾性率材料で
構成され、その遷移部を接着若しくは熱融着でボンディ
ングしている。この構造では、遷移部で弾性率の不連続
点があり、手元側に加えた押込み力が弾性率の不連続部
でロスし、先端部まで伝わらないという欠点を有してい
た。
の同一材料で構成されている構造のものは、近位部で十
分なプッシャビリティが必要なため、肉厚を大きくしな
ければならなかった。また、この構造のものは、特に遠
位部に必要な屈曲血管を容易に進む柔軟性と屈曲した状
態でしかも軸方向の高いプッシャビリティを同時に満足
させるのが困難であった。
が、特開昭60−31765号公報及び特開平4−26
1666号公報には、内管部と外管部の二つの管部のう
ち、先端部における肉厚が他方の管部に比して厚肉であ
り且つ本体部における肉厚が他方の管部に比して薄肉で
ある方の管部の可撓性を他方の管部の可撓性に比して大
とし、本体部と先端部における内管部と外管部の肉厚を
両者間に段部を形成することなくそれぞれ一定として一
体に成形したカテーテルが開示されている。
載のカテーテルは、内管部と外管部とを曲げ弾性率が異
なる何れもポリアミドエラストマー素材で形成し、先端
部において曲げ弾性率の小さい内管部又は外管部の肉厚
を他方よりも厚肉として、全長にわたって外径が同一で
も先端部の可撓性を大とする点が記載されているもの
の、遠位部にいくに従って外径が小さくなること、柔軟
さとプッシャビリティを両立させること、カテーテルシ
ャフトの近位部においてへしゃげない充分な強度を持つ
こと等に関しては言及されてない。
しようとするところは、術者がバルーンカテーテルの近
位部に加えた押込み力を、遠位部までの全長に渡ってロ
スなく伝達できること、即ちカテーテルシャフトの弾性
率が極端に不連続に変化するところがシャフト全長に渡
って存在しないこと、遠位部において要求される柔軟さ
と屈曲した状態でも軸方向のプッシャビリティを両立さ
せること、カテーテルシャフトの外径と肉厚を可及的小
さくすること、ガイドカテーテルに接続されたY−コネ
クターの強い締め付けに対して、特にシャフトの近位部
においてへしゃげない充分な強度を持たせること、等を
同時に達成することが可能なバルーンカテーテルを提供
する点にある。
決のために、カテーテルシャフトの遠位端にバルーンを
設け且つ近位端にアダプターを接続するとともに、カテ
ーテルシャフトが拡張用ルーメンチューブの内部にガイ
ドワイヤー用ルーメンチューブを同軸状に配したもので
あるバルーンカテーテルであって、前記拡張用ルーメン
チューブが近位部から遠位部へかけて外径が漸減してな
る高弾性率材料の内層管と、その全部若しくは一部を覆
っていて近位部から遠位部へかけて外径が漸減してなる
低弾性率材料の外層管とを一体積層、又は前記拡張用ル
ーメンチューブが、近位部から遠位部へかけて外径が一
定、若しくは漸減してなる低弾性率材料の内層管と、そ
の全部若しくは一部を覆っていて近位部から遠位部へか
けて外径が漸減してなる高弾性率材料の外層管とを一体
積層してなる単一部材であるバルーンカテーテルを構成
した。
外層管が圧縮弾性率1GPa以上、引張弾性率1GPa
以上、ロックウェル硬さM50以上を満足する材料から
なっていること、前記高弾性率材料の内層管若しくは外
層管が熱硬化性樹脂から構成されていること、拡張用ル
ーメンチューブの最も小さくなる部位の外径が0.73
〜0.92mm、同部位の内層管と外層管の2層肉厚が
0.05〜0.23mmの範囲にあることが好ましい。
内の所定位置まで導くためのガイドカテーテルの近位端
に接続したY−コネクターによって締め付けられる近位
部の拡張用ルーメンチューブの外径が0.90〜1.2
0mm、同部位の高弾性率材料の内層管若しくは外層管
の肉厚が0.08〜0.2mmの範囲にあること、また
この場合において前記近位部であって前記拡張用ルーメ
ンチューブの外径及び高弾性率材料の内層管若しくは外
