JPH09151118A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JPH09151118A
JPH09151118A JP33400295A JP33400295A JPH09151118A JP H09151118 A JPH09151118 A JP H09151118A JP 33400295 A JP33400295 A JP 33400295A JP 33400295 A JP33400295 A JP 33400295A JP H09151118 A JPH09151118 A JP H09151118A
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JP
Japan
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weight
formula
group
hair
meth
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Application number
JP33400295A
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English (en)
Inventor
Takayuki Omura
孝之 大村
Shiho Muraoka
志保 村岡
Reiji Miyahara
令二 宮原
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09151118A publication Critical patent/JPH09151118A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪に対し優れた光沢を与え、なめらかな感
触を付与しながら、かつ良好なセット保持力を有し、さ
らには毛髪の枝毛部分を接着させ、修復させることがで
きる毛髪化粧料を提供する。 【解決手段】 (A)一般式(I)で表されるポリシロキ
サン−オキシアルキレン共重合体と、 【化1】 (R1,R2は炭素数2〜4の2価の炭化水素基、aは1
〜1000、b,cは0〜1000、xは1〜100の
数を示す。ただし、b=c=0ではない。) (B)増粘剤用モノマー組成物を重合したカチオン性増
粘剤を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪化粧料に関し、
更に詳細には、毛髪に対し優れた光沢を与え、なめらか
な感触を付与しながら、かつ良好なセット保持力を有
し、さらには毛髪の枝毛部分を接着させ、修復させるこ
とができる毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、毛髪化粧料には毛髪に光沢や滑らかさを与える目的
で、シリコーン油、高分子量のジメチルポリシロキサ
ン、高分子量のメチルフェニルポリシロキサン、エステ
ル油、炭化水素油などの油分が、可溶化、乳化、溶解し
て用いられている。特にシリコーン油は、表面張力が低
く、毛髪のなじみに優れ、良い光沢が得られ、近年多用
されているものである。しかし、油分のもつ限界があ
り、多量に用いたり、消費者が長い間用いたりすると、
頭髪が脂ぎる欠点があった。また滑らかさを付与する目
的でカチオン活性剤も多用されているが、十分に満足で
きる光沢を与えるものではなく、多量に配合すると安全
性上も好ましくないという欠点があった。
【0003】また、一般に毛髪は、洗髪、ブラッシン
グ、ドライヤーによる熱、ヘアカラー、ブリーチ剤等に
よる美容処理を頻繁に繰り返し行うと著しく損傷劣化
し、その結果、乾燥してぱさついたり、枝毛、切れ毛、
抜け毛等の増加および強度低下を引き起こすことはよく
知られたことである。
【0004】一方、従来広く使用されている毛髪化粧料
は、被膜形成性の高分子化合物を、水、低級アルコール
あるいはそれらの混合溶媒等に溶解したものである。こ
こに配合される高分子化合物は毛髪同士を固着してセッ
トを保持させる作用を有するものであるが、従来用いら
れてきたものは、毛髪に塗布し、乾燥仕上げするまでの
過程でべたつきがあり、なめらかではなかった。かかる
欠点を解消するため、高分子化合物に化粧品用油脂類、
界面活性剤等を添加して使用感触を改善する試みがなさ
れてきた。しかし、未だ十分満足すべきセット保持力と
使用感触を併せ有する毛髪化粧料は得られていなかっ
た。
【0005】また、近年、毛髪の枝毛部分をコートする
ことを目的として、ポリシロキサン−オキシアルキレン
共重合体の一種と、シリコーン誘導体とを併用した毛髪
化粧料が開発され、このものが、感触が良好で枝毛部分
の接着に優れているという報告がなされている(特開平
6−157247号公報)。しかしながら、この方法で
も、セット保持力および毛髪のなめらかさの点ではいま
だ不完全であった。
【0006】従って、毛髪同士の固着力が十分であり、
形成被膜が弾力に富んでゴワゴワせず、優れたスタイル
保持力を有し、かつ塗布後乾燥仕上げまでの過程で、べ
たつかず、なめらかで、くせづけし易い毛髪化粧料の開
発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定のポリシロキサ
ン−オキシアルキレン共重合体と、特定のカチオン性増
粘剤とを配合することにより、優れたセット保持力と良
好な感触とを併せ持つ毛髪化粧料が得られることを見い
出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、次の成分(A)および
(B)を含有することを特徴とする毛髪化粧料である。
【0009】(A)一般式(I)で表されるポリシロキ
サン−オキシアルキレン共重合体の一種または二種以
上。
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1およびR2は、それぞれ炭素数
