JPH10177619A - マーク読み取り装置 - Google Patents

マーク読み取り装置

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Publication number
JPH10177619A
JPH10177619A JP8335645A JP33564596A JPH10177619A JP H10177619 A JPH10177619 A JP H10177619A JP 8335645 A JP8335645 A JP 8335645A JP 33564596 A JP33564596 A JP 33564596A JP H10177619 A JPH10177619 A JP H10177619A
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JP
Japan
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mark
edge
edge information
unit
threshold value
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Withdrawn
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JP8335645A
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English (en)
Inventor
Yoshinari Aoshima
芳成 青嶋
Hirofumi Noguchi
裕文 野口
Masaaki Adachi
政明 安達
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Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未乾燥なマークも、窓付き封筒の透明窓部に
印刷されたマークも認識可能なマーク読み取り装置を提
供する。 【解決手段】 投光部101、受光部102、増幅部1
03、エッジ検出部104、マークエッジ選択部10
5、マーク認識部106、マークエッジ番号格納部10
8、マークエッジ情報格納部109からマーク読み取り
装置100を構成する。エッジ検出部は、複数のしきい
値を用いてエッジ検出を行い、各しきい値ごとのエッジ
情報をマークエッジ情報格納部に格納する。マークエッ
ジ選択部は、エッジ検出が可能なしきい値で検出される
エッジ情報列の中から特定のエッジ情報列を選択し、こ
れを記号化してマークエッジ番号格納部に格納する。マ
ーク認識部は、前記特定のエッジ情報列と他のしきい値
のエッジ情報とを比較してノイズを除去し、残りのエッ
ジ情報から郵便物200に印刷されたマークを認識し、
その結果を制御装置300に転送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体を含む透明イン
クにて印刷されたマークの読み取り装置に係り、特に、
マーク印刷下地の影響による発光出力不足やノイズの影
響を除去し、マーク検出精度を高めるための手段に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、蛍光体を含む透明インクにて
印刷されたマークの印刷部に前記蛍光体を励起可能な特
定波長を含む光を照射し、マーク印刷部からの光信号を
光電変換素子等で電気信号に変換し、増幅後の電気信号
よりマークのエッジ検出を行ない、得られたエッジ情報
からマークの印刷位置と長さとを特定して印刷されたマ
ークに表された情報を読み取るマーク読み取り装置が知
られている。マークのエッジ検出は、増幅後の電気信号
の電圧上昇率が予め設定されたレベル(本明細書におい
ては、これを「しきい値」という。)を最初に超えた点
と最後に当該しきい値よりも低下した点を検出すること
によって行なわれる。
【0003】ところで、蛍光体を含む透明インクで印刷
されたマークは、一定波長域及び一定強度の光を照射し
た場合にも、下地の状態によって受光部に入射する発光
出力のレベルが大幅に変動する。例えば、この透明イン
クを用いて郵便物に郵便番号や宛先をバーコードの形で
印刷し、これを郵便物区分機に備えられたマーク読み取
り装置にて読み取って郵便物の区分け業務を自動化しよ
うとする場合、郵便物の可視印刷部や宛名書き上にマー
クが一部重複した形で印刷されると、マークの可視印刷
部や宛名書き上に重ね書きされない部分(以下、これを
「非重複部」という。)からの出力に比べて、重ね書き
された部分(以下、これを「重複部」という。)からの
出力が著しく低下する。このため、しきい値を適切な値
に設定しないと、重複部のエッジを検出することができ
ず、マークを正確に読み取ることができない。
【0004】また、郵便物区分機などにおいては、マー
ク印刷後直ちにマークの読み取りを行う場合が少なくな
いが、印刷直後の透明インクが十分に乾いていない状態
でマークの読み取りを行うと、印刷後十分に乾燥させた
後にマークの読み取りを行う場合に比べて、受光部に入
射する発光出力のレベルがかなり低下する。これは、透
明インク中の水分によってマーク検出光が屈折・散乱さ
れるために生じると考えられる。特に、マークの印刷下
地がビニール等の合成樹脂からなる場合には、印刷され
た透明インクが下地にほとんど吸収されず、乾燥に長時
間を要するため、かかる不都合を生じやすい。
【0005】さらに、内容物に記載された宛名書き等を
外部より見えるようにした透明窓付き封筒が従来より知
られているが、この透明窓付き封筒の表面の透明樹脂シ
ートで覆われた窓部及びその周辺部分にマークが印刷さ
れると、窓部に印刷されたマークの発光出力が、窓部以
外の部分に印刷されたマークの発光出力に比べて著しく
不安定になる。これは、前記したように、樹脂シート上
に印刷されたマークは乾燥しにくく、透明インク中の水
分によってマーク検出光が屈折・散乱されるためと、印
刷下地に光沢があるためにノイズの影響が重畳しやすく
なるためであると考えられる。
