JPH10174717A - 注射具アセンブリー - Google Patents

注射具アセンブリー

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JPH10174717A
JPH10174717A JP8338025A JP33802596A JPH10174717A JP H10174717 A JPH10174717 A JP H10174717A JP 8338025 A JP8338025 A JP 8338025A JP 33802596 A JP33802596 A JP 33802596A JP H10174717 A JPH10174717 A JP H10174717A
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JP
Japan
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needle
holder
syringe
injection
cap
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JP8338025A
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Shigeru Sugihara
茂 杉原
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Daikyo Seiko Kk
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Daikyo Seiko Kk
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】注射時には注射針が安定に固定されており、注
射後には注射針を再びホルダー内に収納して、そのまま
安全、簡単且つ衛生的に廃棄処理できるアセンブリーの
提供。 【解決手段】1)注射針部を内包する前キャップ25、2)薬
液を充填したプランジャー付き注射筒部を内包するホル
ダー本体10、3)ホルダー本体から突出する注射筒部とプ
ランジャーを内包する後キャップ12からなり、前キャッ
プとホルダー本体、ホルダー本体と後キャップが夫々螺
合又は嵌合により結合してなる注射具アセンブリー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液を収納した注
射器を、衛生的に保管し、携帯できる注射具アセンブリ
ーであって、注射後には注射針、注射筒、ホルダーを安
全、簡単且つ衛生的に廃棄処理できるアセンブリーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶液では不安定な医薬品を注射剤
として投与するには、当該医薬品と溶解用の精製水等を
別々に衛生的に保存しておき、投与時に、まず注射器に
精製水等の適当量を採取し、これを医薬品容器内に移し
て医薬品を混合溶解し該容器内で規定濃度の薬液を調整
した後、該薬液を再び注射器に移入して人体に投与して
する方法が知られている。すなわち、3種類の容器(注
射器を含む)を衛生的に保存しておき、複雑な操作を衛
生的に行うことが必要であり、煩瑣である。そこで、上
記操作を簡単かつ衛生的に行えるよう改良する技術とし
て、例えば、実公昭51−32307号、実公昭51−
3677号、実公昭51−22560号、特開昭48−
76390号、実公昭51−34632号、実公昭51
−36399号、実公平2−12997号、実公平1−
9581号、特公平4−68232号、特公平1−56
783号、特開昭63−99876号、特公昭62−6
821号、特開昭62−144666号、特公平6−3
2657号、特開昭64−72755号、特開平2−4
9665号、特開平4−241875号、実開平5−4
4137号、実公平7−25952号各号公報等に提案
される方法がある。
【0003】最近特に、薬剤入りの注射器(兼容器)を
更に包装して携帯用にしたアセンブリー(組立体)への
関心が高く、例えば、特開平6−218056号、特開
平6−254161号、特開平7−184999号、特
