JPH10176137A - ポリオレフィン系樹脂成形品用塗料 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂成形品用塗料

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JPH10176137A
JPH10176137A JP8338314A JP33831496A JPH10176137A JP H10176137 A JPH10176137 A JP H10176137A JP 8338314 A JP8338314 A JP 8338314A JP 33831496 A JP33831496 A JP 33831496A JP H10176137 A JPH10176137 A JP H10176137A
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JP
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weight
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ethylene
solvent
polyolefin
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JP8338314A
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English (en)
Inventor
Mitsutoshi Shimizu
光俊 清水
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、リフティング等の塗装不良を招来
することなく、重ね塗りを行うことが可能なポリオレフ
ィン系樹脂成形品用塗料を提供することを解決課題とす
る。 【解決手段】 本発明では、希釈混合溶剤として、少な
くともシクロヘキサン系溶剤を含むものを適用してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂成形品用塗料に関するもので、特に、重ね塗りを行
う場合に好適なポリオレフィン系樹脂成形品用塗料の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリプロピレン樹脂に代表され
るポリオレフィン系樹脂は、ウレタン系樹脂に比べてコ
ストパフォーマンスに優れる反面、分子構造中に極性基
が存在せず、また結晶性が高いことから、塗料の付着性
が極めて悪いことが知られている。
【0003】このため、この種のポリオレフィン系樹脂
によって成形した成形品の表面に塗装を施す場合には、
1,1,1−トリクロロエタンをはじめとするハロゲン
系有機溶剤によって洗浄処理を施した後、当該樹脂成形
品の表面に、プライマー塗装、あるいはプラズマ処理等
の表面改質処理を施すようにしている。
【0004】しかしながら、上述したプライマー塗装や
プラズマ処理等の表面改質処理は、工程が複雑で、多大
な設備投資や時間的ロスを伴うばかりか、塗料の付着性
が必ずしも十分に向上するとはいえず、また樹脂成形品
の形状によっては適用することさえ困難な場合もある。
【0005】このような課題を解決するため、先に本件
特許出願人は、特定の塗料、すなわち、塩素化ポリオレ
フィン(=5〜50重量%)と、水酸基を有するアクリ
ル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン系単量
体との混合物(=5〜80重量%)と、末端にエチレン
性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の
ポリエステルプレポリマー(=1〜50重量%)とを重
合し、その水酸基価が20〜150である重合樹脂を主
成分とした主剤に対して、重合樹脂のOHに対するNC
Oの割合をNCO/OH=0.4〜2.0とする多官能
イソシアネート化合物を硬化剤として混合し、さらに各
種溶剤組成物を適宜配合した希釈混合溶剤、たとえば図
5に示すような組成比率をもった希釈シンナーによって
これらの混合物を希釈して成る塗料を用いた塗装方法を
提案している(特開平4−132783号公報)。
【0006】この塗装方法によれば、塗料中の溶剤成分
がポリオレフィン系樹脂成形品の表面に配向したゴム成
分を膨潤することで、塗料中の樹脂成分が樹脂成形品の
表面に侵入するため、上述した表面改質処理を行うこと
なく塗料の樹脂成形品に対する付着性を十分に確保する
ことができるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主に、樹脂
成形品の美観を向上させる目的で行う2トーン塗装等の
多トーン塗装や、塗装不良範囲に対して修繕の目的で行
う再塗装の場合には、既に樹脂成形品の表面に形成され
た塗膜の上にも塗装が施される事態、つまり塗料の重ね
塗りという事態が発生する。
【0008】このように塗料が重ね塗りされる場合、上
述した塗料にあっては、後から塗装した塗料に含まれる
希釈シンナーが、既に樹脂成形品の表面に形成された塗
膜に浸透・通過し、当該樹脂成形品の表面を再度膨潤さ
せる虞れがある。
【0009】このため、たとえば既に形成された塗膜が
薄い場合には、当該塗膜が樹脂成形体の表面から浮き上
がり、リフティングといった塗装不良を引き起こす原因
