JPH10172940A - 洗浄用薬液の濃度管理方法およびシリコンウェハ洗浄装置 - Google Patents

洗浄用薬液の濃度管理方法およびシリコンウェハ洗浄装置

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JPH10172940A
JPH10172940A JP33220696A JP33220696A JPH10172940A JP H10172940 A JPH10172940 A JP H10172940A JP 33220696 A JP33220696 A JP 33220696A JP 33220696 A JP33220696 A JP 33220696A JP H10172940 A JPH10172940 A JP H10172940A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酸化水素の使用量を抑えつつ薬液の濃度の
最適化を図る。 【解決手段】 洗浄槽1には、アンモニアと過酸化水素
との混合水溶液である洗浄液が満たされており、洗浄液
中のアンモニア濃度および過酸化水素濃度が組成モニタ
2によって測定される。測定結果は第一判断手段11に
送られ、第一判断手段11では、アンモニア秤量槽5か
ら一定量のアンモニア水を洗浄槽1に補充させる。同時
に、測定結果は第二判断手段12に送られ、第二判断手
段12では、アンモニア濃度に対する過酸化水素濃度の
比が当初のアンモニア濃度に対する過酸化水素濃度の比
以下である場合に、過酸化水素秤量槽6から一定量の過
酸化水素水を洗浄槽1に補充させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
スにおいてシリコンウェハの洗浄に用いられる薬液、す
なわちアンモニアと過酸化水素との混合水溶液の濃度の
管理方法および、こういった薬液を用いたシリコンウェ
ハ洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェハの洗浄装置では、純水、
アンモニア水および過酸化水素水といった薬液を混合し
た洗浄液を60℃程度まで加熱してシリコンウェハの洗
浄を行っている。洗浄装置の洗浄槽内の各薬液の濃度
は、それらの蒸発や分解等によって減少する方向で経時
的に変化する。薬液の濃度が変動すると、洗浄特性等が
低下し、シリコンウェハの歩留り低下の原因となる。
【0003】従来の洗浄装置は、図6に示すように、ア
ンモニア水が貯えられたアンモニア秤量槽105と、過
酸化水素水が貯えられた過酸化水素秤量槽106と、純
水が貯えられた純水秤量槽107とを有し、これらアン
モニア秤量槽105、過酸化水素秤量槽106および純
水秤量槽107からそれぞれアンモニア水、過酸化水素
水および純水を、それぞれポンプ108,109,11
0の駆動により必要な量だけ洗浄槽101に供給し、洗
浄槽101内でシリコンウェハの洗浄を行う。そして、
アンモニア水および過酸化水素水は、それぞれ一定の時
間間隔で一定量だけ自動的に洗浄槽101に補充され
る。
【0004】しかし、この方法では洗浄槽101内の各
薬液ごとの濃度が一定になるように制御することが困難
であり、自動補充の方法が最適化されていない場合に
は、各薬液ごとの濃度の経時変化が激しくなり、濃度の
ばらつきが大きくなってしまう。
【0005】そこで、洗浄槽内の洗浄液の濃度を一定に
保つために、特開平4−278529号公報には、図7
に示すように、洗浄槽151に、アンモニアの濃度を計
測するアンモニア成分分析計161および過酸化水素の
濃度を計測する過酸化水素成分分析計162を取り付
け、洗浄液中のアンモニアおよび過酸化水素の濃度をそ
れぞれフィルタ154、ポンプ153および開閉弁16
3を介して個別にモニタできるようにした洗浄装置が開
示されている。そして、各成分分析計161,162か
らの信号に基づいて、アンモニア補充槽155および過
酸化水素補充槽156にそれぞれ設けられた補充用開閉
弁155a,156aを制御することで、濃度の減少し
た薬液を自動補充し、洗浄液の濃度を一定に保ってい
る。
