JPH10174108A - 動きベクトル探索装置および動画像符号化装置 - Google Patents

動きベクトル探索装置および動画像符号化装置

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JPH10174108A
JPH10174108A JP33430596A JP33430596A JPH10174108A JP H10174108 A JPH10174108 A JP H10174108A JP 33430596 A JP33430596 A JP 33430596A JP 33430596 A JP33430596 A JP 33430596A JP H10174108 A JPH10174108 A JP H10174108A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 動きベクトル探索の際にフレームメモリから
読み出す参照画像データ量を低減する。 【解決手段】 フレームメモリ制御部1502及び相関
度計算部1503と動きベクトル情報を格納する動きベ
クトル情報記憶手段1504を新たに設けることによ
り、Bピクチャの符号化におけるベクトル探索処理のう
ち前方予測に用いる前方動きベクトル探索を符号化処理
と非同期に行えるようにし、フレームメモリアクセスを
分散させる。また同時にPピクチャにおける動きベクト
ル探索範囲を絞り込むための情報を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はデジタル画像の予測
符号化における動きベクトル探索に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動画像情報のデータ量を圧縮する方法の
うち、動画像の時間軸方向の冗長性を利用して情報を削
減する方法としてフレーム間予測符号化が挙げられる。
デジタル動画像符号化の国際標準化方式であるMPEG
−1/2では、前方予測と両方向予測の両方を利用する
ことができる。 (前方予測)図1に示すように、過去のフレームと現在
のフレームの間の動きを前方動きベクトルとして検出
し、過去のフレームを参照して現在のフレームを生成す
るものである(図1)。この動きベクトルの探索範囲と
しては、だとえば16×16画素のマクロブロックを最
小単位とする。この領域の検出に際しては、前方参照フ
レームの中で予測を行うフレームとの間で相関が一番大
きい領域との空間位置の差分を動きベクトルとして検出
する。 (両方向予測)図2に示すように、両方向予測は過去の
フレームと未来のフレームの両方または片方のフレーム
を参照して現在のフレームを生成するものである。
【0003】これらの予測方式は、複数の画素からなる
領域毎に動きを求め、画素データの代わりに各領域の動
きをベクトル情報として符号化するため情報量は大幅に
削減できる。動きベクトルを使って構成した画像(予測
画像)と、原画像の間に差がある場合は、その差分の情
報をベクトル情報とともに符号化する。つまり、この予
測画像と原画像の差分を少ない場合ほど情報量を削減す
ることができる。動きベクトル探索範囲が同じなら、前
方予測より両方向予測の方がより予測対象となる画像に
近い参照画像を利用できる可能性が高くなるため、一般
的には両方向予測を用いた方が予測効率が高くなる。以
降では、前後の画面情報なしに生成可能なフレームをI
ピクチャ(Intra符号化画像)、過去の予測を用いていな
いフレームおよび前方予測フレームから前方予測のみを
用いて符号化するフレームをPピクチャ(Predictive符
号化画像)、過去/未来予測を用いていないフレームま
たは前方予測フレームから前方/後方の両方向予測を用
いて符号化するフレームをBピクチャ(Bidirectionally
predictive符号化画像)と呼ぶ。
【0004】一般的に動きベクトル探索は、原画像を符
号化する単位で複数領域に分割し、この領域を1画素づ
つ水平・垂直方向に平行移動させながら参照画像と比較
し、もっとも相関の高い位置を求めることで実現する。
相関度を求めるために画像を平行移動させる範囲は相関
度を計算するプロセッサおよび参照画像を格納するフレ
ームメモリとの間のデータ転送性能により制限を受け
る。図7、図9に従来のベクトル探索方法を用いた符号
化装置の構成およびフローチャートを示す。また従来の
動きベクトル探索と符号化の順序の例を図3に示す。
【0005】図7において、通常フレームメモリ71
は、画像入力に使用される領域71aと、符号化対象画
像を格納する領域71bと、前方参照画像を格納する領
域71cと、後方参照画像71dを格納する領域とに分
けて使用される。動きベクトル探索は相関度計算部72
によって行われる。この相関度計算部72では符号化対
象画像の符号化領域情報が入力されると、前方参照画像
と後方参照画像に対して領域指定を行い、これらの参照
画像より参照領域の画像データが入力される。
【0006】ここで、Pピクチャの符号化を行う場合に
は、相関度計算部72に入力されるデータは、原画像の
符号化対象となる領域の画素データ(71b)と前方参
照画像の参照範囲の画素データ(71c)のみである。
また、Bピクチャの符号化を行う際は参照画像が前方・
後方の両方の参照範囲内の画素データ(71c,71
d)となる。
【0007】そして相関度計算部72からはPピクチャ
符号化の場合には前方動きベクトルが、Bピクチャ符号
化のときには前方・後方動きベクトルが符号化部73に
