JPH10175828A - 毛髪セット剤組成物 - Google Patents

毛髪セット剤組成物

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JPH10175828A
JPH10175828A JP35310096A JP35310096A JPH10175828A JP H10175828 A JPH10175828 A JP H10175828A JP 35310096 A JP35310096 A JP 35310096A JP 35310096 A JP35310096 A JP 35310096A JP H10175828 A JPH10175828 A JP H10175828A
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JP
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group
weight
meth
monomer
hair setting
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Withdrawn
Application number
JP35310096A
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English (en)
Inventor
Takayuki Omura
孝之 大村
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10175828A publication Critical patent/JPH10175828A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたセット保持力と良好な感触とを併せ持
つ毛髪セット剤組成物を提供する。 【解決手段】 (a)油分と、(b)低級アルコール
と、(c)水と、(d)乳化剤として特定のポリエーテ
ル変性シリコーンの一種または二種以上と、(e)増粘
剤用モノマー組成物を重合したカチオン性増粘剤を0.
01〜30.0重量%とを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪セット剤組成物
に関し、さらに詳細には、優れたセット保持力と良好な
感触とを併せ持つ毛髪用セット剤、スタイリング剤、整
髪料などの毛髪セット剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、毛髪化粧料には毛髪に光沢や滑らかさを与える目的
で、シリコーン油、高分子量のジメチルポリシロキサ
ン、高分子量のメチルフェニルポリシロキサン、エステ
ル油、炭化水素油等の油分が、可溶化、乳化、溶解して
用いられている。特にシリコーン油は、表面張力が低く
毛髪のなじみに優れ、良い光沢が得られ、近年多用され
ているものである。しかし、油分のもつ限界があり、多
量に用いたり消費者が長い間用いたりすると、頭髪が脂
ぎる欠点があった。また、滑らかさを付与する目的でカ
チオン活性剤も多用されているが、十分に満足できる光
沢を与えるものではなく、多量に配合すると安全性上も
好ましくないという欠点があった。
【0003】また、一般に毛髪は、洗髪、ブラッシン
グ、ドライヤーによる熱、ヘアカラー、ブリーチ剤等に
よる美容処理を頻繁に繰り返し行うと著しく損傷劣化
し、その結果、乾燥してぱさついたり、枝毛、切れ毛、
抜け毛等の増加および強度低下を引き起こすことはよく
知られたことである。
【0004】一方、従来広く使用されている毛髪セット
剤は、被膜形成性の高分子化合物を、水、低級アルコー
ルあるいはそれらの混合溶媒等に溶解したものである。
ここに配合される高分子化合物は毛髪同士を固着してセ
ットを保持させる作用を有するものであるが、従来用い
られてきたものは、毛髪に塗布し、乾燥仕上げするまで
の過程でべたつきがあり、なめらかではなかった。かか
る欠点を解消するため、高分子化合物に化粧品用油脂
類、界面活性剤等を添加して使用感触を改善する試みが
なされてきた。しかし、未だ十分満足すべきセット保持
力と使用感触を併せ有する毛髪セット剤は得られていな
かった。
【0005】また、近年、両性高分子化合物と陽イオン
性ポリマーを配合した毛髪処理剤(特公平2−4444
6号公報、特公平3−14805号公報)や、両性高分
子化合物と陰イオン性ポリマーを配合した毛髪処理剤
(特公平3−21524号公報)が開発されている。し
かし、これらの処理剤も、塗布後乾燥までのべたつきの
なさや、なめらかさの点では不十分であり、また、仕上
がった髪のゴワゴワ感もあり、満足できるものではなか
った。
【0006】さらに最近では、毛髪の枝毛部分をコート
することを目的として、ポリシロキサン−オキシアルキ
レン共重合体の一種と、シリコーン誘導体とを併用した
毛髪化粧料が開発され、このものが、感触が良好で枝毛
部分の接着に優れているという報告がなされている(特
開平6−157247号公報)。しかしながら、この方
法でも、セット保持力および毛髪のなめらかさの点では
いまだ不完全であった。
【0007】従って、毛髪同士の固着力が充分であり、
形成被膜が弾力に富んでゴワゴワせず、優れたスタイル
保持力を有し、かつ塗布後乾燥仕上げまでの過程で、べ
たつかず、なめらかで、くせづけし易い毛髪セット剤組
成物の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、鋭意研究を行った結果、特定のポリエーテ
ル変性シリコーンを唯一の乳化剤として得られるアルコ
ール中油型エマルジョンに、特定のカチオン性増粘剤を
組合わせて用いたならば、優れたセット保持力と良好な
感触とを併せ持つ毛髪セット剤組成物が得られることを
見い出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、(a)油分と、(b)
低級アルコールと、(c)水と、(d)乳化剤として下
記一般式(1)で示されるポリエーテル変性シリコーン
の一種または二種以上と、下記(e)成分を0.01〜
30.0重量%とを含有することを特徴とする毛髪セッ
ト剤組成物である。
【0010】
【化8】
【0011】[式中、Aはメチル基、フェニル基および
一般式:−C36O(C24O)a(C36O)bR’
(式中、R’は水素原子、アシル基、および炭素数1〜
4のアルキル基からなる群から選択される基であり、a
は5〜50の整数であり、bは5〜50の整数であ
る。)で示されるポリオキシアルキレン基からなる群か
ら選択される基であり、Rはメチル基またはフェニル基