【0006】また、アンモニアの蒸発等による濃度低下
に比べ、過酸化水素の濃度低下は一般的に小さいため、
特開平5−259141号公報には、過酸化水素水は補
充せず、アンモニア水のみを処理温度に応じて補充する
方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−278529号公報に開示されたものでは、各薬液
の濃度が一定に保たれるように各薬液を補充するため、
洗浄槽に補充される薬液が大量に必要となる。また、自
動補充の方法が最適化されていない場合には、洗浄液の
洗浄特性を一定に保つことが困難になり、エッチングレ
ートや洗浄特性にばらつきが生じるといった問題があ
る。
【0008】また、特開平5−259141号公報に開
示されたものでは、アンモニア水のみを補充しているた
め過酸化水素水の使用量は削減されるものの、水の蒸発
等によって洗浄槽内の液面が低下した場合、アンモニア
水を補充して液面を上昇させると、アンモニア濃度が増
加し過酸化水素濃度が低下することになるため、アンモ
ニア濃度、過酸化水素濃度を一定に制御することが困難
になる。また、洗浄槽内の過酸化水素濃度が低下した場
合には、過酸化水素濃度を上昇させることができない。
【0009】そこで本発明は、過酸化水素の使用量を抑
えつつ薬液の濃度の最適化を図る洗浄用薬液の濃度管理
方法を提供することを目的とする。また本発明は、薬液
の濃度の最適化を図ることによって、安定した洗浄特性
でシリコンウェハの洗浄を行えるシリコンウェハ洗浄装
置を提供することを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】アンモニアと過酸化水素
との混合水溶液の洗浄特性は、アンモニア濃度と過酸化
水素濃度との比に依存することが知られており[応用物
理、第59巻、第11号、79〜80頁(1990
年)]、本発明はその点に着目したものである。
【0011】すなわち本発明の洗浄用薬液の濃度管理方
法は、アンモニアと過酸化水素の混合水溶液である洗浄
用薬液の濃度管理方法であって、 一定の時間間隔で前記洗浄用薬液のアンモニア濃度およ
び過酸化水素濃度の測定を行い、 前記測定の度ごとに前記洗浄用薬液に一定量のアンモニ
アを補充し、 前記測定の結果、アンモニア濃度に対する過酸化水素濃
度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に対す
る過酸化水素濃度の比以下である場合には、前記洗浄用
薬液に一定量の過酸化水素を補充するものである。
【0012】また、本発明のシリコンウェハ洗浄装置
は、アンモニアと過酸化水素の混合水溶液であるシリコ
ンウェハの洗浄用薬液を収容する洗浄槽と、 前記洗浄槽に補充されるアンモニア水を貯えるアンモニ
ア秤量槽と、 前記洗浄槽に補充される過酸化水素水を貯える過酸化水
素秤量槽と、 前記洗浄槽内の洗浄用薬液のアンモニア濃度および過酸
化水素濃度を一定の時間間隔で測定する濃度測定手段
と、 前記濃度測定手段による濃度の測定結果に基づき、前記
アンモニア秤量槽から前記洗浄槽に一定量のアンモニア
水を補充させ、かつ、アンモニア濃度に対する過酸化水
素濃度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に
対する過酸化水素濃度の比以下である場合に、前記過酸
化水素秤量槽から前記洗浄槽に一定量の過酸化水素水を
補充させる制御手段とを有する。
【0013】このように、測定されたアンモニア濃度に
対する過酸化水素濃度の比が洗浄用薬液の当初のアンモ
ニア濃度に対する過酸化水素濃度の比以下である場合
に、洗浄用薬液に一定量の過酸化水素を補充すること
で、洗浄用薬液中のアンモニアと過酸化水素の濃度比が
ほぼ一定に保たれ、安定した洗浄特性が維持される。一
方、アンモニア濃度が低下する傾向は過酸化水素濃度が
低下する傾向よりも大きく、濃度の測定の度ごとにアン
モニアを補充しても、アンモニア濃度が次第に低下する
場合もある。このような場合でも上述のように過酸化水
素を補充することで、従来のように過酸化水素濃度自体
を一定に保つように過酸化水素を補充するのに比べ、過