となる。
【0010】本発明は、上記実情に鑑みて、リフティン
グ等の塗装不良を招来することなく、重ね塗りを行うこ
とが可能なポリオレフィン系樹脂成形品用塗料を提供す
ることを解決課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、下記成分
(A)乃至(C)を重合し、その水酸基価が20〜15
0である重合樹脂を主成分とした主剤、および下記成分
(D)である硬化剤を混合して成るポリオレフィン系樹
脂成形品用塗料であって、希釈混合溶剤として、少なく
ともシクロヘキサン系溶剤を含むものを適用している。 (A)塩素化ポリオレフィン 5〜50重量%、 (B)水酸基を有するアクリル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン 系単量体との混合物 5〜80重量%、 (C)末端にエチレン性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の ポリエステルプレポリマー 1〜50重量%、 (D)重合樹脂のOHに対するNCOの割合をNCO/OH=0.4〜2.0 とする多官能イソシアネート化合物。
【0012】また本発明では、下記成分(A)乃至
(C)を重合し、その水酸基価が20〜150である重
合樹脂を主成分とした主剤、および下記成分(D)であ
る硬化剤を混合して成るポリオレフィン系樹脂成形品用
塗料であって、希釈混合溶剤として、ケトン系溶剤を除
く溶剤組成物を適宜配合して成るものを適用している。 (A)塩素化ポリオレフィン 5〜50重量%、 (B)水酸基を有するアクリル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン 系単量体との混合物 5〜80重量%、 (C)末端にエチレン性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の ポリエステルプレポリマー 1〜50重量%、 (D)重合樹脂のOHに対するNCOの割合をNCO/OH=0.4〜2.0 とする多官能イソシアネート化合物。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態に基づいて本
発明を詳細に説明する。まず、本実施形態では、下記成
分(E)乃至下記成分(I)を含む樹脂組成物から成形
されたポリオレフィン樹脂成形品を被塗装対象としてい
る。
【0014】 (E)ポリプロピレン 100重量部 (F)プロピレン含有量が40〜60重量%、ムーニー粘度ML1+4 (100 ℃)が20〜60のエチレン−プロピレン共重合体 15〜50重量部 (G)プロピレン含有量が20〜30重量%、ムーニー粘度ML1+4 (100 ℃)が20〜80のエチレン−プロピレン共重合体、またはブテン−1 含有量が10〜30重量%、メルトフローインデックス(190℃、 2.16kg荷重)が1〜30g/10分のエチレン−ブテン−1共重 合体 5〜15重量部 (H)分子末端にOH基を持つ、ポリオレフィン系飽和炭化水素骨格の炭素数 150〜200のポリオレフィンポリオールおよび下記化学式に示す構 造を有する分子量約990のポリカーボネートジオール 1〜15重量部 (但し、ポリオレフィンポリオール/ポリカーボネートジオール =1/2〜2/1(重量比)) (I)無機フィラー 0〜20重量部
【0015】上記樹脂組成物の成分(E)を構成するポ
リプロピレンは、プロピレンのホモポリマー、プロピレ
ンとα−オレフィン(プロピレンを除く)とのブロッ
ク、あるいはランダム共重合体の一種、または二種以上
からなるものである。
【0016】本実施形態では、好ましくはプロピレンの
ホモポリマー、プロピレンとエチレンとのブロック、あ
るいはランダム共重合体の一種、または二種以上が用い
られ、特に好ましくはエチレン含有率が3〜20重量%
で、メルトフローインデックス(230℃、2.16k
g荷重)が1〜80g/10分のプロピレンとエチレン
とのブロック共重合体の一種、または二種以上が用いら
れる。
【0017】上記樹脂組成物の成分(F)を構成するエ
チレン−プロピレン共重合体は、プロピレン含有量が4
0〜60重量%、好ましくは45〜55重量%、かつム
ーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜60、好まし
くは25〜50のエチレン−プロピレン共重合体であ
る。
【0018】上記エチレン−プロピレン共重合体におい
て、プロピレン含有量が40重量%未満、あるいは60
重量%を越えると塗膜との密着性が不良になって好まし
くない。また、上記エチレン−プロピレン共重合体にお
いて、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が20未満で
は樹脂成形品の耐衝撃性が低下し、60を越えると流動
性の不良から樹脂成形品の外観にフローマークが発生し
たり、塗膜の密着性が低下するので好ましくない。
【0019】上述した樹脂組成物において成分(F)の
使用量は、成分(E)100重量部当り15〜50重量
部、好ましくは17〜40重量部が必要である。その使
用量が15重量部未満では塗膜の密着性が損なわれ、5
0重量部を越えると樹脂成形品の剛性が不足し、いずれ
も好ましくない。
【0020】上記樹脂組成物の成分(G)のうち、エチ
レン−プロピレン共重合体については、プロピレン含有
