JPH10168337A - カーボンブラックの製造方法 - Google Patents

カーボンブラックの製造方法

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JPH10168337A
JPH10168337A JP35192096A JP35192096A JPH10168337A JP H10168337 A JPH10168337 A JP H10168337A JP 35192096 A JP35192096 A JP 35192096A JP 35192096 A JP35192096 A JP 35192096A JP H10168337 A JPH10168337 A JP H10168337A
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carbon black
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hydrocarbon raw
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JP35192096A
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Yasuhiro Takizawa
泰広 滝沢
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Tokai Carbon Co Ltd
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Tokai Carbon Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09CTREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK  ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/44Carbon
    • C09C1/48Carbon black
    • C09C1/54Acetylene black; thermal black ; Preparation thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルブラック相当の粒子性状を備えるカ
ーボンブラックを高い生成収率で能率よく製造できる方
法を提供する。 【解決手段】 常温で液体または固体の炭化水素原料を
加熱気化し、該気化した炭化水素原料ガスをキャリアガ
スとともに0.01〜2.0 vol%のガス濃度で無酸素
雰囲気に保持された外熱式熱分解炉に導入し、1000
〜1400℃の温度に加熱して熱分解させるカーボンブ
ラックの製造方法。炭化水素原料は芳香族性炭化水素単
体が好ましく、キャリアガスには窒素、水素、不活性ガ
ス等が用いられる。この方法により、DBP吸油量が4
0ml/100g 以下で、電子顕微鏡による算術平均粒子径が
150〜500nmのサーマルブラック相当の粒子性状を
有するカーボンブラックが生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温で液体または
固体の炭化水素原料を用いて、サーマルブラック相当の
粒子性状を備えるカーボンブラックを高収率で能率よく
製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カーボンブラックの種類としてはファー
ネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック
およびアセチレンブラックが古くから知られている。こ
のうちファーネスブラックは原料を不完全燃焼させて製
造されるもので、原料系の違いによりガスファーネス法
とオイルファーネス法とに大別される。ガスファーネス
法は天然ガスのようなガス状炭化水素を原料とし、その
一部を空気と燃焼させ、残りの原料ガスを熱分解してカ
ーボンブラックを製造する方法で、また、オイルファー
ネス法は燃料の燃焼により形成された円筒炉の火炎中に
液状の炭化水素油を噴霧状または蒸気状として連続供給