酸化水素の使用量は少なくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0015】図1は、本発明のシリコンウェハ洗浄装置
の一実施形態の構成図である。図1において、洗浄槽1
には、アンモニアと過酸化水素との混合水溶液である洗
浄液が満たされており、この中にシリコンウェハ(不図
示)が浸けられ、これによってシリコンウェハの洗浄が
行われる。シリコンウェハの洗浄処理中、洗浄槽1内の
洗浄液の温度は60℃程度に保たれている。洗浄槽1は
オーバーフロー式の槽であり、オーバーフローした洗浄
液は、循環ポンプ3およびフィルタ4が設けられた循環
経路を通りフィルタで異物が除去されつつ循環される。
【0016】洗浄槽1中の洗浄液は、洗浄処理に伴い、
各成分の蒸発や分解等によりアンモニア濃度および過酸
化水素濃度が変化する。そこで、アンモニア水を貯える
アンモニア秤量槽5、過酸化水素水を貯える過酸化水素
秤量槽6および純水を貯える純水秤量槽7を設け、必要
に応じて洗浄槽1にアンモニア、過酸化水素または純水
を補充できるようになっている。
【0017】アンモニア秤量槽5から洗浄槽1にアンモ
ニア水を補充する経路中にはアンモニア補充用ポンプ8
が設けられており、アンモニア補充用ポンプ8を駆動さ
せることで、アンモニア秤量槽5から洗浄槽1にアンモ
ニア水が補充される。同様に、過酸化水素秤量槽6から
洗浄槽1へ過酸化水素水を補充する経路中には過酸化水
素補充用ポンプ9が設けられ、純水秤量槽7から洗浄槽
1へ純水を補充する経路中には純水補充用ポンプ10が
設けられている。
【0018】一方、洗浄槽1の循環経路中には、循環経
路を通過する洗浄水のアンモニア濃度および過酸化水素
濃度を測定する組成モニタ2が設けられている。組成モ
ニタ2は一定時間間隔で各成分の濃度を測定し、その測
定結果は第一判断手段11に送られる。
【0019】第一判断手段11には、アンモニア濃度お
よび過酸化水素濃度の下限値が設定されており、第一判
断手段11は、これら下限値および組成モニタ2での測
定結果に基づいて、アンモニア水を補充するか否かを判
断する。アンモニア水を補充すると判断した場合には、
アンモニア補充用ポンプ8に駆動信号を送り、一定量の
アンモニア水を洗浄槽1に補充させる。また、第一判断
手段11は、組成モニタ2での測定結果を第二判断手段
12へ送る。
【0020】第二判断手段12は、組成モニタ2での測
定結果および過去の補充履歴に基づいて、過酸化水素水
を補充するか純水を補充するかを判断するものである。
過酸化水素水を補充すると判断した場合には、過酸化水
素補充用ポンプ9に駆動信号を送り、一定量の過酸化水
素水を洗浄槽1に補充させる。また、純水を補充すると
判断した場合には、純水補充用ポンプ10に駆動信号を
送り、一定量の純水を洗浄槽1に補充させる。これら第
一判断手段11と第二判断手段12とで、組成モニタ2
での濃度測定の結果に基づいて洗浄槽1にアンモニア
水、過酸化水素水あるいは純水を補充させる制御手段が
構成される。
【0021】次に、上述したシリコンウェハ洗浄装置に
よる洗浄処理中の、アンモニア水、過酸化水素水および
純水の補充手順について、図2のフローチャートを参照
しつつ説明する。
【0022】洗浄処理に先立ち、第一判断手段11にア
ンモニア濃度および過酸化水素濃度の下限値を設定して
おく。この下限値は、シリコンウェハの洗浄が行えなく
なるアンモニアおよび過酸化水素の濃度である。また、
洗浄槽1には、予め決められた濃度でアンモニアおよび
過酸化水素が混合された水溶液が満たされている。
【0023】シリコンウェハの洗浄処理中は、洗浄槽1
内の洗浄液は循環経路を介して循環され、組成モニタ2
によって、洗浄液中のアンモニア濃度および過酸化水素
濃度が一定時間間隔で測定される。この測定結果は第一
判断手段11に送られ、その回数がカウント手段(不図
示)で測定回数としてカウントされる(ステップS
1)。
【0024】第一判断手段11では、測定回数が3回目
以上であるか否かを判断する(ステップS2)。測定回
数が1回目および2回目の場合には、アンモニア補充用