であり、mは50〜1000の整数であり、nは1〜4
0の整数である。ただし、分子中に少なくとも1個はポ
リオキシアルキレン基を有する。] (e)次の〜を含有する増粘剤用モノマー組成物を
重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(2):
【0012】
【化9】
【0013】(式中、R1は水素原子またはメチル基、
2およびR3はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、
エチル基またはt−ブチル基、Qは酸素原子または−N
H−基、Bは直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4の
アルキレン基を示す。)で表されるアミン含有(メタ)
アクリル系モノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(3):
【0014】
【化10】
【0015】(式中、R1は前記と同じ意味、R4は一般
式:
【0016】
【化11】
【0017】(式中、pは3または4を示す。)で表さ
れる基または式:
【0018】
【化12】
【0019】で表される基を示す。)で表されるビニル
モノマー 0.1〜80.0重量%、 一般式(4):
【0020】
【化13】
【0021】(式中、R1およびQは前記と同じ意味、
5は直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜17のアル
キレン基または一般式(5):
【0022】
【化14】
【0023】(式中、nは1〜4の整数、qは1〜25
の整数を示す。)で表される基、R6は水素原子または
メチル基を示す。)で表される(メタ)アクリロイル基
含有モノマー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
【0024】次に本発明の構成について述べる。本発明
にかかる毛髪セット剤組成物は、水に対して低級アルコ
ールが過剰に存在する油−低級アルコール−水系で、前
記一般式(1)で示されるポリエーテル変性シリコーン
の1種または2種以上を用いた安定なアルコール中油型
エマルジョンに(e)成分で示されるカチオン性増粘剤
を配合した毛髪セット剤組成物である。即ち、本発明の
毛髪セット剤組成物は、従来の乳化とは全く異なり、親
水性非イオン界面活性剤を用いず、むしろ水と接触する
とゲル化するポリエーテル変性シリコーンを唯一の乳化
剤として、高アルコール濃度中で油分を乳化し、さらに
カチオン性増粘剤を配合した、全く新しい毛髪セット剤
組成物である。
【0025】本発明に用いられる油分としては、オクタ
メチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペン
タシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、
メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルトリシロキ
サン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキ
サン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等
のシリコーン系油分、さらに、流動パラフィン、イソパ
ラフィン、スクワラン、ラノリン誘導体、高級アルコー
ル、各種エステル油、アボガド油、パーム油、牛脂、ホ
ホバ油等の炭化水素系油分等が挙げられる。またその配
合量は0.01〜50.0重量%、特に1.0〜45.
0重量%が好ましい。0.01重量%未満では本発明の
効果が発揮されず、また、50.0重量%を越えて油分
を配合すると、セット保持力の低下が生じるからであ
る。
【0026】本発明に用いられる低級アルコールの種類
は特に限定されないが、メタノールまたはエタノールが
好ましく、安全性の面を考慮すれば特にエタノールが好
ましい。なお、i−プロパノール、n−プロパノール、
t−ブタノール、s−ブタノール等は疎水性が強すぎて
乳化し難いため、エタノールと併用することが望まし
い。また、低級アルコールの配合量は、組成物中の水の
量に対し3倍量以上(重量比)であることが好ましい。
低級アルコールの量が3倍未満であると、ポリエーテル
変性シリコーンにより系全体がゲル化を起こし、粘度が
上がって乳化しにくくなくなるためである。さらに、従
来技術ではアルコール高濃度でのアルコール中油型の乳
化が困難であったことに照らし、低級アルコールの配合
量が組成物中10.0重量%以上、さらに好ましくは3
0.0重量%以上の場合に特に本発明の重要性が理解さ
れる。
【0027】本発明に用いられるポリエーテル変性シリ
コーンは、前記一般式(1)で示されるポリオキシアル
キレン基を有するオルガノポリシロキサンである。
【0028】R’のアシル基として、具体的には、ホル
ミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ア
クリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基等が例示さ
れ、炭素数1〜4のアルキル基として、具体的には、メ
チル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、
t−ブチル基、n−ブチル基が例示される。
【0029】なお、ポリオキシアルキレン基において、
aまたはbが5未満である場合には、ポリエーテル変性
シリコーンが十分な界面活性効果を示さなくなり、ま
た、aまたはbが50を超える場合には、得られた毛髪
セット剤組成物がべとつき感を有するようになる。
【0030】ポリオキシアルキレン基の含有量は特に限
定されないが、ポリオキシアルキレン基の含有量が20
重量%を超えるものが望ましい。これは、ポリオキシア
ルキレン基の含有量が20重量%以下の場合には、ポリ
エーテル変性シリコーンの増粘効果が著しく低下するた
めである。
【0031】また、mは50〜1000の整数であり、
nは1〜40の整数であり、好ましくは、mは200〜
600、nは5〜20である。これは、mが50未満で
あり、nが1未満である場合には、乳化安定性に乏し
く、またmが1000を超え、かつnが40を超える場
合には、得られた毛髪セット剤組成物がべとつき感を有
するようになるからである。
【0032】本発明に用いられるポリエーテル変性シリ
コーンの分子量は特に限定されず、またその25℃にお
ける粘度は特に限定されないが、特に安定性のあるエマ
ルジョンを形成し、さらさら感を有する毛髪セット剤組