出力される。符号化部73では、これらのベクトル情報
に基づいてローカルデコード画像用フレームメモリ74
を参照して参照画像を生成し、フレーム間予測符号化を
行う。符号化した画像は同時に復号を行い、以降の画像
の参照画として使用するためにローカルデコード画像用
フレームメモリ74に記録する。
【0008】図9は、図7の符号化装置の処理フローを
示している。まず、ピクチャタイプ、たとえばPピクチ
ャ符号化か、Bピクチャ符号化かが決定されると(90
1)、フレームメモリ71に必要な画像データが入力さ
れるまで待機状態となる(902)。画像データが入力
されると、符号化対象領域の画像データの切り出しが行
われ(903)、当該画像データの種類(Iピクチャ
か、Pピクチャか、Bピクチャ)によって処理が分かれ
る(904,905)。すなわち、Iピクチャの場合に
はそのまま符号化ステップ(909)に移行し、Pピク
チャの場合には直前のIまたはPピクチャを参照フレー
ムとして動きベクトル探索を行った後(908)、符号
化される(909)。さらにBピクチャの場合には、直
前のIまたはPピクチャを前方参照フレームとして動き
ベクトル探索を行い(906)、さらに直前のIまたは
Pピクチャを後方参照フレームとして動きベクトル探索
を行った後(907)、符号化処理を行う(909)。
【0009】以上に述べた一連の処理を1ピクチャ毎に
繰り返す(910)。図3は、前方向予測を適用するフ
レームの間に両方向予測を適用するフレームを1枚設け
た場合を仮定したシーケンス図である。
【0010】この図では5面のフレームメモリを用いて
符号化を行っており、一般的な映像信号の仕様により各
フレームが入力される間隔は一定であり、各フレームを
符号化する間隔も一定である。したがってたとえば符号
化における時間Iと時間IIは等しい。
【0011】両方向の予測を行うためには未来のフレー
ムを先に符号化する必要があるため、画像データの入力
順序と符号化の順序は異なる。この処理順序の並べ替え
のためにフレームメモリが5面分必要となっている。
【0012】この図に示すように、従来技術では前方/
両方向予測に関わらず動きベクトル探索は符号化の直前
に行っていた。時間Iの間にP1の動きベクトル探索
(P1f)と符号化を行い、時間IIの間にB2の両方向
の動きベクトル探索(B2f,B2b)と符号化を行う
のが一般的だった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】画像情報を扱う場合に
は大量なデータを処理するため、安価なDRAMを用い
て複数のフレームメモリを構成することが一般的であ
る。この場合、複数のフレームメモリで1つのデータバ
スを共用することになる。また動きベクトル探索モジュ
ールの製造コストを削減するためには、フレームメモリ
用のデータ入出力端子数を少なくする必要がある。しか
し複数のフレームメモリで入出力端子を共用する場合、
アクセスの競合によりフレームメモリアクセスの自由度
が制限されるため、あまり端子数を削減しすぎてしまう
と転送できるデータ量を確保できない。
【0014】またメモリデバイスのデータ書き込み・読
み出し速度の限界により、時間当たり転送可能なデータ
量は制限を受ける。一方動きベクトル探索を確実に行う
ためには、参照画像のある程度広い領域に対してベクト
ル探索を行う必要がある。特にBピクチャの動きベクト
ル探索では、前方向と後方向の参照画像を必要とするた
め、画像の相関度を求めるプロセッサに対して前方向予
測のみのピクチャに比べて2倍の参照画像データが必要
になり、これを読み出すために参照画像データを格納し
ているフレームメモリへの多量のアクセスが必要だっ
た。
【0015】図3から明かなように従来技術では動きベ
クトル探索を符号化の直前に行うため、一定時間内で動
きベクトル探索と符号化の両方を行う必要がある。この
場合動きベクトル探索に費やせる時間が限られるため、
参照画像上でベクトル探索範囲を広くとると必要なデー
タを転送するだけのフレームメモリアクセスができなく
なり、十分な動きベクトル探索範囲を確保することが困
難になっていた。
【0016】またBピクチャを多用した場合は、必然的
にPピクチャの参照フレームからの距離が遠くなるた
め、動きベクトル探索範囲をより広くとる必要がでてく
る。しかしこの場合にも同様にフレームメモリアクセス
が増加するため、十分な動きベクトル探索範囲を確保で
きない。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題に鑑
みてなされたものであり、以下の解決手段を提供するも
のである。
【0018】すはわち、本発明の第1の解決手段は少な
くとも複数面で構成され原画像、参照画像等の画像デー
タを格納するフレームメモリを用意し、外部から与えら
れる予測方式情報に基づいて前記フレームメモリを制御
するとともに原画像と参照画像との相関度を求めること
により画像間の動きベクトルを判定する制御手段と、動
きベクトル情報を記憶する動きベクトル情報記憶手段と
で構成した。
【0019】これを原理図で示したものが図15であ
る。本発明の制御手段は外部から予測方式情報が入力さ
れるフレームメモリ制御部1502と相関度計算部15
03とで構成されている。
【0020】フレームメモリ1501は、画像入力に用
いられる領域(1501a)、動きベクトル探索対象画
像が格納される領域(1501b)、未来の動きベクト
ル探索対象画像が格納される領域(1501c)および
共通に参照する画像が格納される領域(1501d)に
