JPH10174366A - クランク軸直結式発電機の冷却装置 - Google Patents

クランク軸直結式発電機の冷却装置

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JPH10174366A
JPH10174366A JP34270996A JP34270996A JPH10174366A JP H10174366 A JPH10174366 A JP H10174366A JP 34270996 A JP34270996 A JP 34270996A JP 34270996 A JP34270996 A JP 34270996A JP H10174366 A JPH10174366 A JP H10174366A
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JP
Japan
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temperature
crankshaft
generator
vehicle
pump
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JP34270996A
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Masatoshi Shibuya
正敏 渋谷
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランク軸直結式発電機は、エンジン30と
トランスミッション33との間のコイルハウジング6,
7の内部に設けられている。この発電機はエンジンに隣
接して配設されているので、エンジンからの熱を受け、
温度上昇が甚だしい。そのため、発電量の低下とか、発
電コイルが絶縁不良となるという問題点があった。それ
を解決することを課題とする。 【解決手段】 車載ポンプ38,ポンプ負荷42は既に
車両に搭載されているものであるが、両者をつなぐパイ
プ41から分岐し、電磁バルブ40を介してクランク軸
直結式発電機内にエアを供給し得るようにする。また、
各コイルハウジング6,7には通風口31,32を開け
る。車両の走行中は、クランク軸直結式発電機は走行風
により充分冷却される。走行風がない停車時において発
電コイルの温度が所定温度に達すると、ポンプ負荷へエ
アを供給する必要のない状態にある車載ポンプから、ク
ランク軸直結式発電機内にエアを供給して冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のエンジ
ンのクランクシャフト自身を回転軸として兼用している
か、あるいはクランクシャフトに回転軸が直結されてい
るかしているクランク軸直結式発電機に対する冷却装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クランク軸直結式発電機として
は、例えば自動車のスタータと発電機とを兼用させたも
のに、その例が見られる。 (第1の従来例)図6は、そのような従来のクランク軸
直結式発電機の1例を示す図である。図6において、4
はクランクシャフト、5はメインドライブシャフト、2
0はシリンダブロック、21はリヤプレート、22はブ
ラケット、23は電機子鉄心、24はステータコイル、
25はロータ、25A,25Bはロータ歯状部、26は
連結用リング、27は界磁鉄心、28は界磁コイルであ
る。
【0003】ロータ25は磁性体で出来ており、クラン
クシャフト4に取り付けられている。ロータ25の外周
部分はロータ歯状部25A,25Bで出来ており、両者
は周上で間隔を開けて交互に配置されている。そして、
非磁性体(例、ステンレス)である連結用リング26に
より、互いに連結されている。ロータ歯状部25A,2
5Bと、ロータ25の軸側との間には凹部が設けられ、
その凹部に狭い間隙を隔てて嵌まるように、界磁鉄心2
7およびそれに巻回された界磁コイル28が配設されて
いる。界磁鉄心27は、リヤプレート21に固着され、
リヤプレート21はシリンダブロック20に取り付けら
れている。
【0004】ロータ歯状部25A,25Bの外周面に狭
い間隙を隔てて、ステータコイル24が巻回された電機