層管の肉厚が前記範囲に入る部分の長さが70cm以内
であることが好ましい。
こと、低弾性率材料がポリアミド系エラストマー若しく
はポリアミド樹脂であること、あるいは高弾性率材料が
ポリイミド、低弾性率材料がポリアミド系エラストマー
若しくはポリアミド樹脂であることがより好ましい。
位端にバルーンを設け且つ近位端にアダプターを接続す
るとともに、カテーテルシャフトの内部に少なくとも拡
張用ルーメンとガイドワイヤー用ルーメンとを備えてな
るバルーンカテーテルであって、前記カテーテルシャフ
トが近位部から遠位部へかけて外径が漸減してなる高弾
性率材料の内層管と、その全部若しくは一部を覆ってい
て近位部から遠位部へかけて外径が漸減してなる低弾性
率材料の外層管とを一体積層、又は前記拡張用ルーメン
チューブが、近位部から遠位部へかけて外径が一定、若
しくは漸減してなる低弾性率材料の内層管と、その全部
若しくは一部を覆っていて近位部から遠位部へかけて外
径が漸減してなる高弾性率材料の外層管とを一体積層し
てなる単一部材であるバルーンカテーテルを構成した。
縮弾性率1GPa以上、引張弾性率1GPa以上、ロッ
クウェル硬さM50以上を満足する材料からなっている
こと、前記高弾性率材料が熱硬化性樹脂から構成されて
いること、高弾性率材料がポリイミドであること、低弾
性率材料がポリアミド系エラストマー若しくはポリアミ
ド樹脂であること、あるいは高弾性率材料がポリイミ
ド、低弾性率材料がポリアミド系エラストマー若しくは
ポリアミド樹脂であることがより好ましい。
部へかけて外径が漸減するとは、外径が段階的に減少す
ること及び外径が連続的に減少することの両方を意味す
るが、少なくともガイドカテーテルの近位端に接続した
Y−コネクターで締め付けられる近位部の外径は一定で
あることが望ましい。
基づき更に本発明の詳細を説明する。図1は本発明を実
施したときのPTCAバルーンカテーテル1の全体図、
図2はその断面図であり、図中2はカテーテルシャフ
ト、3はバルーン、4はアダプターをそれぞれ示してい
る。
して同軸構造を採用した場合を示している。即ち、カテ
ーテルシャフト2は、中空の拡張用ルーメンチューブ5
の内部に、中空のガイドワイヤー用ルーメンチューブ6
を同軸状は配した構造を有し、拡張用ルーメンチューブ
5の内周面とガイドワイヤー用ルーメンチューブ6の外
周面間には前記バルーン3に連通した拡張用ルーメン7
が形成され、またガイドワイヤー用ルーメンチューブ6
の内部のガイドワイヤー用ルーメン8にはガイドワイヤ
ー9が挿通される。
2層構造になっていて、内層管5Aが高弾性率材料から
なり、それを覆う外層管5Bは内層管5Aよりも低弾性
率材料からなる。尚、外層管5Bが覆う部分は、内層管
5Aの長さの一部でも良い。特徴的なことは、図1に示
すように高弾性率材料の内層管5Aの外径が近位部から
遠位部に行くに従って段階的に減少して行き、それにそ
れて肉厚も減少することである。また、内層管5Aを覆
う低弾性率材料の外層管5Bの外径もそれにつれて減少
する。
第1実施形態は、その中空部の内径が全長にわたって一
定であるとともに、内層管5Aの外径及び肉厚が近位部
から遠位部へかけて漸減し、該内層管5Aを覆う外層管
5Bの肉厚が全長にわたって一定であるとともに、その
外径が近位部から遠位部へかけて漸減する構造である。
そして、内層管5A及び外層管5Bの外径が段階的に減
少する縮径部分50は、滑らかなテーパー状となってお
り、縮径部分50以外は同径部分51となっている。図
1に示した拡張用ルーメンチューブ5は、近位部から遠
位部へかけて3段階に外径が減少する例を示し、拡張用
ルーメンチューブ5の最近位部から第1の縮径部分50
Aまでを第1の同径部分51A(長さL1)、第1の縮
径部分50Aから第2の縮径部分50Bまでを第2の同
径部分51B(長さL2)、第2の縮径部分50Bから