ポンプ8および過酸化水素補充用ポンプ9を駆動し、ア
ンモニア水および過酸化水素水をそれぞれ一定量だけ洗
浄槽1に補充する(ステップS3)。ここで、アンモニ
ア水および過酸化水素水の補充量はそれぞれ、測定時間
間隔での減少量に基づき、アンモニアおよび過酸化水素
の濃度変動が大きくならない範囲で予め設定された量で
ある。なお、以下の工程でアンモニア水や過酸化水素水
を補充する場合も、それぞれの1回の補充量は、ここで
補充する量と同じ量である。
【0025】測定回数が3回目以降の場合には、第一判
断手段11は、アンモニア濃度が下限値より大きいか否
かを判断し(ステップS4)、さらに、過酸化水素濃度
が下限値よりも大きいか否かを判断する(ステップS
5)。アンモニア濃度または過酸化水素濃度のいずれか
が下限値以下であれば、アラームを発し(ステップS
6)、洗浄槽1内の洗浄液を交換する必要があることを
知らせる。アラームが発せられたら洗浄処理を中断し、
洗浄槽1内の洗浄液を新たなものと交換する。
【0026】一方、アンモニア濃度および過酸化水素濃
度がいずれも下限値よりも大きいときには、アンモニア
補充用ポンプ8を駆動し、洗浄槽1にアンモニア水を補
充する(ステップS7)。
【0027】それと同時に、アンモニア濃度および過酸
化水素濃度の測定結果は第二判断手段12に送られる。
第二判断手段12では、まず、洗浄液の当初のアンモニ
ア濃度に対する過酸化水素濃度の比と一致するような、
測定されたアンモニア濃度に対する過酸化水素濃度であ
る基準値を算出する(ステップS8)。基準値は、例え
ば図3に示すような、濃度比を一定とした場合のアンモ
ニア濃度に対する過酸化水素濃度の検量線データを記憶
手段に記憶させておき、この検量線データに基づいて算
出することができる。
【0028】基準値が算出されたら、組成モニタ2で測
定された過酸化水素濃度が基準値よりも大きいか否かを
判断し(ステップS9)、基準値よりも大きい場合に
は、純水補充用ポンプ10を駆動して洗浄槽1に一定量
の純水を補充する(ステップS14)。
【0029】また、第二判断手段12には、前回および
前々回の補充履歴(純水を補充したか否か)および過酸
化水素濃度が記憶されており、今回測定された過酸化水
素濃度が基準値以下である場合には、前回の測定時に純
水を補充したか否かを判断し(ステップS10)、純水
を補充していた場合には一定量の過酸化水素水を補充す
る(ステップS15)。純水を補充していなかった場合
には、さらに、今回測定された過酸化水素濃度が前回の
測定結果よりも上昇しているか否かを判断し(ステップ
S11)、上昇していれば、一定量の過酸化水素水を補
充する(ステップS15)。
【0030】過酸化水素水濃度が前回の測定結果よりも
上昇していなければ、前々回の測定時に純水を補充した
か否かを判断し(ステップS12)、純水を補充してい
た場合には一定量の過酸化水素水を補充する(ステップ
S15)。前々回に純水を補充していなかった場合に
は、さらに、今回測定された過酸化水素水濃度が前々回
の測定結果よりも上昇しているか否かを判断し(ステッ
プS13)、上昇していれば、一定量の過酸化水素水を
補充する(ステップS15)。そして、上昇していなけ
れば、アラームを発し(ステップS16)、洗浄槽1の
洗浄液を交換する必要があることを知らせる。アラーム
が発せられたら洗浄処理を中断し、洗浄槽1内の洗浄液
を新たなものと交換する。
【0031】以上述べたように、本実施形態では、アン
モニア濃度および過酸化水素濃度が下限値以下でない限
りは、アンモニア水は濃度測定ごとに補充される。ま
た、過酸化水素濃度が基準値以下のときには、前回およ
び前々回に過酸化水素水を補充し、しかも、過酸化水素
濃度が過去の2回に比べて上昇していない場合にアラー
ムが発せられ、それ以外の場合には過酸化水素水が補充
され、これら一連の手順が繰り返される。
【0032】ここで、上述した手順について、数値を挙
げて具体的に説明する。
【0033】初期条件として、洗浄液の当初のアンモニ
ア濃度は1%、過酸化水素濃度は5%とする。また、ア
ンモニア濃度の下限値を0.75%、過酸化水素濃度の
下限値を3.5%に設定し、1回の補充でのアンモニア
