JPH10172105A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH10172105A
JPH10172105A JP32877196A JP32877196A JPH10172105A JP H10172105 A JPH10172105 A JP H10172105A JP 32877196 A JP32877196 A JP 32877196A JP 32877196 A JP32877196 A JP 32877196A JP H10172105 A JPH10172105 A JP H10172105A
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延昌 西山
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幹夫 鈴木
Kazuto Ishida
和人 石田
Reijirou Tsuchiya
鈴二朗 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形磁化反転位置移動(NLTS)を実際
の磁気記録再生装置で直接評価し、回路定数を設定す
る。 【解決手段】 実際の磁気記録再生装置108で用いる
記録変調符号ルールに合致し、かつ特定の高調波成分に
NLTSの影響が生じる評価パターンをパターン発生器
401、セレクタ402、およびデータ変調用の変調器
101を介して生成し、記録タイミング補正回路10
2、記録ヘッド104を介して媒体105に記録する。
記録された評価パターンの再生信号をスペクトラム評価
機能回路407により評価し、特定の高周波成分を計測
し、NLTS量を検出する。そして、NLTS量に適応
した補正値を記録タイミング補正回路102に設定し、
NLTSの影響を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録再生装置
に関し、特に、非線形磁化反転位置移動(ノンリニア・
トランジション・シフト:以下NLTSと略す)が発生
する磁気記録系におけるNLTSの評価に適用して有効
な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気記録再生装置における線記録
密度は、現在要求されている線記録密度に比べて低いた
め、磁化波形における問題点は、磁化状態の変化よりも
むしろ波形干渉による線形のパターンピークシフトが主
であった。そこで、波形等化回路等で代表されるように
線形な回路特性を操作して波形干渉を少なくする方法が
とられていた。
【0003】しかし、線記録密度を高めると、隣接ビッ
トの磁化状態により、磁化反転間隔が変化するいわゆる
NLTSと称される現象が発生し、NLTSが磁気記録
再生装置の動作マージンに影響を与えるようになってい
る。そこで、このようなNLTSを評価し、NLTSを
抑制する手段を講じる必要が生じる。
【0004】上記手段を講じるためには、まずNLTS
を評価しなければならない。このNLTSを評価する方
法として、(1)1987年9月、アイ・イー・イー・
イー発行、「アイ・イー・イー・イー トランザクショ
ンズ オン マグネティクス 23巻 5号」、p23
77〜p2379に記載されているように、M系列符号
を用いた2ビット抽出法によってNLTSを評価する方
法、(2)1991年9月、アイ・イー・イー・イー発
行、「アイ・イー・イー・イー トランザクションズ
オン マグネティクス 27巻 6号」、p5316〜
p5318に記載されているように、第5次高調波を観
測し、その大きさからNLTSを求める方法、の2つの
方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の2つの
公知方法は、媒体に記録する磁化反転パターンをある規
則に従った評価パターンとして規定したものであり、そ
の評価パターンは現実に磁気記録再生装置で使用される
記録変調符号の範囲からは外れたものとなっている。
【0006】例えば8/9変復調PRML方式に適用す
るならば、磁化反転パターンは、ラン・レングス・リミ
テッド・コード(以下RLLと略す)が(0、4、4)
符号に適合していなければならない。しかし前記(1)
の公知方法では記録パターンがM系列の符号になってい
ることが必要であり、8/9変復調ルール内では実現で
きない。また、前記(2)の公知方法では磁化反転間隔
の磁化反転をさせないビット数を規定して記録するた
め、記録するパターンが8/9変復調ルール内では実現
できないこととなる。
【0007】従って、専用の評価テスタを用いればNL
TSを測定することはできるが、8/9変復調PRML
方式による変復調器を用いる市販の磁気記録再生装置で
はNLTSの評価ができないという欠点がある。
【0008】このような制約があるため、磁気記録再生
装置の最適化のためには、ヘッド媒体を磁気記録再生装
置へ組み込む前に専用の評価テスタにて磁気記録媒体の
NLTSを評価し、磁気記録再生装置へ組み込んだ後は
動作マージン評価により回路系定数の再設定を行うとい
う方法をとらざるを得なかった。従って、磁気記録媒体
を実際の磁気記録再生装置に組み込んだ後でのNLTS
を、磁気記録再生装置の記録再生系を用いて直接評価す
ることができず、記録系の最適化特性への調整を行うこ
とができないという不具合が生じていた。
【0009】本発明の目的は、NLTSを実際の磁気記
録再生装置で直接評価することができる技術を提供する
ことにある。
【0010】本発明の他の目的は、磁化反転の記録タイ
ミングおよび再生回路系特性の最適化調整を実際の磁気
記録再生装置において直接行うことができる技術を提供
することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、磁気記録再生
装置の出荷後においても磁化反転の記録タイミングおよ
び再生回路系特性の最適化を行い、常に磁気記録再生装
置の状態を良好に保つことができる技術を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0013】(1)本発明の磁気記録再生装置は、磁化
反転パターンとして磁気記録媒体に記録された評価パタ
ーンの再生信号における特定次数の高調波成分と、NL
TSを生じない基準パターンの再生信号における前記次
数の高調波成分とを比較することにより、磁気記録媒体
のNLTSを評価するNLTS評価手段を有し、評価パ
ターンおよび基準パターンとして、磁気記録再生装置で
使用する変復調方式のプリコード後のチャネルデータに
適合するパターンを用いるものである。
【0014】このような磁気記録再生装置によれば、評
価パターンおよび基準パターンとして、磁気記録再生装
置で使用する変復調方式のプリコード後のチャネルデー
タに適合するパターンを用いるため、評価パターンおよ
び基準パターンの記録に現実の磁気記録再生装置で用い
る変調器を利用して評価パターンおよび基準パターンが
生成でき、特別に設計した評価装置によらなくてもNL
TSを評価することができる。つまり、NLTSを実際
の磁気記録再生装置で直接評価することができる。その
結果、磁気記録再生装置の出荷後においても磁化反転の
記録タイミングおよび再生回路系特性の最適化調整を実
際の磁気記録再生装置において直接行うことができ、常
に最適な状態で磁気記録再生装置を使用することが可能
となる。
【0015】なお、評価パターンおよび基準パターンの
満足するべき条件としては、磁気記録再生装置で使用す
る変復調方式のプリコード後のチャネルデータに適合す
るという条件に加え、NLTSの影響が特定次数の高調
波成分として観測されるために必要な条件が存在する。
以下、その条件を説明する。
【0016】(a)まず、評価パターンが、‘11[6
p]1[6q]11[6p]1[6q]’、を満足する
初期パターンの変形である第1の条件、(ただし、
‘1’は磁化反転のあることを、‘0’は磁化反転のな
いことを示し、[6p]は‘0’の6p回の繰り返し、
[6q]は‘0’の6q回の繰り返し(pおよびqは自
然数である)であることを示す。)、初期パターンの連
続する‘0’のうち偶数個を‘1’に置き換え、新たな
連続する磁化反転‘11’を発生させない第2の条件、
前記置き換えにより追加した磁化反転の再生信号間で第
(2p+2q+1)次の高調波成分が打ち消し合う第3
の条件、の何れの条件をも満足し、かつ、次数が、第
(2p+2q+1)次である場合を例示することができ
る。たとえば、p=q=1である場合は、第5次高調波
の測定によるNLTS評価用パターンとすることができ
る。
【0017】すなわち、上記第1の条件により、たとえ
ば前記公知例(2)における第5次高調波成分でのNL
TS評価が可能なパターンの条件を満足することがで
き、上記第2の条件により評価パターンの磁化反転の極
性を保持することができる。また、上記第3の条件によ