成物とするためには、本発明に用いられるポリエーテル
変性シリコーンは、オクタメチルテトラシロキサンまた
はイソパラフィンの50重量%溶液とした時の粘度が
1,000〜100,000cpsの範囲となるような
ものであることが好ましい。また分子量は、安定性、使
用性の面から50000以上、好ましくは50000〜
80000の範囲が好ましい。
【0033】また、本発明に用いられるポリエーテル変
性シリコーンの配合量は特に限定されないが、好ましく
は1.0重量%以上であり、より好ましくは3.0重量
%以上である。また、好ましくは30.0重量%以下、
より好ましくは20.0重量%以下である。これは本発
明の毛髪セット剤組成物において、ポリエーテル変性シ
リコーンの配合量が1.0重量%未満であると、安定な
乳化が難しく、また、30.0重量%を超えると毛髪セ
ット剤組成物がべたつき感を有するようになるためであ
る。このようなポリエーテル変性シリコーンはゲル化剤
として知られており、例えば特開平5−311076号
公報に記載されている。
【0034】次に、本発明で用いられる(e)成分のカ
チオン性増粘剤は、前記した〜を含有する増粘剤用
モノマー組成物を重合して得られるものである。以下、
このカチオン性増粘剤を構成する各成分について詳述す
る。
【0035】前記一般式(2)で表されるアミン含有
(メタ)アクリル系モノマーは、増粘剤用モノマー組成
物を共重合することによってえられた共重合体を適当な
酸で中和したときに、該共重合体にカチオンイオンの性
質を与える役割を有する成分である。
【0036】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ーの代表例としては、たとえばN,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドなどがあげられるが、
本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、本発明においては、前記アミン含有(メタ)アクリ
ル系モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して用い
られる。
【0037】前記増粘剤用モノマー組成物におけるアミ
ン含有(メタ)アクリル系モノマーの割合は、15.0
〜85.0重量%、好ましくは25.0〜75.0重量
%、さらに好ましくは35.0〜65.0重量%となる
ように調製される。かかるアミン含有(メタ)アクリル
系モノマーの割合が前記範囲未満である場合には、得ら
れる共重合体において該アミン含有(メタ)アクリル系
モノマーの部分が酸によって中和される量が少なくなり
すぎて充分なゲル粘度を有するものが得られにくくな
り、また前記範囲をこえる場合には、得られるカチオン
性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの柔軟性
が失われるようになる。
【0038】前記一般式(3)で表されるビニルモノマ
ーは、カチオン性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフ
ィルムに柔軟性、光沢およびなめらかさを付与する成分
である。
【0039】前記ビニルモノマーの代表例としては、た
とえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルピぺリドン、
アクリルアミド、メタアクリルアミドなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、本発明においては、前記ビニルモノマーは単
独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0040】前記増粘剤用モノマー組成物におけるビニ
ルモノマーの割合は0.1〜80.0重量%、好ましく
は30.0〜60.0重量%、さらに好ましくは40.
0〜50.0重量%となるように調製される。かかるビ
ニルモノマーの割合が前記上限値をこえる場合には、得
られるカチオン性増粘剤のゲル粘度がいちじるしく低下
する。なお、前記ビニルモノマーを配合することによっ
て奏される効果、すなわちカチオン性増粘剤が乾燥した
あとに形成されるフィルムに柔軟性、光沢およびなめら
かさを充分に付与するためには、前記増粘剤用モノマー
組成物における前記ビニルモノマーの割合は3.0重量
%以上、好ましくは5.0重量%以上、さらに好ましく
は20.0重量%以上であることが望ましい。
【0041】前記一般式(4)で表される(メタ)アク
リロイル基含有モノマーは、カチオン性増粘剤が乾燥し
たあとに形成されるフィルムの光沢の向上、ゲル粘度の
向上および種々のセッティング用ポリマーとの相溶性の
向上を図るための成分である。
【0042】前記(メタ)アクリロイル基含有モノマー
の具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、 イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−t−ブ
チル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチ
レン(一般式(5)中、nが2、qが2〜9の整数)
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(一般式(5)中、nが3、qが2〜23の整数)
(メタ)アクリレートなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるのものではない。なお、本発
明においては、前記(メタ)アクリロイル基含有モノマ
ーは、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0043】前記増粘剤用モノマー組成物における(メ
タ)アクリロイル基含有モノマーの割合は1.0〜6
0.0重量%、好ましくは1.0〜55.0重量%、さ
らに好ましくは2.0〜30.0重量%となるよう調製
される。かかる(メタ)アクリロイル基含有モノマーの
割合が前記範囲をこえる場合には、得られる共重合体中
の疎水性基の割合が大きくなり、中和後であっても水に
対する溶解性が小さくなり、滑らかなジェルが得られに
くくなり、前記範囲未満では、ゲル粘度が低下するた
め、カチオン性増粘剤の使用量を増す必要があり、種々
のセット用樹脂の配合可能な量が低下すると同時に、カ
チオン性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの
光沢が低下する。
【0044】前記架橋性ビニルモノマーは、1分子中に