することにより熱分解させる方法で、広範囲に亘る粒子
性状のカーボンブラックを工業的に製造することができ
る。
【0003】チャンネルブラックは、天然ガスを燃焼さ
せた扇型の炎をチャンネル鋼に衝突させ、析出したカー
ボンブラックを掻き落として製造される超微粒系の品種
で、主に顔料用として用いられている。サーマルブラッ
クは耐火レンガをチェッカー状に積んだ蓄熱室式の分解
炉を用い、天然ガスを約1300℃の温度で炭素と水素
に熱分解する方法により製造されるもので、ストラクチ
ャーが発達しない最も大きな粒子径のカーボンブラック
(算術平均粒子径 180〜500nm 、DBP吸油量30〜50ml
/100g)である。アセチレンブラックは、アセチレンを発
熱反応で炭素と水素に熱分解させて得られるカーボンブ
ラックで、高い導電性と大きなストラクチャーに特徴が
ある。
【0004】上記のカーボンブラック製造技術のうち、
主流となっているのはオイルファーネス法で、現在では
大部分のカーボンブラックがこの方法により工業生産さ
れており、装置および製造プロセスに関する改良技術も
数多く提案されている。これに対して装置的に量産性に
乏しいチャンネルブラックやサーマルブラックは殆ど工
業生産されていない現状にある。しかし、チャンネルブ
ラックやサーマルブラックはファーネスブラックとは異
なる特異な粒子性状を有しているため、これを連続的に
低コストで生産することができれば工業上の利用価値は
非常に高い。
【0005】ところが、ファーネス法の生産技術をその
まま適用してチャンネルブラックやサーマルブラックを
製造することは極めて困難であり、粒子性状を目的水準
に制御するための装置的、プロセス的な改良が必要とな
る。例えば比較的大粒子径のカーボンブラックを得る方
法として、ガス状の炭化水素原料に熱媒体粒子を混合
し、還元性雰囲気下で1500℃程度の温度により熱分
解するカーボンブラックの製造方法(特公平2−225572
号公報、特公平2−248468号公報)が提案されている。
この特公平2−225572号公報や特公平2−248
468号公報に記載の方法によれば、サーマルブラック
相当の粒子性状を備えるカーボンブラックを製造し得る
要素がある。しかしながら、これらの方法では原料ガス
に混合する熱媒体粒子の影響で大粒の不純物が生成カー
ボンブラック中に混入する欠点があり、純度的に満足な
ものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人はサ
ーマルブラック相当の粒子性状を対象に装置的、プロセ
ス的に量産技術の可能性について研究を重ねた結果、サ
ーマルブラック相当の粒子性状を備えるカーボンブラッ
クの製造技術として、吸熱反応で熱分解するガス状の炭
化水素を原料とし、該原料ガスを5〜50 vol%の供給
濃度で還元雰囲気に保持された外熱式反応炉に送入し、
ガス流がレイノルズ数2300以下の層流になる状態で
1400℃以上の温度により熱分解することを特徴とす
るカーボンブラックの製造方法を開発し、特開平7−3
4001号公報として提案した。
【0007】この特開平7−34001号公報の技術に
よれば、安価なガス状炭化水素原料を外熱式反応炉に送
入して連続的に熱分解することにより、サーマルブラッ
ク相当の粒子性状を備える高純度のカーボンブラックを
製造することが可能となる。しかしながら、炭化水素原
料としては常温常圧下でガス状のメタン、エタン、プロ
パン、ブタン、アセチレンあるいは天然ガス等を使用す
るために炭化水素原料のカーボンブラックへの転化率が
低く、収率が低下する問題点があり、また熱分解温度も
1400℃以上と高く設定する必要がある。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解消し、
サーマルブラック相当の粒子性状を備えるカーボンブラ
ックを高収率で能率よく生産することのできるカーボン
ブラックの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるカーボンブラックの製造方法は、常温
で液体または固体の炭化水素原料を加熱気化し、該気化
した炭化水素原料ガスをキャリアガスとともに0.01
〜2.0 vol%のガス濃度で無酸素雰囲気に保持された
外熱式熱分解炉に導入し、1000〜1400℃の温度
