JPH10177964A - イオン注入機用プラテン - Google Patents
イオン注入機用プラテンInfo
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- JPH10177964A JPH10177964A JP8354118A JP35411896A JPH10177964A JP H10177964 A JPH10177964 A JP H10177964A JP 8354118 A JP8354118 A JP 8354118A JP 35411896 A JP35411896 A JP 35411896A JP H10177964 A JPH10177964 A JP H10177964A
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Abstract
分に冷却してレジスト層を保護することができる上、イ
オン注入処理後にウェーハと熱伝導性シリコーンラバー
表面が強固に密着することなく、安定して使用すること
のできるイオン注入機用プラテンを提供すること。 【解決手段】プラテン用の金属製ベース上にシリコーン
ゴム層を設けたイオン注入用プラテン。前記シリコーン
ゴム層の熱伝導率は1.0×10-3cal/cm・se
c・℃ 以上である。また、シリコーンゴム層表面には
シボ模様が形成されている。
Description
製造に際する半導体シリコンウェーハの保持に用いられ
るプラテンに関し、特にイオン注入工程において用いら
れるプラテンに関する。
性を変化させる不純物を半導体ウェーハに導入するため
にイオン注入機が使用されている。また、搬送系から搬
送されてきたウェーハを保持し、注入位置へウェーハを
セットする保持板として、プラテンが使用されている。
この場合、イオン注入機中でイオンビームをウェーハに
打ち込む際に発生する熱により、フォトレジスト層が劣
化することを防ぐために、ウェーハを100℃以下に冷
却する必要がある。
冷媒を循環させて冷却することが一般的に行われている
が、ウェーハとプラテン界面の熱伝導率が真空中では極
端に低下しているため、そのままではウェーハを効率よ
く冷却することができない。そこで、物理的接触を良く
する目的でプラテン表面に熱伝導性ポリマーを使用する
ことが提案され、実用化されている。具体的には、米国
特許第4139051号明細書において粘着性不活性ポ
リマー薄膜が提案されており、米国特許第428292
号明細書には熱伝導性シリコーラバー層が提案されてい
る。
しては周縁締着リングによりウェーハ周縁部上面にリン
グを設置して保持する方法が実用化されているが、この
方法ではウェーハ周縁部が半導体デバイスとして利用で
きないという問題がある。そこで、周縁締着リングを排
除しウェーハ全面を利用する保持方法として遠心締着が
実用化されている。この方法では、ウェーハはプラテン
上に保持されたまま回転軸の回りに回転する。プラテン
表面には、遠心力プラテン表面に対してウェーハを押圧
するような角度が回転軸に対して付けられている。
利用する技術は米国特許第4832781号明細書に開
示されており、何れもウェーハを保持、冷却するのに非
常に有効である。しかしながら、上記熱伝導性ポリマー
層として熱伝導性シリコーンラバーを使用した場合に
は、イオン注入後にウェーハと熱伝導性シリコーンラバ
ー表面が強固に密着して剥がれなくなり、無理に剥そう
とした場合にウェーハが割れるという問題が指摘されて
いる。
とスループットを早くすることが重要な半導体製造プロ
セスでは大きな問題であり、解決が望まれていた。従っ
て本発明の目的は、イオン注入処理中にウェーハに発生
する熱を十分に冷却してレジスト層を保護することがで
きる上、イオン注入処理後にウェーハと熱伝導性シリコ
ーンゴム表面が強固に密着することなく、安定して使用
することのできるイオン注入機用プラテンを提供するこ
とにある。
プラテン用の金属製ベース上にシリコーンゴム層を設け
たプラテンであって、該シリコーンゴム層の熱伝導率が
1.0×10-3cal/cm・sec・℃ 以上である
共に、該シリコーンゴム層表面にシボ模様が形成されて
なることを特徴とするイオン注入機用プラテンによって
達成された。
ら詳述する。図1は本発明のプラテンの構造図である。
図において、符号1はプラテン、2は熱伝導性シリコー