2〜4の2価の炭化水素基を示し、aは1〜1000の
数を示し、b,cはそれぞれ0〜1000の数を示す。
ただし、b=c=0ではない。xは1〜100の数を示
す。)
【0012】(B)次の〜を含有する増粘剤用モノ
マー組成物を重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(II):
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R3は水素原子またはメチル基、
4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、
エチル基またはt−ブチル基、Aは酸素原子または−N
H−基、Bは直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4の
アルキレン基を示す。)で表されるアミン含有(メタ)
アクリル系モノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(III):
【0015】
【化10】
【0016】(式中、R3は前記と同じ意味、R6は一般
式:
【0017】
【化11】
【0018】(式中、pは3または4を示す。)で表さ
れる基または式:
【0019】
【化12】
【0020】で表される基を示す。)で表されるビニル
モノマー 0〜80.0重量%、 一般式(IV):
【0021】
【化13】
【0022】(式中、R3およびAは前記と同じ意味、
7は直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜17のアル
キレン基または一般式(V):
【0023】
【化14】
【0024】(式中、nは1〜4の整数、qは1〜25
の整数を示す。)で表される基、R8は水素原子または
メチル基を示す。)で表される(メタ)アクリロイル基
含有モノマー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
【0025】次に、本発明の構成について説明する。本
発明で用いられる(A)成分のポリシロキサン−オキシ
アルキレン共重合体は、前記一般式(I)で表されるも
のであり、これらのうち、特に、式中、aおよびb+c
がそれぞれ10〜500、xが1〜50のものが好まし
い。
【0026】これら(A)成分は、全組成中に0.1〜
50.0重量%、特に0.5〜30.0重量%配合する
のが好ましい。0.1重量%未満では充分な効果が得ら
れず、50.0重量%を超えると使用感に劣り、安定性
も悪くなるので好ましくない。
【0027】本発明のポリシロキサン−オキシアルキレ
ン共重合体は、反応性末端基を有するポリオキシアルキ
レン化合物と、このポリオキシアルキレン化合物の反応
性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシ
ロキサン液体とを反応せしめることによって製造するこ
とができる。本発明のポリシロキサン−オキシアルキレ
ン共重合体としては、例えば、日本ユニカー株式会社製
の商品名Silwet F-178シリーズとして市販されているも
のが挙げられる。
【0028】次に、(B)成分のカチオン性増粘剤は、
前記した〜を含有する増粘剤用モノマー組成物を重
合して得られるものである。以下、このカチオン性増粘
剤を構成する各成分について詳述する。
【0029】前記一般式(II)で表されるアミン含有
(メタ)アクリル系モノマーは、増粘剤用モノマー組成
物を共重合することによってえられた共重合体を適当な
酸で中和したときに、該共重合体にカチオンイオンの性
質を与える役割を有する成分である。
【0030】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ーの代表例としては、たとえばN,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドなどがあげられるが、
本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、本発明においては、前記アミン含有(メタ)アクリ
ル系モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して用い
られる。
【0031】前記増粘剤用モノマー組成物におけるアミ
ン含有(メタ)アクリル系モノマーの割合は、15.0
〜85.0重量%、好ましくは25.0〜75.0重量
%、さらに好ましくは35.0〜65.0重量%となる
ように調製される。かかるアミン含有(メタ)アクリル
系モノマーの割合が前記範囲未満である場合には、得ら
れる共重合体において該アミン含有(メタ)アクリル系
モノマーの部分が酸によって中和される量が少なくなり
すぎて充分なゲル粘度を有するものが得られにくくな
り、また前記範囲をこえる場合には、得られるカチオン
性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの柔軟性
が失われるようになる。
【0032】前記一般式(III)で表されるビニルモノ
マーは、カチオン性増粘剤が乾燥したあとに形成される
フィルムに柔軟性、光沢およびなめらかさを付与する成
分である。
【0033】前記ビニルモノマーの代表例としては、た
とえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルピぺリドン、
アクリルアミド、メタアクリルアミドなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、本発明においては、前記ビニルモノマーは単
独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0034】前記増粘剤用モノマー組成物におけるビニ