第3の縮径部分50Cまでを第3の同径部分51C(長
さL3)、そして第3の同径部分51Cより遠位部側を
第4の同径部分51D(長さL4)となっている。そし
て、前記内層管5Aの肉厚が変化する部分は各縮径部分
50に対応する。尚、内層管5Aの外径及び肉厚、並び
に外層管5Bの外径は、前述の縮径部分50を設けず
に、近位部から遠位部へかけて連続的に減少させて、全
体をテーパー状となしても良いが、少なくとも近位部で
あってガイドカテーテルの近位端に接続したY−コネク
ターで締め付けられる部分は直管状とすることが好まし
い。
ブ5の第2実施形態は、その中空部の内径が近位部から
遠位部へかけて漸減するとともに、内層管5Aの外径及
び肉厚も近位部から遠位部へかけて漸減し、該内層管5
Aを覆う外層管5Bの肉厚が全長にわたって一定である
とともに、その外径が近位部から遠位部へかけて漸減す
る構造である。その他の構造は、図3のものと同じであ
るので、同一構成には同一符号を付してその説明は省略
する。
以上、引張弾性率が1GPa以上、ロックウェル硬さが
M50以上の物性を持つ材料で構成している。また、前
記外層管5Bは、内層管5Aよりも低弾性率材料で構成
していることは前述の通りである。
る拡張用ルーメンチューブ5の最遠位部(同径部分51
D)において外径が0.73〜0.92mm、2層肉厚
(内層管5Aと外層管5Bの合計肉厚)が0.05〜
0.23mmである。また、ガイドカテーテルの近位端
に接続したY−コネクターによって締め付けられる部分
の拡張用ルーメンチューブ5の外径が0.90〜1.2
0mm、2層の内、高弾性率材料の内層管5Aの肉厚が
0.08〜0.20mmの範囲にあることが好ましい。
また、段階的に外径が縮小するテーパー状の縮径部分5
0は、何箇所設けても良い。望ましくは4箇所である。
としてポリイミド、外層管5Bを構成する低弾性率材料
としてペバックス(フランス;アトケミ(ATOCHEM)社の
商品名)等のポリアミド系エラストマー若しくはナイロ
ン12等のポリアミド樹脂で構成する。内層管5Aのポ
リイミドは弾性率が高いので、低弾性率材料のみで拡張
用ルーメンチューブ5を構成するのに比べて同等のプッ
シャビリティを得るのに必要な肉厚を薄くできる。外層
管5Bを構成するポリアミド系エラストマーやナイロン
は、曲げ方向のフレキシビリティに寄与し、軸方向のプ
ッシャビリティもその他の材質、例えばポリエチレン等
に比べて優れ、また曲げた時の癖もつかない。
ルーメンチューブは、その高弾性率が故に折れやすい。
これはPTCAバルーンカテーテルの臨床的ニーズを考
えた場合、大きなデメリットとなる。また、ポリアミド
系エラストマー若しくはナイロン単体で構成した拡張用
ルーメンチューブは、逆に低弾性率が故に必要な諸特性
を得ようとした場合、肉厚をある程度大きくしなければ
ならなく、しかも屈曲血管に位置している時、低弾性率
が故にプッシャビリティに劣る。これはやはり臨床的ニ
ーズ(小径化とプッシャビリティ)を考えた場合大きな
デメリットになる。
管5Aと外層管5Bの2層構造として高弾性率材料のポ
リイミドの肉厚を遠位部に行くに従って減少させ、近位
部から遠位部にかけてワンピース部品とすれば、上述の
デメリットを相殺でき、しかも手元部の押込み力をロス
してしまう弾性不連続箇所が存在しないバルーンカテー
テルを構成できる。
形に限らず、楕円等、チューブになり得る形状であれば
何でも良い。また、拡張用ルーメンチューブ5の最遠位
部(同径部分51D)は低弾性率材料だけで構成した方
が良い場合もあり、この時の構成を図5及び図6に示
す。図5に示したものは、縮径部分50Cで内層管5A
は終端し、それよりも遠位側には低弾性率材料の外層管
5Bのみが縮径部分50Cから一体的に延長されたワン
ピースタイプのものである。また、図6に示したもの
は、縮径部分50Cで内層管5Aと外層管5Bがともに
