JPH10170452A - 帯状体の表面欠陥検出装置 - Google Patents

帯状体の表面欠陥検出装置

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JPH10170452A
JPH10170452A JP33546996A JP33546996A JPH10170452A JP H10170452 A JPH10170452 A JP H10170452A JP 33546996 A JP33546996 A JP 33546996A JP 33546996 A JP33546996 A JP 33546996A JP H10170452 A JPH10170452 A JP H10170452A
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detector
output signal
band
unit
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JP33546996A
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Yasuhiro Matsufuji
泰大 松藤
Tatsuya Yamamuro
達也 山室
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状体表面の全般的な変色等をヘゲやスリキ
ズ等の通常欠陥と誤判定することを防止する表面欠陥検
出装置を提供する。 【解決手段】 帯状体表面からの反射光を検出器に導く
光学系と、検出器の出力信号を画像解析することによ
り、帯状体の表面欠陥の種類および等級を判定する欠陥
判定部を有する帯状体の表面欠陥検出装置において、
(イ)検出器32の出力信号を信号処理して表面欠陥の
種類および等級を判定する通常欠陥判定部40と、
(ロ)検出器32の出力信号を積分してこの積分値と予
め設定されている変色についてのしきい値とを比較して
変色の有無を判定する変色判定部50と、(ハ)通常欠
陥判定部40と変色判定部50とにより得られた判定結
果を予め決めてある方法で編集して出力する判定結果編
集部60と、を備えたことを特徴とする帯状体の表面欠
陥検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、酸洗ライン等に
おける帯状体の表面欠陥検出方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鋼板等の帯状体を製造する場合、製品の
品質を保証するために表面欠陥の検査を行い、たとえば
表面欠陥の種類や等級の判別を行っている。このような
表面欠陥の検査を行うための装置としては、図10に示
す構成の光学式検査装置が知られている。
【0003】上記検査装置は、光源としてのレーザ発信
器10と、レーザ発信器10からのレーザ光を鋼板(帯
状体)11の幅方向に走査するための回転ミラー12
と、鋼板11の表面で反射されたレーザ光を一点に集光
させるための集光レンズ14と、集光レンズ14で集光
された反射レーザ光を空間フィルタ(マスク)16を介
して受光する光電変換器18とを備えている。
【0004】また、上記検査装置は、上記光電変換器1
8からの出力信号に対して画像処理及び所定の前処理を
行う制御部20と、制御部20から出力された信号処理
から欠陥信号の特徴パラメータを抽出し、抽出した特徴
パラメータと予め設定されている欠陥の種類毎の特徴パ
ラメータとを比較して欠陥の種類及び等級判定を行うと
共に、判定した欠陥信号の編集を行う演算処理部22と
を備えており、処理演算部22からタイプライタ24へ
編集後の欠陥情報を出力することにより、検査結果を印
字し、展開表を作成するようになされている。
【0005】上記検査装置では、鋼板11を矢印方向に
走行させながらレーザ光を走査し、その時の反射光を前
記光電変換器18で受光するとともに、前記制御部20
において、図11に一例を示すプロフィル法に従って上
記光電変換器18からの出力信号に対する処理を行う。
信号処理の例としては、特開平4−110758号公報
には、以下のように記載されている。
【0006】即ち、先ず、走行する鋼板11は図11
(A) に示すような所定の大きさ、例えば縦250mm×
横100mmの画像処理単位26に分画され、さらにこ
の画像処理単位26は、図11(B) に示すような通常一
