JPH10179321A - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 組立性を良好にすると共に、組立てた後
でも表皮材や詰め物、或は、カバーの交換を容易に行う
ことができるようにした椅子を提供すること。 【解決手段】 略平坦で剛性の座フレーム４を具備し、
該フレーム４に座部５と背もたれ６を設けた椅子におい
て、前記座フレーム４の中間適宜の位置に座部止着用の
穴９を形成すると共に当該フレーム４の後部に背もたれ
止着用の短か目の筒体11又は棒体10を縦向きに設ける一
方、下面に前記止着用の穴９に入る係止片８を突設し、
上面を座面に形成した座部５を、その係止片８を前記穴
９に入れてスライドさせることにより、座フレーム４に
着脱自在に取付けると共に、下面に前記筒体11又は棒体
10に嵌挿される棒体10又は筒体11を下向きに設け、前面
を背もたれ面に形成した背もたれ６を、その棒体10又は
筒体11を座フレーム４の前記筒体11又は棒体10に嵌挿さ
せることにより、座フレ−ム４に着脱自在に取付けるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、良好な組立性を実
現すると共に、組立てた後に、座部や座もたれクッショ
ンの取替え、例えばその表皮材や詰め物、或は、それら
のカバーの取替えを容易に行うことができるようにした
椅子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】木製，金属製などソリッドな材質のフレ
ームに座部や背もたれクッションを取付けた椅子には、
複数人掛け、或は、一人掛けソファーなどがあるが、こ
の種の椅子は、通常、木製等により形成されるフレーム
と、このフレームに取付けられる布，皮革等により被覆
された座や背もたれ、或は、肘かけとの結合構造が複雑
であること、或は、木製等のフレーム製造技術とクッシ
ョン部分の製造技術が異質のものであるため、その結合
構造が複雑になり易いという問題がある。

【０００３】また、上記のようなソファーやラウンジ用
などの椅子では、座面や背もたれ面を形成している表皮
材や詰め物が傷んだり汚れたりしたときなど、その取替
えが容易に出来ないという問題もある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑み、組立性を良好にすると共に、組立てた後
でも表皮材や詰め物、或は、カバーの交換を容易に行う
ことができる椅子を提供することを課題とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明椅子の構成は、略平坦で剛
性の座フレームを具備し、該フレームに座部と背もたれ
を設けた椅子において、前記座フレームの中間適宜の位
置に座部止着用の穴を形成すると共に当該フレームの後
部に背もたれ止着用の短か目の筒体又は棒体を縦向きに
設ける一方、下面に前記止着用の穴に入る係止片を突設
し、上面を座面に形成した座部を、その係止片を前記穴
に入れてスライドさせることにより、座フレームに着脱
自在に取付けると共に、下面に前記筒体又は棒体に嵌挿
される棒体又は筒体を下向きに設け、前面を背もたれ面
に形成した背もたれを、その棒体又は筒体を座フレーム
の前記筒体又は棒体に嵌挿させることにより、座フレ−
ムに着脱自在に取付けるようにしたことを特徴とするも
のである。

【０００６】また、上記課題を解決することができる本
発明椅子の他の構成は、略平坦で剛性の座フレームを具
備し、該フレームに座部と背もたれを設けた椅子におい
て、前記座フレームの中間適宜の位置に座部止着用の短
か目の筒体を設けると共に当該フレームの後部に背もた
れ止着用の穴を設ける一方、下面に前記止着用の筒体に
入る棒体を突設し、上面を座面に形成した座部を、その
棒体を前記止着用の筒体に嵌入することにより、座フレ
ームに着脱自在に取付けると共に、下面に前記穴に入る
係止片を突設し、前面を背もたれ面に形成した背もたれ
を、その係止片を座フレームの前記穴に入れてスライド
させることにより、座フレ−ムに着脱自在に取付けるよ
うにしたことを特徴とするものである。

【０００７】本発明は、座フレームが二人掛け以上の長
さを有し、その座フレームの中間に肘掛け又は仕切部材
を立設するため、前記座フレームの下面から上向きにス
タッドボルトが遊嵌されるボルト穴を、前記座フレ−ム
を貫通して仕切部材の下部まで穿設すると共に、前記ボ
ルトに螺合されるナット部材の装着部を、前記仕切部材
の下部側面に前記ボルト穴に連通させて開口し、この部
にナット部材をセットすることにより、前記座フレーム
の下面から挿入するボルトを前記ナット部材に螺合させ
ることができるようにした。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態例につ
いて図により説明する。図１は本発明椅子の正面図、図
２は図１の椅子の拡大側断面図、図３は仕切部材の詳細
を示す正断面図である。

