JPH10175269A - 高分子水溶液積層体およびその製法 - Google Patents

高分子水溶液積層体およびその製法

Info

Publication number
JPH10175269A
JPH10175269A JP8324842A JP32484296A JPH10175269A JP H10175269 A JPH10175269 A JP H10175269A JP 8324842 A JP8324842 A JP 8324842A JP 32484296 A JP32484296 A JP 32484296A JP H10175269 A JPH10175269 A JP H10175269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
aqueous solution
isobutylene
substrates
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8324842A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Watanabe
晴男 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AFFINITY KK
Original Assignee
AFFINITY KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AFFINITY KK filed Critical AFFINITY KK
Priority to JP8324842A priority Critical patent/JPH10175269A/ja
Publication of JPH10175269A publication Critical patent/JPH10175269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層体内に高分子水溶液を保持することと高
分子水溶液から水の蒸発を防止する封止構造をもつ高分
子水溶液積層体とその製法をうることである。 【解決手段】 反応性基をもつ反応型イソブチレン系重
合体を主成分とする接着性イソブチレン系樹脂封止剤を
使用して外周部を封止をしてなる高分子水溶液積層体で
ある。その製法は、塗布された高分子水溶液をもつ基板
の外周部または対向基板の外周部に接着性イソブチレン
系樹脂封止剤を設けて両基板を真空状態下で密着させて
から基板を大気圧で加圧して高分子水溶液を基板間に封
止する方法等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一部が
透明で直視可能な基板間に機能性をもつ高分子を水溶液
状態で積層した高分子水溶液積層体とその製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、機械的な方法に代えて機能性材料
を組み込んだ複合ガラスを使用して物理化学的に光線を
可逆的に制御する調光ガラスが提案されている。例え
ば、液晶、エレクトロミック、微粒子分極配向、フォト
クロミック、サーモクロミック、サーモトロピック等の
方式がある。また、太陽光エネルギーの居住空間への侵
入を防ぐために熱線吸収ガラスや熱線反射ガラス等が窓
にすでに使用されている。なお、調光ガラスは、社団法
人ニューガラスフォーラムの平成3年度ニューガラス産
業対策調査研究報告書(地球温暖化防止対策)に詳細に
記されているように、快適な居住空間の構築だけでなく
環境保護、省エネルギー対策との関係もあり、これから
の開発が強く期待されている。
【0003】そこで、本発明者は、太陽光エネルギーが
窓に照射していることに注目した。このエネルギーの有
無により、窓ガラスが熱作用の自律応答により白濁散乱
して透明ー不透明の可逆変化、呈色の可逆変化等をおこ
す現象を利用して、快適な居住空間をうる方法を検討し
てきた。この自律応答特性は、照射面のみ遮光して防眩
する特長や省エネルギー効果のみならず施工、メンテナ
ンス、維持費等からも非常に魅力的であることに着目し
てきた。そこで、機能性高分子の水溶液を大面積状態で
透明基板に気泡を持たずに積層し、かつその水溶液の積
層状態を維持できる高分子水溶液積層体をうることが非
常に重要となった。
【0004】従来、液体を積層して比較的大きい面積で
使用されている積層体は、端末表示用にすでに広く使用
されている液晶表示体程度である。本発明のように、機
能性高分子の水溶液をガラス等の基板に積層してなる高
分子水溶液積層体を窓ガラス、広告表示体、太陽電池等
の様に大面積で実際に用いた例はいまだない。そこで、
本発明者は、熱作用によるサーモクロミック、サーモト
ロピック等の特性をもつ機能性高分子水溶液の研究開発
とともに積層体の研究開発も鋭意検討してきた。実用化
するにあたって、水を溶媒とする高分子水溶液からなる
サーモクロミック、サーモトロピック材料を少なくとも
一部が透明な基板で積層してなる積層体は、その外周部
を封止して水の蒸発を防止することが必要であった。そ
の理由は、気泡の発生と濃度変化によるむらの発生を防
止することは、光学機能素子にとって非常に重要なこと
であった。なお、水を溶媒にもつ高分子水溶液として、
サーモクロミック、サーモトロピック材料の例として
は、水と多糖類誘導体からなるライオトロピック型のコ
レステリック液晶、水と多糖類誘導体と両親媒性分子か
らなる水溶液またはハイドロゲル、ビニル系水溶性高分
子の水溶液またはハイドロゲル、水をもつ多成分組成の
ハイドロゲル等があり、電気化学反応(例えば、エレク
トロミック、湿式太陽電池等)を媒介する伝導性をもつ
電解質としての高分子水溶液またはハイドロゲル、防火
ガラス(例えば、日本板硝子社のパイロストップ等)の
発泡断熱層として無機系高分子であるポリケイ酸をも通
常もつケイ酸アルカリ塩の濃厚水溶液である水ガラス、
無機系ハイドロゲル等がある。本発明は、これらの高分
子水溶液(以下、本発明では特に断わりがない限りハイ
ドロゲルも含くめる)の水蒸発を防止する積層体の構造
にあるので、これらサーモクロミック、サーモトロピッ
ク材料の高分子水溶液またはハイドロゲル、伝導性をも
つ高分子水溶液またはハイドロゲル等の詳しい説明はこ
こでは省略する。なお、以下において水と多糖類誘導体
からなるライオトロピック型のコレステリック液晶、水
と多糖類誘導体と両親媒性分子からなる水溶液を代表例
をして主に述べるがこれに限定されるものではない。
【0005】ここで、主に述べるサーモクロミック、サ
ーモトロピック材料の高分子水溶液またはハイドロゲル
である多糖類誘導体からなる高分子水溶液の厚みは、特
に限定されるものではないが0.01から5mm程度で
あり、通常は0.05から2mm程度である。つぎに、
高分子水溶液からの水の蒸発を防止するために外周封止
した積層体の封止構造は、本発明者により鋭意検討され
てきた。本発明者は、すでに特願平6−198942で
詳説したように積層体の外周に枠を設けて、2段封止構
造をとると同時に第1封止と第2封止の間に水の飽和蒸
気および/または液体をもつ保水層を設けて水溶液と平
衡状態をもたせることにより水の蒸発を防止する構造を
開発した。しかし、枠を設けることは、基板または枠寸
法の精度を要求する、枠により厚みが増す、積層体の厚
みごとに枠のサイズを必要とする、多数をマトリックス
に置くと枠が目立つ、部材・工数が増えコスト増とな
る、曲面ガラスに不適、ガラスと金属枠との膨張係数の
差による封止剤の剥離発生等の問題があった。
【0006】そこで、本発明者は、より容易でかつ確実
に封止できる方法について詳細に検討した結果、枠を使