ルモノマーの割合は80.0重量%以下、好ましくは7
5.0重量%以下、さらに好ましくは60.0重量%以
下となるように調製される。かかるビニルモノマーの割
合が前記上限値をこえる場合には、得られるカチオン性
増粘剤のゲル粘度がいちじるしく低下する。なお、前記
ビニルモノマーを配合することによって奏される効果、
すなわちカチオン性増粘剤が乾燥したあとに形成される
フィルムに柔軟性、光沢およびなめらかさを充分に付与
するためには、前記増粘剤用モノマー組成物における前
記ビニルモノマーの割合は3.0重量%以上、好ましく
は5.0重量%以上、さらに好ましくは20.0重量%
以上であることが望ましい。
【0035】前記一般式(IV)で表される(メタ)アク
リロイル基含有モノマーは、カチオン性増粘剤が乾燥し
たあとに形成されるフィルムの光沢の向上、ゲル粘度の
向上および種々のセッティング用ポリマーとの相溶性の
向上を図るための成分である。
【0036】前記(メタ)アクリロイル基含有モノマー
の具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、 イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−t−ブ
チル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチ
レン(一般式(IV)中、nが2、qが2〜9の整数)
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(一般式(〓)中、nが3、qが2〜23の整数)
(メタ)アクリレートなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるのものではない。なお、本発
明においては、前記(メタ)アクリロイル基含有モノマ
ーは、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0037】前記増粘剤用モノマー組成物における(メ
タ)アクリロイル基含有モノマーの割合は1.0〜6
0.0重量%、好ましくは1.0〜55.0重量%、さ
らに好ましくは2.0〜30.0重量%となるよう調製
される。かかる(メタ)アクリロイル基含有モノマーの
割合が前記範囲をこえる場合には、得られる共重合体中
の疎水性基の割合が大きくなり、中和後であっても水に
対する溶解性が小さくなり、滑らかなジェルが得られに
くくなり、前記範囲未満では、ゲル粘度が低下するた
め、カチオン性増粘剤の使用量を増す必要があり、種々
のセット用樹脂の配合可能な量が低下すると同時に、カ
チオン性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの
光沢が低下する。
【0038】前記架橋性ビニルモノマーは、1分子中に
2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物であ
り、他の単量体と架橋する性質を有するものである。
【0039】前記架橋性ビニルモノマーの代表例として
は、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレートなどの1分子中
に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する(メタ)
アクリル系モノマー;メチレンビス(メタ)アクリルア
ミド、1,2−ビス(メタ)アクリルアミドエタン、
1,5−ビス(メタ)アクリルアミドペンタンなどの1
分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する
(メタ)アクリルアミド系モノマー;ジビニルベンゼン
などの1分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を
有するビニルモノマーなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるものではない。なお、本発明
においては、前記架橋性ビニルモノマーは、1種または
2種以上を混合して用いられる。
【0040】前記増粘剤用モノマー組成物における架橋
性ビニルモノマーの割合は、0.1〜20.0重量%、
好ましくは1.0〜10.0重量%、さらに好ましくは
2.0〜8.0重量%となるように調製される。かかる
架橋性ビニルモノマーの割合は、前記範囲未満である場
合には、得られるカチオン性増粘剤の架橋密度が小さく
なりすぎるため、カチオン性増粘剤の粘度を高くするこ
とができなくなり、また前記範囲をこえるばあいには、
カチオン性増粘剤の粘度が高くなるが、ゲル中に細かい
凝集物が生じ、均一なジェルが得られにくくなる。
【0041】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ー、ビニルモノマー、(メタ)アクリロイル基含有モノ
マーおよび架橋性ビニルモノマーを含有した増粘剤用モ
ノマー組成物の重合反応は、一般的な溶液重合法や塊重
合法によって行うことができるが、たとえば粉体を得る
ための重合法である析出重合法によって行うこともで
き、通常チッ素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で非水系
溶媒中で加温しながら行われる。このように、不活性ガ
ス雰囲気下で非水系溶媒中で重合反応が行われるのは、
単量体または形成された共重合体中に存在するエステル
基が加水分解することを防止するためである。
【0042】本発明においては、前記非水系溶媒として
は、良溶媒単独または良溶媒と貧溶媒の混合溶媒が用い
られる。
【0043】本発明において良溶媒が用いられるのは、
各単量体の反応性の差異による単独重合体の生成を抑制
し、均一な共重合体を得るためである。なお、本明細書
において、前記良溶媒とは、25℃において該良溶媒1