【0006】その他、エッジ検出の基礎となる信号に
は、マーク印刷時の透明インクの飛び散りによるノイズ
が重畳することがある。即ち、マーク印刷時にマーク印
刷部の周囲に透明インクが散点状に飛び散ることがあ
る。かかる透明インクの飛び散り部分にマーク検出用の
光が照射されると、透明インク中の蛍光体が励起され、
その発光出力が受光部に入射されるので、エッジ検出の
基礎となる電気信号に透明インクの飛び散り部分の出力
が重畳する。したがって、当該透明インクの飛び散り部
分からの出力に対応する電気信号よりも高いしきい値を
用いてマークのエッジ検出を行なうと、当該透明インク
の飛び散り部がマークエッジとして誤検出されることに
なり、やはりマークを正確に読み取ることが困難にな
る。また、電磁気等の影響による電気的なノイズがエッ
ジ検出の基礎となる電気信号に重畳することもある。
【0007】本願出願人は、先に、ノイズ除去手段を備
えたマーク読み取り装置として、図11に示すものを提
案した(特願平8−256998号)。この図におい
て、100は本願出願人が先に提案したマーク読み取り
装置、101は投光部、102は受光部、103は増幅
部、104はエッジ検出部、106はマーク認識部、1
09はマークエッジ情報格納部、110,111,11
2はマークエッジ情報格納部109中の領域、200は
郵便物等のマーク印刷物、300は制御装置を示してお
り、前記マークエッジ情報格納部109中の各領域内に
は、夫々複数のエッジ情報110a〜110d,111
a〜111d,112a〜112dが格納できるように
構成されている。
【0008】このマーク読み取り装置は、エッジ検出部
104においてマークのエッジとノイズのエッジとを共
に検出し、マーク認識部106において検出されたエッ
ジ情報がマークによるものか印刷下地の影響やノイズの
影響によるものであるかを判定してノイズによるエッジ
情報を除去し、ノイズが除去されたエッジ情報からマー
クの位置と長さとを特定する。したがって、マーク認識
部においてマーク位置とマーク長さの認識を行ない、マ
ークエッジの誤検出が発生した場合に、マーク認識部又
はエッジ検出部においてマークエッジを再検出してマー
ク認識を繰り返す構成のマーク読み取り装置に比べて格
段に処理時間を短縮することができ、マークの読み取り
精度を高めることができる。
【0009】また、このマーク読み取り装置は、エッジ
検出部104において、検出されたエッジ情報列の先頭
側から発光出力の立上りに対応する複数個のエッジ情報
を抽出すると共に、エッジ情報列の末端側から発光出力
の立下りに対応する複数個のエッジ情報を抽出し、この
抽出されたエッジ情報についてのみマーク認識部でマー
クのエッジかノイズのエッジかを判定する。したがっ
て、エッジ検出部で検出された全てのエッジ情報につい
てマークのエッジかノイズのエッジかを判定する場合に
比べてマーク認識部の負担を軽減することができ、マー
ク位置及びマーク長さの特定を高速に行なうことができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】然るに、本願出願人が
先に提案したマーク読み取り装置は、前記重複部におけ
る発光出力の低下や透明インクの飛び散りによるノイ
ズ、それに電気的に重畳するノイズ等についてはその影
響を除去することができるが、透明インクが未乾燥であ
る場合の発光出力の低下や窓付き封筒の透明窓部にマー
クが印刷された場合の発光出力の低下については、その
影響を十分に除去することができないことが判明した。
【0011】本発明は、上記従来技術の欠点を除くため
になされたものであって、その課題とするところは、重
複部における発光出力の低下や透明インクの飛び散りに
よるノイズ、それに電気的に重畳するノイズについてば
かりでなく、透明インクが未乾燥である場合の発光出力
の低下や窓付き封筒の透明窓部に印刷されたマークから
の発光出力の低下についてもその影響を除去することが
できるマークの読み取り装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、蛍光体を含む透明インクにて印刷された
マークの印刷部に前記蛍光体を励起可能な特定波長を含
む光を照射する投光部と、前記蛍光体からの励起光及び
前記印刷部からの反射光を入射して電気信号に変換する
受光部と、当該受光部から出力される電気信号の増幅部
と、当該増幅部の出力信号から前記マークの光走査方向
に関するエッジ情報を検出するエッジ検出部と、当該エ
ッジ検出部で検出されたエッジ情報をもとに前記マーク
を識別するマーク認識部とを備えたマーク読み取り装置
において、前記エッジ検出部で、異なるしきい値を用い
て前記増幅部の出力信号から2回以上のエッジ検出を行
なうと共に、当該エッジ検出部に付設されたマークエッ
ジ選択部で、予め定められた光走査数ごとに前記増幅部
の出力信号のピーク値と前記エッジ検出部で使用する各
しきい値とを比較し、前記出力信号のピーク値よりも小
さなしきい値で検出される複数のエッジ情報列より1つ
のエッジ情報列を選択し、前記マーク認識部で、当該マ
ークエッジ選択部にて選択されたエッジ情報列と当該エ
ッジ情報列を検出するに使用したしきい値以外のしきい
値で検出されたエッジ情報列とを比較することによって
ノイズを除去し、マークの長さと位置を特定するすると
いう構成にした。
【0013】図2から明らかなように、非重複部からの
出力信号は高レベルになり、重複部及び透明インクの飛
び散り部分からの発光出力(ノイズ)は低レベルにな
る。また、同図に示すように、マーク印刷部が郵便物の
可視印刷部や宛名書きと完全に重複することは極めて稀
であり、通常はこれらが一部において重複する。
【0014】したがって、図3に示すように、ノイズの
ピーク値よりも高く、非重複部からの発光出力のピーク
値よりも低レベルのしきい値S1 でエッジ情報を検出す
れば、マーク印刷部の概略の範囲204を特定すること
ができる。また、増幅部の出力信号をマーク印刷下地の
影響による発光出力の低下部やノイズのピーク値よりも
低レベルのしきい値S2 でスライスし、そのエッジ情報
を検出すると、マークのエッジ情報のみならず、マーク