区画されフレームメモリ制御部1502よりバンク(ア
ドレス)が指定されて読み出されるようになっている。
【0021】相関度計算部は探索対象領域の画像ブロッ
クデータがフレームメモリ1501の各領域より入力さ
れて参照画ブロックとの相関度が計算され動きベクトル
が計算されるようになっている。動きベクトル情報格納
用メモリ1504には相関度計算部1503で算出され
た動きベクトルが一時的に格納される。1505は多重
化部である。
【0022】前記フレームメモリ制御部1502および
相関度計算部1503は、指定されたピクチャの任意の
領域の動きベクトル(1501b)を探索する際に、こ
のピクチャが参照する参照画像内の領域(1501d)
と同じ領域を参照する予定の未処理のピクチャ内の領域
(1501c)がフレームメモリ内にある場合に、この
領域についての動きベクトル探索も同時に行い、前記で
求めた動きベクトル情報のうち、未来のピクチャ(15
01c)に対する前記の領域のベクトル情報を前記ベク
トル情報記憶手段(動きベクトル情報格納用メモリ15
04)に記憶させ、現在のピクチャの前記の領域につい
て過去に求めたベクトル情報が前記ベクトル情報記憶手
段(動きベクトル情報格納用メモリ1504)にある場
合に前記で求めた動きベクトル情報に加えて指定された
領域の動きベクトルを出力する本発明の第2の解決手段
は、指定されたピクチャ内の任意の領域の前方動きベク
トルを求める際に、過去に同じ参照画像を使って予測を
行ったピクチャがあり、その前方向動きベクトルが前記
ベクトル情報記憶手段に記憶されていた場合にこれを読
み出し、その動きベクトルが示す座標を基準として前方
動きベクトル探索を行うものである。
【0023】この原理を示したものが図16である。こ
の解決手段における制御手段もフレームメモリ制御部1
502と相関度計算部1503とで構成されている。フ
レームメモリ制御部1502は、予測方式管理部160
2から予測方式情報を与えられるようになっている。
【0024】フレームメモリ1601は、画像入力に用
いられる領域(1601a)、前方動きベクトル探索対
象画像が格納される領域(1601b)、および参照す
る画像が格納される領域(1601c)に区画されフレ
ームメモリ制御部1502よりバンク(アドレス)が指
定されて読み出されるようになっている。
【0025】相関度計算部1503は探索対象領域の画
像ブロックデータがフレームメモリ1601の各領域よ
り入力されて参照画ブロックとの相関度が計算され動き
ベクトルが計算されるようになっている。動きベクトル
情報格納用メモリ1504には相関度計算部1503で
算出された動きベクトルが一時的に格納される。150
5は多重化部である。
【0026】同図において、指定されたピクチャ内の任
意の領域(1601b)の前方動きベクトルを求めると
きに、フレームメモリ制御部1502が過去に同じ参照
画像を使って予測を行ったピクチャがあることを検出
し、さらにその前方向動きベクトルが動きベクトル情報
格納用メモリ1504に記憶されていた場合にこれを読
み出し、その動きベクトルが示す座標を基準として前方
動きベクトル探索を行う。
【0027】本発明の第3の解決手段は、少なくとも複
数面で構成され原画像、参照画像等の画像データを格納
するフレームメモリと、外部から与えられる予測方式情
報に基づいて前記フレームメモリを制御し、原画像と参
照画像との相関度を求めることにより画像間の動きベク
トルを判定する制御手段と、動きベクトル情報を記憶す
る動きベクトル情報記憶手段とで構成した。
【0028】この原理を示したものが図17である。本
解決手段の制御手段は外部から予測方式情報が入力され
るフレームメモリ制御部1502と相関度計算部150
3とで構成されている。
【0029】フレームメモリ1501は、画像入力に用
いられる領域(1701a)、両方向動きベクトル探索
対象画像が格納される領域(1701b)、未来の動き
ベクトル探索対象画像が格納される領域(1701c)
および共通に参照する画像が格納される領域(1701
d)に区画されフレームメモリ制御部1502よりバン
ク(アドレス)が指定されて読み出されるようになって
いる。
【0030】相関度計算部1503は探索対象領域の画
像ブロックデータがフレームメモリ1501の各領域よ
り入力されて参照画ブロックとの相関度が計算され動き
ベクトルが計算されるようになっている。動きベクトル
情報格納用メモリ1504には相関度計算部1503で
算出された動きベクトルが一時的に格納される。150
5は多重化部である。
【0031】同図において、フレームメモリ制御部15
02および相関度計算部1503は、指定された両方向
予測ピクチャの任意の領域(1701b)の後方側の動
きベクトルを探索する際に、前記両方向予測ピクチャ内
の領域が後方参照する参照画像内の領域と同じ領域を前
方参照する予定の未処理の両方向予測ピクチャ内の領域
(1701c)が前記フレームメモリ内にある場合にこ
の領域についての前方動きベクトル探索も同時に行い、
前記で求めた未来の領域の前方動きベクトル情報を動き
ベクトル情報格納用メモリ1504に記憶させ、前記で
求めた後方動きベクトル情報と、前記と同様の方法によ
り過去に既に求めて前記動きベクトル情報格納用メモリ
1054に保存してある前方動きベクトル情報とを、指
定された領域の動きベクトル情報として多重化部150
5を通じて出力する。
【0032】本発明の第4の解決手段は、過去に同じ参
