JPH10175008A - 熱間圧延機の制御装置 - Google Patents

熱間圧延機の制御装置

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JPH10175008A
JPH10175008A JP8338187A JP33818796A JPH10175008A JP H10175008 A JPH10175008 A JP H10175008A JP 8338187 A JP8338187 A JP 8338187A JP 33818796 A JP33818796 A JP 33818796A JP H10175008 A JPH10175008 A JP H10175008A
Authority
JP
Japan
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control system
looper
thickness
control
tension
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8338187A
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English (en)
Inventor
Kazutomo Tsuda
和呂 津田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルーパ・張力制御系を一般化プラントとして
取り込んで、H無限大理論により圧下モニタAGCの設
計を行うことによって、板厚制御系とルーパ・張力制御
系との間の干渉といった不安定要因を解消することを可
能にした熱間圧延機の制御装置を提供する。 【解決手段】 出側板厚計8で計測された板厚情報に基
づきギャップ長を調整するモニタ圧下AGC15、及び
スタンド間張力・ルーパ角の2情報をもとに、ワークロ
ール速度、ルーパトルクを調整する張力・ルーパ角制御
系16を備えた圧延機において、モニタAGC15は、
張力・ルーパ角制御系を一般化プラントとして制御対象
に取り込んだH無限大設計法を用いて設計され、周波数
軸上での重みづけにより動作帯域が規定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延機の制御
装置、特に、出側板厚計で計測された板厚情報に基づき
ギャップ長を調整する板厚制御装置、及びスタンド間張
力、ルーパ角の2情報をもとに、ワークロール速度、ル
ーパトルクを調整する張力・ルーパ角制御装置を備えた
圧延機の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に熱間圧延機の板厚制御系として
は、圧延機出側のX線板厚計等で測定された板厚偏差を
PIコントローラを介して圧下位置制御系のロールギャ
ップ設定値にフィードバックするいわゆるモニタAGC
を備えている。モニタAGCは、推定値ではない実際の
板厚測定値を直接フィードバックするという意味で、高
精度なAGCを構成できる。また、張力・ルーパ制御系
としては、ルーパ角の1情報からワークロール速度を制
御するルーパPID制御や、張力実績値・ルーパ角実績
値の2情報から、ワークロール速度・ルーパトルクの2
操作量を使用して制御する状態フィードバック制御やH
無限大制御などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のルーパ・張力制
御は例えば特開平6−7820号公報等にみられる。こ
の例では、ルーパ制御系と張力制御系との間の干渉を陽
に扱い、H無限大制御を適用することにより、干渉の悪
影響を排除しつつ、ルーパ制御と張力制御のバランスを
とったものとなっている。
【0004】しかしながら、この例ではモニタAGCの
ような板厚制御系の存在を考慮していないことに起因す
る問題が生じる。モニタAGC等の板厚制御系が存在す
る場合には、その板厚制御系と前記ルーパ・張力制御系
との間でもさらに干渉の悪影響を引き起こし、設計時の
性能が確保されない、或いは制御安定性が保証されず板
破断を引き起こす、といった問題が生じる。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、ルーパ・張力制御系を一般化
プラントとして取り込んで、H無限大理論によりモニタ
型AGCの設計を行うことによって、板厚制御系とルー
パ・張力制御系との間の干渉といった不安定要因を解消
することを可能にした熱間圧延機の制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱間圧延機
の制御装置は、出側板厚計で計測された板厚情報に基づ
きギャップ長を調整する板厚制御系、及びスタンド間張
力・ルーパ角の2情報をもとに、ワークロール速度、ル
ーパトルクを調整する張力・ルーパ角制御系を備えた圧
延機において、板厚制御系は、張力・ルーパ角制御系を
一般化プラントとして制御対象に取り込んだH無限大設
計法を用いて設計され、周波数軸上での重みづけにより
動作帯域が規定されたものである。そして、板厚制御系
のゲインパラメータは、ルーパ・張力制御装置の制御ゲ
インに基づいて、或いはルーパ・張力制御装置の制御ゲ
インと、出側板速に対応した出側板厚計の持つ無駄時間
とに基づいて決定される。そして、この板厚制御系の設
計はH無限大コントローラによってなされる。
【0007】本発明においては、モニタ型AGCの設計
の際に、ルーパ・張力制御系を制御対象として取り込