印刷下地の影響による発光出力の低下部やノイズのエッ
ジ情報も併せて検出される。そこで、高レベルのしきい
値S1 で特定されたマーク印刷部の範囲204と低レベ
ルのしきい値で検出されたそのエッジ情報とを比較する
ことによって、マーク印刷部外のエッジ情報をノイズと
判定し、除去することができる。
【0015】また、高レベルのしきい値S1 によって特
定された範囲204内における出力変動は、マークと可
視印刷部や宛名書きとの重複部については低レベルのし
きい値S2 を用いてエッジ情報を検出できるので、イン
クの飛び散りによるものだけが問題になる。しかし、イ
ンクの飛び散りより検出されるエッジ位置は、図5に示
すように、非重複部及び重複部のエッジ位置と大きなず
れがあるのが普通であるので、各エッジ情報間の距離を
検出し、エッジ情報間の距離が大きいものをノイズと判
断することによって除去できる。
【0016】一方、透明インクが未乾燥である場合に
は、図4に示すように、透明インクが十分に乾燥されて
いる場合に比べてマークからの発光出力が低下する。ま
た、窓付き封筒の透明窓部にマークが印刷された場合
も、図5に示すように、透明窓部以外の例えば紙の表面
に印刷されたマークからの発光出力よりも発光出力が低
下する。したがって、マークが未乾燥である場合には、
十分に乾燥したマークからエッジ検出を行う場合と同じ
しきい値でエッジ検出を行っても、エッジを検出するこ
とができない。また、窓付き封筒の透明窓部にマークが
印刷された場合は、その周囲の紙の表面に印刷されたマ
ークのエッジ検出を行う場合と同じしきい値でエッジ検
出を行っても、エッジを検出することができない。
【0017】そこで、エッジ検出部により異なるしきい
値を用いて2回以上のエッジ検出を行うと共に、当該エ
ッジ検出部に付設されたマークエッジ選択部で、予め定
められた光走査数ごとに増幅部の出力信号(以下、「増
幅信号」という。)のピーク値と前記エッジ検出部で使
用する各しきい値とを比較し、前記増幅信号のピーク値
よりも小さなしきい値で検出される複数のエッジ情報列
より1つのエッジ情報列を選択し、マーク認識部におけ
るマーク認識処理に際し、マークエッジ選択部にて選択
されたエッジ情報列と当該エッジ情報列を検出するに使
用したしきい値以外のしきい値で検出されたエッジ情報
列とを比較すれば、前記と同様にしてノイズを除去する
ことができるので、ノイズの影響を受けない正しいマー
クの長さと位置とを特定することができる。この場合、
マークエッジ選択部で増幅信号のピーク値よりも小さな
しきい値で検出される複数のエッジ情報列より1つのエ
ッジ情報列を選択すれば、マーク認識部におけるマーク
認識処理に際して、エッジ情報列を検出できないしきい
値によるデータを無視することができ、しきい値が異な
る2つのエッジ情報列を確実に比較することができるの
で、マーク認識部におけるマーク認識を確実かつ高能率
に行うことができる。
【0018】よって、重複部における発光出力の低下や
透明インクの飛び散りによるノイズ、それに電気的に重
畳するノイズを除去できるばかりでなく、透明インクが
未乾燥である場合の発光出力の低下や窓付き封筒の透明
窓部に印刷されたマークからの発光出力の低下について
もその影響を除去することができる。
【0019】本発明のマーク読み取り装置には、エッジ
検出部により検出されたエッジ情報を異なるしきい値ご
とに格納するマークエッジ情報格納部を設けることがで
きる。また、本発明のマーク読み取り装置には、前記マ
ークエッジ選択部にて選択されたエッジ情報列又は当該
エッジ情報列を検出するに使用したしきい値を記号化し
たマークエッジ番号を格納するためのマークエッジ番号
格納部を設けることができる。本発明のマーク読み取り
装置は、蛍光体を含む透明インクにて印刷されたマーク
を読み取る全てのマーク読み取り装置に応用することが
できるが、郵便物の区分け等に導入が検討されている4
ステートバーコードを読み取るためのマーク読み取り装
置として特に有用である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマーク読み取
り装置の一実施形態例を、蛍光体を含む透明インクにて
4ステートバーコードが印刷された郵便物より当該バー
コードを読み取る装置を例にとって説明する。
【0021】図1に示すように、本例のマーク読み取り
装置100は、投光部101と、受光部102と、増幅
部103と、エッジ検出部104と、マークエッジ選択
部105と、マーク認識部106と、マークエッジ番号
格納部108と、マークエッジ情報格納部109とを含
んで構成されている。前記マークエッジ番号格納部10
8は、複数の領域に分割されており、予め定められた光
走査数ごとに、エッジ情報列又は当該エッジ情報列を検
出するに使用したしきい値を記号化したものであるマー
クエッジ番号をする。また、前記マークエッジ情報格納
部109は、異なるしきい値によって検出された異なる
エッジ情報を各しきい値毎に格納する複数個(図1の例
では3個)の領域110,111,112を有してお
り、各領域は夫々複数個(図1の例では4個)のエッジ
情報110a〜110d,111a〜111d,112
a〜112dが格納できるように構成されている。
【0022】投光部101は、図示しない搬送路上を移
動する郵便物200のマーク印刷部に対して、当該郵便
物200の移動方向と直交する方向よりマーク読出し光
を繰返し走査する。マーク読出し光の走査ピッチは、各
バー及び各バー間の各スペースについて複数回ずつ光の
走査が行なわれるように調整される。勿論、当該マーク
読出し光としては、郵便物200に印刷されたマーク
(バーコード)を印刷する透明インク中に含まれる蛍光
体を励起可能な特定波長を含む光が用いられる。受光部
102は、前記蛍光体からの発光及び前記郵便物200
の表面からの反射光を受光して電気信号に変換し、増幅
部103は、受光部102の出力信号を増幅して出力す
る。
【0023】エッジ検出部104は、増幅部103から
出力される増幅信号を適当なしきい値でスライスし、増
幅信号波形としきい値との交点からエッジ情報を検出す
る。具体的なエッジ検出方法については、後に詳述す