00mlに対して分子量が10000以上の共重合体が
20g以上の範囲で溶解し、濁りが認められないような
溶媒をいう。前記良溶媒の具体例としては、たとえばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどがあげ
られる。これらの良溶媒のなかでは、エタノール、イソ
プロパノールおよびベンゼンは、比較的高分子量の共重
合体を得ることができるものであるのでとくに好まし
い。なお、ベンゼンなどには為害性があるため、エタノ
ールおよびイソプロパノールがもっとも好ましい。
【0044】また、本発明において貧溶媒が用いられる
のは、生成した共重合体を重合溶液から容易に析出させ
るためである。前記貧溶媒とは、25℃において該貧溶
媒100mlに対して分子量が10000以上の共重合
体を5g以下の範囲で溶解する溶媒をいう。前記貧溶媒
の具体例としては、たとえばn−ペンタン、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの炭素数が15以下の直鎖、分
岐鎖または環状の脂肪族炭化水素などがあげられる。こ
れらの貧溶媒のなかでは、比較的沸点が高い炭素数7以
下の直鎖、分岐鎖または環状の脂肪族炭化水素が好まし
い。なかでも、炭素数が6または7の直鎖、分岐鎖また
は環状の脂肪族炭化水素は、沸点が高いのでとくに好ま
しい。また、安価であり、工業的に取扱い性が良好であ
るという点から、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが
好ましい。
【0045】得られるカチオン性増粘剤の特性を損なう
ことなくカチオン性増粘剤を合成するためには、前記良
溶媒および貧溶媒を適切な割合で配合することが好まし
い。前記貧溶媒の割合が大きすぎる場合には、重合がす
みやかに進行し、短時間のうちに粉体が析出して所望の
物性を有するカチオン性増粘剤が得られがたくなる傾向
があるため、良溶媒と貧溶媒との混合溶媒に対して貧溶
媒の割合は、98重量%以下、好ましくは97重量%以
下、また良溶媒の割合は2重量%以上、好ましくは3重
量%以上とすることが望ましい。
【0046】反応溶液からカチオン性増粘剤を効率よく
得るためには、重合時の攪拌を良好にするための反応装
置を用いることが好ましい。かかる反応装置として一般
に用いられている溶液重合用攪拌機を用いる場合には、
前記増粘剤用モノマー組成物の濃度が30重量%以下と
なるように前記溶媒で希釈することが好ましい。なお、
反応に際しては、反応溶液が滞ることがないようにする
ために、攪拌機などを用いて充分に攪拌することが好ま
しい。前記重合反応は、50〜100℃の加温下にて行
うことが好ましく、一般には、反応に用いられる溶媒の
還流温度で行われる。重合反応に要する時間は、通常1
0時間以上である。なお、重合反応は、残存している単
量体量が10重量%以下になった時点で、任意に終了す
ることができる。なお、残存している単量体の量は、た
とえばPSDB法などの公知の方法によってシュウ素を
二重結合に付加し、二重結合含量を測定することによっ
て決定することができる。
【0047】かくしてカチオン性増粘剤の沈殿物を含有
した反応溶液が得られるが、混合溶媒の除去は、たとえ
ば得られたカチオン性増粘剤の沈殿物を濾取したのち、
真空乾燥を施したり、常圧または減圧下で留去すること
によって行うことができる。
【0048】重合反応に際しては、重合触媒を用いても
よい。かかる重合触媒としては、たとえば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメ
チル−2,2′−アゾビスイソブチレート、ジメチル−
2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)など
のアゾ系化合物や過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル
などのジアシルパーオキサイドや、ジ−t−ブチルパー
オキサイドなどのジアルキルパーオキサイド、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシカー
ボネート、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパー
オキシエステルで代表される過酸化物があるが、これら
の触媒は1種または2種以上を混合して用いられる。ま
た、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、増粘剤用モノマー組成物中にアミン系モノマ
ーが多く使用されている場合、過酸化物触媒を多用する
と酸化反応などの好ましくない副反応が併発し、重合を
阻害するおそれがあるので、使用するときには注意を要
する。一般には、アゾ系触媒を主に使用することが好ま
しいが、用いる溶媒の沸点によっても異なり、たとえば
エタノールやベンゼンを用いるばあいには、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリルやジメチル−2,2’−ア
ゾビス(2−メチルプロピオネート)が取扱い性がよい
のでもっとも好ましい。前記重合触媒の使用量は、増粘
剤用モノマー組成物の単量体全重量に対して0.05〜
3.0重量%、なかんづく0.1〜1.0重量%である
ことが好ましい。
【0049】なお、前記単量体の重合過程においては、
さまざまな様相が呈される。たとえば、前記良溶媒のみ
を用いた場合には、重合反応の初期の段階で一般の溶液
重合を行った場合と同様の様相を呈するが、反応の進行
に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって沈殿物のないグ
リース状の生成物が得られる。
【0050】また、前記良溶媒と貧溶媒との混合溶液を
用いた場合には、重合の初期の段階では一般の溶液重合