2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物であ
り、他の単量体と架橋する性質を有するものである。
【0045】前記架橋性ビニルモノマーの代表例として
は、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレートなどの1分子中
に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する(メタ)
アクリル系モノマー;メチレンビス(メタ)アクリルア
ミド、1,2−ビス(メタ)アクリルアミドエタン、
1,5−ビス(メタ)アクリルアミドペンタンなどの1
分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する
(メタ)アクリルアミド系モノマー;ジビニルベンゼン
などの1分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を
有するビニルモノマーなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるものではない。なお、本発明
においては、前記架橋性ビニルモノマーは、1種または
2種以上を混合して用いられる。
【0046】前記増粘剤用モノマー組成物における架橋
性ビニルモノマーの割合は、0.1〜20.0重量%、
好ましくは1.0〜10.0重量%、さらに好ましくは
2.0〜8.0重量%となるように調製される。かかる
架橋性ビニルモノマーの割合は、前記範囲未満である場
合には、得られるカチオン性増粘剤の架橋密度が小さく
なりすぎるため、カチオン性増粘剤の粘度を高くするこ
とができなくなり、また前記範囲をこえるばあいには、
カチオン性増粘剤の粘度が高くなるが、ゲル中に細かい
凝集物が生じ、均一なジェルが得られにくくなる。
【0047】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ー、ビニルモノマー、(メタ)アクリロイル基含有モノ
マーおよび架橋性ビニルモノマーを含有した増粘剤用モ
ノマー組成物の重合反応は、一般的な溶液重合法や塊重
合法によって行うことができるが、たとえば粉体を得る
ための重合法である析出重合法によって行うこともで
き、通常チッ素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で非水系
溶媒中で加温しながら行われる。このように、不活性ガ
ス雰囲気下で非水系溶媒中で重合反応が行われるのは、
単量体または形成された共重合体中に存在するエステル
基が加水分解することを防止するためである。
【0048】本発明においては、前記非水系溶媒として
は、良溶媒単独または良溶媒と貧溶媒の混合溶媒が用い
られる。
【0049】本発明において良溶媒が用いられるのは、
各単量体の反応性の差異による単独重合体の生成を抑制
し、均一な共重合体を得るためである。なお、本明細書
において、前記良溶媒とは、25℃において該良溶媒1
00mlに対して分子量が10000以上の共重合体が
20g以上の範囲で溶解し、濁りが認められないような
溶媒をいう。前記良溶媒の具体例としては、たとえばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどがあげ
られる。これらの良溶媒のなかでは、エタノール、イソ
プロパノールおよびベンゼンは、比較的高分子量の共重
合体を得ることができるものであるのでとくに好まし
い。なお、ベンゼンなどには為害性があるため、エタノ
ールおよびイソプロパノールがもっとも好ましい。
【0050】また、本発明において貧溶媒が用いられる
のは、生成した共重合体を重合溶液から容易に析出させ
るためである。前記貧溶媒とは、25℃において該貧溶
媒100mlに対して分子量が10000以上の共重合
体を5g以下の範囲で溶解する溶媒をいう。前記貧溶媒
の具体例としては、たとえばn−ペンタン、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの炭素数が15以下の直鎖、分
岐鎖または環状の脂肪族炭化水素などがあげられる。こ
れらの貧溶媒のなかでは、比較的沸点が高い炭素数7以
下の直鎖、分岐鎖または環状の脂肪族炭化水素が好まし
い。なかでも、炭素数が6または7の直鎖、分岐鎖また
は環状の脂肪族炭化水素は、沸点が高いのでとくに好ま
しい。また、安価であり、工業的に取扱い性が良好であ
るという点から、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが
好ましい。
【0051】得られるカチオン性増粘剤の特性を損なう
ことなくカチオン性増粘剤を合成するためには、前記良
溶媒および貧溶媒を適切な割合で配合することが好まし
い。前記貧溶媒の割合が大きすぎる場合には、重合がす
みやかに進行し、短時間のうちに粉体が析出して所望の
物性を有するカチオン性増粘剤が得られがたくなる傾向
があるため、良溶媒と貧溶媒との混合溶媒に対して貧溶
媒の割合は、98重量%以下、好ましくは97重量%以
下、また良溶媒の割合は2重量%以上、好ましくは3重
量%以上とすることが望ましい。
【0052】反応溶液からカチオン性増粘剤を効率よく
得るためには、重合時の攪拌を良好にするための反応装
置を用いることが好ましい。かかる反応装置として一般
に用いられている溶液重合用攪拌機を用いる場合には、
前記増粘剤用モノマー組成物の濃度が30重量%以下と
なるように前記溶媒で希釈することが好ましい。なお、
反応に際しては、反応溶液が滞ることがないようにする
ために、攪拌機などを用いて充分に攪拌することが好ま
しい。前記重合反応は、50〜100℃の加温下にて行
うことが好ましく、一般には、反応に用いられる溶媒の
還流温度で行われる。重合反応に要する時間は、通常1
0時間以上である。なお、重合反応は、残存している単
量体量が10重量%以下になった時点で、任意に終了す
ることができる。なお、残存している単量体の量は、た
とえばPSDB法などの公知の方法によってシュウ素を
二重結合に付加し、二重結合含量を測定することによっ
て決定することができる。
【0053】かくしてカチオン性増粘剤の沈殿物を含有
した反応溶液が得られるが、混合溶媒の除去は、たとえ
ば得られたカチオン性増粘剤の沈殿物を濾取したのち、
真空乾燥を施したり、常圧または減圧下で留去すること
によって行うことができる。
【0054】重合反応に際しては、重合触媒を用いても
よい。かかる重合触媒としては、たとえば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメ
チル−2,2′−アゾビスイソブチレートなどのアゾ系