開平7−289639号、特開平7−155376号、
特開平8−731号、特開平8−52210号各号公報
等にその改良技術が提案されている。
【0004】ところで、麻薬常用者、B型肝炎患者や後
天性免疫欠乏症候群(AIDS)患者等の使用した注射
器の後処理、廃棄は、非常に危険で問題が多く、このよ
うな後処理を簡単且つ安全に行えるように改良した技術
が、例えば特開平7−51370号、実開平4−719
48号、特開平6−219483号、特開平8−150
209号各号公報等に提案されている。また、注射器を
使用後に、注射針を該注射筒内に引き込めて針を固着し
て安全に廃棄する技術も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、薬液を収納
した注射器兼容器(以下「注射器」と略す)のホルダア
センブリーであって、安全かつ衛生的に薬液を保存、
運搬、携帯できる構造を有すること、薬液の投与を極
めて簡便に衛生的に実行できること、投与した後に感
染等の危険のある注射針を安全にホルダー内に収納でき
てそのまま廃棄し得ること、以上〜の保存、投
与、廃棄までを一つの組み立て体のまま行えること、
投与の際に必要があれば簡単な操作でサイズの異なる注
射針に交換できること、の〜を満足するホルダーア
センブリーを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、(1) 薬液を充填した注射筒本体の先端開放口を
ゴムパッキンと固着部にて封止し、後部開放端はプラン
ジャーを取り付けたガスケットを嵌着して封止してなる
注射筒部と、該注射筒部及び注射針部を内包するホルダ
ーからなる注射具アセンブリーであって、該ホルダーは
その内部に前記注射筒本体を滑動可能に係止できるホル
ダー本体、該ホルダー本体の後端に結合し前記プランジ
ャー後端部の支持固定手段を有する有底筒形の後キャッ
プ、及び前記注射針部を内包して該ホルダー本体の先端
側に結合する有底筒形で倒立状態で自立できる前キャッ
プからなり、該ホルダー本体の前方壁の中央が後端側に
向かって突出して刺通針を形成し、前記注射筒部が係止
状態では該刺通針の先端は該注射筒本体の先端に達しな
いが、薬液投与時には該注射筒部を先端側に押し込むこ
とにより該刺通針がゴムパッキンを刺通できるように
し、前記前方壁の前キャップ側には注射針取り付け用の
針基小筒が突出し、該刺通針と針基小筒とは前方壁内を
貫通して連通する両端開放通路を形成し、さらに該前方
壁の外周に筒軸方向に沿って前方に突出した円筒形針ガ
イドを有し、前記針基小筒の外壁と該円筒形針ガイドの
内壁で形成する間隙に該注射針部の針基フランジが密着
嵌合し且つ該針基フランジの外側面と該円筒形針ガイド
内壁面が螺合により固着してなることを特徴とする上記
注射具アセンブリー、(2) 上記後キャップはコネクター
を介してホルダー本体に結合していることを特徴とする
上記(1) 記載の注射具アセンブリー、(3) 上記結合が螺
合又は凹凸部の嵌合であることを特徴とする上記(1) 又
は(2) に記載の注射具アセンブリー、(4) 上記ホルダー
本体、前キャップ、後キャップ及びコネクターがいずれ
も合成樹脂又はその組成物からなることを特徴とする上
記(1) 乃至(3) のいずれかに記載の注射具アセンブリ
ー、(5) 上記合成樹脂がポリプロピレン、ポリアセター
ル、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエーテル・エー
テルケトン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリフェニレン、又は変性ポリフ
ェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリメチルペン
テン、ポリウレタン、環状オレフィン系化合物又は架橋
多環式炭化水素化合物を重合体成分とする重合体から選
ばれた1以上であることを特徴とする上記(1) 乃至(4)
のいずれかに記載の注射具アセンブリー、(6) 上記合成
樹脂組成物が非イオン性界面活性剤及び又は抗菌防黴剤
を配合されてなることを特徴とする上記(1) 乃至(5) の
いずれかに記載の注射具アセンブリー、及び(7) 使用後