量が20〜30重量%、かつムーニー粘度ML1+4 (1
00℃)が20〜80、好ましくは30〜70のエチレ
ン−プロピレン共重合体が用いられる。
【0021】上記エチレン−プロピレン共重合体におい
て、プロピレン含有量が20重量%未満では塗膜の密着
性が低下し、30重量%を越えると再塗装性が不良であ
り好ましくはない。また、ムーニー粘度ML1+4 (10
0℃)も20〜80が塗膜の密着性に対して必要であ
る。
【0022】上述した樹脂組成物の成分(G)のうち、
エチレン−ブテン−1共重合体については、ブテン−1
含有量が10〜30重量%、好ましくは15〜25重量
%、メルトフローインデックス(190℃、2.16k
g荷重)が1〜30g/10分、好ましくは3〜20g
/10分のエチレン−ブテン−1共重合体が用いられ
る。
【0023】上記エチレン−ブテン−1共重合体におい
て、ブテン−1含有量が10重量%未満では塗膜の密着
性が低下し、30重量%を越えると再塗装性が不良とな
り好ましくない。また、メルトフローインデックス(1
90℃、2.16kg荷重)も1〜30g/10分が塗
膜の密着性に対して必要である。
【0024】上述した樹脂組成物において成分(G)の
使用量は、成分(E)100重量部当り5〜15重量部
が必要である。その使用量が5重量部未満では再塗装性
が不良であり、15重量部を越えると塗膜密着性が低下
し、いずれも好ましくない。特に、再塗装性を考慮する
と、成分(G)/成分(F)の使用比率は1/3〜1/
8が好ましい。
【0025】上記樹脂組成物の成分(H)の末端に水酸
基を有するポリオレフィンポリオールとしては、たとえ
ば、三菱化成(株)製の商品名「ポリテール」があげら
れる。また、末端に水酸基を有するポリカーボネートジ
オールとしては、たとえば、日本ポリウレタン(株)製
の商品名「ニッポラン」があげられる。
【0026】上述した樹脂組成物において成分(H)の
使用量は、成分(E)100重量部当り1〜15重量
部、好ましくは2〜10重量部である。1重量部未満で
は塗膜密着性が低下して好ましくない。また、15重量
部を越えて添加してもコストが上がるだけで好ましくな
い。さらに、再塗装性の改良のためにはポリオレフィン
ポリオールとポリカーボネートジオールとを重量比が1
/2〜2/1の範囲で併用することが必要である。
【0027】必要に応じて用いられる樹脂組成物の成分
(I)を構成する無機フィラーとしては、酸化カルシウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、ガラス繊
維、ワラストナイト、チタン酸カルシウム等、一般に使
用されているもののうち一種、または二種以上を使用す
ることができる。
【0028】上述した樹脂組成物において成分(I)の
使用量は、成分(E)100重量部当り0〜20重量部
である。20重量部を越えて使用すると重量が増加する
だけでなく、吸湿による悪影響も生じるので好ましくな
い。
【0029】なお、その効果を著しく損なわない範囲
で、上述したポリオレフィン樹脂組成物の必須成分に加
え、ポリオレフィン樹脂に一般に用いられる酸化防止
剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、着色
剤、分子量調節剤等の添加剤を併用しても差し支えな
い。
【0030】本実施形態のポリオレフィン樹脂組成物
は、通常用いられる方法、たとえば、ヘンシェルミキサ
ー等の混合機で配合した後、押出機、バンバリーミキサ
ー、ロール等を用いて混練し、ペレット化したものを使
用するのが一般的である。
【0031】この方法で得られたポリオレフィン樹脂組
成物を射出成形機等の成形機で成形すれば、その樹脂成
形品を容易に得ることができる。
【0032】一方、本発明に用いられる上塗り塗料は、
下記成分(A)、下記成分(B)および下記成分(C)
を重合し、その水酸基価が20〜150である重合樹脂
を主成分とした主剤に対して、下記成分(D)を硬化剤
とを混合し、この混合物を、少なくともシクロヘキサン
系溶剤を含む希釈シンナー、もしくはケトン系溶剤を除
く溶剤組成物を適宜配合して成る希釈シンナーによって
希釈して得られるものである。
【0033】 (A)塩素化ポリオレフィン 5〜50重量% (B)水酸基を有するアクリル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン 系単量体との混合物 5〜80重量% (C)末端にエチレン性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の ポリエステルプレポリマー 1〜50重量% (D)重合樹脂のOHに対するNCOの割合をNCO/OH=0.4〜2.0 とする多官能イソシアネート化合物
【0034】本発明で用いられる塗料組成物で、主剤に
使用される成分(A)としては、たとえば、エチレン、
プロピレン、ブタジエンの少なくとも1種から合成され
る重合体の塩素化物や、エチレン、プロピレン、プタジ
エンの少なくとも1種から合成される重合体にカルボキ
シル基を導入して変性した後、さらに塩素化した従来公
知の塩素化ポリオレフィン系樹脂であって、塩素含有率
が10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%、数
平均分子量が3000〜100000、好ましくは50