に加熱して熱分解させることを構成上の特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いる原料は常温で液体
または固体の炭化水素であり、炭化水素原料はその沸点
以上の温度に加熱して気化させ、ガス状で外熱式熱分解
炉に供給される。炭化水素原料としてはカーボンブラッ
クに転化する割合の大きい芳香族性のものが好ましく、
また熱分解反応を均一に進め品質の均一化を図るために
単体であることが更に好ましい。具体的にはベンゼン、
ナフタレン、アントラセンなどの芳香族性炭化水素の単
体が用いられ、その純度は95%以上であることが望ま
しい。また、炭化水素原料としてはカーボンブラック製
造用の原料として一般的に使用される石炭系重質油や石
油系重質油などを所定の温度に加熱して揮発性溜分を気
化させて使用することもできる。
【0011】気化した炭化水素原料はキャリアガスとと
もに沸点以上の所定温度に保持されながら搬送され、熱
分解炉に導入される。キャリアガスとしては炭化水素原
料ガスの熱分解により生成するカーボンブラックの性状
に悪影響を与えないように窒素や水素あるいはアルゴン
などの不活性ガス等が用いられる。
【0012】熱分解炉は電熱あるいは燃焼バーナにより
外部から加熱する形式の外熱式熱分解炉が用いられ、所
定の温度に加熱保持された熱分解炉に気化させた炭化水
素原料ガスとキャリアガスとの混合ガスが導入される。
炭化水素原料ガスは熱分解炉でカーボンブラックと水素
とに熱分解されるが、この場合に酸化燃焼反応を生起さ
せないことが必要であり、熱分解炉の雰囲気は酸素の存
在しない無酸素雰囲気に保持される。無酸素雰囲気とは
遊離酸素ばかりでなく酸素化合物も存在しない雰囲気を
いい、キャリアガスとして用いる窒素や水素あるいはア
ルゴンなどの不活性ガスにより無酸素雰囲気を形成、保
持することができる。
【0013】製造されるカーボンブラックの品質性状は
熱分解炉に導入する炭化水素原料ガスとキャリアガスと
の割合、導入するガス流量、熱分解温度などを設定する
ことにより熱分解炉内における炭化水素原料のガス濃
度、ガス流速、熱分解速度等を調整することによって制
御することができる。この場合、炭化水素原料ガスとキ
ャリアガスとの混合ガス中における炭化水素原料のガス
濃度を0.01〜2.0vol%に設定することが必要で
ある。0.01 vol%未満の低いガス濃度では生成する
カーボンブラックの粒子径が微細化し易く、サーマルブ
ラック相当の150nm以上の粒子性状のカーボンブラッ
クを製造することが困難であり、また2.0 vol%を越
える濃いガス濃度では炭化水素原料の熱分解反応が円滑
に進行しないためである。なお、ガス濃度は好ましくは
0.05〜1.0 vol%の範囲に設定される。
【0014】また、熱分解温度は1000〜1400℃
の範囲に設定する。熱分解温度が高くなり、1400℃
を越えるとカーボンブラックの粒子径が微細化してサー
マルブラック相当の大きな粒子径のカーボンブラックを
生成することができない。一方、1000℃を下回る熱
分解温度では炭化水素原料の熱分解反応が円滑に進行せ
ず、生産効率が低下するためである。
【0015】熱分解により生成したカーボンブラックと
水素およびキャリアガスとからなる熱分解ガスは、カー
ボンブラックを分離回収後、水素およびキャリアガスと
の混合ガスをキャリアガスとして循環使用することがで
き、また外熱式熱分解炉や原料気化器の燃料として用い
ることも可能である。
【0016】図1は本発明のカーボンブラックの製造方
法に適用される装置の構成を例示した説明図である。図
1において、原料タンク1には常温で液体または固体の
炭化水素原料が入れられており、常温で固体の原料の場
合には予熱用ヒータ2により予め融点以上の温度に加熱
して液状の状態で貯蔵されている。炭化水素原料はポン
プ3および流量調節計4により所定流量に制御しながら
炭化水素原料送入管5から原料気化器6に供給される。
原料気化器6には液状の炭化水素原料を気化するための
原料気化用ヒータ7が備えられており、所定温度に加熱
することにより原料を所定の速度で気化し、炭化水素原
料ガス排出管8から送出される。
【0017】窒素、水素、不活性ガスなどのキャリアガ
スはキャリアガスタンク9に保管され、流量調節計10に
