JPH10170973A - 振れ補正装置 - Google Patents

振れ補正装置

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JPH10170973A
JPH10170973A JP33181396A JP33181396A JPH10170973A JP H10170973 A JPH10170973 A JP H10170973A JP 33181396 A JP33181396 A JP 33181396A JP 33181396 A JP33181396 A JP 33181396A JP H10170973 A JPH10170973 A JP H10170973A
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JP
Japan
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shake
axis angle
optical axis
camera
transmitted light
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JP33181396A
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English (en)
Inventor
Norihiko Noguchi
紀彦 野口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビデオカメラの小型化に容易に対処すること
ができるとともに、ビデオカメラのデザインの設計の自
由度も容易に高めることができる振れ補正装置を提供す
る。 【解決手段】 振れ検出センサ330,340と、B.
P.F371,372と、A/D変換部373,374
と、振れ角度演算部1a,2aは、ビデオカメラの手振
れを検出する。振れ変換部3a,4aは、検出された振
れを手振れの補正方向の振れに変換する。光軸角検出セ
ンサ350,360と、L.P.F375,376と、
A/D変換部377,378と、加算器5a,6aと、
PID制御部7a,9aと、駆動部380,381と
は、光学素子機構310,320の光学素子の姿勢位置
を制御することにより、透過光軸角を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カメラ一
体型ビデオテープレコーダ(以下「ビデオカメラ」とい
う。)に設けられる光学式の手振れ補正装置に適した振
れ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラにおいては、手振れ
補正装置を備えたカメラが実用化されている。ここで、
手振れ補正装置とは、ビデオカメラの手振れによる撮影
画像の振れを抑制する装置である。
【0003】この手振れ補正装置としては、光学式の手
振れ補正装置と電気式の手振れ補正装置とが知られてい
る。これらのうち、光学式の手振れ補正装置は、高画質
が得られるとともに、望遠側で高い補正率が得られるこ
とから、家庭用のビデオカメラの上位機種に採用される
ことが多い。また、近年では、放送業務用のビデオカメ
ラにも応用され初めている。
【0004】この光学式の手振れ補正装置は、例えば、
撮像光学系の前方に、透過光軸角を制御可能な光軸角可
変機構を設けるとともに、ビデオカメラの手振れを検出
し、この検出出力に基づいて、光軸角可変機構の透過光
軸角を制御することにより、ビデオカメラの手振れによ
る撮影画像の振れを抑制するようになっている。
【0005】このような光学式の手振れ補正装置におい
ては、従来、ビデオカメラの水平方向(以下「x方向」
という。)と垂直方向(以下「y方向」という。)との
手振れを検出し、この検出出力に基づいて、光軸角可変
機構の透過光軸角をx方向とy方向とに制御することに
より、ビデオカメラの手振れによる撮影画像の2次元の
振れを抑制するようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、次のような2つの問題があった。
【0007】第1の問題は、ビデオカメラの小型化に対
処することが困難であるという問題である。すなわち、
近年、ビデオカメラの小型化が極限レベルで求められて
いる。この要求に応えるためには、光軸角可変機構を収
納する鏡筒筐体をできるだけ小さくする必要がある。こ
の鏡筒筐体を小さくするためには、鏡筒筐体内に光軸角
可変機構をできるだけ効率的に配設する必要がある。
【0008】しかしながら、従来の手振れ補正装置で
は、光軸角可変機構の透過光軸角をx方向とy方向とに
制御するようになっているため、鏡筒筐体内に光軸角可
変機構を効率的に配設することが困難であった。これに
より、従来の手振れ補正装置では、鏡筒筐体を小さくす
ることが困難で、ビデオカメラの小型化に対処すること
が難しかった。
【0009】ここで、上述した第1の問題をより詳細に
説明する。上述した光軸角可変機構は、通常、透過光軸
角を制御可能な光軸角可変光学系と、この光軸角可変光
学系を支持する支持機構とからなる。光軸角可変光学系
は、例えば、姿勢位置を制御可能な光学素子(レンズ、
ガラス基板等)を有し、この光学素子の姿勢位置(回動
位置、移動位置等)を制御することにより、透過光軸角
を制御するようになっている。上述した支持機構は、光
学素子をその姿勢位置を制御可能なように支持するよう
になっている。以下、光学素子とその支持機構とからな
る機構を光学素子機構という。
【0010】このような構成においては、光学素子機構
をx方向とy方向に配設しなければならないことが多
い。すなわち、x方向の光学素子の支持機構をこの光学
素子の左右のどちらか一方に配設し、y方向の光学素子
の支持機構をこの光学素子の上下どちらか一方に配設し
なければならないことが多い。
【0011】これにより、従来の手振れ補正装置では、
例えば、四角形の箱状に形成された鏡筒筐体のデッドス
ペースを有効に活用することができないため、鏡筒筺体
を小さくすることが困難であった。その結果、この手振