終端し、それよりも遠位側には低弾性率材料からなる延
長チューブ10を熱溶着等によって接着して接続したボ
ンディングタイプのものであり、この場合に延長チュー
ブ11の内径は同径部分51Cの内径と滑らかに連続す
るように接続している。尚、上述の内層管5Aと外層管
5Bは、弾性率が反対になっても良い。その時の実施例
を図7と図8に示す。つまりこの第3の実施形態として
は、内層管5Aが低弾性率材料からなり、それを覆う外
層管5Bは高弾性率材料からなる。尚、外層管5Bが覆
う部分は内層管5Aの長さの一部でも良い。図7につい
ては、内層管5Aの内径と肉厚がその全長に渡って一定
であり、高弾性率材料の外層管5Bはその外径が近位部
から遠位部に行くに従って段階的に減少していき、それ
につれて肉厚も減少していくことを示す。図8は、遠位
部にのみ低弾性率材料を使用した例を示している。この
場合、2層構造は遠位部の低弾性率材料全長の内一部で
あり、内径は全長に渡って一定である。しかし、2層構
造部は低弾性率材料全体に渡って延びていても良いし、
また内径は第2実施形態のように近位部で大きくなって
も良い。
用ルーメン7を通して供給された圧力流体によって膨
張、収縮させるものであるので、その素材は低弾性率材
料で構成されており、そのためバルーン3との接着性を
考慮すれば拡張用ルーメンチューブ5の最遠位部におけ
る外周面には低弾性率材料が存在することが望ましい。
図5、図6及び図8は、全てこの条件を満たすようにし
た構造である。
ーブ5とガイドワイヤー用ルーメンチューブ6とを同軸
状に配した構造のバルーンカテーテルについて説明した
が、本発明はカテーテルシャフト2の内部に少なくとも
拡張用ルーメン7及びガイドワイヤー用ルーメン8が一
体的に形成されたマルチルーメン構造に対しても応用で
きる。この場合は、カテーテルシャフト2そのものが、
高弾性率材料の内層管5Aと、該内層管5Aよりも低弾
性率材料の外層管5Bとの2層構造を有し、内層管5A
に各ルーメンが形成される。そして、この場合の内層管
5Aと外層管5Bの弾性率及び外径の満たすべき条件は
前記同様である。
明する。内層管5Aが熱硬化性のポリイミド、外層管5
Bがナイロンである場合の拡張用ルーメンチューブ5の
製造方法を図9に基づいて以下に簡単に説明する。熱硬
化性のポリイミドを用いて本発明の拡張用ルーメンチュ
ーブ5、つまり遠位部に行くに従い外径が小さくなるチ
ューブを成形するには、材料としてはポリイミドのワニ
スを使用し、成形しようとするチューブの内径より若干
小さい外径を有するマンドレル11を用意し、ディップ
成形(ディッピング後に熱乾燥)を繰り返すことが基本
となる。つまり、肉厚が大きい部分に対して、仕様の厚
みが得られるまでディップ成形を繰り返すのである。こ
こで、図中12はポリイミドのワニス、13はその容
器、14はダイ、15はコイル状のヒーターである。こ
のマンドレル11としては、ワイヤに離型用のフッ素樹
脂コーティングが施されているものが望ましい。尚、こ
のディップ成形方法として業界では公知の技術が応用で
きる。そして、ポリイミド材料の内層管5Aの厚みはポ
リイミドのワニスの粘度、成形時の温度、引取速度を制
御することにより、ある程度の範囲で調整可能である。
また、図10に示すように径が減少する部分(縮径部分
50)を滑らかにするには、ポリイミドのディップ成形
時1回あたりの成形層の厚みを小さく、繰り返し数を大
きくすることで達成できる。また、図4に示したよう
に、近位部から遠位部へかけて内径が漸減するものにあ
っては、先細のマンドレル11を用いれば容易に製造で
きる。
成形が終われば、次は外層管5Bになるナイロンのコー
ティング工程を実施するのである。ナイロンのコーティ
ングには以下の方法を適用できる。先ず、ナイロン材料
が溶解できる溶剤、例えばフェノールやクレゾール等を