照画像を使って予測を行ったピクチャがあり、その前方
向動きベクトルが前記動きベクトル情報記憶手段に記憶
されている場合にこれを読み出し、動きベクトルが示す
座標を基準として前方向予測ピクチャの前方動きベクト
ル探索を行うものである。
【0033】この原理図は前述の第2の解決手段で説明
した図16と同様である。図16において、フレームメ
モリ制御部1502および相関度計算部1503は、前
方動きベクトル探索対象画像(1601b)に基づいて
前方動きベクトルの探索を行う際に、過去に同じ参照画
像を使って予測を行ったピクチャがあり、その前方向動
きベクトルが前記動きベクトル情報格納用メモリ150
4に記憶されている場合にこれを読み出し、動きベクト
ルが示す座標を基準として前方向予測ピクチャの前方動
きベクトル探索を行うものである。
【0034】本発明の第5の解決手段は、動画像符号化
装置に関するものであり、前記第3の解決手段に基づい
て出力された前方動きベクトルと後方動きベクトルとを
入力し、前記動きベクトルを用いてローカルデコード画
像から前方参照画像、後方参照画像を構築する手段と、
前記の各参照画像のうち原画像に最も近似しているもの
を予測画像として選別する手段と、前記予測画像と原画
像の差分情報を量子化・逆量子化する手段と、前記逆量
子化データをローカルデコード画像情報として保存する
手段とで構成した。
【0035】この原理図を示したのが図18である。前
述の第1〜第4の解決手段で示した動きベクトル探索装
置からの前方動きベクトルと後方動きベクトルは、フレ
ームメモリ1801からそれぞれの参照画像用バッファ
1802,1803に参照画像を読み出す。この参照画
像バッファ1802,1803から参照画像判定部に読
み出された参照画像データは、選択的に符号化対象画像
データと減算処理されてその差分が量子化部1805で
量子化される。量子化されたデータは逆量子化部180
6で逆量子化された後に前記参照画像データと加算され
て復元画像データとしてフレームメモリに格納される。
【0036】本発明の第6の解決手段は、参照画像と原
画像の画素の差分絶対値和が少ないものを予測画像とし
て選別するものである。同じく原理図である図18を用
いて説明すると、参照画像データと符号化対象画像(原
画像)との差分の累積値を計算しておき、参照画像と原
画像との画素の差分絶対値和がすくないものだけを量子
化部1805に出力するようにしてもよい。このとき、
たとえば差分演算と量子化部1805との間に複数の差
分累積値計算手段と、これらの比較を行う比較手段とを
設けてもよい。
【0037】本発明によれば、動きベクトルを情報を格
納する動きベクトル情報記憶手段(たとえばメモリ)を
新たに設けることにより、Bピクチャの符号化における
ベクトル探索処理のうち前方予測に用いる前方動きベク
トル探索を符号化処理と非同期に行えるようにし、フレ
ームメモリアクセスを分散させるものである。また同時
にPピクチャにおける動きベクトル探索範囲が絞り込む
ための情報を得ることも可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】図8、図10に本発明の動きベク
トル探索方法を用いた符号化装置の構成およびフローチ
ャートを示す。また動きベクトル探索と符号化処理の順
序の例を図4に示す。
【0039】図8において、フレームメモリ801は、
画像入力に使用される領域801aと、符号化対象画像
を格納する領域801bと、未来のBピクチャ用の原画
像を格納する領域801cと、共通に参照する画像が格
納された領域801dとに分けて使用される。動きベク
トル探索は相関度計算部802によって行われる。この
相関度計算部802では符号化対象画像の符号化領域情
報(801b)が入力されると、前方参照画像と後方参
照画像に対して領域指定を行い(801d)、これらの
参照画像より参照領域の画像データが入力される。
【0040】ここで、動きベクトル探索を行うための相
関度計算部802への入力は、Pピクチャの符号化を行
う際は従来方式と同じく原画像の符号化対象となる領域
の画素データ(801b)と前方参照画像の参照範囲の
画素データ(801d)のみである。
【0041】Bピクチャの符号化を行う際は、符号化対
象となるピクチャ内の領域の画素データ(801b)
と、未来のBピクチャで現在の符号化対象のピクチャと
同じ画像を前方参照する領域の画素データ(801
c)、それらの2つの符号化対象領域になってそれぞれ
前方・後方から共通に参照されるフレームの参照範囲内
の画素データ(801d)の3種類が入力となる。この
とき相関度計算部802においては図5のように、1つ
の参照画像について2つの原画像を同時に平行移動させ
ることにより、2つの画像の相関度計算を一度に求める
ことができる。
【0042】図8で説明した符号化処理のフローを図1
0を用いてさらに詳しく説明する。まず、ピクチャタイ
プ、たとえばPピクチャ符号化か、Bピクチャ符号化か
が決定されると(1001)、フレームメモリ71に必
要な画像データが入力されるまで待機状態となる(10
02)。画像データが入力されると、符号化対象領域の
画像データの切り出しが行われ(1003)、当該画像
データの種類(Iピクチャか、Pピクチャか、Bピクチ
ャ)によって処理が分かれる(1004,1005)。
すなわち、Iピクチャの場合にはそのまま符号化ステッ
プ(1009)に移行し、Pピクチャの場合には直前の
IまたはPピクチャを参照フレームとして動きベクトル
探索を行った後(1008)、符号化される(100