化合物や過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどのジ
アシルパーオキサイドや、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ドなどのジアルキルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネートなどのパーオキシカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシ
エステルで代表される過酸化物があるが、これらの触媒
は1種または2種以上を混合して用いられる。また、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、増粘剤用モノマー組成物中にアミン系モノマーが多
く使用されている場合、過酸化物触媒を多用すると酸化
反応などの好ましくない副反応が併発し、重合を阻害す
るおそれがあるので、使用するときには注意を要する。
一般には、アゾ系触媒を主に使用することが好ましい
が、用いる溶媒の沸点によっても異なり、たとえばエタ
ノールやベンゼンを用いるばあいには、2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリルが取扱い性がよいのでもっとも
好ましい。前記重合触媒の使用量は、増粘剤用モノマー
組成物の単量体全重量に対して0.05〜3.0重量
%、なかんづく0.1〜1.0重量%であることが好ま
しい。
【0055】なお、前記単量体の重合過程においては、
さまざまな様相が呈される。たとえば、前記良溶媒のみ
を用いた場合には、重合反応の初期の段階で一般の溶液
重合を行った場合と同様の様相を呈するが、反応の進行
に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって沈殿物のないグ
リース状の生成物が得られる。
【0056】また、前記良溶媒と貧溶媒との混合溶液を
用いた場合には、重合の初期の段階では一般の溶液重合
法を採用した場合と同様の様相が呈されるが、反応の進
行に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって、得られた重合
体はもはや混合溶媒に溶け込めなくなり、不溶化して沈
殿物として析出する。
【0057】かくしてカチオン性増粘剤が得られるが、
該カチオン性増粘剤は、例えば特開平5−140531
号公報、特願平5−298659号に記載されている。
カチオン性増粘剤は、それ自身、べたつかず、セット保
持力を有するもので、全毛髪セット剤組成物中に0.0
1〜30.0重量%、好ましくは0.1〜10.0重量
%配合される。0.01重量%未満ではセット剤として
の効果が得られず、30.0重量%を超えると頭髪に多
量に配合されることとなり、洗髪上の問題があり、好ま
しくない。
【0058】更に、本発明の毛髪セット剤組成物は、前
記必須成分のほか、本発明の効果を妨げない範囲で他の
任意成分を配合することができる。かかる任意成分とし
ては、例えば、粘度やゲル強度を調整するための乳酸,
リン酸,クエン酸,マレイン酸,コハク酸などの酸類;
アボガド油,ホホバ油,マカデミアンナッツ油,オリー
ブ油等のグリセライド;ミツロウ,ラノリンなどのロウ
類;流動パラフィン,固形パラフィン,イソパラフィ
ン,スクワランなどの炭化水素類;セチルアルコール,
ステアリルアルコール,2−オクチルドデカノールなど
の直鎖及び分岐高級アルコール類;プロピレングリコー
ル,グリセリン,1,3−ブチレングリコール,ポリグ
リセリン,ソルビトールなどの多価アルコール類;ミリ
スチン酸イソプロピル,ミリスチン酸オクチルドデシル
などのエステル類;オレイン酸ジエタノールアミド,ラ
ウリン酸ジエタノールアミドなどのアミド類;ジメチル
ポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサンなどの
シリコーン類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム,ジステアリルジメチルアンモニウムなどのカチオン
性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタイン,ラ
ウリルジメチルカルボキシベタインなどの両性界面活性
剤;ポリビニルピロリドン,ビニルピロリドンと酢酸ビ
ニルの共重合体などの非イオン性高分子;ポリビニルピ
ロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合
体などのカチオン性高分子;N−メタクリロイルエチル
−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカル
ボキシベタインとメタクリル酸ブチル共重合体などの両
性高分子;コラーゲンやケラチンの加水分解物などの蛋
白誘導体やアミノ酸類;植物抽出物、生薬、ビタミン
類、オキシベンゾンなどの紫外線吸収剤、パラベンなど
の防腐剤、EDTA−Naなどのキレート剤、色素、顔
料、香料等が挙げられる。
【0059】本発明の毛髪セット剤組成物は、剤型に応
じて、水および/または低級アルコール等の溶媒を用
い、通常の方法により製造することができ、またクロル
フルオロアルカン、液化石油ガス、ジメチルエーテル、
炭酸ガス、炭酸ガス+イソペンタン、窒素ガス等の噴射
剤を用いてエアゾール剤とすることもできる。そして、
フォーム状セット剤、ジェル状セット剤、ポンプスプレ
ー式セット剤、エアゾールミスト状セット剤、ローショ
ン状セット剤等の毛髪用セット剤、スタイリング剤、整
髪料などとして適用することができる。
【0060】
【実施例】次に、実施例を挙げ、本発明を更に説明す
る。なお、配合量は重量%である。本実施例および比較
例で用いたカチオン性増粘剤は次のようにして製造した
ものである。
【0061】[カチオン性増粘剤の製造方法]温度計、
還流管およびチッ素導入管を備えた三つ口フラスコに、
モノマーとしてN,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート50g、N−ビニルピロリドン47.5g、ステ
アリルアクリレート2.5gおよびトリプロピレングリ
コールジアクリレート1.9gと、エタノール23.1
gおよびシクロヘキサン554.3gの混合溶媒(混合
比(重量比)4:96)とを添加し、80℃にて還流を
行いながらチッ素気流下で2時間攪拌して脱気した。つ
ぎに、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.41