の前記注射針部を倒立させた前記前キャップ内に入れ前
記針ガイドと前キャップを螺合して該前キャップとホル
ダー本体を結合することにより使用済の注射針部をに再
収納し、安全に廃棄できることを特徴とする上記(1)乃
至(6) のいずれかに記載の注射具アセンブリー、を提供
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。また、以下の図1〜図6において共通する符号は同
じ部分又は同じ機能の部分を意味する。図1は薬液を収
納した注射器に本発明のホルダーアセンブリーを付けた
状態を示す断面図である。図2は図1に示したホルダー
アセンブリーを各構成部品に分離した状態で示した断面
図である。
【0008】図1及び図2に示すように、注射器兼容器
(カートリッジ式)は注射筒部と注射針部からなり、注
射筒部の注射筒本体2は注射針側(以下、本明細書では
注射針側を「先端側」、プランジャーロット側を「後端
側」という)に内外径を低減して管状に突出し、突出部
2Aの開放口をゴムパッキン3で覆って封止し、ゴムパ
ッキン3の外側からさらに固着部4を被せることによ
り、ゴムパッキン3を開放口に密に固着している。この
固着部4はアルミニウム板の巻締め又は合成樹脂製キャ
ップの嵌着のいずれでもよい。注射筒本体2の後端側の
開放口はプランジャーロット5をネジ5aにより取り付
けたガスケット6を嵌入して封止し、注射筒本体2内で
ゴムパッキン3とガスケット6により形成される空間に
は薬液7が充填されている。
【0009】図1に示すように、該注射筒部は円筒形の
ホルダー本体10に内包されており、保管中、輸送中、
携帯中の振動程度では注射筒本体2が移動しないよう
に、注射筒本体2の外周に環状突起8又は単なる突起9
を複数個設け、これに対応してホルダー本体10の内壁
面に環状凹溝8′、単なる凹部9′を複数個設け、両者
を係合して安定に係止している。このような凹溝、凹部
の深さは特に限定されるところはないが、例えば0.5
〜1.5mm程度で溝断面が筒軸方向に平行な線となす
角度が先端側が大きく後端側がゆるやかにすると、注射
筒本体の移動、係止が安定に行える。
【0010】ホルダー本体10の後端から注射筒本体2
の後端2Bは突出しているが、この突出長さは刺通針7
の長さに等しい。薬液7の投与時には後端2Bをホルダ
ー本体10内に押し込むと、注射筒本体2の係止が解除
され、ホルダー本体10内を滑って先端側に移動し、注
射筒部の先端4Aは前方壁16に圧着し、刺通針17は
ゴムパッキン3を刺し通して注射筒2内に達し、針穴1
7a内に薬液が流入する。
【0011】図1、図2の例ではホルダー本体10の後
端外周面にネジ11aを、後キャップ12の先端内壁面
にネジ11bをそれぞれ設け、両者を螺合して密に嵌着
する。また、後キャップ12の内部には注射筒本体2の
後端2Bを係止する段差13を設け、更にプランジャー
ロット5を定められた位置に係止できるように底部14
の内面に突起15を設ける。突起15に代えて厚みのあ
るスポンジ体を載置してもよい。これによりホルダー内
に、注射筒部を保護しつつ長期にわたって無菌状態に保
持することができる構造体となっている。
【0012】ホルダー本体10の前方壁16の中心から
後端側に向かって注射筒2のゴムパッキン3を貫通し得
るように刺通針17を設け、該刺通針17の針孔17a
は前方壁16内を通り抜け、先端側に突出する針基小筒
18の内部18aに連通し、さらに該針基小筒20に針
基23で取り付けた注射針22の内部に連通している。
一方前方壁16の外周部には円筒状に突出する針ガイド
を設けてある。
【0013】注射針の針基23の針基フランジ24の外
周面にはネジ20a(オネジ)を設け、円筒状の針ガイ
ド19の内壁面にも対応するネジ20b(オネジ)を設
けてある。注射針22の針基23を針基小筒18に被せ
ねじると、ネジ20aと20bが螺合し、針基フランジ
24が針基小筒18と針ガイド19の間に堅固に固定さ
れる。この固定手段は本実施例のように針基フランジ2
4の幅が狭い場合でも非常に有効である。
【0014】このように注射針22を予め取り付けてあ
るので、薬液7の投与時には後キャップを外し、注射筒
本体2の後端2Bを押し込み刺通針17をゴムパッキン