法を採用した場合と同様の様相が呈されるが、反応の進
行に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって、得られた重合
体はもはや混合溶媒に溶け込めなくなり、不溶化して沈
殿物として析出する。
【0051】かくしてカチオン性増粘剤が得られるが、
該カチオン性増粘剤は、例えば特開平5−140531
号公報、特願平5−298659号に記載されている。
カチオン性増粘剤は、それ自身、べたつかず、セット保
持力を有するもので、全組成物中に0.1〜10.0重
量%、好ましくは0.2〜5.0重量%配合される。
0.1重量%未満ではセット剤としての効果が得られ
ず、10.0重量%を超えると頭髪に多量に配合される
こととなり、洗髪上の問題があり、好ましくない。
【0052】本発明の毛髪化粧料には上記の必須構成成
分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量
的、質的範囲内で、さらに流動パラフィン,スクワラ
ン,ラノリン誘導体,高級アルコール,各種エステル
油,アボガド油,パーム油,牛脂,ホホバ油,シリコー
ン油,ポリアルキレングリコールポリエーテルおよびそ
のカルボン酸オリゴエステル化合物,テルペン系炭化水
素油などの油分、エチレングリコール,プロピレングリ
コール,1,3−ブチレングリコール,グリセリン,ソ
ルビトール,ポリエチレングリコール等の水溶性多価ア
ルコール、ヒアルロン酸,コンドロイチン硫酸,ピロリ
ドンカルボン酸塩等の保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散
乱剤、アクリル系樹脂,シリコーン樹脂,ポリビニルピ
ロリドン等の樹脂類、大豆蛋白,ゼラチン,コラーゲ
ン,絹フィブロイン,エラスチン等の蛋白または蛋白分
解物、エチルパラベン,ブチルパラベン等の防腐剤、各
種アミノ酸,ビオチン,パントテン酸誘導体等の賦活
剤、γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウム、
ビタミンE誘導体、ニコチン酸誘導体等の血行促進剤、
硫黄,チアントール等の抗脂漏剤、エタノール,イソプ
ロパノール,テトラクロロジフルオロエタン等の希釈
剤、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤、薬剤、香
料、色剤等を必要に応じて適宜配合してもよい。
【0053】本発明の毛髪化粧料は、種々の使用態様の
組成物とすることができる。たとえば一般整髪料、シャ
ンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、セット剤、パ
ーマネントウェーブ液、およびマスカラなどの種々の使
用態様のものとすることができる。また、毛髪化粧料の
剤型も、液状のもの、クリーム状のもの、水性エマルジ
ョン状のもの、ゲル状のものなど種々の剤型状にするこ
とができる。
【0054】一般整髪料の場合については、本発明のポ
リシロキサン−オキシアルキレン共重合体とカチオン性
増粘剤を唯一のポリマー成分として使用してもよいし、
従来から知られていたような整髪料用の天然系ポリマ
ー、天然系変性ポリマー、合成系ポリマーと併用しても
よい。さらに、界面活性剤、他の増粘剤、ハドロトロー
プ、乳濁剤、コンディショニング剤、油脂類、保湿剤、
高級脂肪酸エステル、グリセリン、ポリエチレングリコ
ールなどの可塑剤、着色剤、殺菌剤、香料等の種々の添
加剤を併用することもできる。
【0055】また、シャンプー剤、リンス剤、トリート
メント剤、セット剤、パーマネントウェーブ剤、マスカ
ラなどの場合には、従来知られていたようなそれらの剤
に、本発明のポリシロキサン−オキシアルキレン共重合
体とカチオン性増粘剤を、それぞれ0.1重量%以上、
好ましくは0.2〜10重量%添加して、本発明の毛髪
化粧料としてのシャンプー剤やリンス剤やマスカラなど
とすることができる。
【0056】本発明の毛髪化粧料の特に好ましい使用態
様は、エアゾール形式ヘアスプレー、ポンプ方式ヘアス
プレー、フォーム状エアゾール、ヘアミスト、セットロ
ーション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド、ヘ
アクリーム、ヘアオイルなどの整髪料が含まれ、これら
は、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の2層系、
油−水−粉末の3層系等いずれでも構わない。
【0057】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。本発明はこれらによって限定されるものではな
い。配合量は全て重量%である。本実施例で用いたカチ
オン性増粘剤の製造例は次の通りである。
【0058】(1) カチオン性増粘剤の製造例1 温度計、還流管およびチッ素導入管を備えた三つ口フラ
スコに、モノマーとしてN,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート50g、N−ビニルピロリドン47.5
g、ステアリルアクリレート2.5gおよびトリプロピ
レングリコールジアクリレート1.9gと、エタノール
23.1gおよびシクロヘキサン554.3gの混合溶
媒(混合比(重量比)4:96)とを添加し、80℃に
て還流を行いながらチッ素気流下で2時間攪拌して脱気
した。
【0059】次に、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル0.41gを三つ口フラスコに添加し、80℃で重
合を開始した。重合開始45分間経過後にトリプロピレ
ングリコールジアクリレート1.9gを添加し、さらに
45分間経過後にトリプロピレングリコールジアクリレ
ート1.9gを添加した。チッ素気流下で攪拌しながら
約10時間重合反応を行ったのち、得られたポリマース