れ補正装置では、ビデオカメラの小型化に対処すること
が難しかった。以上が、従来の手振れ補正装置の第1の
問題である。
【0012】第2の問題は、ビデオカメラのデザインの
設計の自由度を高めることが困難な場合があるという問
題である。すなわち、近年、ビデオカメラのデザインに
対する要求が多くなってきた。この要求に応えるために
は、ビデオカメラのデザインの設計の自由度を高める必
要がある。ビデオカメラのデザインの設計の自由度を高
めるためには、光軸角可変機構を収納する鏡筒筐体の設
計の自由度を高める必要がある。
【0013】しかしながら、従来の手振れ補正装置で
は、光学素子機構の配設方向がx方向とy方向に設定さ
れているため、鏡筒筐体を自由に設計することが困難で
あった。これにより、この手振れ補正装置では、ビデオ
カメラのデザインの設計の自由度を高めることが難しか
った。以上が、従来の手振れ補正装置の第2の問題であ
る。
【0014】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、ビデオカメラの小型化に容易に対
処することができるとともに、ビデオカメラのデザイン
の設計の自由度も容易に高めることができる振れ補正装
置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る振れ補
正装置は、画像を形成する光学システムの振れによる被
写体像の振れを抑制する装置において、透過光軸角を所
定の方向に制御可能な光軸角可変光学系と、光学システ
ムの振れとして、透過光軸角の制御方向とは異なる方向
の振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段に
より検出された振れを透過光軸角の制御方向の振れに変
換する振れ変換手段と、この振れ変換手段の変換出力に
基づいて、透過光軸角を上記所定の方向に制御すること
により、光学システムの振れによる画像の振れを抑制す
る振れ抑制手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】この第1の発明に係る振れ補正装置では、
光学システムに振れが発生すると、この振れは、振れ検
出手段により検出される。この検出出力は、振れ変換手
段により、透過光軸角の制御方向の振れに変換される。
そして、この変換出力に基づいて、透過光軸角が制御さ
れる。これにより、光学システムの振れによる画像の振
れが抑制される。
【0017】このような構成によれば、振れの検出方向
が水平方向及び垂直方向に設定されている場合であって
も、透過光軸角の補正方向をこれとは異なる方向に設定
することができる。これにより、ビデオカメラの小型化
に容易に対処することができるとともに、デザインの設
計の自由度も容易に高めることができる。
【0018】第2の発明に係る振れ補正装置は、画像を
形成する光学システムの振れによる画像の振れを抑制す
る装置において、透過光軸角を基準面に平行な方向及び
垂直な方向とは異なる2方向に制御可能な光学系と、光
学システムの振れとして、透過光軸角の制御方向と同じ
方向の振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検出手
段の検出出力に基づいて、透過光軸角を制御することに
より、光学システムの振れによる画像の振れを抑制する
振れ抑制手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】この第2の発明の振れ補正装置では、光学
システムに振れが発生すると、この振れは、振れ検出手
段により検出される。そして、この検出出力に基づい
て、透過光軸角が振れ検出方向と同じ方向に制御され
る。これにより、光学システムの振れによる画像の振れ
が抑制される。
【0020】このような構成によれば、透過光軸角の制
御方向が基準面(例えば、地面)に平行な方向及び垂直
な方向とは異なるため、ビデオカメラの小型化に容易に
対処することができるとともに、デザインの設計の自由
度も容易に高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】まず、第1の発明の一実施の形態を説明す
る。なお、以下の説明では、本実施の形態をビデオカメ
ラの手振れ補正装置に適用した場合を代表として説明す
る。
【0023】図1は、本実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。ここで、図1に示す手振れ補正装置の構成
を説明する前に、まず、図2を参照しながら、図1に示
す手振れ補正装置の概略構成を説明する。
【0024】図2において、100は、被写体を示し、
200は、この被写体を撮影するビデオカメラを示し、
300は、このビデオカメラ200の手振れによる撮影
画像の振れを抑制する手振れ補正装置を示す。手振れ補
正装置300は、例えば、ビデオカメラ200の撮像光
学系(図示せず)の前方に配設されている。この手振れ
補正装置300は、ビデオカメラ200に組み込んでも
よいし、アダプタとして構成してもよい。
【0025】上記手振れ補正装置300は、光学素子機
構310,320を有する。これらは、上記のごとく、
光軸角可変機構を構成する。光学素子機構310は、透
過光軸角をx方向及びy方向とは異なる方向(以下「p
方向」という。)に補正可能となっている。また、光学
素子機構320は、上記透過光軸角をx方向及びy方向
とは異なり、かつ、上記p方向と直交する方向(以下
「q方向」という。)に補正可能となっている。なお、
本実施の形態では、p方向は、例えば、地面に対して4
5度の角度をなす方向に設定され、q方向は、135度
の角度をなす方向に設定されている。
【0026】手振れ補正装置300は、また、ビデオカ
メラのx方向の振れを検出する振れ検出センサ330
と、Y方向の振れを検出する振れ検出センサ340とを
有する。この振れ検出センサ330,340としては、
例えば、振れの角速度、角加速度、加速度等を検出する
ものが考えられる。本発明では、これらのいずれを使用
してもよいが、以下の説明では、振れの角速度を検出す