00〜50000のものが使用できる。塩素含有率が1
0重量%未満では、特に低温で溶液の安定性が悪く、ま
た重合したときのアクリル樹脂成分との親和性が劣り、
塗膜外観性が悪く、また50重量%を越えるとポリオレ
フィン系樹脂成形品に対する付着性、耐候性がよくな
い。また数平均分子量が3000未満では、耐溶剤性、
硬度、付着性が劣り、また100000を越えると、樹
脂溶液の粘度が高過ぎるため希釈溶剤をより多く必要と
し、塗装時の塗料固型分が低くなり、塗膜厚が得難く、
塗膜作業性が悪くなるので好ましくない。
【0035】同じく主剤に使用される成分(B)、すな
わち水酸基を有するアクリル系単量体としては、たとえ
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートなどがあり、またこれらとε−カプロラクトン
との付加物や、プラクセルFMモノマー、もしくはプラ
クセルFAモノマー(ダイセル化学工業株式会社製)な
ども使用可能である。
【0036】またこれら水酸基含有アクリル単量体と併
用される他の共重合可能なビニル系単量体としては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸、スチレン、p−tert−ブ
チルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アシル基
変成(メタ)アクリレートなどが使用できる。
【0037】同じく主剤に使用される成分(C)、すな
わち末端にエチレン性不飽和結合を有するポリエステル
化合物は、成分(A)および成分(B)を重合して得ら
れる樹脂の顔料分散性、塗膜外観性を著しく向上させる
成分である。
【0038】上述した成分(C)は、まず多塩基酸と多
価アルコールとをエステル化させて末端に水酸基を有す
るポリエステルを合成し、続いてポリエステルの水酸基
1当量に対して、0.2〜0.5当量のイソシアネート
基を持ったエチレン性不飽和単量体、または無水マレイ
ン酸に代表される二重結合を有した酸無水物を反応させ
て得られる化合物である。成分(C)の数平均分子量は
500〜3000、好ましくは700〜2000であ
る。数平均分子量が500未満では良好な塗膜外観が期
待できず、3000を越えると塗膜の耐溶剤性が低下
し、また後述する樹脂(J)の重合反応過程でゲル化の
危険性がある。
【0039】上述した成分(C)に使用される多塩基酸
としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメ
リット酸、無水ピロメリット酸、テトラクロロ無水フタ
ル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、コハク酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸など一般に用いられるポリエステル製造用の多塩基
酸、これらのエステルを、1種または2種以上混合して
使用することができる。
【0040】同じく成分(C)に使用される多価アルコ
ールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコー
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビ
スフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、水添ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビス
フェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの2価
アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトール、1,4−シクロヘキシルジメタノールなど
を1種または2種以上混合して使用することができる。
【0041】さらに成分(C)に使用されるイソシアネ
ート基を持ったエチレン性不飽和単量体としては、メタ
クリロイルイソシアネート、2−イソシアネートエチル
メタクリレートおよびm−イソプロペニル−α.α−ジ
メチルベンジルイソシアネートが好ましいが、これらに
限定されるものではない。
【0042】本発明で用いられる塗料組成物において、
上述した主剤の主成分となる樹脂(J)は、以上で説明
した成分(A)、成分(B)および成分(C)を、成分
(A)が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量
%、成分(B)が5〜80重量%、好ましくは20〜7
0重量%、成分(C)が1〜50重量%、好ましくは1
0〜40重量%の割合で重合させて得られ、水酸基価が
20〜150である。
【0043】成分(A)が5重量%未満では付着性が悪
く、50重量%を越えると耐溶剤性、耐候性が低下す
る。成分(B)が5重量%未満では耐溶剤性、耐候性、
耐水性が悪く、80重量%を越えると塗膜が硬すぎて柔
軟性に欠けるので好ましくない。また成分(C)が1重
量%未満では、顔料の分散性、外観性が低下し、50重
量%を越えると耐溶剤性が低下するので好ましくない。
水酸基価が20未満では架橋が不十分となるため、塗膜
の耐溶剤性、耐候性、耐薬品性が低下し、150を越え
ると光沢が低下し、良好な外観が得られない。
【0044】本発明で用いられる塗料組成物に硬化剤と