より所定の流量に制御して送出する。原料気化器6で気
化した炭化水素原料ガスは、図2に部分拡大図で示した
キャリアガスの流通管11内に流入させることによってキ
ャリアガスと混合され、キャリアガスに搬送されて原料
ノズル12に供給される。この混合ガスは原料ノズル12か
ら所定温度に加熱されている外熱式熱分解炉13の炉心管
14に導入され、炭化水素原料ガスがカーボンブラックと
水素とに熱分解される。熱分解温度は原料となる炭化水
素により異なるが、1000〜1400℃の範囲に設定
される。
【0018】炭化水素原料ガスとキャリアガスは、原料
気化器6内で混合することもでき、図3に原料気化器6
内で気化した炭化水素原料ガスとキャリアガスを混合す
る装置を部分拡大図で例示した。図3において、気化し
た炭化水素原料ガスはキャリアガス送入管15から所定の
流量で送入されたキャリアガスと混合され、混合ガスは
流通管内を搬送して原料ノズル12から外熱式熱分解炉13
の炉心管14に導入されて熱分解する。
【0019】外熱式熱分解炉13は電熱式あるいは燃焼バ
ーナ式などの適宜な加熱装置16により所定温度に加熱さ
れており、図1には燃焼バーナ式の加熱装置を示した。
プロパンなどの燃料をバーナ17により燃焼して外熱式熱
分解炉13を所定温度に加熱制御し、導入された炭化水素
原料ガスをカーボンブラックと水素に熱分解する。
【0020】熱分解ガスは外熱式熱分解炉13の出口に設
けた冷却管18で冷却したのち、分離器19によりカーボン
ブラックを分離捕集する。冷却管18には2重管構造の外
部水冷式のものが用いられ、熱分解ガスを例えば500
℃以下の温度に速やかに冷却して熱分解反応を停止す
る。分離器19は熱分解ガス中のカーボンブラックを分離
するもので、濾布による濾過分離方式やサイクロンによ
る遠心分離方式など適宜な分離器が用いられ、カーボン
ブラックを分離した熱分解ガスは水素を含む可燃性ガス
であるから外熱式熱分解炉13を加熱する燃料として回収
使用することができ、またキャリアガスの一部として循
環使用することも可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して詳
細に説明する。
【0022】実施例1〜7、比較例1〜4 図1に示した製造装置により、ベンゼン(純度99%)を
炭化水素原料としてカーボンブラックを製造した。ベン
ゼンは炭化水素原料送入管5から100℃の温度に調節
された図2に示す原料気化器6に送入して気化した。キ
ャリアガスには100℃の温度に予熱した窒素ガスを用
い、キャリアガス流通管11を流通する窒素ガス中に気化
したガス状のベンゼンを所定の割合で供給して、窒素ガ
スに搬送されながらベンゼンを混合した。ベンゼンと窒
素の混合ガスは100℃の温度に保持された状態で原料
ノズル12から外熱式熱分解炉13の炉心管14に導入した。
なお炉心管14には内径20mmの高純度アルミナ管を用い
た。外熱式熱分解炉13は、予め炉心管14に窒素ガスを流
通させながら燃焼バーナ17により所定の温度に加熱し
て、無酸素雰囲気の状態に形成、保持されており、導入
されたベンゼンをカーボンブラックと水素ガスとに熱分
解した。熱分解ガスは外部水冷式の冷却管18により50
0℃の温度に急冷されたのち、分離器19として濾過塔を
用いて濾布上にカーボンブラックを分離回収した。な
お、カーボンブラックを分離後の水素ガスを含む濾過ガ
スはバーナ17の燃料として循環使用した。
【0023】このようにして、ベンゼン、窒素ガスの導
入量および熱分解温度を変えて得られたカーボンブラッ
クの特性を測定し、製造条件と対比させて表1に示し
た。また、検出器にTCD(熱伝導度検出器)またはF
ID(炎イオン化検出器)を備えるガスクロマトグラフ
ィにより熱分解ガス組成を測定して、供給した炭素の収
支バランスから (1)式によりカーボンブラック収率を算
出し、その結果を表1に併載した。 ガス分析収率(%)=〔(導入した原料中の炭素量)−
(熱分解ガス中の炭素量)〕/〔(導入した原料中の炭
素量)〕×100…(1)
【0024】実施例8〜11 炭化水素原料にナフタレン(純度98%)およびアントラ
セン(純度95%)を用い、原料気化温度、キャリアガス
の予熱温度、混合ガスの保持温度を、それぞれ200℃
(ナフタレンの場合)、350℃(アントラセンの場