ンゴム層、3はプラテンベース、4は熱交換器、5は半
導体ウェーハである。金属製のプラテンベース3の表面
には熱伝導性シリコーンゴム層2が形成されており、半
導体ウェーハ5は熱伝導性シリコーンゴム層2の上に保
持される。さらに、プラテンベース3の下面には冷媒循
環式の熱交換器4が設置されており、イオン注入によっ
てウェーハに発生する熱を冷却する仕組みになってい
る。
アルミニウム、ジュラルミンなどが使用される。また、
プラテンベース3の表面は、遠心力がプラテン表面に対
してウェーハを押圧するように、回転軸に対して角度が
付けられている。熱伝導性シリコーンゴム層2の表面に
は、図2に示すようにシボ模様が形成されており遠心締
着前後では、1)図のように凹凸によりウェーハ裏面と
の接触面積が小さくなっているので容易に剥離できる
が、遠心締着中(イオン注入中)には、遠心締着力によ
り熱伝導性シリコーンゴム層2の表面の凹凸が弾性変形
し、2)図のように変形してウェーハ裏面との接触面積
が大きくなるので、界面接触熱抵抗が十分に低下し、ウ
ェーハを効率良く冷却できる。
断面形状は、図3に例示されているように、遠心締着前
後ではウェーハとの接触面積は小さく、遠心締着中は、
凹凸の弾性変形により十分に接触できる形状となってい
る。シボ模様の凹凸の粗さはRmaxで2〜200μ
m、特に5〜150μmの範囲が好適である。2μm未
満では遠心締着後のウェーハとの接触面積を十分小さく
することができないので、ウェーハの剥離が困難となる
場合があり、200μmを越えると遠心締着力によるゴ
ム表面の弾性変形が不十分となり、ウェーハとの接触熱
抵抗を十分に小さくすることができないので、ウェーハ
の冷却効率が低下し、ウェーハ温度が上昇して一定温度
に制御できなくなり、レジスト層の劣化などが発生する
ので集積回路製造の歩留まりが悪くなる。
均膜厚は50〜1000μm、特に100〜500μm
の範囲であることが好ましい。50μm未満では膜強度
が不足するので耐久性が悪くなり、1000μmを越え
ると熱抵抗が大きくなるので、ウェーハの冷却効率が低
下し、ウエハ温度が上昇して一定温度に制御できなくな
る。
シリコーンゴム組成物は、硬化前の性状としてはミラブ
ルタイプ、液状タイプの何れのものも使用可能であり、
硬化形態としては過酸化物硬化型、付加反応硬化型、縮
合硬化型、紫外線硬化型などの各種硬化型のものが使用
できる。シート成形性及び作業性の観点から、ミラブル
タイプの過酸化物硬化型または付加反応硬化型のものが
好適である。
導性を付与するためのフィラーとしては、アルミナ粉、
窒化アルミ粉、窒化ホウ素粉、窒化珪素粉、酸化マグネ
シウム粉、シリカ粉などの、高熱伝導性セラミックス粉
が好適である。上記フィラーの配合量は0.001ca
l/cm・sec・℃以上、好ましくは0.002ca
l/cm・sec・℃以上の熱伝導性を付与するのに必
要な量である。熱伝導率が0.001cal/cm・s
ec・℃未満では、ウエハの冷却効率が低いのでウェー
ハ温度が上昇して一定温度に制御できなくなり、レジス
ト層の劣化などが発生するので集積回路製造の歩留まり
が悪くなる。
後の硬度は10〜90(JIS−A)の範囲であること
が好ましいが、特に、30〜70の範囲であることが好
ましい。10未満ではゴム強度が不足するために耐久性
が悪くなる場合があり、90を越えると遠心締着力によ
り弾性変形が小さくなるので十分な接触面積が得られな
くなる。従って、この場合には、ウェーハの冷却効率が
低下しウェーハ温度が上昇して一定温度に制御できなく
なるので、レジスト層の劣化などが発生し、集積回路製
造の歩留まりが悪くなる。
ラテンベース3の表面に形成する方法としては、熱伝導
性シリコーンゴムのシートを金属製のプラテンベースに
公知の湿気硬化型や付加反応硬化型シリコーンゴム系接
着剤を用いて張り合わせる方法、または、金属製のプラ
テンベース表面にシラン系またはチタン系プライマーを
塗布し、その上に未硬化の熱伝導性シリコーンゴム組成
物のプレフォームを載せ、熱プレスにより一体成形する
方法等を用いることができる。更に熱伝導性シリコーン
ゴム層2の表面にシボ模様を形成する方法としては、図
4に示すように、金型表面をエッチング加工、放電加
工、電鋳、鋳造等により処理し、上記熱伝導性シリコー
ンゴムを熱プレス成形する際に、金型表面のシボ模様が
熱伝導性シリコーンゴム表面に転写されるようにすれば
よい。