る。また、エッジ検出部104は、検出されたエッジ情
報列より、バーコードを構成する各バーについて、光の
走査方向に関してその先頭側より前記増幅信号の立上り
に対応する1乃至複数個のエッジ情報を抽出すると共
に、光走査方向の末端側より前記増幅信号の立下りに対
応する1乃至複数個のエッジ情報を抽出する。抽出され
たエッジ情報は、当該エッジ情報を検出する際のしきい
値に応じてマークエッジ情報格納部109中のいずれか
の領域110,111,112に格納される。
【0024】マークエッジ選択部105は、予め定めら
れた光走査数ごとに増幅信号のピーク値とエッジ検出部
104で使用する各しきい値とを比較し、増幅信号のピ
ーク値よりも小さなしきい値で検出される複数のエッジ
情報列より1つのエッジ情報列を選択する。エッジ情報
列の選択は、検出された複数のエッジ情報列より任意の
ものを選択することができるが、好ましくは、最大のし
きい値で検出されたエッジ情報列を選択する。選択され
たエッジ情報列は、当該エッジ情報列又は当該エッジ情
報列を検出するに使用したしきい値を表す特有の記号又
は番号(マークエッジ番号)に変換して、マークエッジ
番号格納部108に格納される。
【0025】マーク認識部106は、マークエッジ選択
部105にて選択されたエッジ情報列と当該エッジ情報
列を検出するに使用したしきい値以外のしきい値で検出
されたエッジ情報列とを比較することによってノイズを
除去し、残りのエッジ情報から郵便物200に印刷され
たマークの位置及び長さを認識して、その結果を制御装
置300に転送する。具体的なマーク認識方法について
は、後に詳述する。
【0026】以下、エッジ検出部104によるエッジ検
出の手順について説明する。まず、図2に示すように、
一般の紙等で形成された郵便物200の宛名書き面に4
ステートバーコード201が印刷され、当該バーコード
201の一部が郵便物200に印刷又は手書きされた宛
名書き(「東京都」の文字)202と重なりあっている
場合を考える。
【0027】バーコード201の発光出力及びこれに対
応する増幅部103の出力信号レベルは、バーコード印
刷部の下地の状態によって変化する。即ち、図2のA−
A´部のように宛名書き202と重なりあわないバー上
に投光部101からの光が走査された場合には、バーの
全範囲から一定強度の発光出力があり、増幅信号はその
右側に示すような波形になる。また、図2のB−B´部
のようにバーの一部が宛名書き202と重なりあってい
る部分に投光部103からの光が走査された場合には、
バーと宛名書き202との重複部分からの発光出力が低
下し、増幅信号はその右側に示すような波形になる。さ
らに、図2のC−C´部のように、バーの一部が宛名書
き202と重なりあい、かつバーの印刷領域外に当該バ
ーコードを印刷するインクの飛び散り203がある部分
に投光部101からの光が走査された場合には、バーと
宛名書き202との重複部分からの発光出力が低下する
と共に、透明インクの飛び散り部分203からも発光出
力が検出されるため、増幅信号はその右側に示すような
波形になる。
【0028】これらの図から明らかなように、宛名書き
202と重なりあわないバーからの発光出力は高く、バ
ーと宛名書き202との重複部分からの発光出力及び透
明インクの飛び散り部分203からの発光出力は、これ
に比べて著しく低くなる。なお、増幅信号には宛名書き
202の影響や透明インクの飛び散り203に起因する
ノイズのほかに電気的なノイズも重畳するが、電気的な
ノイズは他のノイズに比べて低レベルであり、かつエッ
ジ検出の際のしきい値を当該ノイズ以上のレベルで行え
ば除去できるため、図2においては図示が省略されてい
る。
【0029】したがって、図3に示すように、ノイズの
ピーク値よりも高く、宛名書き202と重なりあわない
バーからの発光出力のピーク値よりも低レベルの第1の
しきい値S1 で増幅信号400をスライスすれば、宛名
書き202と重なりあわないバーからのエッジ情報を検
出することができる。また、増幅信号400をノイズの
ピーク値よりも低レベルの第2のしきい値S2 でスライ
スすれば、マークのエッジ情報とノイズのエッジ情報と
を併せて検出することができる。さらに、増幅信号40
0を前記第1及び第2のしきい値の中間レベルの第3の
しきい値S3 でスライスすれば、当該しきい値のレベル
に応じたエッジ情報を検出できる。
【0030】エッジ検出部104は、このようにして得
られた各エッジ情報列を、マークエッジ情報格納部10
9の各領域110,111,112にしきい値ごとに格
納する。
【0031】例えばエッジ検出部104のエッジ検出条
件が、「エッジ情報列の先頭側から増幅信号の立上りに
対応する1つのエッジ情報を抽出し、エッジ情報列の末
端側から増幅信号の立下りに対応する1つのエッジ情報
を抽出する」というものである場合、増幅信号400を
第1のしきい値S1 でスライスすることによって得られ
るエッジ情報列(1),(2)が、領域110のエッジ情報
格納部110a及び110bに格納される。また、増幅
信号400を第2のしきい値S2 でスライスすることに
よって得られるエッジ情報列(3),(4)が、領域111
のエッジ情報格納部111a〜111bに格納される。
同様に、増幅信号400を第3のしきい値S3 でスライ
スすることによって得られるエッジ情報列(5),
(6)が、領域112のエッジ情報格納部112a,1
12bに格納される。
【0032】次に、エッジ検出時にバーコード201の
印刷インクである透明インクが十分に乾燥されていない
場合、それに透明窓付き封筒の透明窓部及びその周辺部
分に透明インクをもってバーコード201が印刷された
場合について考える。
【0033】前記したように、バーコード201の印刷
下地が例えばビニール等の合成樹脂材料で形成されてい
る場合、透明インクが印刷下地に吸収されないために、
エッジ検出時に透明インクが完全に乾燥されていないと
いう状態が生じ得る。このように透明インクが十分に乾
いていない状態でバーコード201の読み取りを行う
と、透明インク中の水分によってマーク検出光が屈折・
散乱されるため、図4に示すように、印刷後十分に乾燥