子鉄心23が配設される。電機子鉄心23はブラケット
22に固着され、ブラケット22はリヤプレート21に
取り付けられている。図7は、前記した界磁コイル28
が発生する磁束を説明する図である。符号は図6のもの
に対応し、ΦA ,ΦB ,ΦC は磁束である。磁束の経路
が明瞭に分かるよう、図6では施していた斜線等は省略
してある。
【0005】界磁コイル28に通電すると、ロータ25
の外周面にはN極,S極の磁極が交互に誘起され、界磁
鉄心27,ロータ歯状部25A,電機子鉄心23,ロー
タ歯状部25B,ロータ25の軸側,界磁鉄心27とい
う経路を通過する磁束ΦA が生ぜしめられる。この磁束
ΦA が、ステータコイル24に対していわゆる界磁の役
割を果たす。界磁コイル28への通電により誘起される
磁束は、磁束ΦA の他に、遠くのクランクシャフト4や
メインドライブシャフト5を通る磁束ΦB ,ΦC もあ
る。これらはステータコイル24に対する界磁としての
役割は果たしておらず、いわゆる漏れ磁束である。
【0006】次に、前記したクランク軸直結式発電機の
動作について説明する。 (1)スタータ(モータ)として使用する場合 図示しないバッテリからステータコイル24に電流を流
す。それによって発生される磁界と前記した界磁との作
用により、ロータ25は回転される。ロータ25は、ク
ランクシャフト4を回転させ、図示しないエンジンを始
動する。 (2)発電機として使用する場合 クランクシャフト4がエンジンによって回転させられる
と、ロータ25が回転し、その外周に発生させられてい
る界磁のN極,S極が電機子鉄心23の傍を交互に通過
する。そのため、電機子鉄心23に巻回されているステ
ータコイル24には起電力が誘起され、発電が行われ
る。なお、このようなクランク軸直結式発電機に関する
従来の文献としては、例えば、実開昭60−16298 号公報
がある。
【0007】(第2の従来例)クランク軸直結式発電機
の他の例としては、例えば、特開昭61−154460号公報に
示されるように、クランクシャフトに直結されているフ
ライホイールを利用したものがある。自動車のエンジン
等では、1回転中におけるトルク変動を緩和するため
や、回転エネルギーの蓄積手段として、クランクシャフ
トにフライホイールが直結されていることがある。その
ようなフライホイールの外周面に永久磁石でN極,S極
を設けると共に、それに対向させてステータコイルを設
けることにより、回転電機を形成する。そして、上記し
た例と同様に、スタータとして動作させたり、発電機と
して動作させたりしている。
【0008】しかしながら、前記した第1の従来例に
は、シリンダブロック20の構造を、クランク軸直結式
発電機を設けない場合のものとは異なった構造としなけ
ればならないという問題点や、前述した漏れ磁束により
鉄粉等が付着するため、クランクシャフト4やメインド
ライブシャフト5が磨耗し易いという問題点があった。
また、第2の従来例には、半径方向のサイズが大になっ
てしまうと共に、スタータのギヤと噛み合うギヤをフラ
イホイール以外のどこかに設けなければならないという
問題点があった。
【0009】そこで、出願人は、そのような問題点を解
決するものとして、次のようなクランク軸直結式発電機
を既に提案している(特願平8−249211号)。図8は、
改良したクランク軸直結式発電機を示す図である。エン
ジンには従来からフライホイールが取り付けられている
が、この改良したものでは、そのフライホイールが取り
付けられている部分を利用して、発電機を組み込んでい
る。符号は図6のものに対応し、6は前部コイルハウジ
ング、7は後部コイルハウジング、8は電機子鉄心、9
はステータコイル、10は永久磁石、11はロータ、1
2はロータホイール、13ははずれ止め、14は回転
軸、Rは回転子、Sは電機子である。
【0010】回転子Rは、ロータホイール12,ロータ
11,永久磁石10,はずれ止め13等から構成され、
電機子Sは、電機子鉄心8,ステータコイル9等から構
成されている。回転子Rが回転すると、ステータコイル
9に発電電流が誘起される。従って、ステータコイル9
が発電コイルである。
【0011】クランクシャフト4からフライホイール3
を外し、その代わりに発電機の回転軸14を直結する。
回転軸14の直結部分を、フライホイール3の直結部分