用しない構造を検討して封止積層体の名称で特願平7−
89980、特願平7−209274、特願平8−87
076に出願した。この発明をさらに詳細に鋭意検討し
た結果、特願平8−87075、特願平8−25737
3に示したように封止材料を複合的に使用する2段封止
構造に至った。その結果、60℃以上の温度でも水の膜
透過、すなわち水の蒸発を非常に小さくおさえることを
見出した。図2は、2段封止構造の断面図であって、1
は基板、2は高分子水溶液、4はイソブチレン系樹脂封
止、5は基板を接着固定する架橋反応型封止である。具
体的には、1段目に加圧変形し熱可塑性であり粘着特性
をもつイソブチレン系樹脂封止剤(例えば、テイパ化工
社のPIB−521、横浜ゴム社のハマタイトPRC−
488−Y等)をおき、2段目には基板に接着固定する
液状の架橋反応型封止剤(例えば、アクリル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂等)をおき、主に透湿防止は1段目のイソ
ブチレン系樹脂封止剤が機能し、基板の接着固定には2
段目の架橋反応型封止剤が機能する。また、その積層体
の製法も検討してきた。しかし、本発明者は、さらなる
検討を重ねて2段封止構造をもつことなく、1段封止構
造の簡潔な封止積層体でも良好な結果をうることを見出
し本発明の構造とその製法に到達した。
【0007】従来、有機材料からなる封止構造では、ど
うしても水分子が封止を透過して蒸発してしまい大きい
気泡の発生をみた。特に60℃以上の温度になると急激
に増加することが避けられなかった。このことは、窓、
屋根等の野外の環境にさらされる使用法ができないこと
を意味する。なお、水の透過を完全に防止するには無機
封止剤で封止する方法もあるが、高分子水溶液を均一に
積層するには適さなかった。例えば、低融点ガラスによ
る無機封止は、高温を必要とし使用できなかった。そこ
で、特殊な半田を使用してガラス基板と接合さす方法も
検討したが、10cm角程度の小基板サイズでも超音波
振動を利用する緻密な作業を必要とし、特殊なスポット
接合部を作るにはよいが、ライン状に密封するには適し
た方法ではなくまたピンホール、密着性にも難点が残っ
た。さらに、窓等に使用される1m角以上の大面積積層
体の大量生産には不向きであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、積層体内に高分子水溶液を保持することと高分子水
溶液から水の蒸発を防止する封止構造をもつ高分子水溶
液積層体とその製法をうることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決するためになされたものであり、少なくとも一部
が透明で直視可能な基板間に高分子水溶液を積層して外
周部を封止してなる高分子水溶液積層体において、イソ
ブチレン系重合体を主鎖骨格とする分子の末端または/
および側鎖に反応性基をもつ反応型イソブチレン系重合
体を主成分とする接着性イソブチレン系樹脂封止剤を基
板外周部に設けて両基板を接着固定して高分子水溶液を
封止してなる高分子水溶液積層体及び少なくとも一部が
透明で直視可能な基板間に高分子水溶液を積層しその外
周部を封止してなる積層体の製法において、塗布された
高分子水溶液をもつ基板の外周部または対向基板の外周
部に接着性イソブチレン系樹脂封止剤を設けて両基板を
真空状態下で密着させながら基板を加圧して高分子水溶
液を基板間に封止する高分子水溶液積層体の製法であ
り、少なくとも一部が透明で直視可能な基板間に高分子
水溶液を積層しその外周部を封止してなる積層体の製法
において、空気抜きの孔部を設けて基板の外周部に少な
くとも接着性イソブチレン系樹脂封止剤をおいて高分子
水溶液を内包するように対向基板を積層して両基板を接
着性イソブチレン系樹脂封止剤に密着させながら基板を
より加圧して封止剤をつぶして基板間隔を狭めて脱気と
同時に高分子水溶液を漏らすことなく基板間の内部全体
に展開し封孔する高分子水溶液積層体の製法であり、少
なくとも一部が透明で直視可能な基板間に高分子水溶液
を積層しその外周部を封止してなる積層体の製法におい
て、基板の外周部に接着性イソブチレン系樹脂封止剤を
おいて高分子個体を内包するように対向基板をスペーサ
ーを介して積層して接着性イソブチレン系樹脂封止剤で
両基板を接着させてから孔部から水または水溶液を注入
し封孔する高分子水溶液積層体の製法を提供するもので
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者は、特に枠構造に依存す
ることなく積層基板間の空間のみを利用して1段封止構
造により、本目的である高分子水溶液の保持と水の蒸発
を防止する封止構造とその製法を鋭意検討した。それ
は、水分子の透過を押さえ込み水の蒸発を防止する機能
と一対の基板を接着固定することである。また、本発明
を利用する主要な利用分野は、建築の室内外の窓、車両
の窓、熱素子を設けた表示体等である。特に建築物への
利用には直射太陽光線のエネルギーで自律応答して調光
する窓、天窓、屋根等の室外用と熱素子により温度制御
して調光する間仕切り(電子カーテン)等の室内用とが
ある。当然、室外用は、特に夏季において60℃程度の
温度に達するためにより確実に水の蒸発を防止すること
が大切である。また、室内用は、熱素子による加温があ
っても体温レベルでよく40℃以下で十分に調光制御で
きる。しかし、水の蒸発は、有機封止であるかぎり完全
に止めることは出来ないので、室内・室外に関係なく、
まず水の透水を最小にする材料を選択することは非常に
重要であり、その材料を簡潔な構造で維持固定する構造
とその製法を追求して本発明に至った。
【0011】その結果、高分子水溶液をもつ積層体の断
面図を図1に示した。1は基板、2は高分子水溶液、3
は接着性イソブチレン系樹脂封止剤である。このように
封止剤を1段のみの使用で高分子水溶液積層体から水の
蒸発を無視できる程度までに小さくすることができた。
なお、特に図示しないが、必要におうじて外周部にスペ
ーサー(例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ、ガラスフ
ァイバー、金属線、細長いガラス板、細長い金属板等)
を介して封止をしてもよく、また高分子水溶液2にスペ
ーサー(例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ等)を散布
してあってもよい。さらに、網状のものをスペーサーと
して面状に設けてもよい。接着性イソブチレン系樹脂封
止剤3によって1段封止のみで水の蒸発を防止し、基板
の接着固定を可能にした。この封止の幅は、積層基板の
サイズ、目的等により選択でき特に限定されるものでは
ないが、各幅は3mmから30mm程度でよく、通常は
5mmから15mm程度でよい。
【0012】接着性イソブチレン系樹脂封止剤は、少な
くともイソブチレン系重合体を主鎖骨格とする分子の末
端または/および側鎖に反応性基をもつ反応型イソブチ
レン系重合体をもち、低透湿性と接着性をともにもつ封
止剤である。この反応基には、例えば、反応性ケイ素基
(例えば、鐘淵化学工業社のエピオンーS等)、オレフ
ィン基(例えば、鐘淵化学工業社のエピオンーA等)等
がある。具体的な化合物、組成物としては、特開平4−
103606、特開平8−12723、特開平8−19
8644等に開示されている。反応型イソブチレン系重
合体は、主鎖成分が単量体成分として90%以上のイソ
ブチレン単位を含むイソブチレン系重合体であって数平
均分子量を500〜300,000、好ましくは500
〜100,000がよく、さらに好ましくは1,000