るセンサを使用する場合を代表として説明する。
【0027】手振れ補正装置300は、また、光軸角可
変機構のp方向の透過光軸角を検出する光軸角検出セン
サ350と、光軸角可変機構のq方向の透過光軸角を検
出する光軸角検出センサ360とを有する。これらは、
例えば、光学素子機構310,320の光学素子の姿勢
位置を検出することにより、透過光軸角を検出するよう
に構成されている。
【0028】手振れ補正装置300は、また、センサ3
10,320,350,360の検出出力に基づいて、
上記光学素子の姿勢位置を制御することにより、光軸角
可変光学系の透過光軸角を補正する制御部370を有す
る。以上が、手振れ補正装置300の概略構成である。
【0029】次に、図3を参照しながら、光学素子機構
310,320からなる光軸角可変機構の一例を説明す
る。なお、図3に示す光軸角可変機構は、本件特許出願
人が平成8年9月20日に出願した特願平8−2507
23号に記載されている光軸角可変機構と同じである。
【0030】図示の光軸角可変機構は、透過光軸角をq
方向に補正するための平凹レンズ321と、透過光軸角
をp方向に制御するための平凸レンズ311と、平凹レ
ンズ321をその光軸に垂直な面内で回動自在なように
軸支する回動軸322と、平凸レンズ311をその光軸
に垂直な面内で回動自在なように軸支する回動軸312
とを有する。
【0031】平凹レンズ321と平凸レンズ311と
は、上述した光学素子に相当する。これらは、透過光軸
角を制御するための光軸角可変光学系を構成する。回動
軸322,312は、それぞれ平凹レンズ321と平凸
レンズ311との支持機構を構成する。また、平凹レン
ズ321と回動軸322とは、透過光軸角をq方向に制
御するための光学素子機構310を構成し、平凸レンズ
311と回動軸312とは、透過光軸角をp方向に制御
するための光学素子機構320を構成する。
【0032】平凹レンズ321と平凸レンズ311と
は、ほぼ同じ口径とほぼ同じ焦点距離とを有する。ま
た、両レンズ321,311は、仮想平面A1を介して
微少間隔離れるように対向配置されている。これによ
り、両レンズ321,311は、全体として、アフォー
カル系の光学系を構成する。
【0033】この場合、両レンズ321,311は、平
面同士が向かい合うように対向配置されている。また、
両レンズ321,311は、同軸光軸Bがビデオカメラ
の撮像光学系の光軸と一致するように配設されている。
ここで、同軸光軸Bとは、両レンズ321,311の光
軸を一致させたときの光軸をいう。
【0034】平凹レンズ321は、その外縁に設けられ
た軸受け323を介して回動軸322に回動自在に軸支
されている。この回動軸322は、平凹レンズ321の
光軸に平行に配設されている。これにより、平凹レンズ
321は、その光軸に垂直な面内で回動自在なように軸
支されている。
【0035】平凸レンズ311は、その外縁に設けられ
た軸受け313を介して回動軸312に回動自在に軸支
されている。この回動軸312は、平凸レンズ311の
光軸に平行に配設されている。これにより、平凸レンズ
311は、その光軸に垂直な面内で回動自在なように軸
支されている。
【0036】この場合、回動軸322,312は、平面
A2と平面A3とがほぼ直交するように位置決めされて
いる。ここで、平面A2は、回動軸322と同軸光軸B
とを含み、平面A3は、回動軸312と同軸光軸Bとを
含む。これにより、レンズ321,311は、互いにほ
ぼ直交する方向に回動させられる。
【0037】また、回動軸322は、同軸光軸Bを通る
p方向の直線C(p)上に位置決めされている。これに
より、平凹レンズ321は、q方向に沿って回動させら
れる。同様に、回動軸312は、同軸光軸Bを通るq方
向の直線C(q)上に位置決めされている。これによ
り、平凸レンズ311は、p方向に沿って回動させられ
る。なお、回動軸322,312には、それぞれ駆動モ
ータ324,314が直結されている。以上が、光軸角
可変機構の構成である。
【0038】次に、図1を参照しながら、手振れ補正装
置300の詳細な構成を説明する。なお、図1におい
て、図2と同一部には、同一符号を付して詳細な説明を
省略する。
【0039】図1は、手振れ補正装置300の制御部3
70の構成の詳細を示す。図示の制御部370は、振れ
検出センサ330,340の検出出力から不要成分を除
去する帯域通過フィルタ(以下「B.P.F」とい
う。)371,372と、このB.P.F371,37
2のフィルタリング出力をアナログ/ディジタル変換
(以下「A/D変換」という。)するA/D変換器37
3,374と、光軸角検出センサ350,360の検出
出力から不要成分を除去する低域通過フィルタ(以下
「L.P.F」という。)375,376と、このL.
P.F375,376のフィルタリング出力をA/D変
換するA/D変換器377,378と、光軸角可変光学
系の透過光軸角の制御値を演算する演算部379と、こ
の演算部379の演算出力に基づいて、レンズ321,
311を回動駆動する駆動部380,381とを有す
る。
【0040】演算部379は、ビデオカメラ200のx
方向とy方向との振れの角度を演算する角度演算部1
a,2aと、ビデオカメラ200のx方向とy方向との
振れの角度をp方向とq方向との振れの角度に変換する
角度変換部3a,4aと、透過光軸角のp方向とq方向
との補正値を演算する加算器5a,6aと、光学素子機
構310,320の光軸角度位置決め制御を行うための
制御演算部7a,8aとを有する。以上が、手振れ補正
装置300の詳細な構成である。
【0041】上記構成において、動作を説明する。ま
ず、図2に示す手振れ補正装置300の動作を説明す
る。
【0042】被写体像100は、光学素子機構310,
320を介してビデオカメラ200により撮影される。
この状態で、ビデオカメラ200に手振れが発生する
と、この手振れのx方向の角速度が振れ検出センサ33
0により検出される。また、y方向の角速度が振れ検出
センサ330により検出される。この検出出力は、制御
部370に供給される。
【0043】これと並行して、光軸角可変機構のp方向