9)。
【0043】さらにBピクチャの場合には、直後のIま
たはPピクチャを後方参照フレームとして動きベクトル
探索を行うと同時に、同じフレームに対して前方参照す
る未来のBピクチャの動きベクトル探索も行う(100
6)。
【0044】そして、前方参照フレームに対する動きベ
クトルは、過去に探索を完了しているものを動きベクト
ル情報記憶部805から読み出す(1007)。このス
テップ1006および1007の機能を符号化装置のブ
ロック構成で示したものが図11である。同図におい
て、直後のIまたはPピクチャを後方参照フレームとし
てフレームメモリ(1101c)から読み出して動きベ
クトル探索を行うと同時に、このフレームメモリ(11
01c)に対して前方参照する未来のBピクチャの動き
ベクトル探索も行い、この結果を動きベクトル情報記憶
部805に記憶しておく、そして次のステップ1007
において、前方参照フレームに対する動きベクトルは既
に探索を完了している直前のBピクチャの前方動きベク
トルを動きベクトル情報記憶部805から読み出す。
【0045】そして以上に述べた一連の処理を1ピクチ
ャ毎に繰り返す(910)。このように本発明で提案す
る方式ではBピクチャの前方動きベクトル探索を図4の
ように原画像入力直後から開始する。たとえばB3の前
方向の動きベクトル探索(図ではB3fと表現)をB3
の入力終了直後から開始する。ここでB3の前方予測と
B2の後方予測(図ではB2bと表現)に用いる参照画
像は同じP1なので、この2つのフレームの動きベクト
ル探索を一度に処理することで参照画像転送のためのフ
レームメモリのリードアクセスを一度で済ませることが
できる。
【0046】その結果、従来方式では同じ参照画像デー
タを個別に転送していたのに比べてフレームメモリへの
アクセスを半減できる。また図3の従来例に比べて参照
フレームを保存する期間が短くできるので、フレームメ
モリが1面分だけ不要になる。
【0047】また従来方法ではP2の前方向動きベクト
ル探索はP1の画素と直接比較を行う以外に方法がな
く、Bフレームを多用した場合、探索の精度を確保する
ためにはPフレームの動きベクトル探索範囲を広くとる
しか方法がなかった。
【0048】しかし本発明によれば、P2の動きベクト
ル探索を開始する時点で既にB3fが終了しており、こ
の結果を参考にして動きベクトル探索範囲を絞り込むこ
とが可能である。
【0049】さらに、前方向の動きベクトル探索を行っ
てから実際に符号化を行うまで時間が空くので、新たに
動きベクトル保存用のメモリが必要となるが、これは同
時に削減した1面分のフレームメモリよりもはるかに少
ない容量で済む。たとえばMPEG−1の場合、8bi
t、16×16(256)画素のブロック領域1つにつ
き1本のベクトルを必要とし、動きベクトルの範囲を水
平・垂直成分とも±128画素以内と仮定すると、削減
できる参照画素データの量が1ブロックあたり256b
yteであるのに対し、新たに保存すべきベクトルの情
報量は2byteでしかない。
【0050】以下にさらに詳しい実施例で説明する。
【0051】
【実施例1】図12に本発明を適用した動きベクトル探
索装置の例を示す。また図13に本発明を適用した動き
ベクトル探索装置が出力する動きベクトル情報を使って
画像を符号化する装置の例を示す。
【0052】図12において、1201は制御部であ
り、動きベクトル探索の主制御を行う。1202はセレ
クタであり、入力される画像データを制御部1201か
らのバンク指定により切り換える機能を有している。フ
レームメモリ1204はアドレス発生部1203を通じ
て制御部1201からアクセスされ書き込みおよび読み
出しが行われる。1205は読み出し側のセレクタであ
り、フレームメモリ1204から読み出された画像デー
タを原画ブロックデータメモリ1206、参照画ブロッ
クデータメモリ1207および原画ブロックデータメモ
リ1208にそれぞれ選択的に出力する機能を有してい
る。
【0053】1209は制御部1201から起動される
探索用ベクトル発生部であり、ここで発生されたベクト
ル値がアドレス発生部1210で決められたアドレスに
従って参照画ブロックデータメモリ1207に格納され
るようになっている。
【0054】相関度計算部1211および1212は、
各画像データより動きベクトルを計算してフリップフロ
ップFF(1213および1214)を通じて符号化部
に出力するようになっている。
【0055】また、1215は動きベクトル一時保存用
メモリであり、Bピクチャ前方動きベクトルを一時格納
する。この構成図を用いた画像処理を説明する。
【0056】まずPピクチャ時の処理を説明するがこの
例ではPピクチャについては従来方式と同じ探索を行う
ものとする。まず制御部1201の制御により、原画ブ
ロックデータメモリ1206に対して符号化する領域の
画素データがフレームメモリ1204よりセレクタ12
05を経由して転送される。それに応じて前方参照対象
となるフレームの画素データが同じくフレームメモリ1
204よりセレクタ1205を経由して参照画ブロック
データメモリ1207に転送される。ここで参照画ブロ
ックは原画ブロック内にある物体がもとあった位置をカ
バーできるよう広い領域が確保されているものとする。
【0057】次に制御部1201からの信号により、相
関度計算部1211に対して参照画ブロックデータメモ
リ1207より原画ブロックサイズと同じ大きさの領域
のデータが送られ、相関度が計算される。
【0058】以降は探索用ベクトル発生部1209から