gを三つ口フラスコに添加し、80℃で重合を開始し
た。重合開始45分間経過後にトリプロピレングリコー
ルジアクリレート1.9gを添加し、さらに45分間経
過後にトリプロピレングリコールジアクリレート1.9
gを添加した。チッ素気流下で攪拌しながら約10時間
重合反応を行ったのち、得られたポリマースラリー溶液
を減圧下で濾過し、固型分を減圧下で乾燥した。得られ
た乾燥ポリマーを粉砕機で粉砕し、白色粉末状のカチオ
ン性増粘剤を得た。
【0062】実施例1 (1) ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(重合度(n)=3000) 3.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 2.0 (下記式(6);ただし、イソパラフィンの50%溶液) (4) イオン交換水 10.0 (5) エタノール 79.5 (6) カチオン性増粘剤 2.5 (7) リン酸 0.5 (製法)(1)〜(3),(4)の一部、(5)をホモミキサーで攪
拌し、アルコール中油型のエマルジョンを得た後、(4)
の残部、(6),(7)を添加して毛髪セット剤組成物を得
た。
【0063】
【化15】
【0064】比較例1 (1) プロピレングリコール 2.5 重量% (2) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.0 (3) イオン交換水 77.5 (4) ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0 (5) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 3.0 (6) エタノール 20.0 (7) カチオン性増粘剤 2.5 (8) リン酸 0.5 (製法)(1),(2)および(3)の一部を混合し、(4),(5)を
添加して乳化する。その後、(7),(8),(3)の残部を添加
し、最後に、(6)を加え毛髪セット剤組成物を得た。
【0065】比較例2 (1) イオン交換水 75.6 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0 (3) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 3.0 (4) イソステアリン酸 0.4 (商品名:イソステアリン酸PK、高級アルコール工業社製) (5) イミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤 5.0 (商品名:オバゾリン662-N、東邦化学社製) (6) エタノール 10.0 (7) カチオン性増粘剤 2.5 (8) リン酸 0.5 (製法)(1)の一部に(2)〜(5)を添加して乳化し、次い
で(7),(8),(1)の残部,(6)を添加して、毛髪セット剤組
成物を得た。
【0066】比較例3 (1) ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 3.0 (3) アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2 (商品名:PEMULEN TR-2、BF Good rich社製) (4) イオン交換水 80.2 (5) 水酸化カリウム(10%水溶液) 0.6 (6) エタノール 10.0 (7) カチオン性増粘剤 2.5 (8) リン酸 0.5 (製法)(1)〜(3)の混合物に(4)の一部を添加し、次い
で(5)を添加して乳化する。その後、(4)の残部,(7),(8)
を添加し、最後に(6)を添加して毛髪セット剤組成物を
得た。
【0067】比較例4 (1) ジメチルポリシロキサン(6cs) 20.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 20.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 10.0 (式(6)に同じ。ただし、デカメチルシクロペンタシロキサンの40%溶液) (4) イオン交換水 5.0 (5) エタノール 45.0 (製法)(1)〜(3)の混合物に、(4)の一部を添加し、次
いで(5)を添加して乳化する。その後、(4)の残部を添加
して毛髪セット剤組成物を得た。
【0068】実施例1および比較例1〜4で得られた毛
髪セット剤組成物のセット保持力および感触・ヘアスタ
イルについて評価を行った。評価方法は次の通りであ
る。その結果を表1に示す。
【0069】[評価方法] (1)セット保持力の評価 長さ25cm、重さ2gの毛束を水でぬらし、毛髪セッ
ト剤組成物0.5gを塗布し、直径15mmのロッドに
巻いて、自然乾燥させた。乾燥後、カールのついた毛束
からロッドをはずし、恒温、恒湿箱(28℃、90%R
H)に1時間つるし、カールの長さを測定した。セット
保持力(A)は、ロッドからはずした直後のカールの長
さ(l1)と1時間放置後の長さ(l2)から次式により
算出した。
【0070】セット保持力={(25−l2)/(2
5−l1)}×100(%) 測定結果の表示 ○;セット保持力67〜100% △;セット保持力34〜66% ×;セット保持力0〜33%
【0071】(2)感触・ヘアスタイルの評価 根元と毛先の方向の揃った人毛ストランドを水でぬら
し、毛髪セット剤組成物2.0gを塗布し、美容師10
人により、ヘアスタイルを仕上げ、塗布後乾燥までのべ
たつきの少なさ(B)、ヘアスタイルのくせづけ易さ
(C)、仕上がった髪のゴワゴワ感の少なさ(D)につ
いて官能評価した。評価は、以下の評価点に基づいて平
均点を求め、以下の評価結果表示に基づく結果を表1に
示した。
【0072】評価点 +3;非常によい。 +2;良い。 +1;やや良い。 0;ふつう。 −1;やや悪い。 −2;悪い。 −3;非常に悪い。
【0073】評価結果の表示 ××;−2未満。 ×;−2以上,−1未満。 △;−1以上,0未満。 □;0以上,+1未満。 ○;+1以上,+2未満。 ◎;+2以上。
【0074】
【表1】 ───────────────────────────────── 実施例 比較例 ─── ■──────────── 1 1 2 3 4 ───────────────────────────────── A.セット保持力 ○ ○ × ×× ×× B.べたつきの少なさ ○ × ○ ○ ○ C.ヘアスタイルのくせづけ易さ ◎ △ □ ○ × D.ゴワゴワ感の少なさ ◎ × ○ △ ◎ ─────────────────────────────────