み、H無限大制御理論を適用し、周波数軸上での重みづ
けによりモニタ型AGCの周波数軸上での動作帯域を規
定することにより、従来法では問題のあった、板厚制御
系と張力・ルーパ制御系との干渉による悪影響を受ける
ことなく、板厚制御系本来の、さらにルーパ・張力制御
本来の効果が達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
熱間圧延機の制御装置及びその関連設備の全体構成図で
ある。通常、熱間仕上圧延機は7スタンド程度で構成さ
れるが、図1においてはその内の2スタンド分を図示し
ている。他スタンドも同様なものとして考えることが出
来る。図1において、1はiスタンドワークロール、2
はiスタンドバックアップロール、3はi+1スタンド
ワークロール、4はi+1スタンドバックアップロー
ル、5はNo.iルーパー、6はNo.iルーパーモー
タ、7はiスタンドミルモータ、8はi+1スタンド出
側板厚計、9はルーパーロールで測定されるスタンド間
張力、10はルーパ角である。これらのi+1スタンド
出側板厚計8、スタンド間張力9及びルーパ角10の情
報に基づいて制御動作が行われる。
【0009】また、11はi+1スタンドギャップ長、
12はルーパーモータトルク、13はiスタンドミルモ
ータ速度であって、これらのi+1スタンドギャップ長
11、ルーパーモータトルク12及びiスタンドミルモ
ータ速度13を指定することにより制御動作が行われ
る。14はギャップ長をコントロールする圧下APC
(圧下位置制御装置)、15は本発明において提案され
ているH無限大コントローラ(モニタAGC)、16は
状態フィードバック制御である。これらの圧下APC1
4、H無限大コントローラ15及び状態フィードバック
制御16は、記憶装置及び演算装置を備えてプログラム
により自動的に処理が実行される計算機から構成されて
いる。
【0010】次に、H無限大コントローラ(モニタAG
C)15の設計の方針及び設計例を記述する。圧延機自
体の数式モデルは以下(1)式から(12)のように記
述される。
【0011】
【数1】
【0012】さて、ルーパ・張力制御系が、
【0013】
【数2】
【0014】のように記述される場合には、同式を
(1),(2)式に代入することにより、次の(1
4),(15)式が得られる。
【0015】
【数3】
【0016】(15)式は前記ルーパ・張力制御系を内
部に含んだ形での圧延機の数式モデルを表している。こ
のモデルの入力はスタンドギャップ長u1 であり、出力
は出側板厚Δh、ルーパー角Δθ及び張力Δσである。
従って、1入力3出力の数式モデルである。
【0017】得られた1入力3出力の圧延機モデルに対
して、モニタ型AGCを設計する際は、H無限大制御理
論を使用する。H無限大制御理論によれば後述のよう
に、本来の制御対象と設計時に与える各種重み関数を含
めたものを一般化プラントと称して、前記重みに応じた
制御効果を示すような板厚制御系を構成でき、前記課題
で述べたような、モニタ型AGCの動作をある周波数帯
域に限定することが可能となる。
【0018】図2は本発明におけるモニタ型AGCの設
計時における制御対象(一般化プラント)を表した図で
ある。図2において、17は圧延機数式モデル、18は
重み関数WT 、19は重み関数WS 、20は制御量
1 、21は制御量z2 、22は観測出力y、23は外
乱入力w、24は制御入力u1 、25は一般化プラント
である。設計時に考慮すべきモデル誤差には種々のもの
が存在するが、ここではその代表的なものとして、ワー
クロール直下から出側板厚計までの距離とライン速度に
依存した変動むだ時間を考える。
【0019】図3は一般的なむだ時間の伝達関数を表し
た特性図である。重み関数WT はこのなむだ時間の伝達
関数を覆うように設定する。むだ時間の範囲として例え
ばT=Tdelay (sec )を考えると、重み関数WT とし
ては、
【0020】
【数4】
【0021】とおけば良いことが知られている。また、
重み関数WS は出側板厚に乗ずるものであり、例えば
【数5】
【0022】と設定する。GWS及びTWSはスカラー定数
である。この重み関数WS は外乱入力wから観測出力y
への伝達関数を小ならしめるためのものであり、WS
ゲインが大きいほど、外乱入力wから観測出力yへの影
響が小さくなる。(17)式のように設定すれば、低周
波帯域でモニタ型AGCの効果が高まり、定常誤差の生
じない板厚制御系が得られる。
【0023】H無限大設計法では、本来の制御対象(圧
延機)の伝達関数をGP としたときに、外乱入力w、制
御入力u1 から、評価量z1 ,z2 、観測出力yまでの
伝達関数が、
【0024】
【数6】
【0025】と表現される時に、外乱入力wから評価量
1 ,z2 までの伝達関数のH無限大ノルムを与えられ
たγより小さくするような補償器C(S)を導出するこ
とができる。H無限大理論による補償器の求め方は、例
えば、“第41回システム制御情報講習会「H無限大制
御の基礎」テキスト:システム制御情報学会編”等に掲
載されている。また、この方法を用いて補償器補償器C
(S)を計算するプログラムは市販の制御系設計CAD
に装備されており、今日容易に利用することができる。
また、本理論は、状態空間表現された制御対象に、周波
数重みを与えることで制御系の閉ループ特性を指定でき
るという意味で、最適制御理論を超越する理論である。
ここで、重み関数WT は設計時に考慮するモデル誤差を
覆うように決定するが、重み関数WS に関しては、コン