用意し、ナイロン材料を溶かす。その後、上述の方法で
成形したポリイミドのチューブをこの溶液で再度ディッ
プ成形する。この工程は、上述と同様である。その後、
熱乾燥させ、溶剤を除去する。尚、この場合もナイロン
層の厚みは溶液の粘度、つまりディップ成形時の温度、
溶液の濃度、そして引取速度により調整可能である。
尚、第3実施形態で示した内層管5Aが低弾性率材料、
外層管5Bが高弾性率材料の2層構造のものに関して
は、もし低弾性率材料に熱可塑性樹脂を使う場合、その
融点が、高弾性率熱硬化樹脂のキュア温度に比べ充分に
高いならば、その材料を使用して2層構造は可能であ
る。
テルは、以下の効果を奏するものである。屈曲度の激し
い血管の遠位方向に狭窄部位がある場合、従来品では手
元部から加えた押込み力が、屈曲部に位置するシャフト
の弾性不連続部位でロスし、遠位端チップまで伝わらな
く、従って狭窄部位を通過させることが不可能であった
が、本発明品を使うと、屈曲度にかかわらず、ロス分の
無い優れた軸方向の押込み力伝達特性が得られるので、
屈曲血管遠位部の高度狭窄部を通過させることができ
る。
進める場合、その屈曲に追従する柔軟性と上述の軸方向
のプッシャビリティがカテーテル遠位部に要求される
が、高弾性率材料と低弾性率材料の2層構造であり且つ
外径が近位部から遠位部へかけて漸減するため両特性を
実現できる。更に、小径屈曲冠動脈血管においてもカテ
ーテルシャフトの遠位部、つまり冠動脈内に入る部分の
外径が特に小さいことからカテーテルを進めていく時の
血管壁との摩擦も少なくなり、カテーテルの操作性を著
しく向上する。
シャフト材料に使うことにより、ガイドカテーテルに接
続したY−コネクターの過度の締め付けに対しても充分
な強度を持つので、Y−コネクターの締め付けに対する
過酷な要求にも対応できる。
た全体図である。
1のX−X線断面図、(b) は図1のY−Y線断面図であ
る。
かけて外径が漸減してなる高弾性率材料からなる内層管
と、近位部から遠位部へかけて外径が漸減してなる低弾
性率材料からなる外層管との一体積層型拡張用ルーメン
チューブで内径が全長に渡って一定なものの部分断面図
である。
位部へかけて漸減する拡張用ルーメンチューブの部分断
面図である。
延長した構造の拡張用ルーメンチューブの部分断面図で
ある。
を接着した構造の拡張用ルーメンチューブの部分断面図
である。
渡って一定の低弾性率材料からなる内層管と、外径が近
位部から遠位部へかけて漸減する高弾性率材料からなる
外層管の2層構造から構成される拡張用ルーメンチュー
ブの部分断面図である。
存在し、且つ、その遠位部が低弾性率材料のみからな
り、また近位部から遠位部へかけて肉厚が漸減する高弾
性率材料からなる外層管から構成される実施形態を示す
部分断面図である。
形による製造方法を説明するための簡略断面図である。
た部分断面図である。
用例を示す説明図である。
Claims (25)
- 【請求項1】 カテーテルシャフトの遠位端にバルーン
を設け且つ近位端にアダプターを接続するとともに、カ
テーテルシャフトが拡張用ルーメンチューブの内部にガ
イドワイヤー用ルーメンチューブを同軸状に配したもの
であるバルーンカテーテルであって、前記拡張用ルーメ
ンチューブが近位部から遠位部へかけて外径が漸減して
なる高弾性率材料の内層管と、その全部若しくは一部を
覆っていて近位部から遠位部へかけて外径が漸減してな
る低弾性率材料の外層管とを一体積層してなる単一部材
であることを特徴とするバルーンカテーテル。 - 【請求項2】 前記内層管が圧縮弾性率1GPa以上、
引張弾性率1GPa以上、ロックウェル硬さM50以上
を満足する材料からなっている請求項1記載のバルーン
カテーテル。 - 【請求項3】 前記内層管が熱硬化性樹脂から構成され
ている請求項1又は2記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項4】 拡張用ルーメンチューブの最も小さくな