させた後にマークの読み取りを行う場合に比べて受光部
に入射する発光出力のレベルがかなり低下する。また、
窓付き封筒の透明窓部とその周辺部とにバーコード20
1が印刷された場合、透明窓部とその周辺部とではマー
ク検出光の屈折・散乱の程度が異なることから、図5に
示すように、周辺部のバーコード(X1,X3)からの発
光出力レベル(Z1,Z3)に比べて窓部のバーコード
(X2)からの発光出力レベル(Z2)が著しく低下す
る。
【0034】この場合にも、エッジ検出部104による
エッジ検出は、先に説明した重複部からのエッジ検出と
同じ手順で行われる。但し、エッジ検出時に透明インク
が完全に乾燥されていない場合や窓付き封筒の透明窓部
にバーコード201が印刷された場合には、図4及び図
5に示したように、増幅信号400のピーク値が非重複
部の発光出力の増幅信号よりも低レベルになるため、第
1のしきい値S1 ではエッジ情報列が得られない場合を
生じえる。この場合には、増幅信号400を第2のしき
い値S2 でスライスすることによって得られるエッジ情
報列(3),(4)と、増幅信号400を第3のしきい値S
3 でスライスすることによって得られるエッジ情報列
(5),(6)のみが、エッジ情報格納部111a〜1
11b及びエッジ情報格納部112a,112bに格納
される。
【0035】次に、マークエッジ選択部105における
処理方法を、図6に基づいて説明する。図6は、窓付き
封筒の透明窓部とその周辺部とにバーコード201が印
刷された場合の処理方法を示す図であって、700は窓
付き封筒、701は透明窓部、702は透明窓部701
の周辺の紙でできた部分、L1 ,L2 は増幅信号のピー
ク値を検出するポイント、R1 〜R8 は使用するマーク
エッジ番号の切換領域を示している。
【0036】窓付き封筒700は、図示しない搬送路上
を矢印xの方向に搬送され、図1の投光部101は、そ
れと直角の方向、即ち矢印yの方向にマーク読出し光を
繰り返し走査するが、窓付き封筒700の搬送方向xに
ついて増幅部103の出力信号の変化を見ると、図6
(b)に示すように、透明窓部701の周辺の紙ででき
た部分702からの発光出力に対応する増幅信号のピー
ク値は高く、透明窓部701からの発光出力に対応する
増幅信号のピーク値は低くなる。また、透明窓部701
内においても、増幅信号のピーク値が比較的高くなる領
域と比較的低くなる領域とがある。
【0037】マークエッジ選択部105は、投光部10
1が窓付き封筒700に対してマーク読出し光を走査す
るごとに、ポイントL1 ,L2 における増幅信号レベル
を調べる。ここで、複数のポイントL1 ,L2 について
増幅信号レベルを調べるのは、前記した重複部のように
バーコード201を構成するバーの一部に発光出力が低
下する部分を有している場合にも増幅信号のピーク値を
正確に検出できるようにするためである。
【0038】1つの領域R1 〜R8 についての増幅信号
レベルの検出が終了したら、当該領域内の増幅信号のピ
ーク値を検出する。増幅信号のピーク値検出は、任意の
光走査線数ごとに行うことができるが、例えば1光走査
ごとにピーク値検出を行うとマークエッジ番号格納部1
08の容量が過大になってマーク認識部106における
処理速度も遅くなり、反対に領域の分割数を少なくする
と、透明窓部701が小さい場合に透明窓部701に印
刷されたバーコード201を的確に読み取ることが困難
になるので好ましくない。結局、領域の分割数は、これ
らを考慮して適当な数が選択されるのであって、図6の
例では8つの領域R1 〜R8 に分割され、各領域内の増
幅信号レベル検出が終了した段階で、当該領域における
増幅信号のピーク値検出を行っている。
【0039】しかる後に、各領域R1 〜R8 における増
幅信号のピーク値とエッジ検出部104で使用する全て
のしきい値とを比較し、増幅信号のピーク値よりも小さ
なしきい値の中から予め定められた方式にしたがって1
つのしきい値を選択する。そして、選択されたしきい値
又は当該しきい値によって検出されるエッジ情報列を記
号化し、マークエッジ番号格納部108に格納する。図
6の例では、増幅信号のピーク値よりも小さなしきい値
の中から最大のしきい値を選択し、そのしきい値を表す
番号をマークエッジ番号格納部108に格納している。
即ち、領域R1,R2 ,R3 ,R4 ,R7 ,R8 につい
ては、3つのしきい値S1 ,S2 ,S3が増幅信号のピ
ーク値よりも小さく、その中では第1のしきい値S1
最も大きなしきい値であるのでこれを選択し、選択され
たのが第1のしきい値S1 であることを示す記号がマ
ークエッジ番号格納部108に格納される。領域R5
ついては、2つのしきい値S2 ,S3 が増幅信号のピー
ク値よりも小さく、その中では第2のしきい値S2 が最
も大きなしきい値であるのでこれを選択し、選択された
のが第2のしきい値S2 であることを示す記号がマー
クエッジ番号格納部108に格納される。領域R6 につ
いては、しきい値S3 だけが増幅信号のピーク値よりも
小さいのでこれを選択し、選択されたのが第3のしきい
値S3 であることを示す記号がマークエッジ番号格納
部108に格納される。
【0040】なお、前記実施例においては、窓付き封筒
700からのマーク読み取りを例にとって説明したが、
透明インクが完全に乾燥していないマークからのマーク
読み取りも、これと同じ処理手順で行うことができる。
【0041】次に、マーク認識部106が行うマーク認
識処理を、図7のフローチャートに基づいて説明する。
【0042】まず、マークエッジ番号格納部108か
ら、マークエッジ選択部105で選択されたマークエッ
ジ番号を読み出す(手順S1)。マークエッジ番号格納
部108から読み出したマークエッジ番号に対応する各
走査線ごとのエッジ情報を、マークエッジ情報格納部1
09から取り出す(手順S2)。エッジが定められた走
査線以上連続して検出された場合(手順S3)には、こ
れをマークとして認識し、登録する(手順S4)。これ
らの処理を全ての走査線について繰り返す(手順S
5)。以上の処理によって、バーコード201が存在す
る概略の位置を検出することができる。即ち、例えば図