の透過光軸角が光軸角検出センサ350により検出され
る。この検出は、例えば、平凸レンズ311(図3参
照)の回動角(姿勢位置)を検出することにより行われ
る。また、q方向の透過光軸角が透過光軸角検出センサ
360により検出される。この検出は、例えば、平凹レ
ンズ321(図3参照)の回動角(姿勢位置)を検出す
ることにより行われる。この検出出力は、制御部370
に供給される。
【0044】制御部370は、両検出出力に基づいて、
光軸角可変機構の透過光軸角をp方向とq方向に補正す
る。これにより、透過光軸角は、ビデオカメラの振れを
うち消す方向に制御される。その結果、ビデオカメラの
振れによる撮影画像の振れが抑制される。以上が、図2
に示す手振れ補正装置300の動作である。
【0045】次に、図4乃至図6を参照しながら、光軸
角可変機構の光軸角制御動作を説明する。
【0046】図4乃至図6は、レンズ321,311の
回動を示す図である。なお、図4乃至図6は、レンズ3
21,311を、例えば、ビデオカメラ200の前方側
から見た正面図である。ここで、図4は、平凹レンズ3
21の回動を示し、図5は、平凸レンズ311の回動を
示し、図6は、レンズ321,311の回動を重ねた状
態を示す。
【0047】図4に示すごとく、平凹レンズ321は、
直線C(p)を中心にして、正側あるいは負側に回動さ
せられる。図には、平凹レンズ321が直線C(p)を
中心にして、正側あるいは負側に角度θだけ回動させら
れた状態を示す。T(q)は、このときの平凹レンズ3
11の光軸中心D(q)の移動軌跡を示す。
【0048】図示のごとく、平凹レンズ321が回動さ
せられると、その光軸中心D(q)は、ほぼ直線C
(q)に沿って移動させられる。これにより、平凹レン
ズ321が回動させられると、透過光軸角は、ほぼq方
向に変位させられる。
【0049】また、図5に示すごとく、平凸レンズ31
1は、直線C(q)を中心にして、正側あるいは負側に
回動させられる。図には、平凸レンズ311が直線C
(q)を中心にして、正側あるいは負側に角度ψだけ回
動させられた状態を示す。T(p)は、このときの平凸
レンズ311の光軸中心D(p)の移動軌跡を示す。
【0050】図示のごとく、平凸レンズ311が回動さ
せられると、その光軸中心D(p)は、ほぼ直線C
(p)に沿って移動させられる。これにより、平凸レン
ズ311が回動させられると、透過光軸角は、ほぼp方
向に変位させられる。
【0051】レンズ321,311からなる光軸角可変
光学系の透過光軸の中心Dは、図6に示すように、平凹
レンズ321の光軸中心D(q)のq方向への変位ベク
トルと平凸レンズ311の光軸中心D(p)のp方向へ
の変位ベクトルとを合成することにより得られる。これ
により、透過光軸角は、p方向とq方向の直交2軸で規
定される全方向に変位可能である。
【0052】図7は、透過光軸角をq方向の正側に変位
させた状態の一例を示す図である。今、レンズ321,
311は、光軸が一致する位置にあるものとする。この
状態で、平凹レンズ321に対して、その光軸に平行な
被写体光などの光線が入射されると、この平凹レンズ3
21の焦点Fに虚像が形成される。これにより、この平
凹レンズ321からは、その焦点Fを虚光源として発散
光が出射される。この発散光は、平凸レンズ311に入
射される。この平凸レンズ311の焦点距離は、平凹レ
ンズ311の焦点距離と同じである。これにより、この
平凸レンズ311からは、上記虚光源を焦点Fの光源と
して、平行光が出射される。
【0053】この状態で、図7に示すごとく、平凹レン
ズ321をq方向の負側に距離mだけ変位させると、透
過光軸角がq方向の正側にnだけ変位させられる。これ
により、平凸レンズ311からは、図7に示すごとく、
入射光の光軸より角度nだけ変位された平行光が出射さ
れる。以上が、光軸角可変機構の光軸角補正動作であ
る。
【0054】次に、図1に示す手振れ補正装置300の
動作を説明する。まず、この手振れ補正装置300の動
作の基本概念を説明する。
【0055】図1に示す手振れ補正装置300は、ビデ
オカメラ200の手振れをx方向のとy方向の手振れに
分けて検出し、この検出出力をp方向とq方向の手振れ
に変換し、この変換出力に基づいて、透過光軸角をp方
向とq方向とに制御することにより、ビデオカメラ20
0の手振れによる撮影画像の振れを抑制するようになっ
ている。
【0056】図8及び図9は、この様子を示すベクトル
図である。ここで、図8は、ビデオカメラ200の手振
れの検出動作を示すベクトル図である。図において、ベ
クトルEは、ビデオカメラ200の手振れの大きさと向
きを示すベクトルであり、ベクトルExは、このベクト
ルEのx方向の成分を示すベクトルであり、ベクトルE
yは、同じくy方向の成分を示すベクトルである。
【0057】図9は、透過光軸角の補正動作を示すベク
トル図である。図において、ベクトルFは、透過光軸角
の大きさと向きを示すベクトルであり、ベクトルFp
は、このベクトルのp方向の成分を示すベクトルであ
り、ベクトルFqは、同じく、q方向の成分を示すベク
トルである。
【0058】図8に示すごとく、ビデオカメラ200の
手振れは、x方向の手振れとy方向の手振れとに分けて
検出される。これにより、ベルトルEx,Eyが検出さ
れる。この検出出力は、p方向とq方向の手振れに変換
される。これにより、ベクトルFp,Fqが得られる。
そして、この変換出力に基づいて、図9に示すごとく、
透過光軸角がp方向とq方向に制御される。これによ
り、ビデオカメラ200の手振れによる撮影画像の振れ
が抑制される。以上が、本実施の形態の手振れ補正動作
の基本概念である。
【0059】次に、図1に示す手振れ補正装置300の
動作を詳細に説明する。図1において、x方向の振れ検
出センサ330の検出出力は、B.P.F371により
不要成分を除去される。
【0060】すなわち、振れ検出センサ330の検出出
力は、一般に、直流域及び極低域においては、安定性が
悪く、高域においては、構造上、手振れとは無関係の成
分やノイズを含む。したがって、これらの不要成分を除
去するために、振れ検出センサ330の検出出力はB.