伝導率が高いので、真空中における半導体ウェーハへの
イオン注入時に発生する熱をプラテンベースを介して放
熱することができる上、シリコーンゴム表面にシボ模様
があるので、処理前後におけるウェーハのプラテン上へ
の脱着が容易であり、集積回路ウェーハ製造の歩留まり
を大巾に改善することができる。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1〜4 下記A〜Fより選ばれる原材料を使用して表1に示す実
施例1〜4のシリコーンゴム組成物を配合し、シート状
のプレフォームを作製した後に、プレス圧力5kgf/
cm2 、170℃で30分間プレス成形を行った。次
に、オーブン中で200℃、24時間のポストキュアを
行い、シートを作製した。
ル%及びメチルビニルシロキサン単位0.15モル%か
ら成る平均重合度8,000のメチルビニルポリシロキ
サン B:ジ−t−ブチルパーオキサイド C:アルミナ粉(AL24:昭和電工(株)製商品名) D:窒化アルミ粉(XUS−35548:ダウケミカル
(株)製商品名) E:窒化ホウ素粉(KBN−(h)10:信越化学工業
(株)製商品名) F:シリカ粉(クリスタライトVX−5:龍森(株)製
商品名) 得られたシートの硬度、シボ模様、表面粗さ、熱伝導
率、シート厚みを測定した結果を表1に示す。
mのテストサンプルを上部ヒーター板(低温側)と下部
ヒーター板(加熱側)の間に圧着し、温度が一定になっ
たところで、放熱シリコーンゴム両面間の温度差及び熱
流速を測定し、次式により算出した。 λ=(Q/A)×(L/ΔT) Q=伝熱量(cal/sec) λ=熱伝導率(cal/(cm・sec・℃)) A=試験片の断面積(cm2 ) L=試験片の厚さ(cm) ΔT=試験片両面間の温度差(℃)
0、回転軸に垂直な平面に対する傾斜角度=7°)に、
湿気硬化型シリコーン系接着剤KE45(信越化学工業
株式会社商品名)を膜厚が10μmとなるようにスクリ
ーン印刷法で塗布した後、真空圧着機により表1に示し
た熱伝導性シリコーンシートを真空下で張り合わせ、大
気下の室温中で7日間放置し、熱伝導性シリコーン層を
有するプラテンを製造した。
注入機に取り付け、熱交換器の冷媒として、水道水(2
0℃)を流した。遠心締着回転数が1,500rpm
で、8インチシリコンウェーハへの入力パワーが3,0
00w(イオンビーム電流0.05A、イオンビーム加
速電圧60keV)の条件でイオン注入を10分間行っ
た結果、ウェーハ温度は表2に示した如く高温になら
ず、良好であった。更に、イオン注入後のウェーハのプ
ラテンからの剥離を容易に行うことができ、継続してウ
ェーハ5万枚を処理してもウェーハが剥離できないとい
う問題が発生することなく、イオン注入を行うことがで
きた。
て、アルミニウム製のプラテンベース(φ200、回転
軸に垂直な平面に対する傾斜角度=7℃)に、湿気硬化
型シリコーン系接着剤KE45(信越化学工業株式会社
商品名)を膜厚が10μmとなるようにスクリーン印刷
法で塗布した後、表3に示した熱伝導性シリコーンシー
トを真空圧着機により真空下で張り合わせ、大気下の室
温中で7日間放置し、熱伝導性シリコーン層を有するプ
ラテンを製造した。
注入機に取り付け、熱交換器の冷媒として、水道水(2
0℃)を流した。遠心締着回転数が1,500rpmで
8インチシリコンウェーハへの入力パワーが3,000
w(イオンビーム電流0.05A、イオンビーム加速電
圧60keV)の条件で、イオン注入を10分間行った
結果、ウェーハ温度およびウェーハ剥離は表4に示す結
果となり、何れも不具合が発生した。
効果を説明するための図である。
Claims (1)
- 【請求項1】プラテン用の金属製ベース上にシリコーン
ゴム層を設けたプラテンであって、該シリコーンゴム層
の熱伝導率が1.0×10-3cal/cm・sec・℃
以上であると共に、該シリコーンゴム層表面にシボ模
様が形成されてなることを特徴とするイオン注入機用プ
ラテン。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP35411896A JP3687877B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | イオン注入機用プラテン |
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