2に示すようにバーコード201と宛名書き202とが
一部重複した郵便物からバーコード201に表示された
情報を読み出す場合、非重複部における増幅信号のピー
ク値は、図3に示すように第1のしきい値S1よりも大
きくなるので、マークエッジ番号格納部108には第1
のしきい値S1を表す記号が格納されている。そこ
で、当該第1のしきい値S1 で検出されるエッジ情報列
をマークエッジ情報格納部109から取り出すと、その
エッジ情報列は、図8(a)に模式的に示すように、バ
ーコード201のうちの宛名書き202と重なりあわな
い部分の画像を表すものになる。バーコード201が宛
名書き202と完全に重なりあうことは極めて稀であ
り、通常はこれらが一部においてのみ重複する。したが
って、第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報
列の最外周の位置を結べば、図8(a)に示すように、
バーコード201が存在する概略の位置204を特定す
ることができる。
【0043】なお、未乾燥のバーコードから情報を読み
出す場合、及び窓付き封筒の透明窓部に印刷されたバー
コードから情報を読み出す場合は、マークエッジ番号格
納部108にマークエッジ番号として記号又はが格
納されているので、これらの記号が表示するしきい値S
2 又はS3 で検出されたエッジ情報列を利用することに
より、前記と同様にしてバーコード201が存在する概
略の位置204を特定することができる。
【0044】バーコード201が存在する概略の位置2
04を特定した後、手順S6に移行して、各走査線毎
に、最も小さなしきい値である第2のしきい値S2 によ
り検出されたエッジ情報をマークエッジ情報格納部10
9の領域112から取り出すと共に、第1のしきい値S
1 と第2のしきい値S2 の中間値である第3のしきい値
3 により検出されたエッジ情報をマークエッジ情報格
納部109の領域111から取り出す。そして、第1の
しきい値S1 によって検出されたエッジ情報と比較する
ことによってノイズを除去し(手順S7)、ノイズが除
去されたエッジ情報よりバーコード201の長さと位置
とを特定する(手順S8)。
【0045】手順S7におけるノイズの除去処理につい
ては、図9のフローチャートにしたがって説明する。
【0046】まず、マークエッジ情報格納部109の領
域112から第2のしきい値S2 により検出されたエッ
ジ情報を取り出す(手順S71)。バーコード201と
宛名書き202とが一部重複した郵便物からバーコード
201に表示された情報を読み出す場合(図2参照)、
第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報は、図
8(b)に模式的に示すように、宛名書き202と重な
りあった部分を含むバーコード201の画像とノイズの
画像を表すものになる。
【0047】マークエッジ番号格納部108に格納され
た記号が表示するエッジ情報と第2のしきい値S2 によ
り検出されたエッジ情報を比較し、手順S5によって特
定されたバーコード201が存在する概略の位置204
から外れるものをノイズと判断し(手順S72)、削除
する(手順S79)。
【0048】また、前記バーコード201が存在する概
略の位置204内から検出されたエッジ情報であって
も、それがバーとバーの間に位置し、かつ発光信号の立
上りに対応するエッジ情報と立下がりに対応するエッジ
情報の間隔が小さいものは、透明インクの飛び散りの影
響と判断し(手順S73)、削除する(手順S79)。
【0049】前記バーコード201が存在する概略の位
置204内のエッジ情報であり、かつ発光信号の立上り
に対応するエッジ情報と立下がりに対応するエッジ情報
の間隔が大きいものについては、マークエッジ番号格納
部108に格納された記号が表示するエッジ情報と第2
のしきい値S2 により検出されたエッジ情報の位置の差
を比較し(手順S74)、位置の差が小さい場合には、
第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報がバー
コード201からの発光出力に対応するものと判断し、
そのエッジ情報を採用する(手順S80)。例えば、マ
ークエッジ番号格納部108に格納された記号で表示さ
れるエッジ情報が第1のしきい値S1 により検出された
エッジ情報である場合において、図10(a)に示すよ
うに、第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報
と第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報の位
置の差d1 が小さい場合には、いずれも一連のマークの
エッジ情報と判断できるので、第2のしきい値S2 によ
り検出されたエッジ情報をバーコード201からの発光
出力に対応するエッジ情報として採用する。
【0050】マークエッジ番号格納部108に格納され
た記号で表示されるエッジ情報により検出されたエッジ
情報と第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報
の位置の差が大きい場合には、第3のしきい値S3 によ
り検出されたエッジ情報をマークエッジ情報格納部10
9の領域111から取り出す(手順S75)。そして、
マークエッジ番号格納部108に格納された記号で表示
されるエッジ情報と第3のしきい値S3 により検出され
たエッジ情報の位置の差を比較し(手順S76)、その
位置の差が小さい場合には、マークエッジ番号格納部1
08に格納された記号で表示されるエッジ情報がバーコ
ード201からの発光出力に対応するものと判断して、
そのエッジ情報を採用する(手順S78)。例えば、マ
ークエッジ番号格納部108に格納された記号で表示さ
れるエッジ情報が第1のしきい値S1 により検出された
エッジ情報である場合において、図10(b)に示すよ
うに、第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報
と第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報の位