り前記第2の条件で付加した磁化反転の影響が、第(2
p+2q+1)次高調波成分に生じさせないものとする
ことができる。さらに、NLTSの評価を第(2p+2
q+1)次高調波成分に限ることによって、‘11[6
p]1[6q]11[6p]1[6q]’のパターンか
ら発生するNLTSの第(2p+2q+1)次高調波成
分を維持しつつ、付加した偶数個の‘1’の置き換えに
より磁気記録再生装置で使用する変復調方式のプリコー
ド後のチャネルデータに適合させ、かつ、付加した偶数
個の‘1’の置き換えによる第(2p+2q+1)次高
調波成分への影響を排除することができる。
【0018】このような条件を満足する評価パターンと
して、第5次高調波成分を測定する場合の‘11001
010101010011001010101010
0’を例示することができる。このときの基準パターン
としては‘100’の繰り返しを例示することができ
る。
【0019】(b)次に、評価パターンが、奇数個の磁
化反転(‘1’)を含む27ビットパターンの2回の繰
り返しにより構成された基本周期を54ビットとする繰
り返しパターンである第4の条件、NLTSが0とした
ときに、前記評価パターンを構成するビットの磁化反転
(‘1’)に対応する磁化反転信号の位相平面における
信号ベクトルが、互いに2π/3ラジアンの位相差を有
する3本の信号ベクトルとして表される第5の条件、前
記3本の信号ベクトルのうち、一の信号ベクトルに対応
する第1の磁化反転(‘1’)に隣接または1ビットを
隔てて隣接する第2の磁化反転(‘1’)によりNLT
Sが生じるときに、前記一の信号ベクトルの前記2π/
3ラジアンの位相差からのずれが前記NLTSを表す第
6の条件、の何れの条件をも満足し、かつ、次数が、第
3次または第9次である場合を例示することができる。
【0020】すなわち、評価パターンが54ビットであ
るため、後述するように、このような評価パターンの信
号ベクトルを位相平面で表現した場合には、評価次数が
第3次であるときには互いにπ/9ラジアンの位相差を
有する大きさ1のベクトルの組合せとして表現でき、評
価次数が第9次であるときには互いにπ/3ラジアンの
位相差を有する大きさ1のベクトルの組合せとして表現
できる。また、2π/3ラジアンの位相差を有する3本
の信号ベクトルを残すことにより基本周波数2πに対す
る第3高調波成分あるいは第9高調波成分にNLTS情
報をのせた信号とすることができる。
【0021】また、互いにπラジアンの位相差を有する
ベクトル信号の組は位相平面において打ち消しあい、パ
ワースペクトル特性に影響を及ぼさないこととなるた
め、これらπラジアンの位相差を有するベクトル信号の
組を任意に追加することが可能であり、上記3本の信号
ベクトルに相当するビットに隣接する磁化反転ビットあ
るいは上記3本の信号ベクトルに相当するビットに1ビ
ットを隔てて隣接する磁化反転ビットを生成することが
可能となる。つまり、ベクトル合成では0となる位相差
がπの2本のベクトル対を1組以上加えることにより実
際の磁気記録再生装置に使用している記録変調コードと
して存在する記録符号パターンを生成することが可能と
なる。
【0022】このような条件を満足する第3次高調波評
価用の評価パターンとして、(i)‘11001001
0000100000100100000’の2回繰り
返しパターン、または(ii)‘0100100100
00100001000100001’の2回繰り返し
パターンを例示することができ、基準パターンとして
‘100010000100100100001000
100’の2回繰り返しパターンを例示することができ
る。なお、上記(i)のパターンは、磁化反転パターン
が連続する‘11’パターンによるNLTSを評価する
パターンであり、(ii)のパターンは、磁化反転パタ
ーンが1ビットを隔てて連続する‘101’パターンに
よるNLTSを評価するパターンである。
【0023】また、第9次高調波評価用の評価パターン
として、‘00110010000100010001
0001000’の2回繰り返しパターン、‘0011
00010001000010010001000’の
2回繰り返しパターン、‘0011000100000
10010010000010’の2回繰り返しパター
ン、‘0011000001000100100001
00010’の2回繰り返しパターン、または‘001
100000100010001000100001’
の2回繰り返しパターンを例示することができ、基準パ
ターンとして‘001001001001001001
001001001’の2回繰り返しパターンを例示す
ることができる。なお、第9次高調波評価用の評価パタ
ーンにおいても‘101’パターンによるNLTSを評
価するパターンが存在することはいうまでもない。
【0024】(c)また、基準パターンが、磁化反転の
連続パターン(‘11’)および1ビットを隔てた磁化
反転の連続パターン(‘101’)の何れのパターンも
含まず、前記基準パターンを構成するビットの磁化反転
(‘1’)に対応する磁化反転信号の位相平面における
信号ベクトルの和が0.8以上の大きさとなる第7の条
件、評価パターンが、磁化反転の連続パターン(‘1
1’)もしくは1ビットを隔てた磁化反転の連続パター
ン(‘101’)の何れか一方の、または双方のパター
ンを含み、NLTSが0のときに位相平面における位相
差が2π/3ラジアンになる信号ベクトルで表される第
8の条件、の何れの条件をも満足する場合を例示するこ
とができる。
【0025】すなわち、基準パターンには、連続パター
ン(‘11’)および1ビットを隔てた磁化反転の連続
パターン(‘101’)を含まないためNLTSは発生
せず、また、信号ベクトルの和が0.8以上であるため、
参照しようとする次数での高調波成分をノイズレベル以
上に発生させることができ、基準パターンの不確定さに
よる誤差を小さくすることができる。また、基準パター
ンは、連続パターン(‘11’)もしくは1ビットを隔
てた磁化反転の連続パターン(‘101’)の何れか一
方または双方のパターンを含み、NLTSが0のときに
位相平面における位相差が2π/3ラジアンになる信号
ベクトルで表されるため、‘11’あるいは‘101’
の磁化反転パターンによりNLTSを発生し、また、特
定の高調波にその影響を生じさせることができる。な
お、このような条件は、上記(b)の場合の条件の別の
側面であると考えることもできる。
【0026】(2)本発明の磁気記録再生装置は、磁化
反転パターンとして情報が記録される磁気記録媒体と、
データを磁化反転パターンに変換する変調器と、磁化反
転パターンに対応する記録信号を磁気記録媒体に記録す
る記録ヘッドと、磁気記録媒体に記録された磁化反転パ
ターンを再生する再生ヘッドと、を含む磁気記録再生装
置であって、磁気記録再生装置内に備えられた評価デー
タ発生器または上位機から与えられた評価データを変調
器を用いて磁化反転パターンに変換し、NLTSを評価
するための評価パターンを生成する評価パターン生成手
段と、評価パターンおよび基準パターンを記録ヘッドに
より磁気記録媒体に記録し、記録された評価パターンお
よび基準パターンを再生ヘッドにより再生し、さらに、
評価パターンの再生出力信号の特定次数の高調波成分お
よび基準パターンの再生出力信号の特定次数の高調波成
分を用いて磁気記録媒体のNLTS量を算出するNLT
S評価手段と、NLTS量を小さくするように記録信号
のタイミングを調整する記録タイミング補正手段と、を
有するものである。
【0027】このような磁気記録再生装置によれば、N
LTSを評価するための評価パターンを、実際の磁気記
録再生装置に内蔵され使用されている変調器をもちいて
生成するため、また、評価パターンおよび基準パターン
を記録ヘッドにより磁気記録媒体に記録し、記録された
評価パターンおよび基準パターンを再生ヘッドにより再
生し、さらに、評価パターンの再生出力信号の特定次数
の高調波成分および基準パターンの再生出力信号の特定
次数の高調波成分を用いて磁気記録媒体のNLTS量を
算出するNLTS評価手段を有しているため、NLTS
を評価するための特別な評価機を必要としない。
【0028】また、NLTS量を小さくするように記録
信号のタイミングを調整する記録タイミング補正手段を
有しているため、前記手段により評価したNLTS量に
基づいて記録信号のタイミングを調整し、ユーザデータ
の記録および再生の信頼性を向上することができる。
【0029】さらに、実際に使用される磁気記録再生装
置の記録再生系を用いて、その記録再生系におけるNL
TSを評価し、記録信号のタイミングを調整することが
できるため、NLTSの影響を最小限に抑制した状態で
再生回路系を調整することが可能となり、再生回路系の
最適化を図ることが可能となる。
【0030】なお、実際の磁気記録再生装置で取り扱う
ことができる評価データあるいは基準データは、評価デ
