JPH10172464A - 陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】速度変調を行う電子銃電極を分割することな
く、また組み立て作業の困難性を招くことなく、高画質
の画像表示を可能とする。 【解決手段】スクリーンを形成したパネル部と電子銃を
収納したネック部およびパネル部とネック部を連接する
ファンネル部からなる真空外囲器からなる陰極線管にお
いて、上記電子銃が陰極、制御電極１、加速電極２およ
び集束電極４を含む複数の電極を管軸方向に所定の間隔
で配置し、各電極の側壁に設けた電極支持体４’をビー
ドガラス６に埋設して固定してなり、上記複数の電極の
少なくとも１つの電極４の側壁に１個または複数個のス
リット４ａを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管および陰
極線管装置に係り、特に電子銃を構成する電極に発生す
る外部磁界による渦電流に起因する速度変調効果の低下
を抑制してコントラストが大きい高画質の画像表示を可
能とした陰極線管および陰極線管装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】テレビ映像の表示やパソコン等の情報端
末用の陰極線管の表示品質を向上するために、高精細か
つ高コントラストの画像表示を行わせる様々な工夫がな
されている。

【０００３】例えば、輪郭を明瞭に表示するために、映
像（あるいは画像）信号を微分した信号で白成分を強調
するアパーチャ補正方式が知られている。この方式によ
ると、不要な白ピークが発生して画像があまくなり、か
えって画質を劣化させることがあると共に、微分出力を
とるために、常に画像のコントラスト境界の右側（水平
走査方向の下流側）の部分しか補正できないという欠点
がある。

【０００４】これに対し、画像の明暗レベルに応じて電
子ビームの走査速度を変化させる速度変調方式がある。
この方式は、画像信号の微分出力によって電子ビームが
黒レベルから白レベルに水平走査するときは走査速度を
一次的に早めた後、一次的に走査を止め、白レベルから
黒レベルに水平走査するときは一次的に走査を止めた
後、一次的に走査を早めるように電子ビームの走査を制
御するものである。

【０００５】走査速度が速い個所は電子ビームの密度が
低くなって暗くなり、走査が止まった個所は電子ビーム
の密度が高くなって明るくなる。したがって、黒レベル
の領域が多くなると共に、白レベルの領域が狭くかつ電
流密度が増加して明るさが増し、コントラストが高くな
って品質のよい画像表示が得られる。

【０００６】この速度変調方式には静電型と電磁型とが
ある。以下、一般的に採用される電磁型速度変調方式を
用いた陰極線管について説明する。

【０００７】図８は従来の電磁型速度変調方式を採用し
た陰極線管の要部構造を説明する断面模式図であって、
Ｋは陰極、１は第１電極、２は第２電極、３は第３電極
で、これら陰極Ｋ、第１電極１、第２電極２、第３電極
３で所謂３極部（電子ビーム発生部）を構成する。ま
た、４は集束電極である第４電極、５は陽極である第５
電極である。

【０００８】陰極線管はパネル部（図示せず）とファン
ネル部２２およびネック部２３からなる真空外囲器を有
し、ネック部２３の内部に電子銃が収納され、ネックと
ファンネル部の遷移領域の外周に偏向ヨーク３０が外装
されている。また、電子銃を収納するネック部２３の外
周には速度変調コイル３１が装架されている。

【０００９】第４電極４は比較的深い（管軸方向に長
い）箱型の電極であり、その内部は殆ど無電界空間とな
っている。この第４電極４内を通過する電子ビームは、
速度変調コイル３１に流される電流に基づく磁界により
一時的に水平走査方向に正（走査方向）または負（走査
方向と逆方向）の偏向が作用する。

【００１０】正の偏向は偏向ヨーク３０による水平偏向
方向と同方向のため、スクリーン上での電子ビームの水
平走査速度は速くなる。また、負の偏向は偏向ヨーク３
０による水平偏向方向と逆方向のため、スクリーン上で
の電子ビームの速度は略々零となり、前記したようにコ
ントラストが向上して画質の改善がなされる。