3に貫通させる操作と、プランジャーロット5を押し込
み薬液7を注射針22の先端から流出させる操作のみで
よいため、非常に速やかな投与が可能である。従来のこ
の種アセンブリーにおいては、薬液を投与中に注射針が
不安定になったり、時には針が抜けて大切な薬液が漏れ
ることがあったが、本発明では上記の針基小筒と針ガイ
ドの間隙と注射針基の嵌合及び針基フランジ外周と針ガ
イド内壁の螺合による強固な結合により、上記の問題は
完全に解消できた。
【0015】また、本発明は上記の針基小筒18と針基
フランジ及び針ガイド19の構造を有することにより、
投与する患者によっては、注射針22を簡単な操作で交
換することができる。一般成人に対する汎用注射針の太
さ(外径)は0.7〜0.9mmを適当とするが、乳
児、子供又は成人であっても血管の細い又は弱った人に
は0.4〜0.5mm程度の細い注射針を使用すれば、
投与しやすく、患者の痛みを低減できる。
【0016】注射針22と針基小筒18は前キャップ2
5で覆い、前キャップと針ガイドを結合することによ
り、長期にわたり無菌状態で安全に保持し得るようにし
た。図1、図2の例では該前キャップ25の開放口内壁
のネジ21b(メネジ)と針ガイドの外周面のネジ21
a(オネジ)の螺合により前キャップ24とホルダー本
体10を安定に密に結合する。また前キャップは倒立状
態で十分に自立するように、先端までホルダー本体とほ
ぼ同じ外径を有する太い有底円筒形としている。注射又
は薬液投与後には前キャップ25を机上に立てておき、
注射針22に手を触れることなくキャップ内に注射針を
挿入し、針ガイドのネジ21aと前キャップのネジ21
bを螺合することにより、非常に安全に簡単に使用後の
注射針をキャップ内に収納できる。前キャップの材質に
は外部からの少々の圧力によっても、注射針が前キャッ
プを破って露出されることのないものを選択する。これ
により、使用後注射針を安全に廃棄できる。
【0017】図3は本発明の他の実施例の注射針部のみ
を示した断面図である。本例では注射針22の針基フラ
ンジ24に図1,図2の例より幅の広いネジ20aを設
けたもので、注射針22をより強固にホルダー本体に固
定できる。
【0018】図4は本発明の他の実施例のホルダー部分
の断面図であって、前キャップ25はホルダー本体10
と螺合する開放口の外周にフランジ26を有して注射後
の注射針の収納の際に前キャップ22内への収納を確実
にしており、さらに先端部外周にもフランジ27を設け
て、倒立の安定性を向上している。本実施例のホルダー
本体10は図示は省略した注射筒本体の外周の環状突起
に対応する環状凹溝8′を複数個設けて、注射筒本体の
ホルダー内での滑動性と静止安定性の両立させている。
また外周にフランジ28を複数個設け、注射器の操作を
容易にしている。後キャップ12は段差13及び13′
を有し、これは内包する注射筒部の形状に対応させたも
のである。本実施例の針ガイド19の内壁に設けたネジ
20bは図3に示したひろい幅のネジ20aを有する注
射針部に対応できる。
【0019】図5は本発明のさらに他の実施例のホルダ
ー部分の断面図であって、ホルダーの各部分の結合が嵌
合による例を示す断面図である。また本実施例では後キ
ャップ12とホルダー本体10とを筒状のコネクター3
0で結合している。すなわち、ホルダー本体10後端の
外周に設けた複数の環状突起からなる嵌合部31ととコ
ネクター先端部内壁に設けた対応する形状の嵌合部3
1′を嵌合し、後キャップ12の先端側外周に設けた複
数の環状突起からなる嵌合部32とコネクター後端部内
壁面に設けた嵌合部32′を嵌合する。このようにコネ
クター30を介して結合する理由は、注射後に注射筒内
に残留する薬液量を極力低減する目的で刺通針17の長
さを短くした際に、ホルダー本体10から突出する注射
筒本体の長さが極端に短いと操作上不便であるため、コ
ネクター部分を外すことにより、突出部分長さを長くで
きるからである。
【0020】前キャップ25に関しては、ホルダー本体
10の針ガイド19の外周に設けた複数の環状突起から
なる嵌合部33と前キャップの開放口末端内壁に対応形
状で設けた嵌合部33′を嵌合し結合している。さらに