ータ発生器または上位機から与えることが可能である
が、これらの評価データ等の変調器への入力を任意に選
択するため、データのセレクタを設けてもよい。
【0031】また、記録タイミング補正手段において
は、補正しようとするビットの1ビット前あるいは2ビ
ット前の磁化反転の状態を参照し、また1ビット前ある
いは2ビット前の磁化反転の状態の組み合わせにより、
磁化反転間隔を広くさせるように記録タイミング補正を
行わせることができる。このような場合には、記録タイ
ミングの補正を画一化された基準で行うのではなく、磁
化反転の状態に応じて最適化することが可能となる。
【0032】また、記録タイミングの補正は、NSTL
量に対して0.6〜1倍の大きさだけ記録タイミングを遅
らせるように設定することも可能である。
【0033】さらに、本発明の磁気記録再生装置におけ
るNSTLの評価を、上位機からの評価コマンドにより
実行するようにプログラムすることも可能であり、いう
までもなく、本発明の磁気記録再生装置でのNSTLの
評価は出荷前は勿論、出荷後においての可能である。
【0034】また、NLTS評価手段は、特定次数の高
調波成分を評価パターンと基準パターンとで比較するも
のとすることができるが、特定高調波の検出手段とし
て、再生ヘッドの半径位置に対応した信号によりバンド
パスフィルタの中心周波数を可変させるバンドパスフィ
ルタと、電力測定回路との組合せによるスペクトラム評
価機能回路を例示することができる。このような場合に
は、複雑なフーリエ変換機能を有したFFT回路等を用
いる必要がなく、簡便なバンドパスフィルタと電力測定
回路とにより安価で容易に信号の高調波成分を検出する
ことができる。また、再生ヘッドの半径位置に対応した
信号によりバンドパスフィルタの中心周波数を可変する
ため、評価する次数の変化にも対応することが可能であ
る。
【0035】(3)本発明の磁気記録再生装置は、磁化
反転パターンとして情報が記録される磁気記録媒体と、
データを磁化反転パターンに変換する変調器と、磁化反
転パターンに対応する記録信号を磁気記録媒体に記録す
る記録ヘッドと、磁気記録媒体に記録された磁化反転パ
ターンを再生する再生ヘッドと、を含む磁気記録再生装
置であって、さらに、磁化反転パターンに対応する記録
信号の記録タイミングを補正する記録タイミング補正回
路、再生ヘッドの出力信号の特定次数の高調波成分を評
価するスペクトラム評価機能回路、および記録タイミン
グ補正回路における補正値とスペクトラム評価機能回路
により評価された磁気記録媒体のNLTS量とを記憶す
る記憶領域を有し、過去において評価され、記憶領域に
記憶された第1のNLTS量と、現在において評価され
た第2のNLTS量とを比較し、より小さい値のNLT
S量を選択する第1の論理、第2のNLTS量の方が大
きい場合には、記憶領域に記憶された第1の補正値に正
または負の変分を加えた第2の補正値を記録タイミング
補正回路に設定し、再度NLTSを評価して第3のNL
TS量を取得し、第2のNLTS量と第3のNLTS量
とを比較して、より小さい値のNLTS量を選択する第
2の論理、第2の論理により選択されたNLTS量およ
びそれに対応する補正値を記憶領域に記憶する第3の論
理、を具備するものである。
【0036】このような磁気記録再生装置によれば、記
録タイミング補正回路、スペクトラム評価機能回路およ
び補正値とNLTS量との記憶領域を有し、前記第1〜
第4の論理を備えているため、経時的な磁気記録媒体の
NLTS量の変化が生じても、常に最適な記録タイミン
グを保持することが可能となる。この結果、再生回路系
も常に最適な状態を維持することができ、磁気記録再生
装置の記録再生の信頼性を向上することが可能となる。
【0037】なお、NLTS量がある一定値(許容量)
以下になるまで前記第1〜4の論理を複数回繰り返し、
また、NLTS量が一定値以下にならない場合であって
も回繰り返し最大回数を設定し、回繰り返し最大回数ま
での間で得られた最も小さなNLTS量を選択すること
も可能である。この場合、補正値に加える変分量を前記
繰り返しの間で変化させることができる。この場合のN
LTS量の許容量としてビットクロック周期の10%を
例示することができ、繰り返し最大使用回数として5回
を例示することができる。
【0038】また、前記第1〜4の論理を複数回繰り返
してもNLTS量が一定値以下にならない場合は、NL
TS量の変化がある一定値以下になった場合に繰り返し
最大使用回数未満でも前記第1〜4の論理を終了させる
ことができる。この場合、無駄な繰り返しを省くことが
できる。この場合のNLTS量の変分量の下限値として
1%を例示することができる。
【0039】また、あるNLTS量に対する補正値を設
定する場合に、磁気反転が連続して生じる‘11’パタ
ーンによるNLTSの場合と、磁気反転が1ビットを隔
てて生じる‘101’パターンによるNLTSの場合と
に分けて、補正値を設定することができ、さらに、‘1
1’パターンおよび‘101’パターンしの両方による
NLTSの場合には、各々のパターンの補正値の組合
せ、つまり4通りの組合せにより補正値を設定すること
ができる。このようなNLTSの生じるパターンに応じ
た補正値とすることにより、記録タイミングの補正をよ
り緻密に行うことができる。
【0040】また、記録タイミング補正回路には、記録
タイミング補正回路の補正値としてパターンとそれに対
応した補正時間を設定することができ、記録タイミング
補正回路に設定したパターンにおいて補正時間量だけ記
録電流の反転位置をずらせた記録電流を作ることができ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0042】(実施の形態1)図1は、本発明の一実施
の形態である磁気記録再生装置に用いるNLTSの評価
手順の一例を示したフローチャートである。
【0043】まず、本実施の形態1の評価パターンにつ
いて説明する。
【0044】本実施の形態1のNLTS評価パターン
は、実際の磁気記録再生装置上のデータ変復調器を兼用
してNLTS評価パターンの記録を行うことができる評
価パターンであり、30ビットの基本周期を有し、第5
次高調波成分にNLTSの影響が生じるパターンであ
る。
【0045】また、本実施の形態1の評価パターンは、
ある条件で、前記公知例(2)の5次高調波法に用いる
テスト信号パターンと複数の磁化反転パターンとを融合
させたものでる。ある条件とは、第5次高調波法に用い
るテスト信号パターンの連続する‘0’の一部を‘1’
に置き換えたときに以下に示す条件を満たすものである
(以下の条件において、‘1’は磁化反転を示し、
‘0’は情報ビットはあるが磁化反転が無いことを示
す)。
【0046】(1)5次高調波法に用いるテスト信号パ
ターンである初期パターン、たとえば‘1100000
01000000110000001000000’を
考え、この初期パターンの磁化反転の極性を保持した状
態で‘0’を‘1’に置き換える(連続する‘0’のう
ち、偶数個を‘1’に置き換える)。
【0047】(2)‘1’を追加したことにより新たな
連続する磁化反転‘11’を発生させない。
【0048】(3)追加した磁化反転による再生パルス
の間で5次の周波数成分が打ち消し合うこと。
【0049】(4)磁気記録再生装置で使用する変復調
方式のプリコード後のチャネルデータとして存在するパ
ターンであること。なお、磁気記録再生装置で使用する
変復調方式としては8/9変復調PRML方式を例示す
ることができる。
【0050】上記の条件を全て満たす評価パターンの一
例として‘11001010101010011001
0101010100’を例示することができる。この
パターンを用いて第5次高調波からNLTSを測定する
方法を、以下では拡張5次高調波法と称する。
【0051】なお、上記条件を満足するパターンの生成
方法は、コンピュータを用いて、‘0’の一部を‘1’
に置き換える操作を行い、上記条件に合致するか否かを
自動的に判定する方法とすることができる。
【0052】次に、図1に従い、本実施の形態1のNL
TSの評価手順を説明する。上記拡張5次高調波法に用
いる上記評価パターンは、ユーザデータ‘01500A
80E7(hex)’であり、データの変復調器を通し
て記録可能である。
【0053】まず、ユーザデータ‘01500A80E
7(hex)’の繰返しパターンを評価データとして入
力する(ステップ201)。
【0054】次に、前記ユーザデータが実際の磁気記録
再生装置に内蔵された変調器により変換され、評価パタ
ーンが生成される(ステップ202)。この評価パター
ンは、前記の通り‘1100101010101001
10010101010100’の繰り返しパターンで
ある。
【0055】次に、この評価パターンが、磁気記録媒体
に記録される(ステップ203)。ここで、反転記録電
流を駆動するためのクロックの周期をTとすると、記録
周波数Fwは、Fw=1/(2T)となり、このような
