JPH1017551A - N−β−シアノエチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物、及びそれを含む高分子組成物 - Google Patents

N−β−シアノエチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物、及びそれを含む高分子組成物

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JPH1017551A
JPH1017551A JP20633596A JP20633596A JPH1017551A JP H1017551 A JPH1017551 A JP H1017551A JP 20633596 A JP20633596 A JP 20633596A JP 20633596 A JP20633596 A JP 20633596A JP H1017551 A JPH1017551 A JP H1017551A
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JP
Japan
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cyanoethyl
tetramethyl
compound
polymer composition
piperidyl
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Withdrawn
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JP20633596A
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English (en)
Inventor
Seiji Sagawa
誠二 寒川
Toshio Kano
俊雄 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyodo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピペリジン骨格を有し、高分子材料の安定剤
として有用な化合物を提供するとともに、この化合物を
高分子材料に配合することにより、その高分子材料に優
れた耐候性と耐熱性を付与する。 【構成】 N−β−シアノエチル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル−4−アミノ基を含む立体障害ア
ミン化合物が提供される。この化合物は、2,2,6,
6−テトラメチルピペリジル−4−アミノ化合物とアク
リロニトリルとの反応によって製造できる。また、この
化合物を高分子材料に配合することにより、安定化され
た高分子材料組成物が提供される。 【効果】 このピペリジン化合物は、高分子材料の光安
定性および熱安定性を向上させるのに優れた性能を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピペリジン化合
物、及びそれを含む高分子組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂、合成ゴム、塗料、ワ
ックスなどの高分子材料は、光によって劣化を受けやす
い為、かかる劣化を防止する目的で、従来から種々の安
定剤が用いられてきた。例えば、代表的なものとして、
ピンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高分
子材料に配合した場合に、優れた耐候性とともに耐熱性
を示す新規な化合物を提供することである。
【0004】本発明の別の目的は、汎用の原料から簡単
な方法で製造でき、しかも、上記のような優れた性能を
示す新規な化合物を提供することである。
【0005】本発明のさらに別の目的は、かかる化合物
を用いて、高分子材料、特に光によって劣化しやすい材
料を安定化することである。
【0006】かかる課題を解決するために研究を重ねて
きた結果、ピンダードピペリジン骨格を有する新規な化
合物を見いだし、本発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、化1で示されるN−β
−シアノエチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジル−4−アミノ基を含む新規な立体障害アミン化合物
を提供するものである。
【0008】
【化1】
【0009】本発明のピペリジン化合物は、公知の反応
を利用して製造することが出来る。例えば、2,2,
6,6−テトラメチルピペリジルアミノ基を有する化合
物をアクリロニトリル溶媒に78℃で溶解保温後冷却し
て析出する結晶を濾過、乾燥することによりN−β−シ
アノエチル体を得ることが出来る。濾液は、次回の合成
時にそのまま再使用出来る。
【0010】本発明により安定化される高分子材料とし
ては、含ハロゲン樹脂、例えばポリ塩化ビニル、塩素化
ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピ
レン等が挙げられ、含ハロゲン以外の高分子材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、ポリアクリロ・ニトリル、ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネートのようなものが挙げられる。
【0011】本発明のピペリジン化合物の配合量は、高
分子材料の種類によっても異なるが、通常、高分子材料
100重量部に対し、本発明ピペリジン化合物を0.0
1〜2重量部添加される。0.01重量部未満の場合に
は、十分な安定化効果が得られず、2重量部を越えて
も、それに見合うだけの効果が得られず、経済的にも不
利となる。
【0012】本発明によりピペリジン化合物を配合した
高分子材料組成物には、必要によりさらに他の添加剤、
例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸、滑剤、可
塑剤、帯電防止剤、造核剤、無機充填剤、蛍光増白剤、
難燃剤、有機錫系安定剤、エポキシ化合物、安定化助
剤、有機無機着色剤などを配合してもよい。
【0013】本発明のピペリジン化合物と併用するのに
好ましい紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクト
キシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキ
シ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド
メチル)−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2
−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−t−ブ
チル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾールなどである。