る部位の外径が0.73〜0.92mm、同部位の内層
管と外層管の2層肉厚が0.05〜0.23mmの範囲
にある請求項1〜3何れかに記載のバルーンカテーテ
ル。 - 【請求項5】 バルーンカテーテルを内挿して体腔内の
所定位置まで導くためのガイドカテーテルの近位端に接
続したY−コネクターによって締め付けられる近位部の
拡張用ルーメンチューブの外径が0.90〜1.20m
m、同部位の内層管の肉厚が0.08〜0.2mmの範
囲にある請求項1〜4何れかに記載のバルーンカテーテ
ル。 - 【請求項6】 前記近位部であって前記拡張用ルーメン
チューブの外径及び内層管の肉厚が前記範囲に入る部分
の長さが70cm以内である請求項5記載のバルーンカ
テーテル。 - 【請求項7】 内層管を構成する高弾性率材料がポリイ
ミドである請求項1〜6何れかに記載のバルーンカテー
テル。 - 【請求項8】 外層管を構成する低弾性率材料がポリア
ミド系エラストマー若しくはポリアミド樹脂である請求
項1〜6何れかに記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項9】 内層管を構成する高弾性率材料がポリイ
ミド、外層管を構成する低弾性率材料がポリアミド系エ
ラストマー若しくはポリアミド樹脂である請求項1〜6
何れかに記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項10】 カテーテルシャフトの遠位端にバルー
ンを設け且つ近位端にアダプターを接続するとともに、
カテーテルシャフトの内部に少なくとも拡張用ルーメン
とガイドワイヤー用ルーメンとを備えてなるバルーンカ
テーテルであって、前記カテーテルシャフトが近位部か
ら遠位部へかけて外径が漸減してなる高弾性率材料の内
層管と、その全部若しくは一部を覆っていて近位部から
遠位部へかけて外径が漸減してなる低弾性率材料の外層
管とを一体積層してなる単一部材であることを特徴とす
るバルーンカテーテル。 - 【請求項11】 前記内層管が圧縮弾性率1GPa以
上、引張弾性率1GPa以上、ロックウェル硬さM50
以上を満足する材料からなっている請求項10記載のバ
ルーンカテーテル。 - 【請求項12】 前記内層管が熱硬化性樹脂から構成さ
れている請求項10又は11記載のバルーンカテーテ
ル。 - 【請求項13】 内層管を構成する高弾性率材料がポリ
イミドである請求項10〜12何れかに記載のバルーン
カテーテル。 - 【請求項14】 外層管を構成する低弾性率材料がポリ
アミド系エラストマー若しくはポリアミド樹脂である請
求項10〜12何れかに記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項15】 内層管を構成する高弾性率材料がポリ
イミド、外層管を構成する低弾性率材料がポリアミド系
エラストマー若しくはポリアミド樹脂である請求項10
〜12何れかに記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項16】 カテーテルシャフトの遠位端にバルー
ンを設け且つ近位端にアダプターを接続するとともに、
カテーテルシャフトが拡張用ルーメンチューブの内部に
ガイドワイヤー用ルーメンチューブを同軸状に配したも
のであるバルーンカテーテルであって、前記拡張用ルー
メンチューブが近位部から遠位部へかけて外径が一定若
しくは漸減してなる低弾性率材料の内層管と、その全部
若しくは一部を覆っていて近位部から遠位部へかけて外
径若しくは肉厚が漸減してなる高弾性率材料の外層管と
を一体積層してなる単一部材であることを特徴とするバ
ルーンカテーテル。 - 【請求項17】 前記外層管が圧縮弾性率1GPa以
上、引張弾性率1GPa以上、ロックウェル硬さM50