〜40,000程度の流動性を有する粘調な液体が取扱
やすさ、イソブチレン特有のゴム的弾性、低い水蒸気透
過性、耐候性、耐熱性、電気絶縁性等の点から特に好ま
しい。イソブチレン以外の反復単位としてイソブチレン
と共重合が可能な不飽和炭化水素を含んでいても良い。
このようなモノマーとして、例えば、2−ブテン、2−
メチル−1−ブテン、ペンテン等の脂肪族オレフィン
類、シクロペンタジエン等のジエン類、スチレン等のス
チレン類等をあげることができる。
【0013】つぎに、反応基に関しのべる。本発明にお
ける反応性ケイ素基とは、シラノール縮合触媒の存在下
または非存在下で水分により加水分解を受ける加水分解
性基がケイ素原子に結合している基を意味し、加水分解
性基の例として、例えば、水素原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、アミド基、メルカプト基、ハロゲン原子
などがある。これらのうちでは、加水分解性がマイルド
で取扱しやすい点から、アルコキシ基が特に好ましい。
この加水分解性基は1個のケイ素原子に1〜3個の範囲
で結合することができ、2個以上結合する場合には、そ
れは同じであってもよく異なっていてもよい。その合成
法は、例えば、窒素雰囲気下で塩化白金触媒を用いてジ
メトキシメチルシランを−CH=CH2基含有のイソブ
チレン系重合体に付加することでえられる。また、オレ
フィン基として例えば、アルケニル基をあげることがで
きる。アルケニル基を前述したイソブチレン系重合体に
導入する方法については、重合後にアルケニル基を導入
する方法と重合中にアルケニル基を導入する方法とがあ
る。重合後にアルケニル基を導入する方法としては、例
えば、末端、主鎖または側鎖に水酸基を有する場合は、
その水酸基を−ONaや−OK等のメタルオキシ基に変
換した後、不飽和ハロゲン化合物、例えば、容易に反応
するアリルクロライド等を反応させることにより、アル
ケニル基を有するイソブチレン系重合体が製造される。
このようにして、イソブチレンユニットを基本としてな
る炭化水素だけからなるイソブチレン系重合体は、メチ
ル基効果と疎水性により水蒸気透過性が非常に低い樹脂
であり、そこに反応性基を導入しえた結果、封止剤の成
分として非常に有用な重合体となった。
【0014】つぎに、接着性イソブチレン系樹脂封止剤
の組成物の説明をする。有効成分である反応性ケイ素基
を有するイソブチレン系重合体のほかに、反応性ケイ素
基を有するイソブチレン系重合体成分を硬化させるため
に通常使用されるシラノール縮合触媒(例えば、オクチ
ル酸スズ、テトラブチルチタネート等)、水分(例え
ば、水、Na2SO4・10H2O等)、接着付与剤(例
えば、エポキシ樹脂、シランカップリング剤、アルキル
チタネート剤等)を必須成分とする組成物である。当
然、物性調整剤としての各種シラン化合物(例えば、M
e3SiOH、Et3SiOH、Ph3SiOH、Me2S
i(OMe)2等)を必要に応じて使用しうるのはもち
ろん、酸化防止剤(チバガイギー社のイルガノックス1
010等)、各種フィラー(例えば、シリカ、微粉末シ
リカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム等)、可塑剤
(例えば、水素添加ポリブテン、液状ポリブタジエン
等)、紫外線吸収剤、滑剤、顔料等などが必要に応じて
添加されてもよい。なお、反応性ケイ素基は、加水分解
して架橋反応するので本発明のように高分子水溶液を囲
むように使用される場合は、経時的に水分子拡散により
未反応基が反応していくことになりむしろ好ましいとい
える。シランカップリング剤等を基板に塗布して封止剤
と基板の接着性を向上させることもできる。
【0015】また、次の接着性イソブチレン系樹脂封止
剤として、アルケニル基を有するイソブチレン系重合
体、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する
硬化剤(例えば、ポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン等)、ヒドロシリル化触媒(例えば、塩化白金酸、R
hCl3、FeCl3、TiCl4等)および接着付与剤
(例えば、エポキシ樹脂のエピコート828、トリレン
ジイソシアネート等)を必須成分とする組成物である。
当然、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料等などが
必要に応じて添加されてもよい。また、ヒドロシリル基
を有する硬化剤の保存安定性改良剤(例えば、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール等)を添加することにより、組成
物に一液性を付与する目的に利用できる。
【0016】上述のように、本発明に使用する接着性イ
ソブチレン系樹脂封止剤に用いる反応型イソブチレン系
重合体は室温または100℃以下の低温加熱で硬化させ
ることができ、優れた機械的性質を有し、ガラスに長期
間にわたって安定して接着させることが可能なゴム状物
にすることができる。この接着性は、高分子水溶液積層
体が垂直状態に窓枠にセットされた時に、高分子水溶液
の重量を支えるために非常に重要であった。従来のイソ
ブチレン系樹脂封止剤は、密着性はあるが接着力が不十
分であったために高分子水溶液の重量を支える力は全く
なく1段封止では使用できなかった。また、この反応型
イソブチレン系重合体を用いた接着性イソブチレン系樹
脂封止剤3は、常温で適度な粘性、チキソトロピー性を
有する流動状物にすることができ、製造時の作業性も良
好であった。硬化したゴム状物は、水分透過性が低く、
耐候性、耐候接着性が良好であった。
【0017】当然、封止をさらによりよくするために、
低水分透過性、接着性を増強するために、接着性イソブ
チレン系樹脂封止剤3の外周に第2の封止として液状で
反応性をもつアクリル系樹脂(例えば、サンライズメイ
セイ社のホトボンド#300に比較して若干弾性を示す
鉛市社のFINELEX−PL、ダイセル・ユーシービ
ー社のUVEKOL−S15等)、エポキシ系樹脂(例
えば、テイパ化工社のエポセットEL−556、セメダ
イン社のEP−170、東レチオコール社のフレップ
等)、ウレタン系樹脂(例えば、ケマリング社のGD6
77、テイパ化工社のポニーシーラーU−2000、ト
ーヨーポリマー社のルビロンK等)、ポリサルファイド
系樹脂(例えば、テイパ化工社のペア・シール2HD、
横浜ゴム社のハマタイトSM−5100、ケマリング社
のDG116等)、シリコーン系樹脂(例えば、信越化
学社のシーラント45、ケマリング社のGD528等)
等の液状の架橋反応型封止剤を使用してもよい。ここで
いう液状とは、特に粘度を限定する必要はなく、狭い基
板間に注入できる低粘度液体から接着性イソブチレン系
樹脂封止剤3と第2の封止を同時において外部加圧で流
動変形をする高粘度流動体まで広くとりえる。例えば、
アクリル系樹脂である液状感光性樹脂のサンライズメイ
セイ社のホトボンド#300は、外周部に注入して紫外
線を照射すれば固化でき、短時間で目的の接着固化でき
非常に有用であった。この架橋反応型の封止剤は、温度
が上昇しても基板を強固に接着固定し、接着性イソブチ
レン系樹脂封止剤3を補強できるので非常に有用であっ
た。
【0018】さらに、水の蒸発をより確実に防止する封
止構造として、保水層6を設ける封止がある。図3、図
4は、その保水層6を設けた高分子水溶液積層体の断面
図である。保水層6は、例えば、図3は水袋層であり、
図4は水層である。この様に、接着性イソブチレン系樹
脂封止3を介して高分子水溶液2と独立に保水層6を設
けて水の飽和蒸気および/または液体をおくと、保水層