辺2〜5mm程度の大きさの画素の集合体として構成さ
れる。そしてこれら各々の画素は、図11(A) の欠陥に
よる各画素の信号値と、同図(C) に示すようなあらかじ
め設定されたレベルr1〜r6 との比較から、各々に対
応したr1 〜r6 のデジタル値を持ち、全体としてデジ
タルマップ26Aを構成する。
【0007】次いで、上記デジタルマップ26Aについ
て、r1〜r6以上の信号値を持つ画素個数を縦方向に積
算し、図11(D) に示すヒストグラムからなる表面欠陥
のプロフィルを作成する。そして、上記プロフィルか
ら、表面欠陥の特徴を表すパラメータとして幅W、長さ
H及び面積Sを抽出する。
【0008】また、同様の処理を通して、鋼板11の全
体を分画した画像処理単位について、上記各パラメータ
を初めとして、ある基準以下の長さHの欠陥の数から点
状欠陥数NA、ある基準以上の長さHの欠陥の数から線
状欠陥数NB、鋼板端部からの欠陥発生位置PP、前記
第7図(C) に示した信号レベルの極性比率VI(r1
2 ,r3 の信号をとる画素の総和を全欠陥画素数で割
ったもの)等の種々のパラメータを抽出する。
【0009】このようにして求められた各種欠陥特徴パ
ラメータは、その後前記検査装置の演算処理部22にお
いて、予め用意された各欠陥種類判定ロジック内の判定
条件と比較され、欠陥種類の判定が行われる。また、信
号レベルr1 〜r6 から演算される欠陥レベルと、予め
欠陥の各種類毎に用意された欠陥等級判定のためのしき
い値との比較により、欠陥の等級が判定されることとな
る。
【0010】その他、特開平4−332855号公報に
は、ニューラルネットワークを利用した鋼板の表面欠陥
検出装置が提案されている。この技術では、レーザスキ
ャナにて鋼板表面を走査して画像処理により特徴量を算
出し、この特徴量をニューラルネットワークに入力して
疵の有無を出力している。さらに、これらの特徴量の算
出回路とニューラルネットワークを、板幅方向に複数並
列設けて演算速度の向上を図っていた。
【0011】また、特開平6−273348号公報に
は、光学センサにて得られた生信号と、それを光学フィ
ルタに通した光学フィルタ信号とを用いて画素間演算を
施して、ノイズ成分を除去する方法が提案されている。
さらにこの技術では、反射光の中の正反射成分と散乱成
分との両者について、これら生信号と光学フィルタ信号
とを用いた画素間演算を施す方法も提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
特開平4−110758号公報等に記載された従来の検
査装置では、検出欠陥の特徴パラメータと予め用意され
た欠陥の種類判定ロジック及び等級判定しきい値との比
較にのみ基づいて、欠陥の種類及び等級の判定を行って
いた。
【0013】その場合、従来の光学式の表面欠陥検出装
置では、反射光量の絶対値ではなく変化率で疵を検出し
ていた。これは、微小欠陥に有害な疵が多いこと、反射
光量は鋼板の表面粗度等の表面性状により変化すること
による。
【0014】このように、従来の表面欠陥装置はその原
理上、被検査体からの反射レーザ光の変化を検出し演算
処理していたため、被検査体に広範囲にわたって分布す
ることの多い汚れあるいは、例えば鋼板製造プロセスに
おける酸洗ラインの酸による鋼板の変色など、その面積
内で反射率が変化しないものは検出されない。その反
面、これら汚れあるいは変色などの境界部では反射光量
が変化するため、その部分に疵があると判定し、ヘゲや
スリキズ等の通常欠陥と誤判定するという問題点があっ
た。
【0015】これに対して、反射光量の絶対値で汚れあ
るいは変色などを検出する方法も考えられる。例えば、
反射光量が所定のしきい値以下となる部分を汚れあるい
は変色と判定する方法である。しかし、これでは微小欠
陥の検出が不可能となるばかりでなく、汚れあるいは変
色自体も正確には検出できない。それは、鋼板からの反
射光量は健全部であっても必ずしも一定ではなく、光源
の光量も板幅方向に均一ではないからである。また、光
源の光量ムラや鋼板からの反射光量の不均一によるもの
も欠陥と判定される恐れがある。
【0016】また、特開平4−332855号公報記載
の技術では、ニューラルネットワークを利用しているの
で、帯状体の全面変色等の反射率の一様な変化に対して
は原理的に対応できない。これは、ニューラルネットワ
ークは、複数の入力値の組合せと重み付けを数段階繰り