【００１１】速度変調コイル３１は、原理的には電子ビ
ームが通過する途上であれば何処に設置してもよいが、
偏向ヨーク３０との間で相互に干渉が起こらないように
所定の距離離して設置する必要がある。

【００１２】したがって、速度変調コイル３１は第３電
極４より陰極Ｋ側に設置せざるを得ない。通常は、図示
したように集束電極を構成する第４電極４の外周に配置
されるが、速度変調コイル３１に流れる電流は周波数が
高く、また第４電極４は他の電極と同様にステンレスな
どの非磁性の金属材料で構成されているために、速度変
調コイル３１から磁界が作用すると渦電流が発生し、こ
の渦電流によって第４電極４の内部の無電界空間に作用
する磁束の発生が抑制され、速度変調効果が減殺されて
しまうという問題がある。

【００１３】この対策の一つとして、特公昭６２−２１
２１６号公報に開示された電子銃構造が知られている。

【００１４】図９は上記公報に開示された従来の速度変
調方式電子銃の説明図であって、図８と同一符号は同一
部分に対応し、４−１と４−２は第４電極４を２分割し
た拡散板分割電極、４−３は分割電極４−１と４−２を
電気的に接続するタブ、４Ａ，４Ａ’は分割電極をビー
ディングガラス６に埋設固定するための電極支持体であ
る。

【００１５】なお、図示した電子銃は、特に投射型陰極
線管に用いられる所謂大口径単電子銃であり、第４電極
４の先端領域が陽極である第５電極５の内部に挿入され
ている。なお、同図では陰極は図示していない。

【００１６】同図では、第４電極４を分割電極４−１と
４−２に２分割すると共にタブ４−３で両者を同電位に
している。そして、分割電極４−１と４−２の間に間隙
を形成することで渦電流の発生を抑制し、この間隙に対
応するネック部外周に速度変調コイルを設置している。

【００１７】このように構成したことで速度変調コイル
の磁界を第４電極４の無電界空間内に侵入させて速度変
調を実行させている。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、第４電極を分割するために、電子銃の部品点数が
増加すると共に電子銃の組み立ての際に両者を電気的に
接続するタブの溶接作業が困難で、溶接時に当該電極の
形状を変形させてしまうという問題があった。

【００１９】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消し、速度変調を行う電子銃電極を分割することなく、
また組み立て作業の困難性を招くことなく、高画質の画
像表示を可能とした電子銃を具備した陰極線管を提供す
ることにある。

【００２０】

【課題を解決するための手段】上記目的は、速度変調コ
イルに対応した電極にスリットを形成することによって
達成される。

【００２１】すなわち、請求項１に記載の第１の発明
は、スクリーンを形成したパネル部と電子銃を収納した
ネック部およびパネル部とネック部を連接するファンネ
ル部からなる真空外囲器からなる陰極線管において、前
記電子銃が陰極、制御電極、加速電極および集束電極を
含む複数の電極を管軸方向に所定の間隔で配置し、各電
極の側壁に設けた電極支持体をビードガラスに埋設して
固定してなり、前記複数の電極の少なくとも１つの電極
の側壁に１個または複数個のスリットを形成したことを
特徴とする。

【００２２】この構成により、速度変調コイル等の外部
磁界による当該電極に生じる渦電流が低減される。

【００２３】また、請求項２に記載の第２の発明は、ス
クリーンを形成したパネル部と電子銃を収納したネック
部およびパネル部とネック部を連接するファンネル部か
らなる真空外囲器と、前記ファンネルの外周に装架した
偏向ヨークと、前記ネック部の外周に装架した速度変調
コイルとから構成した陰極線管において、前記電子銃が
陰極、制御電極、加速電極および集束電極を含む複数の
電極を管軸方向に所定の間隔で配置し、各電極の側壁に
設けた電極支持体をビードガラスに埋設して固定してな
り、前記複数の電極の少なくとも１つの電極の側壁に１
個または複数個のスリットを有すると共に、スリットを
形成した電極の前記ネック部外周に前記速度変調コイル
を装架したことを特徴とする。