P.F371に通される。
【0061】B.P.F371によって不要成分を除去
された振れ検出センサ330の検出出力は、A/D変換
部373によってA/D変換される。これにより、振れ
検出センサ330の検出出力は、アナログ信号からディ
ジタル信号に変換される。この変換出力は、演算部37
9に供給される。
【0062】同様に、y方向の振れ検出センサ340の
検出出力は、B.P.F372により不要成分を除去さ
れた後、A/D変換部374によりA/D変換される。
この変換出力は、演算部379に供給される。
【0063】なお、演算部379に供給される2つの変
換出力は、多少の誤差を含む。これは、振れ検出センサ
330,340が空間的な角速度を検出するものだから
である。したがって、手振れのx方向の角速度とy方向
の角速度とが同じであったとしても、演算部379に対
して同じ変換出力が供給されるという保証はない。
【0064】演算部379に供給されたA/D変換部3
73の変換出力は、振れ角度演算部1aにより、所定の
伝達関数Gjxに従って積分される。これにより、ビデ
オカメラ200のx方向の手振れの角度が求められる。
【0065】この場合、この積分出力は、所定の丸め処
理を受ける。これにより、この積分出力は、後段の光軸
角可変機構で透過光軸角を制御可能な範囲内に丸められ
る。その結果、この積分出力から、例えば、パン操作や
チルト操作による振れのような意図的な振れによる成分
が排除される。また、この積分出力は、所定のゲイン調
整処理を受ける。これにより、この積分出力は、後段の
光軸角制御系の目標値を示すレベルを持つ信号に変換さ
れる。振れ角度演算部1aの演算出力は、透過光軸角の
x方向の目標値として、振れ変換部3a,4aに供給さ
れる。
【0066】同様に、演算部379に供給されたA/D
変換部374の変換出力は、振れ角度演算部2aによ
り、所定の伝達関数Gjyに従って積分されるととも
に、所定の丸め処理と所定のゲイン調整処理を受ける。
この演算出力は、透過光軸角のy方向の目標値として、
振れ変換部3a,4aに供給される。
【0067】なお、ビデオカメラ200のx方向の手振
れの角度の大きさは、図8に示すx方向のベクトルEx
の大きさXに対応し、符号は、このベクトルExの向き
に対応する。これにより、上述した透過光軸角のx方向
の目標値の大きさは、図8に示すx方向のベクトルEx
の大きさXに対応し、符号は、このベクトルExの向き
に対応する。したがって、以下の説明では、透過光軸角
のx方向の目標値の大きさをベクトルExの大きさXで
表す。
【0068】同様に、ビデオカメラ200のy方向の手
振れの角度の大きさは、図8に示すy方向のベクトルE
yの大きさYに対応し、符号は、このベクトルEyの向
きに対応する。これにより、上述した透過光軸角のy方
向の目標値の大きさは、図8に示すy方向のベクトルE
yの大きさYに対応し、符号は、このベクトルEyの向
きに対応する。したがって、以下の説明では、透過光軸
角のy方向の目標値の大きさをベクトルEyの大きさY
で表す。
【0069】振れ変換部3aに供給された透過光軸角の
x方向とy方向の目標値(x方向とy方向の手振れの回
動角)は、所定の変換関数fp(X,Y)に従って、透
過光軸角のp方向の目標値(p方向の手振れの回動角)
に変換される。同様に、振れ変換部4aに供給された透
過光軸角のx方向とy方向の目標値(x方向とy方向の
手振れの回動角)は、所定の変換関数fq(X,Y)に
従って、透過光軸角のq方向の目標値(q方向の手振れ
の回動角)に変換される。
【0070】なお、透過光軸角のp方向とq方向の大き
さは、図9に示すp方向とq方向のベクトルFp,Fq
の大きさP,Qに対応し、符号は、このベクトルFp,
Fqの向きに対応する。したがって、以下の説明では、
透過光軸角のp方向とq方向の目標値の大きさをベクト
ルFp,Fqの大きさP,Qで表す。
【0071】この目標値の大きさP,Qは、それぞれ次
式(1),(2)で表される。 P=fp(X,Y) =Xcosθ+Ysinθ …(1) Q=fq(X,Y) =Xsinθ−Ycosθ …(2)
【0072】本実施の形態では、θが45度に設定され
ている。したがって、目標値の大きさP,Qは、実際に
は、次式(3),(4)のように表される。 P=Xcos(π/4)+Ysin(π/4) =sin(π/4)・(X+Y) =K(X+Y) …(3) Q=Xsin(π/4)−Ycos(π/4) =sin(π/4)・(X−Y) =K(X−Y) …(4)
【0073】式(3),(4)から、θを45度に設定
した場合は、目標値の大きさP,Qは、足算、引算及び
掛算のみで表される。但し、掛算は、振れ角度演算部1
a,2aのゲイン調整処理に包含させることができる。
したがって、目標値の大きさP,Qは、実際には、足算
と引算のみで表される。これにより、目標値の大きさ
P,Qを求めるための演算が簡単となる。
【0074】以上のようにして求められた透過光軸角の
p方向の目標値(大きさはP)は、加算器5aに供給さ
れる。同様に、透過光軸角のq方向の目標値(大きさは
Q)は、加算器6aに供給される。
【0075】上述した目標値演算動作と並行して、透過
光軸角のp方向の現在値(大きさはPf)が、光軸角検
出センサ350によって検出される。この検出は、例え
ば、平凸レンズ311の回動角を検出することにより行
われる。また、透過光軸角のq方向の現在値(大きさは
Qf)が、光軸角検出センサ360によって検出され
る。この検出は、例えば、平凹レンズ321の回動角を
検出することにより行われる。
【0076】各検出出力は、それぞれ対応するL.P.