前キャップの材質として柔らかい弾性体を用いると、3
4の部分は吸盤として作用できるので、倒立の際の安定
性が非常に向上する。
【0021】なお、ホルダー本体10の内部での注射筒
本体2の滑動性と静止安定性を考慮して、注射筒本体2
の外周の多数の突起に対応する凹部9′を多数設けた。
この凹部9′は浅いものでよい。さらにホルダー本体1
0の外周には突起29や凹凸29′を設け、操作性を向
上した。
【0022】図6は本発明のさらに他の実施例であっ
て、後キャップ12とホルダー本体10がコネクターで
螺合により結合されている例の断面図である。ただし、
注射筒及び注射針部分は図示を省略している。本例のホ
ルダー本体10内には注射筒本体2の外周面環状の突起
8に対応する環状凹溝8′が複数設けられ、ホルダー本
体10内の注射筒は運搬、保管時、携帯時には安定に係
止しており、使用時に力を加えることによりホルダー本
体10内を滑動できる。該ホルダー本体10の後端外周
にはネジ11aが設けられ、コネクター30の先端部内
壁のネジ11bと螺合し、コネクター後端内壁のネジ3
6bと後キャップ12の先端外周のネジ36aが螺合し
ている。本実施例ではコネクター30の後端に段差1
3′′を有するが、ホルダー全体はほぼ均一な厚さとな
っている。
【0023】また、ホルダー本体10の前方壁16の中
心から注射筒部のゴムパッキンを貫通する刺通針17を
後端側に向けて設け、刺通針と反対側に内部が連通する
針基小筒18を設けてある。本実施例においては針ガイ
ド19の内壁部の前方壁に続く部分には注射針の針基フ
ランジ外側面のネジと螺合するネジ20bを設け、さら
に20bより先端側の内壁面に前キャップ後端外周のネ
ジ35aと螺合するネジ35bを設けてある。このよう
に前キャップを針ガイド内に嵌挿して螺合するので前キ
ャップ25とホルダー本体10はほぼ同じ外径となり、
コネクターと後端に段差を有するが結合すると一本の筒
状になる。
【0024】本発明の注射具アセンブリー中の薬液を投
与する方法について図1の実施例により説明する。ま
ず、ホルダー本体10に印刷してある薬液の名称を確認
する。ホルダー本体10から前キャップ25を外して、
注射針22の太さ(ゲージ数)が投与する患者の血管の
太さに対応しているかどうかを確認する。不適の場合に
は針基23を指で逆方向に回転して外し、別に包装され
た交換用の適する太さの注射針の針基23を針基小筒1
8にかぶせ、針基フランジ24外周のネジ20aを針ガ
イド19のネジ20bと螺合して固着する。
【0025】次に、後キャップ12を外し、注射筒本体
2の後端2Bをホルダー本体10の内部に先端側に向け
て強く押し込むことによって刺通針17はゴムパッキン
3を貫通する。すなわち、注射筒の先端2Aは前方壁1
6の後端側に接触する。注射筒中の空気を注射針孔より
押し出した後に、注射針22を人体の皮下、又は静脈中
等適用部位に刺通して、異常ないことをプランジャーロ
ット5を引いて見る。次いでプランジャーロット5を押
し込むことにより薬液7は刺通針17の内部17a、針
基小筒18の内部18a、注射針22内部と連通する内
部を流路として注射針先端より流出し、投与される。
【0026】投与終了後、ホルダー本体10に注射針2
2を結合したまま、机の上に倒立させた前キャップ25
内に注射針22を刺し込み、前キャップ後端内壁のネジ
21bとホルダー本体の針ガイド19の外周のネジ21
aをねじ合わせる。これにより投与後の注射針に全く触
れることなく簡単に注射針22を前キャップ25内に収
納できる。その後、ホルダー本体10の後端に後キャッ
プ12を螺合し、注射針部、注射筒を元どおりホルダー
内に密に収納する。このように注射具アセンブリー全体
を一体に結合して安全かつ衛生的に廃棄する。
【0027】本発明の注射具アセンブリーにおいて、ホ
ルダーはすべての部分を合成樹脂又はその組成物にて成
形する。これにより、危険な分別作業を要せずに廃棄処
理できる。該合成樹脂としては光学的に透明で、空気、
酸素の浸透、透過性が小さく、機械的強度の高いものが
好ましい。また、その用途から滅菌操作、すなわち、高
圧蒸気(120〜131℃の蒸気に爆す)、γ線、高周
波を照射しても変形がなく変色、臭気を発生しないもの
を用いる。さらに、前キャップには危険な使用後の注射