して混合される成分(D)、すなわち多官能イソシアネ
ート化合物としては、たとえばトリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(HDI)、トリメチルヘキサンジイソシアネ
ート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ジ(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン、あるいはこれらのジ
イソシアネートとエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリエーテルポ
リオール、ポリカプロラクトンポリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオ
ール、ペンタエリスリトール、水などとの付加物、さら
にはピューレット体、ジイソシアネート同士の多量体な
どを使用することができる。
【0045】主剤と硬化剤との混合割合は、樹脂(J)
の水酸基1当量に対して、成分(D)のイソシアネート
基が0.4〜2.0当量、好ましくは0.6〜1.5当
量である。0.4当量未満では、塗膜物性や耐溶剤性が
低下し、2.0当量を越えても特に性能向上はみられ
ず、経済的に不利であり好ましくない。
【0046】本発明で用いられる塗料組成物において
は、上述した必須成分以外にさらに着色顔料、体質顔
料、アルミニウム粉末、パールマイカ粉末、その他の樹
脂、添加剤などを使用することができる。
【0047】着色顔料としては特に限定しないが、たと
えば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム
酸鉛などの無機顔料や、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドン系レッドのような有機
顔料が使用できる。
【0048】体質顔料としては、カオリン、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウムなどが使用できる。
【0049】添加剤としては、塗料において通常用いら
れる添加剤、たとえば、界面活性剤、界面調整剤、顔料
沈降防止剤などを使用することができる。また、ナフテ
ン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ジブチル錫ラウレートなど
の硬化促進剤を併用することも可能である。
【0050】さらに、本発明で用いられる塗料組成物
で、希釈シンナーとしては、図1乃至図3に示すような
組成比率を有したものを適用する。
【0051】すなわち、図1に示した希釈シンナーは、
トルエンおよびキシレンといった芳香族炭化水素系溶剤
と、酢酸エチルおよび酢酸ブチルといったエステル系溶
剤とを混合しており、図5に示した従前の希釈シンナー
と比較した場合、アセトン、つまりケトン系溶剤を全く
含んでいない点で相違するものである。
【0052】図2および図3に示した希釈シンナーは、
トルエンやキシレンといった芳香族炭化水素系溶剤と、
酢酸ブチルや酢酸メチルといったエステル系溶剤と、メ
チルシクロヘキサンやエチルシクロヘキサンといったシ
クロヘキサン系溶剤とを混合しており、図5に示した従
前の希釈シンナーと比較した場合、シクロヘキサン系溶
剤を含有させた点で相違するものである。
【0053】なお、図2に示した希釈シンナーからも明
らかであるが、本発明で適用する希釈シンナーにあって
は、シクロヘキサン系溶剤を含有させた場合、アセトン
等のケトン系溶剤を多少含んでいても構わない。
【0054】図4は、上記のようにして得られた塗料に
よって実際に塗膜を形成し、この塗膜にそれぞれの希釈
シンナーを滴下させてから各塗膜が膨潤するまでの時
間、つまり塗膜にリフティングが発生するまでの時間を
現したグラフである。
【0055】同図からも明らかなように、本発明で適用
する希釈シンナーは、図5に示した従前の希釈シンナー
に比べ、いずれも塗膜に対する膨潤性が低下し、膨潤時
間が大幅に増大することになる。
【0056】したがって、図1乃至図3に示した希釈シ
ンナーを適用した塗料を用いれば、2トーン塗装等の多
トーン塗装や再塗装によって塗料の重ね塗りが発生した
場合であっても、既に樹脂成形品の表面に形成された塗
膜が浮き上がる事態の発生を可及的に防止することがで
きるようになり、リフティングといった塗装不良が招来
される虞れがなくなる。
【0057】なお、上述した実施の形態では、上記成分
(E)乃至上記成分(I)を含む樹脂組成物から成形さ
れたポリオレフィン樹脂成形品を被塗装対象としている
が、下記成分(K),(L),(M),(N)および
(O)からなるポリオレフィン樹脂成形品に適用しても
同様の効果を期待することが可能である。