記録周波数Fwで記録される。
【0056】次に、磁気記録媒体に記録されたパターン
が再生される(ステップ204)。この再生信号の一例
を図2(a)に示す。
【0057】次に、再生信号のパワースペクトルを測定
する(ステップ205)。パワースペクトルの測定は、
公知のFFTアナライザ等を用いることができ、パワー
スペクトルの一例を図2(b)に示す。
【0058】次に、再生信号の第5次高調波成分を測定
する(ステップ206)。第5次高調波成分は、前記パ
ワースペクトルの5次高調波スペクトル強度E5 であ
り、単位はdBmである。このとき、記録周波数Fw
は、Fw=1/(2T)であり、評価パターンが30ビ
ット/周期より、基本周波数が1/(30T)であるこ
とから、5次高調波の周波数はFw(5)=5×1/
(30T)=1/(6T)となる。
【0059】一方、基準データも前記と同様にして入力
され、その第5次高調波成分が計測される。基準データ
はNLTSが発生しないパターンとして参照のために入
力されるものであり、再生波形の高調波成分や再生波形
歪みなどのNLTS以外の影響を取り除くためのもので
ある。
【0060】まず、ユーザデータ’292929292
9(hex)’の繰返しパターンを基準データとして入
力する(ステップ207)。
【0061】次に、ステップ202と同様に変調器によ
り変換され、基準パターンが生成される(ステップ20
8)。この基準パターンは、前記の通り‘100100
100100100100100100100100’
の繰り返しパターンである。
【0062】次に、この基準パターンが、ステップ20
3と同様に磁気記録媒体に記録される(ステップ20
9)。
【0063】次に、磁気記録媒体に記録されたパターン
がステップ204と同様に再生される(ステップ21
0)。この再生信号の一例を図2(c)に示す。
【0064】次に、再生信号のパワースペクトルをステ
ップ205と同様に測定する(ステップ211)。パワ
ースペクトルの一例を図2(d)に示す。
【0065】次に、再生信号の第5次高調波成分をステ
ップ206と同様に測定する(ステップ212)。第5
次高調波成分は、Fw(5)におけるスペクトル強度X
5 であり、単位はdBmである。
【0066】最後に、NLTSを計算する(ステップ2
13)。観測された第5次高調波成分の単位がdBmで
あるため、リニアスケールに変換し、第5次高調波であ
ることを考慮して係数5×3/πを乗じ、パーセント表
示にすると、NLTS=(10^((E5 −X5 )/2
0))×(5×3/π)×100(%)、で求めること
ができる。
【0067】このような磁気記録再生装置によれば、実
際の磁気記録再生装置で使用する記録変調符号のルール
内すなわちデータの変復調を行う変復調器のルールに合
ったパターンを評価パターンに用い、かつ、その評価パ
ターンがNLTSが0のときに第5次高調波を生じない
ものを用いるため、実際の磁気記録再生装置の記録再生
系を用いて、直接NLTSを測定することができ、ま
た、そのNLTSの測定は、基準パターンと評価パター
ンの第5次高調波を測定して簡便に求めることができ
る。
【0068】なお、本実施の形態1では、評価パターン
の初期パターンとして‘11000000100000
0110000001000000’、すなわち‘11
[6p]1[6q]11[6p]1[6q]’における
p=q=1の場合(第5次高調波評価)を例示している
が、p、qが2以上のさらに高次の場合であってもよい
ことはいうまでもない。
【0069】(実施の形態2)次に、本発明の磁気記録
再生装置に用いるNLTS評価パターンの他の例につい
て説明する。
【0070】本実施の形態2の評価パターンは、8/9
変調符号に適合するように設計されているものであり、
第3次高調波成分にNLTSの影響が生じるものであ
る。
【0071】まず、孤立波形の線型重畳が成り立つとい
う条件のもとに、評価パターンの一般式を数1に示す。
【0072】
【数1】
【0073】孤立波形x(t)のフーリエ変換をX
(t)として、数1のフーリエ変換を数2に示す。
【0074】
【数2】
【0075】次に評価パターンを27ビットの2回繰り
返しとすると、ビット数は54ビットとなり、かつ第3
次高調波を評価する場合には、第3次高調波の角周波数
ω=(3×2π)/(2×27τ)=π/9τとなり、
大きさ1のベクトル位相信号の式に変換すると数3にな
る。
【0076】
【数3】
【0077】ここで、NLTS評価パターン(記録符号
パターンとして示す。)の半周期パターンとして、たと
えば、a={ak;k=0〜26|‘11001001
0000100000100100000’}を想定
し、数3に代入したものを数4に示す。
【0078】
【数4】
【0079】次に図3(a)に示すベクトル位相図を考
え、このベクトル位相図に数4を代入する。数4を代入
したものを図3(b)に示す。
【0080】図3(b)の記入手順を簡単に説明すると
以下のとおりである。すなわち、数4の第1項は位相角
が0のベクトルであるから、図3(b)の位相角0の位
置にベクトルAを記入する。数4の第2項は位相角が−
π/9であるが、第2項の係数符号が負であるので、位
相角が−(π+π/9)のベクトルBとして記入する。
第3項は、位相差が−4π/9の位置にベクトルCを記
入する。同様にして、第4項のベクトルD、第5項のベ
クトルE、第6項のベクトルF、第7項のベクトルGを
記入する。ここで、ベクトルAとベクトルFおよびベク
トルGとベクトルEは大きさが1で位相が反対であるこ
とから互いに相殺される。したがって、NLTSの評価
ベクトル信号は、位相角が互いに2π/3ラジアン相違
するベクトルC、ベクトルBおよびベクトルDの3つの
信号ベクトルから構成されることとなる。
【0081】本実施の形態2の評価パターンの場合、N
LTSが発生するのは、第2ビットの‘1’である。そ
こで、第2ビットすなわち数4の右辺第2項の位相角が
NLTSにより(δ/τ)ラジアン回転すると考える
と、評価パターンのベクトル式は数5のようになる。こ
こで、δはNLTSによるビットシフト時間、τはビッ
ト時間である。
【0082】
【数5】
【0083】次に基準信号として27ビット中に1ビッ
トの孤立波形の場合を想定し、NLTSを含めた評価パ
ターン信号の第3次高調波スペクトルパワーE’(ω
3)と孤立波形の第3次高調波スペクトルパワーX(ω
3)との比をαとすると、数6に示すようになる。
【0084】
【数6】
【0085】次に基準信号としてたとえば、a={a
k;k=0〜26|‘100010000100100
100001000100’}を想定し、孤立波形の第
3次高調波スペクトルパワーX(ω3)に対する基準信
号の第3次高調波スペクトルパワーX’(ω3)の比率
を求めたものを数7に示す。
【0086】
【数7】
【0087】したがって、NLTSであるδ/τは数6
に数7を代入して、数8に示すようになる。
【0088】
【数8】
【0089】数8において、|E’(ω3)|=Esは
評価パターンの第3次高調波スペクトルパワーをスペク
トラムアナライザで測定される値(単位はdBm)であ
り、|X’(ω3)|=Xsは基準パターンの第3次高
調波スペクトルパワーをスペクトラムアナライザで測定
される値(単位はdBm)である。以上のようにしてN
LTSを求めることができる。
【0090】スペクトラムアナライザによる第3次高調
波スペクトルパワーの測定は実施の形態1に説明した手
順と同様であるため説明を省略する。
【0091】このような磁気記録再生装置によれば、評
価パターンおよび基準パターンとして、上記のとおりの
パターンを用いるため、NLTSの影響は第3次高調波
のみに発生し、この第3高調波成分を測定することによ
って、容易にNLTSを評価することができる。また、
本実施の形態2の評価パターンおよび基準パターンはと
もに磁気記録再生装置で用いる変復調方式のプリコード
後のパターンに適合しているため、実際の磁気記録再生
装置の変復調系を用いて直接NLTSを評価することが
できる。
【0092】なお、本実施の形態2では、‘11’パタ
ーンにより発生するNLTSの評価が可能な評価パター
ンについて例示しているが、‘101’パターンにより
発生するNLTSの評価が可能な評価パターンを用いた
NLTS評価手段であってもよい。このような評価パタ
ーンとして、‘010010010000100001
000100001’の2回繰り返しパターンを例示す
ることができる。すなわち、27ビット目、1ビット目
および2ビット目の‘101’パターンによりNLTS
を発生させるものである。このような評価パターンの生
成方法は、実施の形態2に記載した方法と同様である。
【0093】また、本実施の形態2では、第3次高調波
成分によりNLTSを評価する手段を例示したが、第9
次高調波成分によりNLTSを評価する手段であっても