【０００９】図において、１，２は本発明椅子における
脚となるパネル状の脚部材、３は左右の脚部材１，２の
間に水平に架設した２本の横杆材、４は上記横杆材３，
３上に張設した上面が平坦な座フレーム板で、上記脚部
材１から座フレーム板４までの部材により、本発明椅子
におけるフレームを形成する。なお、本発明椅子におけ
るフレームは、その座フレーム板４が平坦であれば足
り、従って、脚部材１，２や横杆材３の形態は、図示し
たもの以外の形態のものであってもよい。

【００１０】図１に示した本発明椅子は、一例として３
人掛け用のソファーに形成するため、上記フレームにお
ける板状の座フレ−ム４に３組の座部５と背もたれ６
を、仕切部材を形成する２個の肘掛け７を介在させて取
付けたものであるが、本発明はそれぞれの取付構造に特
徴をもたせたものであるから、以下、この点について説
明する。

【００１１】座部５は、平板状の剛性のあるベ−ス部材
5aの上にクッション材5bを配し、このクッション材5b
を、布，皮革等の表皮材5cにより被覆して形成されてい
る。また、背もたれ６は、そのベ−ス部材6aの上に背も
たれの内部芯となるコア材6bを取付け、このコア材6bの
前面にクッション材6cを介在させてコア材6b全体を表皮
材6dにより被覆して形成されている。

【００１２】上記座部５は、そのベース部材5aの下面の
複数箇所に、下端に前面へ向けた凸部8aを形成したブロ
ック状の係止片８が突設されている。そして、この座部
５を装着する前記座フレ−ム４には、前記の各係止片８
に対応する部位に係止片８の平面投影外形よりもやや大
き目に形成した複数の止着用の穴９が形成されている。
ここで、上記係止片８と穴９の関係は、各係止片８を夫
々の対応する穴９に入れて前方へ少しスライドさせるこ
とにより、凸部8aの上方に位置する係止片８の本体前面
8bが穴９の前端に当接したところで係止片８が穴９に止
着され、この位置から後方へスライドさせて係止片８の
後端面が穴９の後縁に当ったところで座部５を持上げれ
ば、穴９から係止片８が外れるように形成され、ま
た、、座部５の前端と座フレーム４の前端との位置の整
合も図られている。なお、座フレ−ム４と座部５に設け
られる穴９と係止片８の数は、１個以上であれば任意で
ある。

【００１３】一方、背もたれ６は、そのベース部材6aの
下面左右に２本短かい棒体10が下向きに突設されている
と共に、前記座フレーム４の背もたれ６の配設位置に
は、前記２本の棒体10を嵌入支持する短か目の筒体11が
２本立設されている。ここで、筒体11の内面には合成樹
脂層11aが形成され、棒体10をその合成樹脂層11aのフリ
クションにより保持するようになっている。

【００１４】上記座部５における係止片８，背もたれ６
における棒体10と、座フレーム４に形成した穴９，筒体
11の構成により、本発明椅子は、まず、座部５の係止片
８を対応する座フレーム４の穴９に入れて少し前方へス
ライドさせることにより座フレーム４に取付け、次いで
背もたれ６を、その棒体10を筒体11に嵌入して座フレ−
ム４に取付けることにより、座部５の後端が背もたれ６
の下端部前面に当接するので、背もたれ６が座部６に対
していわばストッパキーとして作用し、従って、座部５
はスライド不能の状態で椅子の座フレ−ム４に取付けら
れることとなる。

【００１５】上記のように座フレーム４に取付けられる
座部５と背もたれ６は、背もたれ６を上方へ持上げてそ
の棒体10を筒体11から抜去することにより、座フレ−ム
４から取り外すことができ、また、背もたれ６を取外す
と、座部５は後方へ少しスライドできるから、後方へス
ライドさせた状態で持上げれば係止片８がその穴９から
抜けるので、容易に座フレ−ム４から取外すことができ
る。

【００１６】このように本発明椅子は、そのフレームに
対し、座部５，背もたれ６をいわばワンタッチ操作によ
り、きわめて容易に着脱できるように構成されているの
で、表皮材5c，6dやクッション材5b，6cの取替えやカバ
ー（図示せず）の着脱を容易に行うことができる。

【００１７】本発明椅子は、上記の係止片８を背もたれ
６に、棒体10を座部５にそれぞれ設ける一方、座フレ−
ム４上の対応位置に穴９と短筒体11を設ける構造として
も、上記と同様の着脱機能が得られる。

【００１８】上記の本発明椅子では、座フレ−ム４が２
人掛け以上の大きさに形成されたものであるときは、各
座部の境界に肘掛けを兼用するパネル状の仕切部材７を
設けるが、この仕切部材７の取付け構造にも特徴がある
ので、次に、この点について述べる。