出力される仮のベクトル値から算出されるアドレス指定
により、参照画ブロックデータメモリ1207から水平
・垂直方向のどちらかに1画素づつ平行移動させたブロ
ック画像が順次相関計算部1211に送られるので、そ
の都度相関度を求める。最終的に参照画像ブロック全体
について最も相関の高かった位置とのずれを動きベクト
ルとして符号化部に出力する。
【0059】次にBピクチャ時の処理を説明する。まず
原画ブロックデータメモリ1206に対して符号化する
領域の画素データがフレームメモリ1204より転送さ
れる。それに応じて後方参照対象となるフレームの画素
データがフレームメモリ1204より参照画ブロックデ
ータメモリ1207に転送される。この時点で、未来に
Bピクチャとして処理される画像で同じ参照画像を前方
参照するものがフレームメモリ1204に入力されてい
る。
【0060】ここで、未来のBピクチャとなるフレーム
のうち、今現在符号化しようとしているBピクチャとの
領域と同じ領域を当該フレームメモリ1204より原画
ブロックデータメモリ1208に転送する。次に、制御
部1201からの信号により、相関度計算部1211お
よび1212に対して参照画ブロックデータメモリ12
07から原画ブロックサイズと同じ大きさの領域データ
が送られる。
【0061】次に、相関度計算部1211,1212で
はそれぞれの原画データ(1206と1208から出力
されたデータ)と参照画ブロック(1207から出力さ
れたデータ)との相関度を計算する。
【0062】以降は探索用ベクトル発生部1209から
出力される仮のベクトル値に基づいてアドレス発生部1
210で算出されるアドレス値により、参照画ブロック
データメモリ1207から相関計算部1211,121
2に対して水平・垂直方向のどちらかに1画素づつ平行
移動させたブロック画像が送られ、その都度相関度が算
出される。そして、最終的に参照画像ブロック全体につ
いても最も相関の高かった位置とのずれを動きベクトル
として出力する。
【0063】前述で算出した動きベクトルのうち後方動
きベクトルについては、続く符号化に使用するため後段
の符号化部へ出力する。前方動きベクトルについては未
来のBピクチャを処理する時点まで動きベクトル一時保
存用メモリ1215に格納する。現時点で符号化するB
ピクチャの前方動きベクトルについては同様にして既に
動きベクトル一時保存用メモリ1215に格納されてい
るので、これを読み出して符号化部に出力する。
【0064】次に図13の符号化部の構成を説明する。
1301は制御部であり、符号化の主制御を行う。13
02および1303はアドレス発生部であり、前方動き
ベクトルおよび後方動きベクトルの入力に基づいてロー
カルデコード画像用フレームメモリ1305にアクセス
するアドレスを発生させる。1304はセレクタであ
り、制御部1301からの制御によりローカルデコード
画像用フレームメモリ1305へのアクセスアドレスを
制御する。
【0065】スイッチ1360はローカルデコード画像
用フレームメモリから読み出される参照画ブロックデー
タを前方向メモリ1307および後方向メモリ1308
にそれぞれ振り分けて格納する機能を有している。
【0066】平均値計算部1309は、前方向メモリ1
307に格納された前方向参照画ブロックデータと後方
向メモリ1308に格納された後方向参照がブロックデ
ータとの平均値を計算する機能を有している。
【0067】メモリ1310a〜1310cはそれぞれ
前方向参照画ブロックデータ、後方向参照画ブロックデ
ータおよび平均参照画ブロックデータをそれぞれ一時的
に格納するバッファである。
【0068】差分累積値計算部1311a〜1311c
はそれぞれ前方向参照画ブロックデータ、後方向参照画
ブロックデータおよび平均参照画ブロックデータと原画
ブロックデータの差分累積値を計算する機能を有してい
る。比較部1313はこれらの差分累積値を比較してセ
レクタ1312を制御して量子化部1314に出力する
データを選択する。また、比較部1313は、ローカル
デコード画像用フレームメモリ1305に書き込む復号
画像を生成するための参照画ブロックデータを選択する
セレクタ1317も制御している。
【0069】つまり、比較部1313は参照画ブロック
データと原画ブロックデータとを比較してその差分絶対
値和を予測画像として選別してローカルデコード画像用
フレームメモリ1305に記録しておく機能を有してい
る。
【0070】符号化割り当て部1316は、量子化部1
314から出力された量子化データを動きベクトル情報
に基づいて符号化して出力する。次に図13の符号化部
の動作について説明する。
【0071】Pピクチャ時は前方動きベクトルが入力さ
れ、アドレス発生部1302で指定されたアドレスに基
づいてセレクタ1304を通じてそれに対応した参照画
像ブロックがローカルデコード用フレームメモリ130
5から読み出される。この参照画像ブロックは、スイッ
チ1306を通じて前方向メモリ1307に格納され、
さらに原画ブロックとの差分が算出されてメモリ131
0aに格納される。この差分はさらにセレクタ1312
を通じて量子化部1314で量子化される。さらにこの
量子化されたデータは逆量子化されて前述の参照画ブロ
ックと加算されて復号画像が再現されてローカルデコー
ド画像用フレームメモリ1305に格納される。
【0072】Bピクチャ時は前方・後方の2つの動きベ
クトルが入力され、それぞれアドレス発生部1302,
1303で指定されたアドレスに基づいてローカルデコ