よい。第9次高調波成分によるNLTS評価手段を説明
すれば以下のとおりである。
【0094】まず、基本周期54ビットの評価パターン
を想定することは第3次高調波の場合と同様である。た
だし、第9次高調波の角周波数ω=(9×2π)/(5
4τ)=π/3τとなる。したがって、位相平面におけ
る各信号ベクトルの互いに相違する位相角はπ/3とな
る。
【0095】計算の方法は、第3次高調波の場合と同様
であるため省略し、NLTSを求める数8に対応した式
を、数9に示す。
【0096】
【数9】
【0097】数9において、|E’(ω9 )|=Esは
評価パターンの第9次高調波スペクトルパワーをスペク
トラムアナライザで測定される値(単位はdBm)であ
り、|X’(ω9 )|=Xsは基準パターンの第9次高
調波スペクトルパワーをスペクトラムアナライザで測定
される値(単位はdBm)である。このような評価パタ
ーンとして、‘001100100001000100
010001000’の2回繰り返しパターン、‘00
110001000100001001000100
0’の2回繰り返しパターン、‘0011000100
00010010010000010’の2回繰り返し
パターン、‘0011000001000100100
00100010’の2回繰り返しパターン、または
‘001100000100010001000100
001’の2回繰り返しパターンを例示することがで
き、基準パターンとして‘0010010010010
01001001001001’の2回繰り返しパター
ンを例示することができる。なお、第9次高調波評価用
の評価パターンにおいても‘101’パターンによるN
LTSを評価するパターンが存在することはいうまでも
ない。
【0098】このようにして第9次高調波成分によるN
LTSを、第3次の場合と同様にして求めることができ
る。
【0099】なお、これら第9次高調波によりNLTS
を評価する場合の評価パターンが実際の磁気記録再生装
置で用いている記録変調方式に合致したものであること
はいうまでもない。
【0100】(実施の形態3)本実施の形態3の磁気記
録再生装置は、評価パターンの格納場所、記録変調方
式、評価パターンの記録領域、NLTSの評価回路・測
定器に関する各機能の実現方法の組合せにより構成され
るものである。評価パターンの格納場所を第1の分類、
評価パターンの記録領域を第3の分類、NLTSの評価
回路を第4の分類とし、記録変調方式を第2の分類とし
て、これらの分類の組合せによる磁気記録再生装置の実
現例を図4に示す。
【0101】第1の分類は、評価パターンの格納場所に
関してのものであり、ソフトウェアまたはハードウェア
として組み込むものと、上位機より評価パターンを転送
するものとに分けることができる。
【0102】第2の分類は、記録変調を行う変調器に関
してのものであり、全てデータ用の変調器を兼用するも
のである。
【0103】第3の分類は、NLTS評価を行う際の記
録領域の確保の方法に関してのものであり、フォーマッ
ト後のデータエリアを使うものと、評価のための専用エ
リアを持つものとに分けることができる。
【0104】第4の分類は、評価回路および測定器に関
してのものであり、プリアンプ出力から治具回路を介し
て取り出し、外付けのスペクトラムアナライザにてNL
TS評価を行うものと、プリアンプ出力を再生回路系に
組み込み済のスペクトラム評価機能回路へ入力し、NL
TS評価を行うものとに分けることができる。
【0105】従って、NLTS評価を行い回路定数設定
を行う磁気記録再生装置は、前述の4種類の分類を組合
せたものとすることができる。
【0106】本発明の磁気記録再生装置において、特に
意図するところは、実際の磁気記録再生装置に用いてい
る記録変調符号で構成できるNLTS評価パターンを用
いることにより、磁気記録再生装置の記録系を兼用し、
実際の磁気記録再生装置上で直接NLTS評価を行うこ
とができる磁気記録再生装置を実現することである。よ
って、第2の分類は全てデータ用の変調器を兼用するも
のとなる。
【0107】以下各分類の内容を図5〜図8を用いて説
明する。図5〜図8は、本発明の実施の形態である磁気
記録再生装置における各機能を説明するためのブロック
図である。
【0108】まず、第2の分類である記録変調を行う変
調器101について説明する。
【0109】データ用の変調器101を兼用する磁気記
録再生装置108では、図5に示すようにNLTSを評
価するための評価パターンは、通常に上位機113から
インタフェース106を介して与えられるユーザデータ
と同様に変調器101に入力され、記録パターンに変換
される。そして記録タイミング補正回路102に入力さ
れ、ここでNLTSが最小になるように記録タイミング
が補正され、記録信号の磁化反転位置が調整される。記
録タイミングの調整が行われたタイミング付き記録情報
は記録アンプ103で記録電流に変換され、記録ヘッド
104にて媒体105に磁化反転パターンとして記録さ
れる。この方式の利点は、NLTS評価のための治具類
を特に必要とせず、最もコストを低減できる点にある。
【0110】次に第3の分類である記録領域について説
明する。
【0111】記録領域は、媒体105のデータエリアあ
るいはNLTS評価用の専用エリアに分けることができ
る。
【0112】データエリアにNLTS評価パターンを記
録する場合は、データを記録する場合と全く同じプロセ
スを経てNLTS評価パターンを記録することができ
る。磁気記録再生装置108の出荷前では、データエリ
アには情報は何も記録されていないので、そのままNL
TS評価パターンを記録することができる。しかし出荷
した後にNLTS評価を行う場合には、データエリアに
はユーザデータが記録されているので、次に示す操作を
行いNLTS評価を実行する。
【0113】(1)NLTS評価を行うための必要なデ
ータエリア内のユーザデータを別の記憶領域に一時退避
させる。
【0114】(2)NLTS評価パターンをデータエリ
アに記録する。
【0115】(3)NLTS評価後ユーザデータを元の
位置へ再記録する。
【0116】専用エリアにNLTS評価パターンを記録
する場合は、データエリアにデータを記録する場合と全
く同じプロセスを経てNLTS評価パターンを記録する
ことができる。専用エリアを用いる場合は、特にユーザ
データの有無を考える必要がなく、直接NLTS評価パ
ターンを記録できる利点がある。しかし、ユーザが使用
できない領域すなわちシステム関連領域が増えるために
記録密度を高める必要がある。
【0117】次に第4の分類として、評価回路または測
定器について説明する。
【0118】実施の形態1または2で示したNLTS評
価パターンを用いて記録再生を行うと、NLTSの影響
は特定次数の高調波スペクトルパワーに現れる。そこで
測定器には、スペクトル解析機能を持つものとして、ス
ペクトラムアナライザを用いる場合と、再生回路系内に
組み込み済みのスペクトラム評価機能回路を用いる場合
とを例示することができる。
【0119】スペクトラムアナライザを用いる場合は、
図6に示すように、媒体105に記録された磁化反転情
報を再生ヘッド109で再生し、プリアンプ110に入
力された再生信号の出力を分岐し、治具回路406を介
してスペクトラムアナライザ405へ入力する。スペク
トラムアナライザでは特定次数の高調波スペクトラムパ
ワーを評価する。
【0120】この構成の利点は、磁気記録再生装置10
8ごとにスペクトラムアナライズ機能を設けず、スペク
トラムアナライザ405を多数の磁気記録再生装置で共
用するため、どの磁気記録再生装置についても同じ条件
で評価ができる点、およびコストが低減できる点にあ
る。一方この方式は出荷前での評価に限定されるという
欠点もある。
【0121】再生回路系内に組み込みのスペクトラム評
価機能回路を設ける場合は、図7に示すように、プリア
ンプ110の出力を分岐し、スペクトラム評価機能回路
407へ入力する。スペクトラム評価機能回路407で
は、特定次数の高調波スペクトラムパワーを評価し、磁
気記録再生装置108内の装置制御部107へ出力す
る。
【0122】この方式の利点は、NLTS評価機能を内
蔵しているために、磁気記録再生装置を出荷した後でも
NLTS評価を行える点にある。
【0123】最後に第1の分類であるNLTS評価パタ
ーンの格納場所について説明する。
【0124】格納場所はNLTS評価の機能構成と使用
形態に依存し、ソウトウェアまたはハードウェアとして
組み込む形態、上位の制御装置である上位機113から
NLTS評価パターンをデータの一つとして転送する形
態、および治具から専用のインタフェースを介してNL
TS評価パターンを入力する形態の3種類に分けること
ができる。
【0125】ソウトウェアまたはハードウェアとして組
み込む場合は、図8に示すように、磁気記録再生装置1
08に内蔵された装置制御部107からNLTS評価制
御信号が出力されると、パターン発生器401からNL