針を再度収納するので、外部からの少々の圧力では破壊
されない程度の剛性を備えたものを用いる。
【0028】以上のような特性を有する合成樹脂とし
て、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアセタール
(POM)、ポートアミド(PA)、ポリアリレート
(PAR)、ポリエーテル・エーテルケトン(PEE
K)、エチレン・プロピレン共重合体(PEP)、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレン又
は変性ポリフェニレンエーテル(PEE又は変性PE
E)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルペンテン
(PMP)、ポリウレタン(PU)、環状オレフィン系
化合物又は架橋多環式炭化水素化合物を重合体成分とす
る重合体等から選ばれた1以上の合成樹脂が挙げられ
る。配合剤としては、この分野の用途に用いる合成樹脂
組成物に通常配合される公知の配合剤を用いることがで
きる。例えば、安定剤、加工助剤等である。すなわち、
これらの合成樹脂又は合成樹脂組成物を射出成形するこ
とにより本発明の注射具アセンブリーを製造する。
【0029】さらに、本発明の注射具アセンブリーは必
ず清潔な環境に保存されるとは限らず、種々雑多な菌、
菌を付着した微粒子、猛毒性の胞子、あるいは酸素等の
存在に晒される危険もある。このような危険に耐性を持
たせるために、合成樹脂の配合剤として抗菌防黴剤、例
えばビニルベンゾイルアセトナド亜鉛、ビニルベンゾイ
ルアセトナド錫、銀を含有したゼオライト(Ag量2.
3重量%、粒子径1μmのもの、合成樹脂又は樹脂組成
物に対し3重量%程度配合)、金を含有したゼオライ
ト、プロピオン酸ソーダ(0.1重量%)、10-10 ′-
オキサジビスフェノキサアルシン(OBPA)、ビス
(2-ピリジルチオ-1-1オキシド) 亜鉛(2PT)、2-(4
- チアゾリル)−ベンズイミダゾール(TB2)を配合
することが好ましい。またさらに、非イオン界面活性剤
例えばラウリン酸ソルビタンエステル等を配合すること
も殺菌効果を向上する上で好ましい。
【0030】
【発明の効果】本発明の注射具アセンブリーの効果は下
記のとおりである。 (1)比較的構造が簡単であるにもかかわらず、保管や
移動時の安定性が確保され、使用時には簡単迅速に、し
かも注射針のはずれ等なく確実安全、衛生的に薬液を投
与できる。 (2)使用後の注射針の始末を危険性なく行える。 (3)使用後は元どおりの一体の注射具アセンブリーと
して分別の必要なく安全かつ簡単に廃棄できる。 (4)ホルダー内の気密性が高く、注射針、注射筒、薬
液を無菌状態で変性なく保存できる。 (5)投与時に必要があれば、簡単に注射針を取り替え
て、患者に最適な注射針を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の注射具アセンブリーの一実施例を説
明する断面図である。
【図2】 図1の注射具アセンブリーを各部分に分離し
て示した断面図である。
【図3】 本発明の他の実施例における注射針部を示す
断面図である。
【図4】 本発明の他の実施例のホルダー部分を示す断
面図である。
【図5】 本発明の他の実施例のホルダー部分を示す断
面図である。
【図6】 本発明の他の実施例のホルダー部分を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 注射具アセンブリー、 2 注射
筒本体、3 ゴムパッキン、 4 固着部、
5 プランジャーロット、6 ガスケット、
7 薬液、 8 環状突起、8′環状凹溝、
9 突起、 9′凹部、10 ホルダー本
体、 11a及び11b ネジ、 12 後キャ
ップ、13,13′及び13′′ 段差、
14 底部、15 突起、16 前方壁、
17 刺通針、 18 針基小筒、19
針ガイド 20a及び20b ネジ 21a及び21b ネジ、 22 注射針、
23 針基、24 針基フランジ、 25 前キャ
ップ、26,27及び28 フランジ、 29 突
起、 29′凹凸、30 コネクター、 31
及び31′ 嵌合部、32及び32′ 嵌合部、 33