返して結論を得る方法であるから、入力値が全体的に低
下するような状況を検出できないのである。
【0017】さらに、この技術ではニューラルネットワ
ークを用いているため、計算機の負荷が高く、結局、複
数の測定器や画像解析装置をそれぞれ板幅方向に複数並
列に設けることになり、設備コストがかかる。さらに、
ニューラルネットワークの調整等が簡単ではなく、専門
の技術者を必要とし生産現場での使用を考えると適切な
方法とは言えない。
【0018】また、特開平6−273348号公報記載
の技術では、画素間演算を利用しているので、帯状体の
全面変色等の反射率の一様な変化に対しては原理的に対
応できない。これは、欠陥の信号が、生信号と光学フィ
ルタ信号に一定の空間関係で現れることを用いているた
め、空間内での変化が無い量は画素間演算を施しても結
果は常に一定(相関係数1)であり、結局検出できない
からである。
【0019】この技術では、さらに正反射成分と散乱成
分とを用いているが、帯状体の全面変色等においては両
者の反射率の差が小さいので、あまり大きな効果が期待
できない。正反射成分と散乱成分とで反射率に差がある
とすれば、反射率の角度分布の差である。特に、鋼帯等
の帯状体表面の酸化が酷い場合は、反射率の角度分布が
ブロードになり正反射成分と散乱成分との反射光の強度
の比率が変わる可能性はある。しかし、実用の範囲内で
はこの比率はあまり変わらない。
【0020】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、目視検査員と同等イメージの欠陥判定が
行えるとともに、帯状体表面の全般的な変色等をヘゲや
スリキズ等の通常欠陥と誤判定することを防止すること
が可能な表面欠陥検出装置を提供する。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、帯状
体表面からの反射光を検出器に導く光学系と、検出器の
出力信号を画像解析することにより、帯状体の表面欠陥
の種類および等級を判定する欠陥判定部を有する帯状体
の表面欠陥検出装置において、(イ)検出器の出力信号
を信号処理して表面欠陥の種類および等級を判定する通
常欠陥判定部と、(ロ)検出器の出力信号を積分してこ
の積分値と予め設定されている変色についてのしきい値
とを比較して変色の有無を判定する変色判定部と、
(ハ)通常欠陥判定部と変色判定部とにより得られた判
定結果を予め決めてある方法で編集して出力する判定結
果編集部と、を備えたことを特徴とする帯状体の表面欠
陥検出装置である。
【0022】この発明は、帯状体の変色部分の有無の判
定に、変色部分と正常部分の反射率の差があることに着
目してなされたものであり、一般に変色部分の反射率が
正常部分に比べて低いことを利用している。
【0023】そこで、通常欠陥判定部で検出器の出力信
号を微分して欠陥判定する処理を行うのと並行して、変
色判定部で検出器の出力信号の積分値を求める。変色判
定部では、この積分値が予め設定されたしきい値より小
さくなった場合、即ち、反射光の総量が減衰した場合、
帯状体表面が変色していると判定する。積分の区間は任
意にとってよいが、板幅方向の1走査分を積分区間とす
るのが便利である。
【0024】このように、この発明では、鋼板からの反
射光量を板幅方向に積分しているので、光源の光量ムラ
や鋼板からの反射光量の不均一があっても欠陥と判定す
ることはなく、汚れや変色を検出することができる。
【0025】その後、判定結果編集部で、通常欠陥判定
部から出力された欠陥判定結果と、変色判定部で出力さ
れた変色判定結果とを編集し、表示等の出力を行う。編
集の方法は、欠陥判定結果と変色判定結果のいずれを優
先するか、あるいは両者の重み付き平均値とするか、そ
の他目的に応じて種々決めてよい。
【0026】一般に、判定結果が変色有りの場合は、傷
等の表面欠陥の判定がしにくくなるので、変色判定結果
を優先し、帯状体の対象となった部分を変色部として判
定結果を編集するのがよい。このように、微分処理と積
分処理による検出方式を適切に組み合わせることによ
り、ヘゲやスリキズ等の通常欠陥と汚れや変色とを、双
方とも検出することができ、かつ識別することができ
る。
【0027】請求項2の発明は、帯状体の表側と裏側の
双方に光学系と通常欠陥判定部と変色判定部とをそれぞ
れ備え、判定結果編集部は、表側と裏側各々の変色判定
部が同じタイミングで変色と判定した場合、その旨の情
報を出力する機能を併せ持つことを特徴とする請求項1