6と高分子水溶液2の間に飽和平衡が成立して高分子水
溶液2から水の蒸発を防止できる。ようするに、保水層
6の水の存在が緩衝になって高分子水溶液2に気泡の発
生と濃度変化によるむらの発生を防止できた。図3は、
水袋を接着性イソブチレン系樹脂封止3を設けると同時
におくとよい。水袋は、筒状のチューブ内に水を持たせ
たものであり、そのフィルムは、水分子が透過すればよ
く特に限定することなくプラスチック系のフィルムは広
く使用でき、特に熱溶融シールできる熱可塑性のフィル
ム(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンン等)は簡
便に真空パックした状態で水を筒状に内包することがで
き使用し易い。また、ラミネートされた複合フィルム、
接着層をもつフィルム、水蒸気状態の水分子のみ透過し
易いフィルム等の加工フィルムも広く利用できる。当
然、プラスチック系のフィルムは水分子を透過して周囲
は飽和状態の環境を提供する。このフィルムの厚みは、
特に厚みに限定されるものではまいが、薄い方が水の内
包量をより多くとれるので好ましい。通常は、0.01
mmから0.1mm程度から選択すればよい。さらに、
特殊な水袋として水をもつマイクロカプセルでもよい。
図4は、接着性イソブチレン系樹脂封止3を2段にして
その間に水を注入して保水層6としたものである。この
保水層6は、特に水袋を必要とせずにこの保水層6に水
を注入すれば形成できるので非常に有用な方法である。
水を浸透拡散できる線状体(例えば、綿糸、綿布、高吸
水性ポリマー等)をおいて保水層6が連続状態をとれる
ようにして接着性イソブチレン系樹脂封止3の2段構造
を加圧積層工程でも確実に形成できるように工夫しても
よい。また、この接着性イソブチレン系樹脂封止3を2
段に限定することなく3段以上にしてもよい。さらに、
特に図示しないが、図1で反応性ケイ素基を有するイソ
ブチレン系重合体をもつ接着性イソブチレン系樹脂封止
剤に水をもつマイクロカプセル等を練り込んである封止
でもよい。なお、各図にはスペーサーを特に図示してな
いが適宜必要に応じて封止部、高分子水溶液層に設ける
ことは非常に有用である。
【0019】つぎに、図5は、図1の封止構造をもつ平
面図の例である。2は高分子水溶液であり、3は接着性
イソブチレン系樹脂封止ある。この封止構造は、脱気や
注水する孔部を持たない点にある。完全に接着性イソブ
チレン系樹脂封止3により外周を封止できるため安定し
て確実に封止形成できる。この製法の基本は、少なくと
も封止となる接着性イソブチレン系樹脂封止剤3を基板
外周に設け、高分子水溶液2を基板に塗布等で適量お
き、その後真空槽内で減圧脱気させてから、真空環境下
で対向基板を密着加圧して高分子水溶液2を基板間に積
層して接着性イソブチレン系樹脂封止3とも密着して気
泡の持たない積層体をうる方法である。その真空度は、
蒸着膜を形成するような高真空を必要とせず、水の蒸発
もあるので通常の真空ポンプ(例えば、油回転真空ポン
プ等)の減圧でよく、その程度も基板サイズ、使用法等
により選択すればよく特別に限定されるものではない。
この減圧真空状態で高分子水溶液2は発泡するが、これ
は脱酸素(酸化を低減でき品質向上に寄与する)と脱気
泡の効果があり好ましい。また、装置から常圧状態に取
出した時点で一部気泡の残存や発泡蒸発による濃度むら
が観察されたが、気泡は室内放置で高分子水溶液2に吸
収され、むらは水拡散により均一化してすみやかに消失
した。なお、基板の外周部に端部効果で特異的な加圧が
加わるので、基板の外側に沿って補助土手(例えば、同
厚の板等)を設けたり、封止部にスぺーサーを設けると
よい。なお、50cm角以上、さらに明確になるのは1
m角以上の窓ガラスを垂直に施工するとと、高分子水溶
液2が自重により落下して膜厚が上部と下部で差異が生
じて遮光性に差が生ずるが、この点をより確実に防止す
る方法は、スペーサーを基板間に配して膜厚を制御する
とよい。この結果、水平から垂直まで施工角度に依存す
ることなく従来のガラス同様に利用できることを意味す
る。当然、高分子水溶液2が接着性イソブチレン系樹脂
封止3の領域に流れ込む前に、両基板が接着性イソブチ
レン系樹脂封止剤を介して密着し高分子水溶液2が内包
されて高分子水溶液積層体となる。その後、反応が進行
して硬化と接着をおこして封止の機能をもつようにな
る。
【0020】より具体的には、真空槽内を上下にゴムシ
ートで分割して、下段に積層する基板を置き上段をあか
してしておく。上段と下段を同時に真空ポンプ(例えば
油回転真空ポンプ等)で吸引減圧して内部を同じ真空状
態にて下段に置いた積層する基板を真空状態にさらして
から、上段のみを常圧にもどすことで単位センチメート
ルあたり約1kgの大気圧が均等に基板に加わり、真空
状態下で大気圧の加圧を利用して積層体を形成できた。
基板の積層に関しては、高分子水溶液2をマスク塗布等
で均一膜厚にした塗布膜、均等ピッチに円形またはスト
ライプ状に塗布した塗布膜等を形成した基板を真空槽内
におき、その上から対向基板を真空槽内で積層すればよ
い。当然、封止となる接着性イソブチレン系樹脂封止剤
3を外周に設けておく。また、スペーサーは、全面にビ
ーズを散布してもよく、接着性イソブチレン系樹脂封止
剤3に混入してもよく、封止部に線材、細長い板材を置
いても良い。特に板材は、塗布膜の土手になりはみ出し
防止に効果的である。さらに、基板全体に網状のスペー
サーを設けて厚みを制御してもよい。このように、本発
明の製法は、液晶表示パネルの液晶注入のように孔部か
ら注入できる低粘度液体ではなく、高粘度の高分子水溶
液を積層することにある。よって、孔部または注射針等
で注入できる100cp以下の低粘度の高分子水溶液で
はなく、100cp以上、さらに500cp以上から数
100万cpの高粘度であり、通常は1000cpから
200万cp程度である高分子水溶液である。あまり粘
度が低いと対流によるむらの発生があり窓、表示体等に
は好ましくない。よって、この点からも耐久性をもって
高粘度の高分子水溶液を積層できる製法を確立する必要
があった。
【0021】さらに、本発明者は汎用性のある製法を検
討した。その製法は、前記した仮積層状態をさらに進め
て常圧下で目的を達成する方法である。その方法は、接
着性イソブチレン系樹脂封止剤3を基板外周に設け、中
央部に高分子水溶液2を必要量流し込み、その後対向基
板を気泡混入をさけて高分子水溶液2と接触させるとと
もに基板間を狭めて高さを高くしてある封止剤とも密着
させて、中心部に高分子水溶液2を基板外周部に広く空
気層をもつ状態に積層する。なお、4角に中空棒(例え
ば、注射針等)をおいて空気抜けを設ける。この状態で
加圧していくと、中央部の高分子水溶液2は、徐々に外
周部に設けた封止に向って広がり、ほぼ4辺の中央の封
止壁に到達してから横方向に拡大した。その結果、高分
子水溶液2は外部にもれることなく、内包された空気は
中空棒より外部に抜け最終的には完全に空気層、気泡は
なくなり、封止も目的厚まで潰されて良好な積層体をえ
た。このように、接着性イソブチレン系樹脂封止剤3の
存在により、高分子水溶液2は、外にはみ出すことなく
均一に積層できた。なお、中空棒を使用せずに4角を凹
にして空気抜けとしてもよい。つぎに、この方法で速や
かに積層体をうるには、基板が封止剤と密着後、4角に
設けた中空棒より例えば油回転真空ポンプで吸引減圧し
て内部の空気を脱気して真空状態にすると、大気圧の加
圧も同時に起こり高分子水溶液2と封止剤がつぶされ
て、気泡もなく良好に積層された。さらに、前記した真
空槽を使用することなく、積層基板全体をこの大気圧で
加圧する方法もある。押しつぶされたときに空気がたま