【００２４】この構成により、速度変調コイルで発生し
た磁界による当該電極に生じる渦電流が低減されると共
に、スリットから当該電極の無電界空間に速度変調コイ
ルからの磁界が侵入し易くなり、十分な速度変調効果が
得られる。さらに、電極を分割する必要がないため、電
子銃の組み立て作業に困難性がなく、生産コストの上昇
もない。

【００２５】さらに、請求項３に記載の第３の発明は、
第２の発明における前記電子銃が１本の電子ビームを出
射する単一電子銃であり、前記スリットを形成した電極
が集束電極であることを特徴とする。

【００２６】この構成により、電子銃の構造とその組み
立て作業の困難性を増すことなく、投射型陰極線管のス
クリーンに形成される画像のコントラストが向上し、高
画質の画像表示が得られる。

【００２７】さらに、請求項４に記載の第４の発明は、
第２の発明における前記電子銃が３本の電子ビームを同
一水平面に略々平行に出射するインライン型３電子銃で
あり、前記スリットを形成した電極が前記３本の電子ビ
ームに共通の集束電極であることを特徴とする。

【００２８】この構成によっても、電子銃の構造とその
組み立て作業の困難性を増すことなく、直視型陰極線管
のスクリーンに形成される画像のコントラストが向上
し、高画質の画像表示が得られる。

【００２９】なお、本発明は、特に速度変調方式を採用
する投射型陰極線管、あるいは直視型陰極線管の電子銃
のみに限るものではなく、その他の各種陰極線管の電子
銃を構成する電極にスリットを形成して外部磁界による
渦電流の抑制効果を得ることができる。

【００３０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を参照して詳細に説明する。

【００３１】図１は本発明による陰極線管の第１実施例
を説明する電子銃の説明図であって、１は第１電極、２
は第２電極、３は第３電極、４は集束電極である第４電
極、４’は電極支持体、４ａはスリット、５は陽極であ
る第５電極である。なお、陰極は図示を省略してある。

【００３２】同図において、陰極Ｋ、第１電極１、第２
電極２、第３電極３で所謂３極部（電子ビーム発生部）
を構成する。第５電極５は大径電極であり、この第５電
極５の内部に第４電極４の先端領域が挿入されており、
陽極である第５電極５の内部で第４電極４の先端部との
間に主レンズが形成される。

【００３３】第４電極４は集束電極であり、この第４電
極の側壁に管軸方向に長いスリット４ａが形成されてい
る。この実施例では、スリット４ａを片側に２つ、計４
つ形成してあるが、この数は１ずつでもあるいはそれぞ
れ３つ以上としてもよい。これは、渦電流の抑制効果と
電極の機械的強度との兼ね合いで選択される。

【００３４】速度変調コイルはスリット４ａを形成した
第４電極の位置に対応したネック部外周に設置される。

【００３５】本実施例の構成により、速度変調コイルか
ら発生した磁界に起因して第４電極４に生じる渦電流
は、スリット４ａにより低減される。また、速度変調コ
イルからの磁界の一部はスリット４ａから当該第４電極
４の無電界空間に侵入して効果的に速度変調作用が実行
される。

【００３６】これにより、スクリーン上に表示される画
像のコントラストが向上し、高画質の画像を得ることが
できる。

【００３７】図２は本発明による陰極線管の第２実施例
を説明する電子銃の説明図であって、図１と同一符号は
同一部分に対応し、４ａ’はスリットである。

【００３８】本実施例では、第４電極に形成されるスリ
ット４ａ’を管軸と直交する方向に長い形状とされてい
る。その他の構成は図１に示したものと同様である。

【００３９】本実施例の構成により、速度変調コイルか
ら発生した磁界に起因して第４電極４に生じる渦電流
は、スリット４ａ’により低減される。また、速度変調
コイルからの磁界の一部はスリット４ａ’から当該第４
電極４の無電界空間に侵入して効果的に速度変調作用が
実行される。