【0058】 (K)ポリプロピレン 50〜90重量% (L)下記成分(P)および(Q)からなるエチレン−α−オレフィン共重合 体エラストマー 50〜10重量% (P)α−オレフィンの含有量が15〜50%であり、ムーニー粘度[M L1+4 (100℃)]が10〜100であるエチレン−α−オレフ ィン共重合体エラストマー 100〜20重量% (Q)α−オレフィンの含有量が50〜80%であり、ムーニー粘度[M L1+4 (100℃)]が20〜80であるエチレン−α−オレフィ ン共重合体エラストマー 0〜80重量% (M)両末端または片末端に、下式(S)で表される極性基を5〜15重量部 導入した直鎖ポリエチレンまたは直鎖ポリプロピレンからなる変性ポリ オレフィン 1〜15重量部 [(K)および(L)成分の合計量100重量部に対して] (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキレン基を示す) (N)以下に示す一般式(T)または(U)で表される化合物 0.01〜2重量部 [(K)および(L)成分の合計量100重量部に対して] (式中、R2 は炭素数10〜22の直鎖アルキル基を示し、Xは を示す) (O)無機充填材 0〜15重量部 [(K)および(L)成分の合計量100重量部に対し
て]
【0059】ここで、上記成分(K)のポリプロピレン
(PP)としては特に制限されることはなく、種々のも
のがある。たとえば、結晶性を有するアイソタクチック
プロピレン単独重合体、エチレン単位の含有量の少ない
エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン単
独重合体からなるホモ部とエチレン単位の含有量の比較
的多いエチレン−プロピレンランダム共重合体からなる
共重合部とから構成されるプロピレンブロック共重合
体、あるいは上記プロピレンブロック共重合体における
各ホモ部または共重合部がさらにブテン−1などのα−
ポリオレフィンを共重合したものからなるプロピレン−
エチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。
これらのPPのメルトインデックス(MI)は、特に制
限されないが、好ましくは0.5〜100g/10分、
特に好ましくは1〜50g/10分である。
【0060】また、成分(L)のエチレン−α−オレフ
ィン共重合エラストマーは、たとえばエチレンとプロピ
レン、エチレンと1−ブテン、エチレンと1−ヘキセン
等のエチレンとα−オレフィンの共重合体、あるいはこ
れらと非共役ジエンとの共重合体などが挙げられる。上
記非共役ジエンとしては、たとえば、ジシクロペンタン
ジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、
ジシクロオクタジエン、メチルノルボルネン、5−エチ
リデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボル
ネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジ
エン等が挙げられる。一般に、PPにエチレン−α−オ
レフィン共重合体エラストマーを配合することによっ
て、塗装膜の密着性が得られる。これは、塗料中のシン
ナー等の有機溶剤が樹脂成形品の表面に浸透し、塗料と
樹脂成形品の樹脂との混合層が形成されるからである。
しかしながら、トリクロロエタン等で成形品の表面を脱
脂し、かつエッチング効果等の下地調整が悪い場合、シ
ンナーの成形品への浸透は著しく低下し、十分な密着性
は得られない。したがって、成分(L)としては、
(P)で示す特定のエチレン−α−オレフィン共重合体
エラストマーを用いる。
【0061】上記(P)で示すエチレン−α−オレフィ
ン共重合体エラストマーは、エチレンの含有量が50〜
85重量%、好ましくは60から80重量%のものであ
る。このエチレン−α−オレフィン共重合体エラストマ
ーは、初期弾性率(JIS−K−630に準拠して測
定)が400kg/平方cm以下であるものが好まし
い。より好ましくは、200kg/平方cm以下、特に
好ましくは、100kg/平方cm以下の無定形ないし
低結晶性の共重合体である。また、ムーニー粘度[ML
1+4 (100℃)]が、10〜100、好ましくは20
〜80の範囲のものである。
【0062】上記エチレン−α−オレフィン共重合体エ
ラストマーとしては、たとえばエチレン−プロピレン共
重合ゴム(EMP)、エチレン−ブテン−1共重合ゴ
ム、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合ゴム、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム(EPD
M)、エチレン−ブテン−1−非共役ジエン共重合ゴ
ム、エチレン−プロピレン−ブテン−1−非共役ジエン
共重合ゴム等が挙げられる。これらの中で、特にエチレ
ン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ブテン
−1共重合ゴムが好ましく用いられる。たとえば、エチ
レン−プロピレン共重合ゴムとしては、プロピレンの含
有量が15〜50重量%、ムーニー粘度[ML1+4 (1
00℃)]が10〜100、特に20〜80のものが好
ましい。また、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合ゴム(EPDM)では、ヨウ素価が20以下のもの
が好ましい。上記範囲外のものは塗装性能や物性バラン
スが劣り不適切である。そして、エチレン−プロピレン
−ブテン−1共重合ゴムは、プロピレンおよびブテン−
1の含有量が全体の20〜60重量%で、かつそのMI
(230℃、2.16kg荷重)が0.5〜25g/1
0分、好ましくは1〜20g/10分である。ここで、
上記エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合ゴムにお