記載の帯状体の表面欠陥検出装置である。
【0028】この発明は、酸洗ライン等において鋼帯等
の帯状体に変色部分が発生する場合は、帯状体の表側と
裏側の双方に同時に発生することに着目してなされたも
のである。そこで、帯状体の表側と裏側にそれぞれ検出
器等の光学系を設置し、検出器の出力信号の積分値を求
め、帯状体表面の変色の判定を行う。表側と裏側各々の
積分値がしきい値以下となるタイミングが同時であると
きのみ変色と判定する。これにより、表側又は裏側の片
方だけによる判定に比べて、変色の過剰判定を防止でき
る。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の1
例を示す図である。図中、30は検出部、31は光学
系、32は検出器、40は通常欠陥判定部、41は制御
部、42は欠陥演算処理部、50は変色演算処理部、5
1は積分器、52は変色演算処理部、60は判定結果編
集部をそれぞれ示す。
【0030】検出部30では、帯状体表面で反射された
レーザ光等の反射光は、光学系31により導かれて検出
器(光電変換器)32により受光され、電気信号(出力
信号)に変換される。
【0031】この出力信号は、通常欠陥判定部40と変
色判定部50とに送られて処理される。通常欠陥判定部
40の中では、検出器32の出力信号が制御部41で信
号処理により欠陥信号に変換され、欠陥演算処理部42
で欠陥の種類等が判定される。変色演算処理部50で
は、検出器32の出力信号は積分器51で積分され、変
色演算処理部52で変色についての判定が行われる。
【0032】具体的には、通常欠陥判定部40の制御部
41では、検出器32の出力信号の微分処理、所定の画
像処理、および前処理が行われ、結果が欠陥信号として
出力される。また、欠陥演算処理部42では、欠陥信号
から特徴パラメータが抽出され、抽出された特徴パラメ
ータが予め設定されている種々の欠陥についての特徴パ
ラメータと比較され、欠陥の種類と等級が判定される。
【0033】一方、変色判定部50では、積分器51に
より検出器32の出力信号の積分処理が行われ、変色演
算処理部52では、この積分値が予め設定されている変
色についてのしきい値と比較演算され、変色発生の有無
が判定される。最後に、判定結果編集部60で、欠陥判
定結果と変色判定結果から欠陥または変色のいずれであ
るかを判定する。
【0034】図2は、検出器の出力信号とその積分波形
を示す模式図である。図の(a)は帯状体表面の状況、
(b)は板幅方向の検出器出力信号、(c)は検出器出
力信号を積分処理して得られる積分波形を示す図であ
る。この場合、帯状体表面に変色が発生していない場合
を示している。
【0035】検出器出力信号は、板幅方向で両端の非定
常部(エッジ部)を除き、ある程度の値で推移してい
る。これを積分すると、積分波形はエッジ部でやや増加
した後、単調に増加を続け、反対側のエッジ部で増加が
緩慢となり1回の積分処理を終了する。最終的な積分値
は予め設定されているしきい値を超えており、帯状体表
面に変色が発生していないと判断される。
【0036】図3は、検出器の出力信号とその積分波形
を示す模式図である。図の(a)は帯状体表面の状況、
(b)は板幅方向の検出器出力信号、(c)は検出器出
力信号を積分処理して得られる積分波形を示す図であ
る。この場合、帯状体表面に変色が発生した場合を示し
ている。
【0037】検出器出力信号は、帯状体表面に変色が発
生していない場合(図2b)に比べて、低めの値で推移
している。これを積分すると、積分波形は帯状体表面に
変色が発生していない場合(図2c)と同様、単調に増
加を続けるが、最終的な積分値は予め設定されているし
きい値以下に止まっており、帯状体表面に変色が発生し
たと判断される。
【0038】図4は、本発明の実施の形態の別の1例を
示す図である。図中、10はレーザ発振器、11は帯状
体、12は回転ミラー、14は集光レンズ、16はマス
ク(空間フィルタ)、32は検出器(光電変換器)をそ
れぞれ示し、その他の符号は図1に同じである。
【0039】この例は、帯状体表面に板幅方向にレーザ
光を走査し、その反射光を用いて表面欠陥を検出する装
置であり、例えば、酸洗ラインの表面欠陥計等に用いる
と効果的である。レーザ発振器10からのレーザ光は、
回転ミラー12により帯状体11の幅方向に走査され、
帯状体表面で反射される。この反射されたレーザ光は、
集光レンズ14により一点に導かれ、マスク(空間フィ