【００４０】これにより、スクリーン上に表示される画
像のコントラストが向上し、高画質の画像を得ることが
できる。

【００４１】図３は本発明の実施例による投射型陰極線
管の全体構成を説明する管軸方向断面図である。

【００４２】この投射型陰極線管は、スクリーンを構成
するパネル部２１とファンネル部２２および電子銃２９
を収納するネック部２３からなる真空外囲器から構成さ
れ、パネル部２１の内面には蛍光膜２４が塗布されてい
る。

【００４３】ファンネル部２２とネック部２３の遷移領
域には偏向ヨーク３０が装架されて電子銃２９から発射
される電子ビームをスクリーン上で水平と垂直の２方向
に走査する。

【００４４】そして、ネック部２３の前記電子銃２９を
構成するスリット形成電極に対応する外周には速度変調
コイル３１が装架されている。なお、ネック部には、こ
の他にセンタリング補正等の磁気補正装置が装架される
が、図示を省略した。

【００４５】この陰極線管によれば、電子銃から発射さ
れる電子ビームは、当該電子銃の集束電極位置に設置さ
れた速度変調コイル３１で発生される変調磁界で速度変
調が実行され、スクリーン上でのコントラストが向上し
て高画質の画像表示が得られる。

【００４６】図４は図３に示した陰極線管を用いた画像
表示装置の一例としての投射型テレビ受像機の正面図、
図５はその概略内部構造を説明する内部側面図であっ
て、４０はスクリーン、４１は投射型陰極線管、４２は
光学コネクタ、４３は投射光学系、４４はミラーであ
る。

【００４７】この投射型テレビ受像機は投射型陰極線管
８１のパネル部に形成された映像は、当該パネル部にコ
ネクタ８２を介して設置された投射光学系８３で拡大さ
れてミラー８４を介してスクリーン８０に投射される。

【００４８】このような投射型テレビ受像機によれば、
例えば４０型以上の大画面の映像を高画質で再現でき
る。

【００４９】図６は本発明による陰極線管の第３実施例
を説明するインライン型カラー電子銃の説明図であっ
て、Ｋは陰極、１１は第１電極、１２は第２電極、１３
は第３電極、１４は集束電極である第４電極、１４ａは
スリット、１５は陽極である第５電極、１６はビーディ
ングガラス、１７はシールドカップである。

【００５０】同図は電子銃の電子ビームのインライン配
列方向と平行な側面であり、陰極Ｋはインラインに配列
された３個の陰極素子からなり、カップ状の第１電極１
１内に一体的に収納されている。

【００５１】集束電極を構成する第４電極１４の両側壁
には拡散板２つのスリット１４ａが形成されている。こ
の第４電極１４と陽極である第５電極１５の対向面に主
レンズが形成される。

【００５２】なお、上記のスリットは図示した形状と位
置および数に限るものではなく、前記図２に示したよう
な形状を所要の位置に所要の数で形成する。これは、渦
電流の抑制効果と電極の機械的強度との兼ね合いで選択
される。

【００５３】速度変調コイルはスリット１４ａを形成し
た第４電極の位置に対応したネック部外周に設置され
る。

【００５４】本実施例の構成により、速度変調コイルか
ら発生した磁界に起因して第４電極１４に生じる渦電流
は、スリット１４ａにより低減される。また、速度変調
コイルからの磁界の一部はスリット１４ａから当該第４
電極の無電界空間に侵入して効果的に速度変調作用が実
行される。

【００５５】これにより、スクリーン上に表示される画
像のコントラストが向上し、高画質の画像を得ることが
できる。

【００５６】図７は本発明の実施例によるカラー陰極線
管の全体構成を説明する管軸方向断面図であって、２１
はスクリーンを構成するパネル部、２２はファンネル
部、２３はネック部、２４はパネル部の内面に塗布され
た３色の蛍光体膜、２５は色選択電極であるシャドウマ
スク、２６はシャドウマスクを保持するマスクフレー
ム、２７は地磁気等の外部磁気から電子ビームを遮蔽す
る内部磁気シールド、２８はシャドウマスク懸架機構、
２９はネック部２３に収納されたインライン型電子銃、
３０はファンネル部２２とネック部２３の遷移領域に装
架された偏向ヨーク、３１はネック部の外周に装架され
た速度変調コイル、３２は電子銃の陽極に高圧を供給す
る内部導電膜、３３はパネル部とファンネル部の接合部
近傍を緊締する爆縮バンドである。なお、ネック部には
センタリング補正等の磁気補正装置が装架されるが、図
では省略した。