ラリー溶液を減圧下で濾過し、固型分を減圧下で乾燥し
た。得られた乾燥ポリマーを粉砕機で粉砕し、白色粉末
状のカチオン性増粘剤を得た。
【0060】(2) カチオン性増粘剤の製造例2 製造例2におけるN,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレートのかわりにN,N−ジメチルアミノプロピルメ
タクリルアミドを用いたほかは製造例1と同様にして白
色粉末状のカチオン性増粘剤を得た。 (3) カチオン性増粘剤の製造例3 温度計、還流管およびチッ素導入管を備えた三つ口フラ
スコに、モノマーとしてN,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート50g、メタクリルアミド47.5g、
ステアリルアクリレート2.5g、トリプロピレングリ
コールジアクリレート1.9gおよびエタノール37
6.2gを添加し、前記モノマー濃度が21重量%とな
るように調製し、80℃にて還流を行いながらチッ素気
流下で2時間攪拌して脱気した。
【0061】つぎに、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル0.41gを三つ口フラスコに添加し、80℃で
重合を開始した。重合開始45分経過後にトリプロピレ
ングリコールジアクリレート1.9gを添加し、さらに
45分経過後にトリプロピレングリコールジアクリレー
ト1.9gを添加した。チッ素気流下で攪拌しながら約
10時間重合反応を行ったのち、得られたポリマースラ
リー溶液を減圧下で瀘過し、固型分を減圧下で乾燥し
た。乾燥ポリマーを粉砕機で粉砕し、白色粉末状のカチ
オン性増粘剤を得た。
【0062】 実施例1 ヘアブロー (1) デカメチルシクロぺンタシロキサン 15.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 3.0 (一般式(1)中、R1=R2=C3H6,a=60,b=40,c=40,x=10の化合物) (3) 1,3−ブチレングリコール 2.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5) 製造例1で得られたカチオン性増粘剤 0.5 (6) エタノール 15.0 (7) イオン交換水 バランス (8) 香料 適量 (9) 乳酸 0.1 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8)と混合する。
【0063】 実施例2 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 2.0 (一般式(1)中、R1=R2=C4H8,a=10,b=30,c=30,x=10の化合物) (3) ジグリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 製造例2で得られたカチオン性増粘剤 3.0 (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 (10) リン酸 0.5 [製法](1)を(3),(4)の混合物に加えて乳化して、(2),
(5),(6),(7),(9),(10)と混合してなる溶液をエアゾール
容器に入れて、弁を取りつけたのちに(8)を充填する。
【0064】 実施例3 ヘアクリーム (1) デカメチルシクロヘキサシロキサン 25.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 6.0 (一般式(1)中、R1=R2=C3H6,a=60,b=80,c=0,x=10の化合物) (3) グリセリン 3.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 3.0 (5) 製造例3で得られたカチオン性増粘剤 3.0 (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) ポリビニルアルコール 1.0 (9) 香料 適量 (10) マレイン酸 0.5 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8),(9),(10)と混合する。
【0065】 実施例4 ヘアオイル (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 57.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 20.0 (一般式(1)中、R1=R2=C4H8,a=60,b=0,c=80,x=10の化合物) (3) アミノ変性高分子シリコーン 6.0 (商品名:トーレシリコーンSM8702C) (4) 製造例1で得られたカチオン性増粘剤 3.0 (5) エタノール 10.0 (6) 香料 適量 (7) クエン酸 0.1 [製法](1)〜(6)を70〜80℃で攪拌、溶解、混合す
る。次いで、(7)を添加する。粘度500cpsの粘性
のある透明性のよい液状ヘアオイルを得た。
【0066】 実施例5 ヘアブロー (1) デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 2.0 (一般式(1)中、R1=R2=C4H8,a=15,b=20,c=20,x=10の化合物) (3) 1,3−ブチレングリコール 2.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5) 製造例2で得られたカチオン性増粘剤 0.5 (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) 香料 適量 (9) リン酸 0.1 [製法](1)を(3),(4)の混合物に加えて乳化して、(2),
(5),(6),(7),(8),(9)と混合する。
