JPH10175142A - 替刃の刃先研磨方法 - Google Patents

替刃の刃先研磨方法

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JPH10175142A
JPH10175142A JP35329896A JP35329896A JPH10175142A JP H10175142 A JPH10175142 A JP H10175142A JP 35329896 A JP35329896 A JP 35329896A JP 35329896 A JP35329896 A JP 35329896A JP H10175142 A JPH10175142 A JP H10175142A
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JP
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polishing
knife edge
cutting edge
abrasive grain
cylinder
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JP35329896A
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Yasuo Tsukahara
靖夫 塚原
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 かみそりの替刃の刃先(両刃)の最終研磨段
階での連続研磨の方法を提供する。 【解決手段】 砥粒より軟質で塑性、靭性に富む材料を
雄ねじスパイラル状の円筒にし、前記円筒を2個平行に
前記雄ねじの山と谷を噛み合わせるように配置し、表面
部に砥粒を供給して、前記各円筒をそれぞれ刃先先端か
ら刃元への方向に回転させて、前記両円筒間において刃
先を接触せしめて最終研磨する。 【効果】 従来のバフ研磨に代替し、より鋭い刃先が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は替刃の刃先(両刃)
の最終研磨段階での連続研磨の方法に関するものであ
る。替刃は顕微鏡試料作成用ミクロトーム、理容用髭剃
り、美容用無駄毛剃りなどに用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】替刃は焼入れ、調質されたフ−プ状のも
のを図2に示すように連続して研磨して製造される。す
なわち回転砥石により替刃フープ1の刃先部を片側ずつ
交互に1段粗研磨11され、次いで2段中研磨12、3
段目研磨13され、その後、バフ研磨14で仕上げられ
る。図2において(a)は平面図、(b)は砥石研磨の
正面図、(c)はバフ研磨の正面図である。3段目研磨
13の砥石は実用上最も細かい砥粒を固めた砥石を使
う。砥粒は細かい程、刃先の仕上げ状態は良好になるが
研削性能が小さくなるので作業性が劣る。このため通常
は2000番〜4000番の砥粒が使用されている。刃
先に対して砥石は先端から刃元への方向に研磨する回転
方向が一般的である。また2段目研磨12を省略する場
合もある。3段目研磨13のままでは先端のミクロな凹
凸および研削条痕が残っているのでバフ研磨14で除去
する。バフ研磨14は厚は3〜5mmの円盤状のフェル
トないし牛皮革の円周の面に砥粒を混ぜたワックスを塗
布して刃先の側面に僅かに接触しながら左右交互に研磨
を行う。
【0003】一連の研磨の刃先の状況を図3に示す。図
3において(a)はもとのフープ材、(b)ないし
(g)はそれぞれ1段目右、左、2段目右、左、3段目
右、左の研磨後の断面を示す。また(h)、(i)はそ
れぞれ(e)、(g)の部分拡大図であって15、1
6、17はそれぞれ1段目、2段目、3段目の研磨範囲
を示している。その後、フープは替刃の長さに切断し、
替刃は刃先を揃えて重ねられ、洗浄、刃先部へ硬質・高
耐食金属の蒸着、弗素樹脂膜の塗布焼付け、塗油をもっ
て替刃が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バフ研磨は軟質のフェ
ルトないし革に砥粒を混ぜたワックスを塗布した面で刃
元から刃先に向けて研磨する。図4(a)に見るように
バフ14は柔らかいため刃先18で僅かに廻り込んで先
端も研磨してしまい、図4(c)のように刃先が丸みを