合)に設定したほかは実施例1〜7と同一の方法により
ナフタレンおよびアントラセンの導入量、熱分解温度を
変えてカーボンブラックを製造した。得られたカーボン
ブラックの特性および収率を測定して、その結果を表1
に併載した。
【0025】比較例5 炭化水素原料にメタンを用い、原料ガス濃度を5 vol%
に設定したほかは、実施例1と同一の方法によりカーボ
ンブラックの製造および特性測定を行い、その結果を表
1に併載した。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、実施例の方法によれば電
子顕微鏡による算術平均粒子径が190〜380nm、D
BP吸油量が40ml/100g以下のサーマルブラック相当
の粒子性状を備えるカーボンブラックを高い生成収率で
製造することができる。これに対し、熱分解温度が低い
比較例1では熱分解反応が円滑に進まず生成したカーボ
ンブラックは未燃分の多いものであった。一方、熱分解
温度が高い比較例2、ガス濃度が低い比較例3では生成
カーボンブラックは微粒化する傾向にあり、サーマルブ
ラック相当の粒子性状のものを得ることができない。ま
た、原料ガス濃度が2.0 vol%を越える比較例4の場
合には、比較例1と同様に熱分解反応が円滑に進まず未
燃分が多いものとなってしまい、炭化水素原料にメタン
を用いた比較例5ではカーボンブラック生成収率が著し
く低下することが判る。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のカーボンブラッ
クの製造方法によれば、常温で液体または固体の炭化水
素原料を用い、ガス状でキャリアガスとともに0.01
〜2.0 vol%のガス濃度で無酸素雰囲気に保持された
外熱式熱分解炉に導入し、1000〜1400℃の温度
に加熱して連続的に熱分解することによりサーマルブラ
ック相当の粒子性状を備えるカーボンブラックを高い生
成収率で製造することが可能である。また、発生する熱
分解ガス量も低減化するので能率的にカーボンブラック
を製造することができ、更に地球環境保全のために有害
な二酸化炭素の多量排出を伴うことなく、カーボンブラ
ックを製造するための方法として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボンブラックの製造方法に適用さ
れる装置の構成を例示した説明図である。
【図2】気化した炭化水素原料ガスをキャリアガスに混
合する方法を例示した部分拡大図である。
【図3】気化した炭化水素原料ガスをキャリアガスに混
合する別の方法を例示した部分拡大図である。
【符号の説明】
1 原料タンク 2 予熱用ヒータ 3 ポンプ 4 流量調節計 5 炭化水素原料送入管 6 原料気化器 7 原料気化用ヒータ 8 炭化水素原料ガス排出管 9 キャリアガスタンク 10 流量調節計 11 キャリアガス流通管 12 原料ノズル 13 外熱式熱分解炉 14 炉心管 15 キャリアガス送入管 16 加熱装置 17 バーナ 18 冷却管 19 分離器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で液体または固体の炭化水素原料を
    加熱気化し、該気化した炭化水素原料ガスをキャリアガ
    スとともに0.01〜2.0 vol%のガス濃度で無酸素
    雰囲気に保持された外熱式熱分解炉に導入し、1000
    〜1400℃の温度に加熱して熱分解させることを特徴
    とするカーボンブラックの製造方法。
  2. 【請求項2】 常温で液体または固体の炭化水素原料
    が、芳香族性炭化水素単体である請求項1記載のカーボ
    ンブラックの製造方法。
  3. 【請求項3】 キャリアガスが、窒素、水素あるいは不
    活性ガスである請求項1又は2記載のカーボンブラック
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 DBP吸油量が40ml/100g以下で、電
    子顕微鏡による算術平均粒子径が150〜500nmのカ
    ーボンブラックを生成させる請求項1、2又は3記載の
    カーボンブラックの製造方法。
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