【0075】 実施例2 ヘアスタイリングジェル (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 2.0 重量% (2) アミノ変性高分子シリコーン 2.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 3.0 (上記式(6);ただし、オクタメチルテトラシロキサンの50%溶液) (4) グリセリン 1.0 (5) イオン交換水 バランス (6) エタノール 30.0 (7) カチオン性増粘剤 3.0 (8) 乳酸 0.6 (9) 香料 0.1 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(5)の一部,(6)をホモ
ミキサーで攪拌し、アルコール中油型のエマルジョンを
得た後、(4),(5)の残部,(7)〜(9)の混合物を添加して、
ヘアスタイリングジェルを得た。
【0076】 実施例3 ヘアスタイリングローション (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=5000) 3.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 4.0 (下記式(7);ただし、イソパラフィンの40%溶液) (4) ケラチン加水分解物 0.5 (5) オキシベンゾン 0.1 (6) イオン交換水 バランス (7) エタノール 40.0 (8) カチオン性増粘剤 1.0 (9) クエン酸 0.3 (10) 色素 微量 (製法)(1)に(2)を溶解し、(3),(6)の一部、(7)の一部
と共にホモミキサーで攪拌し、アルコール中油型のエマ
ルジョンを得た後、(5),(7)の残部を添加し、次いで(7)
の残部,(4),(8)〜(10)の混合物とを混合し、ヘアスタイ
リングローションを得た。
【0077】
【化16】
【0078】 実施例4 スタイリングクリーム (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 40.0 重量% (2) アシノ変性高分子シリコーン 10.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 12.0 (上記式(6):ただし、オクタメチルテトラシロキサンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 0.1 (5) エタノール 29.87 (6) イオン交換水 8.0 (7) 乳酸 0.03 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7)を添
加して毛髪セット剤組成物を得た。
【0079】 実施例5 トリートメントローション (1) デカメチルシクロヘキサシロキサン 15.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 15.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 10.0 (下記式(8):ただし、デカメチルシクロヘキサシロキサンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 10.0 (5) エタノール 34.0 (6) イオン交換水 10.0 (7) 乳酸 1.0 (8) グリセリン 5.0 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7),(8)
を添加してトリートメントローションを得た。
【0080】
【化17】
【0081】 実施例6 トリートメントスプレー(エアゾールタイプ) (1) イソパラフィン 5.0 重量% (2) アンモニウム変性高分子シリコーン 5.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 20.0 (下記式(9):ただし、イソパラフィンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 3.0 (5) エタノール 60.7 (6) イオン交換水 5.0 (7) クエン酸 1.3 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7)を添
加して毛髪セット剤組成物を得た。この原液40部を缶
に入れ、弁をした後、n−ブタン10部 を充填し、エ
アゾールスプレーを得た。
【0082】
【化18】
【0083】 実施例7 スタイリングジェル (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 20.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン 20.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 6.0 (下記式(10):ただしオクタメチルシクロテトラシロキサンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 7.0 (5) エタノール 30.0 (6) イオン交換水 15.0 (7) リン酸 2.0 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7)を添
加してスタイリングジェルを得た。
【0084】
【化19】
【0085】 実施例8 ヘアオイル (1) ジメチルポリシロキサン(6cs) 65.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=3000) 5.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 10.0 (下記式(11):ただし、イソパラフィンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 0.01 (5) エタノール 16.989 (6) イオン交換水 3.0 (7) 乳酸 0.001 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7)を添
加してヘアオイルを得た。
【0086】
【化20】
【0087】 実施例9 スタイリングローション (1) イソパラアフィン 3.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(20cs) 3.0 (3) ポリエーテル変性シリコーン 3.0 (上記式(8)) (4) カチオン性増粘剤 3.5 (5) エタノール 30.0 (6) イオン交換水 53.5 (7) コハク酸 1.0 (8) プロピレングリコール 3.0 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7),(8)