トローラが解ける範囲内で比較的自由に設定できる。こ
こに示した例では、重み関数WS を低周波領域でそのゲ
インが大きくなるように設定することにより、低周波領
域では、本発明に係るモニタ型AGCの効果を大ならし
める、つまり定常板厚偏差を零にならしめる効果が高く
なる。図5はこのような設計によって結果得られた、モ
ニタ型AGCのコントローラ周波数特性である。
【0026】図6は従来の制御系の構成を表した構成図
である。ここでは、PIコントローラ26を介して圧下
APC14が板厚偏差がフィードバックするような構成
が採用されているが、上述のように、板厚制御ループと
ルーパー・張力制御ループとが独立に併存しており、各
々の干渉が問題となる。
【0027】図7は図6の従来の制御系による制御方法
及び本実施形態による制御方法を初期板厚偏差に対する
応答で比較した例を示した特性図である。従来法では、
張力・ルーパ制御系とモニタAGCが出力を相殺しあ
い、板厚偏差が真に零になるのに時間を要する。それに
対して、本実施形態において設計された板厚制御系で
は、従来法とは対照的に、張力・ルーパ制御動作を低周
波帯域で抑制している分、制御初期段階での応答が若干
鈍るが、逆にその結果、低周波帯域でのモニタ型AGC
の効果が大となり、制御後期段階での収束性が改善され
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ニタ型AGCの設計の際に、ルーパ・張力制御系を制御
対象として取り込み、H無限大制御理論を適用して、周
波数軸上での重みづけによりモニタ型AGCの周波数軸
上での動作帯域を規定することにより、従来法では問題
のあった板厚制御系と張力・ルーパ制御系の干渉の悪影
響を引き起こすことなく、板厚制御系本来の、さらにル
ーパ・張力制御本来の効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る熱間圧延機の制御装
置及びその関連設備の全体構成図である。
【図2】本発明におけるモニタ型AGCの設計時におけ
る拡大プラントを表した図である。
【図3】重み関数WT のゲインを表す図である。
【図4】重み関数WS のゲインを表す図である。
【図5】本発明におけるモニタAGCのゲインを表す図
である。
【図6】従来の制御系の構成を表した構成図である。
【図7】図6の従来の制御系による制御方法及び本実施
形態による制御方法を初期板厚偏差に対する応答で比較
した例を示した特性図である。
【符号の説明】
1 iスタンドワークロール 2 iスタンドバックアップロール 3 i+1スタンドワークロール 4 i+1スタンドバックアップロール 5 No.iルーパー 6 No.iルーパーモータ 7 iスタンドミルモータ 8 i+1スタンド出側板厚計 9 スタンド間張力 10 ルーパー角 11 i+1スタンドギャップ長 12 ルーパーモータトルク 13 iスタンドミルモータ速度 14 圧下APC(圧下位置制御装置) 15 H無限大コントローラ(モニタAGC) 16 状態フィードバック制御 17 圧延機数式モデル 18 重み関数WT 19 重み関数WS 20 制御量z1 21 制御量z2 22 観測出力y 23 外乱w 24 制御入力u1 25 一般化プラント 26 PIコントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出側板厚計で計測された板厚情報に基づ
    きギャップ長を調整する板厚制御系、及びスタンド間張
    力・ルーパ角の2情報をもとに、ワークロール速度、ル
    ーパトルクを調整する張力・ルーパ角制御系を備えた圧
    延機において、前記の板厚制御系は、前記張力・ルーパ
    角制御系を一般化プラントとして制御対象に取り込んだ
    H無限大設計法を用いて設計され、周波数軸上での重み
    づけにより動作帯域が規定されたものであることを特徴
    とする熱間圧延機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記板厚制御系のゲインパラメータは、
    前記ルーパ・張力制御装置の制御ゲインに基づいて決定
    されたものであることを特徴とする請求項1記載の熱間
    圧延機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記板厚制御系のゲインパラメータは、
    前記ルーパ・張力制御装置の制御ゲインと、出側板速に
    対応した出側板厚計の持つ無駄時間とに基づいて決定さ
    れたものであることを特徴とする請求項1記載の熱間圧
    延機の制御装置。
  4. 【請求項4】 出側板厚計で計測された板厚情報に基づ
    きギャップ長を調整する板厚制御系、及びスタンド間張
    力・ルーパ角の2情報をもとに、ワークロール速度、ル
    ーパトルクを調整する張力・ルーパ角制御系を備えた圧
    延機において、前記張力・ルーパ角制御系を一般化プラ
    ントとして制御対象に取り込んだH無限大設計法を用い
    て前記板厚制御系を設計し、周波数軸上での重みづけに
    より動作帯域を規定するH無限大コントローラを有する
    ことを特徴とする熱間圧延機の制御装置。
JP8338187A 1996-12-18 1996-12-18 熱間圧延機の制御装置 Withdrawn JPH10175008A (ja)

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Effective date: 20040302