いて各成分の含有量は、赤外線スペクトル分析法や核磁
気共鳴法の常法によって判定される値である。また、当
該ゴムは実質上非晶質であるのが好ましいが、若干の結
晶性を有するものであってもよい。この場合、結晶価度
は、5%以下、好ましくは4%以下、特に好ましくは3
%以下のものが効果的である。これらのゴムは、ペレッ
ト状で供する場合が多いが、クラムまたはベール状でも
混練操作に支障を来さない限り問題はない。
【0063】上述した成分(K)および(L)は、
(K)成分のポリプロピレン50〜90重量%、好まし
くは60〜80重量%、および(L)成分のエチレン−
α−オレフィン共重合エラストマー50〜10重量%、
好ましくは40〜20重量%の割合で配合される。この
(K)成分が50重量%未満では、あるいは(L)成分
が50重量%を越えると、樹脂組成物における剛性等の
物性が低下する。また、(K)成分が90重量%を越え
ると、あるいは(L)成分が10重量%未満では、塗装
膜の高い密着性を得られず、塗装性を付与することがで
きないので好ましくない。ここで、塗装性は、樹脂成形
品の表面に塗装された塗装膜が、様々な環境条件下で使
用された場合に、意匠性の低下する状態、すなわち塗装
膜の剥離やふくれ等が発生しないことを示す。上記成分
(L)として、上記(P)を用いることにより、通常の
使用には十分耐えられる塗装性を発現できるが、さらに
(P)に加えて溶剤膨潤性が高いエチレン−α−オレフ
ィン共重合体エラストマーを併用することによって、耐
ガソリン性、再塗装性等、塗装膜にとって非常に厳しい
使用条件下でも性能を発現、密着性を高レベルで維持す
ることができる。
【0064】すなわち、成分(L)として溶剤膨潤性が
高いエチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーを
配合することによって塗装膜の密着性をさらに向上させ
ることができる。しかし、自動車の外板への2トーン塗
装のように、再度塗装し有機溶剤が付着した場合、膨潤
性の高いエチレン−α−オレフィン共重合エラストマー
を配合しているために混合層が溶剤の再浸透を受け易
く、密着性が低下、あるいは剥離が発生する。この2ト
ーン塗装時に要求される密着性は、再塗装性として評価
される。すなわち、再塗装性は、塗装された成形品の塗
装面上に再度塗装し、塗装面の密着性、剥離性を評価す
る指標である。再塗装性を発現させるために、密着性と
剛性や耐衝撃強度等の機械的強度とのバランスから成分
(L)として成分(P)と(Q)とで表されるエチレン
−α−オレフィン共重合体エラストマーを併用する。上
記(Q)のエチレン−α−オレフィン共重合体エラスト
マーは、エチレンの含有量が50から20重量%、好ま
しくは50〜30重量%のものである。そしてそのムー
ニー粘度[ML1+4 (100℃)]が20〜80、特に
20〜50のものが好ましい。成分(P)と成分(Q)
とは、成分(P)100〜20重量%、好ましくは80
〜20重量%と、成分(Q)0〜80重量%、好ましく
は20〜80重量%の割合で用いられる。成分(Q)が
20重量%未満では、塗装膜の密着性が低下する。また
80重量%を越えると、再塗装性が低下する。
【0065】成分(M)の変性ポリオレフィンは、直鎖
ポリオレフィン、具体的には直鎖ポリエチレンまたは直
鎖ポリプロピレンの両末端または片末端に極性基を導入
した変性ポリオレフィンであり、塗料と成分(L)との
相溶性を向上させる効果を有するものである。この変性
ポリオレフィンとしては様々なものがある。たとえば、
直鎖ポリオレフィン部がエチレンあるいはプロピレンの
単独重合体あるいは複数成分の共重合体、具体的にはポ
リプロピレン、ポリエチレンさらにはエチレン−プロピ
レン共重合体等を挙げることもできる。この成分(M)
である変性ポリオレフィンにおける直鎖ポリオレフィン
部の数平均分子量は、1,000〜10,000が好ま
しく、特に2,000〜6,000が好ましい。ここ
で、直鎖ポリオレフィン部の末端(片末端あるいは両末
端)に導入される極性基は、無水マレイン酸にアミノア
ルコールを付加した構造を有する上式(S)で表される
極性基である。上記極性基は、直鎖ポリオレフィンの両
末端または片末端に5〜15重量部の割合で導入され
る。極性基が5重量部未満では、塗装性の向上効果が認
められない。上記成分(M)の変性ポリオレフィンは、
上記(K)および(L)成分の合計100重量部に対し
て1〜15重量部、好ましくは1〜10重量部の割合で
配合される。この配合量が1重量部未満では、塗料との
高い密着性を付与することができない。また15重量部
を越えると、引張強度や低温衝撃強度等の機械的物性が
低下して好ましくない。
【0066】また成分(N)は、上述した一般式(T)
または(U)で表される化合物である。一般式(T)ま
たは(U)で表される化合物としては、炭素数10〜2
2の直鎖アルキル基(たとえば、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基など)およびXで表される置換基を有す
るものであればよい。好ましくは、たとえばステアリン
酸モノグリセライド、ステアリルジエタノールアミン、
N−ジエタノールステアリン酸アミド、N−ジエタノー
ルデカンアミド等が挙げられる。成分(N)の化合物
は、上記(K)および(L)成分の合計100重量部に
対して0.01〜2重量部、好ましくは0.02〜1.