を添加してスタイリングローションを得た。
【0088】 実施例10 トリートメントミスト (1) イソパラフィン 0.5 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(6cs) 0.5 (3) ポリエーテル変性シリコーン 1.0 (上記式(11):ただしイソパラフィンの50%溶液) (4) カチオン性増粘剤 0.3 (5) エタノール 96.9 (6) イオン交換水 0.5 (7) 乳酸 0.03 (製法)(1)〜(3),(5)をホモミキサーで攪拌し、アルコ
ール中油型のエマルジョンを得た後、(4),(6),(7)を添
加してトリートメントミストを得た。
【0089】実施例4〜10で得られた毛髪セット剤組
成物のセット保持力および感触・ヘアスタイルについて
評価を行った。評価方法は実施例1の場合と同様であ
る。その結果を表2に示す。
【0090】
【表2】 ────────────────────────────── 実施例 ────────────── 4 5 6 7 8 9 10 ────────────────────────────── A.セット保持力 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ B.べたつきの少なさ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ C.ヘアスタイルのくせづけ易さ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ D.ゴワゴワ感の少なさ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ○ ──────────────────────────────
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の毛髪セッ
ト剤組成物は、優れたセット保持力と良好な感触とを併
せ持つものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)油分と、(b)低級アルコール
    と、(c)水と、(d)乳化剤として下記一般式(1)
    で示されるポリエーテル変性シリコーンの一種または二
    種以上と、下記(e)成分を0.01〜30.0重量%
    とを含有することを特徴とする毛髪セット剤組成物。 【化1】 [式中、Aはメチル基、フェニル基および一般式:−C
    36O(C24O)a(C36O)bR’(式中、R’は
    水素原子、アシル基、および炭素数1〜4のアルキル基
    からなる群から選択される基であり、aは5〜50の整
    数であり、bは5〜50の整数である。)で示されるポ
    リオキシアルキレン基からなる群から選択される基であ
    り、Rはメチル基またはフェニル基であり、mは50〜
    1000の整数であり、nは1〜40の整数である。た
    だし、分子中に少なくとも1個はポリオキシアルキレン
    基を有する。] (e)次の〜を含有する増粘剤用モノマー組成物を
    重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(2): 【化2】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2およびR3
    はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基また
    はt−ブチル基、Qは酸素原子または−NH−基、Bは
    直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4のアルキレン基
    を示す。)で表されるアミン含有(メタ)アクリル系モ
    ノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(3): 【化3】 (式中、R1は前記と同じ意味、R4は一般式: 【化4】 (式中、pは3または4を示す。)で表される基または
    式: 【化5】 で表される基を示す。)で表されるビニルモノマー
    0.1〜80.0重量%、 一般式(4): 【化6】 (式中、R1およびQは前記と同じ意味、R5は直鎖状ま
    たは側鎖を有する炭素数1〜17のアルキレン基または
    一般式(5): 【化7】 (式中、nは1〜4の整数、qは1〜25の整数を示
    す。)で表される基、R6は水素原子またはメチル基を
    示す。)で表される(メタ)アクリロイル基含有モノマ
    ー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
  2. 【請求項2】 (a)油分0.01〜50.0重量%
    と、(b)低級アルコール10.0重量%以上と、
    (c)水0.01〜20.0重量%と、(d)ポリエー
    テル変性シリコーン1.0〜30.0重量%とを配合す
    る請求項1記載の毛髪セット剤組成物。
  3. 【請求項3】 (b)低級アルコールの配合量が、
    (c)水の配合量の3倍量(重量比)以上である請求項
    1または2記載の毛髪セット剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の毛髪セット剤組成物の製
    造方法であって、(a)油分、(b)低級アルコール、
    (c)水、および(d)ポリエーテル変性シリコーンの
    一種または二種以上によって得られるアルコール中油型
    エマルジョンに、(e)成分を配合してなることを特徴
    とする毛髪セット剤組成物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003531843A (ja) * 2000-05-04 2003-10-28 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ シリコーン四級化合物および増粘剤を含有する、非リンスタイプまたはリンスタイプのヘアケアコンディショナー組成物
WO2017099158A1 (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 花王株式会社 毛髪化粧料

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