置の差d1 が大きく、かつ第1のしきい値S1 により検
出されたエッジ情報と第3のしきい値S3 により検出さ
れたエッジ情報の位置の差d2 が小さい場合には、第2
のしきい値S2 により検出されたエッジ情報はノイズの
影響によるものであると判断できるので、第1のしきい
値S1 により検出されたエッジ情報をバーコード201
からの発光出力に対応するものとして採用する。
【0051】マークエッジ番号格納部108に格納され
た記号で表示されるエッジ情報と第2のしきい値S2
より検出されたエッジ情報の位置の差が大きく、かつマ
ークエッジ番号格納部108に格納された記号で表示さ
れるエッジ情報と第3のしきい値S3 により検出された
エッジ情報の位置の差も大きい場合には、第2のしきい
値S2 により検出されたエッジ情報と第3のしきい値S
3 により検出されたエッジ情報の位置の差を比較する
(手順S77)。そして、第2のしきい値S2 により検
出されたエッジ情報と第3のしきい値S3 により検出さ
れたエッジ情報の位置の差が大きい場合には、第2のし
きい値S2 により検出されたエッジ情報がバーコード2
01からの発光出力に対応するものと判断し、そのエッ
ジ情報を採用する(手順S80)。例えば、マークエッ
ジ番号格納部108に格納された記号で表示されるエッ
ジ情報が第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情
報である場合において、図10(c)に示すように、第
1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報と第2の
しきい値S2 により検出されたエッジ情報の位置の差d
1 が大きく、かつ第1のしきい値S1 により検出された
エッジ情報と第3のしきい値S3 により検出されたエッ
ジ情報の位置の差d2 も大きく、しかも第2のしきい値
2 により検出されたエッジ情報と第3のしきい値S3
により検出されたエッジ情報の位置の差d3 も大きい場
合には、発光出力の裾が緩やかに変化していると判断で
きるので、第2のしきい値S2 により検出されたエッジ
情報を発光出力に対応するものとして採用する。
【0052】手順S77において、第2のしきい値S2
により検出されたエッジ情報と第3のしきい値S3 によ
り検出されたエッジ情報の位置の差が小さいと判定され
た場合には、第2のしきい値S2により検出されたエッ
ジ情報及び第3のしきい値Sにより検出されたエッジ
情報が共にノイズの影響を受けていると判断し、マーク
エッジ番号格納部108に格納された記号で表示される
エッジ情報を採用する(手順S78)。例えば、マーク
エッジ番号格納部108に格納された記号で表示される
エッジ情報が第1のしきい値S により検出されたエ
ッジ情報である場合において、図10(d)に示すよう
に、第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報と
第2のしきい値S2 により検出されたエッジ情報の位置
の差d1 が大きく、かつ第1のしきい値S1 により検出
されたエッジ情報と第3のしきい値S3により検出され
たエッジ情報の位置の差d2も大きいが、第2のしきい
値S2により検出されたエッジ情報と第3のしきい値S3
により検出されたエッジ情報の位置の差d3 が小さい
場合には、第2及び第3のしきい値で検出されるエッジ
情報は透明インクの飛び散りの影響と判断できるので、
第1のしきい値S1 により検出されたエッジ情報をバー
コード201からの発光出力に対応するものとして採用
する。しかる後に、全てのバーコードについて処理が終
了したか否かを判断し(手順S81)、終了していない
場合には手順S71に戻る。
【0053】全てのバーコードについてノイズの除去処
理が終了したら、図4のフローに戻ってノイズが除去さ
れたエッジ情報列からバーコードの長さ及び位置を特定
する(手順S8)。この処理をすべてのバーコードを認
識するまで繰り返し(手順S9)、コード化処理して
(手順S10)、処理を終了する。
【0054】このように、本例のマーク読み取り装置
は、複数の異なるしきい値を用いてエッジ検出を行うと
共に、エッジ検出が可能なしきい値又は当該しきい値で
検出されるエッジ情報列の中から第1のしきい値又はエ
ッジ情報列を選択し、これを記号化してマークエッジ番
号格納部108に格納し、マーク認識処理に際して、当
該マークエッジ番号格納部108に格納されたマークエ
ッジ番号(記号)で表示されるエッジ情報を基準として
ノイズの除去処理を行うので、重複部における発光出力
の低下や透明インクの飛び散りによるノイズ、それに電
気的に重畳するノイズについてばかりでなく、透明イン
クが未乾燥である場合の発光出力の低下や窓付き封筒の
透明窓部に印刷されたマークからの発光出力の低下につ
いてもその影響を除去することができる。
【0055】なお、前記実施例においては、4ステート
バーコードを読み取る装置を例にとって説明したが、他
種のバーコード、例えば太いバーと細いバーの組合せか
ら成るバーコードを読み取る装置にも応用できることは
勿論である。さらに、バーコード以外の、例えば文字等
のマークを読み取る装置に応用できることも勿論であ
る。
【0056】また、前記実施例においては、3種類のし
きい値S1 ,S2 ,S3 を用いてマーク印刷部の下地の
影響による発光出力の低下の補正とノイズの除去とを行
ったが、透明インクの飛び散り等によるノイズが問題に
ならない場合には、2種類のしきい値を用いてマーク印
刷部の下地の影響による発光出力の低下の補正のみを行
うようにすることもできる。一方、より厳密なノイズ除
去が要求される場合には、4種以上のしきい値を設定す
ることもできる。
【0057】また、前記実施例においては、発光出力の
立上りに対応するエッジ情報と発光出力の立下りに対応
するエッジ情報とを夫々2つずつマークエッジ情報格納
部106に格納したが、当該マークエッジ情報格納部1
06に格納するエッジ情報の数はこれに限定されるもの
ではなく、2個以上任意の数とすることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