【0014】フェノール系酸化防止剤の例としては、ト
リエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネー
ト]、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチ
ル−,2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,4−ビス(n
−オクチルチオ)−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、
1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートな
どである。
【0015】リン系酸化防止剤の例としては、テトラキ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフ
ェニレンジフォスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ベンタエリスリトールジフォスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、4,4’−イソプロピリデン−ジ−ェノールアルキ
ル(C12〜C15)フォスファイト、トリス(ノニル
フェニル)フォスファイトなどである。
【0016】本発明のピペリジン化合物、あるいは必要
に応じて使用される添加剤を高分子材料に配合するにあ
たっては、公知の装置や操作法がそのまま適用できる。
例えば、高分子材料が固体ポリマーである場合は、安定
剤をポリマーとドライブレンドしてもよく、安定剤を溶
液、懸濁液または、乳濁液にしてポリマーに混合しても
よい。又、ポリマー重合中の製造段階で添加しても良
く、また、安定剤を油などの濃厚溶液として、これを液
体高分子材料に配合することもできる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお例中の部は、特にことわりがない限り重量部を意味
する。まず、本発明にかかるピペリジン化合物の合成例
を示す。
【0018】合成例1 還流冷却器、温度計、攪拌羽根を取り付けた200ml
容量の四つ口フラスコにアクリロニトリル80g(1.
5モル)と、2−メチル−3−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジルアミノ)−N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−プロピオン
アミド76g(0.2モル)を仕込み、78〜82℃で
8時間還流した。その後92℃まで昇温し、留出するア
クリロニトリル20gを留去した。フラスコ内容物を室
温まで冷却し、析出した結晶を濾過した。得られた結晶
物は少量のアクリロニトリルで洗浄後乾燥し、表1に示
した化合物1の2−メチル−3−(N−β−シアノエチ
ル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルア
ミノ)−N−(N−β−シアノエチル−2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−プロピオンアミド
を88.2g純白色結晶として得た。(収率82%対理
論値)
【0019】
【表1】
【0020】融点:121℃〜123℃
【0021】以下、合成例1と同様な操作によって表1
に示した化合物を合成した。 (化合物2〜化合物9)
【0022】合成例で得られた表1の化合物を用い、さ
らに比較のために次の化合物を用いて、高分子材料の安
定化試験を行った例を以下に示す。
【0023】HALS−1:ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート HALS−2:2−メチル−3−(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)−N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンア
ミド
【0024】実施例1 ポリ塩化ビニル樹脂を用い、以下の配合処方でドライブ
レンドした。
【0025】 <配合> ポリ塩化ビニル樹脂 100 部 ジオクチルフタレート 40 ステアリン酸カルシウム 0.5 ステアリン酸亜鉛 1.0 供試化合物 表2記載
【0026】それぞれのドライブレンド物を160℃の
6インチロールにて5分間加熱混練し、厚さ0.2mm
のフイルムとした。得られたフイルムを170℃のギャ
ーオーブンでエージングさせ、黒化するまでの時間を測
定した。黒化迄の時間が長いほど耐熱性に優れることを
意味する。
【0027】同じフイルムを細片にして試験管に入れ、
その試験管の中にグリセリンで湿らせたコンゴーレッド
試験紙を脱脂綿で保存し、蓋をしてその試験管を160
℃のオイルバスに浸した。そして、脱塩酸によりコンゴ
ーレッド試験紙が青変を開始するまでの時間を測定し
た。塩化ビニル樹脂は、劣化により塩化水素ガスを発生
するため、コンゴーレッド試験紙が青変を開始する。
(酸性になる)その開始時間が長いほど、耐熱性に優れ
ることを意味する。
【0028】また、同じフイルム3枚ずつを165℃の
プレス機で圧着し、得られたプレスシートをアイスーパ
ーUVテスター(岩崎電気(株)製)に入れ、設定温度
63℃で、光照射4時間、光未照射で湿潤状態4時間を
1サイクルとして、8サイクル後のフイルム色相を観察
した。8サイクル後の変色が少ないものほど耐候性に優
れることを意味する。それぞれの試験結果を表2に示
す。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のN−β−シアノエチル−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジル−4−アミノ基を
含む立体障害アミン化合物は、高分子材料に配合した場
合に、優れた耐候性を示すとともに、高い耐熱性を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C07D 401/14 211:58 251:34)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示されるN−β−シアノエチル−
    2,2,6,6−テトラメチルピペリジル−4−アミノ
    基を含む立体障害アミン化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 特許請求項1で示される立体障害性アミ
    ン化合物の安定化有効量を含有する安定化された高分子
    組成物。
JP20633596A 1996-07-02 1996-07-02 N−β−シアノエチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物、及びそれを含む高分子組成物 Withdrawn JPH1017551A (ja)

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