【００５７】上記電子銃２９は前記図６で説明した構造
を有し、スリットを形成した電極の外周に設置された速
度変調コイル３１に流す変調電流で発生する磁界により
３本の電子ビームＢｃ，Ｂｓをに速度変調を施すことで
スクリーンに表示される画像のコントラストを向上させ
て高画質の画像表示を得る。

【００５８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
速度変調コイルで発生した磁界による当該電極に生じる
渦電流が低減されると共に、スリットから当該電極の無
電界空間に速度変調コイルからの磁界が侵入し易くな
り、十分な速度変調効果が得られる。さらに、電極を分
割する必要がないため、電子銃の組み立て作業に困難性
がなく、生産コストの上昇もない高画質の陰極線管を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による陰極線管の第１実施例を説明する
電子銃の説明図である。

【図２】本発明による陰極線管の第２実施例を説明する
電子銃の説明図である。

【図３】本発明の実施例による投射型陰極線管の全体構
成を説明する管軸方向断面図である。

【図４】図３に示した陰極線管を用いた画像表示装置の
一例としての投射型テレビ受像機の正面図である。

【図５】図４の投射型テレビ受像機の概略内部構造を説
明する内部側面図である。

【図６】本発明による陰極線管の第３実施例を説明する
インライン型カラー電子銃の説明図である。

【図７】本発明の実施例によるカラー陰極線管の全体構
成を説明する管軸方向断面図である。

【図８】従来の電磁型速度変調方式を採用した陰極線管
の要部構造を説明する断面模式図である。

【図９】従来の速度変調方式電子銃の説明図である。

【符号の説明】

１ 第１電極 ２ 第２電極 ３ 第３電極 ４ 第４電極 ４’ 電極支持体 ４ａ スリット ５ 第５電極。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スクリーンを形成したパネル部と電子銃を
   収納したネック部およびパネル部とネック部を連接する
   ファンネル部からなる真空外囲器からなる陰極線管にお
   いて、 前記電子銃が陰極、制御電極、加速電極および集束電極
   を含む複数の電極を管軸方向に所定の間隔で配置し、各
   電極の側壁に設けた電極支持体をビードガラスに埋設し
   て固定してなり、 前記複数の電極の少なくとも１つの電極の側壁に１個ま
   たは複数個のスリットを形成したことを特徴とする陰極
   線管。
2. 【請求項２】スクリーンを形成したパネル部と電子銃を
   収納したネック部およびパネル部とネック部を連接する
   ファンネル部からなる真空外囲器と、前記ファンネルの
   外周に装架した偏向ヨークと、前記ネック部の外周に装
   架した速度変調コイルとから構成した陰極線管におい
   て、 前記電子銃が陰極、制御電極、加速電極および集束電極
   を含む複数の電極を管軸方向に所定の間隔で配置し、各
   電極の側壁に設けた電極支持体をビードガラスに埋設し
   て固定してなり、 前記複数の電極の少なくとも１つの電極の側壁に１個ま
   たは複数個のスリットを有すると共に、スリットを形成
   した電極の前記ネック部外周に前記速度変調コイルを装
   架したことを特徴とする陰極線管。
3. 【請求項３】前記電子銃が１本の電子ビームを出射する
   単一電子銃であり、前記スリットを形成した電極が集束
   電極であることを特徴とする請求項２に記載の陰極線
   管。
4. 【請求項４】前記電子銃が３本の電子ビームを同一水平
   面に略々平行に出射するインライン型３電子銃であり、
   前記スリットを形成した電極が前記３本の電子ビームに
   共通の集束電極であることを特徴とする請求項２に記載
   の陰極線管。