複数の異なるしきい値を用いてエッジ検出を行うと共
に、エッジ検出が可能なしきい値又は当該しきい値で検
出されるエッジ情報列の中から特定のしきい値又はエッ
ジ情報列を選択し、これを記号化してマークエッジ番号
格納部に格納しておき、マーク認識処理に際して、当該
マークエッジ番号格納部に格納されたマークエッジ番号
で表示されるエッジ情報を基準としてノイズの除去処理
を行うので、重複部における発光出力の低下や透明イン
クの飛び散りによるノイズ、それに電気的に重畳するノ
イズについてばかりでなく、透明インクが未乾燥である
場合の発光出力の低下や窓付き封筒の透明窓部に印刷さ
れたマークからの発光出力の低下についてもその影響を
除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマーク読み取り装置の一例を示す
構成図である。
【図2】郵便物に印刷されるバーコードの一例と当該バ
ーコードから検出される発光出力波形とを示す図であ
る。
【図3】発光出力波形としきい値との関係を示す波形図
である。
【図4】発光出力波形としきい値との関係を示す波形図
である。
【図5】窓付き封筒に対するバーコードの印刷パターン
と封筒の各部から読みだされる発光出力波形との関係を
示す図である。
【図6】窓付き封筒に対するバーコードの印刷パターン
と封筒の各部から読みだされる発光出力波形としきい値
との関係を示す説明図である。
【図7】マーク認識処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【図8】第1及び第2のしきい値で検出されるエッジ情
報を模式的に示す図である。
【図9】図7の手順S7におけるノイズ除去処理を示す
フローチャートである。
【図10】ノイズ除去の原理を示す図である。
【図11】本願出願人が先に提案したマーク読み取り装
置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100 マーク読取装置 101 投光部 102 受光部 103 増幅部 104 エッジ検出部 105 マークエッジ選択部 106 マーク認識部 108 マークエッジ番号格納部 109 マークエッジ情報格納部 110〜112 領域 200 郵便物 201 バーコード 202 宛名書き 203 透明インクの飛び散り 204 バーコード印刷部の概略の範囲 300 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 政明 愛知県名古屋市中区栄三丁目10番22号 日 立中部ソフトウェア株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体を含む透明インクにて印刷された
    マークの印刷部に前記蛍光体を励起可能な特定波長を含
    む光を照射する投光部と、前記蛍光体からの励起光及び
    前記印刷部からの反射光を入射して電気信号に変換する
    受光部と、当該受光部から出力される電気信号の増幅部
    と、当該増幅部の出力信号から前記マークの光走査方向
    に関するエッジ情報を検出するエッジ検出部と、当該エ
    ッジ検出部で検出されたエッジ情報をもとに前記マーク
    を識別するマーク認識部とを備えたマーク読み取り装置
    において、 前記エッジ検出部で、異なるしきい値を用いて前記増幅
    部の出力信号から2回以上のエッジ検出を行なうと共
    に、 当該エッジ検出部に付設されたマークエッジ選択部で、
    予め定められた光走査数ごとに前記増幅部の出力信号の
    ピーク値と前記エッジ検出部で使用する各しきい値とを
    比較し、前記出力信号のピーク値よりも小さなしきい値
    で検出される複数のエッジ情報列より1つのエッジ情報
    列を選択し、 前記マーク認識部で、当該マークエッジ選択部にて選択
    されたエッジ情報列と当該エッジ情報列を検出するに使
    用したしきい値以外のしきい値で検出されたエッジ情報
    列とを比較することによってノイズを除去し、マークの
    長さと位置を特定することを特徴とするマーク読み取り
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマーク読み取り装置に
    おいて、前記エッジ検出部にて検出されたエッジ情報を
    異なるしきい値ごとに格納するマークエッジ情報格納部
    を備えたことを特徴とするマーク読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のマーク読み取り装置に
    おいて、前記マークエッジ選択部にて選択されたエッジ
    情報列又は当該エッジ情報列を検出するに使用したしき
    い値を記号化したマークエッジ番号を格納するためのマ
    ークエッジ番号格納部を備えたことを特徴とするマーク
    読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のマーク読み取り装置に
    おいて、前記投光部、受光部、増幅部、エッジ検出部及
    びマーク認識部が、4ステートバーコードを読み取れる
    ように構成されていることを特徴とするマーク読み取り
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137338A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社プリマジェスト 画像処理装置

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137338A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社プリマジェスト 画像処理装置
JP2020106455A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 株式会社プリマジェスト 画像処理装置

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