る箇所(例えば、4角等)に中空棒を設けて仮積層状態
の積層基板をゴム袋に入れた。この状態でゴム袋内部を
減圧真空にすると脱気とともに大気圧で加圧されて目的
の積層状態になった。ゴム袋から取り出して中空棒を除
去して封孔して大気圧の加圧のみによる積層体をえた。
この時、4角の凹部を広くとり脱気速度を高め、加圧と
ともに中空棒が接着性イソブチレン系樹脂封止剤3と密
着して最終過程で中空棒のみから脱気するようにすると
積層速度を非常に速めることができた。当然、必要に応
じて人工的な機械的加圧を加味してもよい。これら積層
のための人工的な加圧方法は、特に限定されるものでは
ないが、大面積を精度よく平行加圧するには、油圧によ
る面プレス、ロールプレス等がある。特にロールプレス
法は、X軸をシリンダーでY軸を基板移動で精度をとり
往復運動を繰り返しながら厚み方向のギャップを徐々に
変えていくことにより超大型基板を±20nm程度の精
度をもって均一加圧でき有用である。この大型ロールプ
レスは、鉄鋼の圧延、製紙のカレンダープレス等に使用
されており特に説明するまでもない。より高い精度を必
要であれば条件の最適化によりこの改善は可能である。
また、曲面基板を積層する場合は、プレス金型のたわみ
に関する問題が少なくなるので水平プレスによる積層の
ような問題はなく、曲面金型で積層体をプレスすること
により曲面の高分子水溶液積層体をえた。さらに、基板
形状が、円形、楕円、湾曲変形等の場合は、適当な箇所
に孔部を設ければよい。仮に残存した気泡は、封止壁に
寄せてから注射針を打ち込み脱気することもできた。当
然、スペーサーを有効に利用すると好ましい。
【0022】さらに、この孔部を利用する製法として、
高分子個体膜を積層体内部で溶解して高分子水溶液2に
することもできる。ようするに、例えば、高分子膜、粒
子等をスペーサーを介して対向基板を積層して、高分子
個体をもつ積層体とする。特に、塗布膜は完全に乾燥し
ている必要はなく少々粘着性をもつ程度でもよい。その
後、注射針を通して脱気と注水をして基板間で溶解均一
化させる方法である。ここで、積層基板を加熱(例え
ば、80℃)して注水して加温状態で封孔することで使
用時の温度(例えば、40℃)では内部が体積収縮した
状態にすることができた。また、内部を真空状態にして
から注水する方法も有用である。なお、高分子個体が水
に溶解するときに水に溶存していた空気が遊離して微小
気泡の発生をおこす時は、事前に水の脱気処理をしてお
くとよい。また、注入液は、注入できればよく水に限ら
ず添加剤等をもつ水溶液でもよい。接着性イソブチレン
系樹脂封止3は、説明するまでもなく前記製法と同様に
処理すればよい。封孔は、感光性樹脂等で処理すればよ
い。以上のように、これらの積層法の画期的な特長は、
真空蒸着装置のような高価な大型高真空槽の設備を必要
とせずに全てのサイズに自由に対応できることである。
特に窓ガラスの場合はサイズフリーで供給できること
が、建築物の設計自由度を確保するにあたり当然とされ
ている。特に、5m以上にもおよぶ時もある建材用途に
は非常に有効な製法である。
【0023】本発明者は、水の蒸発の程度を直接観察す
るために、以下のような実験をした。はじめに、反応性
基をもつ反応型イソブチレン系重合体を主成分とする接
着性イソブチレン系樹脂封止剤を3種用意した。加水分
解性シリル基である−SiCH3(OCH3)2をもつ反
応型イソブチレン系重合体(鐘淵化学工業の商品名:エ
ピオン−S)100重量部、水素添加ポリブテン(商品
名:ポリブテンOH)55重量部、エプキシ樹脂(商品
名:エピコート828)5重量部、酸化防止剤(商品
名:イルガノックス1010)1重量部、Na2SO4・
10H2O(湿分の供給として)5重量部、炭酸カルシ
ウム(商品名:ビスコライト−R)100重量部を3本
ペイントロールを使用して十分に混練したのち、別に調
整しておいたオクチル酸スズ3重量部、ラウリルアミン
0.75重量部からなるシラノール縮合触媒を添加し、
十分に混練して接着性イソブチレン系樹脂封止剤(以
下、IB−Sと記す)とした。
【0024】2番目に、オレフィン基をもつ反応型イソ
ブチレン系重合体(鐘淵化学工業の商品名:エピオン−
A)100重量部に対し、1,10−デシレン−ビス−
2,2−(2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラ
シロキサン)中の−SiH基のモル数がエピオン−A中
のオレフィン基のモル数とほぼ当量になるように2重量
部を秤量した。これに白金−ビニルシロキサン触媒のキ
シレン溶液を白金のモル数がエピオン−A中のオレフィ
ン基のモル数に対して0.0002当量になるように秤
量し、さらにエピオン−A100重量部に対し、トリレ
ンジイソシアネート1重量部、酸化防止剤(商品名:イ
ルガノックス1010)1重量部、微粉末シリカ(商品
名:R972V)10重量部を添加した。この組成物を
十分に混練して接着性イソブチレン系樹脂封止剤(以
下、IB−A1と記す)とした。
【0025】3番目に、2番目の組成物に、さらに添加
物として、可塑剤(商品名:PS−32)80重量部、
炭酸カルシウム(商品名:カルファイン200M)10
0重量部、カーボンブラック(商品名:CB#20)3
0重量部を加えて、十分に混練して接着性イソブチレン
系樹脂封止剤(以下、IB−A2と記す)とした。
【0026】つぎに、5cm角で3mm厚のガラス基板
にギャップ約0.8mmで外周封止してから、脱気した
水を注入・封孔をして外周封止からの水の透過、蒸発状
態をテスト・観察した。封止幅を約12mmとし、封止
剤は基板積層後室温で3日間、45℃で5日間養生させ
た。上記3種類の封止剤を変えて積層体を作成した。水
は、注射針を2本さして注水と脱気をした。封孔は、全
てサンライズメイセイ社のホトボンド#300を孔部に
おき注射針を除去し紫外線照射した。そして、IB−S
封止剤からなるS積層体、IB−A1封止剤からなるA
1積層体、IB−A2封止剤からなるA2積層体、比較
例としてイソブチレン系樹脂のテイパ化工社のPIB−
521封止剤からなるP積層体を作成した。これら積層
体を60℃、70℃、80℃の恒温槽内で1,000時
間放置して気泡の発生、成長状況を比較検討した。その
結果は、S積層体、A1積層体、A2積層体ともに同様
な結果をえた。60℃、70℃は1,000時間後でも
特に問題なく、観察された気泡も無視しえる程度であっ
た。なお、80℃になると1,000時間後には0.5
〜1mm程度の気泡が封止部にそって観察されたが、建
材の使用に支障をきたすほどではなかった。しかし、比
較例のP積層体は、80℃では120時間後には1mm
程度の気泡が封止壁に沿って多数発生し、その後気泡も
成長し400時間には大気泡を観察した。また、60
℃、70℃でも1以上の気泡の成長と数は明らかに時間
とともに拡大し実用に耐えるものではなかった。この結
果は、本発明に使用した接着性イソブチレン系樹脂封止
剤は、接着により基板界面からの水分子透過をおさえ、
かつ3次元架橋による分子鎖の拘束によるものと考えら
れる。つぎに、水の代わりに実施例1で調整した温度依
存で透明状態と白濁遮光状態を可逆変化する高分子水溶
液を積層して同様な実験観察をした。その結果は、気泡
の数、成長とも比較して遅くなったが、全体の傾向は水
と同様であった。実際の環境は、高温となる夏季では湿
度がテスト条件より高い状態となるので水の蒸発はもう
一回り小さくなり、本発明の構造が非常に有効であるこ
とが分かった。
【0027】本発明者は、昨年の東京地区で真夏、正午
〜2時、快晴、外気温32〜34℃、無風状態の条件で
住宅、店舗、オフィスビル等の窓ガラス、窓枠フレーム
を表面温度計で温度を実態調査したところ、通常は60