ルタ)16を介して検出器(光電変換器)32により受
光され、電気信号(出力信号)に変換される。
【0040】この実施の形態では、帯状体11の表側と
裏側が同時に変色と判定されたタイミングにおいての
み、変色ありと判定し、ディスプレイやプリンタ等に出
力する。酸洗ラインにおいて、帯状体が低速で走行ある
いは停止した時に帯状体表面に過酸洗により変色が発生
する場合は、表側と裏側が同時に変色する。従って、片
面のみ図3のように変色が発生したと判断され、他方の
面が図2のように変色が発生していないと判断される場
合は、酸洗ラインでの過酸洗による変色ではないと言う
ことができる。
【0041】
【実施例】この発明における通常欠陥の判定について
は、従来技術の方法も含め種々の装置や方法を用いるこ
とができる。以下、本発明の通常欠陥判定部40におけ
る、欠陥判定の具体例として、1つの実施例を図面に基
づいて説明する。なお、以下の説明で、欠陥の等級は軽
いものから順にA,B,C,D,E級とする。
【0042】図5は、本発明による1実施例である帯状
被検査体の表面欠陥判定方法に適用される鋼板のマクロ
判定処理(欠陥の等級や種類を再判定することをマクロ
判定処理と称する)基本構成を示すブロック図である。
本実施例は、前記図10に示した光学式検査装置と同様
の機能に、マクロ判定処理機能を併せ持った検査装置で
ある。
【0043】まず図5において、制御部20、演算処理
部22は、図10に示したものと同じであり、制御部2
0の前にも、図10に示した光学系が接続されている。
そして、これらにより、特開平4ー110758号公報
に示されるように、演算処理部22において欠陥特徴パ
ラメータの抽出が行われ、欠陥の種類と等級が判定され
る。
【0044】次いで、欠陥判定結果と欠陥発生位置情報
とが、マクロ処理部1へ出力される。このマクロ処理部
1は、欠陥発生個数積算部2において、予め設定された
一定長さの区間内での発生欠陥個数を欠陥の種類・等級
毎に積算し、欠陥発生個数設定部3に予め用意されたし
きい値との比較を演算処理部4で行うことで、設定に応
じて欠陥の種類及び等級を再判定し、出力する。そし
て、一定距離だけ被検体が走行した後、発生欠陥積算値
がリセットされ、また次の一定区間の欠陥発生個数を積
算する。
【0045】次に、本実施例の帯状体のマクロ判定処理
による表面欠陥判定方法について、鋼板の連続処理ライ
ンに実際に適用した場合の具体例を説明する。
【0046】その具体的手順は次の通りである。 (1) まず、図6に示すように、鋼板を幅方向に等分割
し、それぞれ1W〜6Wとし、鋼板進行方向に250m
m毎に分割し、斜線で表される部分を画像処理単位とす
る。
【0047】(2) 検査開始位置からあらかじめ設定され
た一定長さの区間、例えば1mにおいて、欠陥の種類及
び等級毎に、また全欠陥に対し、その発生個数をカウン
トする。ただし、この場合、一定区間内の画像処理単位
の個数が24個であるので、一定区間長内でカウントさ
れる最大欠陥個数は、24個である。
【0048】(3) 板1m内における上記集計値を使用
し、予め設定されたマクロ処理アルゴリズムにより、欠
陥の種類及び等級を再判定する。
【0049】上記、(2) において例えば1m区間内のマ
クロ処理前の、装置による欠陥判定結果が図7(a) であ
ったときに、上記(3) のマクロ処理アルゴリズムが例え
ば図7(b) で設定されている場合には、マクロ処理後の
判定結果は、図7(c) に示すようになる。即ち、ガウジ
Aについては、その個数が6個であり設定個数(しきい
値)の5を越えているので、等級を1等級上げ、ガウジ
AをガウジBに変更する。
【0050】また、マクロ処理前の装置判定結果が、図
8(a) であった場合には、マクロ処理アルゴリズム図7
(b) により図8(b) と再判定される。即ち、ガウジAの
個数が2であり、設定個数(しきい値)2以下であるの
で、等級を1等級下げ、ガウジAを無欠陥に変更する。
【0051】これらの結果、より目視検査結果イメージ
に近い検査結果が得られる。同様に、マクロ処理前の装
置判定結果が、図9(a) であった場合には、全欠陥の個
数が20個を越えるので、マクロ処理アルゴリズム図7
(b) により、図9(b) と再判定される。
【0052】このように、通常の欠陥判定結果(検出器
の出力信号を微分して得られる欠陥判定結果)からも鋼
板の広範囲にわたり付着するような汚れや変色がある程
度予測できるが、この発明では変色判定部により変色の