と同じ構造にすると、クランクシャフト4の直結部分の
構造は何ら変更することなく、回転軸14を接続するこ
とが出来る。回転軸14の外周には、非磁性体で出来た
環状のロータホイール12が取り付けられ、ロータホイ
ール12の外周には、強磁性体で出来た環状のロータ1
1が取り付けられる。はずれ止め13は、ロータ11が
ロータホイール12から外れるのを防止するためのもの
である。ロータ11の外周面には、界磁の役割をさせる
ための永久磁石10を複数個埋め込み、それらの配設順
序は、N極,S極が交互に現れるようにする。
【0012】回転軸14の他端には、外していたフライ
ホイール3を直結する。該他端の構造を、クランクシャ
フト4のフライホイール3との直結部分の構造と同じ構
造にしておくと、フライホイール3の直結部分の構造は
何ら変更することなく、接続することが出来る。なお、
フライホイール3は従来通りのものが直結され、クラン
ク軸直結式発電機の構成要素として利用されるわけでは
ないので、スタータのギヤと噛み合うギヤは、従来通り
フライホイール3の上に存在しており、他の箇所に設け
る必要はない。
【0013】クランクシャフト4とフライホイール3と
の間に回転軸14が介挿されるから、従来のクラッチハ
ウジング2をフライホイール3の後方から従来の如く当
てがっても、フライホイールハウジング1の嵌合部1−
1とクラッチハウジング2の嵌合部2−1とは先端が届
かず、そこに隙間が出来てしまう。その隙間を覆うため
と、ステータコイル9を巻回した電機子鉄心8を支持す
るために、何らかのハウジング手段を施す必要がある。
ここでは、そのハウジング手段を、リング状に形成した
前部コイルハウジング6と後部コイルハウジング7とで
形成している。
【0014】前部コイルハウジング6の一端は、フライ
ホイールハウジング1の嵌合部1−1と嵌合する構造と
しておく。前部コイルハウジング6の他端と後部コイル
ハウジング7の一端は、互いに突き合わされて電機子鉄
心8の外周部分を挟持する構造とされる。そして挟持す
る位置は、電機子鉄心8の内周側の面が僅かなギャップ
を隔てて永久磁石10に対向するような位置とされる。
電機子鉄心8には予めステータコイル9を巻回してお
く。
【0015】後部コイルハウジング7の他端は、クラッ
チハウジング2の嵌合部2−1と嵌合する構造としてお
く。そうすれば、嵌合部1−1,2−1の構造は、従来
と同じ構造のままでよい。これは言うまでもないことで
あり、図示もしてはいないが、前部コイルハウジング6
あるいは後部コイルハウジング7の適宜箇所に、ステー
タコイル9に接続する端子が設けられる。
【0016】このような構成にすれば、永久磁石10と
電機子鉄心8との間でのみ磁気回路が形成され、漏れ磁
束が無いので、回転軸14やクランクシャフト4やメイ
ンドライブシャフト5が、界磁用の永久磁石10に磁化
されることはない。従って、それらは金属粉を吸着せ
ず、磨耗が促進されることはない。
【0017】以上のようなクランク軸直結式発電機は、
まだ公知とはなっていないが、本発明は、それに対して
更に改良を加えたものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)図8に示したクランク軸直結式発電機は、エ
ンジンに隣接して配設されているので、エンジンからの
熱を受け、独立して配設されている発電機に比べて、温
度上昇が甚だしくなるという問題点があった。
【0019】(問題点の説明)一般に発電機の発電コイ
ル(上例では、ステータコイル9)は、発電電流による
ジュール熱により温度が上昇するが、温度が上昇する
と、電気抵抗の増大により発電量が低下すると共に、絶
縁被覆の劣化により絶縁不良に陥るおそれがある。とこ
ろが、前記の改良したクランク軸直結式発電機では、そ
のハウジングの外部に接している空気によってのみ冷却
されているだけである。そのため、車両の走行中は走行
風によって冷却されるからよいものの、停車中は走行風
がないので、温度上昇は大になってしまう。
【0020】温度上昇を防止する第1の方法として考え
られるのは、ステータコイル9の近傍に温度センサを設
け、所定温度以上になったら発電を停止させるという方
法であるが、これでは、継続して電気を供給することが
出来ない。第2の方法としては、コイルハウジング内に