℃弱が多く、65℃を越える測定結果は非常にまれであ
った。よって、約20℃も高い温度で1000時間、そ
れも乾燥空気条件(通常、夏季は高湿度)のもとで良好
の結果をえたことは、1日に2時間高温になる日を1年
で50日としても10年の耐久性をもつことになり、上
記のより苛酷な条件での結果をあわせて考えると、本発
明のように基板間に有機材料を配置する封止構造で透水
性の課題を解決しえたことは非常に驚くべき成果であ
る。また、本発明による高分子水溶液積層体は、液晶表
示体のように情報伝達を目的とするわけでなく、主に建
材に使用されるので1mm以下の微小気泡が多少発生し
ても透視性に影響はなく、実使用において全く問題ない
といえる。
【0028】つぎに、本発明で使用する高分子水溶液2
は、本発明の主体ではないので詳説しないが有機系、無
機系に関係なく広く本発明に関係する。高分子水溶液2
は、広い意味で使用しており、例えば、水に溶解して溶
液になる水溶性高分子の水溶液、高分子と水からなるラ
イオトロピック型の高分子液晶、疎水基をもつ水溶性高
分子のハイドロゲル、架橋型高分子のハイドロゲル、無
機低分子と無機高分子が混在している水ガラス、無機型
ハイドロゲル等がある。このように、本発明は、水の蒸
発を防止することが必要な積層体に限定されることなく
広く使用できる。当然、各種の添加剤を添加することも
できる。例えば、疎水基をもつ水溶性高分子のハイドロ
ゲルの相分離を防ぎ均一可逆性をもたらす両親媒性分
子、ハイドロゲルの相転移温度をシフトさせる水溶性無
機電解質、水溶性防腐剤、水溶性着色剤、水溶性紫外線
吸収剤、溶媒解質する有機溶媒等の低分子化合物があ
る。もうすこし説明すると、例えば、プロピレンオキサ
イドを高付加して得られるヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルプルラン、ヒドロキシプロピル
デキストラン等がある。なかでもセルロース誘導体は、
安定性が高く重要である。特記しない限り、セルロース
誘導体を主体として記述するが、もちろん本発明はこれ
に限定されるものではない。このセルロース誘導体に付
加された各種の官能基やその付加方法は、朝倉書店の出
版である大有機化学第19巻に詳細に開示されており、
これらの方法と一般の付加反応を組み合わせることによ
り、水酸基、低級アルキル基、ハロゲン基等を付加せし
めることによって親水性疎水性バランスを調製できる。
また、その他の例として、可逆的に曇点現象を示す水溶
性高分子があり例えば、ポリビニルアルコール系のポリ
ビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチルエーテ
ル等、ポリアクリルアミド誘導体(例えば、ポリN−イ
ソプロピルアクリルアミド、ポリN−イソプロピルメタ
クリルアミド、ポリN−メチルN−エチルアクリルアミ
ド等)等がある。さらに、エレクトロクロミック、湿式
太陽電池等の電解質層のハイドロゲル、防火ガラスに使
用される無機系ハイドロゲル(例えば、水ガラス、特開
平5−221620のゲル等)等の特殊ハイドロゲルや
イオン性高分子の水溶液、ゲル等も含めて各種の高分子
水溶液2の積層体に本発明は有用である。
【0029】基板は、ガラスではソーダライムガラス、
ホウ珪酸ガラス、熱線吸収ガラス、紫外線吸収ガラス等
があり特に限定されることなく広く使用できる。また、
強化ガラス、耐熱ガラス、合わせガラス、網入りガラ
ス、複層ガラス等の板ガラスも特に限定することなく使
用できる。なお、高分子水溶液2、封止剤等を太陽光線
の紫外線から保護するには紫外線吸収・カットガラスが
重要であり、例えば、紫外線を吸収するセントラル硝子
社のグリーンラルSP、旭硝子社のサングリーン、日本
電気硝子社のファイアライト等があり、紫外線をハロゲ
ン化銅の微粒子散乱でカットする五鈴精工硝子社のIT
Y等があり、酸化亜鉛、酸化チタン等の超微粒子を塗布
した板ガラス、東燃社のポリシラザンベース無機型UV
カット膜を塗布した板ガラス等がある。ただ、一般のソ
ーダライムガラスで厚みが約5mm以上であると350
nm以下の紫外線透過が急激に小さくなり耐候性の面で
好ましい。この基板サイズは、特に限定されることなく
使用でき、建築、車両等広く使用できる。また、本発明
は、少なくとも一部が透明であればよく、片側がガラス
でもう一方が非透明板でもよく、例えば、金属板(例え
ば、アルミ板、ステンレス板、チタン板等)、セラミッ
クス板等を用いてもよい。これは、表示体、広告板、壁
板等に利用できる。当然、説明するまでもなく本発明
は、透明発熱体、発熱塗料、発熱線等の熱素子を付加し
たガラス基板にも使用でき室内使用の間仕切り等にも有
用である。
【0030】スペーサーは、必要におうじて外周部にス
ペーサー(例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ、ガラス
ファイバー、金属線、細長いガラス板、細長い金属板
等)を介して封止をしてもよく、また高分子水溶液2に
おくスペーサーは、球状、線状、網状等とくに限定され
ることなく広く使用せきる。特に透視性を確保したい場
合は、高分子水溶液2の領域に球状のスペーサーを配置
すると好ましい。このスペーサーは、基板に透明接着剤
(例えば、シリコーン樹脂等)で固定してもよく、それ
も周期的に等ピッチでおくと機能的にも視覚的にも好ま
しい。このピッチは、ガラス基板の厚み、高分子水溶液
2の層厚の誤差許容量等に依存するが、例えば、球状ビ
ーズでは、1cmから30cm程度の範囲から選択すれ
ばよい。この配置法は、例えば、点状に接着剤を周期的
においてからビーズをまぶす方法、機械的に1ビーズを
接着していく方法等がある。また、高分子水溶液2の膜
厚を考慮してビーズ径を決めて散布し、基板間で加圧固
定させる方法でもよい。さらなる工夫として、ガラス基
板表面に微小な凸凹を設けてビーズをトラップするよう
にしてもよい。人間の目の解像力は、対象をみる距離に
も依存するが0.2mm以下になれば、さらに好ましく
は0.1mm以下になれば視認できなくなり全く問題に
ならない。ビーズの置き方として、この凸凹部に高分子
水溶液2の希釈液を微量おきビーズを粘着させて乾燥す
れば目的の場所に固定でき、かつ凸凹部にビーズをトラ
ップすることができる。本発明ではこの凸凹が高分子水
溶液2で濡れるために、この凸凹が透明なガラス、樹脂
等であればさらに視認し難くなる。また、線状、網状の
スペーサーは、端部を封止剤に掛けることで確実に固定
することができる。ガラス線、二軸のガラス網、三軸の
ガラス網(例えば、日東紡社の三軸組布等)を使用すれ
ば、透明性は十分に確保でき、また白濁時も細線である
ために特に問題にならなかった。例えば、従来の網入り
ガラスを参照すれば容易に理解できる。また、基板に接
着性をもつ材料(例えば、架橋硬化性樹脂、無機系接着
剤等)を点状、線状、網状にギャップをもって形成して
スペーサーとすることもできる。このギャップの高さを
同一の積層体内で変えて膜厚を制御してもよいし、また
例えば、上部のみに配するように部分的においてもよ
い。さらに、スペーサーを光学的に最適にするには、高
分子水溶液2にスペーサーの屈折率をよりちかずけると
透明時の透視快適性をより良くすることができる。しか
し、スペーサーとしては、ギャップを維持できれば特に
透明、不透明に関係なくガラス、金属、セラミックス、
樹脂等広く使用できる。さらに、線状、網状のスペーサ
ーは、そのピッチにより光線の制御もできるので、例え
ば、低温時の透明状態をレースカーテンのようにピッチ
を1cm以下にしてシースルー状態にして使用してもよ
い。当然、模様を付加したスペーサーを用いて華麗な模