水の補充量を100ml、過酸化水素水の補充量を20
ml、純水の補充量を20mlとする。
【0034】いま、アンモニア濃度および過酸化水素濃
度のn回目(n>3)の測定を行ったところ、アンモニ
ア濃度が0.8%、過酸化水素濃度が3.8%であった
とする。測定結果は、第一判断手段11へ送られる。こ
れらの濃度はいずれも下限値よりも大きいので、アンモ
ニア水が100ml補充される。次いで、第二判断手段
12で基準値が算出される。当初のアンモニア濃度が1
%、過酸化水素濃度が5%であり、アンモニア濃度に対
する過酸化水素濃度の比は5となる。したがって、測定
されたアンモニア濃度は0.8%に対し、比が5となる
過酸化水素濃度、すなわち基準値は4%となる。
【0035】ここで、第二判断手段12には、前回の補
充が純水であったことが記憶されているとする。今回測
定された過酸化水素濃度は基準値以下であり、しかも前
回の補充が純水であったので、ここでは過酸化水素水が
20ml補充される。
【0036】過酸化水素水の補充後、約5分の間隔をお
いて、洗浄液のアンモニア濃度および過酸化水素濃度を
測定する。その結果、アンモニア濃度が0.8%、過酸
化水素濃度が4%という結果が得られたとする。アンモ
ニアは蒸発等のため濃度が低下する傾向が大きいため、
アンモニア水を補充しても濃度が上昇しない場合もあ
る。
【0037】測定結果は再び第一判断手段11へ送ら
れ、第一判断手段11でそれぞれ下限値と比較される。
ここでも、それぞれの濃度は下限値よりも大きいので、
アンモニア水が100ml補充される。一方、第二判断
手段12では、アンモニア濃度0.8%に対する過酸化
水素濃度の基準値4%が算出される。ここでは、過酸化
水素濃度は基準値以下であるので、純水が20ml補充
される。
【0038】上述した一連の補充手順が、シリコンウェ
ハの洗浄処理の終了、あるいは洗浄液の交換まで繰り返
される。
【0039】以上説明した手順にしたがってアンモニア
水、過酸化水素水および純水を補充することによって、
例えば、過酸化水素濃度に着目すると、図4に示すよう
に、濃度自体は時間の経過とともに減少してくる。しか
し、アンモニア濃度との比で見ると、図5に示すよう
に、ほぼ一定に保たれる。その結果、洗浄液の洗浄特性
がほぼ一定に保たれ、常に安定した洗浄特性でシリコン
ウェハを洗浄することができる。さらに、測定された過
酸化水素濃度と算出された基準値とを比較し、必要に応
じて純水を補充することで、アンモニア濃度の低下が著
しくアンモニア濃度に対する過酸化水素濃度の比が上昇
する傾向にあるような場合であっても、アンモニア濃度
に対する過酸化水素濃度の比をより効果的に安定化させ
ることができる。
【0040】また、アンモニアおよび過酸化水素の使用
量(補充量)に着目すると、アンモニアについては、一
定の時間間隔で一定量ずつ補充することになるので、従
来と使用量は変わらない。一方、過酸化水素は、その濃
度のアンモニア濃度との比が一定になるように補充され
るが、アンモニア濃度は、洗浄水の加熱による蒸発など
のため減少する傾向が大きいため一定の時間間隔で補充
しても実際には経時的に減少している。したがって、ア
ンモニア濃度が減少するにつれ、過酸化水素の補充量
(正確には補充回数)も少なくなり、結果的に、従来の
ように過酸化水素濃度自体を一定に保つように過酸化水
素を補充する場合に比べて過酸化水素の使用量は少なく
なる。逆にいえば、従来は、アンモニア濃度に対する過
酸化水素濃度の比が時間の経過とともに高くなり、洗浄
特性から見れば必要以上に過酸化水素を補充していたこ
とになる。
【0041】なお、過酸化水素濃度は次第に低下してい
き、最終的に下限値以下になった場合には洗浄液を交換
する必要が生じるため、従来と比較して洗浄液の交換頻
度が高くなることが懸念される。しかし、過酸化水素濃
度の低下はアンモニア濃度の低下に対応しており、従来
においてもアンモニア濃度は次第に低下し、下限値以下
になった場合に洗浄液を交換している。したがって、本
発明によっても洗浄液の交換頻度が高くなることはな
い。
【0042】本実施形態では過去2回の測定結果および