冷媒を循環させるという方法が考えられる。この方法に
よると、極めて良好な冷却が行われるであろうが、冷媒
を循環させるパイプ,ポンプ、および冷媒を冷却する装
置等が必要となり、コストが高くなると共に、それらを
設置するのに大きなスペースを新たに必要とする。
【0021】第3の方法としては、ハウジングに空気噴
出孔と排出口とを設け、空気噴出孔より冷却空気を吹き
込み、排出口より空気を排出する方法(実開平2−3756
2 号公報参照)が考えられるが、これには冷却空気送風
用に専用のポンプを必要とし、コストがかかったり、新
たなスペースを必要とするという問題があった。本発明
は、以上のような問題点を解決することを課題とするも
のであり、格別のコストやスペースを要することなく、
クランク軸直結式発電機の冷却を行う装置を提供しよう
とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、車両エンジンに駆動され、停車時以外
の時に作動され得るポンプ負荷を有している車載ポンプ
と、パーキングブレーキ作動検出手段と、回転軸が該車
両エンジンのクランク軸に直結されているクランク軸直
結式発電機の発電コイルの温度を検出するための温度セ
ンサと、外気と通ずる通風口が開けられ、前記車載ポン
プからのエアを通ずるパイプが接続された前記クランク
軸直結式発電機のハウジングと、前記パイプの途中に接
続された電磁バルブと、前記パーキングブレーキ作動検
出手段からの検出信号および前記温度センサからの検出
信号が入力され、パーキングブレーキ作動中において発
電コイル温度が第1設定温度を超えてからそれより低い
第2設定温度に低下するまでの間、前記電磁バルブを開
くよう制御するコントローラとを具えるクランク軸直結
式発電機の冷却装置を提供することとした。
【0023】(解決する動作の概要)車両の走行中は、
クランク軸直結式発電機は走行風により充分冷却され
る。走行風による冷却がなくなる停車時においては、発
電コイルの温度が第1設定温度を超えてから第2設定温
度に低下するまでの間、本来のポンプ負荷へエアを供給
する必要のない状態にある車載ポンプから、クランク軸
直結式発電機のハウジング内にエアを供給して冷却す
る。これにより、発電量の低下とか、発電コイルの絶縁
不良を防止することが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかわるク
ランク軸直結式発電機の冷却装置を示す図である。符号
は図8のものに対応し、30はエンジン、31,32は
通風口、33はトランスミッション、34はプロペラシ
ャフト、35,37はプーリ、36はベルト、38は車
載ポンプ、39は温度センサ、40は電磁バルブ、41
はパイプ、42はポンプ負荷、43はコントローラ、4
4はパーキングブレーキ作動検出手段である。クランク
軸直結式発電機は、エンジン30とトランスミッション
33との間に配設され、図1では、前部コイルハウジン
グ6,後部コイルハウジング7の内部に配設されてい
る。
【0025】ポンプ負荷42は、正圧または負圧のエア
の助けを借りて、所要の動作をする負荷であり、例えば
ブレーキ操作アクチュエータ,クラッチ操作アクチュエ
ータ,変速操作アクチュエータ等がある。車載ポンプ3
8は、プーリ35,ベルト36,プーリ37を介してエ
ンジン30により駆動され、ポンプ負荷42が必要とす
るエアを供給するポンプである。該ポンプにより発生さ
れるエア圧は、正圧である場合もあるし、負圧である場
合もある。これらは、車両(特に大型の車両)に搭載さ
れているものとして、既に公知である。
【0026】本発明は、既に車両に搭載されている車載
ポンプ38のエアを、クランク軸直結式発電機の冷却に
利用する。即ち、車載ポンプ38からポンプ負荷42へ
エアを供給しているパイプ41を途中で分岐させ、電磁
バルブ40を介して前部コイルハウジング6(または後
部コイルハウジング7)に接続する。前部コイルハウジ
ング6,後部コイルハウジング7には、それぞれ外気と
通ずる複数個の通風口31,32を設ける。
【0027】温度センサ39は、前部コイルハウジング
6,後部コイルハウジング7の内部の、ステータコイル
近傍の温度を検出するセンサである。検出温度は、コン
トローラ43へ入力される。パーキングブレーキ作動検