【0067】 比較例1 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) (ビニルピロリドン/酢酸ビニル) 共重合体 2.0 (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(9)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(8)を充填す
る。
【0068】 比較例2 ヘアクリーム (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 両性高分子 3.0 (N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メ チルカルボキシベタインメタクリル酸ステアリル共重合体) (6) エタノール 10.0 (7) イオン交換水 バランス (8) n−ブタン 7.0 (9) 香料 適量 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(9)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(8)を充填す
る。
【0069】 比較例3 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 製造例1で得られたカチオン性増粘剤 1.0 (6) ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノ エチルメタクリレート共重合体 1.5 (7) エタノール 10.0 (8) イオン交換水 バランス (9) n−ブタン 7.0 (10) 香料 適量 (10) 乳酸 0.5 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8),(10),(11)と混合してなる
溶液をエアゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに
(9)を充填する。
【0070】 比較例4 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ジメチルポリシロキサン(n=10,000) 2.0 (3) グリセリン 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) 両性高分子 1.5 (N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メ チルカルボキシベタインメタクリル酸ステアリル共重合体) (6) アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 3.0 (7) エタノール 10.0 (8) イオン交換水 バランス (9) n−ブタン 7.0 (10) 香料 適量 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8),(10)と混合してなる溶液を
エアゾール容器に入れて弁を取りつけたのちに(9)を充
填する。
【0071】 比較例5 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) アンモニウム変性高分子シリコーン 2.0 (商品名:トーレシリコーンSM8702C) (3) グリセリン 3.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 2.0 (5) エタノール 10.0 (6) イオン交換水 バランス (7) n−ブタン 7.0 (8) 香料 適量 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(8)と混合してなる溶液をエアゾー
ル容器に入れて弁を取りつけたのちに(7)を充填する。
【0072】 比較例6 ヘアムース (1) オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 重量% (2) ポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体 2.0 (一般式(1)中、R1=R2=C4H8,a=60,b=40,c=40,x=10の化合物) (3) 1,3−ブチレングリコール 1.0 (4) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5) カラギーナン 1.0 (6) エタノール 15.0 (7) イオン交換水 バランス (8) 香料 適量 (9) n−ブタン 8.0 [製法](1)に(2)を溶解し、(3),(4)の混合物に加えて
乳化して、(5),(6),(7),(8)と混合してなる溶液をエア
ゾール容器に入れて、弁を取りつけたのちに(9)を充填
する。
【0073】以上、実施例1〜5で得られたものと、比
較例1〜6で得られたものについて、(1)塗布後、乾
燥までのべたつきの少なさ、(2)塗布後、乾燥までの
なめらかさ、(3)セット保持力、(4)仕上がった髪
のゴワゴワ感の少なさ、(5)枝毛の修復・接着効果に
ついて評価した。その結果を表1に示す。評価方法は次
のとおりである。
【0074】[評価方法] (1)塗布後、乾燥までのべたつきの少なさ 毛髪ストランド(4g)に試料2gを塗布し、くしで形
を整え、乾燥するまでのべたつきを官能評価した。 ○:全くべたつかない。 △:ややべたつきがある。 ×:かなりのべたつきがある。
【0075】(2)塗布後、乾燥までのなめらかさ 毛髪ストランド(4g)に試料2gを塗布し、くしで形
を整え、乾燥するまでのなめらかさを官能評価した。 ○:なめらかである。 △:ややひっかかる。 ×:ひっかかる。
【0076】(3)セット保持力 長さ25cm、重さ2gの毛束を水でぬらし、試料0.