嵌合部、 34 吸盤、35a及び35b
ネジ、 36a及び36b ネジ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液を充填した注射筒本体の先端開放口
    をゴムパッキンと固着部にて封止し、後部開放端はプラ
    ンジャーを取り付けたガスケットを嵌着して封止してな
    る注射筒部と、該注射筒部及び注射針部を内包するホル
    ダーからなる注射具アセンブリーであって、該ホルダー
    はその内部に前記注射筒本体を滑動可能に係止できるホ
    ルダー本体、該ホルダー本体の後端に結合し前記プラン
    ジャー後端部の支持固定手段を有する有底筒形の後キャ
    ップ、及び前記注射針部を内包して該ホルダー本体の先
    端側に結合する有底筒形で倒立状態で自立できる前キャ
    ップからなり、該ホルダー本体の前方壁の中央が後端側
    に向かって突出して刺通針を形成し、前記注射筒部が係
    止状態では該刺通針の先端は該注射筒本体の先端に達し
    ないが、薬液投与時には該注射筒部を先端側に押し込む
    ことにより該刺通針がゴムパッキンを刺通できるように
    し、前記前方壁の前キャップ側には注射針取り付け用の
    針基小筒が突出し、該刺通針と針基小筒とは前方壁内を
    貫通して連通する両端開放通路を形成し、さらに該前方
    壁の外周に筒軸方向に沿って前方に突出した円筒形針ガ
    イドを有し、前記針基小筒の外壁と該円筒形針ガイドの
    内壁で形成する間隙に該注射針部の針基フランジが密着
    嵌合し且つ該針基フランジの外側面と該円筒形針ガイド
    内壁面が螺合により固着してなることを特徴とする上記
    注射具アセンブリー。
  2. 【請求項2】 上記後キャップはコネクターを介してホ
    ルダー本体に結合していることを特徴とする請求項1記
    載の注射具アセンブリー。
  3. 【請求項3】 上記結合が螺合又は凹凸部の嵌合である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の注射具
    アセンブリー。
  4. 【請求項4】 上記ホルダー本体、前キャップ、後キャ
    ップ及びコネクターがいずれも合成樹脂又はその組成物
    からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の注射具アセンブリー。
  5. 【請求項5】 上記合成樹脂がポリプロピレン、ポリア
    セタール、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエーテル
    ・エーテルケトン、エチレン・プロピレン共重合体、ポ
    リエチレンテレフタレート、ポリフェニレン、又は変性
    ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリメチ
    ルペンテン、ポリウレタン、環状オレフィン系化合物又
    は架橋多環式炭化水素化合物を重合体成分とする重合体
    から選ばれた1以上であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載の注射具アセンブリー。
  6. 【請求項6】 上記合成樹脂組成物が非イオン性界面活
    性剤及び又は抗菌防黴剤を配合されてなることを特徴と
    する請求項4又は請求項5のいずれかに記載の注射具ア
    センブリー。
  7. 【請求項7】 使用後の前記注射針部を倒立させた前記
    前キャップ内に入れ前記針ガイドと前キャップを螺合し
    て該前キャップとホルダー本体を結合することにより使
    用済の注射針部をに再収納し、安全に廃棄できることを
    特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の注
    射具アセンブリー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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