様をもつ調光ガラスにすることもできる。なお、30c
m角以下の小型サイズではスペーサーを必ずしも必要と
しないが、スペーサーがあると50cm角以上になると
大面積基板を均一に加圧しやすく、積層体の膜厚の制御
とともに膜厚の保持と耐久性のある封止構造をもった高
分子水溶液積層体をうることができた。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに説明す
る。なお、これらの実施例には主に多糖類誘導体のヒド
ロキシプロピルセルロースの高分子水溶液を用いたが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
【0032】実施例1 ヒドロキシプロピルセルロース(ヒドロキシルプロピル
基:62.4%、2%水溶液粘度:8.5cps、重量
平均分子量:約60000)100重量部、ポリオキシ
プロピレン2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3
−プロパンジオール(平均分子量400)20重量部、
塩化ナトリウム6重量部および純水200重量部からな
る高粘度の高分子水溶液を調整した。30cm角、3m
m厚のソーダライムガラス基板の外周に幅15mmでマ
スクして、高分子水溶液を0.8mm厚でマスク塗布し
た。マスクされた外周部に封止剤IB−Sを厚み1m
m、幅10mmで最外周部を約5mmあけて塗布した。
つぎに、真空装置を用いて、この塗布基板をゴムで上下
2層に区分けされた下層に置き、それに対向するように
浮かしてソーダライムガラス基板を設けて、油回転真空
ポンプで上下2層とも約1Torrに減圧真空にしてか
ら、対向基板を塗布基板に接触させて、そして上層のみ
を常圧にもどしてゴム板を介して大気圧で積層体を真空
環境下で加圧した。その結果、高分子水溶液が封止から
はみ出すことなく高分子水溶液を封止積層できた。その
後、取り出して室温で3日間放置後、50℃で5日間養
成させて封止剤を接着個化させた。なお、発泡による点
状の濃度むらを見たが室温放置で速やかに消え良好な高
分子水溶液積層体をえた。この積層体を垂直状態で放置
したが特に変化はなく良好であった。また、基板の外周
部にゴム板により特異な圧力を掛けないように、厚み約
7mm、幅20mm程度の枠を設けると好ましかった。
【0033】実施例2 実施例1の封止剤IB−Sを封止剤IB−A1に代えて
実施例1と同様に積層処理した。結果は、良好で特に問
題はなかった。
【0034】実施例3 実施例1の封止剤IB−Sを封止剤IB−A2に代えて
実施例1と同様に積層処理した。結果は、良好で特に問
題はなかった。
【0035】実施例4 1m角、5mm厚のソーダライムガラス基板に実施例1
で使用した封止剤IB−A2を同様に置き、これに沿わ
して0.7mm径のステンレスワイヤーを長さ6cmで
10cmピッチで封止剤の中心に置き封止部スペーサー
とした。実施例1で調整した高分子水溶液を約10cm
ピッチで81ヶ所に約11gを円形状におき、さらに約
0.7mmのガラスビーズを適量散布した。その後、実
施例1と同様に真空状態にしてから対向基板を接触させ
ゴム板を介して大気圧で加圧して内側全体に高分子水溶
液を展開して積層体とし、同様に熱処理した。この高分
子水溶液積層体を垂直に置いて観察したところ、特に問
題なく良好な状態を1ヶ月以上維持した。
【0036】実施例5 実施例1で使用したヒドロキシプロピルセルロース10
0重量部に純水70重量部からなる高粘度の高分子水溶
液を調整した。これは、可視光線を選択散乱して呈色を
示すライオトロピック型の高分子コレステリック液晶で
ある。実施例1と同じ基板に実施例1と同様に高分子コ
レステリック液晶を塗布して、後は実施例1と同様にし
て高分子水溶液積層体をえた。その結果、封止からはみ
出すことなく良好なコレステリック液晶である高分子水
溶液の積層体をえた。
【0037】実施例6 実施例1の高分子水溶液を調整した。実施例1と同じ基
板の外周に幅15mmでマスクして、高分子水溶液を
0.55mm厚でマスク塗布してから直径0.55mm
の樹脂スペーサーを散布、乾燥して個体膜をもつ基板と
した。つぎに、各辺から10mmの所に封止剤IB−S
を塗布し、さらに、空気抜きの注射針をおいてから対向
基板を積層、加圧、熱処理して個体膜と空気層をもつ封
止積層体とした。この積層体を対角線が垂直になるよう
に立てかけ、上部のコーナーから減圧脱気すると共に下
部のコーナーから80℃の純水を注水して内部を満たし
てから封孔して室温で放置した。その結果、水が個体膜
に拡散して溶液となり良好な高分子水溶液積層体をえ
た。
【0038】
【発明の効果】本発明は、接着性イソブチレン系樹脂封
止3による簡潔な封止構造で、耐久性をもって高分子水
溶液積層体の接着保持と高分子水溶液からの水の蒸発を
防止できた。さらに、必要におうじて保水層6を設ける
構造も効果的であった。また、長期間、苛酷な条件で
も、接着性イソブチレン系樹脂封止3の接着力により高
分子水溶液の重量が掛かっても封止構造を安定的に維持
でき本目的を達成した。さらに、高粘度の高分子水溶液
をもつ前記積層体の簡便で確実な製法も発明した。その
結果、真空蒸着装置のような高価な高真空装置を用いな
くとも建築物、車両、表示体、広告装置等の苛酷な環境
場でも使用可能な大型サイズの高分子水溶液積層体を容
易に製造できた。さらに、スペーサーを配することで、
垂直施工でも高分子水溶液2の厚みを安定的に均一に維
持できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】比較のための従来の断面図である。
【図3】本発明の実施例の断面図である。
【図4】本発明の実施例の断面図である。
【図5】本発明の実施例の平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 高分子水溶液 3 接着性イソブチレン系樹脂封止 4 イソブチレン系樹脂封止 5 基板を接着固定する架橋反応型封止 6 保水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E06B 9/24 E06B 9/24 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が透明で直視可能な基板
    間に高分子水溶液を積層して外周部を封止してなる高分
    子水溶液積層体において、イソブチレン系重合体を主鎖
    骨格とする分子の末端または/および側鎖に反応性基を
    もつ反応型イソブチレン系重合体を主成分とする接着性
    イソブチレン系樹脂封止剤を基板外周部に設けて両基板
    を接着固定して高分子水溶液を封止してなる高分子水溶
    液積層体。
  2. 【請求項2】 反応性基が加水分解性シリル基またはア
    ルケニル基である反応型イソブチレン系重合体を主成分
    とする接着性イソブチレン系樹脂封止剤を使用してなる
    ことを特徴とする請求項1の高分子水溶液積層体。
  3. 【請求項3】 接着性イソブチレン系樹脂封止剤の外側
    に液状の架橋反応型封止剤を基板間で用いて両基板を接
    着固定させて少なくとも2段に外周部を封止してなるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2の高分子水溶液
    積層体。
  4. 【請求項4】 基板間にスペーサーを設けてなることを
    特徴とする請求項1、請求項2または請求項3の高分子
    水溶液積層体。
  5. 【請求項5】 外周部の基板間に保水層を設けてなるこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4の高分子水溶液積層体。