補充履歴を考慮して過酸化水素を補充するかアラームを
発するかを判断しているが、必ずしもその必要はなく、
過酸化水素濃度が基準値以下であれば過酸化水素を補充
し、洗浄液の交換の必要性の判断はアンモニア濃度およ
び過酸化水素濃度の下限値に基づいて行うようにしても
よい。ただし、過去2回とも過酸化水素水を補充しても
その濃度が上昇しないことは、洗浄液の劣化が著しく、
洗浄能力が低下していることを示すものであるため、本
実施形態のように過去の補充履歴を考慮することは、洗
浄特性を安定させる上でより好ましい。
【0043】本発明は、アンモニアと過酸化水素の混合
水溶液の濃度管理に対して著しく効果を示すものである
が、それに限らず、硫酸と過酸化水素水の混合水溶液
等、様々な薬液にも利用できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の洗浄用薬
液の濃度管理方法は、アンモニア濃度に対する過酸化水
素濃度の比が当初のアンモニア濃度に対する過酸化水素
濃度の比以下である場合に一定量の過酸化水素を補充す
るので、アンモニアと過酸化水素の濃度比をほぼ一定に
保ち、安定した洗浄特性を維持しながらも、過酸化水素
の使用量を低減することができる。
【0045】また、アンモニア濃度に対する過酸化水素
濃度の比が当初のアンモニア濃度に対する過酸化濃度の
比よりも大きい場合には一定量の純水を補充すること
で、アンモニアと過酸化水素の濃度比をより安定させる
ことができる。特にこの場合、過去2回分の補充履歴お
よび過酸化水素濃度を考慮することで、洗浄用薬液の交
換時期を知ることができる。
【0046】本発明のシリコンウェハ洗浄装置は、洗浄
槽へのアンモニアおよび過酸化水素の補充を制御する制
御手段を有し、この制御手段により上記本発明の洗浄用
薬液の濃度管理方法が実施されるので、安定した洗浄特
性で、しかも少ない過酸化水素の使用量でシリコンウェ
ハを洗浄することができる。また、アンモニア濃度ある
いは過酸化水素濃度のいずれか一方が、予め設定された
下限値以下である場合にアラームを発することで、洗浄
用薬液の交換時期を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコンウェハ洗浄装置の一実施形態
の構成図である。
【図2】図1に示したシリコンウェハ洗浄装置の洗浄液
濃度管理手順を示すフローチャートである。
【図3】濃度比を一定とした場合のアンモニア濃度に対
する過酸化水素水濃度の検量線を示すグラフである。
【図4】本発明の洗浄用薬液の濃度管理方法にしたがっ
てアンモニア水および過酸化水素水を補充した場合の、
過酸化水素濃度の経時的変化の一例を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の洗浄用薬液の濃度管理方法にしたがっ
てアンモニア水および過酸化水素水を補充した場合の、
アンモニア濃度と過酸化水素濃度との比の、経時的変化
の一例を示すグラフである。
【図6】従来のシリコンウェハ洗浄装置の一例の構成図
である。
【図7】従来のシリコンウェハ洗浄装置の他の例の構成
図である。
【符号の説明】
1 洗浄槽 2 組成モニタ 3 フィルタ 4 循環ポンプ 5 アンモニア秤量槽 6 過酸化水素秤量槽 7 純水秤量槽 8 アンモニア補充用ポンプ 9 過酸化水素補充用ポンプ 10 純水補充用ポンプ 11 第一判断手段 12 第二判断手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアと過酸化水素の混合水溶液で
    ある洗浄用薬液の濃度管理方法であって、 一定の時間間隔で前記洗浄用薬液のアンモニア濃度およ
    び過酸化水素濃度の測定を行い、 前記測定の度ごとに前記洗浄用薬液に一定量のアンモニ
    アを補充し、 前記測定の結果、アンモニア濃度に対する過酸化水素濃
    度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に対す
    る過酸化水素濃度の比以下である場合には、前記洗浄用
    薬液に一定量の過酸化水素を補充する、洗浄用薬液の濃
    度管理方法。