F375,376により不要成分を除去された後、A/
D変換器377,378により、A/D変換される。各
変換出力は、それぞれ対応する加算器5a,6aに供給
される。加算器5a,6aに供給された変換出力は、透
過光軸角の目標値から減じられる。これにより、透過光
軸角のp方向とq方向の制御誤差値が得られる。
【0077】透過光軸角のp方向の制御誤差値を示すデ
ータは、制御演算部7aにより、伝達関数Gspに従っ
て、光学素子機構310を位置制御するための処理を受
けた後、駆動部380に供給される。これにより、平凸
レンズ311が回動駆動される。その結果、透過光軸角
がp方向の補正値分だけ補正される。同様に、透過光軸
角のq方向の制御誤差値を示すデータは、制御演算部8
aにより、伝達関数Gsqに従って、光学素子機構32
0を位置制御するための処理を受けた後、駆動部381
に供給される。これにより、平凹レンズ321が回動駆
動される。その結果、透過光軸角は、目標値へ制御され
る。うか。)
【0078】以上により、透過光軸角は、ビデオカメラ
200の手振れを打ち消す方向に制御される。これによ
り、ビデオカメラの手振れにより撮影画像の振れが抑制
される。以上が図1に示す手振れ補正装置300の動作
である。
【0079】以上詳述した本実施の形態によれば、次の
ような効果が得られる。
【0080】(1)まず、本実施の形態によれば、検出
されたビデオカメラ200の手振れを、その検出方向と
は異なる方向の振れに変換する振れ変換手段を設けるよ
うにしたので、手振れの検出方向をx方向及びy方向に
設定した場合であっても、透過光軸角の制御方向をこれ
らとは異なる方向に自由に設定することができる。これ
により、ビデオカメラの小型化に容易に対処することが
できるとともに、デザインの設計の自由度も容易に高め
ることができる。
【0081】ここで、ビデオカメラの小型化に対処する
ことができる理由を、図10及び図11を参照しながら
詳細に説明する。
【0082】図10は、透過光軸角の補正方向をx方向
とy方向に設定した場合の光軸角可変機構を収容する鏡
筒筐体382の構成を示す図である。図11は、透過光
軸角の補正方向をp方向とq方向に設定した場合の鏡筒
筐体382の構成を示す図である。なお、図10におい
ては、説明を簡単にするため、レンズ等に関しては、本
実施の形態の符号と同じ符号を用いる。
【0083】透過光軸角の制御方向をx方向とy方向に
設定した場合は、図10に示すごとく、レンズ321,
311の外縁に接するような鏡筒筐体382を形成する
ことができない。これは、この場合、平凹レンズ321
の回動軸322を、例えば、その左に配設し、平凸レン
ズ311の回動軸312を、例えば、その下に配設しな
ければならないからである。これにより、この場合は、
鏡筒筐体382を小型化することができない。その結
果、この場合は、ビデオカメラ200の小型化に対処す
ることができる。
【0084】これに対し、透過光軸角の制御方向をp方
向とq方向に設定した場合は、図11に示すごとく、レ
ンズ321,311の外縁に接するような鏡筒筐体38
2を形成することができる。これは、平凹レンズ321
の回動軸322を、例えば、左斜め下に配設することが
でき、平凸レンズ311の回動軸312を、例えば、右
斜め下に配設することができるからできる。これによ
り、この場合、鏡筒筐体382を小型化することができ
る。
【0085】(2)また、本実施の形態によれば、透過
光軸角の補正方向を地面に対して45度の方向とこれに
直交する方向とに設定するようにしたので、目標値を変
換する(手振れを変換する)ための演算を簡単化するこ
とができるとともに、光軸角可変機構の左右のバランス
を良くすることができる。
【0086】(3)また、本実施の形態によれば、手振
れの検出方向をx方向とy方向とに設定するようにした
ので、例えば、x方向の手振れのみが発生しているにも
かかわらず、手振れ補正動作によって、撮影画像のy方
向の振れが発生してしまうことを防止することができ
る。
【0087】すなわち、本実施の形態では、手振れの検
出方向をx方向及びy方向は異なる方向に設定するよう
にしてもよい。しかしながら、このような構成では、例
えば、ビデオカメラ200を三脚に設置し、ビデオカメ
ラ200にx方向の手振れしか発生し得ないようにした
場合であっても、撮影画像にy方向の振れが発生してし
まうことがある。この場合、撮影者は、ビデオカメラを
y方向に動かした認識がないため、y方向の振れがごく
僅かであっても、大変な違和感を感じてしまう。
【0088】これを、手振れの検出方向を地面に対して
45度の角度をなす方向とこれに直交する方向(地面に
対して135度の角度をなす方向)とに設定した場合を
代表として説明する。この場合、45度の方向の検出出
力は、x方向の成分とy方向の成分とによって表され
る。同様に、135度の方向の検出出力も、x方向の成
分とy方向の成分とによって表される。
【0089】このような場合、45度の方向の手振れの
検出特性と135度の方向の手振れの検出特性が全く同
じであれば、上述したようなy方向の振れは発生しな
い。しかしながら、振れ検出センサは、手振れという空
間的な動きをアナログ量として検出するものである。ま
た、B.P.F.もアナログ回路であるため、周波数特
性曲線を全く同じにすることが困難である。これによ
り、2つの方向の検出特性を完全に同じにすることは困
難である。その結果、この場合は、y方向の振れが発生
してしまう可能性が高い。
【0090】これに対し、本実施の形態では、手振れの
検出方向をx方向とy方向に設定したので、各方向の検
出出力は、純粋にその方向の成分のみによって表され
る。これにより、ビデオカメラ200をx方向にゆっく
り動かした場合には、x方向の検出出力には、理想的に
は、y方向の成分は含まれない。その結果、x方向の検
出特性とy方向の検出特性とが異なる場合であっても、
y方向の振れが発生しないようにすることができる。
【0091】なお、以上の説明は、ビデオカメラ200
の手振れとして、y方向の手振れのみが発生している場
合も同様である。
【0092】以上、第1の発明の一実施の形態を詳細に
説明したが、本発明は、上述したような実施の形態に限
定されるものではない。
【0093】例えば、先の実施の形態では、手振れの検
出方向として、x方向とy方向とを設定する場合を説明
したが、本発明では、これ以外の方向を設定するように
してもよい。また、先の実施の形態では、手振れの検出
方向として、直交する2方向に設定する場合を説明した
が、本発明では、直交しない2方向を設定するようにし
てもよい。
【0094】また、先の実施の形態では、透過光軸角の