ード画像用フレームメモリ1305がアクセスされてそ
れぞれの動きベクトルに対応した参照画ブロックがスイ
ッチ1306を経由して前方向メモリ1307,後方向
メモリ1308にそれぞれ格納される。
【0073】ここで、MPEG−1/2の仕様では、2
つの参照画像の他に双方の平均値を参照画像とすること
が可能なので平均値計算部1309でこれを算出してお
く。そして、前方向参照画ブロック、後方向参照画ブロ
ックおよびこれらの平均値(平均参照ブロック)が原画
ブロックと減算処理され、選択された1つの参照画につ
いて算出された差分がそれぞれのメモリ1310a,1
310b,1310cを通じて量子化部1314で量子
化されさらに逆量子化部1315で逆量子化され参照画
ブロックと加算されて復号画像が再現されローカルデコ
ード画像用フレームメモリ1305に格納される。
【0074】
【実施例2】図14は本発明の別の実施例を示す構成図
である。本装置の構成は、図12で説明した実施例1の
ものとほぼ同様であるが、原画ブロックデータメモリ1
208,相関度計算部1212およびフリップフロップ
1214(いずれも破線で示している部分)が省略され
ている。その他の構造は図12と同様であるので説明は
省略する。
【0075】図14において、まず原画ブロックデータ
メモリ1206に符号化する領域の画素データがフレー
ムメモリ1204から転送される。それに応じて前方参
照対象となるフレームの画素データが参照画ブロックデ
ータメモリ1207に転送されるが、このとき直前に求
めた同じ位置の領域のBピクチャの前方動きベクトルが
動きベクトル一次保存用メモリ1215より参照され、
これを基準として探索用ベクトル発生部1209におい
て探索領域が決定される。
【0076】その後は実施例1で示した従来方式と同様
に、制御部1201からの信号により相関度計算部12
11に対して参照画ブロックデータメモリ1207から
原画ブロックサイズと同じ大きさの領域のデータが送ら
れ、相関度が計算される。
【0077】以降は探索用ベクトル発生部1209から
出力される仮のベクトル値から算出されるアドレス指定
により、参照画ブロックデータメモリ1207から水平
・垂直方向のどちらかに1画素づつ平行移動させたブロ
ック画像が送られ、その都度相関度が計算される。そし
て、相関度計算部1211は最終的に参照画像ブロック
全体について最も相関の高かった位置とのずれを動きベ
クトルとしてフリップフロップ1213を通じて符号部
に出力する。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、動きベクトル探索を行
う際、フレームメモリから読み出す参照画像データ量を
削減できる。代わりにフレームメモリからの原画データ
の読み出しと、動きベクトル探索結果を保存するための
メモリへのライトアクセスが増加するが、全体としては
メモリへの入出力データ量を削減できる。このため、よ
り安価なデータ入出力の遅いメモリを使いながら、従来
と同等の探索範囲を確保したまま動きベクトル探索を行
うことが可能になる。あるいは従来と同じ入出力速度の
メモリを使って、より広い範囲での動きベクトル探索が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 MPEGにおける前方予測を説明するための
概念図
【図2】 MPEGにおける両方向予測を説明するため
の概念図
【図3】 従来の符号化装置における画像入力と動きベ
クトル探索の時間関係を示すチャート図
【図4】 本発明における画像入力と動きベクトル探索
の時間関係を示すチャート図
【図5】 同一参照画像データによる2つのBピクチャ
の前後方向の動きベクトル探索の一括処理を説明する概
念図
【図6】 本発明における画像入力と動きベクトル探索
の時間関係を示すチャート図
【図7】 従来の動きベクトル探索方法を用いた符号化
装置の機能構成図
【図8】 本発明における動きベクトル探索方法を用い
た符号化装置の構成図
【図9】 従来の動きベクトル探索方法を用いた符号化
処理のフロー図
【図10】 本発明の動きベクトル探索方法を用いた符
号化処理のフロー図
【図11】 直前のBピクチャの前方ベクトルを利用し
たPピクチャ時のベクトル探索を行う際の符号化装置の
機能構成図
【図12】 本発明の実施例1における動き探索部の機
能構成図
【図13】 本発明の実施例1における符号化部の機能
構成図
【図14】 本発明の実施例2における動き探索部の機
能構成図
【図15】 本発明の第1の課題解決手段に対応する動
き探索装置の機能構成図
【図16】 本発明の第2および第4の課題解決手段に
対応する動き探索装置の機能構成図
【図17】 本発明の第3の課題解決手段に対応する動
き探索装置の機能構成図
【図18】 本発明の第5および第6の課題解決手段に
対応する符号化装置の機能構成図
【符合の説明】