TS評価パターンを出力する。同時にセレクタ402で
はNLTS評価パターンを変調器101へ出力するパス
に切りかえる。
【0126】この方式での利点は、パターン発生器40
1内にNLTS評価パターンが登録されているために、
NLTS評価を行うときには常にパターンを出力するこ
とができる。従って、この方式は、出荷後のNLTS評
価を独立に行うことができる。
【0127】上位機113からNLTS評価パターンを
データの一つとして転送する場合は、一般のユーザデー
タと同様に扱えるためにNLTS評価パターンの発生と
しては、上位機113により設定することができ、磁気
記録再生装置108側では特に操作することなく扱え
る。
【0128】この方法は、出荷前におけるNLTS評価
に可能であり、さらに上位機113に磁気記録再生装置
108を制御するためのドライバソフトを持つ場合は、
ドライバソフト内にNLTS評価の論理を追加すること
により出荷後でのNLTS評価が可能になる。
【0129】次に、上記図4におけるケース2に該当す
る機能を備えた磁気記録再生装置108について説明す
る。
【0130】図9は、本発明の実施の形態である磁気記
録再生装置の一例を示したブロック図である。
【0131】磁気記録再生装置108は、NLTSの評
価データをソフトウェアまたはハードウェアとして磁気
記録再生装置108内に組み込み、評価データの書き込
み領域を磁気記録媒体のデータ領域に確保したものであ
って、NLTSの評価を再生回路系に組み込まれたスペ
クトラム評価機能回路で行うものである。また、評価デ
ータの記録・再生は、磁気記録再生装置108で使用す
るデータ用記録変調器を兼用し、磁気記録再生装置10
8の記録再生系を用いるものである。したがって、この
ケース2の磁気記録再生装置108では、出荷前と出荷
後のNLTS評価が行えるものである。
【0132】まずNLTS評価方法を以下に説明する。
NLTS評価パターンはパターン発生器401で発生
し、セレクタ402を介して変調器101へ出力する。
NLTS評価パターンは磁気記録再生装置108で用い
ている記録変調方式の変調ルール内のパターンで構成し
ているので、変調器101ではユーザデータと同様に記
録変調を行うことができる。
【0133】データの変調を行った後、記録タイミング
補正回路102および記録アンプ103を介して、記録
ヘッド104により磁気記録媒体である媒体105に磁
化反転の形で記録を行う。記録領域は、データエリアに
確保されているため、ユーザデータを記録する方法と同
じにすることができる。
【0134】媒体105に記録された磁化反転情報は、
再生ヘッド109により再生され、プリアンプ110で
増幅された後、スペクトラム評価機能回路407へ出力
される。
【0135】スペクトラム評価機能回路407では、特
定次数の高調波スペクトラムパワーが測定され、装置制
御部(HDC)107に出力される。装置制御部107
では、NLTSの発生する評価パターンの場合の特定次
数の高調波スペクトラムパワーと、NLTSの発生しな
い基準パターンの場合の特定次数の高調波スペクトラム
パワーとを用いて、NLTSの大きさが求められる。N
LTSが求められる手順は実施の形態1および2に記載
した手順を用いることができる。また、装置制御部10
7は、求められたNLTS量に対応した記録タイミング
補正値制御信号を記録タイミング補正回路102に出力
する。
【0136】記録タイミング補正回路102では、NL
TS量が大きい場合は磁化反転間隔が大きくなるように
設定される。記録タイミング補正回路102の動作は、
1ビット前および2ビット前の磁化反転状態の組合せで
分類することができ、タイミング補正値を各々の組合せ
毎に設定することができる。すなわち、磁化反転が連続
する‘11’パターンに対応した補正値と、1ビットを
隔てて磁化反転が連続する‘101’パターンに対応し
た補正値とを独立に設定することができ、また、これら
の組合せに応じても補正値を設定することが可能であ
る。
【0137】さらに、記録タイミングの補正値を設定
後、再生回路系111の回路定数評価設定を行うことが
できる。つまり、記録タイミングの補正をNLTSにの
み依存した補正値により最適化して、NLTSの影響を
最小限に抑制した状態で再生回路系111の最適化を行
うことができるため、磁気記録再生装置108の状態を
最も良好な状態に調整することが可能である。
【0138】なお、実際のユーザデータは、上位機11
3からインタフェース106を介して入力され、セレク
タ402により選択され、変調器101により磁気反転
パターンに変換され、最適化された記録タイミング補正
回路により記録タイミングが補正されて、記録アンプ1
03により記録信号が増幅され、記録ヘッド104によ
り媒体105に記録される。また、ユーザデータの再生
は、再生ヘッド109により媒体105に記録された磁
気反転パターンが信号化され、プリアンプ110により
増幅され、最適化された再生回路系を経て復調器112
により復調され、ユーザデータの形式でインタフェース
106を介して上位機113に転送される。
【0139】次に出荷後に、NLTSの評価を行う場合
について説明する。
【0140】出荷後は、媒体105のデータエリアには
ユーザデータが記録されているため、直接NLTS評価
パターンを記録することはできない。そこで、NLTS
評価パターンを記録するデータエリアにあるユーザデー
タを退避させる。退避の方法としては、媒体上の別の部
分に記録する方法と、不揮発性の半導体メモリ等に一時
的に記録をする方法とがある。何れの方法を用いてもよ
いことはいうまでもない。
【0141】ユーザデータの退避が終わると、前記した
NLTS評価方法を用いてNLTS測定を行い、記録タ
イミング補正回路102の記録タイミング補正制御を行
う。その後、再生回路系111の回路定数評価設定を行
う。
【0142】再生回路系111の設定が終了すると、一
時退避状態のユーザデータを元の位置へ再記録する。こ
の場合、記録タイミング補正回路102の補正値を変更
しているために、他のユーザデータについても再記録し
直す方が好ましい。
【0143】しかし、磁気記録再生装置108の使用頻
度の面から、他のユーザデータの再記録が行えない場合
がある。この場合を考慮して、数回前までの補正値、再
生回路系111の回路定数等を磁気記録再生装置108
内に設けたメモリ領域、例えば媒体105上の装置管理
領域もしくはインタフェース106や装置制御部107
のメモリ領域に記録しておくことができる。すなわち再
生誤りが発生した場合のリトライの一つの方法として、
数回前までの回路定数等を設定して再生を行うために用
いることができる。
【0144】出荷後のNLTS評価を行うタイミングに
ついては、(1)再生誤りが増えてきてリトライ回数が
多くなった場合、(2)磁気記録再生装置108の使用
環境が変わった場合、を例示することができる。
【0145】再生誤りが増えてきた場合は、装置制御部
107がNLTS評価命令信号を発し、NLTS評価を
行うことができる。磁気記録再生装置108の使用環境
が変わった場合は、再生誤りが増えるなどの症状がなけ
れば、磁気記録再生装置108自体ではわからない。そ
こで、上位機113からの回路定数再設定命令などの命
令を受けたときにNLTS評価を行うことができる。
【0146】次に、NLTS評価を行い記録タイミング
補正回路の補正値を設定する方法について図10を用い
て説明する。
【0147】記録タイミング補正を行うためのトリガ、
たとえば磁気記録再生装置108の電源投入時またはあ
る一定時間毎または上位機113からのNLTS評価命
令などにより、記録タイミング補正回路102の補正値
設定ルーチンを起動する(ステップ301)。このルー
チンは、ソフトウェアまたはファームウェアにて構成
し、磁気記録再生装置108または上位機113に組み
込むことができる。
【0148】ルーチンを起動すると、まず現状の記録タ
イミング補正回路102の補正値(WPC0)を用いて
NLTSを測定する(ステップ302)。NLTSの測
定方法は前記した方法を用いることができる。このとき
のNLTS量をNLTS1とする。
【0149】次に磁気記録再生装置108出荷前または
前回の記録タイミング補正回路102の補正値の設定を
行った時のNLTS量をNLTS0とすると、NLTS
1とNLTS0との大きさ比較を行う(ステップ30
3)。NLTS1がNLTS0より小さければNLTS
1をNLTS0へ代入し(ステップ304)、NLTS
0の値を記録して(ステップ305)本ルーチンを終わ
る。
【0150】一方、NLTS1がNLTS0より大きい
場合は、記録タイミング補正回路102の補正値WPC
2=WPC0−αを設定する(ステップ306)。
【0151】この記録タイミング補正回路102の補正
値の時のNLTSを測定し、NLTS2とする(ステッ
プ307)。
【0152】NLTS2とNLTS0とを比較し(ステ