  6. 【請求項6】 少なくとも一部が透明で直視可能な基板
    間に高分子水溶液を積層しその外周部を封止してなる積
    層体の製法において、塗布された高分子水溶液をもつ基
    板の外周部または対向基板の外周部に少なくとも接着性
    イソブチレン系樹脂封止剤を設けて両基板を真空状態下
    で密着させながら基板を加圧して高分子水溶液を基板間
    に封止する高分子水溶液積層体の製法。
  7. 【請求項7】 少なくとも一部が透明で直視可能な基板
    間に高分子水溶液を積層しその外周部を封止してなる積
    層体の製法において、空気抜きの孔部を設けて基板の外
    周部に少なくとも接着性イソブチレン系樹脂封止剤をお
    いて高分子水溶液を内包するように対向基板を積層して
    両基板を接着性イソブチレン系樹脂封止剤に密着させな
    がら基板をより加圧して封止剤をつぶして基板間隔を狭
    めて脱気と同時に高分子水溶液を漏らすことなく基板間
    の内部全体に展開し封孔する高分子水溶液積層体の製
    法。
  8. 【請求項8】 少なくとも一部が透明で直視可能な基板
    間に高分子水溶液を積層しその外周部を封止してなる積
    層体の製法において、基板の外周部に接着性イソブチレ
    ン系樹脂封止剤をおいて高分子個体を内包するように対
    向基板をスペーサーを介して積層して少なくとも接着性
    イソブチレン系樹脂封止剤で両基板を接着させてから孔
    部から水または水溶液を注入し封孔する高分子水溶液積
    層体の製法。
JP8324842A 1996-10-15 1996-11-21 高分子水溶液積層体およびその製法 Pending JPH10175269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8324842A JPH10175269A (ja) 1996-10-15 1996-11-21 高分子水溶液積層体およびその製法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29119796 1996-10-15
JP8-291197 1996-10-15
JP8324842A JPH10175269A (ja) 1996-10-15 1996-11-21 高分子水溶液積層体およびその製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10175269A true JPH10175269A (ja) 1998-06-30

Family

ID=26558443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8324842A Pending JPH10175269A (ja) 1996-10-15 1996-11-21 高分子水溶液積層体およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10175269A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011514306A (ja) * 2008-02-29 2011-05-06 ピルキントン グループ リミテッド 耐火性窓ガラス
KR101046701B1 (ko) * 2008-11-10 2011-07-06 손창민 방화유리
WO2017002783A1 (ja) * 2015-06-29 2017-01-05 富士フイルム株式会社 機能性フィルムおよび機能性フィルムの製造方法
CN111279045A (zh) * 2017-11-08 2020-06-12 株式会社Lg化学 用于制造智能窗的方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011514306A (ja) * 2008-02-29 2011-05-06 ピルキントン グループ リミテッド 耐火性窓ガラス
KR101046701B1 (ko) * 2008-11-10 2011-07-06 손창민 방화유리
WO2017002783A1 (ja) * 2015-06-29 2017-01-05 富士フイルム株式会社 機能性フィルムおよび機能性フィルムの製造方法
JPWO2017002783A1 (ja) * 2015-06-29 2018-04-19 富士フイルム株式会社 機能性フィルムおよび機能性フィルムの製造方法
CN111279045A (zh) * 2017-11-08 2020-06-12 株式会社Lg化学 用于制造智能窗的方法
US11035170B2 (en) 2017-11-08 2021-06-15 Lg Chem, Ltd. Method for manufacturing smart window
CN111279045B (zh) * 2017-11-08 2022-04-15 株式会社Lg化学 用于制造智能窗的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100310727B1 (ko) 자율-응답적층제,그제조방법및이를사용한창
US5233461A (en) Methods for sealing electrochromic devices and devices manufactured thereby
US20170028686A1 (en) Durable and lightweight glazing units
CA2980921C (en) Laminated glazings with improved moisture protection
EP0878296A2 (en) Laminated bodies and windows using them
BRPI0710488A2 (pt) vidraça laminada
KR102682659B1 (ko) 감압 접착제를 포함하는 라미네이팅된 유리
AU2004254211B2 (en) Method for producing a fire protection glazing
JPH10287449A (ja) 高分子水溶液積層体およびその製法
JPH10175269A (ja) 高分子水溶液積層体およびその製法
JP3763635B2 (ja) 高分子水溶液積層体およびその製法
JP2001125151A (ja) 機能性材料積層体及びその製造方法
WO1998056727A1 (fr) Laminat comprenant un materiau fonctionnel et procede de fabrication
JPH0643500A (ja) 調光性合わせガラス
JPH09222618A (ja) 高分子溶液積層体
JP2004347972A (ja) 調光素子の製造方法
JPH09248874A (ja) 減圧真空積層法
JP2001030391A (ja) 機能性材料積層体及びその製造方法
JP2000017956A (ja) 機能性材料積層体及びその製造方法
KR20030012452A (ko) 열 감응 고분자로 구성되는 필름을 채택한 광 조절구조물과 그의 제조방법
CN212222803U (zh) 一种超低温灌封胶防火玻璃
JPH09169549A (ja) 積層体の製造方法
JPH09187887A (ja) 高分子水溶液積層体の封止法
JPH09221343A (ja) 高分子溶液積層体の製造方法
KR100516029B1 (ko) 광 조절 구조물용의 자외선 경화형 광 조절 필름과 그의제조방법