制御方向として、地面に対して45度の角度をなす方向
とこれに直交する方向とを設定する場合を説明したが、
本発明では、これ以外の方向を設定するようにしてもよ
い。また、先の実施の形態では、透過光軸角の制御方向
として、直交する2方向に設定する場合を説明したが、
本発明では、直交しない2方向を設定するようにしても
よい。
【0095】また、先の実施の形態では、手振れの検出
方向や透過光軸角の制御方向をとして、2方向を設定す
る場合を説明したが、本発明では、1方向のみを設定す
るようにしてもよい。
【0096】また、先の実施の形態では、本発明を、ビ
デオカメラの手振れ補正装置に適用する場合を説明し
た。しかしながら、本発明は、ビデオカメラ以外の撮像
システムの手振れ補正装置にも適用することができる。
例えば、電子スチルカメラの手振れ補正装置にも適用す
ることができる。
【0097】また、先の実施の形態では、本発明を、手
振れ補正装置に適用する場合を説明した。しかしなが
ら、本発明は、手振れ以外の振れによる撮影画像の振れ
を抑制する振れ補正装置にも適用することができる。例
えば、本発明は、映画用の撮影機のように、三脚に固定
して使用するような撮像システムの振れ補正装置にも適
用することができる。このような撮像システムであって
も、外部から加わる振動により、撮影画像の振れが発生
する場合があるからである。
【0098】また、本発明は、画像を撮影する撮像シス
テム以外の光学システムの振れ補正装置にも適用するこ
とができる。例えば、本発明は、画像を投射する映写機
のような光学システムの振れ補正装置にも適用すること
ができる。また、本発明は、望遠鏡のように、単に、画
像を形成するだけの光学システムの振れ補正装置にも適
用することができる。
【0099】このほかにも、本発明は、その要旨を逸脱
しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論であ
る。
【0100】次に、第2の発明の一実施の形態を説明す
る。
【0101】図12は、本実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。なお、図12において、先の図1とほぼ
同一機能を果たす部分には、同一符号を付して詳細な説
明を省略する。
【0102】図12のおいて、図1と異なる点は、x方
向の振れ検出センサ330の代りに、p方向の振れ検出
センサ410が設けられ、y方向の振れ検出センサ34
0の代りに、q方向の振れ検出センサ420が設けられ
ている点と、振れ変換部3a,4aが削除されている点
である。
【0103】上記構成において、動作を説明する。ま
ず、本実施の形態の手振れ補正動作の基本概念を説明す
る。
【0104】図12に示す手振れ補正装置300は、ビ
デオカメラ200の手振れをp方向とq方向の手振れに
分けて検出し、この検出出力に基づいて、透過光軸角を
p方向とq方向に制御することにより、ビデオカメラ2
00の手振れによる撮影画像の振れを抑制するようにし
たものである。
【0105】図13及び図14は、この様子を示すベク
トル図である。ここで、図13は、ビデオカメラ200
の手振れの検出動作を示すベクトル図であり、図14
は、透過光軸角の制御動作を示すベクトル図である。
【0106】図13に示すごとく、ビデオカメラ200
の手振れは、p方向の手振れとq方向の手振れとに分け
て検出される。これにより、ベクトルEx,Eyが検出
される。そして、この検出出力に基づいて、透過光軸角
が、図14に示すごとく、p方向とq方向に制御され
る。これにより、透過光軸角は、図14に示すように、
ベクトルEp,Eqと同じベクトルFp,Fqだけ制御
される。その結果、ビデオカメラ200の手振れによる
撮影画像の振れが抑制される。以上が、本実施の形態の
手振れ補正動作の基本概念である。
【0107】次に、本実施の形態の手振れ補正動作を詳
細に説明する。本実施の形態では、p方向の振れ検出セ
ンサ410により、ビデオカメラ200のp方向の手振
れが検出される。この検出出力は、B.P.F371と
A/D変換器373とを介して振れ角度演算部1aに供
給される。これにより、透過光軸角のp方向の目標値が
求められる。そして、この目標値と透過光軸角のp方向
の現在値とに基づいて、平凸レンズ311の回動角が制
御される。これにより、p方向の透過光軸角が目標値に
設定される。
【0108】同様に、q方向の振れ検出センサ420に
より、ビデオカメラ200のq方向の手振れが検出され
る。この検出出力は、B.P.F372とA/D変換器
374とを介して振れ角度演算部2aに供給される。こ
れにより、透過光軸角のq方向の目標値が求められる。
そして、この目標値と透過光軸角のq方向の現在値とに
基づいて、平凹レンズ321の回動角が制御される。こ
れにより、q方向の透過光軸角が目標値に設定される。
【0109】以上により、透過光軸角は、ビデオカメラ
200の手振れを打ち消す方向に制御される。これによ
り、ビデオカメラ200の手振れによる撮影画像の振れ
が抑制される。
【0110】以上詳述した本実施の形態によれば、透過
光軸角の制御方向をx方向及びy方向とは異なるp方向
及びq方向に設定するようにしたので、ビデオカメラの
小型化に容易に対処することができるとともに、デザイ
ンの設計の自由度も容易に高めることができる。
【0111】また、本実施の形態によれば、手振れの検
出方向を透過光軸角の制御方向と同じ方向に設定したの
で、振れ変換部3a,4aを省略することができる。こ
れにより、手振れ補正装置300の構成を簡単化するこ
とができる。
【0112】また、本実施の形態によれば、透過光軸角
の制御方向を地面に対して45度の角度をなす方向とこ
れに直交する方向とに設定するようにしたので、光軸角
可変機構の左右のバランスを良くすることができる。
【0113】以上、第2の発明の一実施の形態を詳細に
説明したが、本発明は、上述したような実施の形態に限
定されるものではない。
【0114】例えば、本発明でも、手振れの検出方向や
透過光軸角の補正方向として、直交しない2方向を設定
するようにしてもよいし、1方向のみを設定するように
してもよい。また、本発明も、画像を形成する光学シス
テムの手振れ補正装置一般に適用可能であり、手振れ以
外の振れを補正する振れ補正装置にも適用可能である。
【0115】このほかにも、本発明は、その要旨を逸脱
しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論であ
る。
【0116】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1,2記載の