ップ308)、NLTS2がNLTS0より小さければ
NLTS0にNLTS2を代入し(ステップ309)、
さらにWPC0にはWPC2を代入する(ステップ31
0)。そしてWPC0を記録タイミング補正回路102
に設定する(ステップ311)。そしてNLTS0を記
録する(ステップ305)。
【0153】そして、NLTS2がNLTS0より大き
い場合は、記録タイミング補正回路102の補正値WP
C3=WPC0+αに設定する(ステップ312)。記
録タイミング補正回路102の補正値WPC3の状態
で、NLTSを測定する(ステップ313)。このとき
のNLTSをNLTS3とする。
【0154】NLTS3とNLTS0を比較し(ステッ
プ314)、NLTS3がNLTS0に比べて小さい場
合は、NLTS3をNLTS0に代入し(ステップ31
5)、かつWPC0にWPC3を代入する(ステップ3
16)。WPC0を用いて、記録タイミング補正回路1
02にタイミング補正量を設定する(ステップ31
1)。そしてNLTS0を記録する(ステップ30
5)。
【0155】また、NLTS3がNLTS0よりも大き
くなると、NLTS3とNLTS2とを比較して(ステ
ップ317)、NLTS3が小さい場合は、NLTS0
およびWPC0にはNLTS3とWPC3がそれぞれ代
入される(ステップ315,316)。そしてWPC0
は記録タイミング補正回路102へ代入され(ステップ
311)、NLTS0は記録される(ステップ30
5)。
【0156】NLTS2が小さい場合は、NLTS0に
NLTS2を代入し(ステップ309)、さらにWPC
0にはWPC2を代入する(ステップ310)。そして
WPC0を記録タイミング補正回路102に設定する
(ステップ311)。そしてNLTS0を記録する(ス
テップ305)。
【0157】前記のようにして、NLTS補正量を設定
することができる。
【0158】このような磁気記録再生装置108によれ
ば、前回の補正値およびNLTS量を記憶して現在のN
LTS量と比較することができるため、磁気記録再生装
置108を常に最適の状態に維持することが可能とな
り、磁気記録再生装置108の記録再生の信頼性を向上
することができる。その結果、リトライ回数も少なくな
り、磁気記録再生装置108の応答性も向上することが
できる。
【0159】なお、NLTS量が一定値たとえば10%
以下になるまで前記の記録タイミング補正回路102の
補正値設定ルーチンを複数回繰り返し用い、かつNLT
S量が10%以下にならない場合は前記補正値設定ルー
チンの繰り返し最大使用回数たとえば5回までの間で最
もNLTS量が小さくなる場合の補正値を記録タイミン
グ補正回路102に設定することができる。このような
場合には、必要以上にルーチンを繰り返すことをなくす
ことができ、また、無限にルーチンが繰り返される弊害
を排除することができる。
【0160】また、記録タイミング補正回路102の補
正値設定ルーチンを複数回繰り返し用いてもNLTS量
が一定値以下にならない場合、NLTS量の変化が一定
値たとえば1%以下になった場合に繰り返し最大使用回
数未満でも補正値設定ルーチンを終了させることができ
る。このような場合には、無駄なルーチンの繰り返しを
防止することができる。
【0161】また、磁化反転の連続パターン(‘1
1’)におけるNLTS量を規定する場合は、記録タイ
ミング補正回路102の補正値の設定は、‘11’パタ
ーンに対しての設定とし、‘101’パターンにおける
NLTS量を規定する場合は、記録タイミング補正回路
102の補正値の設定は、‘101’パターンに対して
の設定とすることができる。さらに、‘11’および
‘101’パターンの両方におけるNLTS量を規定す
る場合は、記録タイミング補正回路102の補正値の設
定は、‘11’パターンに対しての設定と、‘101’
パターンに対しての設定との組み合わせすなわち4通り
の設定とすることができる。このような場合には、NL
TSを生じるパターンに応じた最適な補正値を設定する
ことができ、記録タイミング補正回路102の補正をよ
り緻密に行うことができる。
【0162】また、記録タイミング補正回路102に
は、補正値としてパターンとそれに対応した補正時間を
設定することができる。そして記録タイミング補正回路
102に設定したパターンにおいて補正時間量だけ記録
電流の反転位置をずらした記録電流を生成し、媒体10
5へ記録することができる。これによりNLTSの影響
による磁化反転位置のずれを緩和させることができる。
【0163】なお、図4で示した機能分類の組み合わせ
によるケース1、ケース3からケース5の磁気記録再生
装置108については、前記したケース2の各機能部分
を入れ換えることにより得られる。以下各ケースの特徴
についてケース2と比較して説明する。
【0164】ケース1は、ケース2と記録系は同じであ
るが、再生系にはスペクトラム評価機能回路407を搭
載していない。そこで、スペクトラム評価を行うために
治具回路を介して外付けのスペクトラムアナライザ40
5を用いる。従ってケース1では出荷前の評価調整のみ
が可能になる。
【0165】ケース3は、ケース2と記録再生回路系は
同じである。従って出荷後のNLTS評価が可能であ
る。さらにNLTS評価のための記録領域として、専用
のエリアを持っているために、ユーザデータの一時退避
というリスクの高い処理を行わなくてよいことから、処
理方式としては簡単になる。ただし専用のエリアを確保
するために、専用エリア分の容量を増やした磁気記録再
生装置108にしなければならない。すなわち専用エリ
アに相当する容量分記録密度を高めなくてはならない。
【0166】ケース4は、NLTS評価パターンを一般
のユーザデータと同じ扱いをして、上位機113より評
価パターンを転送する方式である。ただしケース2と比
較して、再生系にはスペクトラム評価機能回路407を
搭載していない。そこで、スペクトラム評価を行うため
に治具回路を介して外付けのスペクトラムアナライザ4
05を用いる。従ってケース4では出荷前の評価調整の
みが可能になる。
【0167】ケース5は、ケース4の回路系に加えて、
再生系にはスペクトラム評価機能回路407を搭載した
ものである。NLTSの評価方法はケース4と同じであ
る。このケース5では、上位機113のドライバソフト
内に、NLTS評価命令を組み込むことによって出荷後
でのNLTS評価が可能になる。
【0168】また、スペクトラム評価機能回路407の
構成例について以下のような一例を示すことができる。
実施の形態1〜3で示したNLTS評価パターンでは、
特定次数の高調波スペクトラムパワーにNLTSの影響
が現れるように設計してあるために、狭バンド幅のバン
ドパスフィルタを通し、その出力を測定することによっ
て可能になる。現在のディスク装置では、全ゾーンにお
いて、ほぼ同じ記録密度になるように記録周波数が設定
されている。従って、各ゾーン毎に記録周波数が異なっ
ている。そのために、バンドパスフィルタの中心周波数
がゾーン毎に切り替わる構成になっている。そこで、こ
のゾーンごとの中心周波数の変化を利用して特定周波数
のみの信号を検出することができる。
【0169】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでも
ない。
【0170】たとえば、実施の形態1〜3では、磁気記
録再生装置108の変復調方式として8/9変復調方式
を例示したが、これに限られるわけではなく、将来定め
られる可能性のある変復調方式を含むものである。
【0171】また、再生ヘッドは磁気的に読み出す方式
のものに限られず、光学的に読み出す方式であってもよ
い。すなわち本発明は、光磁気記録方式に適用されるも
のであってもよい。
【0172】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以
下のとおりである。
【0173】(1)NLTSを実際の磁気記録再生装置
で直接評価することができる。この結果、記録タイミン
グ補正等の回路定数が直接求められ、調整時間および工
数の短縮によりコストを低減できる。
【0174】(2)磁化反転の記録タイミングおよび再
生回路系特性の最適化調整を実際の磁気記録再生装置に
おいて直接行うことができる。
【0175】(3)磁気記録再生装置の出荷後において
も磁化反転の記録タイミングおよび再生回路系特性の最
適化を行い、常に磁気記録再生装置を最適な状態に保
ち、性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の磁気記録再生装置に用いるNL
TSの評価手順の一例を示したフローチャートである。
【図2】実施の形態1のNLTS評価手順において観測
される信号波形およびパワースペクトルを示すグラフで
あり、(a)は評価パターンの再生信号波形、(b)は
(a)のパワースペクトル、(c)は基準パターンのの