5gを塗布し、直径15mmのロッドに巻いて、自然乾
燥させた。乾燥後、カールのついた毛束からロッドをは
ずし、恒温、恒湿箱(28℃、90%RH)に1時間吊
るし、カールの長さを測定した。セット保持力は、ロッ
ドからはずした直後のカールの長さ(l1)と1時間放置
後の長さ(l2)から次式により算出した。
【0077】
【数1】[セット保持力]={(25−l2)/(25
−l1)}×100(%)
【0078】(測定結果の表示) ◎:セット保持力 90〜100% ○:セット保持力 67〜89% △:セット保持力 34〜66% ×:セット保持力 0〜33%
【0079】(4)仕上がった髪のゴワゴワ感の少なさ (1)で乾燥した毛髪ストランドを次の基準により官能
評価した。 ○:全くゴワゴワ感がない。 △:ややゴワゴワ感がある。 ×:ゴワゴワ感がある。
【0080】(5)枝毛の修復・接着効果 接着効果:ブラシを10回通した後の剥離程度より評価
を行った。 ◎:接着していてはがれない。 ○:接着しているが、わずかにはがれる。 △:接着しているが、ほとんどはがれる。 ×:接着していない。
【0081】
【表1】 ───────────────────────────── (1) (2) (3) (4) (5) ───────────────────────────── 実施例1 ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例2 ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例3 ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例4 ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例5 ○ ○ ◎ ○ ◎ ───────────────────────────── 比較例1 △ △ ○ △ × 比較例2 △ × × △ ○ 比較例3 △ △ ○ △ ○ 比較例4 × × ○ △ △ 比較例5 ○ ○ × ○ ○ 比較例6 ○ △ × ○ ○ ─────────────────────────────
【0082】表1の結果から明らかなように、本発明の
毛髪化粧料は、セット保持力に優れ、しかもべたつか
ず、なめらかで良好な感触を有し、しかも枝毛修復効果
に優れたものであった。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の毛髪化粧
料は、塗布後乾燥仕上げまでの過程でべたつかず、くせ
づけし易く、また仕上った髪がゴワゴワしない等良好な
感触を有し、しかもセット保持力に優れ、枝毛修復効果
も優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)および(B)を含有する
    ことを特徴とする毛髪化粧料。 (A)一般式(I)で表されるポリシロキサン−オキシ
    アルキレン共重合体の一種または二種以上。 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ炭素数2〜4の2価
    の炭化水素基を示し、aは1〜1000の数を示し、
    b,cはそれぞれ0〜1000の数を示す。ただし、b
    =c=0ではない。xは1〜100の数を示す。) (B)次の〜を含有する増粘剤用モノマー組成物を
    重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(II): 【化2】 (式中、R3は水素原子またはメチル基、R4およびR5
    はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基また
    はt−ブチル基、Aは酸素原子または−NH−基、Bは
    直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4のアルキレン基
    を示す。)で表されるアミン含有(メタ)アクリル系モ
    ノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(III): 【化3】 (式中、R3は前記と同じ意味、R6は一般式: 【化4】 (式中、pは3または4を示す。)で表される基または
    式: 【化5】 で表される基を示す。)で表されるビニルモノマー 0
    〜80.0重量%、 一般式(IV): 【化6】 (式中、R3およびAは前記と同じ意味、R7は直鎖状ま
    たは側鎖を有する炭素数1〜17のアルキレン基または
    一般式(V): 【化7】 (式中、nは1〜4の整数、qは1〜25の整数を示
    す。)で表される基、R8は水素原子またはメチル基を
    示す。)で表される(メタ)アクリロイル基含有モノマ
    ー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
  2. 【請求項2】 成分(A)を0.1〜50.0重量%
    と、成分(B)を0.1〜10.0重量%含有する請求
    項1記載の毛髪化粧料。
  3. 【請求項3】 成分(A)を0.5〜30.0重量%
    と、成分(B)を0.2〜5.0重量%含有する請求項
    2記載の毛髪化粧料。
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