【００１９】仕切部材７も図１に例示したように座フレ
−ム４の上面に立設するのであるが、その取付けを容易
にするため本発明では次の構成を採用している。即ち、
座フレ−ム４と仕切部材７には、それらの下面から仕切
部材７の下部に、スタッドボルト12を一例として前後に
２本嵌入するためにボルト穴4a，7aを穿設すると共に、
このボルト12が嵌入される仕切部材７の下部には、その
ボルト穴7aに通じるようにこの仕切部材７の側面に凹陥
したナット装着部13を形成し、この部13にナット部材14
を予め収設しておき、前記ボルト穴4a，7aからボルト12
を挿入して回転することにより前記ナット部材14にボル
ト12を螺合締結することができるようにした。上記装着
部13は、仕切部材７の下方において座部５の厚さ内に収
まる位置に設け、座部５により隠れるようにしている。

【００２０】

【発明の効果】本発明椅子は以上の通りであって、座部
と背もたれをいわばワンタッチ操作によって椅子のフレ
ームに着脱できるようにしたから、特に木製等のソリッ
ドタイプのフレームに、張りくるみタイプの座部や背も
たれを設ける形式のソファー状の椅子の構造としてきわ
めて有用である。また、肘掛けとなる仕切部材の取付け
も、仕切部材に設けたナット装着部にナット部材を装着
しておき、このナット部材に座フレ−ムからボルト杆を
挿入して螺合させるだけですむので、取付け作業が容易
であり、更にナット部材が外部から見えないので、見映
えもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明椅子の正面図。

【図２】図１の椅子の拡大側断面図。

【図３】仕切部材の詳細を示す正断面図。

【符号の説明】 １，２ 脚部材 ３ 横杆材 ４ 座フレ−ム ５ 座部 5a ベ−ス部材 5b クッション材 5c 表皮材 ６ 背もたれ 6a ベ−ス部材 6b 背もたれ内部コア材 6c クッション材 ７ 仕切部材 ８ 係止片 ９ 止着用の穴 10 棒体 11 筒体 12 スタッドボルト 13 ナット装着部 14 ナット部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略平坦で剛性の座フレームを具備し、該
   フレームに座部と背もたれを設けた椅子において、前記
   座フレームの中間適宜の位置に座部止着用の穴を形成す
   ると共に当該フレームの後部に背もたれ止着用の短か目
   の筒体又は棒体を縦向きに設ける一方、下面に前記止着
   用の穴に入る係止片を突設し、上面を座面に形成した座
   部を、その係止片を前記穴に入れてスライドさせること
   により、座フレームに着脱自在に取付けると共に、下面
   に前記筒体又は棒体に嵌挿される棒体又は筒体を下向き
   に設け、前面を背もたれ面に形成した背もたれを、その
   棒体又は筒体を座フレームの前記筒体又は棒体に嵌挿さ
   せることにより、座フレ−ムに着脱自在に取付けるよう
   にしたことを特徴とする椅子。
2. 【請求項２】 略平坦で剛性の座フレームを具備し、該
   フレームに座部と背もたれを設けた椅子において、前記
   座フレームの中間適宜の位置に座部止着用の短か目の筒
   体を設けると共に当該フレームの後部に背もたれ止着用
   の穴を設ける一方、下面に前記止着用の筒体に入る棒体
   を突設し、上面を座面に形成した座部を、その棒体を前
   記止着用の筒体に嵌入することにより、座フレームに着
   脱自在に取付けると共に、下面に前記穴に入る係止片を
   突設し、前面を背もたれ面に形成した背もたれを、その
   係止片を座フレームの前記穴に入れてスライドさせるこ
   とにより、座フレ−ムに着脱自在に取付けるようにした
   ことを特徴とする椅子。
3. 【請求項３】 筒体は、内面に合成樹脂層を形成した請
   求項１又は２の椅子。
4. 【請求項４】 座フレームが二人掛け以上の長さを有
   し、その座フレームの中間に肘掛け又は仕切部材を立設
   するため、前記座フレームの下面から上向きにスタッド
   ボルトが遊嵌されるボルト穴を、前記座フレ−ムを貫通
   して仕切部材の下部まで穿設すると共に、前記ボルトに
   螺合されるナット部材の装着部を、前記仕切部材の下部
   側面に前記ボルト穴に連通させて開口し、この部にナッ
   ト部材をセットすることにより、前記座フレームの下面
   から挿入するボルトを前記ナット部材に螺合させるよう
   にした請求項１〜４のいずれかの椅子。