以上を満足する材料からなっている請求項16記載のバ
ルーンカテーテル。 - 【請求項18】 前記外層管が熱硬化性樹脂から構成さ
れている請求項16又は17記載のバルーンカテーテ
ル。 - 【請求項19】 前記内層管が熱硬化性樹脂から構成さ
れている請求項16又は17記載のバルーンカテーテ
ル。 - 【請求項20】 拡張用ルーメンチューブの最も小さく
なる部位の外径が0.73〜0.92mm、同部位の内
層管と外層管の2層肉厚が0.05〜0.23mmの範
囲にある請求項16〜19何れかに記載のバルーンカテ
ーテル。 - 【請求項21】 バルーンカテーテルを内挿して体腔内
の所定位置まで導くためのガイドカテーテルの近位端に
接続したY−コネクターによって締め付けられる近位部
の拡張用ルーメンチューブの外径が0.90〜1.20
mm、同部位の内層管の肉厚が0.08〜0.2mmの
範囲にある請求項16〜20何れかに記載のバルーンカ
テーテル。 - 【請求項22】 前記近位部であって前記拡張用ルーメ
ンチューブの外径及び内層管の肉厚が前記範囲に入る部
分の長さが70cm以内である請求項21記載のバルー
ンカテーテル。 - 【請求項23】 外層管を構成する高弾性率材料がポリ
イミドである請求項16〜22何れかに記載のバルーン
カテーテル。 - 【請求項24】 内層管を構成する低弾性率材料がポリ
アミド系エラストマー若しくはポリアミド樹脂である請
求項16〜22何れかに記載のバルーンカテーテル。 - 【請求項25】 外層管を構成する高弾性率材料がポリ
イミド、内層管を構成する低弾性率材料がポリアミド系
エラストマー若しくはポリアミド樹脂である請求項16
〜22何れかに記載のバルーンカテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8348994A JPH10179756A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | バルーンカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8348994A JPH10179756A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | バルーンカテーテル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10179756A true JPH10179756A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18400782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8348994A Pending JPH10179756A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | バルーンカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10179756A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000020063A1 (fr) * | 1998-10-05 | 2000-04-13 | Kaneka Corporation | Catheter a ballonnet et procede de production |
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-
1996
- 1996-12-26 JP JP8348994A patent/JPH10179756A/ja active Pending
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