出手段44は、パーキングブレーキが作動しているか否
かを検出する手段であり、公知のパーキングブレーキス
イッチを用いることが出来る。パーキングブレーキが作
動させられていれば、車両は停車しており、作動させら
れていなければ、停車しているとは限らないことが分か
る。コントローラ43は、温度センサ39,パーキング
ブレーキ作動検出手段44からの検出信号を考慮して、
電磁バルブ40の開閉を制御し、冷却を行う。
【0028】図5は、通風口を施したコイルハウジング
を示す図である。符号は図1のものに対応し、31は通
風口、31Aはポンプ接続口、45は水抜きドレイン管
である。この例では、車載ポンプ38は負圧を発生する
ポンプであると仮定しており、パイプ41にエアが供給
される時、その圧力は負圧である。従って、ポンプ接続
口31Aから空気が吸い出されるので、各通風口31お
よび隣接する後部ハウジング7の通風口32からは、外
気が吸い込まれる。コイルハウジング内にこのような空
気の流れが作り出されるので、その中にあるクランク軸
直結式発電機は冷却される。なお、エアを供給するパイ
プ41の接続先を、図1では前部コイルハウジング6と
しているが、後部コイルハウジング7に接続してもよ
い。
【0029】次に、コントローラ43に設定しておく温
度と、電磁バルブ40の開閉との関係について説明す
る。図3は、ステータコイル温度と電磁バルブの開閉動
作との関係を説明する図である。図3(イ)はステータ
コイル温度の変化を示す図であり、縦軸は温度を示し、
横軸は時間を示し、実線の曲線はステータコイル温度の
変化を示している。第1設定温度T1 およびそれより小
さい第2設定温度T2 は、コントローラ43に設定され
ている温度である。図3(ロ)は、電磁バルブ40の開
閉動作を示す図であり、縦軸は開,閉を示し、横軸は時
間を示している。
【0030】ステータコイル温度がA点(時間tA )で
第1設定温度T1 より大になったとすると、ここで電磁
バルブ40が開かれる。すると、車載ポンプ38よりク
ランク軸直結式発電機内にエアが供給され、そのエアに
より空気の流れが生ぜしめられ、冷却がなされる。ステ
ータコイル温度がB点(時間tB )で第2設定温度T2
より小に低下したとすると、ここで電磁バルブ40は閉
じられ、エアによる冷却は停止される。第1設定温度T
1 と第2設定温度T2 とを設けた理由は、電磁バルブ4
0の開閉動作が頻繁にならないよう、ヒステリシスを持
たせるためである。
【0031】次に、冷却動作を説明する。図4は、本発
明の冷却動作を説明するフローチャートである。ステッ
プ1…パーキングブレーキが作動させられているかどう
かを調べる。これは、パーキングブレーキ作動検出手段
44からの検出信号をみて行う。作動させられていれば
停車していることは確実であり、ポンプ負荷42が作動
させられることはないから、車載ポンプ38のエアは使
用されてはいない。パーキングブレーキが作動させられ
ていない場合は停車しているとは限らないから、ポンプ
負荷42が作動させられることが有り得る。そのため、
車載ポンプ38のエアは、ポンプ負荷42のために使用
される恐れがある。
【0032】ステップ2…クランク軸直結式発電機のス
テータコイル温度が、第1設定温度T1 より大となった
かどうか調べる。これは、温度センサ39で検出した温
度と、予めコントローラ43内に設定してある第1設定
温度T1 と比較することによって行う。
【0033】ステップ3…ステータコイル温度が、第2
設定温度T2 より小になったかどうか調べる。ステータ
コイル温度が第2設定温度T2 より小になると、電磁バ
ルブ40を閉じる。ステップ4…ステータコイル温度が
第1設定温度T1 より大となったら、電磁バルブ40を
開き、車載ポンプ38よりクランク軸直結式発電機内に
エアを供給する。
【0034】ステップ5…ステータコイル温度が第1設
定温度T1 と第2設定温度T2 との間の場合、電磁バル
ブ40は現在の状態を維持する(開なら開の状態、閉な
ら閉の状態のままとする)。ステップ6…ステップ1で
NOの場合(つまり、パーキングブレーキが作動中でな
い場合。走行中等)、あるいは、ステップ3でYESの
場合(ステータコイル温度が第2設定温度T2 より小で
あれば)、電磁バルブ40を閉じ、エアの供給はしな