振れ補正装置によれば、検出された光学システムの振れ
を、その検出方向とは異なる方向の振れに変換する手段
を設けるようにしたので、振れの検出方向として、x方
向及びy方向を設定した場合であっても、透過光軸角の
制御方向をこれとは異なる方向に設定することができ
る。これにより、光学システムの小型化に容易に対処す
ることができるとともに、デザインの設計の自由度も容
易に高めることができる。
【0117】また、請求項3記載の振れ補正装置によれ
ば、請求項1記載の装置において、透過光軸角の制御方
向を地面に対して45度の角度をなす方向とこれに直交
する方向とに設定するようにしたので、検出された振れ
を透過光軸角の制御方向の振れに変換するための処理を
簡単化することができるとともに、光軸角可変機構の左
右のバランスを良くすることができる。
【0118】また、請求項4記載の振れ補正装置によれ
ば、請求項1記載の装置において、振れの検出方向をx
方向とy方向とに設定するようにしたので、x方向ある
いはy方向の振れのみが発生しているにもかかわらず、
振れ補正動作によって、被写体像のy方向あるいはx方
向の振れが発生してしまうことを防止することができ
る。
【0119】また、請求項5記載の振れ補正装置によれ
ば、透過光軸角の制御方向をx方向及びy方向とは異な
る方向に設定するようにしたので、光学システムの小型
化に容易に対処することができるとともに、デザインの
設計の自由度も容易に高めることができる。
【0120】また、この請求項5記載の振れ補正装置に
よれば、振れの検出方向を透過光軸角の制御方向と同じ
方向に設定したので、検出された振れの変換手段を省略
することができる。これにより、振れ補正装置の構成を
簡単化することができる。
【0121】また、請求項6記載の振れ補正装置によれ
ば、請求項5記載の装置において、透過光軸角の制御方
向を地面に対して45度の角度をなす方向とこれに直交
する方向とに設定するようにしたので、光軸角可変機構
の左右のバランスを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施の形態の詳細な構成を示す
ブロック図である。
【図2】第1の発明の一実施の形態の概略構成を示す図
である。
【図3】第1の発明の一実施の形態の光軸角可変機構の
構成を示す斜視図である。
【図4】第1の発明の一実施の形態の平凹レンズの回動
を示す図である。
【図5】第1の発明の一実施の形態の平凸レンズの回動
を示す図である。
【図6】第1の発明の一実施の形態の平凹レンズと平凸
レンズの回動の重ねた状態を示す図である。
【図7】第1の発明の一実施の形態の光軸角可変機構の
動作を説明するための図である。
【図8】第1の発明の一実施の形態の手振れ検出動作を
示すベクトル図である。
【図9】第1の発明の一実施の形態の透過光軸角制御動
作を示すベクトル図である。
【図10】第1の発明の一実施の形態の効果を説明する
ための図である。
【図11】第1の発明の一実施の形態の効果を説明する
ための図である。
【図12】第2の発明の一実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。
【図13】第2の発明の一実施の形態の手振れ検出動作
を示すベクトル図である。
【図14】第2の発明の一実施の形態の透過光軸角制御
動作を示すベクトル図である。
【符号の説明】
100…被写体、200…ビデオカメラ、300…手振
れ補正装置、310,320…光学素子機構、330,
340,410,420…振れ検出センサ、350,3
60…光軸角検出センサ、370…制御部、371,3
72…B.P.F、373,374,377,378…
A/D変換部、375,376…L.P.F、379…
演算部、380,381…駆動部、1a,2a…振れ角
度演算部、3a,4a…振れ変換部、5a,6a…加算
器、7a,8a…制御演算部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を形成する光学システムの振れによ
    る前記画像の振れを抑制する振れ補正装置において、 透過光軸角を所定の方向に制御可能な光軸角可変光学系
    と、 前記光学システムの振れとして、前記透過光軸角の制御
    方向とは異なる方向の振れを検出する振れ検出手段と、 この振れ検出手段により検出された振れを前記透過光軸
    角の制御方向の振れに変換する振れ変換手段と、 この振れ変換手段の変換出力に基づいて、前記透過光軸
    角を前記所定の方向に制御することにより、前記光学シ
    ステムの振れによる前記画像の振れを抑制する振れ抑制
    手段とを備えたことを特徴とする振れ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記透過光軸角の制御方向は2方向であ
    り、前記振れの検出方向は、前記透過光軸角の制御方向
    とは異なる2方向であることを特徴とする請求項1記載
    の振れ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記透過光軸角を制御するための2方向
    は、基準面に対してほぼ45度の角度をなす方向とこの
    方向に対してほぼ直交する方向とであることを特徴とす
    る請求項2記載の振れ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記振れを検出するための2方向は、基
    準面に対して平行な方向と垂直な方向とであることを特
    徴とする請求項2記載の振れ補正装置。
  5. 【請求項5】 画像を形成する光学システムの振れによ
    る前記画像の振れを抑制する振れ補正装置において、 透過光軸角を基準面に平行な方向及び垂直な方向とは異
    なる2方向に制御可能な光学系と、 前記光学システムの振れの方向として、前記透過光軸角
    の制御方向と同じ方向の振れを検出する振れ検出手段
    と、 この振れ検出手段の検出出力に基づいて、前記透過光軸
    角を制御することにより、前記光学システムの振れによ
    る前記画像の振れを抑制する振れ抑制手段とを備えたこ
    とを特徴とする振れ補正装置。
  6. 【請求項6】 前記透過光軸角を制御するための2方向
    と前記振れを検出するための2方向は、前記基準面に対
    してほぼ45度の角度をなす方向とこの方向に対してほ
    ぼ直交する方向とであることを特徴とする請求項5記載
    の振れ補正装置。
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