有無を判定しているので、通常の欠陥判定のみによる誤
判定の問題が解消されることとなる。
【0053】
【発明の効果】この発明は、通常の欠陥判定処理(検出
器の出力信号を微分して欠陥判定する処理と並行して)
検出器の出力信号を所定区間について積分することによ
り、酸洗板等の帯状体の変色部分の有無を判定すること
を可能とした。
【0054】さらに、帯状体の表側と裏側の双方にこの
発明の方法を適用することにより、表側と裏側各々の積
分値がしきい値以下となるタイミングが同時であるとき
のみ変色と判定することが可能となり、表側又は裏側の
片方だけによる判定に比べて、変色の過剰判定を防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す図である。
【図2】検出器の出力信号とその積分波形を示す模式図
である。
【図3】検出器の出力信号とその積分波形を示す模式図
である。
【図4】本発明の実施の形態の別の1例を示す図であ
る。
【図5】本発明の1実施例に適用される鋼板のマクロ判
定処理の基本構成を示すブロック図である。
【図6】マクロ判定処理を鋼板に適用する場合の説明図
である。
【図7】マクロ判定処理の具体例を示す図である。(a)
マクロ処理前の欠陥判定結果(b) マクロ処理アルゴリズ
ム、(c) マクロ処理後の欠陥再判定結果
【図8】マクロ判定処理の具体例を示す図である。(a)
マクロ処理前の欠陥判定結果、(b) マクロ処理後の欠陥
再判定結果
【図9】マクロ判定処理の具体例を示す図である。(a)
マクロ処理前の欠陥判定結果、(b) マクロ処理後の欠陥
再判定結果
【図10】従来の表面欠陥検出に適用される光学式検査
装置の概略構成図である。
【図11】欠陥特徴パラメータを抽出する為のプロフィ
ル法を示す説明図である。
【符号の説明】
10 レーザ発振器 11 帯状体 12 回転ミラー 14 集光レンズ 16 マスク(空間フィルタ) 30 検出部 31 光学系 32 検出器 40 通常欠陥判定部 41 制御部 42 欠陥演算処理部 50 変色演算処理部 51 積分器 52 変色演算処理部 60 判定結果編集部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状体表面からの反射光を検出器に導く
    光学系と、検出器の出力信号を画像解析することによ
    り、帯状体の表面欠陥の種類および等級を判定する欠陥
    判定部を有する帯状体の表面欠陥検出装置において、
    (イ)検出器の出力信号を信号処理して表面欠陥の種類
    および等級を判定する通常欠陥判定部と、(ロ)検出器
    の出力信号を積分してこの積分値と予め設定されている
    変色についてのしきい値とを比較して変色の有無を判定
    する変色判定部と、(ハ)通常欠陥判定部と変色判定部
    とにより得られた判定結果を予め決めてある方法で編集
    して出力する判定結果編集部と、を備えたことを特徴と
    する帯状体の表面欠陥検出装置。
  2. 【請求項2】 帯状体の表側と裏側の双方に光学系と通
    常欠陥判定部と変色判定部とをそれぞれ備え、判定結果
    編集部は、表側と裏側各々の変色判定部が同じタイミン
    グで変色と判定した場合、その旨の情報を出力する機能
    を併せ持つことを特徴とする請求項1記載の帯状体の表
    面欠陥検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6740596B2 (en) 2000-07-11 2004-05-25 Nec Lcd Technologies, Ltd. Manufacturing method of active matrix substrate
JP2006038549A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 等級判定方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2006038549A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 等級判定方法
JP4581529B2 (ja) * 2004-07-26 2010-11-17 住友化学株式会社 等級判定方法

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