  2. 【請求項2】 前記測定の結果、アンモニア濃度に対す
    る過酸化水素濃度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモ
    ニア濃度に対する過酸化水素濃度の比よりも大きい場合
    には、前記洗浄用薬液に一定量の純水を補充する、請求
    項1に記載の洗浄用薬液の濃度管理方法。
  3. 【請求項3】 前記測定の結果、アンモニア濃度に対す
    る過酸化水素濃度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモ
    ニア濃度に対する過酸化水素濃度の比以下であるときに
    は、前回もしくは前々回の測定時に純水を補充したか、
    または、過酸化水素濃度が前回もしくは前々回の測定結
    果に比べて上昇している場合にのみ過酸化水素水を補充
    し、それ以外の場合には前記洗浄用薬液を新たなものと
    交換する、請求項2に記載の洗浄用薬液の濃度管理方
    法。
  4. 【請求項4】 アンモニアと過酸化水素の混合水溶液で
    あるシリコンウェハの洗浄用薬液を収容する洗浄槽と、 前記洗浄槽に補充されるアンモニア水を貯えるアンモニ
    ア秤量槽と、 前記洗浄槽に補充される過酸化水素水を貯える過酸化水
    素秤量槽と、 前記洗浄槽内の洗浄用薬液のアンモニア濃度および過酸
    化水素濃度を一定の時間間隔で測定する濃度測定手段
    と、 前記濃度測定手段による濃度の測定結果に基づき、前記
    アンモニア秤量槽から前記洗浄槽に一定量のアンモニア
    水を補充させ、かつ、アンモニア濃度に対する過酸化水
    素濃度の比が前記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に
    対する過酸化水素濃度の比以下である場合に、前記過酸
    化水素秤量槽から前記洗浄槽に一定量の過酸化水素水を
    補充させる制御手段とを有するシリコンウェハ洗浄装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段にはアンモニア濃度および
    過酸化水素濃度の下限値がそれぞれ設定されており、前
    記濃度測定手段で測定されたアンモニア濃度あるいは過
    酸化水素濃度のいずれか一方が前記下限値以下である場
    合には、前記洗浄槽内の洗浄用薬液の交換のためのアラ
    ームを発する請求項5に記載のシリコンウェハ洗浄装
    置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄槽に補充される純水を貯える純
    水秤量槽をさらに有し、 前記制御手段は、前記濃度測定手段による濃度の測定の
    結果、アンモニア濃度に対する過酸化水素濃度の比が前
    記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に対する過酸化水
    素濃度の比よりも大きい場合には、前記純水秤量槽から
    前記洗浄槽に一定量の純水を補充させる請求項4または
    5に記載のシリコンウェハ洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段には、前回および前々回の
    濃度測定時の補充履歴および過酸化水素濃度が記憶さ
    れ、 前記制御手段は、前記濃度測定手段による濃度の測定の
    結果、アンモニア濃度に対する過酸化水素濃度の比が前
    記洗浄用薬液の当初のアンモニア濃度に対する過酸化水
    素濃度の比以下であるときには、前回もしくは前々回の
    測定時に純水を補充したか、または、過酸化水素濃度が
    前回もしくは前々回の測定結果に比べて上昇している場
    合にのみ過酸化水素水を補充し、それ以外の場合には前
    記洗浄槽内の洗浄用薬液の交換のためのアラームを発す
    る請求項6に記載の洗浄用薬液の濃度管理方法。
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