帯びてしまったり、先端側面表面層を塑性流動19させ
て図4(b)のように返り20(バリ)を発生させてし
まう。なお2は砥粒を示している。刃先のバフ仕上げ作
業は大変な熟練を要しているが抜本的な解決には至って
いない。本発明は上記問題点を解決した刃先研磨方法を
開発することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、砥粒より軟質で塑性、靭性に富む材
料を雄ねじスパイラル状の円筒にし、前記円筒を2個平
行に前記雄ねじの山と谷を噛み合わせるように配置し、
表面部に砥粒を供給して、前記各円筒をそれぞれ刃先先
端から刃元への方向に回転させて、前記両円筒間におい
て刃先を接触せしめて最終研磨することを特徴とする替
刃の刃先研磨方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の刃先研磨方法は従来法の
3段目研磨のあとにバフ研磨に替えて図1に示すような
砥粒を含まない結合剤だけの軟質で塑性・靭性を有する
材料を雄ねじスパイラル状の円筒3に加工して2個平行
に噛みあわせてセットする。このようにスパイラル状に
する理由は刃先との最後の接触が左右に偏らず均一にで
きるので片方に返りが出たりするのを防止できるからで
ある。このようにして両スクリューの凸表面を刃先先端
の両側面が擦られるようにして、刃先から刃元へ研磨す
るように回転させ、フープが移動して連続的に刃先に接
触し研磨される。この円筒3は砥粒が無いのでそれ自体
は研磨能力は全く無い。したがって研磨に際しては表面
に砥粒を供給して表面層に砥粒を付着させたり、部分的
に埋め込まれた砥粒により研磨の機能を果たさせる。砥
粒の濃度を保つために適時に表面に砥粒を供給する。供
給方法は油ないし水との混合体、またはペーストにすれ
ばよい。
【0007】上記スパイラル状の円筒の材料は軟質とは
いえ、バフ表面よりははるかに硬質なために図5(a)
に示すように刃先から刃元への方向に研磨することがで
き、刃先先端を丸くしたりバリやかえりを作ること無く
図5(b)のように鋭い刃先を研磨できる。バフ研磨で
は刃先から刃元の方向に研磨すると刃先に軟質のバフに
切り込んでしまい研磨作業はできない。
【0008】本発明に用いる円筒の材料は通常、砥石の
結合剤として使用されている樹脂または金属が適当で、
ガラス質やセラミックスは塑性が無いため適さない。樹
脂としてはその機械的性質面および熱的性質面で、通常
知られているほとんどの樹脂が使用可能である。それら
を例示すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニルのごとき単独あ
るいは共重合樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリア
セタ−ルやフェノキシ樹脂のごときポリエーテル系樹
脂、ポリカ−ボネート、ポリエステル、ポリアミド等の
縮重合系熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂
のごとき熱硬化性樹脂、弗素樹脂等である。これらのう
ち、本発明の砥石の形状に加工が容易な観点からは、エ
ポキシ系の樹脂やフェノール系の熱硬化性樹脂が、好ま
しい樹脂の一つに挙げられる。
【0009】金属の場合は刃物鋼よりは軟質で、付着し
た砥粒が刃物との接触により金属にめり込むような材質
が必要である。 ニッケルやアルミニウムおよびこれら
の合金、黄銅、青銅等の軟質合金等が適当である。なお
外周面の材質が重要であるので、中心部は任意の材料に
して、外周面を樹脂にしても良い。
【0010】供給する砥粒は従来では砥石に使い難かっ
た微小な砥粒が使用できる。すなわち、砥粒径は5ミク
ロン以下から0.1ミクロンの範囲のダイヤモンド、C
BN(立方晶窒化硼素)、炭化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化クロムなどの砥粒が選択できる。砥粒径が大き
過ぎると研磨条痕跡が残る。砥粒は水または油、パラフ
ィン等で分散させて液状、ペースト状、あるいはワック
ス状で両スクリューの凸表面の刃先と当たる部分に供給
する。水または油性の場合は塗布、滴下、射出により供
給し、ペースト状あるいはワックス状の場合は連続的な
いし適時に塗布すれば良い。
【0011】
【実施例】表1に示す化学成分の0.2mm厚さ、6m
m幅の帯鋼を1050°C、40秒、純窒素雰囲気で加