再生信号波形、(d)は(c)のパワースペクトルを示
す。
【図3】(a)は、実施の形態2の評価パターンを説明
するためのベクトル位相図であり、(b)は、評価パタ
ーンの各磁化反転に対応した信号ベクトルが記入された
ベクトル位相図を示す。
【図4】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置の
機能の分類と組合せを示した機能分類図である。
【図5】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置に
おける機能を説明するためのブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置に
おける機能を説明するためのブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置に
おける機能を説明するためのブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置に
おける機能を説明するためのブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置の
一例を示したブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態である磁気記録再生装置
における記録タイミング補正の手順の一例を示したフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
101…変調器、102…記録タイミング補正回路、1
03…記録アンプ、104…記録ヘッド、105…媒
体、106…インタフェース、107…装置制御部、1
08…磁気記録再生装置、109…再生ヘッド、110
…プリアンプ、111…再生回路系、112…復調器、
113…上位機、401…パターン発生器、402…セ
レクタ、405…スペクトラムアナライザ、406…治
具回路、407…スペクトラム評価機能回路、410…
パターン発生器、A,B,C,D,E,F,G…ベクト
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 鈴二朗 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化反転パターンとして磁気記録媒体に
    記録された評価パターンの再生信号における特定の次数
    の高調波成分と、非線形磁化反転位置移動(NLTS)
    を生じない基準パターンの再生信号における前記次数の
    高調波成分とを比較することにより、前記磁気記録媒体
    のNLTSを評価するNLTS評価手段を有する磁気記
    録再生装置であって、 前記評価パターンおよび前記基準パターンは、前記磁気
    記録再生装置で使用する変復調方式のプリコード後のチ
    ャネルデータに適合するパターンであり、 (a)前記評価パターンが、‘11[6p]1[6q]
    11[6p]1[6q]’、を満足する初期パターンの
    変形である第1の条件、(ただし、‘1’は磁化反転の
    あることを、‘0’は磁化反転のないことを示し、[6
    p]は‘0’の6p回の繰り返し、[6q]は‘0’の
    6q回の繰り返し(pおよびqは自然数である)である
    ことを示す。)、 前記初期パターンの連続する‘0’のうち偶数個を
    ‘1’に置き換え、新たな連続する磁化反転‘11’を
    発生させない第2の条件、 前記置き換えにより追加した磁化反転の再生信号間で第
    (2p+2q+1)次の高調波成分が打ち消し合う第3
    の条件、 の何れの条件をも満足し、かつ、前記次数が、第(2p
    +2q+1)次である第1の構成、 (b)前記評価パターンが、奇数個の磁化反転
    (‘1’)を含む27ビットパターンの2回の繰り返し
    により構成された基本周期を54ビットとする繰り返し
    パターンである第4の条件、 前記NLTSが0としたときに、前記評価パターンを構
    成するビットの磁化反転(‘1’)に対応する磁化反転
    信号の位相平面における信号ベクトルが、互いに2π/
    3ラジアンの位相差を有する3本の信号ベクトルとして
    表される第5の条件、 前記3本の信号ベクトルのうち、一の信号ベクトルに対
    応する第1の磁化反転(‘1’)に隣接または1ビット
    を隔てて隣接する第2の磁化反転(‘1’)により前記
    NLTSが生じるときに、前記一の信号ベクトルの前記
    2π/3ラジアンの位相差からのずれが前記NLTSを
    表す第6の条件、 の何れの条件をも満足し、かつ、前記次数が、第3次ま
    たは第9次である第2の構成、 (c)前記基準パターンが、磁化反転の連続パターン
    (‘11’)および1ビットを隔てた磁化反転の連続パ
    ターン(‘101’)の何れのパターンも含まず、前記
    基準パターンを構成するビットの磁化反転(‘1’)に
    対応する磁化反転信号の位相平面における信号ベクトル
    の和が0.8以上の大きさとなる第7の条件、 前記評価パターンが、磁化反転の連続パターン(‘1
    1’)もしくは1ビットを隔てた磁化反転の連続パター
    ン(‘101’)の何れか一方の、または双方のパター
    ンを含み、前記NLTSが0のときに位相平面における
    位相差が2π/3ラジアンになる信号ベクトルで表され
    る第8の条件、 の何れの条件をも満足する第3の構成、 の何れかの構成を少なくとも1つ具備することを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 磁化反転パターンとして情報が記録され
    る磁気記録媒体と、データを前記磁化反転パターンに変
    換する変調器と、前記磁化反転パターンに対応する記録
    信号を前記磁気記録媒体に記録する記録ヘッドと、前記
    磁気記録媒体に記録された磁化反転パターンを再生する
    再生ヘッドと、を含む磁気記録再生装置であって、 前記磁気記録再生装置内に備えられた評価データ発生器
    または上位機から与えられた評価データを前記変調器を
    用いて前記磁化反転パターンに変換し、NLTSを評価
    するための評価パターンを生成する評価パターン生成手
    段と、 前記評価パターンおよび基準パターンを前記記録ヘッド
    により前記磁気記録媒体に記録し、記録された前記評価
    パターンおよび基準パターンを前記再生ヘッドにより再
    生し、さらに、前記評価パターンの再生出力信号の特定
    次数の高調波成分および前記基準パターンの再生出力信
    号の特定次数の高調波成分を用いて前記磁気記録媒体の
    NLTS量を算出するNLTS評価手段と、 前記NLTS量を小さくするように前記記録信号のタイ
    ミングを調整する記録タイミング補正手段と、を有する
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 磁化反転パターンとして情報が記録され
    る磁気記録媒体と、データを前記磁化反転パターンに変
    換する変調器と、前記磁化反転パターンに対応する記録
    信号を前記磁気記録媒体に記録する記録ヘッドと、前記
    磁気記録媒体に記録された磁化反転パターンを再生する
    再生ヘッドと、を含む磁気記録再生装置であって、 前記磁気記録再生装置は、前記磁化反転パターンに対応
    する記録信号の記録タイミングを補正する記録タイミン
    グ補正回路、前記再生ヘッドの出力信号の特定次数の高
    調波成分を評価するスペクトラム評価機能回路、および
    前記記録タイミング補正回路における補正値と前記スペ
    クトラム評価機能回路により評価された前記磁気記録媒
    体のNLTS量とを記憶する記憶領域を有し、 過去において評価され、前記記憶領域に記憶された第1
    のNLTS量と、現在において評価された第2のNLT
    S量とを比較し、より小さい値のNLTS量を選択する
    第1の論理、 前記第2のNLTS量の方が大きい場合には、前記記憶
    領域に記憶された第1の補正値に正または負の変分を加
    えた第2の補正値を前記記録タイミング補正回路に設定
    し、再度NLTSを評価して第3のNLTS量を取得
    し、前記第2のNLTS量と前記第3のNLTS量とを
    比較して、より小さい値のNLTS量を選択する第2の
    論理、 前記第2の論理により選択されたNLTS量およびそれ
    に対応する補正値を前記記憶領域に記憶する第3の論
    理、を具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
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