71・・フレームメモリ 72・・相関度計算部 73・・符号化部 74・・ローカルデコード画像用フレームメモリ 801・・フレームメモリ 802・・相関度計算部 803・・符号化部 804・・ローカルデコード画像用フレームメモリ 805・・動きベクトル格納用メモリ 1101・・フレームメモリ 1201・・制御部 1202・・セレクタ 1203・・アドレス発生部 1204・・フレームメモリ 1205・・セレクタ 1206・・原画ブロックデータメモリ1 1207・・参照画ブロックデータメモリ 1208・・原画ブロックデータメモリ2 1209・・探索用ベクトル発生部 1210・・アドレス発生部 1211・・相関度計算部1 1212・・相関度計算部2 1213,1214・・フリップフロップ 1215・・動きベクトル一次保存用メモリ 1301・・制御部 1302,1303・・アドレス発生部 1304・・セレクタ 1305・・ローカルデコード画像用フレームメモリ 1306・・スイッチ 1307・・前方向メモリ 1308・・後方向メモリ 1309・・平均値計算部 1310a〜1310c・・メモリ 1311a〜1311c・・差分累積値計算部 1312・・セレクタ 1313・・比較部 1314・・量子化部 1315・・逆量子化部 1316・・符号割り当て部 1317・・セレクタ 1501・・フレームメモリ 1502・・フレームメモリ制御部 1503・・相関度計算部 1504・・動きベクトル情報格納用メモリ 1505・・多重化部 1601・・フレームメモリ 1602・・予測方式管理部 1801・・フレームメモリ 1802,1803・・参照画像用バッファ 1804・・参照画像判定部 1805・・量子化部 1806・・逆量子化部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも複数面で構成され原画像、参
    照画像等の画像データを格納するフレームメモリと、 外部から与えられる予測方式情報に基づいて前記フレー
    ムメモリを制御し、原画像と参照画像との相関度を求め
    ることにより画像間の動きベクトルを判定する制御手段
    と、 動きベクトル情報を記憶する動きベクトル情報記憶手段
    とからなり、 前記制御手段は、指定されたピクチャの任意の領域の動
    きベクトルを探索する際に、このピクチャが参照する参
    照画像内の領域と同じ領域を参照する予定の未処理のピ
    クチャ内の領域がフレームメモリ内にある場合に、この
    領域についての動きベクトル探索も同時に行い、 前記で求めた動きベクトル情報のうち、未来のピクチャ
    に対する前記の領域のベクトル情報を前記ベクトル情報
    記憶手段に記憶させ、 現在のピクチャの前記の領域について過去に求めたベク
    トル情報がある場合に前記で求めた動きベクトル情報に
    加えて指定された領域の動きベクトルを出力する動きベ
    クトル探索装置。
  2. 【請求項2】 指定されたピクチャ内の任意の領域の前
    方動きベクトルを求める際に、 過去に同じ参照画像を使って予測を行ったピクチャがあ
    り、その前方向動きベクトルが前記ベクトル情報記憶手
    段に記憶されていた場合にこれを読み出し、その動きベ
    クトルが示す座標を基準として前方動きベクトル探索を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル探
    索装置
  3. 【請求項3】 少なくとも複数面で構成され原画像、参
    照画像等の画像データを格納するフレームメモリと、 外部から与えられる予測方式情報に基づいて前記フレー
    ムメモリを制御し、原画像と参照画像との相関度を求め
    ることにより画像間の動きベクトルを判定する制御手段
    と、 動きベクトル情報を記憶する動きベクトル情報記憶手段
    とからなり、 前記制御手段は、指定された両方向予測ピクチャの任意
    の領域の後方側の動きベクトルを探索する際に、前記両
    方向予測ピクチャ内の領域が後方参照する参照画像内の
    領域と同じ領域を前方参照する予定の未処理の両方向予
    測ピクチャ内の領域が前記フレームメモリ内にある場合
    にこの領域についての前方動きベクトル探索も同時に行
    い前記で求めた未来の領域の前方動きベクトル情報を前
    記動きベクトル情報記憶手段に記憶させ、 前記で求めた後方動きベクトル情報と、前記と同様の方
    法により過去に既に求めて前記記録手段に保存してある
    前方動きベクトル情報とを、指定された領域の動きベク
    トル情報として出力する動きベクトル探索装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、過去に同じ参照画像を
    使って予測を行ったピクチャがあり、その前方向動きベ
    クトルが前記動きベクトル情報記憶手段に記憶されてい
    る場合にこれを読み出し、動きベクトルが示す座標を基
    準として前方向予測ピクチャの前方動きベクトル探索を
    行う請求項3に記載の動きベクトル探索装置
  5. 【請求項5】 請求項3に基づいて出力された前方動き
    ベクトルと後方動きベクトルとを入力し、 前記動きベクトルを用いてローカルデコード画像から前
    方参照画像、後方参照画像を構築する手段と、 前記の各参照画像のうち原画像に最も近似しているもの
    を予測画像として選別する手段と前記予測画像と原画像
    の差分情報を量子化・逆量子化する手段と前記逆量子化
    データをローカルデコード画像情報として保存する手段
    とからなり、 選別された前記予測画像と原画像の差分を符号化する動
    画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 参照画像と原画像の画素の差分絶対値和
    が少ないものを予測画像として選別することを特徴とす
    る請求項5に記載の動画像符号化装置
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