熱してから水冷銅板の間を通して急冷し、さらに深冷処
理をして、250°Cで60秒、調質処理した。その
後、刃先を3段階で研削した。すなわち第1段目は20
0番、第2段目は600番、第3段目は2000番の炭
化珪素の砥粒を樹脂で結合したディスク状の砥石群で左
右交互に研削した。
【0012】
【表1】
【0013】しかるのち従来のバフ研磨に替えてスパイ
ラル状の形状に加工したディスクをセットした。この材
質はエポキシ−フェノール樹脂にフェノキシ樹脂を少量
加えた樹脂として熱硬化の後、スクリュー形状に機械加
工した。砥粒は0.2ミクロンのダイアモンド砥粒粉を
1パーセントの濃度の割合で植物油に溶き、分散させ、
フェルトに染み込ませ、このフェルトをスクリュー凸部
表面に押し当てて塗布した。
【0014】刃先断面の形状は図6に示す。図中4、
5、6は1段目研磨、2段目研磨、3段目研磨の部分を
示す。1段は8°、2段は10°3段は17°の角度が
片側ずつ付くようにした。本発明のバフ研磨に代わる部
分は17.5°の角度(片側につき)が付くように上記
3段目研磨部分を研磨した。このようにして研磨した刃
先の先端断面の走査型電子顕微鏡写真によるプロフィル
を図7に、従来法のバフ研磨の場合を図8、図9に示し
た。本発明プロセスにおける刃先の先端の半径は0.1
ミクロン以下であった。従来のバフ研磨品は0.3ミク
ロンであったり、研磨に偏りが見られる。
【0015】この後、替刃の長さに切断、洗浄してか
ら、刃先に白金を約200オングストロームの厚さに真
空蒸着し、弗素樹脂分散水溶液を噴霧して塗布し、窒素
雰囲気の中で350°Cで焼き付けて製品とした。この
替刃を荷重センサー付き押し切り試験機と顕微鏡試料作
成用ミクロト−ムにて切れ味の測定を行った。押し切り
にはフェルト板を用い、ミクロト−ムには豚の肝臓を包
埋したパラフィンブロックを装着した。これらの結果を
表2、図10に示す。
【0016】
【表2】
【0017】表2の切断荷重に見られるように刃先の鋭
い本発明プロセス品の方が低荷重で数多く切断でき、図
10のミクロトームによる薄片採取結果で見られるよう
に本発明方法の方が切れ味とその持続性の優れているこ
とが判る。これらはいずれも先端の鋭さの効果である。
【0018】
【発明の効果】本発明は替刃において刃先の先端が0.
1ミクロン半径以下といった従来技術では不可能であっ
たものを、工業的に安定して連続して量産できる刃先研
磨方法である。従来のバフ研磨に代替し、より鋭い刃先
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるスクリュー状の円筒
【図2】従来の替刃研磨の砥石の配置を示す図で(a)
は平面図、(b)は砥石研磨の正面図、(c)はバフ研
磨の正面図
【図3】従来の刃先研磨の状況を示すフープ材の断面図
で(a)ないし(g)は工程順を示し、(h)、(i)
はそれぞれ(e)、(g)の拡大図
【図4】従来法における(a)研磨状況と、(b)、
(c)替刃先端の断面
【図5】本発明における(a)研磨状況と、(b)替刃
先端の断面
【図6】本発明の実施例における刃先の断面状況を示す
【図7】本発明の替刃先端の断面例
【図8】従来のバフ仕上げ法の替刃先端の断面例
【図9】従来のバフ仕上げ法の替刃先端の断面例
【図10】ミクロトーム試験結果を示すグラフ
【符号の説明】
1 替刃フープ 2 砥粒 3 円筒 4 1段目研磨 5 2段目研磨 6 3段目研磨 11 1段粗研磨 12 2段中研磨 13 3段目研磨 14 バフ研磨

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒より軟質で塑性、靭性に富む材料を
    雄ねじスパイラル状の円筒にし、前記円筒を2個平行に
    前記雄ねじの山と谷を噛み合わせるように配置し、表面
    部に砥粒を供給して、前記各円筒をそれぞれ刃先先端か
    ら刃元への方向に回転させて、前記両円筒間において刃
    先を接触せしめて最終研磨することを特徴とする替刃の
    刃先研磨方法。
JP35329896A 1996-12-17 1996-12-17 替刃の刃先研磨方法 Pending JPH10175142A (ja)

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Cited By (5)

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