い。
【0035】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のクランク軸直
結式発電機の冷却装置によれば、走行風による冷却がな
くなる停車時においては、発電コイルの温度が第1設定
温度を超えてから第2設定温度に低下するまでの間、本
来のポンプ負荷へエアを供給する必要のない状態にある
車載ポンプを利用して、冷却をすることが出来る。その
ため、新たにコストや大きなスペースを要する専用ポン
プ等を設けなくとも、発電量の低下とか発電コイルの絶
縁不良を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわるクランク軸直結式発電機の
冷却装置を示す図
【図2】 冷却装置を施したクランク軸直結式発電機を
示す図
【図3】 ステータコイル温度と電磁バルブの開閉動作
との関係を説明する図
【図4】 本発明の冷却動作を説明するフローチャート
【図5】 通風口を施したコイルハウジングを示す図
【図6】 従来のクランク軸直結式発電機の1例を示す
【図7】 従来のクランク軸直結式発電機の界磁コイル
が発生する磁束を説明する図
【図8】 改良したクランク軸直結式発電機を示す図
【符号の説明】
1…フライホイールハウジング、1−1…嵌合部、2…
クラッチハウジング、2−1…嵌合部、3…フライホイ
ール、4…クランクシャフト、5…メインドライブシャ
フト、6…前部コイルハウジング、7…後部コイルハウ
ジング、8…電機子鉄心、9…ステータコイル、10…
永久磁石、11…ロータ、12…ロータホイール、13
…はずれ止め、14…回転軸、20…シリンダブロッ
ク、21…リヤプレート、22…ブラケット、23…電
機子鉄心、24…ステータコイル、25…ロータ、25
A,25B…ロータ歯状部、26…連結用リング、27
…界磁鉄心、28…界磁コイル、30…エンジン、3
1,32…通風口、31A…ポンプ接続口、33…トラ
ンスミッション、34…プロペラシャフト、35,37
…プーリ、36…ベルト、38…車載ポンプ、39…温
度センサ、40…電磁バルブ、41…パイプ、42…ポ
ンプ負荷、43…コントローラ、44…パーキングブレ
ーキ作動検出手段、45…水抜きドレイン管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両エンジンに駆動され、停車時以外の
    時に作動され得るポンプ負荷を有している車載ポンプ
    と、パーキングブレーキ作動検出手段と、回転軸が該車
    両エンジンのクランク軸に直結されているクランク軸直
    結式発電機の発電コイルの温度を検出するための温度セ
    ンサと、外気と通ずる通風口が開けられ、前記車載ポン
    プからのエアを通ずるパイプが接続された前記クランク
    軸直結式発電機のハウジングと、前記パイプの途中に接
    続された電磁バルブと、前記パーキングブレーキ作動検
    出手段からの検出信号および前記温度センサからの検出
    信号が入力され、パーキングブレーキ作動中において発
    電コイル温度が第1設定温度を超えてからそれより低い
    第2設定温度に低下するまでの間、前記電磁バルブを開
    くよう制御するコントローラとを具えたことを特徴とす
    るクランク軸直結式発電機の冷却装置。
JP34270996A 1996-12-06 1996-12-06 クランク軸直結式発電機の冷却装置 Pending JPH10174366A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011145173A1 (ja) 2010-05-18 2011-11-24 トヨタ自動車株式会社 車両制御システム
CN110098700A (zh) * 2019-05-08 2019-08-06 淮阴师范学院 一种便于精密控制驱动的交流永磁同步电机结构
JP2020537477A (ja) * 2017-10-11 2020-12-17 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 駆動機械を作動させる装置および方法

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