0重量部の割合で配合される。この配合量が、0.01
重量部未満では、塗料との高い密着性を付与することが
できない。また2重量部を越えると、成形時にブリード
アウト等の不良現象が生じる。
【0067】成分(O)の無機充填材としては、様々な
ものがある。たとえばタルク、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カル
シウム、アルミナ、シリカ、クレー、マイカ、石英粉等
が挙げられる。この成分(O)の無機充填材は、上記
(K)および(L)成分の合計100重量部に対して0
〜15重量部、好ましくは0〜10重量部の割合で配合
される。この配合量が15重量部を越えると、耐衝撃性
の低下が生じるので好ましくない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
希釈混合溶剤として塗膜に対する膨潤性の低いものを適
用しているため、塗料の重ね塗りを行った場合であって
も、既に樹脂成形品の表面に形成された塗膜が浮き上が
る事態の発生を可及的に防止することができるようにな
り、リフティングといった塗装不良が招来される虞れが
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリオレフィン系樹脂成形品用塗
料に適用する希釈混合溶剤の組成比率を例示した図表で
ある。
【図2】本発明に係るポリオレフィン系樹脂成形品用塗
料に適用する希釈混合溶剤の組成比率を例示した図表で
ある。
【図3】本発明に係るポリオレフィン系樹脂成形品用塗
料に適用する希釈混合溶剤の組成比率を例示した図表で
ある。
【図4】図1乃至図3に例示した各希釈混合溶剤が塗膜
を膨潤させるまでの時間を現したグラフである。
【図5】従来の希釈混合溶剤の組成比率を示した図表で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 18/68 C08G 18/68

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)乃至(C)を重合し、そ
    の水酸基価が20〜150である重合樹脂を主成分とし
    た主剤、および下記成分(D)である硬化剤を混合して
    成るポリオレフィン系樹脂成形品用塗料であって、希釈
    混合溶剤として、少なくともシクロヘキサン系溶剤を含
    むものを適用したことを特徴とするポリオレフィン系樹
    脂成形品用塗料。 (A)塩素化ポリオレフィン 5〜50重量%、 (B)水酸基を有するアクリル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン 系単量体との混合物 5〜80重量%、 (C)末端にエチレン性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の ポリエステルプレポリマー 1〜50重量%、 (D)重合樹脂のOHに対するNCOの割合をNCO/OH=0.4〜2.0 とする多官能イソシアネート化合物。
  2. 【請求項2】 下記成分(A)乃至(C)を重合し、そ
    の水酸基価が20〜150である重合樹脂を主成分とし
    た主剤、および下記成分(D)である硬化剤を混合して
    成るポリオレフィン系樹脂成形品用塗料であって、希釈
    混合溶剤として、ケトン系溶剤を除く溶剤組成物を適宜
    配合して成るものを適用したことを特徴とするポリオレ
    フィン系樹脂成形品用塗料。 (A)塩素化ポリオレフィン 5〜50重量%、 (B)水酸基を有するアクリル系単量体、またはこれと共重合可能なエチレン 系単量体との混合物 5〜80重量%、 (C)末端にエチレン性二重結合を有し、数平均分子量が500〜3000の ポリエステルプレポリマー 1〜50重量%、 (D)重合樹脂のOHに対するNCOの割合をNCO/OH=0.4〜2.0 とする多官能イソシアネート化合物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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